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JP2014212347A - 光半導体装置用リードフレーム、樹脂付き光半導体装置用リードフレーム、光半導体装置、および、光半導体装置用リードフレームの製造方法 - Google Patents

光半導体装置用リードフレーム、樹脂付き光半導体装置用リードフレーム、光半導体装置、および、光半導体装置用リードフレームの製造方法 Download PDF

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JP2014212347A
JP2014212347A JP2014160597A JP2014160597A JP2014212347A JP 2014212347 A JP2014212347 A JP 2014212347A JP 2014160597 A JP2014160597 A JP 2014160597A JP 2014160597 A JP2014160597 A JP 2014160597A JP 2014212347 A JP2014212347 A JP 2014212347A
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石 恵 大
田 和 範 小
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Abstract

【課題】本発明は、金属基板の表面側に内部端子と裏面側に外部端子を一体的に有する端子部を、一平面内に複数個、それぞれ互いに電気的に独立して配置し、前記端子部の内部端子と光半導体素子の端子とを電気的に接続し、前記端子部の裏面を外部に露出させるように全体を樹脂封止した樹脂封止型の光半導体装置に用いられる光半導体装置用リードフレームにおいて、垂直方向に対する剥離力に対して樹脂の脱離を防止することが可能な光半導体装置用リードフレーム、樹脂付き光半導体装置用リードフレーム、光半導体装置、および、光半導体装置用リードフレームの製造方法を提供することを目的とするものである。【解決手段】光半導体装置用リードフレームの表面側に、樹脂との密着性を向上させるための凹部を形成し、前記凹部の内部を、その開口よりも広く形成することにより、上記課題を解決する。【選択図】図3

Description

本発明は、LED等の光半導体素子を載置する光半導体装置用リードフレーム、樹脂付き光半導体装置用リードフレーム、光半導体装置、および、光半導体装置用リードフレームの製造方法に関する。
従来、LED(発光ダイオード)素子を光源として用いる照明装置が、各種家電、OA機器、車両機器の表示灯、一般照明、車載照明、およびディスプレイ等に用いられている。このような照明装置の中には、互いに絶縁された端子部を有するリードフレームとLED素子とを有する光半導体装置を含むものがある。
このような光半導体装置として、例えば、特許文献1には、PLCC(Plastic leadedchip carrier)タイプの光半導体装置が開示されている。特許文献1において、PLCCタイプの光半導体装置は、リードフレームを保持する構造体と、LED素子を封止するドーム形カプセル材料とを有している。
ここで、一般に、LED素子を封止する材料には、LED素子の発する光を透過させる透光性樹脂が用いられ、その外周には、光半導体装置の発光効率を向上させるために光反射性樹脂が形成されている。
特開2007−49167号公報
ところで近年、LED素子を含む光半導体装置を、更に小型化、薄型化にすることが求められている。このため、リードフレームのLED素子を載置する面(表面)とは反対側の面(裏面)の端子部を、外部端子として樹脂から露出させて外部基板に実装する構造(いわゆる下面実装型構造)の光半導体装置が用いられてきている。
このような小型、薄型の光半導体装置においては、例えば、樹脂が端子部の表面および側面にしか形成されず、端子部の裏面には形成されないため、樹脂とリードフレームとの接触面積が小さくなることによる樹脂の脱離を防止するために、リードフレーム表面に微細な凹部を形成し、密着性を高めることが行われている。
しかしながら、上述の凹部の断面形状は、従来、略半円形、若しくは略V字型の形状をしており、内部よりも開口の方が広いため、特に、垂直方向(Z方向)に対する剥離力に弱く、樹脂が脱離しやすいという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、上述のような垂直方向(Z方向)に対する剥離力に対抗でき、樹脂の脱離をより防止することが可能な光半導体装置用リードフレーム、樹脂付き光半導体装置用リードフレーム、光半導体装置、および、光半導体装置用リードフレームの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、種々研究した結果、上述のような光半導体装置用リードフレームの表面側に、樹脂との密着性を向上させるための凹部を形成し、前記凹部の内部を、その開口よりも広く形成することで、上記課題を解決できることを見出して本発明を完成したものである。
本発明は、樹脂封止型の光半導体装置に用いられる光半導体装置用リードフレームにおいて、表面側に位置する内部端子と、裏面側に位置する外部端子とを含む複数の端子部を備え、各前記端子部の表面側には、開口を有する凹部が形成されており、平面視上、前記凹部の内部の幅が、前記開口の幅よりも広く、前記凹部は、上方が開口するC字状断面をもつことを特徴とする光半導体装置用リードフレームである。
また、本発明は、前記凹部は、前記凹部の開口の縁部が前記凹部の内部よりも内側にせり出したオーバーハング形状を有することを特徴とする光半導体装置用リードフレームである。
また、本発明は、前記凹部の内部表面、および前記凹部の開口縁部にめっき層が形成されており、前記凹部の開口縁部に形成された前記めっき層が、前記凹部の内部表面に形成された前記めっき層よりも厚く形成されていることを特徴とする光半導体装置用リードフレームである。
また、本発明は、前記凹部は、前記端子部の外周の少なくとも一部に沿って形成され、前記凹部は、端子部のコーナー部において平面視円弧状に形成されていることを特徴とする光半導体装置用リードフレームである。
また、本発明は、前記凹部の深さは、前記凹部の前記開口の幅より大きいことを特徴とする光半導体装置用リードフレームである。
また、本発明は、前記凹部の深さは、前記光半導体装置用リードフレームを構成する金属基板の厚さの1/2〜3/4であることを特徴とする光半導体装置用リードフレームである。
また、本発明は、前記端子部の表面側の前記凹部の外側近傍に、裏面側から薄肉化された連結部が設けられていることを特徴とする光半導体装置用リードフレームである。
また、本発明は、光半導体装置用リードフレームと、光半導体素子が発する光を反射する光反射性樹脂と、を備えたことを特徴とする樹脂付き光半導体装置用リードフレームである。
また、本発明は、前記凹部の少なくとも一部の上に、前記光反射性樹脂が形成されていることを特徴とする樹脂付き光半導体装置用リードフレームである。
また、本発明は、光半導体装置用リードフレームと、前記光半導体装置用リードフレームの表面に載置された光半導体素子と、前記光半導体素子を封止し、少なくとも前記光半導体素子が発する光の一部を透過する透光性樹脂と、を備えたことを特徴とする光半導体装置である。
また、本発明は、前記光半導体素子が発する光を反射する光反射性樹脂が、平面視上、前記透光性樹脂を取り囲むように備えられていることを特徴とする光半導体装置である。
また、本発明は、前記凹部の少なくとも一部の上に、前記透光性樹脂が形成されていることを特徴とする光半導体装置である。
また、本発明は、前記凹部の少なくとも一部の上に、前記光反射性樹脂が形成されていることを特徴とする光半導体装置である。
また、本発明は、樹脂封止型の光半導体装置に用いられ、表面側に位置する内部端子と、裏面側に位置する外部端子とを含む複数の端子部を備えた光半導体装置用リードフレームの製造方法であって、金属基板を準備する工程と、前記金属基板の表面および裏面に、それぞれレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンを耐エッチング膜として前記金属基板の表裏にエッチングを施す工程と、前記金属基板の表面の少なくとも一部に電解めっき層を形成する工程と、を備え、前記エッチングを施す工程において、前記金属基板の表面側および裏面側からの貫通エッチングにより、前記端子部の外形を形成し、前記金属基板の表面側からのハーフエッチングにより、前記端子部の表面側に、平面視上、内部の幅が開口の幅よりも広く、かつ上方が開口するC字状断面をもつ凹部を形成することを特徴とする光半導体装置用リードフレームの製造方法である。
また、本発明は、前記エッチングを施す工程において、前記端子部の表面側の前記凹部の外側近傍に、裏面側からのハーフエッチングにより薄肉化された連結部を形成することを特徴とする光半導体装置用リードフレームの製造方法である。
また、本発明は、前記電解めっき層を形成する工程において、前記端子部の表面に対し、アノード電極を略平行に配置することにより、前記凹部の開口縁部に形成された前記電解めっき層を、前記凹部の内部表面に形成された前記電解めっき層よりも厚く形成することを特徴とする光半導体装置用リードフレームの製造方法である。
本発明によれば、光半導体装置用リードフレームと樹脂との密着性を高める凹部が、前記光半導体装置用リードフレームの表面に形成されており、前記凹部の内部が、前記開口よりも広く形成されているため、前記凹部の内部に形成された樹脂は、前記凹部の垂直方向(Z方向)に対する剥離力を受けても、前記凹部の開口がその内部よりも狭いため、光半導体装置用リードフレームから脱離することが困難になる。それゆえ、本発明によれば、光半導体装置用リードフレームからの樹脂の脱離をより効果的に防止することができる。
本発明に係る光半導体装置用リードフレームの平板状の形態の一例を示す平面図である。 図1におけるR領域の部分拡大図である。 本発明に係る光半導体装置用リードフレームのパッケージ領域の一例を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A断面図である。 本発明に係る光半導体装置用リードフレームの凹部を説明するための拡大断面図である。 本発明に係る光半導体装置用リードフレームの例を説明する図であり、(a)はパッケージ領域の平面図、(b)はコーナー部の拡大図である。 本発明に係る光半導体装置用リードフレームの他の例を示す平面図である。 本発明に係る光半導体装置用リードフレームの他の形態について説明する図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B断面図、(c)は(a)のC−C断面図である。 図7に示す形態の本発明に係る光半導体装置用リードフレームの連結部の近傍領域を説明する図である。 図7に示す形態の本発明に係る光半導体装置用リードフレームの他の例を示す平面図である。 本発明に係る光半導体装置用リードフレームの他の形態について説明する図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D断面図、(c)は(a)のE−E断面図である。 図10に示す形態の本発明に係る光半導体装置用リードフレームの他の例を示す平面図である。 本発明に係る光半導体装置用リードフレームの端子部の側面形状を説明するための断面図である。 本発明に係る樹脂付き光半導体装置用リードフレームの一例を示す断面図である。 本発明に係る光半導体装置の一例を示す断面図である。 本発明に係る光半導体装置用リードフレームの製造方法の一例を示す模式的工程図である。 本発明に係る光半導体装置用リードフレームを用いた光半導体装置の製造方法の一例を示す模式的工程図である。
以下、本発明の光半導体装置用リードフレーム、樹脂付き光半導体装置用リードフレーム、光半導体装置、および、光半導体装置用リードフレームの製造方法について詳細に説明する。
[光半導体装置用リードフレーム]
まず、本発明の光半導体装置用リードフレームについて説明する。図1は、本発明に係る光半導体装置用リードフレームの平板状の形態の一例を示す平面図であり、図2は、図1におけるR領域の部分拡大図である。また、図3は、本発明に係る光半導体装置用リードフレームのパッケージ領域の一例を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
本発明に係る光半導体装置用リードフレームは、図1、図2に示すように、一般に、銅(Cu)、銅合金、42合金(Ni40.5%〜43%のFe合金)、アルミニウム等を材料とする平板状の金属基板に、多面付けされた形態で一括して加工形成される。そして、光反射性樹脂の形成、光学素子の載置、および透光性樹脂の形成の各工程を経た後に、パッケージ単位に切断(ダイシング)されて、個々の光半導体装置となる。
また、図3に示すように、本発明に係る光半導体装置用リードフレームは、例えば、2個の端子部で1単位のパッケージ(1単位の光半導体装置)を構成し、片方の端子部の表面側に光半導体素子が載置される形態をとることが多いが、光半導体素子が2個の端子部を跨いで載置される形態をとる場合もある。また、端子部とは別に、光半導体素子が載置されるダイパッド部を有する場合もある。
さらに、複数の光半導体素子を用いて1単位の光半導体装置を構成する場合には、光半導体装置用リードフレームも、各光半導体素子に応じた複数の端子部で1単位のパッケージを構成する場合もある。
図1に示す例においては、本発明に係る光半導体装置用リードフレームは、平板状の金属基板に多面付けされた形態をしており、矩形状の外形を有する枠体領域2と、枠体領域2内にマトリックス状に配置された複数のパッケージ領域3とを備えている。複数のパッケージ領域3は、互いにダイシング領域4に設けられた連結部(図示せず)を介して接続されている。
そして、図2に示すように、各パッケージ領域3における光半導体装置用リードフレーム10は、端子部11と、端子部11に隣接する端子部12とを有している。なお、各パッケージ領域3は、それぞれ個々の光半導体装置に対応する領域である。
各パッケージ領域3内の端子部12は、その右方に隣接する他のパッケージ領域3内の端子部11と、連結部13aにより連結されている。また、各パッケージ領域3内の端子部11は、その上方および下方に隣接する他のパッケージ領域3内の端子部11と、それぞれ連結部13bにより連結されている。同様に、各パッケージ領域3内の端子部12は、その上方および下方に隣接する他のパッケージ領域3内の端子部12と、それぞれ連結部13cによって連結されている。ここで、各連結部13a、13b、13cは、いずれもダイシング領域4に位置している。なお、最も外周に位置するパッケージ領域3内の端子部11および端子部12は、連結部13a、13b、13cのうちの1つまたは複数によって、枠体領域2に連結されている。各連結部13a、13b、13cは、裏面側からハーフエッチングにより薄肉化されている。
また、一つのパッケージ領域3内の光半導体装置用リードフレーム10における端子部11と端子部12との間には、隙間(貫通部)が形成されており、切断(ダイシング)された後には端子部11と端子部12とは互いに電気的に絶縁されるようになっている。
続いて、図2に示すパッケージ領域3における本発明に係る光半導体装置用リードフレーム構成を、図3を用いてさらに詳しく説明する。
本発明に係る光半導体装置用リードフレームは、金属基板の表面側に内部端子と裏面側に外部端子を一体的に有する端子部を、一平面内に複数個、それぞれ互いに電気的に独立して配置し、前記端子部の内部端子と光半導体素子の端子とを電気的に接続し、前記端子部の裏面を外部に露出させるように全体を樹脂封止した樹脂封止型の光半導体装置に用いられる光半導体装置用リードフレームであって、前記端子部の表面側に開口を有する凹部が形成されており、平面視上、前記凹部の内部が、前記開口よりも広いことを特徴とする。
例えば、図3(a)に示すように、本発明に係る光半導体装置用リードフレーム10は、2個の端子部11、12を有し、前記端子部11、12には、それぞれ、前記端子部の表面側に開口を有する凹部14a、14bが形成されている。なお、本例においては、端子部11は、光半導体素子が載置されるダイパッドとしても機能するため、隣接する端子部12よりも大きな面積を有している。
そして、図3(b)に示すように、本発明に係る光半導体装置用リードフレーム10は、金属基板21と、金属基板21上に形成されためっき層22からなっている。本発明においては、光半導体装置を小型化、薄型化にするため、光半導体装置用リードフレーム10を構成する端子部11および端子部12は、その表面11A、12A側が、光半導体と電気的に接続される内部端子(インナーリード)として機能し、その裏面11B、12B側が、外部基板と電気的に接続される外部端子(アウターリード)として機能する。
金属基板21の材料としては、例えば銅、銅合金、42合金(Ni40.5%〜43%のFe合金)、アルミニウム等を挙げることができる。この金属基板21の厚みは、例えば、0.05mm〜0.5mmとすることが好ましい。
めっき層22は、端子部11、12を構成する金属基板21の表面および裏面に設けられており、表面側のめっき層22は、光半導体素子からの光を反射するための反射層として機能する。他方、裏面側のめっき層22は、外部基板に実装される際の半田との濡れ性を高める役割を果たす。なお、図3(b)に示す例においては、めっき層22は、端子部11および端子部12ともに、金属基板21の表面および裏面の全体に設けられているが、本発明において前記めっき層22は、端子部11、12の表面または裏面の所望の部分にのみ形成されていてもよい。例えば、凹部の内壁と樹脂との密着性を向上させるために、凹部の内部には前記めっき層が形成されていない構成であってもよい。
上述のめっき層22は、例えば、銀(Ag)の電解めっき層からなっており、その厚みは、例えば、0.02μm〜12μmの範囲である。
<光半導体装置用リードフレームの凹部の構成>
次に、本発明に係る光半導体装置用リードフレームの凹部の構成について、説明する。
図4は、本発明に係る光半導体装置用リードフレームの凹部を説明するための拡大断面図である。本発明に係る光半導体装置用リードフレームは、光半導体装置用リードフレームを構成する端子部の表面側に開口を有する凹部を有し、平面視上、前記凹部の内部の幅は、前記開口の幅よりも広く形成されていることを特徴とする。
例えば、図4(a)に示すように、凹部14は、上方が開口するC字状断面をもっている。また凹部14は、その内部が断面略円状の空洞になっており、その上側に開口を有し、開口の縁部23は、内部よりも内側にせり出したオーバーハング形状になっている。そして、凹部14の内部の最大幅W2は、凹部14の開口幅W1よりも大きな幅になっている。
上述のような形態は、例えば、金属基板21をエッチング加工する際に、エッチング液のスプレー圧を制御することにより形成することができ、例えば、W1の値は、0.05mm〜1mm程度の範囲とすることができ、W2は、W1よりも0.02mm〜0.2mm程度大きな値とすることができる。なお、溝状の凹部14の深さH1は、W1やW2の大きさにもよるが、例えば、光半導体装置用リードフレーム10を構成する金属基板21の厚さの1/4〜3/4程度であり、好ましくは金属基板21の厚さの1/2〜3/4であり、典型的には、前記金属基板21の厚さの1/2程度である。また、凹部14の深さH1は、開口W1の幅より大きいことが好ましい。
本発明に係る光半導体装置用リードフレームの凹部は、上述のような構成を有するため、前記凹部の内部および開口の上に一体的に形成された樹脂に、垂直方向(Z方向)の剥離力が働いても、前記凹部の開口の幅がその内部の最大幅よりも狭いため、前記開口の縁部がアンカーとして作用し、前記樹脂は、光半導体装置用リードフレームから脱離することが困難になる。それゆえ、本発明においては、光半導体装置用リードフレームからの樹脂の脱離をより効果的に防止することができる。
また、上述のような構成により、後述するように、光反射性樹脂31および各連結部13a、13b、13cを切断する際(図16(d))、各連結部13a、13b、13cに引っ張り力が加わった場合に、各連結部13a、13b、13cと14a、14bとの間の金属基板21が動きやすくなっている(図4(b)参照)。これにより、ダイシング時に加わる外力を金属基板21が吸収し、光反射性樹脂31が局所的に剥離することを防止することができる。とりわけ、上述したように、溝状の14a、14bの深さを金属基板21の厚さの1/2〜3/4とし、凹部14の深さH1を開口W1の幅より大きくした場合、効果的にダイシング時の応力を緩和することができる。
また、上述のような凹部が形成された光半導体装置用リードフレームにおいては、凹部が形成されていない平坦な表面の光半導体装置用リードフレームに比べて、外部から光学素子への水分や硫化水素(H2S)などの腐食性ガスの浸入経路が長くなるため、前記水分の浸入を抑制することができる。なお、上記の水分の浸入経路は、光半導体装置用リードフレームと樹脂との界面に生じるものである。さらに、前記凹部が上述のようなオーバーハング形状を有している場合、水分が光半導体素子に浸入するためには、内部表面よりも内側にせり出した開口縁部を乗り越えて浸入する必要があり、このような凹部が形成されていない光半導体装置用リードフレームに比べて、さらに水分の浸入を抑制することができる。
また、本発明においては、前記凹部の内部表面、および前記凹部の開口縁部にめっき層を形成し、前記凹部の開口縁部に形成した前記めっき層を、前記凹部の内部表面に形成した前記めっき層よりも厚く形成した構成としてもよい。
例えば、図4(a)に示すように、上述の金属基板21の表面に形成されるめっき層22は、凹部14の内部表面および開口縁部にも形成されており、前記開口縁部に形成されためっき層の厚さT1が、前記内部表面に形成されためっき層の厚さT2よりも大きな値を有している。なお、上記のT1、T2は、いずれも、金属基板21の表面に対して水平な方向のめっき層の厚さである。
上述のような形態は、例えば、電解めっき工程におけるめっき形成条件を制御することにより形成することができる。より具体的に述べれば、一般に、先端部や突起部分は平坦な部分よりも電荷が集中するため、電解めっき法により形成されるめっき層は、先端部や突起部分が平坦な部分よりもが厚くなる傾向がある。そして、本発明においては、上述のように凹部14の開口縁部23は、内部よりも内側にせり出したオーバーハング形状になっており、平坦な部分よりも電荷を集中させることが可能なため、この特性を利用して、開口縁部23に形成するめっき層を、凹部14の内部表面に形成するめっき層よりも厚く形成することができる。例えば、T2の値が3μm程度の場合に、T1の値は8μm程度とすることができる。
このような構成とすることで、前記凹部はさらにアンカー効果を増し、光半導体装置用リードフレームからの樹脂の脱離をより効果的に防止することができる。
<光半導体装置用リードフレームの平面形態>
次に、本発明に係る光半導体装置用リードフレームに形成された凹部の平面形状、および配置について、説明する。
本発明に係る光半導体装置用リードフレームに形成された凹部は、上述のような構成を有していればよく、その平面形状は、略多角形、略円形、または略リング形のいずれの形状であってもよい。また、その配置も、少なくとも前記端子部の表面側に開口を有していればよく、各種の配置とすることができる。
<第1の実施形態>
例えば、前記凹部は、上述の図3(a)に示すように、前記光半導体装置用リードフレームの外周の少なくとも一部に沿って溝状に形成されていてもよい。例えば、光半導体装置用リードフレーム10の外周から0.03mm〜0.8mmの距離を隔てた内側に、溝状の凹部14a、14bを配置した形態とすることができる。
<第2の実施形態>
また、前記溝状の凹部は、前記光半導体装置用リードフレームのコーナー部において、円弧状に形成されていてもよい。
図5は、本形態の光半導体装置用リードフレームのコーナー部における凹部の平面形状を説明する図であり、(a)はパッケージ領域の平面図、(b)はコーナー部の拡大図である。図5(a)、(b)に示すように、溝状の凹部14a、14bは、光半導体装置用リードフレーム10のコーナー部15a、15b、15c、15dにおいて、円弧状に形成されており、その幅方向の中心線の曲率半径(r)は、端子部11と端子部12とが対向する側面16a、16bに平行な方向における溝状の凹部の距離をLとした場合に、Lの1/5倍〜1/2倍の大きさであることが好ましい。例えば、前記Lが2mmの場合には、曲率半径(r)は、0.4mm〜1mmの範囲とすることが好ましい。
このような構成とすることにより、本発明に係る光半導体装置用リードフレームにおいては、後述する光反射性樹脂や透光性樹脂を形成する際に、各樹脂の流動を阻害することなく、溝状の凹部への樹脂の充填を容易に行うことができる。また、製造時や使用時に光半導体装置40に対して熱が加わった際、光半導体装置用リードフレーム10と光反射性樹脂31との間、または光半導体装置用リードフレーム10と外部基板との間に熱膨張差が生じる。これに対して本実施形態においては、凹部14a、14bは、端子部11、12のコーナー部において平面視円弧状に形成されているので、とりわけ水平方向に生じる熱膨張差を吸収することができる。このことにより、光半導体装置用リードフレーム10と光反射性樹脂31との間、または光半導体装置用リードフレーム10と外部基板との間に剥離が生じることを防止することができる。
<第3の実施形態>
また、本発明に係る光半導体装置用リードフレームにおいては、前記溝状の凹部が、前記端子部同士が対向する側面まで、連続的に形成されていてもよい。
例えば、図6(a)に示すように、本発明に係る光半導体装置用リードフレーム10の外周に沿って形成される溝状の凹部14aは、端子部11と端子部12とが対向する側面16aまで連続的に形成されていてもよい。また、同様に、本発明に係る光半導体装置用リードフレーム10の外周に沿って形成される溝状の凹部14bは、端子部11と端子部12とが対向する側面16bまで連続的に形成されていてもよい。
このような構成であれば、端子部の側面から溝状の凹部へ樹脂を注入、若しくは、流出させることも可能となり、溝状の凹部への樹脂の充填をより容易にすることができる。
なお、図6(a)においては、溝状の凹部14aおよび溝状の凹部14bが、それぞれ、端子部11と端子部12とが対向する側面16aおよび側面16bまで、連続的に形成されている例を示しているが、本発明においては、溝状の凹部14a、または溝状の凹部14bのどちらか一方が、端子部11と端子部12とが対向する側面まで連続的に形成されていてもよい。
また、図6(a)においては、溝状の凹部14aおよび溝状の凹部14bの両端部が、それぞれ、端子部11と端子部12とが対向する側面16aおよび側面16bに達している例を示しているが、本発明においては、溝状の凹部の両端部のどちらか一方のみが、前記端子部同士が対向する側面に達している形態であってもよい。
<第4の実施形態>
また、本発明に係る光半導体装置用リードフレームにおいては、前記溝状の凹部が、平面視上、複数並走するように形成されていてもよい。例えば、図6(b)に示すように、本発明に係る光半導体装置用リードフレーム10の外周に沿って形成される溝状の凹部14aの内周側に、溝状の凹部14cが、平面視上、溝状の凹部14aに並走するように形成されていてもよい。また、同様に、本発明に係る光半導体装置用リードフレーム10の外周に沿って形成される溝状の凹部14bの内周側に、溝状の凹部14dが、平面視上、溝状の凹部14bに並走するように形成されていてもよい。
このような構成であれば、上述の形態における効果に加えて、光半導体装置用リードフレームと樹脂との接触面積をさらに増すことができるため、樹脂と光半導体装置用リードフレームとの密着性をより高めることができる。また、例えば、外周側の溝状の凹部の上に光反射性樹脂を形成し、内周側の溝状の凹部の上に透光性樹脂を形成することで、光半導体装置用リードフレームと、光反射性樹脂および透光性樹脂の両方との密着性を高めることができる。
なお、図6(b)においては、平面視上、外周側と内周側の溝状の凹部2本が、並走するように形成されている例を示しているが、並走する溝状の凹部の数は2本に限られず、3本以上であってもよい。
また、図6(b)においては、端子部11、および端子部12のそれぞれに形成された溝状の凹部の両方が、複数並走するように形成されている例を示しているが、本発明においては、端子部11または端子部12に形成された溝状の凹部のどちらか一方のみが、複数並走するように形成されていてもよい。
<第5の実施形態>
また、本発明に係る光半導体装置用リードフレームにおいては、前記連結部の近傍領域以外の前記端子部に前記凹部が形成されていてもよい。
図7は、本発明に係る光半導体装置用リードフレームの他の形態について説明する図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B断面図、(c)は(a)のC−C断面図である。例えば、図7(a)に示すように、本実施形態における光半導体装置用リードフレーム10は、端子部11、12の表面に、それぞれ溝状の前記凹部14を有しており、前記凹部14は、連結部13a、13b、13cの近傍領域以外の端子部11、12の表面に形成されており、連結部13a、13b、13cの近傍領域には形成されておらず、不連続な形態となっている。
そして、例えば、図7(b)に示すように、凹部14が形成された領域の前記端子部の厚み(肉厚)は、凹部14の深さに相当する大きさの分だけ厚みが減ることになるが、図7(c)に示すように、端子部11の連結部13aと端子部12の連結部13aを結ぶ断面においては、凹部14が形成されていないため、端子部の厚み(肉厚)は、凹部14の深さに相当する大きさの分だけ厚みが減るというようなことはない。すなわち、連結部13aの近傍領域の端子部11、12の厚みは、前記凹部14が形成された領域の端子部11、12の厚みよりも厚いことになり、前記連結部をダイシングする際のカットストレスによる光半導体装置用リードフレームの塑性変形を防止することができる。
次に、上述の光半導体装置用リードフレームにおける連結部の近傍領域について説明する。
図8は、図7に示す本発明に係る光半導体装置用リードフレームにおける連結部の近傍領域を説明する図である。本発明における連結部の近傍領域とは、例えば、前記連結部の付け根の領域に相当する前記端子部の領域であって、前記連結部の幅方向と同じ方向の大きさが、前記連結部の幅の中心線を挟んで、両脇に各々前記連結部の幅の1/4倍〜3/2倍の大きさであって、前記連結部の長手方向と同じ方向の大きさが、前記連結部の幅の1/2倍〜3倍の大きさの領域である。
例えば、図8に示すように、連結部の近傍領域は、d2×d3で表される略矩形の領域である。ここで、連結部13の幅をd1とした場合に、d2は、D1と平行関係にあり、d1の1/2倍〜3倍の大きさを有し、d3は、d1と垂直関係にあり、d1の1/2倍〜3倍の大きさを有している。なお、d1の中心位置とd2の中心位置は一致する。
上述のように、本実施形態に係る光半導体装置用リードフレームにおいては、連結部の幅(端子部と接続している付け根の長さ)を基準に前記近傍領域を定め、連結部の近傍領域には樹脂との密着性を高める凹部を形成せず、連結部の近傍領域以外の前記端子部の表面に前記凹部を形成するため、前記連結部の近傍領域の端子部の厚みを、前記凹部が形成された領域の厚みよりも厚く保つことが可能となる。それゆえ、本実施形態に係る光半導体装置用リードフレームにおいては、光半導体装置用リードフレームと樹脂との密着性を向上しつつ、前記連結部をダイシングする際のカットストレスによる光半導体装置用リードフレームの塑性変形を防止することができる。
次に、この第5の実施形態と同様に、前記連結部の近傍領域以外の前記端子部に前記凹部が形成されている本発明に係る光半導体装置用リードフレームの他の例について、図9を用いて説明する。
<第6の実施形態>
上述の第5の実施形態の光半導体装置用リードフレームにおいても、前記凹部は、平面視上、複数並走するように形成されていてもよい。例えば、図9(a)に示すように、本発明に係る光半導体装置用リードフレーム10においては、その外周の少なくとも一部に沿って形成される溝状の凹部14cの内周側に、溝状の凹部14dが、平面視上、溝状の凹部14cに並走するように形成されていてもよい。
<第7の実施形態>
また、前記凹部は、前記光半導体装置用リードフレームのコーナー部において、円弧状に形成されていてもよい。例えば、図9(b)に示すように、溝状の凹部14は、前記光半導体装置用リードフレーム10のコーナー部15において、円弧状に形成されていてもよい。
<第8の実施形態>
また、本発明に係る光半導体装置用リードフレームにおいては、前記凹部が、平面視上、略円形、または略多角形の形状を有しており、前記端子部の表面側に複数個の前記凹部が形成されていてもよい。例えば、図9(c)に示すように、略円形の平面形状を有する凹部14eが、前記光半導体装置用リードフレーム10の外周の少なくとも一部に沿って、複数個形成されていてもよい。ただし、凹部14eは、連結部の近傍領域には形成されておらず、連結部の近傍領域以外の端子部の表面に形成されている。
このような構成とすることにより、本発明に係る光半導体装置用リードフレームにおいては、光半導体装置用リードフレームと樹脂との密着性を維持しつつ、凹部形成によって端子部の厚み(肉厚)が減少してしまう領域を減らすことが可能となるため、光半導体装置用リードフレームの強度も高い状態に維持することができる。
なお、図9(c)においては、略円形の凹部14eが、平面視上、光半導体装置用リードフレーム10の外周近傍に沿って概ね一列に形成されている例を示しているが、その配設位置は、連結部の近傍領域以外であればよく、より内側の位置にランダムに形成してもよい。また、凹部14eの平面形状は、略円形に限られず、矩形やL字型等、各種の略多角形であってもよい。
<第9の実施形態>
また、本発明に係る光半導体装置用リードフレームにおいては、前記凹部が、光半導体装置用リードフレームのコーナー部の近傍領域に形成されており、前記コーナー部の近傍領域以外には平坦領域が形成されていてもよい。
例えば、図10(a)に示すように、本発明に係る光半導体装置用リードフレーム10は、2個の端子部11、12から構成されており、光半導体装置用リードフレーム10の表面側のコーナー部の近傍領域15a、15b、15c、15dには、樹脂との密着性を向上させるための凹部14が形成されている。そして、コーナー部の近傍領域15a、15b、15c、15d以外の光半導体装置用リードフレーム10の表面には凹部14は形成されておらず、平坦領域となっている。
ここで、コーナー部の近傍領域とは、例えば、リードフレームの各コーナー(角)から最短に位置する各連結部に至るまでの領域とすることができる。例えば、図10(a)において、図面上、端子部11の左上に示されるコーナー部の近傍領域15aは、水平方向(X方向)がリードフレームのコーナー(角)から連結部13bの左端に至るまでの領域であり、垂直方向(Y方向)がリードフレームのコーナー(角)から連結部13aの上端に至るまでの領域とすることができる。
このような領域であれば、連結部の付け根の領域には凹部が形成されないため、連結部の付け根の領域の厚みを保つことができる。それゆえ、連結部の付け根の領域の強度を保つことができ、連結部をダイシングする際のカットストレスによる光半導体装置用リードフレームの塑性変形を防止することができる。
例えば、図10(b)に示すように、凹部14が形成された領域の端子部11、12の厚み(肉厚)は、凹部14の深さに相当する大きさの分だけ厚みが減ることになるが、図10(c)に示すように、端子部11、12の平坦領域の断面においては、凹部14が形成されていないため、端子部の厚み(肉厚)は、凹部14の深さに相当する大きさの分だけ厚みが減るというようなことはない。すなわち、平坦領域の端子部11、12の厚みは、凹部14が形成された領域の端子部11、12の厚みよりも厚いことになる。それゆえ、本形態の光半導体装置用リードフレームは、他の形態のものよりも凹部形成による強度低下を抑制してリードフレームの塑性変形を防止することができる。
また、樹脂との密着において最も剥離力が集中する位置は、リードフレームのコーナー部であることから、コーナー部の近傍領域に凹部を有する本発明に係る光半導体装置用リードフレームは、凹部形成領域の減少による密着性低下を抑制しつつ、効率良く樹脂との密着力を保つこともできる。
次に、上述の第9の実施形態と同様に、前記凹部が、光半導体装置用リードフレームのコーナー部の近傍領域に形成されており、前記コーナー部の近傍領域以外には平坦領域が形成されている本発明に係る光半導体装置用リードフレームの他の例について、図11を用いて説明する。
<第10の実施形態>
上述の第9の実施形態の光半導体装置用リードフレームにおいては、前記凹部が、前記光半導体装置用リードフレームの外周側面まで連続的に形成されていてもよい。例えば、図11(a)に示すように、平面視上、略L字型の形状の凹部14fは、光学素子用リードフレーム10の外周側面17a、17bまで連続的に形成されていてもよい。このような構成であれば、側面17a、17bから凹部14fへ樹脂を注入することも可能となり、凹部14fへの樹脂の充填をより容易にすることができる。
<第11の実施形態>
また、前記凹部の角部が、平面視上、円弧状に形成されていてもよい。例えば、図11(b)に示すように、凹部1gbの角部は、平面視上、円弧状に形成されていてもよい。
なお、図11(b)に示す凹部14gは、図11(a)に示す略L字型の形状の凹部14gの角部を円弧状にしたものである。このような構成であれば、角部が滑らかな曲面で形成されるため、後述する光反射性樹脂や透光性樹脂を形成する際に、各樹脂の流動を阻害することなく、凹部14gへの樹脂の充填を容易に行うことができる。
<第12の実施形態>
また、本形態の光半導体装置用リードフレームにおいては、前記凹部の形状は、上述のような略L字型の形状に限られず、各種の略多角形、略円形、略扇形、または略リング形のいずれかの形状を有していてもよい。例えば、図11(c)に示すように、凹部14hは、平面視上、外形が略扇形の形状を有しており、前記略扇形の領域内部に略円形の平坦領域18を有しているような形状であってもよい。なお、前記平坦領域18の厚みは、光半導体装置用リードフレーム10の平坦領域の厚み(すなわち、上述の金属基板21の厚み)と同じ厚みである。このような構成であれば、角部が滑らかな曲面で形成されるため、後述する光反射性樹脂や透光性樹脂を形成する際に、各樹脂の流動を阻害することなく、凹部14hへの樹脂の充填を容易に行うことができる。
なお、図示はしないが、本発明に係る光半導体装置用リードフレームにおいては、前記凹部の数は特に限定されず、前記凹部は、各コーナー部の近傍領域に複数個形成されていても良い。そして、例えば、外周側に形成される凹部と内周側に形成される凹部とで、異なる樹脂との密着性に貢献しても良い。
<光半導体装置用リードフレームの側面の構成>
次に、本発明に係る光半導体装置用リードフレームの側面の構成について、説明する。
図12は、本発明に係る光半導体装置用リードフレームの側面を説明するための拡大断面図である。なお、図12は、本発明に係る光半導体装置用リードフレームの側面の形状を説明するためのものであり、煩雑となるのを避けるため、金属基板21の表面に形成されるめっき層については省略している。
本発明に係る光半導体装置用リードフレームにおいては、前記端子部の側面の断面が、凹凸状に形成されていてもよい。例えば、図12(a)に示すように、端子部を構成する金属基板21の側面の下端部に、前記側面に垂直な方向に突出する突起24が形成されていることにより、前記端子部の側面の断面が、凹凸状に形成されていてもよい。
上述のような形態は、例えば、前記端子部の外形を形成する際に、等方性のエッチング液を用いて、端子部の表面側から金属基板21をエッチング加工することにより形成することができる。なお、図12(a)には、金属基板21の側面の下端部に、前記側面に垂直な方向に突出する突起24が形成されている例を示したが、本発明においては、金属基板21の側面の上端部に、前記側面に垂直な方向に突出する突起が形成されていてもよい。
また、本発明においては、図12(b)に示すように、端子部を構成する金属基板21の側面の上端部、および下端部に、前記側面に垂直な方向に突出する突起24a、24bが、それぞれ形成されていることにより、前記端子部の側面の断面が、凹凸状に形成されていてもよい。このような形態は、例えば、前記端子部の外形を形成する際に、端子部の表面側から、または表裏両面側からスプレーエッチングし、前記スプレーエッチングのスプレー圧を制御することにより形成することができる。
また、本発明においては、図12(c)に示すように、端子部を構成する金属基板21の側面の上端部、中央部、および下端部に、前記側面に垂直な方向に突出する突起24a、24b,24cが、それぞれ形成されていることにより、前記端子部の側面の断面が、凹凸状に形成されていてもよい。このような形態は、例えば、前記端子部の外形を形成する際に、端子部の表裏両面側からスプレーエッチングし、前記スプレーエッチングのスプレー圧を制御することにより形成することができる。
上述のような構成を有することにより、本発明に係る光半導体装置用リードフレームは、端子部の外周側面に形成される樹脂の脱離をより効果的に防止することができる。また、本発明に係る光半導体装置用リードフレームは、端子部の表面側に形成される前記凹部のみならず、端子部の側面にも複雑な凹凸形状を有することから、樹脂との接着面積が増加し、密着性がより向上する。また、外部から光学素子までの水分の浸入経路はより長くなるため、外部からの水分の浸入もより抑制することができる。
[樹脂付き光半導体装置用リードフレーム]
次に、本発明に係る樹脂付き光半導体装置用リードフレームについて説明する。図13は、本発明に係る樹脂付き光半導体装置用リードフレームの一例を示す断面図である。本発明に係る樹脂付き光半導体装置用リードフレームは、上述の本発明に係る光半導体装置用リードフレームと、光半導体素子が発する光を反射する光反射性樹脂と、を備えたものである。
上述の光反射性樹脂は、例えば、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂からなり、光半導体素子が載置される部位の周囲の光半導体装置用リードフレームの表面および側面に形成されるものである。上述の光反射性樹脂を形成する方法としては、例えば、射出成形やトランスファ成形のように、樹脂成型金型にリードフレームをインサートし、樹脂を注入する方法や、リードフレーム上に樹脂をスクリーン印刷する方法を用いることができる。ここで、上述のように、本発明に係る端子部11および端子部12は、その表面側が、光半導体素子と電気的に接続される内部端子(インナーリード)として機能し、その裏面側が、外部基板と電気的に接続される外部端子(アウターリード)として機能するものである。
それゆえ、本発明に係る樹脂付き光半導体装置用リードフレーム30においては、図13に示すように、端子部11および端子部12の裏面には光反射性樹脂31は形成されておらず、各端子部11、12の裏面が露出した構造になっている。
なお、端子部11と端子部12との間に形成された隙間(貫通部)には、光反射性樹脂31が形成されていることが好ましい。端子部11と端子部12とを電気的に絶縁することができ、さらに、この隙間(貫通部)に到達した光も高い反射率で反射させることができ、光半導体装置の発光効率を向上することができるからである。
上述の光反射性樹脂に使用される熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂については、特に耐熱性、耐光性および機械的強度の優れたものを選ぶことが望ましい。例えば、熱可塑性樹脂としては、ポリアミド、ポリフタルアミド、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルサルホン、ポリブチレンテレフタレート等を用いることができる。また、熱硬化性樹脂としては、シリコーン、エポキシ、ポリエーテルイミド、ポリウレタンおよびポリブチレンアクリレート等を用いることができる。さらにまた、これらの樹脂中に光反射剤として、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、チタン酸カリウム、窒化アルミニウムおよび窒化ホウ素のうちいずれかを添加することによって、光の反射率を増大させることも可能である。
また、本発明においては、前記光反射性樹脂は、前記溝状の凹部の少なくとも一部の上に形成されていることが好ましい。例えば、図13(a)に示すように、光反射性樹脂31は、端子部11および端子部12に設けられた凹部14の上に形成されていてもよい。
このような構成とすることにより、光反射性樹脂31と光半導体装置用リードフレームを構成する端子部11、12との密着性を高めることができるからである。
また、本発明においては、例えば、図13(b)に示すように、光反射性樹脂31は、凹部14の外周側に形成されていてもよい。このような構成であれば、上述のような樹脂付き光半導体装置用リードフレームを用いて、光反射性樹脂で周囲を囲まれた領域に光半導体素子を封止する透光性樹脂を形成する際に、透光性樹脂と光半導体装置用リードフレームとの密着性を高めることができるからである。
なお、図示はしないが、本発明においては、例えば、上述の図6(b)に示すような複数の溝状の凹部を有する前記光半導体装置用リードフレームを用いて、例えば、外周側の前記溝状の凹部の上に光反射性樹脂を、内周側の前記溝状の凹部の上に透光性樹脂を、それぞれ形成してもよい。このような構成とすることにより、光反射性樹脂および透光性樹脂の両方の樹脂と、光半導体装置用リードフレームとの密着性を高めることができ、光反射性樹脂、透光性樹脂の各樹脂を形成する際には、各樹脂の流動を阻害することなく、溝状の凹部への各樹脂の充填を容易に行うことができるからである。
[光半導体装置]
次に、本発明に係る光半導体装置について説明する。図14は、本発明に係る光半導体装置の一例を示す断面図である。本発明に係る光半導体装置は、上述の本発明に係る光半導体装置用リードフレームと、前記光半導体装置用リードフレームの表面に載置された光半導体素子と、前記光半導体素子を封止し、少なくとも前記光半導体素子が発する光の一部を透過する透光性樹脂と、を備えたものである。また、本発明に係る光半導体装置においては、平面視上、前記透光性樹脂を取り囲むように、上述の光反射性樹脂が備えられていてもよい。例えば、図14(a)に示す例において、本発明に係る光半導体装置40は、本発明に係る光半導体装置用リードフレームの端子部11の表面に載置された光半導体素子42と透光性樹脂44とを備えており、透光性樹脂44を取り囲むように、光反射性樹脂31が備えられている。
上述の光半導体素子としては、例えば、従来一般に用いられているLED素子を用いることができる。ここで、LED素子は、発光層として、例えば、GaP、GaAs、GaAlAs、GaAsP、AlInGaP等の化合物半導体単結晶、または、InGaN等の各種GaN系化合物半導体単結晶からなる材料を適宜選ぶことにより、紫外光から赤外光に渡る発光波長を選択することができるものである。
光半導体素子の載置形態としては、例えば、図14(a)、(b)に示すように、2個の端子部11、12のいずれか一方をダイパッドとして利用する形態や、例えば、図14(c)に示すように、2個の端子部11、12に跨るような形態がある。また、図示はしないが、端子部とは別のダイパッド部に光半導体素子が載置される形態もある。
例えば、図14(a)、(b)に示すように、光学素子42は、半田等の放熱性接着剤41により端子部11上に固定実装され、ボンディングワイヤ43により、端子部11および端子部12に接続される。
ここで、半田41の代わりにダイボンディングペーストを用いる場合には、耐光性のあるエポキシ樹脂やシリコーン樹脂からなるダイボンディングペーストを選択することが可能である。
また、ボンディングワイヤ43は、例えば、金(Au)等の導電性の良い材料からなり、その一端が光半導体素子42に接続されるとともに、その他端が各端子部11、12に接続される。なお、光半導体素子と端子部との接続には、例えば、図14(c)に示すように、ボンディングワイヤに代えて、金−金接合や、半田等の導電性を有する放熱性接着剤41a、41bによって、各端子部11、12に接続される方法もある。また、ACF(異方性導電フィルム)、ACP(異方性導電ペースト)、NCF(非導電性フィルム)、またはNCP(非導電性ペースト)等を用いて光半導体素子の端子を光半導体装置用リードフレームの端子部に直接接合する方法もある。
次に、透光性樹脂について説明する。本発明に係る透光性樹脂としては、光の取り出し効率を向上させるために、光半導体素子の発光波長において光透過率が高く、また屈折率が高い材料を選択するのが望ましい。例えば、耐熱性、耐光性、及び機械的強度が高いという特性を満たす樹脂として、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂を選択することが可能である。特に、光半導体素子として高輝度LEDを用いる場合、透光性樹脂は強い光にさらされるため、透光性樹脂は高い耐光性を有するシリコーン樹脂からなることが好ましい。
なお、光反射性樹脂については、上述の本発明の樹脂付き光半導体装置用リードフレームにおいて既に説明したので、ここでは詳細な説明を省略する。
本発明の光半導体装置においては、前記凹部の少なくとも一部の上に、前記透光性樹脂が形成されていることが好ましい。例えば、図14(a)に示すように、透光性樹脂44は、端子部11および端子部12に設けられた凹部14の上に形成されていてもよい。このような構成とすることにより、本発明に係る光半導体装置においては、透光性樹脂と光半導体装置用リードフレームとの密着性を高めることができる。
また、本発明の光半導体装置においては、前記凹部の少なくとも一部の上に、前記光反射性樹脂が形成されていることが好ましい。例えば、図14(b)に示すように、光反射性樹脂31は、端子部11および端子部12に設けられた凹部14の上に形成されていてもよい。このような構成とすることにより、本発明に係る光半導体装置においては、光反射性樹脂と光半導体装置用リードフレームとの密着性を高めることができる。
なお、図示はしないが、本発明においては、例えば、図6(b)に示すような複数の溝状の凹部を有する前記光半導体装置用リードフレームを用いて、例えば、外周側の前記溝状の凹部の上に光反射性樹脂を、内周側の前記溝状の凹部の上に透光性樹脂を、それぞれ形成してもよい。このような構成とすることにより、光反射性樹脂および透光性樹脂の両方の樹脂と、光半導体装置用リードフレームとの密着性を高めることができ、光反射性樹脂、透光性樹脂の各樹脂を形成する際には、各樹脂の流動を阻害することなく、溝状の凹部への各樹脂の充填を容易に行うことができるからである。
[光半導体装置用リードフレームの製造方法]
次に、本発明に係る光半導体装置用リードフレームの製造方法について説明する。図15は、本発明に係る光半導体装置用リードフレームの製造方法の一例を示す模式的工程図である。
まず、図15(a)に示すように、平板状の金属基板21を準備する。この金属基板21としては、上述のように銅、銅合金、42合金(Ni40.5%〜43%のFe合金)等からなる金属基板を使用することができる。なお金属基板21は、その両面に対して脱脂等を行い、洗浄処理を施したものを使用することが好ましい。
次に、金属基板21の表面および裏面に、それぞれ、レジストパターン51a、51bを形成する(図15(b))。レジストパターン51a、51bの材料および形成方法は、エッチング用レジストとして従来公知のものを使用することができる。
次に、レジストパターン51a、51bを耐エッチング膜として金属基板21にエッチングを施し(図15(c))、その後、レジストパターン51a、51bを除去する(図15(d))。なお、図15においては省略するが、このエッチング工程後の端子部11および端子部12は、未だパッケージ単位に分離されてはおらず、例えば、上述の図2に示すように、各連結部13a、13b、13cを介して、別のパッケージ領域の端子部と連結された形態をしている。
ここで、本発明に係る光半導体装置用リードフレームの製造方法においては、前記エッチングを施す工程において、金属基板の表面側および裏面側からの貫通エッチングにより、端子部の外形を形成し、金属基板の表面側からのハーフエッチングにより、端子部の表面側に、平面視上、内部の面積が開口の面積よりも広い凹部を形成することを特徴とする。
例えば、図15(c)に示すように、レジストパターン51aから露出する金属基板21の表面側と、レジストパターン51bから露出する金属基板21の裏面側の両面からの貫通エッチングにより、端子部11と端子部12の外形、および端子部11と端子部12とを絶縁する貫通部61を形成し、一方、レジストパターン51aから露出する金属基板21の表面側からのハーフエッチングにより、端子部11と端子部12のそれぞれの表面側に、平面視上、内部の面積が開口の面積よりも広い凹部14を、同一工程で形成する。
上述のエッチングに用いるエッチング液は、使用する金属基板21の材質に応じて適宜選択することができ、例えば、金属基板21に銅を用いる場合は、塩化第二鉄水溶液を使用できる。そして、金属基板21の表面側を、例えば、1kg/cm2以上の圧力でスプレーエッチングすることにより、上述のような、平面視上、内部の面積が開口の面積よりも広い凹部14を形成することができる。
ここで、上記の凹部のエッチングにおいては、凹部の開口面積やレジスト厚にも影響されるが、一般に、塩化第二鉄水溶液による銅のエッチングが拡散律速であるため、反応前の新鮮な塩化第二鉄水溶液を供給された部分が、よりエッチングされる傾向を示す。一方、エッチング反応に消費された塩化第二鉄水溶液は、エッチング能力が劣化する。それゆえ、塩化第二鉄水溶液を用いて高圧でスプレーエッチングする場合には、未反応の新鮮な塩化第二鉄水溶液が、凹部の開口から凹部の底方向に向かって供給されるため、凹部の底部や底部に近い内壁はエッチングされやすいことになる。一方、凹部の開口縁部およびその近傍では、反応済みのエッチング能力が劣化した塩化第二鉄水溶液が残留しがちなため、凹部の開口縁部およびその近傍の内壁はエッチングされ難いことになる。
なお、金属基板21の裏面側のスプレーエッチングは、必ずしも、表面側のスプレーエッチングと同じ条件で行う必要はない。本発明においては、表面側、および裏面側のエッチング条件やレジストパターンを、それぞれ制御することにより、本発明に係る光半導体装置用リードフレームの側面の形状を、上述の図12に示すような、各種の凹凸状の形状にすることができる。
次に、図15(e)に示すように、端子部11および端子部12を構成する金属基板21の全面に、例えば、シアン化銀を主成分とした銀めっき液を用いた電解めっきを施すことにより、めっき層22を形成し、本発明に係る光半導体装置用リードフレーム1を得る。なお、めっき層22を形成する前に、例えば、電解脱脂工程、酸洗工程、銅ストライク工程、を適宜選択し、その後、電解めっき工程を経て、めっき層22を形成してもよい。
ここで、本発明に係る光半導体装置用リードフレームの製造方法においては、前記電解めっき層を形成する工程において、端子部の表面に対し、アノード電極を略平行に配置することにより、前記凹部の開口縁部に形成された前記電解メッキ層を、前記凹部の内部表面に形成された前記電解めっき層よりも厚く形成することを特徴とする。
電解めっき法により形成されるめっき層は、先端部や突起部分において平坦な部分よりも厚く形成させることができる。このような現象は、上述のような先端部や突起部分に、平坦な部分よりも電荷を集中させることで可能となる。そして、本発明においては、上述のように凹部14の開口縁部23は、内部よりも内側にせり出したオーバーハング形状になっており、平坦な部分よりも電荷を集中させることが可能なため、上述の現象を利用して、開口縁部23に形成するめっき層を、凹部14の内部表面に形成するめっき層よりも厚く形成することができる。
[樹脂付き光半導体装置用リードフレームの製造方法および光半導体装置の製造方法]
次に、本発明に係る樹脂付き光半導体装置用リードフレームの製造方法、および光半導体装置の製造方法について説明する。図16は、図15に示した本発明に係る光半導体装置用リードフレームの製造方法に続く、本発明に係る光半導体装置の製造方法の一例を示す模式的工程図である。
まず、図16(a)に示すように、上述した工程等によって得られた本発明に係る光半導体装置用リードフレームの表面、および側面に光反射性樹脂31を形成することにより、本発明に係る樹脂付き光半導体装置用リードフレーム30を得る。光反射性樹脂31の形成は、例えば、所望の形状に加工した金型を用いて、熱可塑性樹脂を射出成型またはトランスファ成型することにより形成することができ、これにより、光半導体装置用リードフレームと光反射性樹脂31とが一体に結合される。
ここで、本発明においては、図16(a)に示すように、少なくとも一部の凹部14の内部および開口の上に、光反射性樹脂31を形成することが好ましい。光半導体装置用リードフレームからの光反射性樹脂31の脱離をより効果的に防止することができ、また、外部からの水分の浸入を抑制することができるからである。
次に、図16(b)に示すように、半田等の放熱性接着剤41を介して光半導体素子42を端子部11上に載置し、ボンディングワイヤ43により、光半導体素子42と、端子部11および端子部12とを電気的に接続する。
次に、図16(c)に示すように、光反射性樹脂31で囲まれた領域の端子部11および端子部12の表面に透光性樹脂44を充填し、透光性樹脂44により光半導体素子42を封止する。
ここで、図16においては図示していないが、本発明においては、少なくとも一部の凹部14の内部および開口の上に、透光性樹脂44を形成してもよい。光半導体装置用リードフレームからの透光性樹脂44の脱離をより効果的に防止することができ、また、外部からの水分の浸入を抑制することができるからである。
また、図16においては図示していないが、本発明においては、例えば、上述の図6(b)に示すように、光半導体装置用リードフレーム10の外周に沿って、外周側と内周側の2本の溝状の凹部を形成し、外周側の溝状の凹部の上に光反射性樹脂31を形成し、内周側の溝状の凹部の上に透光性樹脂44を形成してもよい。光半導体装置用リードフレームと、光反射性樹脂31および透光性樹脂44の両方との密着性を高めることができるからである。
次に、従前の方法等を用いて、ダイシング領域4の光反射性樹脂31および各連結部13a、13b,13c(図示せず)を切断して(図16(d))、本発明に係る光半導体装置40を得る(図16(e))。
以上、本発明の光半導体装置用リードフレーム、樹脂付き光半導体装置用リードフレーム、光半導体装置、および、光半導体装置用リードフレームの製造方法について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
1・・・光半導体装置用リードフレーム
2・・・枠体領域
3・・・パッケージ領域
4・・・ダイシング領域
10・・・光半導体装置用リードフレーム
11、12・・・端子部
13、13a、13b、13c・・・連結部
14、14a、14b、14c、14d・・・凹部
15a、15b、15c、15d・・・コーナー部
16a、16b・・・側面
17a、17b・・・側面
18・・・領域
21・・・金属基板
22・・・めっき層
23・・・縁部
24、24a、24b、24c・・・突起
30・・・樹脂付き光半導体装置用リードフレーム
31・・・光反射性樹脂
40・・・光半導体装置
41、41a、41b・・・放熱性接着剤
42・・・光半導体素子
43・・・ボンディングワイヤ
44・・・透光性樹脂
51a、51b・・・レジストパターン
61・・・貫通部

Claims (16)

  1. 樹脂封止型の光半導体装置に用いられる光半導体装置用リードフレームにおいて、
    表面側に位置する内部端子と、裏面側に位置する外部端子とを含む複数の端子部を備え、
    各前記端子部の表面側には、開口を有する凹部が形成されており、
    平面視上、前記凹部の内部の幅が、前記開口の幅よりも広く、
    前記凹部は、上方が開口するC字状断面をもつことを特徴とする光半導体装置用リードフレーム。
  2. 前記凹部は、前記凹部の開口の縁部が前記凹部の内部よりも内側にせり出したオーバーハング形状を有することを特徴とする請求項1に記載の光半導体装置用リードフレーム。
  3. 前記凹部の内部表面、および前記凹部の開口縁部にめっき層が形成されており、
    前記凹部の開口縁部に形成された前記めっき層が、
    前記凹部の内部表面に形成された前記めっき層よりも厚く形成されていることを特徴とする請求項1〜2のいずれか一項に記載の光半導体装置用リードフレーム。
  4. 前記凹部は、前記端子部の外周の少なくとも一部に沿って形成され、前記凹部は、端子部のコーナー部において平面視円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光半導体装置用リードフレーム。
  5. 前記凹部の深さは、前記凹部の前記開口の幅より大きいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光半導体装置用リードフレーム。
  6. 前記凹部の深さは、前記光半導体装置用リードフレームを構成する金属基板の厚さの1/2〜3/4であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光半導体装置用リードフレーム。
  7. 前記端子部の表面側の前記凹部の外側近傍に、裏面側から薄肉化された連結部が設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の光半導体装置用リードフレーム。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の光半導体装置用リードフレームと、光半導体素子が発する光を反射する光反射性樹脂と、を備えたことを特徴とする樹脂付き光半導体装置用リードフレーム。
  9. 前記凹部の少なくとも一部の上に、前記光反射性樹脂が形成されていることを特徴とする請求項8に記載の樹脂付き光半導体装置用リードフレーム。
  10. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の光半導体装置用リードフレームと、前記光半導体装置用リードフレームの表面に載置された光半導体素子と、前記光半導体素子を封止し、少なくとも前記光半導体素子が発する光の一部を透過する透光性樹脂と、を備えたことを特徴とする光半導体装置。
  11. 前記光半導体素子が発する光を反射する光反射性樹脂が、平面視上、前記透光性樹脂を取り囲むように備えられていることを特徴とする請求項10に記載の光半導体装置。
  12. 前記凹部の少なくとも一部の上に、前記透光性樹脂が形成されていることを特徴とする請求項10〜11のいずれか一項に記載の光半導体装置。
  13. 前記凹部の少なくとも一部の上に、前記光反射性樹脂が形成されていることを特徴とする請求項11〜12のいずれか一項に記載の光半導体装置。
  14. 樹脂封止型の光半導体装置に用いられ、表面側に位置する内部端子と、裏面側に位置する外部端子とを含む複数の端子部を備えた光半導体装置用リードフレームの製造方法であって、
    金属基板を準備する工程と、
    前記金属基板の表面および裏面に、それぞれレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンを耐エッチング膜として前記金属基板の表裏にエッチングを施す工程と、
    前記金属基板の表面の少なくとも一部に電解めっき層を形成する工程と、を備え、
    前記エッチングを施す工程において、前記金属基板の表面側および裏面側からの貫通エッチングにより、
    前記端子部の外形を形成し、
    前記金属基板の表面側からのハーフエッチングにより、
    前記端子部の表面側に、
    平面視上、内部の幅が開口の幅よりも広く、かつ上方が開口するC字状断面をもつ凹部を形成することを特徴とする光半導体装置用リードフレームの製造方法。
  15. 前記エッチングを施す工程において、前記端子部の表面側の前記凹部の外側近傍に、裏面側からのハーフエッチングにより薄肉化された連結部を形成することを特徴とする請求項14に記載の光半導体装置用リードフレームの製造方法。
  16. 前記電解めっき層を形成する工程において、
    前記端子部の表面に対し、アノード電極を略平行に配置することにより、
    前記凹部の開口縁部に形成された前記電解めっき層を、
    前記凹部の内部表面に形成された前記電解めっき層よりも厚く形成することを特徴とする請求項14〜15のいずれか一項に記載の光半導体装置用リードフレームの製造方法。
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