JP2013162612A - 電動回転機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】固定子11は、回転子12に対面する複数本のティース15と、駆動コイルをティースに巻き掛ける空間の複数のスロット18とを有し、回転子には、ティースに磁気力を働かせる一対の永久磁石16がV字に埋め込まれている電動回転機10であって、巻線コイル21がq軸の励磁路周りを周回してループ内を磁束が通過するように巻かれており、該巻線コイルが自己励磁式電磁石として機能する。
【選択図】図1
Description
このIPM構造の上記常用領域は、マグネットトルクの割合が高い領域であることから、永久磁石を増量するなどして磁束を増加させることでも効率を向上させることができる。しかし、磁石の増量は、小型化を妨げてしまう。また、その小型化のために一般的に採用されている磁力強度の大きなネオジム(Nd−Fe−B)磁石は、高価であり、その増量はコストアップの要因となってしまう。また、永久磁石を増量すると、モータ端子に誘起される電圧が比例的に上昇することから、高速回転時には電流位相角を進角させて、負のd軸電流を流すことにより誘起電圧の上昇を直流バス電圧以下に抑える必要がある。このために、高速回転域で必要な出力トルクを確保できなくなったり、効率を悪化させてしまう可能性がある。なお、d軸は、磁極が作る磁束の方向、例えば、V字に埋設する永久磁石の場合にはその間の中心軸となり、後述のq軸は、そのd軸と電気的・磁気的に直交する、隣接する磁極(永久磁石)間の中心軸となる。
また、常用領域の駆動効率を向上させるには、多極化して出力トルクのピークを低速回転領域にシフトさせることでも実現することができる。しかしながら、多極化により基本周波数が増加して鉄損が多くなることにより、高速回転領域で必要な出力トルクを確保できなくなったり、効率を悪化させてしまう可能性がある。また、この場合には、限られたモータサイズの中で多極化しようとすると、固定子側でコイルを巻き付けるティース幅が狭くなって磁気飽和してしまうことにより出力トルクが低下してしまう可能性がある。
しかしながら、この文献2に記載の技術の場合には、コイルのターン数を多くして高効率を実現する低速回転領域から、モータ端子間に誘起される電圧の上昇を抑えるために、そのターン数を少なくするように切り換える制御を行うことから、そのターン数の切換時に巻線インピーダンスが急激に変化して出力トルクの変動幅であるトルクリプル(torque ripple)の増加要因となってしまう。また、増加させた巻線に給電するための電力線が必要になってコストアップの一因になるとともに、車載時の空間的制限や配索制限に掛かってしまう可能性がある。
前記放電回路は、前記駆動コイルと同一方向に回転駆動させる駆動力を発生するように前記励磁コイルに接続されていることを特徴とするものである。
上記課題を解決する電動回転機に係る発明の第5の態様は、上記第1から第4のいずれか1つの態様の特定事項に加え、前記蓄電部には、大きな高調波波形が磁束に重畳するタイミングに前記逆起電力を蓄電することを特徴とするものである。
図1において、電動回転機(モータ)10は、概略円筒形状に形成された固定子(ステータ)11と、この固定子11内に回転自在に収納されて軸心に一致する回転軸13が固設されている回転子(ロータ)12と、を備えており、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車において、内燃機関と同様の駆動源として、あるいは車輪ホイール内に搭載するのに好適な性能を有している。
具体的には、図4に示すように、巻線コイル21には、第1ダイオード22と、第1スイッチ(切換部)23と、コンデンサ(蓄電部)24とがその巻線コイル21の一端側から他端側に向かって順に直列に接続されており、これらにより自己励磁回路(自己励磁機能部)における蓄電回路が構築されている。第1ダイオード22は、巻線コイル21の一端側から他端側に向かって流れる電流Ii(図5を参照)の流通のみを許容する整流素子として機能し、コンデンサ24は、開閉器として機能する第1スイッチ23のオン(閉)状態時にその第1ダイオード22を経由する電流Ii(電荷)を蓄電する。
11 固定子
12 回転子
13 回転軸
15 ステータティース
16 永久磁石
17 V字空間
17b フラックスバリア
18 スロット
20 センタブリッジ
21、31、41、51 巻線コイル
22、27 ダイオード
23、28 スイッチ
24 コンデンサ
Ii 誘導電流
Io 放電電流
m 磁束
mh 高調波磁束
Claims (5)
- 軸心の回転軸を一体回転させる回転子と、該回転子を回転自在に収容する固定子と、を備えて、
入力された駆動電力により前記回転子を前記固定子内で回転駆動させる駆動力を発生する駆動コイルを有する電動回転機であって、
前記駆動コイルへの通電時に発生する磁束がループ内を通過するように設置されている励磁コイルと、前記駆動コイルで発生する磁束の変化に応じて前記励磁コイルに発生する逆起電力を蓄電した後に当該励磁コイルに入力する自己励磁機能部と、を具備して、
前記励磁コイルに入力する前記逆起電力で発生する駆動力を前記回転子の回転駆動に協働させることを特徴とする電動回転機。 - 前記自己励磁機能部は、前記励磁コイルに生じる逆起電力を蓄電する蓄電部と、前記逆起電力を前記蓄電部に蓄電する蓄電回路または該蓄電部内の蓄電力を前記励磁コイルに放電する放電回路に前記励磁コイルに接続する回路を切り換える切換部と、を備えて、
前記放電回路は、前記駆動コイルと同一方向に回転駆動させる駆動力を発生するように前記励磁コイルに接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電動回転機。 - 前記固定子と前記回転子の一方には、他方の相対的に周回回転する内周面または外周面に向かって延在して対面させる複数本のティース部と、前記駆動コイルを前記ティース部に巻き掛ける空間であって該ティース部間に形成される複数のスロットと、を有し、
前記固定子と前記回転子の他方には、前記ティース部の対向面に磁気力を働かせるように複数の永久磁石が埋め込まれることにより、
前記駆動コイルへの通電時に発生する磁束が、前記ティース部内、当該ティース部背面側および前記回転子内を通過することによるリラクタンストルクおよび前記永久磁石との間で働く吸引力または反発力のマグネットトルクによって前記回転子が前記固定子内で回転駆動することを特徴とする請求項1または2に記載の電動回転機。 - 前記永久磁石として、ネオジム磁石またはフェライト磁石を用いることを特徴とする請求項3に記載の電動回転機。
- 前記蓄電部には、大きな高調波波形が磁束に重畳するタイミングに前記逆起電力を蓄電することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電動回転機。
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- 2012-02-03 JP JP2012022044A patent/JP2013162612A/ja active Pending
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