JP2012180300A - 染毛剤、その使用方法及び染毛剤用品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を含んで構成される水を媒体とする染毛剤であり、その各剤の混合液をノンエアゾールフォーマー容器から泡状に吐出して用いる染毛剤であって、吐出前の各剤の混合液の表面張力が、特定の測定条件下において30〜50mN/mの範囲内である染毛剤。
【選択図】なし
Description
上記課題を解決するための本願第1発明の構成は、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を含んで構成される水を媒体とする染毛剤であり、その各剤の混合液をノンエアゾールフォーマー容器から泡状に吐出して用いる染毛剤であって、吐出前の各剤の混合液の表面張力が、特定の測定条件下において30〜50mN/mの範囲内である、染毛剤である。
Pressure Method)を用いてヤング・ラプラス式から表面張力を算出するものである。これらの測定法及び算出式は公知である。具体的には、吐出前の各剤の混合液を、例えばSITA社製のSITA pro line
t15のような泡圧法により表面張力を算出する装置により、気泡の内部と外部との圧力の差Δp(単位:mN/m2)を求める。次いで、下記の式(1)で表されるヤング・ラプラス式に基づいて泡の表面張力σ(単位:mN/m)を求める。
上記の式(1)において、「r(単位:m)」は気泡を発生させるキャピラリーの半径であって一定であるから、Δpを求めることによってσが求まる。この測定の場合、直接には動的界面張力を求めているが、実際にはその張力が収束して平衡に達した際の値を採用するので、ほぼ静的表面張力の値として算出され、静的表面張力の測定法として代表的な輪環法や吊り板法による測定値とほぼ一致する。
上記課題を解決するための本願第2発明の構成は、第1発明に記載した染毛剤をノンエアゾールフォーマー容器から泡状に吐出して頭髪に適用する、染毛剤の使用方法である。
上記課題を解決するための本願第3発明の構成は、第1発明に記載した染毛剤と、この染毛剤を泡状に吐出するためのノンエアゾールフォーマー容器とを含んで構成される、染毛剤用品である。
本発明に係る染毛剤は、アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を含んで構成される水を媒体とする染毛剤であり、各剤の混合液をノンエアゾールフォーマー容器から泡状に吐出して用いる染毛剤である。ノンエアゾールフォーマー容器は任意の気液混合比のものを用いることができるが、好ましくは気液混合比を気体:液体=7:1〜20:1の範囲内としたもの、特に好ましくは気液混合比を気体:液体=9:1〜16:1の範囲内としたものである。
本発明の染毛剤は、例えば酸化染毛剤、毛髪脱色剤、毛髪脱染剤等であって、いずれもアルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を含んで構成される。
(界面活性剤)
本発明の染毛剤は、含有する界面活性剤の合計量が10質量%以上であること、特に合計で15質量%以上であることが、前記した吐出前の各剤の混合液の表面張力を30〜50mN/mの範囲内とする上で好ましい。
本発明の染毛剤は(A)成分としてカチオン性界面活性剤を含有することが、前記表面張力を30〜50mN/mの範囲内とする上で好ましい。
又、本発明の染毛剤は、(B)成分としてアニオン性界面活性剤を含有することが、前記表面張力を30〜50mN/mの範囲内とする上で好ましい。
(A)成分と(B)成分との関係については、両者の含有量の質量比A/Bが0.2以上であり、特に1以上100以下であることが、前記表面張力を30〜50mN/mの範囲内とする上で好ましい。又、染毛剤に含有される界面活性剤の合計配合量を100質量部としたとき、その内の5〜50質量部程度を(A)成分及び(B)成分で占めることが好ましい。
(A)成分及び(B)成分以外の界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤を含有することが好ましい。非イオン性界面活性剤の含有量は、11〜40質量%、特に11〜20質量%の範囲内であることが好ましい。
各種界面活性剤の内、両性界面活性剤は、本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。
本発明の染毛剤に溶剤として揮発性溶剤を含有させると、前記表面張力を30〜50mN/mの範囲内とする上で好ましい。揮発性溶剤の含有量は限定されないが、0.1〜20質量%の範囲内、特に0.5〜15質量%の範囲内であることが好ましい。揮発性溶剤の含有量が上記の範囲を上回ると、染毛性能が不十分となる恐れがある。
本発明の染毛剤には、上記の各成分の他にも、高級アルコール、不揮発性溶剤、シリコーン類、カチオン化ポリマー、並びにジアリル4級アンモニウム塩及びアクリル酸を構成単位として少なくとも含む共重合体のそれぞれ1種又は2種以上を好ましく配合することができる。
本発明の染毛剤には、0.01〜15質量%の高級アルコールを含有させることができる。染毛剤における高級アルコールの含有量が上記の範囲を超えて過剰である場合は、粘度上昇による泡の吐出不具合が生じたり、泡が消えやすくなる恐れがある。
本発明の染毛剤には、0.01〜10質量%の不揮発性溶剤を含有させることができる。染毛剤における不揮発性溶剤の含有量が上記の範囲を超えて過剰である場合は、泡が消えやすくなる恐れがある。
本発明の染毛剤には、0.01〜3質量%のシリコーン類を含有させることができる。染毛剤におけるシリコーン類の含有量が上記の範囲を超えて過剰である場合は、泡が消えやすくなる恐れがある。
本発明の染毛剤には、0.01〜2質量%のカチオン化ポリマー、並びにジアリル4級アンモニウム塩及びアクリル酸を構成単位として少なくとも含む共重合体から選ばれる1種以上を含有させることができる。染毛剤におけるカチオン化ポリマー、並びにジアリル4級アンモニウム塩及びアクリル酸を構成単位として少なくとも含む共重合体から選ばれる1種以上の含有量が上記の範囲を超えて過剰である場合は、フォーマー容器からの吐出に不具合が生じる恐れがある。
本発明に係る染毛剤には、上記の各成分の他に、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、この種の染毛剤に配合されることがある各種の成分を適当量加えることができる。そのような成分の幾つかの例を以下に述べる。
油性成分としては、これに該当する前記の成分を除く、油脂、炭化水素、高級脂肪酸、ロウ類、エステル類等が例示される。
アルキルグリセリルエーテルとしては、バチルアルコール(モノステアリルグリセリルエーテル)、キミルアルコール(モノセチルグリセリルエーテル)、セラキルアルコール(モノオレイルグリセリルエーテル)等が例示される。
ペプチド、アミノ酸系成分としては、コラーゲン、ケラチン、エラスチン、フィブロイン、シルク、カゼイン、ゼラチン等の動物系蛋白質、コムギ、オオムギ、カラスムギ、ダイズ、アーモンド等の植物から得られるタンパク質、これらのタンパク質を酸、アルカリ、酵素等により加水分解したもの、等が例示される。
高分子化合物としては、前記したカチオン化ポリマー以外の、カルボキシビニルポリマー等のアニオン性ポリマー、水溶性ポリマー等が例示される。水溶性ポリマーの具体例としては、アラビアガム、キサンタンガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、デンプン、アルゲコロイド(褐藻エキス)等の植物性高分子、デキストラン、プルラン等の微生物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸系高分子、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子等が例示される。
pH緩衝成分は、無機酸又は有機酸である酸成分と、無機アルカリ又は有機アルカリであるアルカリ成分とからなる。特に、有機酸と有機アルカリからなるものが好ましい。
本発明に係る毛髪化粧料組成物の使用方法は、上記した染毛剤をノンエアゾールフォーマー容器から泡状に吐出して頭髪に適用する方法である。
本発明に係る染毛剤用品は、上記した染毛剤と、この染毛剤を泡状に吐出するためのノンエアゾールフォーマー容器とを含んで構成される。
末尾の表1に示す番号1〜9に係る酸化染毛剤の第1剤、末尾の表2に示す番号1〜8に係る酸化染毛剤の第2剤を、それぞれ調製した。これらの第1剤及び第2剤は、常法に従い、いずれも液状又は水溶液状に調製した。表1、2において成分の組成を示す数値の単位は「質量%」であるが、これらの数値は、第1剤又は第2剤中の質量%数であって、第1剤及び第2剤の混合時における質量%数ではない。
表1に示す番号1〜9に係る第1剤と表2に示す番号1〜8に係る第2剤の内から、表3の「第1剤」、「第2剤」の欄にそれぞれ示す特定の番号に係る第1剤と第2剤を選択して組合わせることにより、表3の実施例1〜実施例8、比較例1〜比較例5に示す2剤式の酸化染毛剤を構成した。
(表面張力の測定)
実施例1〜実施例8、比較例1〜比較例5に係る染毛剤について、それぞれ、表3に示す第1剤と第2剤を1:1の質量比で混合し、次いで「第1発明の構成」欄で前記した通りに、吐出前の各剤の混合液の表面張力を「特定の測定条件下」で測定した。各実施例、比較例についての表面張力(単位:mN/m)の測定結果を表3の「表面張力」の欄に示す。
実施例1〜実施例8、比較例1〜比較例5に係る染毛剤の第1剤と第2剤を1:1の質量比でノンエアゾールフォーマー容器(ポンプフォーマー)に収容して混合液とし、そのポンプヘッド部を押圧操作することにより前記混合液を泡剤型で吐出した。ポンプフォーマーとしては、(株)吉野工業所製の商品名W−5721、WPフォーマーポンプ Lノズルタイプ(気/液混合比:13/1、吐出量:0.9g(1プッシュ)、多孔質膜:90メッシュのポリエチレン製メッシュリング2枚)を使用した。
実施例1〜実施例8、比較例1〜比較例5に係る染毛剤の第1剤と第2剤を1:1の質量比で混合して上記と同じノンエアゾールフォーマー容器から泡状に吐出し、吐出した泡状の染毛剤を腕の内側部表皮における直径1.5cmの円形のエリアに塗布して30分間放置した後、温水で洗い流した。次に、前記円形のエリアを石鹸を使用して指で1分間軽く擦り、温水で洗い流してから、そのエリアにおける地肌汚れの様子を評価した。
Claims (3)
- アルカリ剤を含有する第1剤と酸化剤を含有する第2剤を含んで構成される水を媒体とする染毛剤であり、その各剤の混合液をノンエアゾールフォーマー容器から泡状に吐出して用いる染毛剤であって、吐出前の各剤の混合液の表面張力が、特定の測定条件下において30〜50mN/mの範囲内であることを特徴とする染毛剤。
- 請求項1に記載した染毛剤をノンエアゾールフォーマー容器から泡状に吐出して頭髪に適用することを特徴とする染毛剤の使用方法。
- 請求項1に記載した染毛剤と、この染毛剤を泡状に吐出するためのノンエアゾールフォーマー容器とを含んで構成されることを特徴とする染毛剤用品。
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