JP2011036552A - 内視鏡システム - Google Patents
内視鏡システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2011036552A JP2011036552A JP2009188560A JP2009188560A JP2011036552A JP 2011036552 A JP2011036552 A JP 2011036552A JP 2009188560 A JP2009188560 A JP 2009188560A JP 2009188560 A JP2009188560 A JP 2009188560A JP 2011036552 A JP2011036552 A JP 2011036552A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- endoscope
- irradiation range
- distance
- distal end
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Endoscopes (AREA)
Abstract
【課題】観察対象物である患部に洗浄水を的確な水圧で噴射させる。
【解決手段】電子内視鏡の先端部12に、配光レンズ16とレーザー光源17を配設する。レーザー光源17からのレーザー光は、配光レンズ16を介して発散光として観察対象物OBに向けて出射する。固体撮像素子で観察対象物OBを撮像し、その画像信号から、観察対象物OBにおいて、発散光が照射される光照射範囲71を検知する。検知された光照射範囲71から先端部12と観察対象物OBの距離Lを検出する。先端部12から観察対象OBに向けて、距離Lに応じた水圧で観察対象OBを洗浄するための洗浄水を噴出させる。
【選択図】図2
【解決手段】電子内視鏡の先端部12に、配光レンズ16とレーザー光源17を配設する。レーザー光源17からのレーザー光は、配光レンズ16を介して発散光として観察対象物OBに向けて出射する。固体撮像素子で観察対象物OBを撮像し、その画像信号から、観察対象物OBにおいて、発散光が照射される光照射範囲71を検知する。検知された光照射範囲71から先端部12と観察対象物OBの距離Lを検出する。先端部12から観察対象OBに向けて、距離Lに応じた水圧で観察対象OBを洗浄するための洗浄水を噴出させる。
【選択図】図2
Description
本発明は、観察対象物と内視鏡先端部との距離を検知可能な内視鏡システムに関し、特に内視鏡先端部から患部に向けて噴出される洗浄水の水圧を、上記検知された距離情報に応じで調整可能な内視鏡システムに関する。
内視鏡システムは通常、内視鏡とプロセッサを備え、内視鏡先端部のCCD等で撮像された生体内の画像をプロセッサで適宜画像処理した後、モニタに表示させるものである。内視鏡システムでは、生体内の患部に付着した粘液や、血液等を取り除くために、内視鏡の先端部に設けられたノズルから患部に向けて洗浄水が噴出されることがある。従来、医師等の操作者に、上記洗浄水が患部に当たる位置(噴出対象位置)を知らしめるために、モニタの観察画面上にマーカーが示されることがある(特許文献1参照)。
上記洗浄水は、患部に到達し患部を適切に洗浄するために、所定の水圧で内視鏡先端部から噴出させる必要がある。患部を適切に洗浄するための水圧は、患部と内視鏡先端部との距離によって異なる。そのため、操作者は、特許文献1の方法で噴出対象位置が確認できたとしても、水圧を試行錯誤の上調整した後、患部を洗浄することになる。しかし、洗浄水を水圧調整のために体内に余計に噴出させると、患者に対する負荷が大きくなる。
そこで、本発明は、以上の問題点に鑑みて成されてものであり、洗浄水噴出前に内視鏡先端部と患部との距離を検知して、体内への洗浄水の送入量を低減させることが可能な内視鏡システムを提供することを目的とする。
本発明に係る内視鏡システムは、発散光を内視鏡の先端部から対象物に向けて出射させる発散光出射手段と、対象物における発散光が照射される光照射範囲の大きさから、先端部と対象物の距離を特定する距離検知手段とを備えることを特徴とする。
先端部から対象物に向けて、距離に応じた液圧によって液体を噴出させる液体噴出手段をさらに備えることが好ましい。このとき、上記距離が長いほど、液圧が大きくなるように調整される。
距離検知手段は、発散光が照射された対象物を撮像して、対象物の撮像画像を生成する撮像手段を備えることが好ましい。この場合、例えば、撮像画像において出力値が閾値以上である領域が光照射範囲であると検知される。
また、撮像画像の水平走査方向に沿う所定のライン画像における、光照射範囲を検知することが好ましい。所定のライン画像は、例えば撮像画像の垂直方向における中央位置に配置される。また、所定のライン画像は、撮像画像上において、前記発散光の光束中心に対応する部分を通ることが好ましい。さらに、距離検知手段は、撮像画像における光照射範囲の直径を算出することにより、光照射範囲の大きさを検知したほうが良い。
光照射範囲の大きさと距離の対応が、ルックアップテーブルとして記憶されるメモリを備えていたほうが良く、この場合、メモリから読み出されたルックアップテーブルを用いて距離が検出される。
本システムはさらに、内視鏡が着脱自在に接続されるプロセッサを備えたほうが良い。この場合、上記メモリは、互いに異なるルックアップテーブルを複数記憶しており、プロセッサに接続される内視鏡の機種に応じて、メモリからルックアップテーブルが読み出されることが好ましい。
本システムは、対象物を照明するための照明光を先端部から出射させる照明光出射手段を備えたほうが良い。この場合、上記対象物において、光照射範囲は、照明光の照射範囲内に配置されることが好ましい。照明光出射手段は、照明光を出射する光源と、照明光の出射を遮蔽するための絞りとを備えたほうが良く、例えば、発散光出射手段から発散光が出射されるとき、照明光の出射は絞りによって遮蔽される。発散光出射手段は例えば、レーザー光源と、レーザー光源から出射された平行光を発散させる配光レンズとを備える。
本発明に係る内視鏡システムは、発散光を内視鏡の先端部から対象物に向けて出射させる発散光出射手段と、対象物における発散光が照射される光照射範囲の大きさを検知する照射範囲検知手段と、光照射範囲の大きさに応じて設定される液圧によって、先端部から対象物に向けて液体を噴出させる液体噴出手段を備えることを特徴とする。
本発明に係る内視鏡用距離検知方法は、発散光を内視鏡の先端部から対象物に向けて出射させ、対象物における発散光が照射される光照射範囲の大きさから、先端部と対象物の距離を特定することを特徴とする。
本発明に係る内視鏡用液体噴出方法は、発散光を内視鏡の先端部から対象物に向けて出射させ、対象物における発散光が照射される光照射範囲の大きさを検知し、その光照射範囲の大きさに応じて設定される液圧によって、先端部から対象物に向けて液体を噴出させることを特徴とする。
本発明においては、対象物における発散光の光照射範囲の大きさを基に、内視鏡先端部と対象物との距離が検出できるので、試行錯誤することなく、距離に応じた適切な水圧で患部の洗浄等を行うことができる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る内視鏡システム示すブロック図である。内視鏡システムは、電子内視鏡10と、プロセッサ30と、送水装置60と、モニタ70とを備える。
電子内視鏡10は、プロセッサ30に着脱自在に接続されるものであり、プロセッサ30には、複数機種の電子内視鏡が接続可能である。電子内視鏡10は、体内に挿入される挿入部11と、使用者によって把持されて電子内視鏡10を操作するための操作部(不図示)を備える。電子内視鏡10の内部には、ライトガイド18が挿通されており、ライトガイド18の一端は、挿入部11の先端部12に配置されるとともに、他端はプロセッサ30の内部に配置される。
プロセッサ30には、システムコントローラ40、タイミングコントローラ41が設けられる。システムコントローラ40は、タイミングコントローラ41、その他の各種回路に制御信号を出力して、内視鏡システム全体の動作を制御する。タイミングコントローラ41は、クロック信号を各種回路に出力して、後述する固体撮像素子13の駆動タイミングや各種回路での信号処理タイミングを同期させる。
挿入部11の先端部12には、CCD等の固体撮像素子13、対物レンズ14、配光レンズ15、16、及びレーザー光源17が設けられる。また、電子内視鏡10は、固体撮像素子13を駆動させるための撮像素子駆動回路21と、システムコントローラ40の制御信号に基づいて電子内視鏡10の動作を制御する内視鏡制御回路22と、画像信号を処理するための信号処理回路23と、レーザー光源17を駆動するためのレーザー光源駆動回路24とを備える。
プロセッサ30は、ランプ(光源)31と、ランプ31に電力を供給するためのランプ電源32と、ランプ31からの照明の光量を調整するための絞り34を備える。絞り34の開度は、モータ駆動回路36によって駆動させられるモータ35によって調整される。ランプ31からの照明光(可視光)は、集光レンズ33で集光され、絞り34で光量が調整されたうえで、ライトガイド18の他端に入射され、ライトガイド18の一端まで送られる。ライトガイド18の一端まで送られた照明光は、配光レンズ15で拡散・発散されて先端部12から出射され、体内(観察対象物)を照射する。
観察対象物で反射された照明光は、対物レンズ14によって被写体像として固体撮像素子13上に結像され、固体撮像素子13で光電変換された後、画像信号として、信号処理回路23に入力される。画像信号は、信号処理回路23において信号処理が適宜施された後、プロセッサ30に伝送される。
プロセッサ30に伝送された画像信号は、前段信号処理回路42に入力され、前段信号処理回路42において増幅及びA/D変換等の処理がなされ、デジタル画像信号として画像メモリ43に入力される。画像信号は、画像メモリ43においてフレーム単位で格納された後、そのフレーム単位毎に後段映像信号処理回路44に出力される。後段映像信号処理回路44では、D/A変換によってアナログ画像信号に変換されるとともに、モニタ70の規格に応じたビデオ信号(例えば、NTSC方式)に変換され、モニタ70に出力される。これにより、モニタ70では、固体撮像素子13で撮像された撮像画像が体内の映像として表示される。
プロセッサ30には、フロントパネルスイッチ49が設けられ、フロントパネルスイッチ49が操作されることにより、ランプ31のオンオフを制御し、または照明光の光量を調整等するためのスイッチ信号がシステムコントローラ40に出力される。
電子内視鏡10には、電子内視鏡の機種に関する情報(内視鏡情報)が記録された内視鏡メモリ25が設けられ、内視鏡情報は、内視鏡制御回路22を介してシステムコントローラ40に送られる。一方、プロセッサ30には、第1及び第2のルックアップテーブル56、57(図4参照)や、後述する距離Lと洗浄水の流量の対応を示すデータが記録されたメモリ54が設けられる。
システムコントローラ40は、電子内視鏡10から送られた内視鏡情報から電子内視鏡10の機種を検知する。そして、その検知した内視鏡10の機種に応じて、メモリ54に記憶されている第1及び第2のルックアップテーブル56、57(図4参照)から、一方のルックアップテーブルを距離検出回路53に読み出す。
送水装置60は、送水ポンプ61と、ポンプ駆動装置62と、送水装置制御回路63と、フットスイッチ64を備える。また、電子内視鏡10には、先端部12から操作部(不図示)にわたって送水チャンネル65が形成されている。送水チャンネル65の一端は、内視鏡の操作部において送水口65Aに接続されるとともに、他端は先端部12において噴出ノズル67に接続される。
送水ポンプ61は、ポンプ駆動装置62によって駆動され、不図示のタンクの洗浄水を、送水口65A及び送水チャンネル65を介して、内視鏡10の先端部12まで送り、噴出ノズル67から外部に噴出させる。送水ポンプ61は、例えばモータ出力等を変更することによって、送水チャンネル65に送られる洗浄水の流量を調整する。噴出ノズル67から噴出されるときの洗浄水の水圧(液圧)は、洗浄水の流量が大きくなるほど大きくなる。なお、流量とは、単位時間当たりのチャンネル65に送水される洗浄水の量である。
フットスイッチ64は、洗浄水によって患部を洗浄するときに、操作者によって押されるスイッチである。本実施形態では後述するように、フットスイッチ64が押されることによって、先端部12と観察対象物の距離L(図2参照)が測定され、その距離Lに応じた水圧で洗浄水が先端部12から噴出され、患部が洗浄される。
フットスイッチ64は半押し、全押しの2段階に分けて操作が可能である。フットスイッチ64が半押しされると、半押し制御信号が、送水装置制御回路63を介してシステムコントローラ40に入力される。システムコントローラ40は、半押し制御信号が入力されている間、絞り34の開度を0にする。これにより、絞り34はランプ31からの照明光を遮蔽し、体内(対象観察物)への照明光の照射を停止させる。一方、システムコントローラ40は、半押し制御信号によって、レーザー光源17を駆動させ、先端部12から対象観察物に向けてレーザー光を出射する。
すなわち、フットスイッチ半押し状態において、固体撮像素子13では、対象観察物で反射されたレーザー光の反射光によって、画像信号が生成される。当該画像信号は、先端部12と観察対象物との距離Lを検知するための距離検知用画像72を構成する(図3参照)。距離検知用画像72の画像信号は、通常の画像信号と同様に、信号処理回路23で適宜信号処理された後、前段信号処理回路42において増幅及びA/D変換等の処理がなされ、画像メモリ43に入力される。
フットスイッチ64が全押しされると、全押し制御信号が、送水装置制御回路63を介してシステムコントローラ40に入力される。システムコントローラ40は、全押し制御信号が入力されると、画像メモリ43に入力された1フレーム分の画像信号(距離検知用画像72)のうち、所定の一水平走査ライン分(ライン画像73(図3参照))の画像信号のみを画像メモリ43に保存させる。
コンパレータ51及びカウンター52では、ライン画像73の画像信号から、観察対象物におけるレーザー光の光照射範囲の大きさが検知される。距離検出回路53では、その検知された光照射範囲の大きさから、先端部12と観察対象物の距離Lが検出される。
距離Lが検出されると、システムコントローラ40では、距離Lに応じて、洗浄水の流量(設定流量)が設定される。設定流量は、メモリ54から読み出された、距離Lと流量の対応を示すデータによって設定され、送水制御データとして、送水装置制御回路63に送られる。送水ポンプ61は上記設定流量で洗浄水を送水チャンネル65に送水し、先端部12から上記距離Lに応じた水圧で洗浄水が噴出される。本実施形態では、設定流量、すなわち洗浄水がノズル67から噴出される時の水圧は、距離Lが長いほど大きくなる。
以下、図2〜4を用いて、距離Lの検出方法を詳述する。なお、図2、3では、観察対象物が内視鏡の先端部から相対的に近い距離に配置されるときの光照射範囲や観察対象物が点線で示され、相対的に遠い距離に配置されるときの光照射範囲や観察対象物が実線で示される。
レーザー光源17は、平行光のレーザー光を出射する半導体レーザーダイオード(LD)であって、内視鏡の先端部12と観察対象物OBとの距離Lを検出するために使用されるものである。レーザー光は、例えば650〜800nmの長波帯域の光(赤外光)である。レーザー光の反射光を受光する固体撮像素子13(図1参照)は、長波帯域の光に対する感度が良好であるため、距離Lは高精度で検出される。
図2に示すように、レーザー光源17から出射されたレーザー光は、凸レンズである配光レンズ16で発散されて発散光として観察対象物OBに照射される。同様に、ランプ31から出射される照明光も、発散光として観察対象物OBに照射される。すなわち、ランプ31及びレーザー光源17から照射される照明光及びレーザー光は、その光照射範囲が、距離Lが長くなるに従って大きくなる光である。
照明光の照射範囲は、レーザー光の照射範囲より大きく、観察対象物OBにおいて、レーザー光の光照射範囲71はその全体が、照明光の照射範囲内に配置される。また、患部洗浄は、先端部12と観察対象物OBとの距離Lが比較的短いときに実施されるため、図3に示すように、距離検知用画像72に画像として表示される光照射範囲71’は、通常、その全体が距離検知用画像72内にある。
レーザー光源17は、上記したように、患部洗浄のための洗浄水が先端部12から噴出される直前に、患部(観察対象物OB)に照射される。患部洗浄は、通常、先端部12が患部を構成する内蔵壁面に対向するときに行われる。そのため、観察対象物OBは、図2に示すように、レーザー光の光束中心Xに対して垂直な平面に近似しており、光照射範囲71、71’は、図2、3に示すように略円形を呈する。なお、本実施形態では、光照射範囲71’の中心X’(すなわち、光束中心Xに対応する部分)が距離検知用画像72の中心に位置するように、レーザー光が照射される。
本実施形態では、対物レンズ14(図1参照)の視野角はレーザー光の発散角度θよりも小さい。そのため、観察対象物OBにおける光照射範囲71のみならず、距離検知用画像72における光照射範囲71’も、距離Lが長くなるに従って大きくなる。すなわち、光照射範囲71’の大きさ及びその直径D’は、観察対象物OBにおける光照射範囲71の大きさ及びその直径Dと同様の変化傾向を示し、光照射範囲71の大きさを示す指標とすることができる。したがって、本実施形態では、画像としての光照射範囲71’の直径D’を、観察対象物OBにおける光照射範囲71の大きさとして検出し、その直径D’から距離Lを検出する。直径D’は、光照射範囲71’の最も長い部分となるので、検出精度を向上させやすい。
直径D’が算出されるときには、水平走査方向Hに沿うライン画像73の画像信号が使用される。ライン画像73は、図3に示すように、距離検知用画像72の垂直方向Vにおける中心位置に配置される1ライン分の画像であって、光照射範囲71’の中心X’を通り、光照射範囲71’の直径に重なる。したがって、本実施形態では、ライン画像73における光照射範囲71’内の画素数Wが、光照射範囲71’の直径D’として求められる。
画素数Wの算出では、まず、画像メモリ43に保存されたライン画像73の画像信号が、画素毎(すなわち、画素信号毎)にコンパレータ51(図1参照)において閾値と比較されて2値化され、2値化信号77としてカウンター52(図1参照)に出力される。すなわち、コンパレータ51は、画素信号(出力値)が閾値以上である画素を、光照射範囲71’にあると判定し、ハイ信号74としてカウンター52に出力する。一方、画素信号が閾値未満である画素を、光照射範囲71’にはないと判定し、ロー信号75としてカウンター52に出力する。
次に、カウンター52では、上記ハイ信号74となった画素の数が画素数Wとしてカウントされ、その画素数Wが直径D’のデータとして距離検出回路53(図1参照)に出力される。画素数Wは例えば、2値化信号77のハイとなっている期間において、クロック信号のクロック数がカウントされて検出される。
2値化信号77は、ライン画像73の中央部分がレーザー光で照射され、その他の部分が非照射であることを示す信号である。そのため、図3に示すように2値化信号77の信号波形は理論的には、水平同期信号78、78間において、ロー、ハイ、ローに変化するのみの単純なものである。したがって2値化信号77は、ノイズや欠落等が生じて信号波形が複雑になる場合、ローパスフィルタ等によってノイズや欠落を削除し、上記単純な信号波形となるようにしても良い。
次に、距離検出回路53(図1参照)において、メモリ54(図1参照)から読み出されたルックアップテーブルを用いて、直径D’から、先端部12と観察対象物OBの距離Lが特定される。
メモリ54から読み出されるルックアップテーブル(第1又は第2のルックアップテーブル56、57)は、直径D’(光照射範囲71の大きさ)と、距離Lの対応を示すものである。光照射範囲71’は、上記したように距離Lが長くなるに従って大きくなるため、図4に示すように、各ルックアップテーブルにおいて、距離Lの値は直径D’の値が大きいほど、大きくなっている。
距離Lと直径D’(すなわち、光照射範囲71の大きさ)の関係は、例えば対物レンズ14のレンズ特性等によって異なるため、内視鏡の機種ごとに異なる。そのため、本実施形態では上記したように、内視鏡10の機種に応じて、異なるルックアップテーブルが読み出される。これにより、本実施形態では、プロセッサ30に接続される内視鏡10の機種にかかわらず、正確な距離Lの検出が実現される。
次に、図5、6を用いて本実施形態の内視鏡システムにおけるルーチンを説明する。本ルーチンではまず、ステップS100においてランプ31の照明光が先端部12から照射され、観察対象物への照明光(ランプ31からの光)の照射が開始される。その後、ステップS105において、照明光で照射された観察対象物が固体撮像素子13で撮像され、撮像画像のモニタ70への表示が開始される。次いで、ステップS110において、フットスイッチ64が半押しされたか否かが判定される。フットスイッチ64が半押されたと判定されると、ステップS115において絞り34が遮蔽され、先端部12からの照明光の照射が停止される。また、ステップS120において、レーザー光源17から観察対象物OBに向けてレーザー光が照射される。一方、フットスイッチ64が半押されていない場合、本ルーチンはステップS110で待機される。
レーザー光照射後、ステップS130では、フットスイッチ64が全押しされたか否かが判定される。フットスイッチ64が全押しされたと判定されると、ステップS140に進む。
一方、フットスイッチ64が全押しされず半押しされている判定された場合、本ルーチンは、レーザー光が照射される一方照明光が遮蔽された状態で、ステップS130、131において待機される。ただし、ステップS131においてフットスイッチ64が半押しされていないと判定された場合、ステップS132、133でレーザー光が消灯された後、絞りが開かれ照明光が先端部12から再度照射されることなる。そして、モニタ70には照明光で照明された観察対象物の映像表示が再開され、本ルーチンはステップS110に戻る。
ステップS140〜S190では、距離Lを検出するためのルーチンが実施される。まず、ステップS140では、距離検知用画像72のライン画像73の画像信号を画像メモリ43に取り込み、ステップS150において当該画像信号を画像メモリ43に記録し、その画像信号データをコンパレータ51に送信する。次いで、ステップS160でレーザー光源17からのレーザー光が消灯され、ステップS170では絞り34が開口される。すなわち、ステップS170以降では、先端部12からランプ31からの照明光が照射される一方、レーザー光は非照射である。したがって、モニタ70上には、照明光で照明された観察対象物の映像表示が再開される。
ステップS180では、コンパレータ51に送信されたライン画像73の画像信号から、光照射範囲(すなわち、直径D’)が検出される。その後、ステップS190では、直径D’のデータとメモリ54から読み出されたルックアップテーブによって、先端部12と観察対象物OBの距離Lが検出される。距離Lは、光照射範囲(すなわち、直径D’)が大きいほど、長くなるように特定される。
距離Lが検出された後、ステップS200〜S230では、内視鏡の先端部12から洗浄水を噴出させるためのルーチンが実施される。まず、ステップS200では、距離Lから送水ポンプ61の設定流量が設定され、次いでステップS210ではその設定流量に関する送水制御データが送水装置61に送信される。
ステップS220では、ステップS200で設定された設定流量で、送水装置61から送水チャンネル65に洗浄水が送水され、内視鏡の先端部12から所定の水圧で洗浄水が噴出される。ステップS230では、フットスイッチ64が全押しされているか否かが判定され、フットスイッチ64が全押しされていると、ステップS220に戻り、洗浄水の噴出が継続される。一方、フットスイッチ64が全押しされていないと判定されると、洗浄水の噴出が停止され、ステップS110に戻る。
以上のように、本実施形態では、先端部12と観察対象物OBの距離Lに応じて設定された水圧によって、先端部12から洗浄水が噴出されるので、試行錯誤することなく適正な水圧で患部を洗浄することができる。したがって、体内に送入される水量が少なくなるとともに、患部洗浄に要する時間も短縮されるので、低侵襲の内視鏡システムを提供することができる。また、体内を撮影するための固体撮像素子等を利用して距離Lが検出されるので、比較的簡単な構成で距離Lが検出可能である。
なお、本実施形態では、ライン画像73は、1本の水平走査ラインの画像信号から成る画像であったが、垂直方向Vにおける中央位置に配置される2本以上の水平走査ラインの画像信号から成る画像であっても良い。このとき、水平方向Hにおける位置が同じである複数の画素の画素信号の平均値が閾値と比較され、直径D’のデータが算出されても良い。また、例えば、距離検知用画像72全部の画素信号が閾値と比較され、光照射範囲71’の面積が算出されても良い。
また、レーザー光源17及びレーザー光源駆動回路24は、電子内視鏡10に設けられる代わりに、プロセッサ30に設けられても良い。ただし、この場合、電子内視鏡10には、レーザー光源17から出射されたレーザー光を先端部12まで導くためのレーザー光用ライトガイドが設けられる。
なお、本実施形態では、メモリ54には、ルックアップテーブルが複数格納されていたが、1つであっても良い。この場合、内視鏡10の機種に応じて、ルックアップテーブルが変更されない。さらに、距離Lと洗浄水の流量の対応を示すデータも、メモリ54に複数種類格納されており、そのデータの種類が、プロセッサ30に接続された内視鏡の機種に応じて変更されても良い。
さらに、光照射範囲71、71’の大きさは、距離Lが増加するに従って増加するものであるため、距離Lを算出せずに、光照射範囲71の大きさを示すデータ(例えば、直径D’)に基づいて、設定流量(すなわち、洗浄水の水圧)を設定しても良い。この場合、設定流量は、光照射範囲71(すなわち、直径D’)が大きくなるほど、大きくなるように設定される。
さらに、本実施形態では、フットスイッチ64が全押しされている間、送水装置60に設けられた調整スイッチ等によって、洗浄水の流量が変更できるような構成にして良い。
10 電子内視鏡
12 先端部
13 固体撮像素子(撮像素子)
16 対物レンズ
17 レーザー光源
30 プロセッサ
31 ランプ(光源)
51 コンパレータ
52 カウンター
53 距離検出回路
60 送水装置
65 送水チャンネル
71、71’ 光照射範囲
72 距離検知用画像
73 ライン画像
D、D’ 直径
L 長さ
OB 観察対象物
W 画素
12 先端部
13 固体撮像素子(撮像素子)
16 対物レンズ
17 レーザー光源
30 プロセッサ
31 ランプ(光源)
51 コンパレータ
52 カウンター
53 距離検出回路
60 送水装置
65 送水チャンネル
71、71’ 光照射範囲
72 距離検知用画像
73 ライン画像
D、D’ 直径
L 長さ
OB 観察対象物
W 画素
Claims (16)
- 発散光を内視鏡の先端部から対象物に向けて出射させる発散光出射手段と、前記対象物における前記発散光が照射される光照射範囲の大きさから、前記先端部と前記対象物の距離を特定する距離検知手段とを備える内視鏡システム。
- 前記先端部から前記対象物に向けて、前記距離に応じた液圧によって液体を噴出させる液体噴出手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
- 前記距離が長いほど、前記液圧が大きくなるように調整されることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡システム。
- 前記距離検知手段は、前記発散光が照射された前記対象物を撮像して、前記対象物の撮像画像を生成する撮像手段を備え、前記撮像画像において出力値が閾値以上である領域を前記光照射範囲であると検知することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
- 前記距離検知手段は、前記発散光が照射された前記対象物を撮像して、前記対象物の撮像画像を生成する撮像手段を備え、前記撮像画像の水平走査方向に沿う所定のライン画像における、前記光照射範囲を検知することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
- 前記ライン画像は、前記撮像画像の垂直方向における中央位置に配置されることを特徴とする請求項5に記載の内視鏡システム。
- 前記ライン画像は、前記撮像画像上において、前記発散光の光束中心に対応する部分を通ることを特徴とする請求項5に記載の内視鏡システム。
- 前記距離検知手段は、前記発散光が照射された前記対象物を撮像して、前記対象物の撮像画像を生成する撮像手段を備え、前記撮像画像における前記光照射範囲の直径を算出することにより、前記光照射範囲の大きさを検知することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
- 前記光照射範囲の大きさと前記距離の対応が、ルックアップテーブルとして記憶されるメモリを備え、前記メモリから読み出されたルックアップテーブルを用いて前記距離が検出されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
- 前記内視鏡が着脱自在に接続されるプロセッサを備えるとともに、前記メモリは、互いに異なる前記ルックアップテーブルを複数記憶しており、前記プロセッサに接続される内視鏡の機種に応じて、前記メモリから前記ルックアップテーブルが読み出されることを特徴とする請求項9に記載の内視鏡システム。
- 前記対象物を照明するための照明光を前記先端部から出射させる照明光出射手段を備え、前記対象物において、前記光照射範囲は、前記照明光の照射範囲内に配置されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
- 前記照明光出射手段は、照明光を出射する光源と、前記照明光の出射を遮蔽するための絞りとを備え、前記発散光出射手段から前記発散光が出射されるとき、前記照明光の出射は前記絞りによって遮蔽することを特徴とする請求項11に記載の内視鏡システム。
- 前記発散光出射手段は、レーザー光源と、前記レーザー光源から出射された平行光を発散させる配光レンズとを備えることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡システム。
- 発散光を内視鏡の先端部から対象物に向けて出射させる発散光出射手段と、前記対象物における前記発散光が照射される光照射範囲の大きさを検知する照射範囲検知手段と、前記光照射範囲の大きさに応じて設定される液圧によって、前記先端部から前記対象物に向けて液体を噴出させる液体噴出手段を備えることを特徴とする内視鏡システム。
- 発散光を内視鏡の先端部から対象物に向けて出射させ、前記対象物における前記発散光が照射される光照射範囲の大きさから、前記先端部と前記対象物の距離を特定することを特徴とする内視鏡用距離検知方法。
- 発散光を内視鏡の先端部から対象物に向けて出射させ、前記対象物における前記発散光が照射される光照射範囲の大きさを検知し、その光照射範囲の大きさに応じて設定される液圧によって、前記先端部から前記対象物に向けて液体を噴出させることを特徴とする内視鏡用液体噴出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009188560A JP2011036552A (ja) | 2009-08-17 | 2009-08-17 | 内視鏡システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009188560A JP2011036552A (ja) | 2009-08-17 | 2009-08-17 | 内視鏡システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011036552A true JP2011036552A (ja) | 2011-02-24 |
Family
ID=43764970
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009188560A Pending JP2011036552A (ja) | 2009-08-17 | 2009-08-17 | 内視鏡システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2011036552A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015072744A1 (ko) * | 2013-11-12 | 2015-05-21 | 계명대학교 산학협력단 | 거리 측정 모듈을 포함하는 내시경 장치, 이를 이용한 병변 크기 측정 시스템 및 방법 |
JPWO2016203626A1 (ja) * | 2015-06-18 | 2018-04-26 | オリンパス株式会社 | 内視鏡システムおよび照明装置 |
WO2021039719A1 (ja) * | 2019-08-27 | 2021-03-04 | 富士フイルム株式会社 | 内視鏡 |
KR102639202B1 (ko) * | 2022-10-05 | 2024-02-21 | 주식회사 메디인테크 | 의료 영상 기반으로 내시경 장치를 제어하기 위한 방법, 장치 및 컴퓨터 프로그램 |
-
2009
- 2009-08-17 JP JP2009188560A patent/JP2011036552A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015072744A1 (ko) * | 2013-11-12 | 2015-05-21 | 계명대학교 산학협력단 | 거리 측정 모듈을 포함하는 내시경 장치, 이를 이용한 병변 크기 측정 시스템 및 방법 |
JPWO2016203626A1 (ja) * | 2015-06-18 | 2018-04-26 | オリンパス株式会社 | 内視鏡システムおよび照明装置 |
US10863885B2 (en) | 2015-06-18 | 2020-12-15 | Olympus Corporation | Endoscope system and illumination device |
WO2021039719A1 (ja) * | 2019-08-27 | 2021-03-04 | 富士フイルム株式会社 | 内視鏡 |
KR102639202B1 (ko) * | 2022-10-05 | 2024-02-21 | 주식회사 메디인테크 | 의료 영상 기반으로 내시경 장치를 제어하기 위한 방법, 장치 및 컴퓨터 프로그램 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5735479B2 (ja) | 内視鏡及装置びその作動方法 | |
JP5735478B2 (ja) | 内視鏡装置及びその作動方法 | |
JP5547118B2 (ja) | 画像取得装置および画像取得装置の作動方法 | |
JP2011036552A (ja) | 内視鏡システム | |
JP4960076B2 (ja) | 内視鏡システム | |
US20230301491A1 (en) | Endoscope system | |
JP2012085720A (ja) | 内視鏡装置 | |
JP2024502815A (ja) | 医療用撮像におけるアーティファクトを軽減するためのシステム及び方法 | |
JP6389352B2 (ja) | 内視鏡システム | |
JP5735477B2 (ja) | 内視鏡装置及びその作動方法 | |
JP5557699B2 (ja) | 電子内視鏡装置 | |
JP3853954B2 (ja) | 計測用内視鏡装置 | |
US11399700B2 (en) | Processing device, endoscope, endoscope system, image processing method, and computer-readable recording medium for correcting a defective pixel | |
JP2011110104A (ja) | 電子内視鏡システム | |
US11986164B2 (en) | Endoscope, endoscopic system and method of operating the endoscopic system | |
JP2013126002A (ja) | 内視鏡装置 | |
JP7211971B2 (ja) | 電子内視鏡システム | |
JP2004073532A (ja) | 撮像装置 | |
JP2006034782A (ja) | 電子内視鏡装置と電子スコープ |