JP2010247297A - オイルシール圧入装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前記差動装置を車幅方向に押圧して該差動装置の車幅方向における位置を決めるとともに、前記差動装置に圧入されるオイルシールを外嵌させて該差動装置の出力軸とケーシングとの間へと案内する位置決め金具16a、16bを有する一対の位置決め治具5a、5bと、該位置決め治具により位置決めされた差動装置に対してオイルシールを圧入する一対の圧入治具6a、6bと、前記位置決め治具を差動装置に対して車幅方向に移動させ、前記位置決め治具で前記差動装置を押圧して該差動装置をオイルシールの圧入作業位置に位置決めする位置決め状態を保持する一対の第1の移動手段4a、4bと、前記圧入治具を差動装置に対して車幅方向に移動させる一対の第2の移動手段3a、3bとを備える。
【選択図】図6
Description
また、特許文献1には、差動装置の出力軸とケーシングとの間にオイルシールが圧入されている構造が示されているものの、オイルシールの圧入作業については記載されていない。
また、前記第1の移動手段は、前記位置決め治具で前記差動装置を押圧して該差動装置を車幅方向におけるオイルシールの圧入作業位置に位置決めする位置決め状態を保持するブレーキ付きシリンダで構成されているため、差動装置を左右両側から押圧して圧力をかけた状態で保持して固定できる。さらに、ブレーキ付きシリンダで前記差動装置を押圧して前記位置決め状態を保持してオイルシールを圧入することができ、オイルシールを確実に圧入できるため、オイルシールがめくれるという不具合を防止できる。
このように、前記位置決め治具と前記圧入治具との連結と非連結を切換える連結手段を備えることにより、位置決め治具と前記圧入治具の動作を一緒に行ったり、別々で単独に行ったりすることができるので、車種によって差動装置の位置やオイルシールを圧入させる位置が異なったとしても位置に沿って圧入のストロークを変化させて、オイルシールを圧入することが可能となる。特に、左側のみ、右側のみといった片側圧入時への対応が容易となる。
このようにして、連結手段の連結と非連結を切換えることにより、多様な車種の差動装置の出力軸とケーシングとの間隙をシールすることができるオイルシール圧入装置を提供することができる。また、両側圧入、右側のみ圧入、左側のみ圧入への対応が容易となる。
ここではワーク1として、車両が旋回するときに生じる左右駆動輪の回転差を吸収する差動装置と、それを収容するケーシングを用いており、ワーク1はコンベアにより搬送されパレット8により支持される。本発明の実施形態に係るオイルシール圧入装置は、差動装置の出力軸と、差動装置のケーシングとの間隙をシールするオイルシールを前記ケーシングに圧入するオイルシール圧入装置である。
一方、非連結時では、連結手段10のL字型の底面がフリーになるためにワークセンター5と圧入治具6は別々に単独で移動する。なお、図2はワークセンター5と圧入治具6とが非連結している状態を示している。
さらに、圧入治具6は先端に圧入金具15を備え、該圧入金具15はワークセンター5の先端部に設けられる押圧金具16の外周に配設されて二重構造を形成し、外周側の圧入治具6をワークに対して移動させて前記ワークセンター5の先端部に設けられる位置決め金具16に予め嵌合されるオイルシールを圧入する。これにより、オイルシールが圧入させる位置に対して真っ直ぐに圧入される。よって、差動装置の出力軸とケーシングとの間隙をシールするオイルシールを前記ケーシングに確実に圧入することができる。
以上述べた構成部材が車幅方向においてワークを挟んで左右両側に対をなして設けられることにより、本発明のオイルシール圧入装置は構成される。
次に、実施形態1に係るオイルシール圧入装置を用いたオイルシールの圧入工程について、図3〜図9を用いて説明する。実施形態1はワークの左右両側からオイルシールを圧入する場合を示す。
次いで、図5に示すように、連結手段10aを上昇させ、ワークセンター5aと圧入治具6aとを連結する。このとき、連結手段10aのL字型の底面はワークセンター5aの背面に位置する。同様に、連結手段10bも上昇させてワークセンター5bと圧入治具6bとを連結させる。なお、ワーク1を支持するパレットはその図示を省略する。
ワークセンター5a,5bは、ワーク1を車幅方向に押圧して該ワーク1の車幅方向における位置を決めるとともに、前記ワークに圧入されるオイルシール7a,7bを外嵌させて該差動装置の出力軸とケーシングとの間へと案内する位置決め金具16a,16bを有しており、ワーク1を車幅方向に押圧して保持する。これにより、ワーク1はワークセンター5a,5bの双方で押圧され、オイルシールの圧入作業位置が定まる。符号4a,4bは、ブレーキ付きシリンダである。
このようにして、前述のオイルシールの圧入工程が繰り返される。このオイルシール圧入作業は、設備幅にもよるがワークセンターの位置やワーク幅が異なっていても、その差をサーボプレスによる移動のストロークによって吸収することができるため、多様な車種の差動装置の出力軸とケーシングとの間隙をシールすることが可能となる。
次に、実施形態2に係るオイルシール圧入装置を用いたオイルシールの圧入工程について、図10を用いて説明する。実施形態2はワークの片側からオイルシールを圧入する場合を示す。
即ち、オイルシール7aを圧入させる左側では、ワークセンター5aによって位置決めされた後にブレーキ付きシリンダ4aにブレーキをかけ、位置決め金具16aをワーク1に対して車幅方向に押圧させた状態で、圧入金具6aを数mm後退させ、連結手段10aのL字型の底面をワークセンター5aの背面から離間させて連結手段10aを下降させ、ワークセンター5aと圧入治具6aとを非連結させる。
ワークセンター5bは、左側のワークセンター5aと同様に前記ワーク1を車幅方向に押圧した状態で保持される。よって、ワーク1はワークセンター5a,5bの双方で押圧され、オイルシールの圧入作業位置が定まる。
このようにして、片側圧入であってもオイルシールの圧入作業が行われ、オイルシールの圧入工程が繰り返される。なお、図10ではワーク1の左側の片側圧入を示したが、同様にして右側の片側圧入も実施可能である。
なお、図示しないが、本発明の実施形態のオイルシール圧入装置は、サーボプレス及びブレーキ付きシリンダの動きを制御するコントロールユニットが存在し、前記コントロールユニットにより実施形態1、2で述べた手順が制御される。
3、3a、3b サーボプレス(第2の移動手段)
4、4a、4b ブレーキ付きシリンダ(第1の移動手段)
5、5a、5b ワークセンター(位置決め治具)
6、6a、6b 圧入治具
7、7a、7b オイルシール
10、10a、10b 連結手段
15 圧入金具
16 位置決め金具
Claims (4)
- 車両が旋回するときに生じる左右駆動輪の回転差を吸収する差動装置の一対の出力軸と、該差動装置のケーシングとの間隙をシールするオイルシールを前記ケーシングに圧入するオイルシール圧入装置において、
前記差動装置を車幅方向に押圧して該差動装置の車幅方向における位置を決めるとともに、前記差動装置に圧入されるオイルシールを外嵌させて該差動装置の出力軸とケーシングとの間へと案内する位置決め金具を有する一対の位置決め治具と、該位置決め治具により位置決めされた差動装置に対してオイルシールを圧入する一対の圧入治具と、前記位置決め治具を該差動装置に対して車幅方向に移動させる一対の第1の移動手段と、前記圧入治具を差動装置に対して車幅方向に移動させる一対の第2の移動手段とを備え、
前記第1の移動手段は、前記位置決め治具で前記差動装置を押圧して該差動装置を車幅方向におけるオイルシールの圧入作業位置に位置決めする位置決め状態を保持するブレーキ付きシリンダで構成されていることを特徴とするオイルシール圧入装置。 - 前記位置決め治具と、前記圧入治具との連結と非連結を切換える連結手段が備えられていることを特徴とする請求項1記載のオイルシール圧入装置。
- 前記連結手段は、連結時には前記位置決め治具を前記圧入治具とともに差動装置に対して前進させて前記差動装置を車幅方向に位置決めし、非連結時には前記圧入治具を位置決め治具とは別に単独で前進させて前記第2の移動手段により該差動装置にオイルシールを圧入することを特徴とする請求項2記載のオイルシール圧入装置。
- 前記連結手段は、前記圧入治具に内設されて構成されていることを特徴とする請求項2または請求項3記載のオイルシール圧入装置。
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