JP2010121138A - エマルジョンの光重合によって製造されるフォーム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、300〜800nmの波長を吸収する光重合開始剤残留物を含む、寸法的に遠距離の巨視的構造を有する連続気泡架橋フォームや均質組成の独立気泡架橋フォームに関する。
【選択図】なし
Description
本発明は、油中水型エマルジョンから、連続気泡フォームはじめとするフォームを製造し、新しい方法を特色とする。出願人らは意外にも、光重合方法を使用して、高内相エマルジョン(HIPE)およびその他の油中水型エマルジョンからフォームが製造できることを見いだした。エマルジョンは典型的に不透明な外観を有し、光重合反応の実施に十分な光を透過することは予期されないので、これは意外である。出願人らは、厚さ8mmまでのエマルジョンを硬化できることを見いだした。
「HIPE」または「高内相エマルジョン」とは、不混和性相がエマルジョンの少なくとも74容量%を構成し、典型的には油相である連続反応性相と、典型的には水相である、油相と不混和性の不連続または相互連続相とを含むエマルジョンを意味し、
「油中水型エマルジョン」とは、連続油性相および不連続水相を含有するエマルジョンを意味し、油および水相は場合によっては相互連続していても良く、
「反応性相」とは、反応性伝搬性化学種(例えばラジカルまたはカチオン中心を有するもの)に対して感受性のモノマーまたは反応性化学種を含有し、重合または架橋できる連続性相を意味し、
「不混和性相」とは、その中で反応性成分が限られた溶解性を有する相を意味し、不混和性相は不連続でもあるいは反応性相と相互連続していても良く、
「安定している」とは、エマルジョンの組成および微細構造が経時変化しないことを意味し、
「官能基」とは、非重合反応を起こせる化学物質を意味し、
「モノマー」とは、重合できる化学種を意味し、それはモノマーおよびオリゴマーをを含み、
「反応性界面活性剤」とは、ポリマー主鎖の一部となるように重合反応を起こすのに十分な反応性を有する界面活性剤(すなわち乳化剤)を意味し、
「連続気泡」とは、隣接する気泡の大部分が相互に連絡しているフォームを意味し、連続気泡フォームは相互連続エマルジョンからできたフォーム含み、その中で気泡構造は明確に画定されないが、フォームを貫く少なくとも1つの開放経路を製造している相互接続したチャンネルがあり、
「ウィンドウ」とは、気泡間の開口を意味し、
「成形」とは、形作ることを意味し、流し込み、コーティング、および小分けを含み、
「重合する」または「硬化する」とは、この用途では区別なく使用され、モノマー、オリゴマー、またはポリマーが、架橋によって化合して鎖または網目状組織を形成する化学反応を示し、
「架橋」とは、ポリマー鎖間の化学結合形成を意味し、
「架橋剤」とは、別のポリマー鎖への結合を形成できる部位をポリマー鎖に付加する材料を意味し、
「カチオン硬化性モノマー」とは、その中でカチオン化学種が重合反応を伝播する、重合を起こすことができるモノマーを意味し、例えばエポキシドまたはビニルエーテル部分を含有するモノマーを含み、
「エチレン性不飽和」とは、その分子構造内に炭素−炭素二重結合を有するモノマーを意味し、
「アセチレン性不飽和」とは、その分子構造内に炭素−炭素三重結合を有するモノマーを意味し、
「化学線」とは、近赤外線、可視光、および紫外線をはじめとする光化学的に活性な放射線を意味し、
「UV」または「紫外線」とは、約200〜約400nm間のスペクトル出力を有する化学線を意味し、
「可視光」とは、約400〜約800nmのスペクトル出力を有する化学線を意味し、
「近赤外線」とは、約800〜約1200nmのスペクトル出力を有する化学線を意味し、
「光重合開始剤」とは、選択的に化学線を吸収するように添加されて、ラジカルおよびカチオン化学種などの反応性中心を生じる化学物質を意味し、
「熱重合開始剤」とは、熱に曝露することによってのみ、効率的に重合または架橋を誘発し、あるいは引き起こせる化学種を意味し、
「均質組成」とは、0.5μmのスケールで検査すると、均一の化学成分分布を有することを意味し、
「感圧接着剤」または「PSA」とは、指または手による圧力以上を必要とせず、接触しただけで種々の異なる表面に接着する接着剤を意味し、PSAは本質的に十分凝集性かつ弾性であるので、それらの乾燥粘着性にもかかわらず、それらは指先で取り扱いでき、残留物をほとんど残さずに平滑面から除去でき、PSAは、これらの材料の弾性率を室温で106ダイン/cm2未満と規定する「Dahlquist基準」を使用して定量的に記述でき、Pocius,A.V.著、Adhesion & Adhesives:An Introduction、Hanser Publishers、ニューヨーク州ニューヨーク、第1版、1997を参照されたく、
「空隙」とは、孔、気泡、および隙間などの、フォーム中のあらゆる開放空間を意味する。
本発明のポリマーフォームは、HIPES(およそ3:1〜15:1以上の比較的高い反応性相と不混和性相との容積比を有するエマルジョン)を光重合して製造しても良い。不混和性相として典型的には水が使用されるが、操作条件で液体であり、実質的に油(反応性)相成分と不混和性のあらゆる流体を使用することもできる。非水性不混和性相を有することで、(親水性であるだけでなく)水溶性、並びにエチレン性不飽和、またはアセチレン性不飽和反応物を反応性相中に使用することが可能になる。(発明では、エチレン性不飽和反応物を使用しても良いあらゆる場面で、アセチレン性不飽和反応物を使用しても良い。)さらに非水性不混和性相は、カチオン重合などの水感受性の重合法を可能にする。
フォームは、シート、スラブ、およびその他の形状にすることができる。製品厚は異なることができ、組成物、硬化光の波長と強度、および光重合開始剤のタイプと量などの方法条件に左右されるかもしれない。
反応性相
本発明のエマルジョンの連続(反応性)相は、重合後に、フォーム構造のポリマーマトリックス、または壁体を形成するモノマーを含む。反応性相は、少なくとも1種の重合性材料、少なくとも1種の乳化剤、および少なくとも1種の多官能性架橋剤を含む。しかし重合性材料および架橋剤が、同一多官能性材料であっても良い。さらに乳化剤が反応性界面活性剤である場合のように、重合性材料および乳化剤が同一材料であっても良い。反応性界面活性剤はその構造次第で、より親水性または疎水性のフォームを製造しても良い。また反応性相中に光重合開始剤が存在しても良い。
重合性材料成分は、光重合させても良い1つ以上のモノマーを含む。不混和性相が水であれば、重合性材料はエチレン性またはアセチレン性不飽和で、実質的に水不溶性のモノマーであるべきである。不混和性相が非水性であれば、重合性材料は、カチオン硬化性モノマー、エチレン性またはアセチレン性不飽和モノマー、あるいは水溶性モノマーであっても良い。適切なエチレン性またはアセチレン性不飽和モノマーとしては、例えばアクリル酸、ブチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ノニルアクリレート、イソノニルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシル(ラウリル)アクリレート、イソデシルアクリレート、テトラデシルアクリレートなどの(C1−C14)アルキルアクリレートと、アリールおよびベンジルアクリレートおよびノニルフェニルアクリレートなどのアルカリールアクリレートと、メタクリル酸、ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、ノニルメタクリレート、イソノニルメタクリレート、デシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ドデシル(ラウリル)メタクリレート、テトラデシルメタクリレートなどの(C4−C16)アルキルメタクリレートと、N−オクタデシルアクリルアミドおよび置換アクリルアミドなどのアクリルアミドとが挙げられる。アクリレートと共重合するその他のエチレン性不飽和モノマーを使用しても良い。適切なタイプのコモノマーとしては、マレイミドおよびアズラクトンが挙げられる。スチレンは重合速度が遅いので本発明では好ましくないが、放射線源としてUVまたは可視光を使用する場合は、4重量%までの量で存在しても良い。適切なスチレンとしては、p−n−オクチルスチレンなどの(C4−C12)アルキルスチレンが挙げられる。これらのいずれのモノマーの組み合わせを使用しても良い。
架橋剤は、典型的にはポリマー鎖を一緒につないで、より三次元的な分子構造を製造するために存在する。架橋剤の特定のタイプと量の選択は、得られるフォームに所望される構造的、機械的、および流体処理特性に左右される。適切な架橋剤としては、多官能性アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、それらの混合物などの2つ以上のエチレン性またはアセチレン性不飽和基を含有するモノマーが挙げられる。これらとしては、ジ−、トリ−、およびテトラ−アクリレートと、ジ−、トリ−、およびテトラ−アクリルアミドと、ジ−、トリ−、およびテトラ−メタクリレートと、ジ−、トリ−、およびテトラ−メタクリルアミドと、これらのモノマー混合物とが挙げられる。特定の例としては、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、コポリエステルアクリレート、オリゴマージアクリレートが挙げられる。
乳化剤もまた、本発明のエマルジョンの反応性相の成分である。適切な乳化剤としては、反応性界面活性剤および非反応性界面活性剤が挙げられる。エチレン性またはアセチレン性不飽和結合を有する反応性界面活性剤は、反応性相中の重合材料の重合および架橋に関与するので、フォーム構造の一部になることができる。反応性界面活性剤は、得られるフォーム製品から使用中に浸出しないので、典型的には非反応性界面活性剤よりも好ましい。これはフォームが皮膚に接触する用途で、特に有利である。
光重合開始剤は光源に迅速かつ効率的に反応して、ラジカルおよび重合反応を開始できるその他の化学種を生じる。好ましくは本発明で使用される光重合開始剤は、200〜800nm、より好ましくは300〜800nm、最も好ましくは300〜450nmの波長を吸収する。光重合開始剤は、重合反応のための好都合なトリガーを提供する。光重合開始剤が反応性相中にある場合、適切なタイプの油溶性光重合開始剤としては、ベンジルケタール、αヒドロキシアルキルフェノン、αアミノアルキルフェノン、アシルホスフィンオキシドが挙げられる。具体的な重合開始剤としては、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ−1−オンと組み合わせた2,4,6−[トリメチルベンゾイルジホスフィン]オキシド(両者の50:50配合物は、CibaGeigyからDAROCUR 4265として市販される)、ベンジルジメチルケタール(Ciba GeigyからIRGACURE 651として市販される)、α,αジメトキシ−α−ヒドロキシアセトフェノン(Ciba GeigyからDAROCUR 1173として市販される)、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]-2−モルフォリノ−プロパ−1−オン(Ciba GeigyからIRGACURE 907として市販される)、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン](Lamberti s p aからESACURE KIP EMとして市販される)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド(Ciba GeigyからIRGACURE 819として市販される)が挙げられる。その他の適切な重合開始剤は、米国特許番号第5,545,676号、PCT/US98/04458、およびPCT/US98/04029で開示されたものである。
反応性相は、溶解するが重合しないポリマーなどの不活性成分を含有しても良い。これらの成分は、重合したフォームに強度または靭性を加えられる。適切なモノマー添加剤としては、イソプレン、ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3,7−オクタトリエン、およびβ−ミルセンが挙げられる。適切なポリマー添加剤としては、ポリイソプレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、およびアクリル強化剤が挙げられる。その他の適切な反応性相添加剤としては、難燃剤、充填剤、CaCO3、およびカーボンブラックが挙げられる。
不混和性相は、実質的に反応性相中の重合性材料(群)と不混和性で、操作条件で液体であるあらゆる適切な流体を含んでも良い。最も良く知られている不混和性相は水である。不混和性相は、光重合開始剤または乳化剤を含んでも良い。ほとんどの熱硬化エマルジョンとは異なり、本発明のエマルジョンはエマルジョンを安定化させるために塩を必要としないが、塩を添加しても良い。
本発明では、不混和性相中で可溶性の光重合開始剤を使用しても良い。適切な光重合開始剤としては、米国特許番号第5,545,676号で開示されたものが挙げられる。使用する光重合開始剤は、エマルジョンを重合させるのに使用する波長で光を吸収すべきであり、例えばラジカルまたはカチオンなどの使用する重合タイプに対して有効でなくてはならない。好ましくは本発明で使用する光重合開始剤は、200〜800nm、より好ましくは300〜800nm、最も好ましくは300〜450nmの波長を吸収する。
不混和性相中の塩は、主に反応性相中で可溶性のモノマー、コモノマー、および架橋剤が、不混和性相中に分配される傾向を最小化することで、エマルジョンの安定性を増大できる。水性不混和性相のために適切な塩としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、および硫酸マグネシウムなどのアルカり金属およびアルカリ土類金属の塩化物、硝酸塩、および硫酸塩のような水溶性ハロゲン化物をはじめとする一価、二価、または三価の無機塩と、米国特許番号第5,352,711号で述べられたその他の塩とが挙げられる。また水和性無機塩をフォームに添加して、親水性を増大させても良い。重合したばかりのフォームからの残留水性不混和性相の除去後に、またはその除去方法の一部として、水性塩溶液を使ってフォームを処理しても良い。
不混和性相は、イオン交換ビーズ、繊維、および微粒子などの添加剤を含有しても良い。重合後に不混和性相を除去する場合、これらの添加剤は物理的飛沫同伴を通じて、または不混和性相除去中の付着を通じて、フォーム気泡または構造内面にコーティングして、フォーム中に残留させても良い。例えば蒸発は、塩を後に残すことができる。ポリマーなどの可溶性化学種を不混和性相に添加して、エマルジョンまたは重合したフォームに強化された機械的強度を提供しても良い。
エマルジョンは、反応性相または不混和性相中のどちらにも可溶性でない添加剤を含んでも良い。適切な添加剤の例としては、米国特許番号第5,037,859号で述べられたようなイオン交換ビーズ、繊維、粒子、その他のフォームと、顔料、染料、カーボンブラック、補強材、固形充填剤、疎水性または親水性シリカ、炭酸カルシウム、強化剤、難燃剤、抗酸化剤、細粒ポリマー粒子(例えばコポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、またはポリエチレン)、発泡性微小球、ガラスビーズ、安定剤(例えばUV安定剤)、およびそれらの組み合わせが挙げられる。
フォーム密度
Mettler Toledo秤(モデルAG 245、スイス国のGreifindividualensee)で乾燥フォームサンプルの重量を測定し、アルキメデス型装置を用いて水置換量を測定した。当初はサンプルが水を非常に急速に吸収したために、密度測定が複雑になった。この問題を改善するために、水置換測定に先立って、サンプル透明アクリルラッカーでスプレーコーティングして乾燥させた。ラッカーはコーティングを製造して孔を密封したので、密度測定中の水吸収は大幅に減少した。
最初のサンプル重量測定を全ての乾燥フォーム片について行った。次にサンプルを室温で所定の時間、脱イオン水に浸した。サンプルを水から取り出して秤量した。サンプルが最大水取り込み容量に達した後に、初期乾燥サンプル質量(グラム)に対する湿潤サンプル質量(グラム)の比率として最終吸収比を報告した。典型的には30秒間以内に最終容量に達した。
サンプルのガーレー数は、サンプルの固定領域を通して、一定圧力で特定容積の空気を押し出すのにかかる時間を表す。これはサンプルの気体透過性の測定である。GENUINE GURLEY 4320自動デジタルタイマー付きのTeledyneガーレー試験機(モデル4110、ニューヨーク州のTroy)上で本発明を試験した。多孔性フォームサンプルを固定板の間に入れて、サンプルの上流側に配置したシリンダーピストンに加圧した。全サンプルに、(1平方インチ)の領域を通して50mlの空気を押し出した。装置内でサンプルを取り出したり置き換えたりすることなく、4個のサンプルの組についてガーレー測定を行った。報告された数は、得られた4つの値の平均値である。
研ぎたてのダイを使用して、サンプルを試験のための長方形中心部分、およびサンプルを引っ張りアームに固定するための幅広い両端を有する形に切断して、引張試験を実施した。中心部分は、幅0.5cmおよびゲージ長1.5cmを有した。各試験に対して3〜5個の標本を使用した。試験前に各サンプルについて、デジタルミクロメータでサンプルの厚さを測定した。Test Worksソフトウェア付きSintech 20引張試験器(ミネソタ州エデッドプレーリーのMTS Systems Corpから入手できる)を使用してデータを得た。
JEOL 35CまたはJEOLモデル840 SEM(マサチューセッツ州ピーボディ)のどちらかを使用して、SEM顕微鏡写真を撮影した。乾燥(不混和性相の除去)時に全くつぶれなかったフォームサンプルは、液体窒素下で凍結破断して、金または金パラジウム(60/40)混合物のどちらかでスパッターコーティグして横断面を撮影した。乾燥時に部分的にまたは完全につぶれたフォームは、大まかな凍結乾燥手順を実施して膨潤状態で撮影した。サンプルを水中で(15〜30分間)完全に膨潤させ、次にそれらを液体窒素プールに浸漬して膨潤状態で凍結させて、凍結乾燥サンプルを調製した。液体窒素のプール(凍結サンプルを含有する)を真空エバポレータ(Denton Vacuum モデルDV−502A、ニュージャージー州ムーアズタウン)に入れて、サンプルを真空下におよそ16時間放置した。サンプルをエバポレータから取り出すと、それは乾燥していたがつぶれていなかった。次に乾燥サンプル横断面をスパッターコーティグし、上述のように撮影した。
実施例1は、本発明のフォームエマルジョンを製造するためのバッチ方法について述べる。油相は、12gのイソボルニルアクリレート(SR 506、ペンシルベニア州エクストンのSartomer Co.)、69gの2−エチルヘキシルアクリレート(ウィスコンシン州ミルウォーキーのAldrich Chemical Co.)、15.1gのモノオレイン酸ソルビタン(ウィスコンシン州ミルウォーキーのAldrich Chemical Co.)、12gのトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA−N、ジョージア州スマーナのUCB Chemicals)、および7.8gのDAROCUR 4265(ニューヨーク州ホーソーンのCiba Geigy、)から成り、それらをガラスジャーに入れた後、手動で撹拌した。この混合物が油相混合物を構成した。この油相混合物51.69gをプラスチックトリポアビーカーに入れた。混合物をJiffy Stirrer(Jiffy Stir混合アタッチメントを含む空気駆動式動翼、Cole Parmer商品番号P−04541−00、イリノイ州バーノンヒルズ)で連続的に撹拌した。Jiffy Stirrerの回転速度は、撹拌する材料の粘度によって影響されるので、Jiffy Stirrerの回転速度は不明であり、正確に制御されてもいなかった。Jiffy Stir動翼の直径は6.67cmであった。
実施例2および3は、エマルジョン中で反応性界面活性剤(乳化剤)を使用し、異なる混合方法を使用して製造した。
実施例4〜9は同一エマルジョンから製造したが、重合前に各実施例を異なる時間エージングさせた。
実施例10〜13は、異なる密度を有する本発明のフォームである。実施例10〜12は、単一油相混合物から製造した。油相混合物は、以下の成分を組み合わせ混合して製造した。イソボルニルアクリレート(0.7972g)、2−エチルヘキシルアクリレート(9.2156g)、ソルビタンモノオレイン酸(2.0044g)、トリメチロールプロパントリアクリレート(1.6568g)、およびDAROCUR 4265(1.0764g)。成分を手動で撹拌し、実施例10、11、および12で油相として使用した。フォームの密度は、油相中にどれだけの水が添加(分散)されるかによって定まり、水の量が多ければより低密度のフォーム、そしておそらくは異なる微細構造がもたらされる。次に分液漏斗(約1滴/秒)による水の添加中に、油相混合物を電磁攪拌プレートで撹拌した。50.24gの脱イオン水を実施例10の油相に添加し、12.45gの水を実施例11の油相に添加し、25.05gの水を実施例12の油相に添加した。
実施例14〜16は、異なる量の乳化剤(モノオレイン酸ソルビタン)を有した。
実施例17は、キセノン閃光ランプによって重合した。
乾燥フォームの引張り強度に対する組成物の効果を調べる目的で、化学組成の異なる一連のサンプルを調製した。
実施例26は、HIPEフォームのための連続エマルジョン製造方法について述べる。37.06gのイソボルニルアクリレート、233.06gの2−エチルヘキシルアクリレート、48.16gのソルビタンモノオレイン酸、および40.15gのトリメチロールプロパントリアクリレート、16.24gのDAROCUR 4265をジャーに入れた。油相を構成するこれらの成分を一組のローリングミキサーで良く混ぜた。油相混合物を窒素圧138kPa(20psi)の加圧ポットに入れた。圧力によって油相は1本のプラスチックチューブに押し込まれ、そこでZenithポンプ(モデルQM、マサチューセッツ州ウォルサムのW.H.Nichols Company)を使用して、計量されておよそ13g/分で静的ミキサーの列に供給された。圧縮部分を取り外した4台の静的ミキサー(Statomix MC 06−32、ニューハンプシャー州セーレムのConProTec Inc.)を直列につなぎ合わせた。個々の静的ミキサーの3つの接合部に、ポンプ(モデルRPG−150、ニューヨーク州オイスターベイのFMI Fluid Metering,Inc.)で水を入れた。(モノマー添加に最も近い)第1の添加点のFMIポンプはおよそ57g/分をデリバリし、再2のFMIポンプはおよそ29g/分をデリバリし、そして第3のFMIポンプはおよそ15g/分をデリバリした。静的ミキサーの列から出てきた白色のエマルジョンを(実施例1で述べたように)重合した。フォームを70℃の強制空気オーブン内で一晩乾燥した。水取り込み法によって測定したこのサンプルの密度は、0.1g/ccであった。このフォームサンプルの横断面のSEM画像は図7にある。
実施例27は、ウレタンアクリレートを含有して、その他の実施例で実証されるフォームとは異なるユニークな相互接続気泡構造を示すフォームの生産に関する。油相は、22.83gの芳香族コポリエステルベースのウレタンジアクリレート(CN 973 J75モノマー、Sartomer Co.)、4.00gのソルビタンモノオレイン酸、3.23gのトリメチロールプロパントリアクリレート、および0.99gのDAROCUR 4265を含んだ。水の添加に先立って、これらの成分をプラスチックビーカー内でJiffy Stirミキサーにより良く混ぜた。撹拌速度520rpmでのJiffy Stirミキサーによる連続撹拌中に、油相に脱イオン水を20g/分の速度で添加してエマルジョンを製造した。およそ100gの水をサンプルに添加すると、1つの粘稠な白色エマルジョン相と、もう1つの分離した乳化していない水相が存在することが明白だった。エマルジョン中の水取り込みを増大させるために、ミキサーの撹拌速度を数分間830rpmに増大させた。この時間経過後に、乳化していない水をサンプルからデカントして、実施例1で述べたようにエマルジョンを重合した。重合したフォームを70℃の強制空気オーブン内で一晩乾燥した。
実施例28は、連続ローターステーターミキサー(UTL−25ミキサー、ノースカロライナ州ウィルミントンのIKA Works,Inc.)を使用した連続エマルジョン製造方法について述べる。以下の油相成分を密閉ジャー内のローラー上で混合した。43.2gのイソボルニルアクリレート、251gの2−エチルヘキシルアクリレート、55.3gのソルビタンモノオレイン酸、43.2gのトリメチロールプロパントリアクリレート、および27.1gのDAROCUR 4265。Zenith Pump(モデルQM、マサチューセッツ州ウォルサムのW.H.Nichols Company)を使用して、この油相混合物をローターステーターミキサーにおよそ10g/分ではかり入れた。次にシリンジポンプを使用して、ローターステーターミキサーにおよそ60g/分の流量で水を供給した。ミキサーは13,500rpmで操作され、使用混合エレメントはインラインローターステーター(PartS25KV−25−F−IL、ノースカロライナ州ウィルミントンのIKA Works,Inc.)であった。ミキサーから出されたエマルジョンをビーカーに集め、次に実施例1で述べたように重合乾燥した。
実施例29は、ピンミキサーを使用した連続エマルジョン製造方法について述べる。ピンミキサーの混合チャンバーは、内径およそ4cmおよび長さ18cmを有した。混合チャンバー外周に90度の間隔でピンが装着され、それらは回転混合軸の近くにあるが接触しないように、混合チャンバー内にのびていた。混合軸は10個のエレメントを有し、各エレメントは90度の角度でのびる4個のアペンデージを含んだ。エレメントは6mm幅であり、混合軸上でおよそ1cm離れていた。混合エレメントと混合チャンバー壁とのクリアランスは、およそ0.5〜1mmであった。ピンミキサーの回転速度はモーターによって制御され、デジタル読み出しでモニターされた。以下の油相成分をジャーにはかり入れて、手動で混合した。681.68gのイソボルニルアクリレート、1727.99gの2−エチルヘキシルアクリレート、426.68gのソルビタンモノオレイン酸、341.99gのトリメチロールプロパントリアクリレート、および111.55gのDAROCUR 4265。油相混合物を(窒素でおよそ2000トルに加圧した)加圧ポットに注ぎ込んだ。Zenithポンプ(実施例28で述べた)を加圧ポットに接続し、油相混合物をピンミキサーの注入口に供給した。同時にポンプ(Q1ピストン付きモデルQDX、ニューヨーク州オイスターベイのFMI Fluid Metering,Inc.)が、バケットからピンミキサーに脱イオン水を供給した。実施例29のエマルジョン収集時に、モノマー流量はおよそ13.8g/分であり、水流量はおよそ118g/分だった。ピンミキサー排出口のバルブ(流れ圧および背圧を制御する)は完全に開放位であり、ピンミキサー内の圧力は1000〜5000トル(20−30psi)(ピンミキサー上の圧力ゲージによる測定)であり、ピンミキサーの撹拌速度は890rpmであった。エマルジョンをピンミキサー排出口から収集して、実施例1で述べたように重合し乾燥した。
Claims (6)
- 300〜800nmの波長を吸収する光重合開始剤残留物を含む、寸法的に遠距離の巨視的構造を有する連続気泡架橋フォーム。
- 官能基をさらに含む、請求項1に記載のフォーム。
- フォームが接着剤である、請求項1に記載のフォーム材料。
- 熱重合開始剤残留物を含まない、連続気泡架橋フォーム。
- 300〜800nmの波長を吸収する光重合開始剤の残留物を含む、均質組成の独立気泡架橋フォーム。
- 熱重合開始剤の残留物を含有しない独立気泡架橋フォーム。
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