JP2009003197A - 体積ホログラム転写箔および体積ホログラム積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、基材と、上記基材上に形成され、体積ホログラムが記録された体積ホログラム層と、上記体積ホログラム層上に形成され、熱可塑性樹脂を含有するヒートシール層と、上記基材と上記体積ホログラム層との間あるいは上記体積ホログラム層と上記ヒートシール層との間に形成され、紫外線を吸収する機能を有する紫外線吸収層と、上記紫外線吸収層よりも上記ヒートシール層側に形成され、紫外線が照射されることにより蛍光を発光する蛍光材料によって画像が形成された蛍光画像形成層とを有し、上記紫外線吸収層が吸収する紫外線の波長と、上記蛍光材料が吸収する紫外線の波長とが異なっていることを特徴とする体積ホログラム転写箔を提供することにより、上記課題を解決するものである。
【選択図】図1
Description
また本発明によれば、上記紫外線吸収層が用いられていることにより、本発明の体積ホログラム転写箔を用いて作製された体積ホログラム積層体において、少なくとも被転写体が紫外線によって経時劣化することを防止することができる。また、上記紫外線吸収層を上記基材と上記体積ホログラム層との間に形成することにより、本発明の体積ホログラム転写箔を用いて作製された体積ホログラム積層体において、被転写体のみではなく体積ホログラム層についても紫外線によって経時劣化することを防止することができる。このため、本発明の体積ホログラム転写箔によれば耐久性に優れた体積ホログラム転写箔を作製することができる。
さらに本発明によれば、上記紫外線吸収層が吸収する紫外線の波長が、上記蛍光画像形成層に用いられている蛍光材料が紫外線を発光する紫外線の波長と異なっていることにより、上記紫外線吸収層によって上記蛍光画像形成層に形成された蛍光画像が視認されなくなることを防止することができる。このため、本発明の体積ホログラム積層体によれば、意匠性に優れた体積ホログラム積層体を作製することができる。
このようなことから、本発明によれば偽造防止機能に優れた体積ホログラム積層体を作製することが可能な、体積ホログラム転写箔を提供することができる。
また本発明によれば、上記紫外線吸収層が用いられていることにより、被転写体や体積ホログラム層が紫外線によって経時劣化することを防止することができるため、体積ホログラムの耐久性に優れた体積ホログラム積層体を得ることができる。
さらに本発明によれば、上記紫外線吸収層が吸収する紫外線の波長が、上記蛍光画像形成層に用いられている蛍光材料が吸収する紫外線の波長と異なっていることにより、上記紫外線吸収層によって上記蛍光画像形成層に形成された蛍光画像が視認されなくなることを防止することができる。このため、本発明によれば、意匠性に優れた体積ホログラム積層体を得ることができる。
以下、本発明の体積ホログラム転写箔および体積ホログラム積層体について順に説明する。
まず、本発明の体積ホログラム転写箔について説明する。本発明の体積ホログラム転写箔は、基材と、上記基材上に形成され、体積ホログラムが記録された体積ホログラム層と、上記体積ホログラム層上に形成され、熱可塑性樹脂を含有するヒートシール層と、上記基材と上記体積ホログラム層との間あるいは上記体積ホログラム層と上記ヒートシール層との間に形成され、紫外線を吸収する機能を有する紫外線吸収層と、上記紫外線吸収層よりも上記ヒートシール層側に形成され、紫外線が照射されることにより蛍光を発光する蛍光材料によって画像が形成された蛍光画像形成層とを有し、上記紫外線吸収層が吸収する紫外線の波長と、上記蛍光材料が吸収する紫外線の波長とが異なっていることを特徴とするものである。
このような例において、本発明の体積ホログラム転写箔10は、上記紫外線吸収層4が吸収する紫外線の波長と、上記蛍光画像形成層5に含まれる蛍光材料が吸収する紫外線の波長とが異なっていることを特徴とするものである。
また本発明によれば、上記紫外線吸収層が用いられていることにより、本発明の体積ホログラム転写箔を用いて作製された体積ホログラム積層体において、少なくとも被転写体が紫外線によって経時劣化することを防止することができる。また、上記紫外線吸収層を上記基材と上記体積ホログラム層との間に形成することにより、本発明の体積ホログラム転写箔を用いて作製された体積ホログラム積層体において、被転写体のみではなく体積ホログラム層についても紫外線によって経時劣化することを防止することができる。このため、本発明の体積ホログラム転写箔によれば耐久性に優れた体積ホログラム転写箔を作製することができる。
さらに本発明によれば、上記紫外線吸収層が吸収する紫外線の波長が、上記蛍光画像形成層に用いられている蛍光材料が吸収する紫外線の波長と異なっていることにより、上記紫外線吸収層によって上記蛍光画像形成層に形成された蛍光画像が視認されなくなることを防止することができる。このため、本発明の体積ホログラム積層体によれば、意匠性に優れた体積ホログラム積層体を作製することができる。
このようなことから、本発明によれば偽造防止機能に優れた体積ホログラム積層体を作製することが可能な、体積ホログラム転写箔を提供することができる。
以下、本発明の体積ホログラム転写箔に用いられる各構成について順に説明する。
次に本発明に用いられる体積ホログラム層について説明する。本発明に用いられる体積ホログラム層は、体積ホログラムが記録されたものであり、本発明の体積ホログラム層転写箔を用いて体積ホログラム積層体を製造する際に、被転写体へ転写されるものである。
以下、このような体積ホログラム層について詳細に説明する。
本発明に用いられる体積ホログラム層を構成する材料としては、体積ホログラムを記録することができるものであれば特に限定されるものではなく、一般的に体積ホログラムに用いられる材料を任意に用いることができる。このような材料としては、例えば、銀塩材料、重クロム酸ゼラチン乳剤、光重合性樹脂、光架橋性樹脂等の公知の体積ホログラム記録材料が挙げることできるが、なかでも本発明においては、(i)バインダー樹脂、光重合可能な化合物、光重合開始剤および増感色素を含有する第1の感光材料、または、(ii)カチオン重合性化合物、ラジカル重合性化合物、光ラジカル重合開始剤系および光カチオン重合開始剤系を含有するからなる第2の感光材料を好適に用いることができる。
以下、このような第1の感光材料および第2の感光材料について順に説明する。
まず、上記第1の感光材料について説明する。上述したように第1の感光材料はバインダー樹脂、光重合可能な化合物、光重合開始剤および増感色素を含有するものである。
上記バインダー樹脂としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、またはその部分加水分解物、ポリ酢酸ビニルまたはその加水分解物、アクリル酸、アクリル酸エステル等の共重合可能なモノマー群の少なくとも1つを重合成分とする共重合体、またはそれらの混合物や、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリビニルアルコールの部分アセタール化物であるポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等、またはそれらの混合物等を挙げることができる。ここで、体積ホログラム層を形成する際には、記録された体積ホログラムを安定化するために、加熱してモノマーを移動させる工程が実施される場合がある。このため、本発明に用いられるバインダー樹脂はガラス転移温度が比較的低く、モノマー移動が容易に移動できるものであることが好ましい。
上記光重合可能な化合物としては、後述するような1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合、光架橋可能なモノマー、オリゴマー、プレポリマーおよびそれらの混合物を用いることができる。具体例としては、不飽和カルボン酸およびその塩、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド化合物等を挙げることができる。
また、上記不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビスアクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビスメタクリルアミド等を挙げることができる。
本発明に用いられる光重合開始剤としては、例えば、1,3−ジ(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3´,4,4´−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、N−フェニルグリシン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、3−フェニル−5−イソオキサゾロン、2−メルカプトベンズイミダゾール、また、イミダゾール二量体類等を挙げることができる。なかでも本発明に用いられる光重合開始剤は、記録された体積ホログラムの安定化の観点から、ホログラム記録後に分解処理されるものが好ましい。例えば有機過酸化物系にあっては紫外線照射することにより容易に分解されるので好ましい。
本発明に用いられる増感色素としては、チオピリリウム塩系色素、メロシアニン系色素、キノリン系色素、スチリルキノリン系色素、ケトクマリン系色素、チオキサンテン系色素、キサンテン系色素、オキソノール系色素、シアニン染料、ローダミン染料、チオピリリウム塩系色素、ピリリウムイオン系色素、ジフェニルヨードニウムイオン系色素等を挙げることができる。
次に、本発明に用いられる第2の感光材料について説明する。上述したように第2の感光材料は、カチオン重合性化合物、ラジカル重合性化合物、光ラジカル重合開始剤系、および、カチオン重合開始剤系を含有するものである。
上記カチオン重合性化合物としては、ラジカル重合性化合物の重合が比較的低粘度の組成物中で行われることが好ましいという点から、室温で液状のものが好適に用いられる。このようなカチオン重合性化合物としては、例えば、ジグリセロールジエーテル、ペンタエリスリトールポリジグリシジルエーテル、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)シクロヘキサン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等を挙げることができる。
上記ラジカル重合性化合物としては、分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有するものが好ましい。また、本発明に用いられるラジカル重合性化合物の平均屈折率は、上記カチオン重合性化合物の平均屈折率より大きいことが好ましく、なかでも0.02以上大きいことが好ましい。これは、ラジカル重合性化合物とカチオン重合性化合物との屈折率の差によって、体積ホログラムが形成されることによるものである。したがって、平均屈折率の差が上記値以下である場合には、屈折率変調が不十分となるからである。本発明に用いられるラジカル重合性化合物としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、2−ブロモスチレン、フェニルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、2,3−ナフタレンジカルボン酸(アクリロキシエチル)モノエステル、メチルフェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、β−アクリロキシエチルハイドロゲンフタレート等を挙げることができる。
本発明に用いられる光ラジカル重合開始剤系としては、体積ホログラムを記録する際に、第1露光によって活性ラジカルを生成し、該活性ラジカルがラジカル重合性化合物を重合させることができるものであれば特に限定されるものではない。また、一般に光を吸収する成分である増感剤と活性ラジカル発生化合物や酸発生化合物を組み合わせて用いてもよい。このような光ラジカル重合開始剤系における増感剤は可視レーザー光を吸収するために色素のような有色化合物が用いられる場合が多いが、無色透明ホログラムとする場合には、シアニン系色素の使用が好ましい。シアニン系色素は一般に光によって分解しやすいため、本発明における後露光、または室内光や太陽光の下に数時間から数日放置することでホログラム中の色素が分解されて可視域に吸収を持たなくなり、無色透明な体積ホログラムを得ることができるからである。
本発明に用いられる光カチオン重合開始剤系としては、体積ホログラムが記録される際の第1露光に対しては低感光性で、第1露光と異なる波長の光を照射する後露光に感光してブレンステッド酸あるいはルイス酸を発生し、カチオン重合性化合物を重合させるような開始剤系であれば特に限定されるものではない。なかでも本発明においては第1露光の間はカチオン重合性化合物を重合させないものが用いられることが特に好ましい。このような光カチオン重合開始剤系としては、例えばジアリールヨードニウム塩類、トリアリールスルホニウム塩類、鉄アレン錯体類等が挙げられる。ジアリールヨードニウム塩類で好ましいものとしては上述した光ラジカル重合開始剤系で示したヨードニウムのテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアンチモネートなどが挙げられる。トリアリールスルホニウム塩類で好ましいものとしては、トリフェニルスルホニウム、4−ターシャリーブチルトリフェニルスルホニウム等が挙げられる。
第2の感光材料には、必要に応じてバインダー樹脂、熱重合防止剤、シランカップリング剤、可塑剤、着色料等を併用してもよい。バインダー樹脂は、ホログラム形成前の組成物の成膜性、膜厚の均一性を改善する場合や、レーザー光等の光の照射による重合で形成された干渉縞を後露光までの間、安定に存在させるために使用される。バインダー樹脂は、カチオン重合性化合物やラジカル重合性化合物と相溶性のよいものであればよく、例えば塩素化ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレートと他の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体、塩化ビニルとアクリロニトリルの共重合体、ポリ酢酸ビニル等が挙げられる。バインダー樹脂は、その側鎖又は主鎖にカチオン重合性基等の反応性を有していてもよい。
ここで、上記カチオン重合性化合物に光カチオン重合開始剤を加えることによって得られる樹脂の屈折率は次のようにして測定することができる。すなわち、表面離型処理PETフィルム(例えば、商品名「SP−PET」50μm、トーセロ(株)製)へ上記カチオン重合性化合物に光カチオン重合開始剤を加えることによって得られる樹脂を、アプリケータを用いて20μm程度塗工し、熱乾燥させた後、紫外線照射をして硬化させる。次に、カチオン重合性化合物+光カチオン重合開始剤/表面離型処理PETフィルムの層から表面離型処理PETフィルムを剥離して、カチオン重合性化合物+光カチオン重合開始剤の単層を作製する。上記のように作製したカチオン重合性化合物+光カチオン重合開始剤の単層を、屈折率測定装置(アタゴ社製、多波長アッベ屈折計DR-M4)を用い、屈折率補償液としてモノブロモナフタレンを使用して、測定波長589nmにおける屈折率を測定する。
なお、ラジカル重合性化合物に光ラジカル重合開始剤を加えることによって得られる樹脂についても、上記と同様の方法により屈折率を測定することができる。
本発明に用いられる体積ホログラム層の厚みは、所定の体積ホログラムを記録することができる範囲内であれば特に限定されるものではなく、上述した構成材料の種類に応じて適宜調整することができる。なかでも本発明に用いられる体積ホログラム層の厚みは、1μm〜50μmの範囲内であることが好ましく、特に3μm〜25μmの範囲内であることが好ましい。
次に本発明に用いられるヒートシール層について説明する。本発明に用いられるヒートシール層は熱可塑性樹脂を含有するものであり、本発明の体積ホログラム転写箔を用いて体積ホログラム積層体を製造する際に、体積ホログラム層と被転写体とを接着させる機能を有するものである。
以下、本発明に用いられるヒートシール層について詳細に説明する。
次に、本発明に用いられる基材について説明する。本発明に用いられる基材としては、上記体積ホログラム層およびヒートシール層を支持できるものであれば特に限定されるものではない。このような基材の具体例としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリフッ化エチレン系フィルム、ポリフッ化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリメチルメタクリレートフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリアミドフィルム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等の樹脂フィルム等を挙げることができる。
次に、本発明に用いられる蛍光画像形成層について説明する。本発明に用いられる蛍光画像形成層は、紫外線を吸収し蛍光を発光する蛍光材料によって画像が形成されたものであり、本発明の体積ホログラム転写箔において、後述する紫外線吸収層よりもヒートシール層側に形成されたものである。
以下、このような蛍光画像形成層について詳細に説明する。
上記有機蛍光色素としては、例えば、有機蛍光色素としては、ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体、イミダゾール誘導体、クマリン誘導体、トリアゾール、カルバゾール、ピリジン、ナフタル酸、イミダゾロン等の誘導体、フルオレセイン、エオシン等の色素、アントラセン等のベンゼン環を持つ化合物などが挙げられる。具体的には可視光で無色の蛍光染料としては、EB−501(三井化学(株)製、発光色:青色)、EG−302(三井化学(株)製、発光色:黄緑色)、EG−307(三井化学(株)製、発光色:緑色)、ER−120(三井化学(株)製、発光色:赤色)、ER−122(三井化学(株)製、発光色:赤色)、蛍光増白剤と呼ばれるユビテックスOB(チバスペシャリティケミカルズ社製、発光色:青色)、ユーロピウム−テノイルトリフルオロアセトンキレート(シンロイヒ(株)、赤橙色)等を挙げることができる。
また、上記無機蛍光色素としては、無機蛍光色素としては、Ca、Ba、Mg、Sr、などの酸化物、硫化物、ケイ酸塩、リン酸塩、タングステン酸塩のなどの結晶を主成分とし、Eu、Mn、Pb、Fe、Mn、Zn、Ag、Cuなどの金属元素または希土類元素をドープ剤として添加した顔料を用いることができる。具体的には可視光下では無色から白色のG−300シリーズ(SrAl2O4:Eu,Dy 根本特殊化学製 発光色:緑)やV−300シリーズ(CaAl2O4:Eu,Nd 根本特殊化学製 発光色:紫)等を挙げることができる。
次に、本発明に用いられる紫外線吸収層について説明する。本発明に用いられる紫外線吸収層は、上記基材と上記体積ホログラム層との間、あるいは、上記体積ホログラム層と上記ヒートシール層との間に形成され、上記蛍光画像形成層に用いられる蛍光材料が吸収する紫外線とは異なる波長の紫外線を吸収するものである。
本発明の体積ホログラム転写箔は少なくとも上記基材、体積ホログラム層、ヒートシール層、蛍光画像形成層および紫外線吸収層を有するものであるが、必要に応じてこれら以外の他の任意の構成を用いることができる。本発明に用いられる任意の構成は特に限定されるものではなく、本発明の体積ホログラム転写箔を用いて製造する体積ホログラム積層体の用途等に応じて適宜選択して用いることができる。なかでも本発明に好適に用いられる任意の構成としては、上記基材と上記体積ホログラム層との間に形成される剥離性保護層を挙げることができる。
まず第1に、上記剥離性保護層が用いられることにより、基材と体積ホログラム層との接着力を任意の範囲に調整することができるため、本発明の体積ホログラム転写箔から体積ホログラム層を転写させる際に、体積ホログラム層の基材からの剥離性を向上させることができる。
第2に、上記剥離性保護層が用いられることにより、本発明の体積ホログラム転写箔を用いて被転写体に体積ホログラム層を転写した際に、体積ホログラム層の表面を剥離性保護層によって覆うことができるため、転写された体積ホログラム層を剥離性保護層によって保護することができる。
本発明の体積ホログラム転写箔は、上記基材、体積ホログラム層、ヒートシール層、紫外線吸収層および蛍光画像形成層を有するものであるが、これらの構成が配置された態様としては、上記紫外線吸収層が上記基材と上記体積ホログラム層との間、あるいは、上記体積ホログラム層と上記ヒートシール層との間に形成され、かつ、上記蛍光画像形成層が上記紫外線吸収層よりもヒートシール層側に配置された態様であれば特に限定されるものではない。本発明の体積ホログラム転写箔をいずれの態様とするかは、本発明の体積ホログラム転写箔を用いて作製する体積ホログラム積層体の用途に応じて、適宜決定することができる。
ここで、本発明の体積ホログラム転写箔の構成は、上記紫外線吸収層が上記基材と上記体積ホログラム層との間に形成された態様と、上記紫外線吸収層が上記体積ホログラム層と上記ヒートシール層との間に形成された態様との2態様に大別することができる。
図3に例示するように、本態様の体積ホログラム転写箔10は、紫外線吸収層4が、基材1と体積ホログラム層2との間に形成された態様であってもよい。また、このような態様の体積ホログラム転写箔は、蛍光画像形成層5が形成された位置によってさらに3つの態様に分類することができる。すなわち、上記紫外線吸収層4が上記基材1と上記体積ホログラム層2との間に形成される場合、上記蛍光画像形成層5は、図3(a)に例示するように、紫外線吸収層4と体積ホログラム層2との間に形成されていてもよく、図3(b)に例示するように体積ホログラム層2とヒートシール層3との間に形成されていてもよく、あるいは、図3(c)に例示するようにヒートシール層3上に形成されていてもよい。
図4に例示するように、本態様の体積ホログラム転写箔10’’は、紫外線吸収層4が、体積ホログラム層2とヒートシール層3との間に形成された態様であってもよい。また、このような態様の体積ホログラム転写箔は、蛍光画像形成層5が形成された位置によってさらに2つの態様に分類することができる。すなわち、上記紫外線吸収層4が上記体積ホログラム層2と上記ヒートシール層3との間に形成される場合、上記蛍光画像形成層5は、図4(a)に例示するように、紫外線吸収層4とヒートシール層3との間に形成されていてもよく、図4(b)に例示するようにヒートシール層3上に形成されていてもよい。
本発明の体積ホログラム転写箔の製造方法としては、基材上に体積ホログラム層およびヒートシール層を順次積層する方法を用いることもできる。このような方法としては、一般的に体積ホログラム転写箔を製造する方法として公知の方法と同様であるため、ここでの詳しい説明は省略する。
次に、本発明の体積ホログラム積層体について説明する。本発明の体積ホログラム積層体は、被転写体と、上記被転写体上に形成され、熱可塑性樹脂を含有するヒートシール層と、上記ヒートシール層上に形成され、体積ホログラムが記録された体積ホログラム層と、上記体積ホログラム層上あるいは上記体積ホログラム層と上記ヒートシール層との間に形成され、紫外線を吸収する機能を有する紫外線吸収層と、上記紫外線吸収層よりも上記ヒートシール層側に形成され、紫外線が照射されることにより蛍光を発光する蛍光材料によって画像が形成された蛍光画像形成層とを有し、上記紫外線吸収層が吸収する紫外線の波長と、上記蛍光材料が吸収する紫外線の波長とが異なっていることを特徴とするものである。
このような例において、本発明の体積ホログラム積層体20は、上記紫外線吸収層4が吸収する紫外線の波長と、上記蛍光画像形成層5に含まれる蛍光材料が吸収する紫外線の波長とが異なっていることを特徴とするものである。
また本発明によれば、上記紫外線吸収層が用いられていることにより、被転写体や体積ホログラム層が紫外線によって経時劣化することを防止することができるため、体積ホログラムの耐久性に優れた体積ホログラム積層体を得ることができる。
さらに本発明によれば、上記紫外線吸収層が吸収する紫外線の波長が、上記蛍光画像形成層に用いられている蛍光材料が吸収する紫外線の波長と異なっていることにより、上記紫外線吸収層によって上記蛍光画像形成層に形成された蛍光画像が視認されなくなることを防止することができる。このため、本発明によれば、意匠性に優れた体積ホログラム積層体を得ることができる。
以下、本発明の体積ホログラム積層体に用いられる各構成について順に説明する。
まず、本発明に用いられる被転写体について説明する。本発明に用いられる被転写体としては、上記ヒートシール層を介して体積ホログラム層と接着させることが可能なものであれば特に限定されるものではなく、本発明の体積ホログラム積層体の用途等に応じて任意に選択して用いることができる。このような被転写体としては、例えば、パスポート、冊子や商品券などに使われる紙やIDカードなどの各種カード、フィルム、布、金属、ガラス等を挙げることができる。
本発明の体積ホログラム積層体は少なくとも上記被転写体、体積ホログラム層およびヒートシール層を有するものであるが、本発明には必要に応じてこれら以外の他の任意の構成を用いることができる。本発明に用いられる任意の構成は特に限定されるものではなく、本発明の体積ホログラム積層体の用途等に応じて適宜選択して用いることができる。なかでも本発明に好適に用いられる任意の構成としては、上記体積ホログラム層上に形成される剥離性保護層を挙げることができる。
本発明の体積ホログラム積層体は、上記被転写体、体積ホログラム層、ヒートシール層、紫外線吸収層および蛍光画像形成層を有するものであるが、これらの構成が配置された態様としては、上記紫外線吸収層が上記体積ホログラム層上、あるいは、上記体積ホログラム層と上記ヒートシール層との間に形成され、かつ、上記蛍光画像形成層が上記紫外線吸収層よりもヒートシール層側に配置された態様であれば特に限定されるものではない。本発明の体積ホログラム積層体をいずれの態様とするかは、本発明の体積ホログラム積層体の用途に応じて、適宜決定することができる。
図7に例示するように、本発明の体積ホログラム積層体20は、紫外線吸収層4が、体積ホログラム層2上に形成された態様であってもよい。また、このような態様の体積ホログラム積層体20は、蛍光画像形成層5が形成された位置によってさらに3つの態様に分類することができる。すなわち、上記紫外線吸収層4が上記体積ホログラム層2上に形成される場合、上記蛍光画像形成層5は、図7(a)に例示するように、紫外線吸収層4と体積ホログラム層2との間に形成されていてもよく、図7(b)に例示するように体積ホログラム層2とヒートシール層3との間に形成されていてもよく、あるいは、図7(c)に例示するようにヒートシール層3と被転写体21との間に形成されていてもよい。
図8に例示するように、本発明の体積ホログラム積層体20’’は、紫外線吸収層4が、体積ホログラム層2とヒートシール層3との間に形成された態様であってもよい。また、このような態様の体積ホログラム積層体は、蛍光画像形成層5が形成された位置によってさらに2つの態様に分類することができる。すなわち、上記紫外線吸収層4が上記体積ホログラム層2と上記ヒートシール層3との間に形成される場合、上記蛍光画像形成層5は、図8(a)に例示するように、紫外線吸収層4とヒートシール層3との間に形成されていてもよく、図8(b)に例示するようにヒートシール層3と被転写体21との間に形成されていてもよい。
本発明の体積ホログラム積層体は、一般的に公知の方法によって製造することができる。本発明の体積ホログラム積層体の製造方法の具体例としては、例えば、上記本発明に係る体積ホログラム転写箔を用い、上記体積ホログラム転写箔のヒートシール層上に被転写体を接着させる被転写体接着工程と、上記体積ホログラム転写箔の基材を剥離する基材剥離工程と、からなる方法を挙げることができる。
本発明の体積ホログラム積層体は、上記被転写体、ヒートシール層、体積ホログラム層、紫外線吸収層および蛍光画像形成層を有するものであることから、上記被転写体に予め記録されていた諸情報に加え、体積ホログラムおよび蛍光画像形成層に基づく蛍光画像等の情報がさらに追加されたものになる。
このような本発明の体積ホログラム積層体について、図を参照しながら具体的に説明する。図10は本発明の体積ホログラム積層体および本発明に用いられる被転写体の具体例を示す概略図である。図10(a)に例示するように、本発明に用いられる被転写体としては、予め顔画像情報、文字情報、および図画情報等のあらゆる情報が記録されたものを用いることができる。そして、図10(b)に例示するように、本発明の体積ホログラム積層体は、上記図10(a)に例示した被転写体に、体積ホログラム層や蛍光画像形成層が転写されることによってさらに情報が記録されたものになる。
(第1積層体)
第1のフィルムとしてPETフィルム(商品名 ルミラーT60(50μm):東レ(株)製)を準備し、ホログラム形成材料として、下記組成からなる体積ホログラム記録材料を、乾燥膜厚7μmとなるようにグラビアコートにて塗工し、塗工面に表面離型処理PETフィルム(商品名 SP−PET(50μm)、トーセロ(株)製)をラミネートし、第1積層体を作製した。
・バインダー樹脂(ポリメチルメタクリレート系樹脂(分子量200,000))
50重量部
・3,9−ジエチル−3‘−カルボキシルメチル−2,2’−チアカルボシアニン沃素塩 0.5重量部
・ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート 6重量部
・2,2−ビス(4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン
80重量部
・1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル 80重量部
・フッ素系微粒子 8重量部
・溶剤(メチルイソブチルケトン/n−ブタノール=1/1(重量比)
200重量部
第2のフィルムとしてPETフィルム(商品名 ルミラーT60(50μm):東レ(株)製)を準備し、紫外線吸収層形成材料として、下記組成からなる紫外線吸収材料を、乾燥膜厚2μmとなるようにグラビアコートにて塗工し作製した。
・ポリメチルメタクリレート樹脂(分子量;1000,000) 100重量部
・紫外線吸収剤(商品名 ホスタビンPR−25 クラリアントジャパン(株)、紫外線吸収波長約240nm〜350nm) 10重量部
・溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1/1) 100重量部
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートの透明基材の表面に下記の耐熱滑性層材料を0.5μmとなるようにグラビア印刷で全面塗工し、基材の反対面に下記の剥離層材料を1.0μm、その上に蛍光画像形成層1.5μmとなるようにグラビア印刷で全面塗工し、蛍光画像形成層用転写フィルムを得た。
・ポリビニルブチラール樹脂(積水化学工業社製 商品名「エスレックBX−1」) 3.6重量部
・ポリイソシアネート(大日本インキ化学工業社製 商品名「バーノックD750」) 8.6重量部
・リン酸エステル系界面活性剤(第一製薬工業社製 商品名「プライサーフA208S」) 2.8重量部
・タルク(日本タルク工業社製 商品名「ミクロエースP−3」)
0.7重量部
・メチルエチルケトン/トルエン=1/1 64重量部
・アクリル樹脂(商品名 BR−87 三菱レイヨン製) 20重量部
・ポリエステル樹脂(商品名 V−200 東洋紡製) 0.1重量部
・溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1/1) 100重量部
・有機系ブルー蛍光剤(商品名 ユビテックスOB、チバスペシャルティケミカルズ製、紫外線吸収波長約366nm、蛍光発光波長約420nm)
1重量部
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂溶液(商品名 ソルバインCNL 日信化学工業製) 100重量部
・溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1/1) 100重量部
第2積層体の紫外線吸収層側と蛍光画像形成層用転写フィルムの蛍光画像形成層形成用材料層側を重ね合わせ、第2積層体の紫外線吸収層上に、サーマルヘッドを使用して0.5J/mm2で画像情報を印画した。
(第1積層体と蛍光画像形成層付き第2積層体の貼り合わせ)
第1のフィルム/体積ホログラム記録用材料の層/表面離型処理PETフィルムの積層体に波長532nmのレーザー光を用いて体積型ホログラムを撮影し記録した。記録後、この積層体を100℃の雰囲気中で10分間加熱し、加熱後表面離型処理済PETフィルムを剥離して露出させた体積ホログラム記録用材料の層に、第2のフィルム/紫外線吸収層/蛍光画像形成層の積層体の蛍光画像形成層側が接するようにして重ね、ニップした80℃の熱ローラー対の間を通過させて、第1のフィルム/体積ホログラム層/蛍光画像形成層/紫外線吸収層/第2のフィルムの積層体を得た後、高圧水銀灯を用いて、全面に照射線量;2500mJ/cm2の紫外線を照射して、体積ホログラム記録用材料の層の定着を行った。
上記で作製した第1のフィルム/体積ホログラム層/蛍光画像形成層/紫外線吸収層/第2のフィルムの積層体の第1のフィルムを剥離し、体積ホログラム層上に下記組成からなる材料を、乾燥膜厚4μmとなるようにグラビアコートにて塗工し、転写箔の作成を行なった。
・ポリエステル樹脂(商品名 バイロナールMD1985 TOYOBO製 )
100重量部
・シリカ粒子(粒径4μm 富士シリシア製) 4重量部
(体積ホログラムの記録)
(第1積層体と第2積層体の貼り合わせ)
実施例1と同様に第1積層体、第2積層体を作製した。次に、第1のフィルム/体積ホログラム記録用材料の層/表面離型処理PETフィルムの積層体に波長532nmのレーザー光を用いて体積型ホログラムを撮影し記録した。記録後、この積層体を100℃の雰囲気中で10分間加熱し、加熱後表面離型処理済PETフィルムを剥離して露出させた体積ホログラム記録用材料の層に、第2のフィルム/紫外線吸収層積層体の紫外線吸収層側が接するようにして重ね、ニップした80℃の熱ローラー対の間を通過させて、第1のフィルム/体積ホログラム層/紫外線吸収層/第2のフィルムの積層体を得た後、高圧水銀灯を用いて、全面に照射線量;2500mJ/cm2の紫外線を照射して、体積ホログラム記録用材料の層の定着を行った。
上記で得た、第1のフィルム/体積ホログラム層/紫外線吸収層/第2のフィルムの積層体の第1のフィルムを剥離し、体積ホログラム層上に実施例1と同様に蛍光画像形成層用転写フィルムを用い画像情報を印画し、蛍光画像形成層/体積ホログラム層/紫外線吸収層/第2のフィルムの積層体を得た。
上記で得た、蛍光画像形成層/体積ホログラム層/紫外線吸収層/第2のフィルムの積層体の蛍光画像形成層上に実施例1と同様にヒートシール層材料を塗工し転写箔の作製を行なった。
実施例2と同様に、体積ホログラムの記録、および第1積層体と第2積層体の貼り合わせを行った。得られた、第1のフィルム/体積ホログラム層/紫外線吸収層/第2のフィルムの第1のフィルムを剥離し、実施例1と同様にヒートシール層材料を塗工した。得られたヒートシール層/体積ホログラム層/紫外線吸収層/第2のフィルム積層体のヒートシール層上に実施例1と同様に蛍光画像形成層用転写フィルムを用い画像情報を印画し、転写箔の作製を行った。
(基材/剥離性保護層/紫外線吸収層の第3積層体)
第3のフィルムとしてPETフィルム(商品名 ルミラーT60(50μm):東レ(株)製)を準備し、剥離性保護層として、下記組成からなる材料を、乾燥膜厚1μmとなるようにグラビアコートにて塗工した。
・ポリメチルメタクリレート樹脂(分子量;1000,000) 97重量部
・ポリエチレンワックス(分子量;10000、平均粒径;5μm) 3重量部
・溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1/1(重量比)) 400重量部
第1のフィルム/体積ホログラム記録用材料の層/表面離型処理PETフィルムの積層体に波長532nmのレーザー光を用いて体積型ホログラムを撮影し記録した。記録後、この積層体を100℃の雰囲気中で10分間加熱し、加熱後表面離型処理済PETフィルムを剥離して露出させた体積ホログラム記録用材料の層に、第3のフィルム/剥離性保護層/紫外線吸収層積層の紫外線吸収層側が接するようにして重ね、ニップした80℃の熱ローラー対の間を通過させて、第1のフィルム/体積ホログラム層/紫外線吸収層/剥離性保護層/第3のフィルムの積層体を得た後、高圧水銀灯を用いて、全面に照射線量;2500mJ/cm2の紫外線を照射して、体積ホログラム記録用材料の層の定着を行った。
上記で得た、第1のフィルム/体積ホログラム層/紫外線吸収層/剥離性保護層/第3のフィルムの積層体の第1のフィルムを剥離し、体積ホログラム層上に実施例1と同様に蛍光画像形成層用転写フィルムを用い画像情報を印画し、蛍光画像形成層/体積ホログラム層/紫外線吸収層/剥離性保護層/第3のフィルムの積層体を得た。
上記で得た、蛍光画像形成層/体積ホログラム層/紫外線吸収層/剥離性保護層/第3のフィルムの積層体の蛍光画像形成層上に実施例1と同様にヒートシール層材料を塗工し転写箔の作製を行った。
実施例1と同様に第1積層体を作製した。次に第1積層体の表面離型処理PETフィルムを剥離した後、体積ホログラム層上に実施例1と同様に紫外線吸収材料を塗工し、第1のフィルム/体積ホログラム層/紫外線吸収層積層体を得た。
上記で得た、第1のフィルム/体積ホログラム層/紫外線吸収層積層体の紫外線吸収層上に実施例1と同様に蛍光画像形成層用転写フィルムを用い画像情報を印画し、第1のフィルム/体積ホログラム層/紫外線吸収層/蛍光画像形成層の積層体を得た。
上記で得た、第1のフィルム/体積ホログラム層/紫外線吸収層/蛍光画像形成層の積層体の蛍光画像形成層上に実施例1と同様にヒートシール層材料を塗工し転写箔の作製を行った。
実施例5と同様に第1のフィルム/体積ホログラム層/紫外線吸収層積層体を得た。
上記で得た、第1のフィルム/体積ホログラム層/紫外線吸収層積層体上に実施例1と同様にヒートシール層材料を塗工し第1のフィルム/体積ホログラム層/紫外線吸収層/ヒートシール層積層体を得た。
上記で得た、第1のフィルム/体積ホログラム層/紫外線吸収層/ヒートシール層積層体のヒートシール層上に実施例1と同様に蛍光画像形成層用転写フィルムを用い画像情報を印画し転写箔の作製を行った。
実施例1〜3で作製した転写箔を商品券にナビタス(株)製ホットスタンプ機を用いて転写温度150℃、圧力0.8Mpaで転写を行ない、第2のフィルムを剥離して体積ホログラム積層体を得た。
実施例4で作製した転写箔を商品券にナビタス(株)製ホットスタンプ機を用いて転写温度150℃、圧力0.8Mpaで転写を行ない、第3のフィルムを剥離して体積ホログラム積層体を得た。
実施例5、6で作製した転写箔を商品券にナビタス(株)製ホットスタンプ機を用いて転写温度150℃、圧力0.8Mpaで転写を行ない、第1のフィルムを剥離して体積ホログラム積層体を得た。
実施例1〜3で作製した転写箔を予め昇華転写で顔画像及び文字情報が転写されたポリ塩化ビニルカード上にナビタス(株)製ホットスタンプ機を用いて転写温度150℃、圧力0.8Mpaで転写を行ない、第2のフィルムを剥離して体積ホログラム積層体を得た。
実施例4で作製した転写箔を予め昇華転写で顔画像及び文字情報が転写されたポリ塩化ビニルカード上にナビタス(株)製ホットスタンプ機を用いて転写温度150℃、圧力0.8Mpaで転写を行ない、第3のフィルムを剥離して体積ホログラム積層体を得た。
実施例5、6で作製した転写箔を予め昇華転写で顔画像及び文字情報が転写されたポリ塩化ビニルカード上にナビタス(株)製ホットスタンプ機を用いて転写温度150℃、圧力0.8Mpaで転写を行ない、第1のフィルムを剥離して体積ホログラム積層体を得た。
2 … 体積ホログラム層
3 … ヒートシール層
4 … 紫外線吸収層
5 … 蛍光画像形成層
6 … 剥離性保護層
10,10’,10’’ … 体積ホログラム転写箔
20,20’,20’’ … 体積ホログラム積層体
21 … 被転写体
Claims (8)
- 基材と、
前記基材上に形成され、体積ホログラムが記録された体積ホログラム層と、
前記体積ホログラム層上に形成され、熱可塑性樹脂を含有するヒートシール層と、
前記基材と前記体積ホログラム層との間あるいは前記体積ホログラム層と前記ヒートシール層との間に形成され、紫外線を吸収する機能を有する紫外線吸収層と、
前記紫外線吸収層よりも前記ヒートシール層側に形成され、紫外線が照射されることにより蛍光を発光する蛍光材料によって画像が形成された蛍光画像形成層とを有し、
前記紫外線吸収層が吸収する紫外線の波長と、前記蛍光材料が吸収する紫外線の波長とが異なっていることを特徴とする、体積ホログラム転写箔。 - 前記紫外線吸収層が、前記基材と前記体積ホログラム層との間に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の体積ホログラム転写箔。
- 前記基材と前記体積ホログラム層との間に、剥離性保護層が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の体積ホログラム転写箔。
- 前記基材と前記紫外線吸収層との間に、剥離性保護層が形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の体積ホログラム転写箔。
- 被転写体と、
前記被転写体上に形成され、熱可塑性樹脂を含有するヒートシール層と、
前記ヒートシール層上に形成され、体積ホログラムが記録された体積ホログラム層と、
前記体積ホログラム層上あるいは前記体積ホログラム層と前記ヒートシール層との間に形成され、紫外線を吸収する機能を有する紫外線吸収層と、
前記紫外線吸収層よりも前記ヒートシール層側に形成され、紫外線が照射されることにより蛍光を発光する蛍光材料によって画像が形成された蛍光画像形成層とを有し、
前記紫外線吸収層が吸収する紫外線の波長と、前記蛍光材料が吸収する紫外線の波長とが異なっていることを特徴とする、体積ホログラム積層体。 - 前記紫外線吸収層が、前記体積ホログラム層上に形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の体積ホログラム積層体。
- 前記体積ホログラム層上に、剥離性保護層が形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の体積ホログラム積層体。
- 前記紫外線吸収層上に、剥離性保護層が形成されていることを特徴とする、請求項6に記載の体積ホログラム積層体。
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