JP5262615B2 - 長尺体積ホログラム層転写箔、および、これを用いた体積ホログラム積層体の製造方法 - Google Patents
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Description
また、本発明によれば上記垂直切れ込み部が、長手方向に対して垂直方向に形成されていることにより、上記垂直切れ込み部をきっかけとして、上記体積ホログラム層を破断することができる。このため、例えば本発明の長尺体積ホログラム層転写箔から体積ホログラム層を転写することによって体積ホログラム積層体を転写する際に、体積ホログラム層を部分的に転写させる場合であっても体積ホログラム層の箔切れ不良が生じることを防止できる。このため、本発明によれば、被転写体への転写される体積ホログラム層の面積に関わらず、所定の面積の体積ホログラム層を連続的に転写することができる。ここで、本発明においては、上記体積ホログラム層上に垂直切れ込み部が形成されていないヒートシール層が形成されているが、上記ヒートシール層は熱可塑性樹脂からなり、加熱されると可塑化されるものである。したがって、当該ヒートシール層が形成されていることによって、上記箔切れ性が阻害されることがない。
さらに、本発明によれば上記ヒートシール層には上記垂直切れ込み部が形成されていないことから、上記垂直切れ込み部が形成されていることに起因して、高温・高湿度保存下でもブロッキングや剥がれなどが生じることを、防止することができる。
このようなことから、本発明によれば被転写体の所定の位置に体積ホログラムを連続的に転写することが可能な、長尺体積ホログラム層転写箔を得ることができる。
また、上記剥離性保護層が形成されていることにより、本発明の体積ホログラム層転写箔を用いて体積ホログラム積層体を製造する際に、上記剥離性保護層が体積ホログラム層と共に転写されることになるため、転写された体積ホログラム層を保護することができるからである。
このため、本発明によれば被転写体の所定の位置に体積ホログラムを連続的に転写することによって、安定的に体積ホログラム積層体を製造することができる。
以下、本発明の長尺体積ホログラム層転写箔および体積ホログラム積層体の製造方法について順に説明する。
まず、本発明の長尺体積ホログラム層転写箔について説明する。上述したように本発明の長尺体積ホログラム層転写箔は、基材と、前記基材上に形成され、体積ホログラムが記録された体積ホログラム層と、前記体積ホログラム層上に形成され、熱可塑性樹脂を含有するヒートシール層と、を有し、長尺状に形成されたものであって、長手方向に対して垂直方向の少なくとも一部分に、前記体積ホログラム層の少なくとも一部が切断されるように垂直切れ込み部が形成されており、かつ、前記垂直切れ込み部は前記ヒートシール層には形成されていないことを特徴とするものである。
このような例において、本発明の長尺体積ホログラム層転写箔10は、上記体積ホログラム層2の少なくとも一部が切断されるように垂直切れ込み部4が形成されており、かつ、当該垂直切れ込み部4が上記ヒートシール層3には形成されていないことを特徴とするものである。
ここで、図1(b)は、図1(a)におけるzの方向からの正視図である。図1(b)に例示するように上記垂直切れ込み部4は、長尺体積ホログラム層転写箔10の長手方向yに対して垂直方向xに形成されているものである。
なお、本発明における上記垂直切れ込み部4は、上記垂直方向xの対して少なくとも一部分に形成されていればよいものであるが、図1(b)に示すように、垂直方向xの全幅に形成されていることが好ましいものである。
また、本発明によれば上記垂直切れ込み部が、長手方向に対して垂直方向に形成されていることにより、上記垂直切れ込み部をきっかけとして上記体積ホログラム層を破断することができる。このため、例えば本発明の長尺体積ホログラム層転写箔から体積ホログラム層を転写することによって体積ホログラム積層体を転写する際に、体積ホログラム層を部分的に転写させる場合であっても体積ホログラム層の箔切れ不良が生じることを防止できる。したがって、本発明によれば、被転写体への転写される体積ホログラム層の面積に関わらず、所定の面積の体積ホログラム層を連続的に転写することができる。
なお、本発明においては、上記体積ホログラム層上に垂直切れ込み部が形成されていないヒートシール層が形成されているが、上記ヒートシール層は熱可塑性樹脂を含有するものであり、加熱されると可塑化されるものである。したがって、当該ヒートシール層が形成されていることによって、上記体積ホログラム層の箔切れ性が阻害されることがないのである。
まず、第1に体積ホログラム層に垂直切れ込み部が形成されていることに伴って体積ホログラム層が剥離してしまうことを防止することができる。すなわち、たとえば、上記垂直切れ込み部を複線状に形成した場合等においては、垂直切れ込み部が形成されていることに伴って体積ホログラム層が、上記基材から部分的に剥離してしまうことが問題となる。しかしながら、本発明においては垂直切れ込み部が形成されていないヒートシール層が上記体積ホログラム層上に形成されていることにより、このような問題が生じることを回避することができる。
第2に、本発明の長尺体積ホログラム層転写箔は長尺状に形成されたものであるため、これを保管する際にはロール状に巻き取った形状とすることが望ましいものである。しかしながら、上記ヒートシール層に垂直切れ込み部が形成されていると、体積ホログラム層転写箔の再表面に、垂直切れ込み部に起因する凹凸が形成されることになるため、当該垂直切れ込み部の存在によってロール状に巻き取ることが困難になったり、また巻形状が悪化したり、巻きずれ等が生じてしまうという問題点がある。この点、本発明においてはヒートシール層に垂直切れ込み部が形成されていないため、ヒートシール層の表面を平坦にすることができため、上記のような問題が生じることを回避することができる。
第3に、ヒートシール層に切れ込み加工を行う必要がないため、切れ込み加工の際に用いる加工刃にヒートシール層の熱可塑性樹脂が付着することがない。体積ホログラム層を抜き加工する際に、加工刃が汚れることがないため、加工刃の汚れに起因する抜き加工不良が防止できるとともに、加工刃のクリーニング回数を減らすことができる。
以下、本発明の長尺体積ホログラム層転写箔に用いられる各構成について順に説明する。
まず、本発明の長尺体積ホログラム層転写箔に形成された垂直切れ込み部について説明する。本発明における垂直切れ込み部は、本発明の長尺体積ホログラム層転写箔の長手方向に対して垂直方向の少なくとも一部分に、後述する体積ホログラム層の少なくとも一部を切断するように形成されたものである。また、本発明における垂直切れ込み部は、ヒートシール層には形成されていないものである。
以下、このような垂直切れ込み部について詳細に説明する。
まず、本発明の長尺体積ホログラム層転写箔の厚み方向に対して垂直切れ込み部が形成されている態様について説明する。厚み方向を基準とした場合、本発明における垂直切れ込み部は、後述する体積ホログラム層の少なくとも一部が切断されるように形成されるように形成されたものであり、ヒートシール層には形成されていないものである。
なお、本発明においては、体積ホログラム層上に垂直切れ込み部が形成されていないヒートシール層が積層された構成を有することから、上記垂直切れ込み部が体積ホログラム層を完全に切断する態様で形成されている場合であっても、垂直切れ込み部が形成されていることに起因して体積ホログラム層が部分的に剥離してしまうことを防止できる。
より具体的には、後述するように本発明の長尺体積ホログラム層転写箔は、基材と体積ホログラム層との間に剥離性保護層が形成されていることが好ましいものであるが、このような場合において、垂直切れ込み部が形成されている態様としては、剥離性保護層の少なくとも一部または全部が切断されている態様であってもよく、あるいは、剥離性保護層は全く切断されていない態様であってもよい。
次に、本発明の長尺体積ホログラム層転写箔の面内方向に対して垂直切れ込み部が形成されている態様について説明する。面内方向を基準とした場合、本発明における垂直切れ込み部は、長尺体積ホログラム層転写箔の長手方向に対して垂直方向の少なくとも一部分に形成されるものである。なかでも、本発明における垂直切れ込み部は、長尺体積ホログラム層転写箔の長手方向に対して垂直方向の全幅にわたって形成されていることが好ましい。これにより、より確実に上記垂直切れ込み部をきっかけとして上記体積ホログラム層を破断することができるからである。
なお、本発明において垂直切れ込み部が「複線状に形成されている」とは、互いに平行な複数の直線状の垂直切れ込み部が一組となって形成されていることを意味するものである。
しかしながら、図2(b)に例示するように、垂直切れ込み部4が複線状に形成されていると、被転写体20が配置される位置にバラツキが生じたとしても、複線状に形成されたいずれかの垂直切れ込み部4に被転写体20の端部が一致するように配置することができる。このため、被転写体を配置する位置精度にバラツキが生じたとしても、体積ホログラム層の転写性が損なわれることを防止できるのである。
図3は、上記垂直切れ込み部が複数の点線状の垂直切れ込み部が一組となって形成されている場合の利点を説明する概略図である。上述したように、本発明の長尺体積ホログラム層転写箔の好適な使用態様の一つとして、被転写体の端部が上記垂直切れ込み部に一致するように配置した後、体積ホログラム層を被転写体へ転写する態様を挙げることができる。このような態様においては、図3(a)に例示するように、被転写体20の端部が、垂直切れ込み部4に対して斜めに配置されてしまった場合、実線状の垂直切れ込み部4の場合は、体積ホログラム層を転写する際に垂直切れ込み部4が形成されていない部位が破断されることになるため、体積ホログラム層の破断不良が生じてしまう可能性がある。
しかしながら、図3(b)に例示するように垂直切れ込み部4が複数の点線状の垂直切れ込み部が一組となって形成されている場合は、たとえ被転写体20の端部が、垂直切れ込み部4に対して斜めに配置されてしまった場合であっても、隣接する垂直切れ込み部4が互いに連結されることにより、体積ホログラム層を転写する際に垂直切れ込み部4が形成されていない部位が破断されることを少なくすることができる。
このため、被転写体を配置する位置精度にバラツキが生じたとしても、体積ホログラム層の転写性が損なわれることを防止できるのである。
本発明の長尺体積ホログラム層転写箔は長尺に形成されたものであるため、通常、本発明の長尺体積ホログラム層転写箔には複数本の垂直切れ込み部が形成されることになる。このとき、複数本の垂直切れ込み部が形成されている態様としては特に限定されるものではなく、本発明の長尺体積ホログラム層転写箔を用いて体積ホログラム層が転写される被転写体の形状等に応じて任意の態様を用いることができる。
ここで、垂直切れ込み部が複線状に形成されている場合、一組に形成された複数の垂直切れ込み部をまとめて「一本」の垂直切れ込み部と評価するものとする。
本発明においては、これらのいずれの態様であっても好適に用いることができる。
次に本発明に用いられる体積ホログラム層について説明する。本発明に用いられる体積ホログラム層は、体積ホログラムが記録されたものであり、本発明の長尺体積ホログラム層転写箔を用いて体積ホログラム積層体を製造する際に、被転写体へ転写されるものである。また、本発明における体積ホログラム層は、少なくとも一部を切断するように上記垂直切れ込み部が形成されているものである。
以下、このような体積ホログラム層について詳細に説明する。
本発明に用いられる体積ホログラム層を構成する材料としては、体積ホログラムを記録することができるものであれば特に限定されるものではなく、一般的に体積ホログラムに用いられる材料を任意に用いることができる。このような材料としては、例えば、銀塩材料、重クロム酸ゼラチン乳剤、光重合性樹脂、光架橋性樹脂等の公知の体積ホログラム記録材料が挙げることできるが、なかでも本発明においては、(i)バインダー樹脂、光重合可能な化合物、光重合開始剤および増感色素を含有する第1の感光材料、または、(ii)カチオン重合性化合物、ラジカル重合性化合物、光ラジカル重合開始剤系および光カチオン重合開始剤系を含有する第2の感光材料を好適に用いることができる。
以下、このような第1の感光材料および第2の感光材料について順に説明する。
まず、上記第1の感光材料について説明する。上述したように第1の感光材料はバインダー樹脂、光重合可能な化合物、光重合開始剤および増感色素を含有するものである。
上記バインダー樹脂としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、またはその部分加水分解物、ポリ酢酸ビニルまたはその加水分解物、アクリル酸、アクリル酸エステル等の共重合可能なモノマー群の少なくとも1つを重合成分とする共重合体、またはそれらの混合物や、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリビニルアルコールの部分アセタール化物であるポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等、またはそれらの混合物等を挙げることができる。ここで、体積ホログラム層を形成する際には、記録された体積ホログラムを安定化するために、加熱してモノマーを移動させる工程が実施される場合がある。このため、本発明に用いられるバインダー樹脂はガラス転移温度が比較的低く、モノマー移動が容易に移動できるものであることが好ましい。
上記光重合可能な化合物としては、後述するような1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する光重合、光架橋可能なモノマー、オリゴマー、プレポリマーおよびそれらの混合物を用いることができる。具体例としては、不飽和カルボン酸およびその塩、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド化合物等を挙げることができる。
また、上記不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビスアクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビスメタクリルアミド等を挙げることができる。
本発明に用いられる光重合開始剤としては、例えば、1,3−ジ(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3´,4,4´−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、N−フェニルグリシン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、3−フェニル−5−イソオキサゾロン、2−メルカプトベンズイミダゾール、また、イミダゾール二量体類等を挙げることができる。なかでも本発明に用いられる光重合開始剤は、記録された体積ホログラムの安定化の観点から、ホログラム記録後に分解処理されるものが好ましい。例えば有機過酸化物系にあっては紫外線照射することにより容易に分解されるので好ましい。
本発明に用いられる増感色素としては、チオピリリウム塩系色素、メロシアニン系色素、キノリン系色素、スチリルキノリン系色素、ケトクマリン系色素、チオキサンテン系色素、キサンテン系色素、オキソノール系色素、シアニン染料、ローダミン染料、チオピリリウム塩系色素、ピリリウムイオン系色素、ジフェニルヨードニウムイオン系色素等を挙げることができる。
次に、本発明に用いられる第2の感光材料について説明する。上述したように第2の感光材料は、カチオン重合性化合物、ラジカル重合性化合物、光ラジカル重合開始剤系、および、カチオン重合開始剤系を含有するものである。
上記カチオン重合性化合物としては、ラジカル重合性化合物の重合が比較的低粘度の組成物中で行われることが好ましいという点から、室温で液状のものが好適に用いられる。このようなカチオン重合性化合物としては、例えば、ジグリセロールジエーテル、ペンタエリスリトールポリジグリシジルエーテル、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)シクロヘキサン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等を挙げることができる。
上記ラジカル重合性化合物としては、分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有するものが好ましい。また、本発明に用いられるラジカル重合性化合物の平均屈折率は、上記カチオン重合性化合物の平均屈折率より大きいことが好ましく、なかでも0.02以上大きいことが好ましい。これは、ラジカル重合性化合物とカチオン重合性化合物との屈折率の差によって、体積ホログラムが形成されることによるものである。したがって、平均屈折率の差が上記値以下である場合には、屈折率変調が不十分となるからである。本発明に用いられるラジカル重合性化合物としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、2−ブロモスチレン、フェニルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、2,3−ナフタレンジカルボン酸(アクリロキシエチル)モノエステル、メチルフェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、β−アクリロキシエチルハイドロゲンフタレート等を挙げることができる。
本発明に用いられる光ラジカル重合開始剤系としては、体積ホログラムを記録する際に、第1露光によって活性ラジカルを生成し、該活性ラジカルがラジカル重合性化合物を重合させることができるものであれば特に限定されるものではない。また、一般に光を吸収する成分である増感剤と活性ラジカル発生化合物や酸発生化合物を組み合わせて用いてもよい。このような光ラジカル重合開始剤系における増感剤は可視レーザー光を吸収するために色素のような有色化合物が用いられる場合が多いが、無色透明ホログラムとする場合には、シアニン系色素の使用が好ましい。シアニン系色素は一般に光によって分解しやすいため、本発明における後露光、または室内光や太陽光の下に数時間から数日放置することでホログラム中の色素が分解されて可視域に吸収を持たなくなり、無色透明な体積ホログラムを得ることができるからである。
本発明に用いられる光カチオン重合開始剤系としは、体積ホログラムが記録される際の第1露光に対しては低感光性で、第1露光と異なる波長の光を照射する後露光に感光してブレンステッド酸あるいはルイス酸を発生し、カチオン重合性化合物を重合させるような開始剤系であれば特に限定されるものではない。なかでも本発明においては第1露光の間はカチオン重合性化合物を重合させないものが用いられることが特に好ましい。このような光カチオン重合開始剤系としては、例えばジアリールヨードニウム塩類、トリアリールスルホニウム塩類、鉄アレン錯体類等が挙げられる。ジアリールヨードニウム塩類で好ましいものとしては上述した光ラジカル重合開始剤系で示したヨードニウムのテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアンチモネートなどが挙げられる。トリアリールスルホニウム塩類で好ましいものとしては、トリフェニルスルホニウム、4−ターシャリーブチルトリフェニルスルホニウム等が挙げられる。
第2の感光材料には、必要に応じてバインダー樹脂、熱重合防止剤、シランカップリング剤、可塑剤、着色料等を併用してもよい。バインダー樹脂は、ホログラム形成前の組成物の成膜性、膜厚の均一性を改善する場合や、レーザー光等の光の照射による重合で形成された干渉縞を後露光までの間、安定に存在させるために使用される。バインダー樹脂は、カチオン重合性化合物やラジカル重合性化合物と相溶性のよいものであればよく、例えば塩素化ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレートと他の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体、塩化ビニルとアクリロニトリルの共重合体、ポリ酢酸ビニル等が挙げられる。バインダー樹脂は、その側鎖又は主鎖にカチオン重合性基等の反応性を有していてもよい。
本発明に用いられる体積ホログラム層の厚みは、所定の体積ホログラム層を形成することができる範囲内であれば特に限定されるものではなく、上述した構成材料の種類に応じて適宜調整することができる。なかでも本発明に用いられる体積ホログラム層の厚みは、1μm〜50μmの範囲内であることが好ましく、特に3μm〜25μmの範囲内であることが好ましい。
なお、本発明においては体積ホログラム層の少なくとも一部を切断するように上記垂直切れ込み部が形成されていることから、厚みに関わらず転写特性の良好な体積ホログラム層を得ることができる。
次に本発明に用いられるヒートシール層について説明する。本発明に用いられるヒートシール層は熱可塑性樹脂を含有するものであり、本発明の長尺体積ホログラム層転写箔を用いて体積ホログラム積層体を製造する際に、体積ホログラム層と被転写体とを接着させる機能を有するものである。
また、本発明に用いられるヒートシール層は、垂直切れ込み部が形成されていないものである。このため、本発明に用いられるヒートシール層は、垂直切れ込み部が形成されていることに伴って、上記体積ホログラム層が部分的に基材から剥離してしまうことを防止する機能も有するものである。
以下、本発明に用いられるヒートシール層について詳細に説明する。
次に、本発明に用いられる基材について説明する。本発明に用いられる基材は、上述した体積ホログラム層およびヒートシール層を支持する機能を有するものである。
本発明の長尺体積ホログラム層転写箔は少なくとも上記基材、体積ホログラム層、およびヒートシール層を有し、少なくとも上記体積ホログラム層に上記垂直切れ込み部が形成されたものであるが、本発明には必要に応じてこれら以外の他の任意の構成を用いることができる。本発明に用いられる任意の構成は、特に限定されるものではなく、本発明の長尺体積ホログラム層転写箔を用いて製造する体積ホログラム積層体の用途等に応じて適宜選択して用いることができる。なかでも本発明に好適に用いられる任意の構成としては、上記基材と上記体積ホログラム層との間に形成される剥離性保護層を挙げることができる。
まず第1に、上記剥離性保護層が用いられることにより、基材と体積ホログラム層とを接着力を任意の範囲に調整することができるため、本発明の長尺体積ホログラム層転写箔から体積ホログラム層を転写させる際に、体積ホログラム層の基材からの剥離性を向上させることができる。
第2に、上記剥離性保護層が用いられることにより、本発明の長尺体積ホログラム層転写箔を用いて被転写体に体積ホログラム層を転写した際に、体積ホログラム層の表面を剥離性保護層によって覆うことができるため、転写された体積ホログラム層を保護することができる。
本発明の長尺体積ホログラム層転写箔は長尺に形成されたものであるが、本発明における「長尺」とは、長手方向の距離と、長手方向に垂直な方向の距離との比(長手方向の距離/長手方向に垂直な方向の距離)が、5以上であることを意味するものとする。
本発明の長尺体積ホログラム層転写箔は、長尺の基材上に体積ホログラム層を形成し、任意の切断手段を用いて体積ホログラム層を切り込むことによって垂直切れ込み部を形成した後、上記体積ホログラム層上にヒートシール層を形成することによって製造することができる。
次に本発明の体積ホログラム積層体の製造方法について説明する。上述したように本発明の体積ホログラム積層体の製造方法は、上記本発明に係る長尺体積ホログラム層転写箔を用い、上記長尺体積ホログラム層転写箔のヒートシール層上に被転写体を、上記長尺体積ホログラム層転写箔に形成された垂直切れ込み部と重なるように配置する被転写体配置工程と、少なくとも1辺が上記垂直切れ込み部と重なるような形状に、上記ヒートシール層を加熱することによって、上記ヒートシール層の加熱された領域と上記被転写体とを接着する加熱接着工程と、上記長尺体積ホログラム層転写箔の上記垂直切れ込み部が形成された位置を始点として、上記被転写体と接着された領域上に配置されている上記長尺体積ホログラム層の基材を剥離する基材剥離工程と、を有することを特徴とするものである。
このため、本発明によれば被転写体の所定の位置に体積ホログラムを連続的に転写することによって、安定的に体積ホログラム積層体を製造することができる。
以下、本発明に用いられる各工程について順に説明する。
まず、本発明に用いられる被転写体配置工程について説明する。上述したように本工程は、上記本発明に係る長尺体積ホログラム層転写箔を用い、当該長尺体積ホログラム層転写箔のヒートシール層上に、被転写体を、上記長尺体積ホログラム層転写箔に形成された垂直切れ込み部と重なるように配置する工程である。
次に、本発明に用いられる加熱接着工程について説明する。上述したように本工程は、長尺体積ホログラム層転写箔のヒートシール層上に被転写体が配置された状態で、少なくとも1辺が上記長尺体積ホログラム層転写箔に形成された垂直切れ込み部と重なるような形状に、上記ヒートシール層を加熱することによって、上記ヒートシール層の加熱された領域と上記被転写体とを接着する工程である。
次に、本発明に用いられる基材剥離工程について説明する。上述したように本工程は、上記長尺体積ホログラム層転写箔の上記垂直切れ込み部が形成された位置を始点として、上記被転写体と接着された領域上に配置されている上記長尺体積ホログラム層の基材を剥離する工程である。
(第1積層体)
第1のフィルムとしてPETフィルム(ルミラーT60(50μm):東レ(株)製)を準備し、体積ホログラム層形成材料として、下記組成からなる体積ホログラム記録材料を、乾燥膜厚7μmとなるようにグラビアコートにて塗工し、塗工面に表面離型処理PETフィルム(「SP−PET」50μm、トーセロ(株)製)をラミネートし、第1積層体を作製した。
・バインダー樹脂(ポリメチルメタクリレート系樹脂(分子量200,000))
50重量部
・3,9−ジエチル−3’−カルボキシルメチル−2,2’−チアカルボシアニン沃素塩 0.5重量部
・ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート 6重量部
・2,2−ビス(4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン
80重量部
・1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル 80重量部
・フッ素系微粒子 8重量部
・溶剤(メチルイソブチルケトン/n−ブタノール=1/1(重量比)
200重量部
第2のフィルムとしてPETフィルム(ルミラーT60(50μm):東レ(株)製)を準備し、保護層として、下記組成からなる材料を、乾燥膜厚1μmとなるようにグラビアコートにて塗工した。
・ポリメチルメタクリレート樹脂(分子量;35000) 97重量部
・ポリエチレンワックス(分子量;10000、平均粒径;5μm)
3重量部
・溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1/1(重量比))
400重量部
第1のフィルム/体積ホログラム記録用材料の層/表面離型処理PETフィルムの積層体に波長;532nmのレーザー光を用いてリップマンホログラムを撮影し記録した。記録後、この積層体を100℃の雰囲気中で10分間加熱し、加熱後表面離型処理済PETフィルムを剥離して露出させた体積ホログラム記録用材料の層に、第2のフィルム/保護層の積層体の保護層側が接するようにして重ね、ニップした80℃の熱ローラー対の間を通過させて、第1のフィルム/体積ホログラム層/保護層/第2のフィルムの積層体を得た後、高圧水銀灯を用いて、全面に照射線量;2500mJ/cm2の紫外線を照射して、体積ホログラム記録用材料の層の定着を行った。
上記で作製した第1のフィルム/体積ホログラム層/保護層/第2のフィルムの第1のフィルムを剥離し体積ホログラム層側から抜き加工機(OPM−HL300−S 恩田製作所製)を用いフィルムの長尺方向に対して垂直方向全体に垂直切れ込みを入れた。垂直切れ込みの形態として、フィルムの長尺方向に対して垂直方向全体に1本の切れ込みを入れたものを作製した。
上記で作製したフィルムの切れ込みを入れた体積ホログラム層上に下記組成からなる材料を、乾燥膜厚4μmとなるようにグラビアコートにて塗工した。
・ポリエステル樹脂(バイロン550 TOYOBO製 Tg:−15℃ 分子量28000) 20重量部
・溶剤(メチルエチルケトン/トルエン=1/1(重量比)) 80重量部
上記作製した体積ホログラム転写箔について、市販の熱ラミネーターを用い、転写温度150℃、転写スピード1m/minで塩化ビニルカードへ転写評価を行った。カード端と転写箔の切れ込み位置を重ねると切れ込み位置から転写箔が破断し、カードへ全面転写することができた。また、市販の熱ラミネーターを用い、転写温度130℃、転写スピード0.5m/minで厚さ125μm、米坪104g/m2、12cm×8cmの大きさの偽造防止用紙へ転写評価をおこなった。紙の端と転写箔の切れ込み位置を重ねると切れ込み位置から転写箔が破断し、カードへ全面転写することができた。
上記体積ホログラム転写箔について、巻きの状態で、50℃のオーブンに48時間入れ、加速加熱保存試験を行った。オーブンから取り出した後の転写箔にはブロッキングや、切れ込み部の剥がれなどはなかった。ひき続き、上記加速加熱保存試験した体積ホログラム転写箔について、保存前と同様の熱転写特性を確認した。カードへも、偽造防止用紙へも問題なく全面転写することができた。
上記体積ホログラム転写箔について、巻きの状態で、40℃、湿度90%の恒温恒湿槽に48時間入れ、加速加熱保存試験を行った。恒温恒湿槽から取り出した後の転写箔にはブロッキングや、切れ込み部の剥がれなどはなかった。ひき続き、ひき続き、上記加速加熱保存試験した体積ホログラム転写箔について、保存前と同様の熱転写特性を確認した。カードへも、偽造防止用紙へも問題なく全面転写することができた。
垂直切れ込みの形態として、フィルムの長尺方向に対して垂直方向全体に0.3mm間隔で5本の切れ込みを入れた以外は、実施例1と同様にして体積ホログラム転写箔を作製した。実施例1と同様に加熱保存試験後、加熱加湿度保存試験後の巻き状態の転写箔を確認したところ、ブロッキングや、切れ込み部の剥がれなどはなかった。また、保存前熱転写特性、加熱保存試験後の熱転写特性、加熱加湿度保存試験後の熱転写特性も実施例1と同様に確認した。いずれの場合も、切れ込みのある区間にカード端や紙端を重ねることで転写箔が破断し、カードや偽造防止用紙へ全面転写することができた。
垂直切れ込みの形態として、フィルムの長尺方向に対して垂直方向全体の1.5mm間に多数の破断した切れ込みを入れた以外は、実施例1と同様にして体積ホログラム転写箔を作製した。実施例1と同様に加熱保存試験後、加熱加湿度保存試験後の巻き状態の転写箔を確認したところ、ブロッキングや、切れ込み部の剥がれなどはなかった。また、保存前熱転写特性、加熱保存試験後の熱転写特性、加熱加湿度保存試験後の熱転写特性も実施例1と同様に確認した。いずれの場合も、切れ込みのある区間にカード端や紙端を重ねることで転写箔が破断し、カードや偽造防止用紙へ全面転写することができた。
垂直切れ込みの形態として、5cmの正方形の切れ込みを入れた以外は、実施例1と同様にして体積ホログラム転写箔を作製した。実施例1と同様にして体積ホログラム転写箔を作製した。実施例1と同様に加熱保存試験後、加熱加湿度保存試験後の巻き状態の転写箔を確認したところ、ブロッキングや、切れ込み部の剥がれなどはなかった。
保存前の体積ホログラム転写箔に対して、市販のホットスタンプ機を用い転写温度150℃、圧力0.8MPaで塩化ビニルカードへ転写評価を行った。5cmの正方形の押し型を使用し、転写箔の切れ込み内をホットスタンプするときれいに5cmの正方形状に転写することが出来た。また、厚さ125μm、米坪104g/m2の偽造防止用紙へも同様のホットスタンプ転写評価をおこなった。転写箔の切れ込み内をホットスタンプするときれいに5cmの正方形状に転写することが出来た。同様のホットスタンプ特性を加熱保存試験後、加熱加湿度保存試験後の転写箔に対して行ったところ、カードへも、偽造防止用紙へも問題なくホットスタンプ転写することができた。
垂直切れ込み部の作製工程と、ヒートシール層の塗工工程の順番を入れ替えたこと以外は、実施例1と同様の方法により、体積ホログラム転写箔を作製した。実施例1と同様に加熱保存試験後、加熱加湿度保存試験後の巻き状態の転写箔を確認したところ、切れ込み部の端の部分において、第2のPETフィルムからヒートシール層/体積ホログラム層/保護層の剥がれがあることを確認した。また、保存前熱転写特性、加熱保存試験後の熱転写特性、加熱加湿度保存試験後の熱転写特性も実施例1と同様に確認した。保存前の体積ホログラム転写箔では、切れ込み位置にカード端や紙端を重ねることで転写箔が破断し、カードや偽造防止用紙へ全面転写することができた。一方、加熱保存試験後、加熱加湿度保存試験後の体積ホログラム転写箔では、切れ込み部端のはがれた部分が折り畳まった状態で紙やカードに転写してしまうという不具合があった。また、切れ込み部端のはがれた部分がちぎれて欠けてしまい、全面転写ができないという不具合もあった。
垂直切れ込み部の作製工程と、ヒートシール層の塗工工程の順番を入れ替えたこと以外は、実施例2と同様の方法により、体積ホログラム転写箔を作製した。実施例2と同様に加熱保存試験後、加熱加湿度保存試験後の巻き状態の転写箔を確認したところ、切れ込みのある区間に細長い短冊状の剥がれがあることを確認した。また、保存前熱転写特性、加熱保存試験後の熱転写特性、加熱加湿度保存試験後の熱転写特性も実施例2と同様に確認した。保存前の体積ホログラム転写箔では、切れ込みのある区間にカード端や紙端を重ねることで転写箔が破断し、カードや偽造防止用紙へ全面転写することができた。一方、加熱保存試験後、加熱加湿度保存試験後の体積ホログラム転写箔では、切れ込みのある区間のはがれた部分が折り畳まった状態で紙やカードに転写してしまうという不具合があった。また、切れ込みのある区間のはがれた部分がちぎれて欠けてしまい、全面転写ができないという不具合もあった。
垂直切れ込み部の作製工程と、ヒートシール層の塗工工程の順番を入れ替えたこと以外は、実施例3と同様の方法により、体積ホログラム転写箔を作製した。実施例3と同様に加熱保存試験後、加熱加湿度保存試験後の巻き状態の転写箔を確認したところ、切れ込みのある区間に剥がれがあることを確認した。また、保存前熱転写特性、加熱保存試験後の熱転写特性、加熱加湿度保存試験後の熱転写特性も実施例1と同様に確認した。保存前の体積ホログラム転写箔では、切れ込みのある区間にカード端や紙端を重ねることで転写箔が破断し、カードや偽造防止用紙へ全面転写することができた。一方、加熱保存試験後、加熱加湿度保存試験後の体積ホログラム転写箔では、切れ込みのある区間のはがれた部分が折り畳まった状態で紙やカードに転写してしまうという不具合があった。また、切れ込みのある区間のはがれた部分がちぎれて欠けてしまい、全面転写ができないという不具合もあった。
垂直切れ込み部の作製工程と、ヒートシール層の塗工工程の順番を入れ替えたこと以外は、実施例4と同様の方法により、体積ホログラム転写箔を作製した。実施例4と同様に加熱保存試験後、加熱加湿度保存試験後の巻き状態の転写箔を確認したところ、切れ込み部分のところから、剥がれがあることを確認した。また、保存前、加熱保存試験後、加熱加湿度保存試験後のホットスタンプ転写特性も実施例4と同様に確認した。保存前の体積ホログラム転写箔では、転写箔の切れ込み内をホットスタンプすると5cmの正方形状に転写することが出来た。一方、加熱保存試験後、加熱加湿度保存試験後の体積ホログラム転写箔では、切れ込み部からはがれた部分が折り畳まった状態で紙やカードに転写してしまうという不具合があった。また、切れ込み部からはがれた部分がちぎれて欠けてしまい、正方形状にスポット転写ができないという不具合もあった。
2 … 体積ホログラム層
3 … ヒートシール層
4 … 垂直切れ込み部
5 … 平行切れ込み部
6 … 剥離性保護層
10,10’ … 長尺体積ホログラム層転写箔
20 … 被転写体
30 … 体積ホログラム積層体
Claims (6)
- 基材と、前記基材上に形成され、体積ホログラムが記録された体積ホログラム層と、前記体積ホログラム層上に形成され、熱可塑性樹脂を含有するヒートシール層と、を有し、長尺状に形成された長尺体積ホログラム層転写箔であって、
長手方向に対して垂直方向の少なくとも一部分に、前記体積ホログラム層の少なくとも一部が切断されるように垂直切れ込み部が形成されており、かつ、前記垂直切れ込み部が前記ヒートシール層には形成されておらず、
前記長尺体積ホログラム層転写箔のヒートシール層上に被転写体を、前記長尺体積ホログラム層転写箔に形成された垂直切れ込み部と重なるように配置し、
少なくとも1辺が前記垂直切れ込み部と重なるような形状に、前記ヒートシール層を加熱することによって、前記ヒートシール層の加熱された領域と前記被転写体とを接着し、
長尺体積ホログラム層転写箔を被転写体から物理的に引き離したときに、前記垂直切れ込み部が形成された位置を始点として、前記基材が前記体積ホログラム層から剥離されることを特徴とする、長尺体積ホログラム層転写箔。 - 前記垂直切れ込み部が、長手方向に対して垂直方向の全幅に渡って形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の長尺体積ホログラム層転写箔。
- 前記垂直切れ込み部が、複線状に形成されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の長尺体積ホログラム層転写箔。
- 前記垂直切れ込み部が点線状に形成されていることを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の長尺体積ホログラム層転写箔。
- 前記基材と、前記体積ホログラム層との間に剥離性保護層が形成されていることを特徴とする、請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の長尺体積ホログラム層転写箔。
- 請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の長尺体積ホログラム層転写箔を用い、前記長尺体積ホログラム層転写箔のヒートシール層上に被転写体を、前記長尺体積ホログラム層転写箔に形成された垂直切れ込み部と重なるように配置する被転写体配置工程と、
少なくとも1辺が前記垂直切れ込み部と重なるような形状に、前記ヒートシール層を加熱することによって、前記ヒートシール層の加熱された領域と前記被転写体とを接着する加熱接着工程と、
前記長尺体積ホログラム層転写箔の前記垂直切れ込み部が形成された位置を始点として、前記被転写体と接着された領域上に配置されている前記長尺体積ホログラム層転写箔の基材を剥離する基材剥離工程と、を有することを特徴とする、体積ホログラム積層体の製造方法。
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