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JP2008216850A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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JP2008216850A
JP2008216850A JP2007056843A JP2007056843A JP2008216850A JP 2008216850 A JP2008216850 A JP 2008216850A JP 2007056843 A JP2007056843 A JP 2007056843A JP 2007056843 A JP2007056843 A JP 2007056843A JP 2008216850 A JP2008216850 A JP 2008216850A
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Shogo Fukai
省吾 深井
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Konica Minolta Business Technologies Inc
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Abstract

【課題】横ずれした定着ベルトが自動的に矯正される定着装置。
【解決手段】加熱手段を有する定着ローラと、無端状の定着ベルトと、定着ベルトの幅方向両端部を支持する一対の支持部材と、定着ベルトを定着ローラに圧着させ定着ローラと定着ベルトとの間に記録材上を定着するためのニップ部を形成する加圧手段と、定着ベルトを定着ローラより離間させ、定着ベルトによる定着ローラへの圧着を解除させる圧着解除手段と、を備え、定着ベルトの幅方向両端部に第1の永久磁石をそれぞれ設けると共に、一対の支持部材に第2の永久磁石をそれぞれ設け、第1の永久磁石と第2の永久磁石における対向する磁極が同一になるように配置し、定着ベルトが幅方向に横ずれした場合に定着ベルトを定着ローラより離間させたときは、定着ベルトは第1の永久磁石と第2の永久磁石との磁力による反発力によって横ずれが自動的に矯正されること。
【選択図】図3

Description

本発明は、定着ベルトを有する定着装置、及び該定着装置を備えた画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの諸機能を備えた複合機等の電子写真方式の画像形成装置においては、原稿に対応した潜像を感光体ドラムに形成し、この潜像にトナーを付与することによって顕像化し、この顕像化されたトナー像を記録材上に転写し、この後、記録材上のトナー像を定着して排紙している。
また、カラー画像を形成する場合には、原稿色に対応したY,M,C,Kの潜像を4個の感光体ドラムに形成し、顕像化された4色のトナー像を無端状の中間転写ベルトに一次転写した後、記録材上に二次転写して、記録材上に転写されたトナー像を定着して排紙している。
このようにトナー像を定着する定着装置として、ハロゲンランプ等の加熱手段を内蔵した定着ローラと、定着ローラを加圧する加圧ローラとによって形成されたニップ部で、トナー像が転写された記録材を挟持・搬送しながら、加熱・加圧する熱ローラ定着方式の定着装置があり、このような定着装置は構成が簡便であるため、広く利用されている。
ところで、このような定着装置において、高速化を図るためにはトナーと記録材に充分な熱量を供給する必要があり、このためにはニップ幅を広くする必要がある。ニップ幅を広くするためには、加圧ローラが定着ローラを加圧する荷重や、加圧ローラ内のシリコーンゴム等から形成された弾性層の厚みや、二つのローラの径等を増大させることが考えられる。
しかし、加圧ローラの荷重や弾性層の厚みを増大させると、幅方向のニップ幅が不均一になることがあり、定着ムラや記録材のしわが発生する虞がある。また、ローラの径を増大させると、定着装置が大型化するばかりでなく、ウォーミングアップタイムが長くなるという問題がある。
この問題を解決するために、シリコーンゴムから形成された弾性層を有し中央にハロゲンランプ等の加熱手段を内蔵して回転する定着ローラと、定着ローラによって駆動されて回転する無端状の定着ベルトと、定着ベルトの内周面に配置された加圧パッドと、を備え、加圧パッドにより定着ベルトを定着ローラの方向に押圧する方式の定着装置、所謂FBNF(Free Belt Nip Fuser)方式の定着装置が特許公報に開示されている(特許文献1参照)。
この定着装置によれば、加圧パッドにより定着ローラに押圧された定着ベルトが弾性変形し、定着ローラと定着ベルトとの間に幅広のニップ部が形成される。従って、高速化に対応でき、定着装置が大型化することもない。更に、定着ベルトの熱容量が小さいので、ウォーミングアップタイムが短縮し、省エネになる。
前述のFBNFの如き定着ベルトを用いた定着装置においては、ニップ圧が不均一なときや、ジャム処理時に記録紙を斜めに引き抜いたとき等に、定着ベルトが幅方向に横ずれすることがある。
これを防止するために特許文献1においては、定着ベルトの両端を保持する一対のベルトガイド部材に、定着ベルトの端部が当接可能なフランジが設けられている。そして、定着ベルトが横ずれしたときに、定着ベルトの端部がフランジに当接することにより、それ以上の定着ベルトの横ずれを防止している。
しかし、定着ベルトが横ずれしたときに、定着ベルトの端部がフランジに当接する構成であると、定着ベルトの端部が坐屈して定着ベルトの端部に皺が生ずることがある。このようなことになると、定着ベルトの端部で定着不良が生じたり、定着ベルトの端部に亀裂や破断が生じて耐久性が低下したりする。
このような問題に対処するために、定着ベルトの移動を規制するベルト規制部材を設け、定着ベルトの端部と当接するベルト規制部材の当接部がバイメタル状に弾性変形するようにした定着装置が特許公報に開示されている(特許文献2参照)。
特許文献2によれば、定着ベルトの端部がベルト規制部材の当接部から受ける反力を緩和し、定着ベルトの端部に亀裂や破断が生ずるのを抑制できるというものである。
また、エンドレスベルトの内面にリブを設け、ロールにリブが遊嵌するロール溝を設け、エンドレスベルトに固体潤滑剤を添加した電子写真記録装置用エンドレスベルトが特許公報に開示されている(特許文献3参照)。
特許文献3によれば、エンドレスベルトの横ずれをリブとロール溝によって防止でき、しかも固体潤滑剤により耐摩耗性を高くできるというものである。
特開2002−357964号公報 特開2006−65250号公報 特開2000−356918号公報
従来技術において、特許文献2は、定着ベルトの端部に対してバイメタル状に弾性変形するベルト規制部材の当接部が当接するので、定着装置の耐久性は特許文献1の構成より向上すると言える。しかし、ニップ圧が不均一なときや、ジャム処理時に記録紙を斜めに引き抜いたとき等に、定着ベルトが一度横ずれすると、その後は横ずれした状態が保たれ、定着ベルトの端部がベルト規制部材の当接部に当接した状態が継続される。従って、長期的には定着ベルトの端部が摩耗して亀裂や破断が生じて耐久性が低下することは避けられない。
また、特許文献3においても同様であり、エンドレスベルトが上記の原因によって一度横ずれが行われると、リブとロール溝は常に摺接した状態となり、例え固体潤滑剤を設けても長期的にはエンドレスベルトの耐久性が低下することは避けられない。
即ち、特許文献2,3においては、ベルトが一度横ずれすると、人為的に横ずれを矯正しない限りベルトは横ずれしたままになって、自動的に矯正されることはない。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、ニップ圧が不均一なときや、ジャム処理時に記録紙を斜めに引き抜いたとき等に、定着ベルトが横ずれしても、圧着解除手段を作動させて定着ベルトによる定着ローラへの圧着を解除させることによって、横ずれした定着ベルトが自動的に原位置に復帰して位置の矯正が行われるように構成し、定着ベルトの耐久性を著しく向上させた定着装置及び該定着装置を備えた画像形成装置を提案することを目的とする。
前記目的は、下記に記載した発明により達成される。
1.加熱手段を有して回転する定着ローラと、
前記定着ローラによって駆動されて回転する無端状の定着ベルトと、
前記定着ベルトの幅方向両端部を内周面側から支持する一対の支持部材と、
前記定着ベルトを内周面側から前記定着ローラの方向に押圧して前記定着ベルトを前記定着ローラに圧着させ、前記定着ローラと前記定着ベルトとの間に記録材上のトナー像を定着するためのニップ部を形成する加圧手段と、
少なくとも前記加圧手段と共に前記定着ベルトを前記定着ローラより離間させ、前記定着ベルトによる前記定着ローラへの圧着を解除させる圧着解除手段と、
を備えた定着装置において、
前記定着ベルトの幅方向両端部に第1の永久磁石をそれぞれ設けると共に、一対の前記支持部材に第2の永久磁石をそれぞれ設け、第1の永久磁石と第2の永久磁石における対向する磁極が同一になるように配置し、
前記定着ベルトが幅方向に横ずれした場合に、前記圧着解除手段により前記定着ベルトを前記定着ローラより離間させたときは、前記定着ベルトは前記第1の永久磁石と前記第2の永久磁石との磁力による反発力によって横ずれが自動的に矯正されることを特徴とする定着装置。
2.加熱手段を有して回転する定着ローラと、
前記定着ローラによって駆動されて回転する無端状の定着ベルトと、
前記定着ベルトの幅方向両端部を内周面側から支持する一対の支持部材と、
前記定着ベルトを内周面側から前記定着ローラの方向に押圧して前記定着ベルトを前記定着ローラに圧着させ、前記定着ローラと前記定着ベルトとの間に記録材上のトナー像を定着するためのニップ部を形成する加圧手段と、
少なくとも前記加圧手段と共に前記定着ベルトを前記定着ローラより離間させ、前記定着ベルトによる前記定着ローラへの圧着を解除させる圧着解除手段と、
を備えた定着装置において、
前記定着ベルトの両端部に第1の永久磁石をそれぞれ設けると共に、一対の前記支持部材に電磁石をそれぞれ設け、前記第1の永久磁石と前記電磁石とにおける対向する磁極が同一になるように配置し、
前記定着ベルトが幅方向に横ずれした場合に、前記圧着解除手段により前記定着ベルトを前記定着ローラより離間させたときは、前記定着ベルトは前記第1の永久磁石と前記電磁石との磁力による反発力によって横ずれが自動的に矯正されることを特徴とする定着装置。
3.前記定着ベルトの横ずれを検知する検知手段を設け、該検知手段が前記定着ベルトの横ずれを検知したときに前記電磁石を作動させるべく制御する制御手段を設けたことを特徴とする2に記載の定着装置。
4.支持部材の外周形状をニップ部で変形する定着ベルトの内周形状と略同一に形成し、前記第1の永久磁石をゴム磁石で形成したことを特徴とする1〜3の何れか1項に記載の定着装置。
5.1〜4の何れか1項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
本発明の定着装置及び画像形成装置によれば、ニップ圧が不均一なときや、ジャム処理時に記録紙を斜めに引き抜いたとき等に、定着ベルトが横ずれしても、圧着解除手段を作動させて定着ベルトによる定着ローラへの圧着を解除させることによって、横ずれした定着ベルトが自動的に原位置に復帰して位置の矯正が行われるので、定着ベルトの耐久性を著しく向上させることができる。
以下に本発明の定着装置に関する実施の形態を図を参照して説明する。
先ず、本発明の定着装置を用いた画像形成装置の一例を図1の構成図に基づいて説明する。
本画像形成装置は画像形成装置本体GHと画像読取装置YSとから構成される。
画像形成装置本体GHは、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、複数組の画像形成部10Y,10M,10C,10K、ベルト状の中間転写体6、給紙搬送手段及び定着装置9等からなる。
画像形成装置本体GHの上部には、自動原稿送り装置201と原稿画像走査露光装置202から成る画像読取装置YSが設置されている。自動原稿送り装置201の原稿台上に載置された原稿dは搬送手段により搬送され、原稿画像走査露光装置202の光学系により原稿の片面又は両面の画像が走査露光され、ラインイメージセンサCCDに読み込まれる。
ラインイメージセンサCCDにより光電変換されて形成された信号は、画像処理部において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等が行われた後、露光手段3Y,3M,3C,3Kに送られる。
イエロー(Y)色の画像を形成する画像形成部10Yは、感光体ドラム1Yの周囲に帯電手段2Y、露光手段3Y、現像手段4Y及びクリーニング手段8Yを配置している。マゼンタ(M)色の画像を形成する画像形成部10Mは、感光体ドラム1Mの周囲に帯電手段2M、露光手段3M、現像手段4M及びクリーニング手段8Mを配置している。シアン(C)色の画像を形成する画像形成部10Cは、感光体ドラム1Cの周囲に帯電手段2C、露光手段3C、現像手段4C及びクリーニング手段8Cを配置している。黒(K)色の画像を形成する画像形成部10Kは、感光体ドラム1Kの周囲に帯電手段2K、露光手段3K、現像手段4K及びクリーニング手段8Kを配置している。そして、帯電手段2Yと露光手段3Y、帯電手段2Mと露光手段3M、帯電手段2Cと露光装置3C、及び帯電手段2Kと露光装置3Kは、潜像形成手段を構成する。
なお、現像手段4Y,4M,4C,4Kは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)の小粒径のトナーとキャリアからなる2成分現像剤を内包する。
中間転写体6は、複数のローラにより巻回され、回動可能に支持されている。
定着装置100は、加熱された定着ローラ101と定着ベルト102との間に形成されたニップ部で記録紙(記録材)P上のトナー像を加熱・加圧して定着する。
かくして、画像形成部10Y,10M,10C,10Kより形成された各色の画像は、回動する中間転写体6上に転写手段7Y,7M,7C,7Kにより逐次転写されて(1次転写)、カラー画像合成されたトナー像が形成される。給紙カセット20内に収容された記録紙Pは、給紙手段21により給紙され、給紙ローラ22A,22B,22C,22D,レジストローラ23等を経て、転写手段7Aに搬送され、記録紙P上にカラー画像が転写される(2次転写)。カラー画像が転写された記録紙Pは定着装置100において加熱・加圧され、記録紙P上のカラートナー像が定着される。その後、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に載置される。
一方、転写手段7Aにより記録紙Pにカラー画像を転写した後、記録紙Pを曲率分離した中間転写体6は、クリーニング手段8Aにより残留トナーが除去される。
なお、以上はカラー画像を形成する画像形成装置であったが、モノクロ画像を形成する画像形成装置であってもよいし、中間転写体を用いても用いなくてもよい。
次に、本発明の定着装置100の主要構成の実施の形態を図2を参照して説明する。図2は定着ベルト102等の幅方向に対して直交する断面図である。
定着ローラ101は、中央にハロゲンランプ(加熱手段)Hを内蔵し、アルミニュウムや鉄等から形成された円筒状芯金101Aと、円筒状芯金101Aを被覆し耐熱性の高いシリコーンゴムから成る弾性層101Bと、更に弾性層101Bを被覆しPFA(パーフルオロアルコキシ)若しくはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂から成る離型層101Cと、により構成されている。
定着ベルト102は、約100μmの厚みのポリイミドにより形成された基体と、基体の外表面を被覆する約25μmの厚みのPFA若しくはPTFEで形成された離型層とにより構成されていて、無端状に形成されている。
加圧パッド103は、硬度JISA約10°のシリコーンゴムから形成され、ステンレスから形成されたベース板金104、及び耐熱樹脂から形成されたベース部材105と共に、耐熱樹脂から形成されたホルダー108に保持されている。また、ベース部材105の裏面には圧縮バネ106が配置されている。
ここで、加圧パッド103、ベース板金104、ベース部材105及び圧縮バネ106を含めて加圧手段と称す。
分離部材107は定着された記録紙Pの分離性を向上させるために、記録紙Pの搬送方向下流側に配置されている。分離部材107は耐熱樹脂若しくはアルミニュウム等の金属を用いて、先端部が曲率の大きい円弧に形成され、ベース板金104等と耐熱樹脂から形成されたホルダー109とにより保持されている。
そして、ホルダー108,109は中央に配置された金属製のフレーム110によって保持されている。
摺動部材111は、テフロン(登録商標)コーティングのガラス繊維シートやPTFEシートから形成され、定着ベルト102の内周面と加圧パッド103との間、及び定着ベルト102の内周面と分離部材107との間に配置され、一端がフレーム110に固定されている。
オイルパッド112はスポンジ等から形成されてシリコーンオイル等からなる潤滑剤を含有し、ホルダー109に保持され、定着ベルト102の内周面に圧着している。
なお、定着ベルト102の回転時に、ホルダー108は摺動部材111を介して定着ベルト102を案内し、ホルダー109は定着ベルト102を直接案内する案内部材としての機能も有する。
このように構成された定着装置100において、ハロゲンランプHにより加熱され、不図示の駆動手段によって駆動された定着ローラ101が時計方向に回転する。また、加圧パッド103が圧縮バネ106によりベース板金104及びベース部材105を介して押圧され、加圧パッド103は摺動部材111を介して定着ベルト102を定着ローラ101に押圧する。更に、分離部材107が摺動部材111を介して定着ベルト102を定着ローラ101を押圧する。
従って、定着ベルト102は、定着ローラ101の回転によって反時計方向に回転し、加圧パッド103により定着ローラ101に押圧されて弾性変形するので、定着ベルト102と定着ローラ101との間に幅広のニップ部Nが形成される。そして、搬送された記録紙P上の未定着トナーはニップ部Nで加熱・加圧されて定着される。
また、定着ベルト102の内周面は回転時に摺動部材111に摺動するが、摺動部材111は摩擦係数が小さいので、両者の間の摺動抵抗は小さい。更に、オイルパッド112から潤滑剤としてのシリコーンオイルが定着ベルト102の内周面に供給されるので、更に摺動抵抗は小さくなる。
次に、定着ベルト102の端部の構成を図3に示す定着装置の長手方向断面図を参照して説明する。なお、図3は定着装置の右端のみを示しているが、左右対称であって左端に関しても全く同様である。また、図2に示した部材と同一の部材には同一の符号を付してある。
図3において、定着ベルト102の幅方向の長さは、フレーム110を除く定着ベルト102の内側に位置する全ての部材より長く形成されている。そして、定着ベルト102の幅方向両端部は内周面側から一対の支持部材116によりそれぞれ支持されている。更に、双方の支持部材116は回動部材117により支持されている。
フレーム110も定着ベルト102の内側に位置する全ての部材より幅方向に長く形成されていて、突出したフレーム110の両端部が一対の支持部材116にそれぞれ挿着されて固定されている。
ここで、定着ベルト102の幅方向両端部には環状の永久磁石211(第1の永久磁石)が接着剤等によりそれぞれ固定されていて、両端の支持部材116にも永久磁石212(第2の永久磁石)が接着剤等によりそれぞれ固定されている。そして、永久磁石211と永久磁石212における対向する磁極が同一になるように配置されている。図3においては、対向する磁極が永久磁石211も永久磁石212もN極として表示してあるが、双方がS極であってもよい。なお、一対の永久磁石211は各々略同等の磁力を有しており、一対の永久磁石212も同様である。
また、画像形成装置の出荷時や、記録紙のジャム処理時や、メインテナンスのときのために、定着ベルト102を前述の加圧手段と共に定着ローラ101より離間させ、定着ベルト102による定着ローラ101への圧着を解除させる圧着解除手段が設けられている。この圧着解除手段を図4を参照して説明する。図4(a)は定着装置の使用時の状態の図で、図4(b)は定着ベルト102による定着ローラ101への圧着を解除した図である。
図4(a)において、回動部材117は支軸131に軸支されて回動可能である。そして、回動部材117の端部117Aが圧縮バネ132により押圧され、回動部材117は反時計方向に付勢されている。従って、支持部材116を介して定着ベルト102も回動し、定着ベルト102は定着ローラ101に圧着している。
また、定着ベルト102による定着ローラ101への圧着を解除するときは、図4(b)に示す如く、カム133を回転させる。カム133が回転すると、回動部材117の底部117Bがカム133によって押圧され、回動部材117は圧縮バネ132の付勢力に抗して時計方向に回動する。従って、支持部材116を介して定着ベルト102も回動し、定着ベルト102は定着ローラ101より退避するので、定着ベルト102による定着ローラ101への圧着が解除される。
定着装置の動作時にニップ圧が不均一なときや、ジャム処理時に記録紙を斜めに引き抜いたとき等に定着ベルト102は幅方向に横ずれを生ずることがある。このような場合には、定着ベルト102の幅方向の端部に設けた一方の永久磁石211が支持部材116に設けた一方の永久磁石212に接近し、他方の永久磁石211は他方の永久磁石212より離間した位置になる。このような場合には、圧着解除手段を作動させ、図4(b)の如く定着ベルト102による定着ローラ101への圧着を解除すればよい。永久磁石211と永久磁石212の対向している磁極は同一であって、互いに接近している方が磁力による反発力が強いので、横ずれした定着ベルト102は永久磁石211と共に幅方向に押圧され、定着ベルト102は正規な中央の位置に自動的に復帰する。なお、他方の互いに離間している方の永久磁石211と永久磁石212は磁力による反発力が弱いので、定着ベルト102の復帰の妨げにはならない。
このように、定着ベルト102が横ずれを生じていても、圧着解除手段を作動させる度に、定着ベルト102は正規な位置に自動的に復帰して矯正される。従って、定着ベルト102は円滑に回転し、画像不良の発生を抑制することができ、長期間にわたって安定した定着画像を得ることができる。また、これによって定着ベルト102の寿命が延びるので、定着装置の交換期間も延び、コスト低減になる。
以上は、二つの永久磁石211,212の反発力により定着ベルト102の横ずれを自動的に矯正させる構成であるが、永久磁石212に代えて電磁石としてもよい。これを図5に示す。
この場合も、永久磁石211と電磁石312における対向する磁極が同一になるように配置すれば、前述の同様の作用を行う。
なお、電磁石312に常に通電すると、無駄な電力消費となるので、位置検出を行うセンサ313(検知手段)を配置し、定着ベルト102が横ずれしたことをセンサ313が検知したときのみ、CPU等からなる制御手段が電磁石312がオンになるように制御すればよい。
この制御手段等のブロック図を図6に示す。
図6において、例えばフォトリフレクタであるセンサ313が定着ベルト102上の永久磁石211の反射を検知したときは、制御手段315は電磁石312がオンになるように制御する。
なお、センサ313にフォトリフレクタを用いたときは、できるだけ永久磁石211の表面を光沢面にし、センサ313からの光が照射する支持部材116の一部に艶消し黒色塗装を施すことによって、センサ313が誤作動し難くなる。
また、永久磁石211,212としては、ネオジム磁石、サマリウム磁石、フェライト磁石等を適宜選択すればよい。
更に、永久磁石211が真円の環状であるのに対して、定着ベルト102はニップ部Nで押圧されて真円の環状にはならないので、ニップ部Nと永久磁石211との間隔をある程度空ける必要がある。しかし、支持部材116の外周形状をニップ部で押圧されて変形する定着ベルト102の内周形状と略同一に形成し、永久磁石211を軟らかいゴム磁石で形成すれば、定着ベルト102の変形に応じて永久磁石211も変形するので、ニップ部Nと永久磁石211との間隔を接近させることができる。
画像形成装置の構成図である。 定着装置の軸方向に対して直交する方向の断面図である。 定着装置の軸方向の断面図である。 圧着解除手段の図である。 他の形態の定着装置の軸方向の断面図である。 電磁石を制御するブロック図である。
符号の説明
100 定着装置
101 定着ローラ
102 定着ベルト
103 加圧パッド
116 支持部材
117 回動部材
132 圧縮バネ
211,212 永久磁石
312 電磁石
313 センサ
215 制御手段

Claims (5)

  1. 加熱手段を有して回転する定着ローラと、
    前記定着ローラによって駆動されて回転する無端状の定着ベルトと、
    前記定着ベルトの幅方向両端部を内周面側から支持する一対の支持部材と、
    前記定着ベルトを内周面側から前記定着ローラの方向に押圧して前記定着ベルトを前記定着ローラに圧着させ、前記定着ローラと前記定着ベルトとの間に記録材上のトナー像を定着するためのニップ部を形成する加圧手段と、
    少なくとも前記加圧手段と共に前記定着ベルトを前記定着ローラより離間させ、前記定着ベルトによる前記定着ローラへの圧着を解除させる圧着解除手段と、
    を備えた定着装置において、
    前記定着ベルトの幅方向両端部に第1の永久磁石をそれぞれ設けると共に、一対の前記支持部材に第2の永久磁石をそれぞれ設け、第1の永久磁石と第2の永久磁石における対向する磁極が同一になるように配置し、
    前記定着ベルトが幅方向に横ずれした場合に、前記圧着解除手段により前記定着ベルトを前記定着ローラより離間させたときは、前記定着ベルトは前記第1の永久磁石と前記第2の永久磁石との磁力による反発力によって横ずれが自動的に矯正されることを特徴とする定着装置。
  2. 加熱手段を有して回転する定着ローラと、
    前記定着ローラによって駆動されて回転する無端状の定着ベルトと、
    前記定着ベルトの幅方向両端部を内周面側から支持する一対の支持部材と、
    前記定着ベルトを内周面側から前記定着ローラの方向に押圧して前記定着ベルトを前記定着ローラに圧着させ、前記定着ローラと前記定着ベルトとの間に記録材上のトナー像を定着するためのニップ部を形成する加圧手段と、
    少なくとも前記加圧手段と共に前記定着ベルトを前記定着ローラより離間させ、前記定着ベルトによる前記定着ローラへの圧着を解除させる圧着解除手段と、
    を備えた定着装置において、
    前記定着ベルトの両端部に第1の永久磁石をそれぞれ設けると共に、一対の前記支持部材に電磁石をそれぞれ設け、前記第1の永久磁石と前記電磁石とにおける対向する磁極が同一になるように配置し、
    前記定着ベルトが幅方向に横ずれした場合に、前記圧着解除手段により前記定着ベルトを前記定着ローラより離間させたときは、前記定着ベルトは前記第1の永久磁石と前記電磁石との磁力による反発力によって横ずれが自動的に矯正されることを特徴とする定着装置。
  3. 前記定着ベルトの横ずれを検知する検知手段を設け、該検知手段が前記定着ベルトの横ずれを検知したときに前記電磁石を作動させるべく制御する制御手段を設けたことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 支持部材の外周形状をニップ部で変形する定着ベルトの内周形状と略同一に形成し、前記第1の永久磁石をゴム磁石で形成したことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の定着装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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