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JP2008155780A - 搬送車両の車輪装置 - Google Patents

搬送車両の車輪装置 Download PDF

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JP2008155780A JP2006346858A JP2006346858A JP2008155780A JP 2008155780 A JP2008155780 A JP 2008155780A JP 2006346858 A JP2006346858 A JP 2006346858A JP 2006346858 A JP2006346858 A JP 2006346858A JP 2008155780 A JP2008155780 A JP 2008155780A
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Abstract

【課題】キャスター部品の磨耗を低減でき、転舵動作を安定させる。
【解決手段】台車フレームの底部に、走行駆動、操舵兼用の駆動操舵輪と、荷重支持車輪14とを具備した搬送車両の車輪装置であって、荷重支持車輪14を、上下方向の支軸23に旋回自在に支持された旋回フレーム21と、この旋回フレーム21に支軸23を中心として120°ごとに配置され走行方向の前方で左右両側に位置する左右キャスター22R,22Lおよび走行方向の後方に位置する後キャスター22Bとにより構成し、左右キャスター22R,22Lを、遊転輪34が旋回軸32を中心に旋回自在に支持された旋回式とし、後キャスター22Bを、遊転輪44の転動方向が前後方向に固定された固定式とした。
【選択図】図2

Description

本発明は、荷を搬送する搬送車両に設けられる荷重支持車輪を、複数のキャスターにより構成した搬送車両の車輪装置に関する。
従来、搬送車両に、荷重支持用として複数のキャスターを有する多輪走行部を設けたものが特許文献1に開示されている。上記特許文献1の多輪走行部は、図8に示すように、支軸1を介して旋回フレーム2が旋回自在に支持され、この旋回フレーム2には、支軸1を中心として120°ごとで、旋回半径Rの円弧C上に左右キャスター3R,3Lと後キャスター3Bとがそれぞれ設けられている。これらキャスター3R,3L,3Bは、旋回フレーム2に旋回軸4R,4L,4Bを中心にフォーク状支持部材5R,5L,5Bがそれぞれ旋回自在に設けられ、旋回軸4R,4L,4Bからそれぞれ旋回半径Aだけ離れたフォーク状支持部材5R,5L,5Bの遊端部に遊転輪6R,6L,6Bが回転自在に支持されている。
そして、この多輪走行部では、遊転輪6R,6L,6Bの接地抵抗および旋回抵抗により、台車フレーム2の操舵に追従して旋回フレーム2が支軸1を中心に旋回されると同時に、フォーク状支持部材5R,5L,5Bがそれぞれ旋回軸4R,4L,4Bを中心に旋回されて追従し、左右キャスター3R,3Lが走行方向の前部両側に位置するとともに,後キャスター3Bが後方に位置することにより、各キャスター3R,3L,3Bの回転モーメントがつり合う一定の走行姿勢を保持するように構成されている。
特開2003−312480
上記従来例では、キャスター3R,3L,3Bの遊転輪6R,6L,6Bが少しの操舵力や外力、障害物の影響を受けて旋回フレーム2が容易に旋回しやすく、不安定で無駄な動きが多いため、遊転輪6R,6L,6Bにかかる荷重の変動が大きく、またキャスター部品に磨耗が発生しやすいという問題があった。このため、許容荷重が大きい余裕のあるキャスターを使用する必要があり、製造コストが高いという問題があった。
さらに、走行開始前に操舵輪を大きくたとえば90°以上転舵して発進した場合、3個のキャスター3R,3L,3Bと旋回フレーム2とがそれぞれ同時に旋回されるので、旋回フレーム2の旋回が不規則で不安定になりやすいという問題があった。
本発明は上記問題点を解決して、キャスター部品の磨耗を低減できるとともに、製造コストを削減でき、転舵動作を安定させることができる搬送車両の車輪装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、台車フレームの底部に、走行駆動と操舵とを兼用、または単独でそれぞれ行う走行車輪と、荷重支持車輪とを具備した搬送車両の車輪装置であって、荷重支持車輪を、上下方向の支軸に回転自在に支持された旋回フレームと、この旋回フレームに支軸を中心として所定角度ごとに配置されて、走行方向の後方に位置する後キャスターと、当該後キャスターより走行方向の前方に位置する複数の前方側キャスターとにより構成し、前記後キャスターを、遊転輪の転動方向が前後方向に固定された固定式とし、前記前方側キャスターを、遊転輪が上下方向の旋回軸を中心に旋回自在に支持された旋回式としたものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成において、支軸から旋回式の前方側キャスターの旋回軸までの距離より、支軸から固定式の後キャスターの遊転輪までの距離を長く設定したものである。
請求項1記載の発明によれば、旋回フレームに所定角度ごとに配置される複数のキャスターのうち、支軸の走行方向の後方に位置する後キャスターを、遊転輪の転動方向が前後方向に固定された固定式とし、残りの前方側キャスターを旋回式としたので、転舵状態の走行時や発進時に旋回フレームの旋回をスムーズに行うことができて安定した操舵が可能となり、キャスターへの偏荷重を軽減できてキャスター部品の磨耗を減少させることができる。また許容荷重の大きい高価な旋回式キャスターを使用しなくて済み、また高価な旋回式キャスターの数を削減することができて製造コストを低減することができる。
請求項2記載の発明によれば、支軸から後キャスターまでの距離を、支軸から前方側キャスターまでの距離より長くすることにより、荷重支持車輪の直進安定性を向上させることができるとともに、転舵発進時の後キャスターの旋回抵抗を軽減することができ、起動時の駆動力を小さくすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[実施の形態1]
本発明に係る搬送車両の車輪装置の実施の形態1を、図1〜図4を参照して説明する。
図3,図4に示すように、搬送車両の台車フレーム11の底部には、走行駆動と操舵兼用の2個の駆動操舵輪(走行車輪)12,13が走行方向の右側で前後位置に所定間隔をあけて配置されるとともに、2個の荷重支持車輪14,14が走行方向の左側で前後位置に所定間隔をあけて配置されている。
この搬送車両は、台車フレーム11上に荷(図示せず)を直接、あるいはリフト装置(図示せず)を介して搭載し、無線誘導信号等に基づいて、図示しない駆動装置および操舵装置により駆動操舵輪12,13をそれぞれ操作し、たとえば走行面16に表示された所定の誘導ライン15をセンシングしつつ誘導ライン15に沿って走行移動し、目的地まで荷を搬送するものである。
本発明に係る荷重支持車輪14は、図1,図2に示すように、台車フレーム11に旋回フレーム21を介して複数のキャスター22R,22L,22Bを設けたものである。
前記旋回フレーム21は、上面中央部に立設された上下方向の支軸23が、台車フレーム11に形成された支持用穴部17に回転自在でかつ所定範囲で揺動自在に嵌合され、台車フレーム11と支軸23との間に、支軸23の前後左右側への揺動を許容する球面軸受(スラストブッシュともいう)24が介装されるとともに、支軸23の上端部と台車フレーム11との間に支軸23の上下動と揺動とを許容する緩衝付勢具25が設けられている。
旋回フレーム21の底部には、支軸23を中心として等角度(120°)ごとに、支軸23を中心とする旋回半径Rの同一円弧C上に配置されて走行方向前方で左右両側に位置する旋回式の左右キャスター(前方側キャスター)22R,22Lと、走行方向の後方に位置する固定式の後キャスター22Bにより構成されている。
旋回式の左右キャスター22R,22Lはそれぞれ、旋回フレーム21の底部に取り付けられた取付座31に、上下方向の旋回軸32を介してフォーク状支持部材33が旋回自在に支持され、旋回軸32から旋回半径Aだけ離れたフォーク状支持部材33の遊端部に、遊転輪34が水平方向の車輪軸35を介して回転自在に支持されている。
固定式の後キャスター22Bは、旋回フレーム21の底部に取り付けられた取付座41に固定式のフォーク状支持部材43が固定され、フォーク状支持部材43の下部で円弧C上に遊転輪44が水平方向の車輪軸45を介して回転自在に支持されて、遊転輪44の転動方向が前後方向に固定されている。
上記構成において、前方に向かって直線走行している時には、左右キャスター22R,22Lの遊転輪34,34が支軸23を通る走行軸Mの対称位置に位置するとともに、後キャスター22Bの遊転輪44が支軸23の後方の走行軸M上に位置し、各キャスター22R,22L,22Bにより発生する支軸23を中心とする旋回フレーム21の回転モーメントがつり合い、旋回フレーム21が前方に向く直進姿勢に保持されて安定走行される。
走行中に、駆動操舵輪12,13の一方または両方が転舵されて走行方向が変向される転舵状態の走行時には、支軸23の進行方向が変化されることにより、旋回フレーム21の回転モーメントのバランスが崩れ、回転モーメントが均等となるように旋回フレーム21が旋回されると同時に、左右キャスター22R,22Lのフォーク状支持部材33が旋回される。転舵姿勢から直進姿勢に至るまでの間、本発明では、後キャスター22Bの転動方向が前後方向に固定されているため、遊転輪44の摩擦抵抗が旋回フレーム21の旋回抵抗となって旋回フレーム21の旋回を抑制し、旋回フレーム21の無駄で不安定な旋回が防止され、これにより、転舵姿勢から直進姿勢に至るまで旋回フレーム21が安定して旋回される。
また停止中に、駆動操舵輪12,13の一方または両方をたとえば90°か、またはそれ以上の転舵角で大きく転舵し、この状態で発進する時、各遊転輪34,44にそれぞれ大きい摩擦抵抗が発生するため、大きい起動力が必要となる。ここで、左右キャスター22R,22Lの遊転輪34の抵抗に比較して、後キャスター22Bの遊転輪44が旋回されない分、摩擦抵抗が大きく、これにより旋回フレーム21には、後キャスター22Bの抵抗×旋回半径Rの回転抵抗モーメントが加わって旋回される。したがって、転舵状態の発進時に、旋回フレーム21が一定方向に安定して旋回されて左右キャスター22R,22Lのフラツキが軽減され、安定して発進させることができる。
上記実施の形態1によれば、旋回フレーム21に120°ごとに配置されるキャスター22R,22L,22Bのうち、支軸23の走行方向後方に位置する後キャスター22Bを、遊転輪44の転動方向が前後方向となるように固定した固定式としたので、駆動操舵輪12,13を転舵する転舵状態の走行時や発進時に、後キャスター22Bが旋回フレーム21の旋回抵抗となって旋回フレーム21の旋回を抑制することができる。これにより、外力や障害物、転舵による旋回フレーム21の不規則な旋回が防止されて、安定した走行が可能となり、各キャスター22R,22L,22Bへの偏荷重とを防止できてキャスター部品の磨耗を減少させることができる。したがって、許容荷重の大きい高価なキャスターが不要になるとともに、高価な旋回式キャスターを1個減らすことができて製造コストを削減することができる。
図6は実施の形態1の変形例で、荷重支持車輪14の耐荷重性能を向上させるために、前方側キャスターである左右キャスター22R,22Lおよび後キャスター22Bをそれぞれ複輪(2輪)型キャスターとしたものである。
また実施の形態1では、荷重支持車輪14を3個のキャスターで構成したが、図7(a)に示すように、旋回式の前方側キャスターである前キャスター22F,右キャスター22R,左キャスター22Lと、固定式の後キャスター22Bの合計4個で構成したり、また図7(b)に示すように、旋回式の前方側キャスターである前右キャスター22FR,前左キャスター22FL,右キャスター22R,左キャスター22Lと、固定式の後キャスター22Bの合計5個で構成したり、さらに図7(c)に示すように、旋回式の前方側キャスターである前右キャスター22FR,前左キャスター22FL,右キャスター22R,左キャスター22Lと、固定式の右後キャスター22BR,左後キャスター22BLの合計6個で構成してもよい。このように固定式の後キャスターを複数個とすることもできる。もちろん、全てのキャスターをそれぞれ複輪型キャスターとすることもできる。
[実施の形態2]
次に実施の形態2を図5を参照して説明する。なお、実施の形態1と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
この荷重支持車輪14は、旋回フレーム21に設けられた後キャスター52Bを後方に位置ずれして配置したものである。
すなわち、旋回式の左右キャスター22R,22Lは、支軸23から120°隔てて支軸23を中心とする旋回距離Rが同一となるように円弧C上それぞれ配置されている。一方、後キャスター52Bは、左右キャスター22R,22Lに対して支軸23からそれぞれ120°隔てて配置されるとともに、支軸23からの旋回距離RBが右キャスター22R,22Lの旋回半径Rより長く設定されている。
ここで、後キャスター52Bの支軸23からの旋回半径RBは、1.2〜2.0×Rの範囲が適正となる。これは、旋回半径RBが1.2×R未満では、後述する効果(直進安定性の向上と転舵発進力の軽減)が十分に得られないためであり、旋回半径BRが2.0×Rを越えると、荷重支持車輪14の直進性が強くなり過ぎ、後キャスター52Bに負担がかかり過ぎるとともに、荷重支持車輪14が大型化するからである。
上記構成において、走行時には、後キャスター52Bの旋回半径RBを左右キャスター22R,22Lの旋回半径Rより長く設定したので、後キャスター52Bの直進姿勢に戻ろうとする支軸21に対する回転モーメントを大きくすることができて短時間で直進姿勢に復帰でき、荷重支持車輪14の直進安定性を向上させることができ、障害物などによる旋回フレーム21の不規則な旋回が少なくなる。
また転舵状態の発進時において、後キャスター52Bを旋回させる腕の長さ(旋回半径RB)が大きいので、小さい力で固定式の後キャスター52Bの遊転輪44を旋回させることができる。したがって、転舵角を90°以上に大きくした転舵状態の発進時であっても、小さい起動力で発進させることができる。
実施の形態2によれば、支軸23から後キャスター52Bまでの旋回半径RBを、支軸23から左右キャスター22R,22Lまでの旋回半径Rより長くすることにより、荷重支持車輪14の直進安定性を向上させることができ、転舵時に短時間で直進姿勢に復帰させることができ、走行安定性を向上させることができる。また大きく転舵した転舵状態の発進時において、長い旋回半径RBにより、後キャスター52Bの遊転輪45を大きいトルクで旋回させることができ、起動時の駆動力を小さくすることができる。
なお、前方側キャスターである左右キャスター22R,22Lおよび後キャスター52Bをそれぞれ複輪(2輪)型キャスターとしてもよい。
また実施の形態2では、荷重支持車輪14を3個のキャスターで構成したが、図7(d)に示すように、旋回式の前方側キャスターである前キャスター22F,右キャスター22R,左キャスター22Lと、固定式の後キャスター52Bの合計4個で構成したり、また図7(e)に示すように、旋回式の前方側キャスターである前右キャスター22FR,前左キャスター22FL,右キャスター22R,左キャスター22Lと、固定式の後キャスター52Bの合計5個で構成したり、さらに図7(f)に示すように、旋回式の前方側キャスターである前右キャスター22FR,前左キャスター22FL,右キャスター22R,左キャスター22Lと、固定式の右後キャスター52BR,左後キャスター52BLの合計6個で構成してもよい。このように固定式の後キャスターを複数個とすることもできる。もちろん、全てのキャスターをそれぞれ複輪型キャスターとすることもできる。
さらにまた、実施の形態1,2において、駆動操舵輪12,13をそれぞれ右側の前後位置に設けたが、このような配置に限られるものではない。また走行駆動と操舵とを兼用して行う駆動操舵輪12,13を設けたが、駆動輪と操舵輪とを別々に分けて配置してもよい。
本発明に係る搬送車両の実施の形態1を示す底面図である。 同搬送車両の側面図である。 荷重支持車輪を示す側面図である。 荷重支持車輪を示す底面図である。 本発明に係る搬送車両の実施の形態2を示す荷重支持車輪の底面図である。 実施の形態1の変形例を示す荷重支持車輪の底面図である。 (a)〜(f)は荷重支持車輪の他の形態を示す底面図で、(a)は実施の形態1の他の形態で4個のキャスターを有するもの、(b)は実施の形態1の他の形態で5個のキャスターを有するもの、(c)は実施の形態1の他の形態で6個のキャスターを有するもの、(d)は実施の形態2の他の形態で4個のキャスターを有するもの、(e)は実施の形態2の他の形態で5個のキャスターを有するもの、(f)は実施の形態2の他の形態で6個のキャスターを有するものである。 従来の荷重支持車輪を示す底面図である。
符号の説明
11 台車フレーム
12,13 駆動操舵輪
14 荷重支持車輪
21 旋回フレーム
22L,22R 左右キャスター
22B 後キャスター
22F 前キャスター
22FL,22FR 前左右キャスター
22BL,22BR 後左右キャスター
23 支軸
32 旋回軸
34 遊転輪
35 車輪軸
43 フォーク状支持部材
44 遊転輪
45 車輪軸
52B 後キャスター
52BL,52BR 後左右キャスター

Claims (2)

  1. 台車フレームの底部に、走行駆動と操舵とを兼用、または単独でそれぞれ行う走行車輪と、荷重支持車輪とを具備した搬送車両の車輪装置であって、
    荷重支持車輪を、上下方向の支軸に回転自在に支持された旋回フレームと、この旋回フレームに支軸を中心として所定角度ごとに配置されて、走行方向の後方に位置する後キャスターと、当該後キャスターより走行方向の前方に位置する複数の前方側キャスターとにより構成し、
    前記後キャスターを、遊転輪の転動方向が前後方向に固定された固定式とし、
    前記前方側キャスターを、遊転輪が上下方向の旋回軸を中心に旋回自在に支持された旋回式とした
    搬送車両の車輪装置。
  2. 支軸から旋回式の前方側キャスターの旋回軸までの距離より、支軸から固定式の後キャスターの遊転輪までの距離を長く設定した
    請求項1記載の搬送車両の車輪装置。
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