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JP2008019616A - 電動式建設機械 - Google Patents

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JP2008019616A
JP2008019616A JP2006191904A JP2006191904A JP2008019616A JP 2008019616 A JP2008019616 A JP 2008019616A JP 2006191904 A JP2006191904 A JP 2006191904A JP 2006191904 A JP2006191904 A JP 2006191904A JP 2008019616 A JP2008019616 A JP 2008019616A
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battery
electric motor
case
hydraulic pump
body frame
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JP2006191904A
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Toshihiro Kimura
敏宏 木村
Tetsuhiro Doi
哲弘 土井
Takenori Fujita
健昇 藤田
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

【課題】 電動モータの作動時にバッテリを冷却する。
【解決手段】 電動モータ14及び油圧ポンプ15の後側にバッテリ19を対向させて配置し、電動モータ14の出力軸14Aと油圧ポンプ15の入力軸15Aとの間を、外周側に羽根16Aを有するカップリング16によって接続する。また、電動モータ14と油圧ポンプ15とが取付けられるモータブラケット11のうち、底板11A、左縦板11B、右縦板11C、上板11D、各連結板11Fによって囲まれた空間を、カップリング16を取囲む冷却風ガイド13として形成する。これにより、電動モータ14が作動してカップリング16が回転すると、このカップリング16に設けた各羽根16Aによって冷却風が発生し、この冷却風を冷却風ガイド13によってバッテリ19に導くことにより、バッテリ19を確実に冷却することができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、動力源としてバッテリを備えた油圧ショベル、ホイールローダ等の電動式建設機械に関する。
一般に、掘削作業や解体作業に用いられる油圧ショベル等の建設機械は、エンジンによって油圧ポンプを駆動することにより、走行用の油圧モータ、旋回用の油圧モータ、作業装置を構成する各種の油圧シリンダ等に向けて作動用の圧油を供給する構成となっている。
一方、例えば倉庫等の建造物内で掘削作業や解体作業を行うときに、エンジンからの排気ガスによって作業環境が低下するのを防止するため、エンジンに代えて電動モータを備えると共に、この電動モータへの給電を行なうバッテリを備えた電動式の油圧ショベルが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平9−158247号公報 特開平9−144061号公報
これらの従来技術による電動式の油圧ショベルは、旋回フレームの後部側に電動モータと油圧ポンプとを左,右方向に延びる状態で配置し、旋回フレームの前部左側には、内部に複数のバッテリを収容したバッテリケースを配置する構成としている。
ここで、バッテリケースは高さ寸法が小さい扁平な箱体からなっており、旋回フレーム上の広い面積を占有している。このため、上述した従来技術による油圧ショベルは、旋回フレーム上にオペレータが着席する運転席が設けられておらず、遠隔操作によって操作される構成となっている。
また、他の従来技術による電動式の油圧ショベルは、旋回フレームの前部左側に運転席を配置し、前部右側には電動モータと油圧ポンプとを前,後方向に延びる状態で配置し、旋回フレームの後部側には、内部に複数のバッテリを収容したバッテリケースを配置する構成としている(例えば、特許文献3参照)。
特開平9−144062号公報
ところで、従来技術による電動式の油圧ショベルは、通常、放電等によって発熱したバッテリを、走行時に車体が受ける風(走行風)を利用して冷却するようにしている。しかし、油圧ショベルは一定の作業位置に留まって土砂の掘削作業を行なうことが多いため、走行風等を利用してバッテリを充分に冷却することができず、バッテリの耐久性、信頼性が低下してしまうという問題がある。
また、上述した従来技術による電動式の油圧ショベルにおいては、バッテリの交換時には、内部にバッテリを収容したバッテリケースごと、即ち、バッテリケースとバッテリとが一体となった重量物を旋回フレームに対して取付け、取外しする必要がある。このため、このバッテリの交換時の作業性が悪いという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、電動モータの作動時にバッテリを確実に冷却することができ、バッテリの信頼性を高めることができるようにした電動式建設機械を提供することを目的としている。
また、本発明の他の目的は、バッテリを交換するときの作業性を高めることができるようにした電動式建設機械を提供することにある。
上述した課題を解決するため本発明は、支持構造体をなし前部側に作業装置が設けられた車体フレームと、該車体フレームに搭載された電動モータと、該電動モータによって駆動される油圧ポンプと、前記車体フレームに搭載され前記電動モータに対する給電を行なうバッテリとを備えてなる電動式建設機械に適用される。
そして、請求項1の発明の特徴は、前記バッテリは前記車体フレームの後部側に配置すると共に前記電動モータ及び油圧ポンプは前記バッテリの前側に対向させて配置し、前記電動モータの出力軸と前記油圧ポンプの入力軸との間には両者間を接続するカップリングを設け、該カップリングを取囲んで形成され前記電動モータの回転時に前記カップリングから発生する冷却風を前記バッテリに導く冷却風ガイドを設ける構成としたことにある。
請求項2の発明は、支持構造体をなし前部側に作業装置が設けられた車体フレームと、該車体フレームに搭載された電動モータと、該電動モータによって駆動される油圧ポンプと、前記車体フレームに搭載され前記電動モータに対する給電を行なうバッテリとを備えてなる電動式建設機械において、前記バッテリは前記電動モータ及び油圧ポンプよりも後側に位置して前記車体フレームの後部側に配設したバッテリケース内に収容し、該バッテリケースは下側を支点として前記車体フレームに回動可能に取付ける構成としたことを特徴としている。
請求項3の発明は、前記車体フレームの後部側にはケース取付ブラケットを立設し、前記バッテリケースの下側は該ケース取付ブラケットに回動可能に取付け、前記ケース取付ブラケットと前記バッテリケースとの間には前記バッテリケースの回動角度を調整する角度調整機構を設ける構成としたことにある。
請求項4の発明は、前記バッテリは、前記作業装置との重量バランスをとるカウンタウエイトとして作用する構成としたことにある。
請求項1の発明によれば、カップリングが回転して冷却風が発生したときに、このカップリングからの冷却風を、該カップリングを取囲んで形成した冷却風ガイドによってバッテリへと導くことができる。従って、電動モータの作動時には、カップリングからの冷却風をバッテリに常時供給することができる。この結果、建設機械が一定の位置に留まって掘削作業等を行う場合でも、バッテリを確実に冷却することができ、該バッテリの耐久性、信頼性を高めることができる。
請求項2の発明によれば、車体フレームに対してバッテリケースを回動させた状態で、当該バッテリケースに対してバッテリのみを交換することができる。従って、例えばバッテリケースとバッテリとを一体的にフレームに対して取付け、取外しする場合に比較して、重量が小さいバッテリのみをバッテリケースに対して取付け、取外すことができるので、このバッテリを交換するときの作業性を高めることができる。
請求項3の発明によれば、車体フレームに立設されたケース取付ブラケットに対するバッテリケースの回動角度を、角度調整機構によって適宜に調整することにより、バッテリケースに収容されたバッテリの取出し作業、バッテリケースに対するバッテリの取付け作業を容易に行うことができ、その作業性を一層高めることができる。
請求項4の発明によれば、車体フレームの後部側に設けたバッテリの重量を、カウンタウエイトとして有効に利用することができる。このため、単なる重量物としてのカウンタウエイトを不要にすることができる分、車体フレーム上に各種の搭載機器類を配置するときのレイアウトの自由度を広げることができ、かつ、建設機械全体を小型化することができる。
以下、本発明に係る電動式作業機械の実施の形態を、油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、図1ないし図7を参照しつつ詳細に説明する。
図中、1は電動式の油圧ショベルで、該油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載され、該下部走行体2と共に車体を構成する上部旋回体3とを備えている。そして、上部旋回体3の前部側には、土砂の掘削作業等を行なうスイング式の作業装置4が設けられている。
ここで、上部旋回体3は、下部走行体2の車幅内で旋回できるように上方からみて略円形状に形成されている。そして、上部旋回体3は、後述の旋回フレーム5、電動モータ14、油圧ポンプ15、バッテリケース17、バッテリ19等により構成されている。
5は上部旋回体3のベースとなる車体フレームとしての旋回フレームで、該旋回フレーム5は、例えば厚肉な鋼板等を用いて形成され、強固な支持構造体をなしている。そして、旋回フレーム5の前部側には、作業装置4が左,右方向に揺動可能に、かつ上,下方向に俯仰動可能に取付けられている。一方、旋回フレーム5の後部側には、後述するモータブラケット11を取付けるための複数の取付台座6,6,…が設けられている(図6参照)。また、旋回フレーム5のうち各取付台座6よりも後側となる部位には、後述のケース取付ブラケット7が立設されている。
7は旋回フレーム5の後部側に立設されたケース取付ブラケットで、該ケース取付ブラケット7は、全体として四角形の枠状をなし後述するバッテリケース17が回動可能に取付けられるものである。ここで、ケース取付ブラケット7は、図3,図4及び図7等に示すように、旋回フレーム5の上面にボルト等を用いて固着され、左,右方向で対面しつつ垂直上向きに立上った略台形状の左立上り板7A,右立上り板7Bと、左,右の立上り板7A,7Bの上端部にそれぞれ溶接等によって固着され上向きに延びた断面L型の左支柱7C,右支柱7Dと、これら左,右の立上り板7A,7B及び左,右の支柱7C,7D間を連結する複数の連結梁7Eとにより大略構成されている。また、左,右の立上り板7A,7Bの下端側には、後述のバッテリケース17を回動可能に支持するピン7F,7Fが左,右方向に突設されている。
8はケース取付ブラケット7よりも前側に位置して旋回フレーム5上に設けられたサポート部材で、該サポート部材8は、図3等に示すように、旋回フレーム5上に立設された脚部8Aと、該脚部8A上に固定され左,右方向に延びた支持ベース8Bとにより構成されている。そして、サポート部材8の支持ベース8Bにはキャノピ9の基端側が取付けられる構成となっている。
10はサポート部材8よりも前側に位置して旋回フレーム5上に設けられた運転席台座で、該運転席台座10上には、オペレータが着席する運転席10Aが設けられている。そして、運転席10Aの左,右両側にはオペレータによって操作される操作レバー10Bが配置されている。
11は旋回フレーム5の後部側に設けられたモータブラケットで、該モータブラケット11は、後述の電動モータ14及び油圧ポンプ15が取付けられるものである。ここで、モータブラケット11は、図2ないし図6に示すように、左,右方向に延びる長方形状の底板11Aと、左,右方向で対面しつつ底板11Aの上面側に立設された六角形状の左縦板11B,右縦板11Cと、これら左,右の縦板11B,11Cの上端部に固着され底板11Aと上,下方向で対面した四角形状の上板11Dと、左縦板11Bから右縦板11Cとは反対側に向けて水平に張出した前,後の取付板11E,11Eと、左,右の縦板11B,11C間を連結する複数の連結板11Fとにより大略構成されている。
そして、モータブラケット11は、右縦板11Cに後述の電動モータ14を取付け、左縦板11Bに後述の油圧ポンプ15を取付けた状態で、旋回フレーム5の後部側に設けられた各取付台座6上に、それぞれ防振マウント12を介して取付けられるものである。これにより、モータブラケット11は、電動モータ14と油圧ポンプ15とを、左,右方向に延びる横置き状態で、各防振マウント12を介して旋回フレーム5上に弾性的に支持する構成となっている。
13は冷却風ガイドで、この冷却風ガイド13は、図5及び図6に示すように、モータブラケット11を構成する底板11A、左縦板11B、右縦板11C、上板11D、各連結板11Fによって囲まれた空間として形成されている。また、モータブラケット11の後部側に位置する2枚の連結板11F間には、後述のバッテリ19に向けて開口する冷却風流出口13Aが形成されている。そして、冷却風ガイド13内に配置された後述のカップリング16が回転すると、このカップリング16による冷却風は、図5中に矢示Fで示すように、冷却風流出口13Aを通じてバッテリ19へと導かれる構成となっている。
14はモータブラケット11の右縦板11Cに取付けられた電動モータで、該電動モータ14は、油圧ショベル1の動力源となるもので、後述のバッテリ19から電力が供給されることにより作動するものである。そして、電動モータ14は、ボルト等を用いて右縦板11Cの右側面に取付けられ、電動モータ14の出力軸14Aは、右縦板11Cを通じて冷却風ガイド13内に突出する構成となっている。
15はモータブラケット11の左縦板11Bに取付けられた油圧ポンプで、該油圧ポンプ15は、電動モータ14によって駆動されることにより、作業装置4に設けられた油圧シリンダ、油圧ショベル1に設けられた走行用の油圧モータ、旋回用の油圧モータ等(いずれも図示せず)のアクチュエータに作動用の圧油を供給するものである。そして、油圧ポンプ15は、ボルト等を用いて左縦板11Bの左側面に取付けられ、油圧ポンプ15の入力軸15Aは、左縦板11Bを通じて冷却風ガイド13内に突出する構成となっている。このように、モータブラケット11に取付けられた電動モータ14と油圧ポンプ15とは、後述のバッテリ19と前,後方向で対向しつつ旋回フレーム5の後部側に左,右方向に延びる横置き状態に配置されている。
16は電動モータ14の出力軸14Aと油圧ポンプ15の入力軸15Aとの間を接続するカップリングで、該カップリング16は、電動モータ14の回転を油圧ポンプ15に伝達するものである。ここで、カップリング16は全体として円筒状に形成され、その外周側には複数枚の羽根16Aが突設されている。そして、カップリング16は、電動モータ14の出力軸14Aと油圧ポンプ15の入力軸15Aとの間を接続した状態で、冷却風ガイド13内に収容される構成となっている。
従って、電動モータ14が作動してカップリング16が回転し、このカップリング16に設けた各羽根16Aによって冷却風が発生すると、この冷却風は、図5中に矢示Fで示すように、冷却風ガイド13の冷却風流出口13Aから後述のバッテリ19へと導かれ、当該バッテリ19を冷却する構成となっている。
17は電動モータ14及び油圧ポンプ15よりも後側に位置して旋回フレーム5の後部側に設けられたバッテリケースで、該バッテリケース17は、その下側が旋回フレーム5に設けられたケース取付ブラケット7に回動可能に取付けられ、後述のバッテリ19を収容するものである。
ここで、バッテリケース17は、図3、図4及び図7等に示すように、左,右方向に延びる略長方形の底板17Aと、該底板17Aの後端縁から垂直上向きに立上る後面板17Bと、該後面板17Bの左,右の側端部を前方に折曲げることにより左,右方向で対面する左折曲板17C,右折曲板17Dと、底板17Aの左,右の側端縁から垂直上向きに立上り上端部が左,右の折曲板17C,17Dに固着された略台形状の左立上り板17E,右立上り板17Fとにより大略構成されている。
この場合、バッテリケース17を構成する左,右の立上り板17E,17Fの左,右方向の幅寸法は、ケース取付ブラケット7を構成する左,右の立上り板7A,7Bの左,右方向の幅寸法よりも小さく設定されている。従って、バッテリケース17の左,右の立上り板17E,17Fは、ケース取付ブラケット7の左,右の立上り板7A,7B間に挟込まれるようになっている。
また、バッテリケース17を構成する底板17Aの左,右方向の両端下面側には、ケース取付ブラケット7の左,右のピン7Fに係合する左,右のフック17G,17Gが下向きに突設されている。そして、バッテリケース17は、その下端側に設けられた左,右のフック17Gをケース取付ブラケット7の左,右のピン7Fに係合させることにより、当該ピン7Fを中心として前,後方向に回動(傾動)する構成となっている。さらに、底板17Aの中央下面側には、長方形の平板からなるストッパ17Hが下向きに突設されている。
このように、バッテリケース17は、ケース取付ブラケット7のピン7Fを中心として、図3に示すバッテリ保持位置と図4に示すバッテリ交換位置との間で回動する。そして、バッテリケース17がバッテリ保持位置となったときには、ケース取付ブラケット7との間でバッテリ19を保持し、バッテリケース17がバッテリ交換位置となったときには、例えば消耗したバッテリ19を新たなバッテリ19に交換することができる構成となっている。また、バッテリケース17の底板17Aに突設したストッパ17Hは、旋回フレーム5に当接することによりバッテリケース17をバッテリ保持位置に位置決めする構成となっている。
18はケース取付ブラケット7とバッテリケース17との間に設けられた角度調整機構で、該角度調整機構18は、ケース取付ブラケット7に対するバッテリケース17の回動角度を調整するものである。ここで、角度調整機構18は、図7等に示すように、バッテリケース17の左立上り板17Eに取付けられたねじ支持具18Aと、該ねじ支持具18Aに一端側が回転可能に支持され、他端側がケース取付ブラケット7に向けて延びたねじ軸18Bと、ケース取付ブラケット7の左立上り板7Aに取付けられ、ねじ軸18Bが螺入されるねじ受け具18Cとにより大略構成されている。
そして、角度調整機構18は、図3及び図4に示すように、ねじ受け具18Cに対するねじ軸18Bの締込み量に応じて、バッテリケース17側のねじ支持具18Aとケース取付ブラケット7側のねじ受け具18Cとの間隔を変化させることにより、ケース取付ブラケット7のピン7Fを中心としたバッテリケース17の回動角度を適宜に調整するものである。
19はバッテリケース17に収容された状態で旋回フレーム5の後端側に配設されたバッテリで、該バッテリ19は、電動モータ14に対する給電を行うものである。ここで、バッテリ19は、電気的に接続された複数個の小さなバッテリの集合体からなり、例えば枠体等を用いることにより全体として四角形状をなす1つのユニットとして形成されている。
そして、バッテリ19は、バッテリケース17を図4に示すバッテリ交換位置とした状態で、図4中の矢示H方向に取付け、取外しされ、バッテリケース17を図3に示すバッテリ保持位置としたときには、ケース取付ブラケット7とバッテリケース17との間で上,下方向に立上がる状態に保持されるものである。
この場合、重量物であるバッテリ19をバッテリケース17と共に旋回フレーム5の後端側に上,下方向に立上がる状態に配設することにより、これらバッテリケース17とバッテリ19とは、作業装置4との重量バランスをとるカウンタウエイトとして作用する。このため、単なる重量物としてのカウンタウエイトを不要にすることができ、かつ、旋回フレーム5上におけるバッテリ19の占有面積を小さくすることができ、旋回フレーム5上に電動モータ14、油圧ポンプ15、作動油タンク(図示せず)等の搭載機器類を配置するときのレイアウトの自由度を広げることができる構成となっている。
20はバッテリケース17に取付けられた後面カバーで、該後面カバー20は、バッテリケース17、バッテリ19等を後方から覆うものである。ここで、後面カバー20は、鋼板材等を用いてバッテリケース17よりも一回り大きな平板状に形成され、左,右方向に延びている。そして、後面カバー20は、図3及び図4等に示すように、バッテリケース17の後面板17Bにブラケット21を介して取付けられ、バッテリケース17の回動動作に追従しつつ該バッテリケース17、バッテリ19等を常時後方から覆う構成となっている。
22は後面カバー20の左端部から前方へと延びて設けられた左側面カバーで、該左側面カバー22は、図1及び図2に示すように油圧ポンプ15等を左側方から覆うものである。23は後面カバー20の右端部から前方へと延びて設けられた右側面カバーで、該右側面カバー23は、電動モータ14、作動油タンク(図示せず)等を右側方から覆うものである。
24はバッテリケース17の上側に配設された昇圧用のトランスで、該トランス24は、図3等に示すように、サポート部材8の支持ベース8Bにブラケット25を用いて取付けられている。そして、この昇圧用のトランス24は、バッテリ19から電動モータ14に供給される電流を、電動モータ14に適合する電圧に昇圧するものである。
本実施の形態による電動式の油圧ショベル1は上述の如き構成を有するもので、バッテリケース17内に収容したバッテリ19からの給電によって電動モータ14が回転すると、該電動モータ14によって油圧ポンプ15が駆動される。そして、油圧ポンプ15から吐出した圧油が、油圧ショベル1に搭載された走行用油圧モータ、旋回用油圧モータ(いずれも図示せず)、作業装置4を構成する油圧シリンダ等の油圧アクチュエータに供給されることにより、油圧ショベル1の走行動作、旋回動作、作業装置4を用いた掘削作業等を行うことができる。
ここで、油圧ショベル1が掘削作業を行なう場合には、バッテリ19は放電により熱を発生するため、このバッテリ19を冷却する必要がある。これに対し、本実施の形態では、図5及び図6等に示すように、電動モータ14及び油圧ポンプ15の後側にバッテリ19を配設し、電動モータ14の出力軸14Aと油圧ポンプ15の入力軸15Aとの間を、外周側に羽根16Aを有するカップリング16によって接続する構成としている。
これにより、電動モータ14が作動してカップリング16が回転すると、このカップリング16に設けた各羽根16Aによって冷却風が発生し、この冷却風は、図5中に矢示Fで示す如くバッテリ19へと導かれ、当該バッテリ19を冷却する。このように、電動モータ14の作動時には、カップリング16からの冷却風をバッテリ19に常時供給することができるので、油圧ショベル1が一定の作業位置に留まって掘削作業等を行うことにより、バッテリ19に走行風を供給することができない場合でも、バッテリ19を確実に冷却することができ、該バッテリ19の耐久性、信頼性を高めることができる。
また、電動モータ14と油圧ポンプ15とが取付けられるモータブラケット11のうち、底板11A、左縦板11B、右縦板11C、上板11D、各連結板11Fによって囲まれた空間を、カップリング16を取囲む冷却風ガイド13として形成し、モータブラケット11の後部側に位置する2枚の連結板11F間には、バッテリ19に向けて開口する冷却風流出口13Aを設ける構成としている。これにより、カップリング16の回転によって発生した冷却風を、冷却風ガイド13の冷却風流出口13Aを通じてバッテリ19へと導くことができるので、大量の冷却風をバッテリ19に供給することができ、バッテリ19を効率良く冷却することができる。
次に、油圧ショベル1が長時間に亘って稼動することにより、バッテリ19が消耗した場合には、この消耗したバッテリ19を、充電された新たなバッテリ19に交換する必要がある。
この場合には、図4に示すように、バッテリケース17とケース取付ブラケット7との間に設けられたバッテリ角度調整機構18のねじ軸18Bを緩み方向に回転させ、バッテリケース17側のねじ支持具18Aとケース取付ブラケット7側のねじ受け具18Cとの間隔を広げる。これにより、バッテリケース17は、ケース取付ブラケット7のピン7Fを中心として後方に回動(傾動)し、バッテリ19を収容したままの状態で、図3に示すバッテリ保持位置から図4に示すバッテリ交換位置へと回動する。
このようにして、バッテリケース17をバッテリ交換位置へと回動させた状態では、図4に示すように、バッテリ19の上方に交換作業用の大きなスペースを確保することができるので、例えば油圧クレーン等(図示せず)を用いてバッテリ19を上方(図4中の矢示H方向)に吊上げることにより、バッテリケース17から消耗したバッテリ19のみを取外すことができる。
次に、消耗したバッテリ19を取外した後には、充電された新たなバッテリ19のみを吊上げてバッテリケース17内に収容する。そして、バッテリ角度調整機構18のねじ軸18Bを締込み方向に回転させ、バッテリケース17側のねじ支持具18Aとケース取付ブラケット7側のねじ受け具18Cとの間隔を狭める。これにより、バッテリケース17は、新たなバッテリ19を収容したまま、ケース取付ブラケット7のピン7Fを中心として、図4に示すバッテリ交換位置から図3に示すバッテリ保持位置へと回動し、ストッパ17Hの下端部が旋回フレーム5の上面に当接した状態で停止する。このようにして、交換された新たなバッテリ19を、ケース取付ブラケット7とバッテリケース17との間で上,下方向に立上がる状態に保持することができる。
このように、本実施の形態によれば、電動モータ14及び油圧ポンプ15よりも後側に、ケース取付ブラケット7のピン7Fを支点として前,後方向に回動するバッテリケース17を設け、このバッテリケース17内にバッテリ19を収容する構成としたので、バッテリケース17を図4に示すバッテリ交換位置に回動させた状態で、当該バッテリケース17に対してバッテリ19のみを取付け、取外しすることができる。
従って、重量が小さいバッテリ19のみをバッテリケース17に対して取付け、取外すことができるので、例えばバッテリケースに一体化された重量の大きなバッテリを取付け、取外しする場合に比較して、バッテリ19を交換するときの作業性を高めることができる。
また、バッテリケース17とケース取付ブラケット7との間に角度調整機構18を設け、この角度調整機構18によってケース取付ブラケット7に対するバッテリケース17の回動角度を適宜に調整することにより、バッテリケース17に収容されたバッテリ19の取外し作業、バッテリケース17に対するバッテリ19の取付け作業を容易に行うことができ、その作業性を一層高めることができる。
また、重量物であるバッテリ19をバッテリケース17と共に旋回フレーム5の後端側に上,下方向に立上がる状態に配設することにより、これらバッテリケース17とバッテリ19とを、作業装置4との重量バランスをとるカウンタウエイトとして利用することができる。
このため、単なる重量物としてのカウンタウエイトを不要にすることができ、かつ、旋回フレーム5上におけるバッテリ19の占有面積を小さくすることができ、旋回フレーム5上に電動モータ14、油圧ポンプ15、作動油タンク(図示せず)等の搭載機器類を配置するときのレイアウトの自由度を広げることができる。
なお、上述した実施の形態では、電動モータ14の出力軸14Aと油圧ポンプ15の入力軸15Aとの間を接続するカップリング16に複数の羽根16Aを設けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば羽根に代えて外周面に凹凸部等が設けられたカップリングを用い、このカップリングの凹凸部等によって冷却風を発生させる構成としてもよい。
また、上述した実施の形態では、建設機械として油圧ショベル1を例に挙げて説明している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば油圧クレーン、ホイールローダ等の他の電動式建設機械に広く適用することができる。
本発明の実施の形態による電動式の油圧ショベルを示す正面図である。 油圧ショベルを図1中の矢示II−II方向からみた右側面図である。 電動モータ、油圧ポンプ、バッテリケース、バッテリ等を図2中の矢示III−III方向からみた一部破断の断面図である。 バッテリケースをバッテリ交換位置に回動させた状態を示す図3と同様な一部破断の断面図である。 カップリング、冷却風ガイド、バッテリケース、バッテリ等を図2中の矢示V−V方向からみた一部破断の断面図である。 モータブラケット、電動モータ、油圧ポンプ、カップリング等を示す分解斜視図である。 ケース取付ブラケット、バッテリケース等を示す分解斜視図である。
符号の説明
1 油圧ショベル(建設機械)
5 旋回フレーム(車体フレーム)
7 ケース取付ブラケット
7F ピン
11モータブラケット
13 冷却風ガイド
13A 冷却風流出口
14 電動モータ
14A 出力軸
15 油圧ポンプ
15A 入力軸
16 カップリング
16A 羽根
17 バッテリケース
18 角度調整機構
19 バッテリ

Claims (4)

  1. 支持構造体をなし前部側に作業装置が設けられた車体フレームと、該車体フレームに搭載された電動モータと、該電動モータによって駆動される油圧ポンプと、前記車体フレームに搭載され前記電動モータに対する給電を行なうバッテリとを備えてなる電動式建設機械において、
    前記バッテリは前記車体フレームの後部側に配置すると共に前記電動モータ及び油圧ポンプは前記バッテリの前側に対向させて配置し、前記電動モータの出力軸と前記油圧ポンプの入力軸との間には両者間を接続するカップリングを設け、該カップリングを取囲んで形成され前記電動モータの回転時に前記カップリングから発生する冷却風を前記バッテリに導く冷却風ガイドを設ける構成としたことを特徴とする電動式建設機械。
  2. 支持構造体をなし前部側に作業装置が設けられた車体フレームと、該車体フレームに搭載された電動モータと、該電動モータによって駆動される油圧ポンプと、前記車体フレームに搭載され前記電動モータに対する給電を行なうバッテリとを備えてなる電動式建設機械において、
    前記バッテリは前記電動モータ及び油圧ポンプよりも後側に位置して前記車体フレームの後部側に配設したバッテリケース内に収容し、該バッテリケースは下側を支点として前記車体フレームに回動可能に取付ける構成としたことを特徴とする電動式建設機械。
  3. 前記車体フレームの後部側にはケース取付ブラケットを立設し、前記バッテリケースの下側は該ケース取付ブラケットに回動可能に取付け、前記ケース取付ブラケットと前記バッテリケースとの間には前記バッテリケースの回動角度を調整する角度調整機構を設ける構成としてなる請求項2に記載の電動式建設機械。
  4. 前記バッテリは、前記作業装置との重量バランスをとるカウンタウエイトとして作用する構成としてなる請求項1,2または3に記載の電動式建設機械。
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