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JP2008094344A - ドアの補強構造 - Google Patents

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JP2008094344A JP2006281469A JP2006281469A JP2008094344A JP 2008094344 A JP2008094344 A JP 2008094344A JP 2006281469 A JP2006281469 A JP 2006281469A JP 2006281469 A JP2006281469 A JP 2006281469A JP 2008094344 A JP2008094344 A JP 2008094344A
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敏明 内潟
Yasuyuki Sue
康幸 須江
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Abstract

【課題】重量増や車室内への出っ張りを極力抑えながら、ドアの剛性と支持ユニットの取付部の剛性を効果的に高められるドアの補強構造を提供する。
【解決手段】車両Bに形成されたドア開口部3を開閉するスライド式のドア4のインナーパネル404に取付けられてドア中央部を支持し、車両前後方向にスライド自在とする支持ユニットUを備えたドアの補強構造において、支持ユニットのインナーパネルとの取付部410、417からインナーパネルの上端404a及び下端404bに渡るように、複数の補強部材406,407,415をインナーパネルの車室外側面404dに接合した。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に形成されたドア開口部を開閉するスライド式のドアの補強構造に関する。
車両の側面には、乗降口を形成するドア開口部が設けられている。このドア開口部の近傍には、ドア開口部を開閉するドアが装着される。ドアの開閉方式には、ヒンジによる回動開閉式やスライド機構を備えた支持ユニットによるスライド式などがある。スライド式のドアを備えた車両では、ドアを車両前後方向にスライドさせるのに、ドア開口部の上部を形成するサイドルーフレール、ドア開口部の下部を形成するサイドシル内、スライドドアの中央にスライド機構を設けていることが多い。特にサイドルーフレールやサイドシル内にスライド機構を設ける場合、サイドルーフレールやサイドシルの断面が大きくなってドア開口部の高さが制限を受ける場合や、車室内に対する出っ張りが大きくなってしまう傾向となる。
そこで、特許文献1に示すように、スライド式のドアをその中央部のみで車両前後方向にスライド自在に支持し、サイドルーフレールやサイドシル内からスライド機構をなくした車体構造が提案されている。
特開2003−320849号公報
特許文献1のようなドアの中央部に支持ユニットを取付けて支持する構造の場合、ドアの開閉の際に、取付部を中心とする回転モーメントが発生し易い。このため、ドアの剛性と共に、その取付部の取付剛性が要求されるため、ドアを構成するパネルの厚みを厚くして剛性確保をするのが一般的である。しかしパネル厚を厚くすることはドア剛性のアップを図れる反面、重量増大を招くので、ドアを支持する支持ユニットや支持ユニットとドアとの取付部に対する負荷が大きくなり、支持ユニットや取付部の剛性アップを強いることになると共に、重量アップに伴う燃費の悪化の要因となり兼ねない。特に支持ユニットは、その構造上、ドアの車質内側を構成するインナーパネルに装着されることが多いので、インナーパネルに剛性が要求されるとともに、室内空間の確保から車室内側への出っ張りを極力抑えることが要望されている。
本発明は、重量増や車室内への出っ張りを極力抑えながら、ドアの剛性と支持ユニットの取付部の剛性を高められるドアの補強構造を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明では、車両に形成されたドア開口部を開閉するドアのインナーパネルに取付けられてドアの中央部を支持し、車両前後方向にスライド自在とする支持ユニットを備えたドアの補強構造において、支持ユニットのインナーパネルとの取付部からインナーパネルの端部に延びる複数の補強部材をインナーパネルの車室外側面に設けたことを特徴としている。
請求項2の発明では、少なくともインナーパネルのベルトラインに車両前後端部に延びる上側補強部材を備えたことを特徴としている。
請求項3の発明では、少なくともインナーパネル端部からアウターパネル側に延出する延出部に向かって車両上下方向に延びる下側補強部材を備えたことを特徴としている。
請求項4の発明では、少なくとも前記インナーパネルのベルトラインに車両前後端部に延びる上側補強部材と、インナーパネル端部から前記ドアのアウターパネル側に延出する延出部に向かって車両上下方向に延びる下側補強部材とを備え、上側補強部材と下側補強部材とが、前記支持ユニットを介して前記ドアの上下方向において連続するように、前記インナーパネルの車室外側面に接合したことを特徴としている。
請求項5の発明では、上側補強部材から下方側に延びる連結補強部材を備え、インナーパネルの端部からドアのアウターパネル側に延出する延出部に接続したことを特徴としている。
本発明によれば、車両に形成されたドア開口部を開閉するドアのインナーパネルに取付けられてドアの中央部を支持し、車両前後方向にスライド自在とする支持ユニットのインナーパネルとの取付部からインナーパネルの端部に延びるリンフォースをインナーパネルの車室外側面に設けたので、車室内への出っ張りを極力抑えながら、取付部及びドアの剛性を補強部材で高められるので、パネル全体を厚くするよりも軽量化を図ることができる。
本発明によれば、インナーパネルのベルトラインに上側補強部材を設けて支持ユニットを取付けたので、ベルトラインの剛性を高めつつ支持ユニットの取付部上部とドア上部の剛性を高めることができる。
本発明によれば、インナーパネル端部からドアのアウターパネル側に延出する延出部に向かって車両上下方向に延びる下側補強部材を設けて支持ユニットを取付けたので、車両上下方向の荷重を延出部で受けることができ、取付部の剛性や軽量化が図れる。
本発明によれば、上側補強部材と下側補強部材が支持ユニットを介してドアの上下方向において連続するように、インナーパネルの車室外側面に接合されているので、上下方向に1つの補強部材を配置して補強する場合に比べて、インナーパネルの形状やドアへの装着部品の取付け箇所を考慮して補強できるので、大幅な構造変更をすることなくドアと取付部の剛性を高めることができる。
本発明によれば、インナーパネルの端部に延びる上側補強部材に連結補強部材を接続したので、インナーパネルの端部に接続するものと同様に、車室内への出っ張りを極力抑えながら、取付部及びドアの剛性を補強部材で高められるので、パネル全体を厚くするよりも必要な部分だけを補強することができ軽量化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は、センターピラー7のある車両Bの車体構造を示す。車両Bは左右には、ドア開口部となる前乗降口1と後乗降口3が空間として形成されている。これら前乗降口1と後乗降口3は、フロントドア2とリアドア4とによって開閉される。図1は車両Bの左側の側面を示す。各フロントドア2及び各リアドア4はそれぞれ図示しないウエザーストリップを外周縁に連続して装着し、それぞれ対向する各乗降口1,3の周縁部とのシール性を確保するように形成されている。各フロントドア2は、その前端上下2箇所を前乗降口1の前側に位置する車体にヒンジh1、h2で結合され、回動端となる後端のロック部i1が図示しないラッチとストライカを用いてセンターピラー7の中ほどに離脱可能にロックされる。
リアドア4は、スライドドアであり、後述の支持ユニットとしてのスイングスライドユニットUによって車両前後方向Xに移動可能に支持され、後乗降口3を閉鎖するドア閉鎖位置D1と、そのドア閉鎖位置D1より車外に突出た揺動位置D2と、揺動位置D2より後方に移動した開位置D3とに移動可能に支持される。
後乗降口3の周囲には、後乗降口3を閉じるドア閉鎖位置D1において、リアドア4を保持する複数のロック部J1,J2,J3が配置されている。各ロック部は、周知のラッチとストライカの組み合わせでそれぞれ構成されている。
本発明に係るドアの補強構造は、リアドア4に適用したものとして説明する。図2に示すように、リアドア4の窓枠の下、すなわち、リアドア4のベルトラインとなる上縁部4Aには車両前後方向Xに延びるベルトラインリンフォース401が設けられ、リアドア4の下部4Bには車両前後方向Xに延びるサイドインパクトバー402が設けられている。リアドア4は、図3に示すように、金属製のアウターパネル403とインナーパネル404によって内部空間が形成された袋状を成している。
ベルトラインリンフォース401は、インナーパネル404のベルトラインとなる上縁部404aとで閉断面構造を形成するベルトラインアウタパネル405と、ベルトラインリンアウタパネル405の車室外側に溶接などで接合され閉断面構造を形成する上側補強部材406とを備えることでベルトラインリンフォース401の強度をより高めている。
上側補強部材406の下部406bには、上縁部404aよりも下方に位置するインナーパネル404の形状に沿うように形成された補強部材となる金属製の連結補強部材としての連結ブラケット407の上部407aが接合されている。上縁部404a及び上縁部404aよりも下方に位置するインナーパネル404と連結ブラケット407には、複数のナット408が固定された複数の取付部409,410が形成されている。この取付部409,410には、図4に示すように、スイングスライドユニットUをインナーパネル404に取付けるアッパーブラケット35が複数のボルト411によって締結される。なお、図2,図3では、スイングスライドユニットUの構成の記載を省略している。
リアドア4は、スイングスライドユニットUにその中央部を支持され、図1に示すドア閉鎖位置D1において、その前後のロック部J1,J3でセンターピラー7とリアピラー102に離脱可能にロックされ、下部のロック部J2でサイドシル101に離脱可能にロックされる。
図4,図5,図6に示すように、リアドア4を車両前後方向Xに移動可能に支持する支持ユニットしてのスイングスライドユニットUは、車体としてのボデー側面14の後乗降口3近傍の取付け基部141に固着されたベース部材15を備え、ベース部材15に平行リンク16とドア摺動機構17とドア荷重支持アーム18と開閉駆動機構19とを装着する。
ベース部材15は、図6に示すように、上下フランジ151,152とこれらを連結する縦板部153とで収容空間eを形成したコ字型断面材であり、下フランジ152が取付け基部141に固着される。
平行リンク16は移動軌跡に沿って揺動するリアドア4の各位置を位置決めする機能を備える。この平行リンク16はインナーパネル404の中央部にアッパーブラケット35を介して固着される後述のドア支持レール22に複数のローラ23を介して摺動可能に嵌着されるレール受けブラケット24と、下フランジ152上に突設される取付けブラケット25と、取付けブラケット25の前後2箇所の縦ピン26を介して一端が水平に回動自在に枢支される前アーム31及び後アーム32とを供える。前アーム31及び後アーム32は各揺動端がレール受けブラケット24の前後2箇所に縦ピン28を介して枢支されている。
ドア摺動機構17はインナーパネル404にロアブラケット55を介してドア支持レール22を一体結合し、このドア支持レール22の一対の下向きレール溝33に複数のローラ23を介してレール受けブラケット24に摺動自在に架設されるという構成を採る。ドア支持レール22は一対の下向きレール溝33を形成する断面形状をなし、リアドア4の車両前後方向Xに長く配備される。
ロアブラケット55は、図4,図5に示すように、インナーパネル21の車室内側面404cの中央主要部を覆うような形状の屈曲板材で、その上部55aはドア支持レール22に複数のボルト412で固定されている。ロアブラケット55の下部55bは、図7に示すようにインナーパネル404の車室外側面404dに設けられた補強部材415にインナーパネル404を介して複数のボルト413で共締めされる。すなわち、この共締部が下部取付部417を構成する。
下側補強部材415は、図7,図8,図9に示すように、インナーパネル404の車室外側面404dの下端部404bの形状に倣うように、立体断面構造に形成されていて、その上部415aには、ロアブラケット55との取付孔416が形成され、その下部415bを、車室外側面404dの下端部404bに溶接により接合されている。
また、下端部404bの車室外側面と下側補強部材415は車両上下方向の荷重に対し剪断方向に接合するが、下端部404bにはアウターパネル403側に略水平に延びる延出部404cが形成されており、この延出部404cと連結ブラケット415の下部415bとが車両上下方向の荷重に対し面で受けることができ、取付強度が増す。
なお、連結ブラケット407においても下部407bを延出部404cと接続すれば同様の効果が得られる。この場合、下部407bの接続点は、下側補強部材415の接続点より後方に位置するため、図2に示すとおりホイールハウスの影響を受け、車両上下方向の荷重に対し斜めとなるが十分荷重を受けることができる。
すなわち、スイングスライドユニットUとインナーパネル404との取付部410からインナーパネル404の上端404aまでは、図3に示すように、上側補強部材406と連結ブラケット407が行き渡るように配置されて補強され、取付部417からインナーパネル404の下端404bまでは、図7,図8に示すように補強部材415が行き渡るように配置されて補強されている。つまり、上側補強部材406と連結ブラケット407は上端側の補強部材を構成し、下側補強部材415は下端側の補強部材を構成する。また、上側補強部材406と連結ブラケット407と下側補強部材415は、リアドア4の上下方向においてスイングスライドユニットUを介して連続するように、インナーパネル404の車室外側面404dに接合されることになる。このため、リアドア4(インナーパネル404)の上下方向に1つ(1本)の補強部材を配置して補強する場合に比べて、インナーパネル404の形状やリアドア4への装着部品の取付け箇所を考慮して補強できるので、大幅な構造変更をすることなくリアドア4やスイングスライドユニットUの取付部の剛性を高めることができる。
レール受けブラケット24はその上面より縦向きローラピン38と横向きローラピン39を突設し、縦向きローラピン38には水平方向に回転できるローラ23が、横向きローラピン39には縦方向に回動できるローラ23が夫々枢支される。なお、各ローラ23はドア支持レール22の一対の下向きレール溝33に回転可能にガタが規制された状態で嵌合する。このようなレール受けブラケット24の下向壁の前後2箇所には前アーム31及び後アーム32の揺動端がそれぞれ縦ピン28によって枢支される。
ドア荷重支持アーム18は、図6に示すようにベース部材15の下フランジ152に上向きに突設される枢支台42と、この枢支台42の中央と上フランジ151間に支持された縦ピン43と、縦ピン43に基端が枢支される第1支持アーム44と、第1支持アーム44の回動端に縦ピン45を介して枢支される第2支持アーム46と、第2支持アーム46の他端であってリアドア4の重心位置を縦向きのドア枢支ピン36を介して枢支するドア側枢支部37とを備える。ここで、ベース部材15は、縦ピン43を介してドア荷重支持アーム18を枢支しており、ドア枢支ピン36を取付けたドア側枢支部37は、アッパーブラケット35に接合されている。
開閉駆動機構19はベース部材15の上下フランジ152間の収容空間eのうち奥側に配備されるモータ50及び同モータ50に駆動される巻き取りドラム52と、ベース部材15及びベース部材15に固着される図示しないブラケットに枢支される固定プーリp1と、前アーム31に枢支されるアーム側プーリp2と、ドア支持レール22に枢支されるドア側プーリp3と、強度を持つ支持部材としてのドア支持レール22の前後端の前後ケーブル止め47,48と、これら前ケーブル止めに結合され巻き取りドラム52に達する開作動ケーブル49と、後ケーブル止め48に結合され巻き取りドラム52に達する閉作動ケーブル51を備える。
図10(a)〜(c)に太い実線で示すように、前ケーブル止め47に結合される開作動ケーブル49はドア側プーリp3の外面部、アーム側プーリp2の内面部、図示しないブラケットに枢支される後の固定プーリp1、同固定プーリを経て巻き取りドラム52の開き巻き取り部(図6の2点差線で示す部位の左半部)に達する。
図10(a)〜(c)に太い2点鎖線で示すように、後ケーブル止め48に結合される閉作動ケーブル51はドア側プーリp3の内面部、アーム側プーリp2の外面部、図示しないブラケットに枢支される前の固定プーリp1を経て巻き取りドラム52の閉巻き取り部(図2,図3の2点差線で示す部位の右半部)に達する。
このような開閉駆動機構19のモータ50に駆動される巻き取りドラム52は、図示しないコントローラ23に接続される。コントローラ23はドア開指令を受けると、リアドア4の前端上ロック部J1と前端下ロック部J2と後端ロック部J3にロック解除の出力を発し、リアドア4の後乗降口3へのロックを解除させる。更にコントローラ23はドア開指令に基づくドア開出力を受けると、巻き取りドラム52を駆動して太い実線で示す開作動ケーブル49を巻き取り、太い2点鎖線で示す閉作動ケーブル51の放出を可能とする。この際、図10(a)〜(c)に示すドア閉鎖位置D1のリアドア4と一体のドア支持レール22(レール前位置P1にある)は、前ケーブル止め47が開作動ケーブル49により後方に引き寄せられ、この際、前後アーム31、32が前後一対の車内側回動中心点a1,a2を中心に車外側回動中心点b1、b2を外側に揺動し、図10(b)に示すドア揺動位置D2(ドア支持レール22はレール中位置P2にある)に保持する。更に前ケーブル止めが開作動ケーブル49により後方に引き寄せられることで、レール受けブラケット24に対してドア支持レール22及びリアドア4が後方に摺動し、後乗降口3が開放され、図10(c)に示すドア開位置D3(ドア支持レール22はレール後位置P3にある)に保持される。この開作動の間、巻き取りドラム52は太い2点鎖線で示す閉作動ケーブル51を巻き取ることとなる。このような図3(c)に示すドア開位置D3にリアドア4が保持されることで、後乗降口3での乗り降りが成される。
一方、図示しないコントローラよりドア閉指令に基づくドア閉出力を受けると、モータ50が駆動して巻き取りドラム52を回転駆動して太い2点鎖線で示す閉作動ケーブル51を巻き取り、太い実線で示す開作動ケーブル49の放出を可能とする。この際、図10(c)に示すドア開位置D3のリアドア4と一体のドア支持レール22は、後ケーブル止め48が閉作動ケーブル51により前方に引き寄せられ、この際、レール受けブラケット24に対してドア支持レール22及びリアドア4が前方に摺動し、図10(b)に示すドア揺動位置D2に達する。更に前ケーブル止め47が閉作動ケーブル51を前方に引き寄せ作動することで、前後アーム31,32が前後一対の車内側回動中心点a1,a2を中心に車外側回動中心点b1,b2を車内側に揺動し、図10(a)に示すドア閉鎖位置D1(ドア支持レール22はレール前位置P1にある)に達する。
コントローラはドア閉信号を図示しない位置センサより受けると、リアドア4のロック部J1,J2とロック部J3のパワーラッチ200にロック出力を発し、リアドア4を後乗降口3へロックすることとなる。
本形態においては、図示しないコントローラがドア開指令を受けると、リアドア4の各ロック部J1,J2とロック部J3のパワーラッチ200にロック解除の出力を発し、リアドア4のロックを解除させ、更にドア開指令に基づくドア開出力を受けてスイングスライドユニットUのドア巻き取りドラム52を駆動して、図10(a)に示すドア閉鎖位置D1のドアを図10(b)に示すドア揺動位置D2に移動させ、更に、図10(c)に示すドア開位置D3に移動させ、後乗降口3での乗り降りが許容される。一方、図示しないコントローラよりドア閉指令に基づくドア閉出力を受けると、巻き取りドラム52が駆動して、ドア開位置D3のリアドア4がドア揺動位置D2を経て、ドア閉鎖位置D1まで移動する。
本形態の構成によると、スライド時のリアドア4を支持するスイングスライドユニットUのインナーパネル404への取付部410からインナーパネル404の上端までは、上側補強部材406と連結ブラケット407を、取付部417からインナーパネル404の下端404bまでは下側補強部材415を、インナーパネル404の車室外側面404dにそれぞれ設けたので、車室内への出っ張りを極力抑えながら、取付部410,417及びリアドア4の剛性を複数の補強部材で高められるので、インナーパネル全体の板厚を厚くするよりも効率的に軽量化を図ることができる。
本形態の構成によると、上側補強部材406を、インナーパネル404の上縁部404aに配置されたベルトラインリンフォース401との間に閉断面が形成されるようにインナーパネル404に接合したので、ベルトラインリンフォース401の剛性を高めつつも、剛性を高められたベルトラインリンフォース401により上側補強部材406の剛性も高まるので、特に上部取付部409とドア上部の剛性を高めることができる。
本形態の構成によると、下側補強部材415の上部415aを、インナーパネル404を介してロアブラケット55の下部55bと共締めするので、ロアブラケット55と下側補強部材415によりインナーパネル404の剛性が高められることとなり、ロアブラケット55の大きさを抑えつつも取付部下部とドア下部の剛性を高めることができる。さらに、下側補強部材415を、インナーパネル404の車室外側面の下端部404bの形状に倣うように形成し、その下部415bを車室外側面の下端部404bに接合したので、下側補強部材415とインナーパネル404とが一体化され、より下部取付部417とドア下部の剛性を高めることができる。
本形態では、ドアの補強構造をリアドア4に適用した例で説明したが、フロントドア2がスライドドアの場合には、本補強構造をフロントドア2に適用することで、リアドア4と同等の作用効果が得られる。
本発明の一実施形態であるドアが装着される車両の概略側面図である。 本発明が適用されたドアの構成を示す外観図でする。 ドアの上部の部分断面図である。 支持ユニットが取り付けられたドアを車室内側から見た図である。 支持ユニットの概略構成を示す斜視図である。 支持ユニットの概略構成を示す側面図である。 インナーパネルの車室外側下部の構成と補強部材の取付け状態を示す部分拡大斜視図である。 ドアの下部の部分断面図である。 下端側の補強部材の構成を示す拡大斜視図である。 ドアに用いられる支持ユニットの機能説明図で、(a)はドア閉鎖位置を、(b)は揺動位置を、(c)は開位置を示す平面図である。
符号の説明
1,3 ドア開口部
4 ドア
55 支持ユニットのブラケット
401 ベルトラインリンフォース
402 サイドインパクトバー
403 アウターパネル
404 インナーパネル
406 上側補強部材
407 連結ブラケット
409,410 取付部
415 下側補強部材
415a 上部
415b 下部
417 取付部
B 車両
U 支持ユニット
X 車両前後方向

Claims (5)

  1. 車両に形成されたドア開口部を開閉するドアのインナーパネルに取付けられて前記ドアの中央部を支持し、車両前後方向にスライド自在とする支持ユニットを備えたドアの補強構造において、
    前記支持ユニットの前記インナーパネルとの取付部から前記インナーパネルの端部に延びる補強部材を前記インナーパネルの車室外側面に設けたことを特徴とするドアの補強構造。
  2. 請求項1記載のドアの補強構造において、
    前記補強部材は、少なくとも前記インナーパネルのベルトラインに車両前後端部に延びる上側補強部材を備えた
    ことを特徴とするドアの補強構造。
  3. 請求項1記載のドアの補強構造において、
    前記補強部材は、少なくとも前記インナーパネル端部から前記ドアのアウターパネル側に延出する延出部に向かって車両上下方向に延びる下側補強部材を備えたことを特徴とするドアの補強構造。
  4. 請求項1記載のドアの補強構造において、
    前記補強部材は、少なくとも前記インナーパネルのベルトラインに車両前後端部に延びる上側補強部材と、
    前記インナーパネル端部から前記ドアのアウターパネル側に延出する延出部に向かって車両上下方向に延びる下側補強部材とを備え、
    前記上側補強部材と下側補強部材とが、前記支持ユニットを介して前記ドアの上下方向において連続するように、前記インナーパネルの車室外側面に接合したことを特徴とするドアの補強構造。
  5. 請求項2または4記載の補強構造において、
    前記上側補強部材から下方側に延びる連結補強部材を備え、
    前記連結補強部材は、前記インナーパネルの端部から前記ドアのアウターパネル側に延出する延出部に接続したことを特徴とするドアの補強構造。
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