JP2007216702A - タイヤの数値解析モデルとその作成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】精度を低下させることなく、短時間でタイヤのホイールへの組み付けや荷重負荷などのシミュレーションを行うことのできるタイヤの数値解析モデルとその作成方法を提供する。
【解決手段】タイヤビード部15をモデル化する際に、ビードワイヤ15Zの断面形状をタイヤ半径方向断面内で複数のビードワイヤのまとまり全体を囲む形状とし、ビードワイヤ15Zを除いたタイヤモデル10Cとビードワイヤ15Zのモデル10Dとは、互いの変位が拘束されるように解析モデル中で設定して、上記ビードワイヤ15Zに対応する要素15pと上記ビードワイヤ周辺の部材に対応する要素15qとが節点を共有させず、かつ、上記ビードワイヤの外表面節点と上記ビードワイヤ周辺の部材のビードワイヤに接する節点との相対位置が解析中に変わらないようにした。
【選択図】図2
【解決手段】タイヤビード部15をモデル化する際に、ビードワイヤ15Zの断面形状をタイヤ半径方向断面内で複数のビードワイヤのまとまり全体を囲む形状とし、ビードワイヤ15Zを除いたタイヤモデル10Cとビードワイヤ15Zのモデル10Dとは、互いの変位が拘束されるように解析モデル中で設定して、上記ビードワイヤ15Zに対応する要素15pと上記ビードワイヤ周辺の部材に対応する要素15qとが節点を共有させず、かつ、上記ビードワイヤの外表面節点と上記ビードワイヤ周辺の部材のビードワイヤに接する節点との相対位置が解析中に変わらないようにした。
【選択図】図2
Description
本発明は、タイヤの応力解析等に用いられる、タイヤを有限個の多数の要素に分割したタイヤの数値解析モデルとその作成方法に関するものである。
従来、タイヤの性能をシミュレーションする方法として、評価しようとするタイヤを有限個の多数の要素に分割したタイヤ有限要素モデルで近似するとともに、各有限要素に密度や弾性率などの特性を与え、上記モデルに内圧、荷重などの境界条件を与えて上記各要素の変形状態を計算してタイヤの変形や運動状態をシミュレーションする有限要素法(Finite Element Method)が多く用いられている。(例えば、特許文献1〜4参照)。
特許第3314082号公報
特許第3363442号公報
特許第3363443号公報
特開2002−350294号公報
しかしながら、図5(a)に示すように、上記従来の数値解析モデル10Aは、一般に、ビード部50のホイールと接する部分の要素やビードワイヤ50Z周辺の要素50mの数が少ないことや、ビードワイヤ50Zの要素50nのサイズが大きいことから、タイヤとホイールの接触面で発生する力を精度よくシミュレーションすることが困難であった。
そこで、ビード部50をモデル化する際に、図5(b)に示すように、ビード部50の各要素50m,50nの要素サイズを小さくして要素数を増やすことが考えられるが、ビード部50を細かく分割した数値解析モデル10Bでは、必然的にビードワイヤ50Zをの要素50nの数も多くなり、かつ、その要素サイズも小さくなってしまう。このように、剛性が高いビードワイヤを小さな要素でモデル化すると、陽解法で安定して解析するために、満足すべきCourant(クーラン)条件から解析における時間刻みを小さくする必要があり、その結果、解析時間が長くなってしまうといった問題点があった。
そこで、ビード部50をモデル化する際に、図5(b)に示すように、ビード部50の各要素50m,50nの要素サイズを小さくして要素数を増やすことが考えられるが、ビード部50を細かく分割した数値解析モデル10Bでは、必然的にビードワイヤ50Zをの要素50nの数も多くなり、かつ、その要素サイズも小さくなってしまう。このように、剛性が高いビードワイヤを小さな要素でモデル化すると、陽解法で安定して解析するために、満足すべきCourant(クーラン)条件から解析における時間刻みを小さくする必要があり、その結果、解析時間が長くなってしまうといった問題点があった。
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、精度を低下させることなく、短時間でタイヤのホイールへの組み付けや荷重負荷などのシミュレーションを行うことのできるタイヤの数値解析モデルとその作成方法を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、タイヤビード部をモデル化する際に、ビードワイヤモデルとビードワイヤモデルを除いたタイヤモデルとが、解析モデル中で、変位と力とを伝え合うよう互いが拘束されるように、すなわち、ビードワイヤに対応する要素とビードワイヤ周辺の部材に対応する要素とが節点を共有させず、かつ、解析中には、上記ビードワイヤの外表面節点と上記ビードワイヤ周辺の部材のビードワイヤに接する節点との相対位置が変わらないように設定するとともに、ビードワイヤモデルの要素サイズを大きくするようにすれば、精度を低下させることなく、解析時間を大幅に短縮することができることを見出し、本発明に到ったものである。
すなわち、本願の請求項1に記載の発明は、タイヤを少なくともトレッドやサイドを含むゴム部と、ベルトやカーカスプライを含む補強部材と、ビードワイヤとをそれぞれ有限個の要素に分割してモデル化したタイヤの数値解析モデルを作成する方法であて、タイヤビード部をモデル化する際に、タイヤ半径方向断面内で複数のビードワイヤのまとまり全体を囲む形状を上記ビードワイヤの断面形状とするとともに、上記ビードワイヤに対応する要素と上記ビードワイヤ周辺の部材に対応する要素とが節点を共有させず、かつ、上記ビードワイヤの外表面節点と上記ビードワイヤ周辺の部材のビードワイヤに接する節点との相対位置が解析中に変わらないようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、タイヤを少なくともトレッドやサイドを含むゴム部と、ベルトやカーカスプライを含む補強部材と、ビードワイヤとをそれぞれ有限個の要素に分割してモデル化した数値解析モデルであって、タイヤ半径方向断面内で複数のビードワイヤのまとまり全体を囲む形状を上記ビードワイヤの断面形状とするとともに、上記ビードワイヤに対応する要素と上記ビードワイヤ周辺の部材に対応する要素とから成るタイヤビード部のモデルを、上記ビードワイヤに対応する要素と上記ビードワイヤ周辺の部材に対応する要素とは節点を共有せず、かつ、上記ビードワイヤの外表面節点と上記ビードワイヤ周辺の部材のビードワイヤに接する節点との相対位置が解析中に変わらないようなモデルとしたことを特徴とするものである。
本発明によれば、タイヤの数値解析モデルの作成において、タイヤビード部をモデル化する際に、タイヤ半径方向断面内で複数のビードワイヤのまとまり全体を囲む形状を上記ビードワイヤの断面形状とするとともに、上記ビードワイヤに対応する要素と上記ビードワイヤ周辺の部材に対応する要素とが節点を共有させず、かつ、上記ビードワイヤの外表面節点と上記ビードワイヤ周辺の部材のビードワイヤに接する節点との相対位置が解析中に変わらないように設定したので、ビードワイヤモデルとビードワイヤモデルを除いた部分の相互作用は十分な精度で考慮できる。また、変形の大きなタイヤビード部のビードワイヤモデルを除いた部分については要素サイズを小さくして要素数を増し、変形の小さなビードワイヤモデルについては要素サイズを大きくすることができるので、精度よくタイヤビード部の変形を数値解析できる。したがって、ホイールとリムとの相互作用についても精度よく解析できるので、タイヤのみならず、ホイールの解析精度が向上する。
また、本発明のタイヤの数値解析モデルは、後述するクーラン条件から、解析の時間刻みを大きくでき、かつ、解析モデルの要素数を少なくできるので、解析時間を大幅に短縮できる。
また、本発明のタイヤの数値解析モデルは、後述するクーラン条件から、解析の時間刻みを大きくでき、かつ、解析モデルの要素数を少なくできるので、解析時間を大幅に短縮できる。
以下、本発明の最良の形態について、図面に基づき説明する。
図1(a),(b)は、本最良の形態に係るタイヤの数値解析モデル(以下、タイヤモデルという)10を示す図で、本例では、上記タイヤモデル10を作成する際に、ベルト11やカーカスプライ12等の補強部材をシェル要素で、トレッド部13やサイド部14等のゴム部材及びビードワイヤ15Zを含むビード部15をソリッド要素でモデル化しているが、上記補強部材については膜要素やリバー要素でモデル化することも可能である。本例では、上記ビード部15をモデル化する際に、ビードワイヤ15Zの断面形状をタイヤ半径方向断面内で複数のビードワイヤのまとまり全体を囲む形状とするとともに、このまとまり全体をソリッド要素でモデル化しているが、それぞれのスチールコードを個別にソリッド要素、リバー要素、ビーム要素でモデル化することも可能である。また、トレッド13については、実際のトレッドパターンをモデル化することも可能である。
また、図1(b)に示すように、タイヤの数値解析モデルを、上記タイヤモデル10に、ホイール全体をソリッド要素でモデル化したホイールモデル、リム部21をシェル要素でモデル化し、ディスク部22をソリッド要素でモデル化したホイールモデル20、あるいは、ホイールのタイヤビード部16に接するリム部のみをモデル化したホイールモデル、及び、路面をシェル要素でモデル化した路面モデル30を加えたモデルとすることも可能である。
図1(a),(b)は、本最良の形態に係るタイヤの数値解析モデル(以下、タイヤモデルという)10を示す図で、本例では、上記タイヤモデル10を作成する際に、ベルト11やカーカスプライ12等の補強部材をシェル要素で、トレッド部13やサイド部14等のゴム部材及びビードワイヤ15Zを含むビード部15をソリッド要素でモデル化しているが、上記補強部材については膜要素やリバー要素でモデル化することも可能である。本例では、上記ビード部15をモデル化する際に、ビードワイヤ15Zの断面形状をタイヤ半径方向断面内で複数のビードワイヤのまとまり全体を囲む形状とするとともに、このまとまり全体をソリッド要素でモデル化しているが、それぞれのスチールコードを個別にソリッド要素、リバー要素、ビーム要素でモデル化することも可能である。また、トレッド13については、実際のトレッドパターンをモデル化することも可能である。
また、図1(b)に示すように、タイヤの数値解析モデルを、上記タイヤモデル10に、ホイール全体をソリッド要素でモデル化したホイールモデル、リム部21をシェル要素でモデル化し、ディスク部22をソリッド要素でモデル化したホイールモデル20、あるいは、ホイールのタイヤビード部16に接するリム部のみをモデル化したホイールモデル、及び、路面をシェル要素でモデル化した路面モデル30を加えたモデルとすることも可能である。
図2(a)は、上記タイヤモデル10のビード部15の詳細断面図で、本例では、ホイールと接する部分の要素15pの要素サイズを小さくすることで、ホイールとの接触面近傍での解析精度を向上させるようにするとともに、図2(b)に示すように、タイヤモデル10を、ビードワイヤ15Zを除いたタイヤモデル10Cとビードワイヤ15Zのモデル10Dとを一体化することにより、ビードワイヤ15Zの要素15qとその周辺の要素15rとが、節点を共有しないような要素分割を行っている。
また、ビードワイヤ15Zを除いたタイヤモデル10Cとビードワイヤ15Zのモデル10Dとは、互いの変位が拘束されるように、すなわち、上記ビードワイヤの外表面節点と上記ビードワイヤ周辺の部材のビードワイヤに接する節点との相対位置が解析中に変わらないように、解析モデル中で設定される。この拘束により、ビードワイヤ全体とビードワイヤ周辺の部材とは、互いに変位や力を伝え合うことができ、一体のモデルとしてモデル化される。なお、この拘束には、拘束条件の付与や拘束する接触などを利用することができる。
ところで、有限要素法における数値解析においては、分割した要素サイズとクーラン条件を満たす時間刻みΔtとは、以下の式(1)に示す関係にある。
ここで、要素サイズは要素を構成する線分の最小長さで、Vは要素内を伝播する応力波の速度である。当該要素を構成する部材のヤング率をE、密度をρとすると、上記速度Vは(E/ρ)1/2に比例する。したがって、上記時間刻みΔtは、当該要素の要素サイズとヤング率E及び密度ρとにより決まる。
安定した解析を行うためには、解析モデル全体で上記式(1)の条件を満たす必要があるので、解析時間は解析モデルの全要素中最小のΔtに依存する。上記式(1)は、要素サイズが小さいほど、ヤング率が大きいほど、また、密度が小さいほど時間刻みΔtが短くなることを意味している。ビードワイヤ15Zはスチールなどの金属もしくはヤング率の大きな繊維から構成されており、スチールのヤング率はゴムの1万倍程度、密度は10倍程度なので、図5(b)に示した従来例のように、ゴム部材とビードワイヤの要素サイズがほぼ同じ場合には、時間刻みΔtはビードワイヤ50Zの時間刻みΔt(w)で決定される。この時間刻みΔt(w)はビードワイヤ50Zがない場合の解析モデル10Cの時間刻みΔt(g)の約1/30となるので、計算時間は約30倍になる。
これに対して、本発明においては、ビードワイヤ15Zの要素15qとその周辺の要素15rとが節点を共有しないので、ビードワイヤ15Zの要素分割を上記周辺の要素16nの要素分割とは無関係に設定できる。したがって、ビードワイヤ15Zの要素15qの要素サイズを、上記図5(b)に示した従来例の要素51mの要素サイズよりも大きく設定することができ、最小時間刻みΔtを小さくすることがきる。
これにより、上記タイヤモデル10に上記の拘束を与えた後、ホイールへの組付け、内圧充填、荷重負荷等各種のタイヤ使用条件下の解析を行うようにすれば、ビード部15のビードワイヤ15Zを除いた部分を細かく要素分割することができるとともに、時間刻みΔtを小さくできるので、計算時間を大幅に短縮することができる。
また、ビードワイヤ15Zを除いたタイヤモデル10Cとビードワイヤ15Zのモデル10Dとは、互いの変位が拘束されるように、すなわち、上記ビードワイヤの外表面節点と上記ビードワイヤ周辺の部材のビードワイヤに接する節点との相対位置が解析中に変わらないように、解析モデル中で設定される。この拘束により、ビードワイヤ全体とビードワイヤ周辺の部材とは、互いに変位や力を伝え合うことができ、一体のモデルとしてモデル化される。なお、この拘束には、拘束条件の付与や拘束する接触などを利用することができる。
ところで、有限要素法における数値解析においては、分割した要素サイズとクーラン条件を満たす時間刻みΔtとは、以下の式(1)に示す関係にある。
安定した解析を行うためには、解析モデル全体で上記式(1)の条件を満たす必要があるので、解析時間は解析モデルの全要素中最小のΔtに依存する。上記式(1)は、要素サイズが小さいほど、ヤング率が大きいほど、また、密度が小さいほど時間刻みΔtが短くなることを意味している。ビードワイヤ15Zはスチールなどの金属もしくはヤング率の大きな繊維から構成されており、スチールのヤング率はゴムの1万倍程度、密度は10倍程度なので、図5(b)に示した従来例のように、ゴム部材とビードワイヤの要素サイズがほぼ同じ場合には、時間刻みΔtはビードワイヤ50Zの時間刻みΔt(w)で決定される。この時間刻みΔt(w)はビードワイヤ50Zがない場合の解析モデル10Cの時間刻みΔt(g)の約1/30となるので、計算時間は約30倍になる。
これに対して、本発明においては、ビードワイヤ15Zの要素15qとその周辺の要素15rとが節点を共有しないので、ビードワイヤ15Zの要素分割を上記周辺の要素16nの要素分割とは無関係に設定できる。したがって、ビードワイヤ15Zの要素15qの要素サイズを、上記図5(b)に示した従来例の要素51mの要素サイズよりも大きく設定することができ、最小時間刻みΔtを小さくすることがきる。
これにより、上記タイヤモデル10に上記の拘束を与えた後、ホイールへの組付け、内圧充填、荷重負荷等各種のタイヤ使用条件下の解析を行うようにすれば、ビード部15のビードワイヤ15Zを除いた部分を細かく要素分割することができるとともに、時間刻みΔtを小さくできるので、計算時間を大幅に短縮することができる。
このように、本最良の形態によれば、タイヤビード部15をモデル化する際に、ビードワイヤ15Zの断面形状をタイヤ半径方向断面内で複数のビードワイヤのまとまり全体を囲む形状とし、ビードワイヤ15Zを除いたタイヤモデル10Cとビードワイヤ15Zのモデル10Dとは、互いの変位が拘束されるように解析モデル中で設定して、上記ビードワイヤ15Zに対応する要素15pと上記ビードワイヤ周辺の部材に対応する要素15qとが節点を共有させず、かつ、上記ビードワイヤの外表面節点と上記ビードワイヤ周辺の部材のビードワイヤに接する節点との相対位置が解析中に変わらないようにしたので、ホイールに接する部分の要素15p及ビードワイヤ15Zに接する部分の要素15rの要素サイズを小さくしたままで、ビードワイヤ15Zの要素15qの要素サイズを大きくすることができる。したがって、上記タイヤモデル10を用いて、ホイールへの組付け、内圧充填、荷重負荷等各種の解析を行うようにすれば、短時間で精度のよい解析を行うことができる。
なお、上記最良の形態では、通常のタイヤについて説明したが、図3(a)に示すような、トラック用タイヤをモデル化したタイヤモデル40Aについても、図3(b)に示すように、ビードワイヤ45Zに対応する要素45qと上記ビードワイヤ周辺の部材に対応する要素45rとが節点を共有させず、かつ、上記ビードワイヤの外表面節点と上記ビードワイヤ周辺の部材のビードワイヤに接する節点との相対位置が解析中に変わらないようなタイヤモデル40とすれば、短時間で精度のよい解析を行うことができる。
また、上記例では、ビードワイヤ15Zの断面形状を8角形とし、これを8分割した例を示したが、ビードワイヤ15Zの要素15qの大きさや要素数、ビードワイヤ周辺の要素の要素数や要素の大きさについては、タイヤの種類や解析する対象により適宜決定される。
また、ホイールへの組付け、内圧充填、荷重負荷等各種の解析に用いるタイヤモデルとしては、上記タイヤの数値解析モデル10に限らず、図1(b)に示したような、上記タイヤの数値解析モデル10に、ホイールモデル20や路面モデル30を加えたモデルを用いてもよい。
また、上記例では、ビードワイヤ15Zの断面形状を8角形とし、これを8分割した例を示したが、ビードワイヤ15Zの要素15qの大きさや要素数、ビードワイヤ周辺の要素の要素数や要素の大きさについては、タイヤの種類や解析する対象により適宜決定される。
また、ホイールへの組付け、内圧充填、荷重負荷等各種の解析に用いるタイヤモデルとしては、上記タイヤの数値解析モデル10に限らず、図1(b)に示したような、上記タイヤの数値解析モデル10に、ホイールモデル20や路面モデル30を加えたモデルを用いてもよい。
タイヤサイズがPSR215/45R17のタイヤをモデル化したタイヤの数値解析モデルとして、ビード部の要素サイズが大きなモデル(従来モデル)10Aと、ビード部の要素サイズが小さく、かつ、ビードワイヤの要素とビードワイヤ周辺の要素の要素サイズが同じモデル(比較モデル)10Bと、本発明による、ビードワイヤを別モデルで作成し、周辺部分と拘束したモデル(本発明モデル)10とをそれぞれ作成し、これらの数値解析モデルを用いて、上記タイヤを7JJ×17のホイールに組み付け、内圧220kPaを充填する解析を行い、タイヤとホイールの最大接触圧の最大値を予測した結果と、その時の解析時間を以下の表1に示す。なお、最大接触圧の最大値は、実測での値を100とした指数で表わし、解析時間については、従来モデルを1とした時間とした。
表1から明らかなように、ビード部だけでなくビードワイヤの要素サイズも小さくした比較モデルを用いて解析した場合には、解析精度は著しく向上しているものの、解析時間は従来よりも大幅に増えてしまう。これに対して、本発明のモデルを用いて解析した場合には、上記比較モデルを用いた場合よりも遥かに短い時間(1/5以下の時間)で、上記比較モデルと同等の精度が得られることが確認された。
このように、本発明の解析モデルを用いホイールへの組付け、内圧充填、荷重負荷等各種の解析を行うようにすれば、精度を低下させることなく、解析時間を大幅に短縮することができるので、タイヤの設計・開発効率を向上させることができる。
10 タイヤの数値解析モデル、11 ベルト、12 カーカスプライ、
13 トレッド部、14 サイド部、15 ビード部、15Z ビードワイヤ、
15p ビード部のホイールと接する部分の要素、15q ビードワイヤの要素、
15r ビードワイヤ周辺の要素、
20 ホイールモデル、21 リム部、22 ディスク部、30 路面モデル。
13 トレッド部、14 サイド部、15 ビード部、15Z ビードワイヤ、
15p ビード部のホイールと接する部分の要素、15q ビードワイヤの要素、
15r ビードワイヤ周辺の要素、
20 ホイールモデル、21 リム部、22 ディスク部、30 路面モデル。
Claims (2)
- タイヤを少なくともトレッドやサイドを含むゴム部と、ベルトやカーカスプライを含む補強部材と、ビードワイヤとに要素分割したタイヤの数値解析モデルを作成する方法において、タイヤビード部をモデル化する際に、タイヤ半径方向断面内で複数のビードワイヤのまとまり全体を囲む形状を上記ビードワイヤの断面形状とするとともに、上記ビードワイヤに対応する要素と上記ビードワイヤ周辺の部材に対応する要素とが節点を共有させず、かつ、上記ビードワイヤの外表面節点と上記ビードワイヤ周辺の部材のビードワイヤに接する節点との相対位置が解析中に変わらないようにしたことを特徴とするタイヤの数値解析モデルの作成方法。
- タイヤをトレッドやサイドを含むゴム部材に対応する要素と、ベルトやカーカスプライを含む補強部材に対応する要素と、ビードワイヤに対応する要素とでモデル化したタイヤ数値解析モデルであって、タイヤ半径方向断面内で複数のビードワイヤのまとまり全体を囲む形状を上記ビードワイヤの断面形状とするとともに、上記ビードワイヤに対応する要素と上記ビードワイヤ周辺の部材に対応する要素とから成るタイヤビード部のモデルを、上記ビードワイヤに対応する要素と上記ビードワイヤ周辺の部材に対応する要素とは節点を共有せず、かつ、上記ビードワイヤの外表面節点と上記ビードワイヤ周辺の部材のビードワイヤに接する節点との相対位置が解析中に変わらないようなモデルとしたことを特徴とするタイヤ数値解析モデル。
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---|---|---|---|---|
JP2011213176A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-27 | Bridgestone Corp | タイヤ性能予測方法及びタイヤ性能予測装置 |
JP2012112670A (ja) * | 2010-11-19 | 2012-06-14 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | タイヤ・ホイール組立体モデルの作成方法、タイヤ・ホイール組立体モデルの作成用コンピュータプログラム及びタイヤ・ホイール組立体のシミュレーション方法、並びにタイヤ・ホイール組立体モデルの作成装置 |
-
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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