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JP2007290872A - エレベーター装置 - Google Patents

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昇 荒堀
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富夫 早野
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Abstract

【課題】
駆動装置が小型で、その制動部又は位置検出器の保守が容易なエレベーター装置を提供する。
【解決手段】
昇降路内でロープ5により吊られた乗りかご1と釣合いおもり12が巻上機により駆動されるエレベーター装置において、乗りかご1の上部に設けられた吊り車8と、乗りかご1の床板下部に設けられロープ5の一端を固定する綱止め部19と、乗りかご1の床板側端部に設けられた返し車20と、釣合いおもり12の上部に設けられた吊り車13と、釣合いおもり12の上部に設けられロープ5の他端を固定する綱止め部15を備え、巻上機の駆動シーブ24の鉛直投影が、乗りかご1の鉛直投影と重ならず、巻上機の制動部25又は位置検出器26の反駆動シーブ24側端の鉛直投影が、乗りかご1の鉛直投影内に位置し、乗りかご1の床板下部に設けられた綱止め部19から伸びたロープ5が、返し車20を介して上方へ方向転換されるようにした。
【選択図】図11

Description

本発明は、昇降路内のガイドレールに沿って乗りかごと釣合いおもりが移動するエレベーター装置に関するものである。
従来から、乗りかご及び釣合いおもりを、3:1ローピングで吊り下げたエレベーター装置が提案されている。例えば、下記特許文献1には、従来の2:1ローピングのエレベーター装置に対して、ロープに作用する張力が2/3となり、駆動装置に作用する巻き上げトルクが低減され、結果的に駆動装置を小型化できることが記載されている。
特開2004−83231号(段落番号0023,第1図,第7図等)
しかしながら、上記特許文献1に記載されたエレベーター装置では、駆動装置の反シーブ側端の鉛直投影が、乗りかごの鉛直投影からはみ出している。したがって、乗りかごの上に乗った作業者が、駆動装置の制動部又は位置検出器を、反シーブ側から点検や交換などの保守を行う場合に、制動部又は位置検出器の前の空間が狭く、作業が容易ではなかった。
本発明の目的は、駆動装置が小型で、その制動部又は位置検出器の保守が容易なエレベーター装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、昇降路内でロープにより吊られた乗りかごと釣合いおもりが巻上機により駆動されるエレベーター装置において、前記乗りかごの上部に設けられた吊り車と、前記乗りかごの床板下部に設けられ前記ロープの一端を固定する綱止め部と、前記乗りかごの床板側端部に設けられた返し車と、前記釣合いおもりの上部に設けられた吊り車と、前記釣合いおもりの上部に設けられ前記ロープの他端を固定する綱止め部を備え、前記巻上機のシーブの鉛直投影が、前記乗りかごの鉛直投影と重ならず、前記巻上機の制動部の反シーブ側端の鉛直投影が、前記乗りかごの鉛直投影内に位置し、前記乗りかごの床板下部に設けられた綱止め部から伸びた前記ロープが、前記返し車を介して上方へ方向転換されるようにしたものである。
さらに本発明は、昇降路内でロープにより吊られた乗りかごと釣合いおもりが巻上機により駆動されるエレベーター装置において、前記乗りかごの上部に設けられた吊り車と、前記乗りかごの床板下部に設けられ前記ロープの一端を固定する綱止め部と、前記乗りかごの床板側端部に設けられた返し車と、前記釣合いおもりの上部に設けられた吊り車と、前記釣合いおもりの上部に設けられ前記ロープの他端を固定する綱止め部を備え、前記巻上機のシーブの鉛直投影が、前記乗りかごの鉛直投影と重ならず、前記巻上機の位置検出器の反シーブ側端の鉛直投影が、前記乗りかごの鉛直投影内に位置し、前記乗りかごの床板下部に設けられた綱止め部から伸びた前記ロープが、前記返し車を介して上方へ方向転換されるようにしたものである。
本発明によれば、駆動装置が小型で、その制動部又は位置検出器の保守が容易なエレベーター装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を示すエレベーター装置のロープ5の掛け方を示す図である。図2は本実施形態のエレベーター装置における昇降路の平面断面図であり、図3は本実施形態のエレベーター装置の巻上機の断面を示す図である。図4は本実施形態のエレベーター装置における昇降路の右側面図であり、図5は本実施形態のエレベーター装置における昇降路の正面図である。
本実施形態のエレベーター装置では、乗りかご1が、乗りかごガイドレール16a,16bに沿って昇降し、釣合いおもり12が、釣合いおもりガイドレール17a,17bに沿って昇降するように構成されている。また、乗りかご1と釣合いおもり12は、ロープ5により吊られ、薄型巻上機10により駆動される。ここで、薄型の巻上機とは、回転軸方向の長さが、回転軸方向と垂直方向の長さよりも小さい巻上機をいう。また、乗りかご1の奥行方向とは、かごドア2と垂直な方向を意味し、昇降路内でかごドア2から離れる方向を後方と称する。乗りかご1の右側部とは、エレベーターの乗場側から見て乗りかご1の右の部分を意味する。
更に、乗りかご1の天井部にはかご上枠3が設置され、このかご上枠3に、吊り車8が取付けられている。また、乗りかご1の右側部のかご床付近には、綱止め部4が設けられている。一方、釣合いおもり12の上部にも、綱止め部15及び吊り車13が取付けられている。尚、綱止め部4,15は、ロープ5の伸びを吸収する機能を有している。
そして、昇降路の上部には、互いの鉛直投影が略平行な2つの返し車からなる第1の返し車7a及び7bと、互いの鉛直投影が略平行な第2の返し車9a及び9bと、この第2返し車9a及び9bの鉛直投影に対して略垂直な鉛直投影を有する第2の返し車9cと、第3の返し車14が設置されている。ここで、第1の返し車7a,7b,吊り車8,薄型巻上機10の駆動シーブ11及び第3の返し車14は、互いの鉛直投影が略平行になるように配置されている。また、第2の返し車9a及び9bの鉛直投影は、第1の返し車7a,7bの鉛直投影に対して傾斜するように配置されている。尚、いずれの返し車も乗りかご1の天井部よりも上方にある。更に、綱止め部4と返し車7a,7bと吊り車8の位置は、図2の左右方向にそれぞれ調整代が設けられているため可変であり、乗りかご1の吊り状態を据付け作業時に調整できる。
次に、本実施形態のエレベーター装置におけるロープ5の掛け方について説明する。基本的には、本実施形態のエレベーター装置は、綱止め部4,15と、吊り車8,13を利用して、乗りかご1と釣合いおもり12を吊る、3:1ローピング方式を採用している。具体的には図1に示す通りであり、まず、ロープ5の一端が、乗りかご1の右側部のかご床付近の綱止め部4に固定され、この綱止め部4から上方へ伸び第1の返し車7aから略水平に伸びてもう一つの第1の返し車7bに至り、この第1の返し車7bによって下方へ方向転換される。更に、このロープ5は、乗りかご1の上部の吊り車8を介して上方へ方向転換し、第2の返し車9aの上部に巻き掛けられた後、もう一つの第2の返し車9bの上部に巻き掛けられて下方に方向転換し、更にもう一つの第2の返し車9cの下部に巻き掛けられてから、上方に方向転換し、薄型巻上機10の駆動シーブ11に巻き掛けられて下方へ方向転換する。更に、このロープ5は、釣合いおもり12の上部の吊り車13を介して上方へ方向転換され、第3の返し車14を介して釣合いおもり12の上部の綱止め部15に至り、この綱止め部15にロープ5の他端が固定される。
薄型巻上機10は、その鉛直投影の一部が、乗りかご1の鉛直投影と昇降路壁18の鉛直投影の間に位置し、薄型巻上機10の鉛直投影の残りの部分が乗りかご1の鉛直投影と重なるように設けられている。図2と図3に示すように、巻上機内部の昇降路壁18に近い側には固定子27と回転子28から成るモータが設けられ、駆動シーブ11を挟んでモータと反対側には制動部21と位置検出器22が設けられている。
更に、本実施形態では、釣合いおもり12は、乗りかご1の後方に配置されており、薄型巻上機10の鉛直投影の一部が、この釣合いおもり12の鉛直投影と重なるように位置している。また、薄型巻上機10の重心の鉛直投影は、釣合いおもり12の一対のガイドレール17a,17bの鉛直投影の間付近に位置しているため、図示しない支持部材を介して、薄型巻上機10の荷重を、釣合いおもり12の一対のガイドレール17a,17bで支持できる。
上述のような本実施形態によれば、3:1ローピングであるため、懸垂荷重が3つのロープに分散され、返し車への懸垂荷重が低減され、また、薄型巻上機10のトルクが小さくて済む。つまり、エレベーター装置の強度部材や薄型巻上機10の小型化が可能となるので、製作コストを低減する効果が期待できる。
また、第2の返し車9a,9b,9cを設けることにより、薄型巻上機10の位置を調整できる。そこで、本実施形態では、駆動シーブ11の鉛直投影が乗りかご1の鉛直投影と重ならず、しかも制動部21の反駆動シーブ11側端の鉛直投影が乗りかご1の鉛直投影内に位置するように、薄型巻上機10の位置を調整した。これにより、薄型巻上機10の制動部21が昇降路内の広い空間に面して配置されるため、制動部21の保守作業を容易に行うことができる。同様に、位置検出器22の反シーブ側端の鉛直投影も乗りかご1の鉛直投影内に位置しているので、薄型巻上機10の位置検出器22の前に広い空間があり、位置検出器22の保守作業が容易になる。また、制動部21及び位置検出器22の近くで作業できるため、身を乗り出したりする必要がない点でも、保守作業が容易かつ安全といえる。
更に、本実施形態によれば、位置検出器22の鉛直投影が、乗りかご1の鉛直投影内に位置しているため、位置検出器22の保守作業中に誤って部品を取り落としても、その部品が昇降路の底へ落ちずに乗りかご1の上部に留まる可能性が高いという利点もある。
図6は本発明の第2の実施形態を示すエレベーター装置のロープ5の掛け方を示す図である。図7は、本実施形態のエレベーターにおける昇降路の平面断面図であり、図8は本実施形態のエレベーター装置の巻上機の外形図であり、図9は本実施形態のエレベーター装置における昇降路の右側面図であり、図10は本実施形態のエレベーターにおける昇降路の正面図である。本実施形態のエレベーター装置は、基本的には第1の実施形態と同じ構成であるので、第1の実施形態と異なる点に重点を置いて説明する。
本実施形態では、第1の実施形態で使用した薄型巻上機10に代えて、胴長巻上機23を使用している。ここで、胴長の巻上機とは、回転軸方向の長さが、回転軸方向と垂直方向の長さよりも長い巻上機をいう。
図7と図8に示すように、巻上機内部の昇降路壁18に近い側には駆動シーブ24が置かれ、モータを挟んで駆動シーブ24と反対側には制動部25と位置検出器26が設けられている。
本実施形態によれば、胴長巻上機23の保守作業に関して、第1の実施形態と同様の効果が達成できる。また、位置検出器26の鉛直投影だけでなく制動部25の鉛直投影も、乗りかご1の鉛直投影内に位置しているため、位置検出器26又は制動部25の保守作業中に誤って部品を取り落としても、その部品が昇降路の底へ落ちずに乗りかご1の上部に留まる可能性が高いという利点もある。
図11は本発明の第3の実施形態を示すエレベーター装置の昇降路の正面図である。本実施形態のエレベーター装置は、基本的には第2の実施形態と同じ構成であるので、第2の実施形態と異なる点に重点を置いて説明する。
本実施形態では、乗りかご1の床板下部に綱止め部19が設けられ、乗りかご1の床板右端部に第4の返し車20が設けられている。
次に、本実施形態のエレベーター装置におけるロープ5の掛け方について説明する。まず、ロープ5の一端が、前記乗りかご1の床板下部に設けられた綱止め部19に固定され、この綱止め部19から乗りかご1の床板端部に設けられた第4の返し車20を介して乗りかご1の側部に沿って上方へ伸び、第1の返し車7aに至る。第1の返し車7aより先のロープ5の掛け方は、他の実施形態と同じである。
本実施形態によれば、基本的に、第2の実施形態と同様の効果が達成できる。更に、本実施形態では、ロープ5の綱止め部19を略水平方向に向けたので、綱止め部19を長くする必要がある場合にも、綱止め部19の上下寸法を短くすることが可能となり、乗りかご1の床の下側に設ける機材の上下寸法を、ほぼ返し車7aの直径程度に制限できる。したがって第2の実施形態と比較して乗りかご1の上下寸法を小さくできるので、同一形状の昇降路にエレベーター装置を設置する場合には、乗りかご1の有効な昇降行程を第2の実施形態よりも長く確保できる。また第2の実施形態と比較して、ロープ5から乗りかご1の下部に作用する力の作用点を、綱止め部19および返し車20の2箇所に分散することにより、力の集中をより効果的に回避できる。
本発明の第1の実施形態のエレベーター装置におけるロープの掛け方を示す図である。 本発明の第1の実施形態のエレベーター装置の昇降路の平面断面図である。 本発明の第1の実施形態のエレベーター装置の巻上機の断面図である。 本発明の第1の実施形態のエレベーター装置の昇降路の右側面図である。 本発明の第1の実施形態のエレベーター装置の昇降路の正面図である。 本発明の第2の実施形態のエレベーター装置におけるロープの掛け方を示す図である。 本発明の第2の実施形態のエレベーター装置の昇降路の平面断面図である。 本発明の第2の実施形態のエレベーター装置の巻上機の外形図である。 本発明の第2の実施形態のエレベーター装置の昇降路の右側面図である。 本発明の第2の実施形態のエレベーター装置の昇降路の正面図である。 本発明の第3の実施形態のエレベーター装置の昇降路の正面図である。
符号の説明
1…乗りかご、2…かごドア、3…かご上枠、4,15,19…綱止め部、5…ロープ、6…ロープガイド装置、7a,7b…第1の返し車、8,8a,13,13a…吊り車、9a,9b,9c…第2の返し車、10…薄型巻上機、11,24…駆動シーブ、12…釣合いおもり、14…第3の返し車、16a,16b…乗りかごガイドレール、17a,17b…釣合いおもりガイドレール、18…昇降路壁、20…返し車、21,25…制動部、22,26…位置検出器、23…胴長巻上機。

Claims (4)

  1. 昇降路内でロープにより吊られた乗りかごと釣合いおもりが巻上機により駆動されるエレベーター装置において、前記乗りかごの上部に設けられた吊り車と、前記乗りかごの床板下部に設けられ前記ロープの一端を固定する綱止め部と、前記乗りかごの床板側端部に設けられた返し車と、前記釣合いおもりの上部に設けられた吊り車と、前記釣合いおもりの上部に設けられ前記ロープの他端を固定する綱止め部を備え、前記巻上機のシーブの鉛直投影が、前記乗りかごの鉛直投影と重ならず、前記巻上機の制動部の反シーブ側端の鉛直投影が、前記乗りかごの鉛直投影内に位置し、前記乗りかごの床板下部に設けられた綱止め部から伸びた前記ロープが、前記返し車を介して上方へ方向転換されることを特徴とするエレベーター装置。
  2. 昇降路内でロープにより吊られた乗りかごと釣合いおもりが巻上機により駆動されるエレベーター装置において、前記乗りかごの上部に設けられた吊り車と、前記乗りかごの床板下部に設けられ前記ロープの一端を固定する綱止め部と、前記乗りかごの床板側端部に設けられた返し車と、前記釣合いおもりの上部に設けられた吊り車と、前記釣合いおもりの上部に設けられ前記ロープの他端を固定する綱止め部を備え、前記巻上機のシーブの鉛直投影が、前記乗りかごの鉛直投影と重ならず、前記巻上機の位置検出器の反シーブ側端の鉛直投影が、前記乗りかごの鉛直投影内に位置し、前記乗りかごの床板下部に設けられた綱止め部から伸びた前記ロープが、前記返し車を介して上方へ方向転換されることを特徴とするエレベーター装置。
  3. 請求項1又は2のいずれかにおいて、前記巻上機は薄型であることを特徴とするエレベーター装置。
  4. 請求項1又は2のいずれかにおいて、前記巻上機は胴長であることを特徴とするエレベーター装置。
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