WO2015025396A1

WO2015025396A1 - エレベータ装置

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Publication number: WO2015025396A1
Application number: PCT/JP2013/072380
Authority: WO
Inventors: 啓太島林; 丸山　直之
Original assignee: 三菱電機株式会社
Priority date: 2013-08-22
Filing date: 2013-08-22
Publication date: 2015-02-26

Abstract

　この発明は、つり合いおもりの上下方向の走行スペースを確保して、オーバーヘッド寸法を小さくでき、ピット深さを浅くできるエレベータ装置を得る。　この発明に係るエレベータ装置は、つり合いおもり（４）が乗りかご（３）の奥行き方向の後側に配置され、巻き上げ機（５）が、昇降路頂部のつり合いおもり（４）の上方に配設され、おもり吊り車（２１）のみが、巻き上げ機（５）とつり合いおもり（４）との間に配設され、上部返し車（２０）が、乗りかご（３）の鉛直投影面の間口方向の他側に配設され、下部返し車（１７）は、間口方向の一端部が乗りかご（３）の鉛直投影面とつり合いおもり（４）の鉛直投影面との間のなかの間口方向の他側の領域に位置し、間口方向の他端側が当該領域から間口方向の他側に突出している。

Description

エレベータ装置

　この発明は、エレベータ装置に関し、特につり合いおもりが乗りかごの奥行き方向の後側に配置されたエレベータ装置に関するものである。

　エレベータ装置においては、建築上の制約などにより、乗りかごの間口寸法を確保して昇降路の間口寸法を小さくすることが求められている。つり合いおもりを乗りかごの奥行き方向の後側に配置するおもり後落ち方式が、つり合いおもりを乗りかごの間口方向の側部に配置するおもり横落ち方式より、昇降路の間口寸法を小さくできる。また、冠水対策の観点から、巻き上げ機の昇降路の頂部配置が、巻き上げ機のピット部配置より、有効となる。しかしながら、おもり後落ち方式の場合、つり合いおもりとかご吊り車との間の距離が長くなるので、ローピング構成、および巻き上げ機や返し車の配置が煩雑となる。

　このような状況を鑑み、巻き上げ機をつり合いおもりの上方に配置し、おもり側返し車を巻き上げ機とつり合いおもりとの間に配置し、かご側返し車を乗りかごの間口方向の側部に配置した、従来のおもり後落ち方式のエレベータ装置が提案されていた（例えば、特許文献１参照）。

　また、巻き上げ機を乗りかごの上方に配置し、巻き上げ機の綱車を巻き上げ機側のおもり用ガイドレールの上方に配置し、かご側返し車を乗りかごの間口方向の側部に配置した、従来のおもり後落ち方式のエレベータ装置が提案されていた（例えば、特許文献２参照）。

特開２００３－０２０１７６号公報特開２００４－１８９３４６号公報

　しかしながら、特許文献１に記載された従来のエレベータ装置では、おもり側返し車が巻き上げ機とつり合いおもりとの間に配置されている。そこで、つり合いおもりの上下方向の走行スペースを確保するために、最上階フロアレベルと昇降路天井との間の寸法（オーバーヘッド寸法）や最下階フロアレベルとピット底面との間の寸法（ピット深さ）が大きくなるという課題があった。

　また、特許文献２に記載された従来のエレベータ装置では、巻き上げ機が乗りかごの上部に配置されているので、オーバーヘッド寸法が大きくなるという課題があった。また、巻き上げ機の綱車が巻き上げ機側のおもり用ガイドレールを間口方向に跨いでいるので、綱車の径が大きくなり、オーバーヘッド寸法が大きくなるという課題もあった。

　本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、つり合いおもりの上下方向の走行スペースを確保して、オーバーヘッド寸法を小さくでき、ピット深さを浅くできることができるエレベータ装置を得ることを目的とする。

　本発明に係るエレベータ装置は、つり合いおもりが乗りかごの奥行き方向の後側に配置され、間口方向に離間して上記乗りかごの上部又は下部に配設された一対のかご吊り車と、上記つり合いおもりの上部に配設されたおもり吊り車と、鉛直方向の上方から見て、間口方向の一端部が上記乗りかごの鉛直投影面と上記つり合いおもりの鉛直投影面との間のなかの間口方向の他側の領域、又は上記乗りかごの鉛直投影面と間口方向の他側に位置するおもり用ガイドレールの鉛直投影面との間の領域に位置し、間口方向の他端側が当該領域から間口方向の他側に突出するように、軸を奥行き方向に一致させて配設された下部返し車と、鉛直方向の上方から見て、綱車が、上記乗りかごの鉛直投影面より奥行き方向の後側に、上記おもり吊り車と上記下部返し車との間に位置するように、昇降路頂部の上記つり合いおもりの上方に、上記下部返し車より高い高さ位置に配設された巻き上げ機と、鉛直方向の上方から見て、上記乗りかごの鉛直投影面の間口方向の他側に、間口方向の他側の上記かご吊り車と上記下部返し車との間に位置するように、軸を間口方向に一致させて上記昇降路頂部の上記下部返し車より高い高さ位置に配設された上部返し車と、を備えている。主索は、一端を上記昇降路頂部の間口方向の一側に連結されて下降し、上記一対のかご吊り車に掛け渡されて上記乗りかごの間口方向の他側から上昇し、上記上部返し車に掛け渡されて下降し、上記下部返し車に掛け渡されて上昇し、上記綱車に巻かれて下降し、上記おもり吊り車に掛け渡されて上昇し、他端を上記昇降路頂部に連結されている。

　本発明によれば、エレベータ装置は、つり合いおもりを乗りかごの奥行き方向の後側に配置するおもり後落ち方式であり、巻き上げ機がつり合いおもりの上方に配設されているので、昇降路の間口寸法を小さくできる。
　また、巻き上げ機がつり合いおもりの上方に配設され、おもり吊り車のみが巻き上げ機とつり合いおもりとの間に配設されているので、オーバーヘッド寸法を大きく、あるいはピット深さを深くすることなく、つり合いおもりの上下方向の走行スペースを確保することができる。
　また、乗りかごおよびつり合いおもりを懸垂する機器が、乗りかごの鉛直投影面の外側に位置しているので、オーバーヘッド寸法を大きく、あるいはピット深さを深くする必要がない。

この発明の実施の形態１に係るエレベータ装置を示す構成図である。この発明の実施の形態１に係るエレベータ装置を上方から見た模式図である。この発明の実施の形態１に係るエレベータ装置の昇降路ピット部を示す要部側面図である。この発明の実施の形態２に係るエレベータ装置を示す構成図である。この発明の実施の形態２に係るエレベータ装置を上方から見た模式図である。この発明の実施の形態２に係るエレベータ装置の昇降路頂部を示す要部側面図である。この発明の実施の形態３に係るエレベータ装置を示す構成図である。この発明の実施の形態３に係るエレベータ装置を上方から見た模式図である。この発明の実施の形態３に係るエレベータ装置の昇降路ピット部を示す要部側面図である。この発明の実施の形態３に係るエレベータ装置の昇降路頂部を示す要部側面図である。この発明の実施の形態４に係るエレベータ装置を上方から見た模式図である。この発明の実施の形態５に係るエレベータ装置を上方から見た模式図である。この発明の実施の形態６に係るエレベータ装置の要部を上方から見た模式図である。この発明の実施の形態７に係るエレベータ装置の要部を上方から見た模式図である。

　以下、本発明のエレベータ装置の好適な実施の形態について図面を用いて説明する。

　実施の形態１．
　図１はこの発明の実施の形態１に係るエレベータ装置を示す構成図、図２はこの発明の実施の形態１に係るエレベータ装置を上方から見た模式図、図３はこの発明の実施の形態１に係るエレベータ装置の昇降路ピット部を示す要部側面図である。

　図１から図３において、エレベータ装置は、出入り口を乗り場２側に向けて昇降路１内に配設された乗りかご３と、昇降路１内の乗りかご３の奥行き方向の後側に配設されたつり合いおもり４と、巻き上げ機５と、を備えている。ここで、乗り場２の出入り口の幅方向を間口方向とし、間口方向と直交する水平方向を奥行き方向とする。

　一対のかご用ガイドレール７ａ，７ｂが、それぞれ、昇降路１の間口方向の両側壁に上下方向に一定の間隔で固定されたレールブラケット（図示せず）に支持されて、間口方向に離間して、上下方向に延びるように配設されている。そして、乗りかご３が、一対のかご用ガイドレール７ａ，７ｂに案内されて上下方向に移動可能となっている。

　一対のおもり用ガイドレール９ａ，９ｂが、それぞれ、昇降路１の間口方向の両側壁に上下方向に一定の間隔で固定されたレールブラケット（図示せず）に支持されて、一対のかご用ガイドレール７ａ，７ｂの奥行き方向の後側に、間口方向に離間して、上下方向に延びるように配設されている。そして、つり合いおもり４が、一対のおもり用ガイドレール９ａ，９ｂに案内されて上下方向に移動可能となっている。

　巻き上げ機５は、一対のおもり用ガイドレール９ａ，９ｂの上端部間に架設されて間口方向に延びる巻き上げ機支持梁１１に取り付けられている。そして、巻き上げ機５は、綱車６の軸６ａを奥行き方向に一致させて、鉛直方向の上方から見たときに綱車６が乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間に位置するように、昇降路頂部１ａのつり合いおもり４の上部に配設されている。なお、乗りかご３の鉛直投影面は、乗りかご３を鉛直方向の上方から見たときの乗りかご３が占有するスペースである。また、つり合いおもり４の鉛直投影面は、つり合いおもり４を鉛直方向の上方から見たときのつり合いおもり４が占有するスペースである。

　一対のかご吊り車１２ａ，１２ｂが、それぞれ、鉛直方向の上方から見て乗りかご３の略重心位置を吊るように位置調整されて、乗りかご３の下部に、一対のかご用ガイドレール７ａ，７ｂの相対する方向、すなわち間口方向に離間して配設されている。

　かご緩衝器台１３が、昇降路ピット部１ｂの床面に固定されて、間口方向に延びるように配設されている。一対のかご用ガイドレール７ａ，７ｂの下端部が、かご緩衝器台１３の両端部に固定されている。かご緩衝器１４が、かご緩衝器台１３の長さ方向の中央部に固定されている。

　おもり緩衝器台１５が、昇降路ピット部１ｂの床面に固定されて、かご緩衝器台１３の奥行き方向の後側に、間口方向の延びるように配設されている。一対のおもり用ガイドレール９ａ，９ｂの下端部が、おもり緩衝器台１５の両端部に固定されている。おもり緩衝器１６が、おもり緩衝器台１５の長さ方向の中央部に固定されている。

　下部返し車１７は、吊り板１８ａを介して、昇降路ピット部１ｂの床面に固定された下部返し車支持梁（図示せず）に、奥行き方向に一致する軸１７ａ周りに回転可能に取り付けられている。下部反し車１７は、鉛直方向の上方から見て、間口方向の一端部が乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間のなかの間口方向の他側の領域に位置し、間口方向の他端側が当該領域から間口方向の他側に突出している。

　上部反し車支持梁１９が、間口方向の他側のかご用ガイドレール７ｂの上端側と巻き上げ機支持梁１１との間に架設されて奥行き方向に延びるように昇降路頂部１ａに配設されている。上部反し車２０が、軸２０ａを間口方向に一致させ、乗りかご３の鉛直投影面の間口方向の他側に、かご吊り車１２ｂと下部反し車１７との間に位置するように、上部反し車支持梁１９に取り付けられて、昇降路頂部１ａに配設されている。このとき、鉛直上方から見て、上部返し車２０の奥行き方向の前側の端部が、乗りかご３の鉛直投影面の間口方向の他側に突出するかご吊り車１２ｂの端部に近接している。

　おもり吊り車２１は、鉛直方向の上方から見て、つり合いおもり４の略重心位置を吊るように、軸を奥行き方向に対して傾斜させてつり合いおもり４の上部に配設されている。このとき、鉛直上方から見て、おもり吊り車２１の間口方向の他側の端部が、綱車６の間口方向の一側の端部に近接している。

　つぎに、ローピングについて説明する。まず、主索としての巻き上げロープ２２は、一端を間口方向の一側のかご用ガイドレール７ａの上端側と巻き上げ機支持梁１１との間に架設されて奥行き方向に延びるかご綱止支持梁２３にかご綱止部２４で連結されている。かご綱止部２４から下げられた巻き上げロープ２２は、乗りかご３の間口方向の一側から一対のかご吊り車１２ａ，１２ｂに掛け渡され、乗りかご３の間口方向の他側から引き下げられる。そして、乗りかご３の間口方向の他側から引き上げられた巻き上げロープ２２は、奥行き方向の前側から上部返し車２０に掛け渡され、上部返し車２０の奥行き方向の後側から下げられる。

　そして、上部返し車２０の奥行き方向の後側から下げられた巻き上げロープ２２は、間口方向の他側から下部返し車１７に掛け渡され、下部返し車１７の間口方向の一側から引き上げられる。そして、下部返し車１７の間口方向の一側から引き上げられた巻き上げロープ２２は、間口方向の他側から綱車６に複数回巻かれた後、綱車６の間口方向の一側から下げられる。そして、綱車６の間口方向の一側から下げられた巻き上げロープ２２は、間口方向の他側からおもり吊り車２１に掛け渡され、おもり吊り車２１の間口方向の一側から引き上げられ、他端を巻き上げ機支持梁１１におもり綱止部２５で連結される。

　この実施の形態１によれば、エレベータ装置は、つり合いおもり４を乗りかご３の奥行き方向の後側に配置するおもり後落ち方式であり、巻き上げ機５がつり合いおもり４の上方に配設されているので、昇降路１の間口寸法を小さくできる。

　巻き上げ機５がつり合いおもり４の上方に配設され、おもり吊り車２１のみが巻き上げ機５とつり合いおもり４との間に配設されている。そこで、オーバーヘッド寸法を大きく、あるいはピット深さを深くすることなく、つり合いおもり４の上下方向の走行スペースを確保することができる。

　乗りかごおよびつり合いおもりを懸垂する機器である巻き上げ機５、下部返し車１７および上部返し車２０が、乗りかご３の鉛直投影面の外側に位置しているので、オーバーヘッド寸法を大きく、あるいはピット深さを深くする必要がない。

　下部返し車１７は、軸方向を奥行き方向に一致させて、鉛直方向の上方から見て、間口方向の一端部が乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間のなかの間口方向の他側の領域に位置し、間口方向の他端側が当該領域から間口方向の他側に突出している。そこで、乗りかご３が突き下げたときに、下部返し車１７とかご下機器との干渉を回避することができる。

　また、上部返し車２０の奥行き方向の前側の端部が、鉛直上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面の間口方向の他側に突出するかご吊り車１２ｂの端部に近接している。そこで、上部返し車２０とかご吊り車１２ｂとの間を走行する巻き上げロープ２２の鉛直方向に対する角度が小さくなるので、上部返し車２０およびかご吊り車１２ｂの軸受に作用するスラスト荷重が小さくなるとともに、巻き上げロープ２２の摩耗が低減される。

　また、おもり吊り車２１の間口方向の他側の端部が、鉛直方向の上方から見て、綱車６の間口方向の一側の端部に近接している。そこで、おもり吊り車２１と綱車６との間を走行する巻き上げロープ２２の鉛直方向に対する角度が小さくなるので、おもり吊り車２１および綱車６の軸受に作用するスラスト荷重が小さくなるとともに、巻き上げロープ２２の摩耗が低減される。

　また、巻き上げ機５の綱車６が、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間に位置しているので、綱車６がオーバーヘッド寸法やピット寸法に影響を与えない。そこで、綱車６の径の設計自由度が高められる。

　なお、上記実施の形態１では、巻き上げ機の綱車が軸を奥行き方向に一致させて配設され、おもり吊り車が軸を奥行き方向に対して傾斜させ、かつ水平にして配設されているが、巻き上げ機の綱車が軸を奥行き方向に対して傾斜させ、かつ水平にして配設され、おもり吊り車が軸を奥行き方向に一致させて配設されてもよい。

　また、上記実施の形態１では、一対のかご吊り車の相対する方向を、一対のかご用ガイドレールの相対する方向と平行としているが、一対のかご吊り車の相対する方向は、乗りかごを略重心位置で吊れれば、一対のかご用ガイドレールの相対する方向に対して斜めにしてもよい。

　実施の形態２．
　図４はこの発明の実施の形態２に係るエレベータ装置を示す構成図、図５はこの発明の実施の形態２に係るエレベータ装置を上方から見た模式図、図６はこの発明の実施の形態２に係るエレベータ装置の昇降路頂部を示す要部側面図である。

　図４から図６において、上部反し車２０Ａ，２０Ｂが、軸２０ａを間口方向に一致させて、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面の間口方向の他側に、かつかご吊り車１２ｂの奥行き方向の後側に、奥行き方向に並んで、上部反し車支持梁１９に取り付けられて、昇降路頂部１ａに配設されている。

　下部返し車支持梁２６が、一端を巻き上げ機支持梁１１に固着されて垂下され、昇降路頂部１ａに配設されている。下部反し車１７は、軸１７ａを奥行き方向として、鉛直方向の上方から見て、間口方向の一端部が乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間のなかの間口方向の他側の領域に位置し、間口方向の他端側が当該領域から間口方向の他側に突出するように、下部返し車支持梁２６に回転可能に取り付けられている。

　このとき、鉛直方向の上方から見て、下部返し車１７の間口方向の他側の端部が、上部返し車２０Ｂの奥行き方向の後側の端部に近接し、上部返し車２０Ａの奥行き方向の前側の端部が、かご吊り車１２ｂの間口方向の他側の端部に近接し、おもり吊り車２１の間口方向の他側の端部が、綱車６の間口方向の一側の端部に近接している。また、下部返し車１７は、昇降路頂部１ａの綱車６および上部返し車２０Ａ，２０Ｂより低い高さ位置に配設されている。
　なお、他の構成は上記実施の形態１と同様に構成されている。

　つぎに、ローピングについて説明する。まず、巻き上げロープ２２は、一端を間口方向の一側のかご用ガイドレール７ａの上端側と巻き上げ機支持梁１１との間に架設されて奥行き方向に延びるかご綱止支持梁２３にかご綱止部２４で連結されている。かご綱止部２４から下げられた巻き上げロープ２２は、乗りかご３の間口方向の一側から一対のかご吊り車１２ａ，１２ｂに掛け渡され、乗りかご３の間口方向の他側から引き下げられる。そして、乗りかご３の間口方向の他側から引き上げられた巻き上げロープ２２は、奥行き方向の前側から上部返し車２０Ａ，２０Ｂに掛け渡され、上部返し車２０Ｂの奥行き方向の後側から下げられる。

　そして、上部返し車２０Ｂの奥行き方向の後側から下げられた巻き上げロープ２２は、間口方向の他側から下部返し車１７に掛け渡され、下部返し車１７の間口方向の一側から引き上げられる。そして、下部返し車１７の間口方向の一側から引き上げられた巻き上げロープ２２は、間口方向の他側から綱車６に複数回巻かれた後、綱車６の間口方向の一側から下げられる。そして、綱車６の間口方向の一側から下げられた巻き上げロープ２２は、間口方向の他側からおもり吊り車２１に掛け渡され、おもり吊り車２１の間口方向の一側から引き上げられ、他端を巻き上げ機支持梁１１におもり綱止部２５で連結される。

　この実施の形態２では、つり合いおもり４が乗りかご３の奥行き方向の後側に配置されている。おもり吊り車２１のみが巻き上げ機５とつり合いおもり４との間に配設されている。上部返し車２０Ａ、２０Ｂが、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面の間口方向の他側に配設されている。下部返し車１７の間口方向の一側の端部が、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間に配設されている。したがって、この実施の形態２においても、上記実施の形態１と同様に効果を奏する。

　この実施の形態２によれば、乗りかご３およびつり合いおもり４を懸垂する機器が昇降路頂部１ａに集約されているので、昇降路ピット部１ｂの空きスペースが広くなり、かご緩衝器１４およびおもり緩衝器１６の設置が容易となる。
　かご吊り車１２ｂと下部返し車１７との間の水平方向の距離が長くなっているが、上部返し車が、上部返し車２０Ａ，２０Ｂを奥行き方向に１列に並べて構成されているので、上部返し車２０Ａ，２０Ｂの大型化を抑えることができる。

　下部返し車１７の間口方向の他側の端部が、鉛直方向の上方から見て、上部返し車２０Ｂの奥行き方向の後側の端部に近接している。そこで、下部返し車１７と上部返し車２０Ｂとの間を走行する巻き上げロープ２２の鉛直方向に対する角度が小さくなるので、下部返し車１７および上部返し車２０Ｂの軸受に作用するスラスト荷重が小さくなるとともに、巻き上げロープ２２の摩耗が低減される。

　また、上部返し車２０Ａの奥行き方向の前側の端部が、鉛直上方から見て、かご吊り車１２ｂの間口方向の他側の端部に近接している。そこで、上部返し車２０Ａとかご吊り車１２ｂとの間を走行する巻き上げロープ２２の鉛直方向に対する角度が小さくなるので、上部返し車２０Ａおよびかご吊り車１２ｂの軸受に作用するスラスト荷重が小さくなるとともに、巻き上げロープ２２の摩耗が低減される。

　実施の形態３．
　図７はこの発明の実施の形態３に係るエレベータ装置を示す構成図、図８はこの発明の実施の形態３に係るエレベータ装置を上方から見た模式図、図９はこの発明の実施の形態３に係るエレベータ装置の昇降路ピット部を示す要部側面図、図１０はこの発明の実施の形態３に係るエレベータ装置の昇降路頂部を示す要部側面図である。

　図７から図１０において、上部反し車２０Ａは、軸２０ａを間口方向に一致させて、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面の間口方向の他側に、かつかご吊り車１２ｂの奥行き方向の後側に、上部反し車支持梁１９に取り付けられて、昇降路頂部１ａに配設されている。

　下部返し車１７は、軸１７ａを間口方向に一致させて、吊り板１８ａを介して、昇降路ピット部１ｂの床面に固定された下部返し車支持梁１８に回転可能に取り付けられて、昇降路ピット部１ｂに配設されている。下部反し車１７は、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面の間口方向の他側に、かつ上部返し車２０Ａの奥行き方向の後側に配設されている。

　ソラセ車２７は、軸２７ａを奥行き方向として、下部返し車支持梁２６に回転可能に取り付けられて、昇降路頂部１ａに配設されている。ソラセ車２７は、鉛直方向の上方から見て、間口方向の一端部が乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間のなかの間口方向の他側の領域に位置し、間口方向の他端側が当該領域から間口方向の他側に突出するように、配設されている。

　このとき、鉛直方向の上方から見て、下部返し車１７の奥行き方向の後側の端部が、ソラセ車２７の間口方向の他側の端部に近接し、上部返し車２０Ａの奥行き方向の前側の端部が、かご吊り車１２ｂの間口方向の他側の端部に近接し、おもり吊り車２１の間口方向の他側の端部が、綱車６の間口方向の一側の端部に近接している。また、ソラセ車２７は、綱車６より低い高さ位置に配設されている。
　なお、他の構成は上記実施の形態１と同様に構成されている。

　つぎに、ローピングについて説明する。まず、主索としての巻き上げロープ２２は、一端を間口方向の一側のかご用ガイドレール７ａの上端側と巻き上げ機支持梁１１との間に架設されて奥行き方向に延びるかご綱止支持梁２３にかご綱止部２４で連結されている。かご綱止部２４から下げられた巻き上げロープ２２は、乗りかご３の間口方向の一側から一対のかご吊り車１２ａ，１２ｂに掛け渡され、乗りかご３の間口方向の他側から引き下げられる。そして、乗りかご３の間口方向の他側から引き上げられた巻き上げロープ２２は、奥行き方向の前側から上部返し車２０Ａに掛け渡され、上部返し車２０Ａの奥行き方向の後側から下げられる。

　そして、上部返し車２０Ａの奥行き方向の後側から下げられた巻き上げロープ２２は、奥行き方向の前側から下部返し車１７に掛け渡され、下部返し車１７の奥行き方向の後側から引き上げられる。そして、下部返し車１７の奥行き方向の後側から引き上げられた巻き上げロープ２２は、間口方向の他側からソラセ車２７に掛け渡され、その軌道を変えられて上げられる。軌道を変えられた巻き上げロープ２２は、綱車６に複数回巻かれた後、綱車６の間口方向の一側から下げられる。そして、綱車６の間口方向の一側から下げられた巻き上げロープ２２は、間口方向の他側からおもり吊り車２１に掛け渡され、おもり吊り車２１の間口方向の一側から引き上げられ、他端を巻き上げ機支持梁１１におもり綱止部２５で連結される。

　この実施の形態３では、つり合いおもり４が乗りかご３の奥行き方向の後側に配置されている。おもり吊り車２１のみが巻き上げ機５とつり合いおもり４との間に配設されている。上部返し車２０Ａおよび下部返し車１７が、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面の間口方向の他側に配設されている。ソラセ車２７が、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間に配設されている。したがって、この実施の形態３においても、上記実施の形態１と同様に効果を奏する。

　この実施の形態３によれば、下部返し車１７が、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面の間口方向の他側に配設されている。ソラセ車２７が、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間に位置するように、昇降路頂部１ａに配設されている。そこで、下部返し車１７とソラセ車２７との間の巻き上げロープ２２の軌道が、乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間の領域から間口方向の他側に外れる。したがって、乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間のスペースを広げることなく、巻き上げロープ２２の振れ止めを設置でき、昇降路１の奥行き方向の寸法拡大を抑制できる。

　下部返し車１７の奥行き方向の後側の端部が、鉛直方向の上方から見て、ソラセ車２７の間口方向の他側の端部に近接している。そこで、下部返し車１７とソラセ車２７との間を走行する巻き上げロープ２２の鉛直方向に対する角度が小さくなるので、下部返し車１７およびソラセ車２７の軸受に作用するスラスト荷重が小さくなるとともに、巻き上げロープ２２の摩耗が低減される。

　実施の形態４．
　図１１はこの発明の実施の形態４に係るエレベータ装置を上方から見た模式図である。

　図１１において、巻き上げ機５は、綱車６を乗りかご３の鉛直投影面に向けて、軸６ａを間口方向に一致させて、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面の間口方向の他側に、かつかご吊り車１２ｂの奥行き方向の後側に位置するように、昇降路頂部１ａに配設されている。

　下部返し車１７は、軸１７ａを奥行き方向に一致させて、鉛直方向の上方から見て、間口方向の一端部が乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間のなかの間口方向の他側の領域に位置し、間口方向の他端側が当該領域から間口方向の他側に突出するように、昇降路ピット部１ｂに配設されている。

　上部返し車２０は、軸２０ａを奥行き方向に一致させて、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間に、下部返し車１７とおもり吊り車２１との間に位置するように、昇降路頂部１ａに配設されている。

　このとき、鉛直方向の上方から見て、綱車６の奥行き方向の前側の端部が、かご吊り車１２ｂの間口方向の他側の端部に近接し、おもり吊り車２１の間口方向の他側の端部が、上部返し車２０の間口方向の一側の端部に近接している。
　なお、他の構成は上記実施の形態１と同様に構成されている。

　つぎに、ローピングについて説明する。まず、巻き上げロープ２２は、一端を間口方向の一側のかご用ガイドレール７ａの上端側と巻き上げ機支持梁１１との間に架設されて奥行き方向に延びるかご綱止支持梁２３にかご綱止部２４で連結されている。かご綱止部２４から下げられた巻き上げロープ２２は、乗りかご３の間口方向の一側から一対のかご吊り車１２ａ，１２ｂに掛け渡され、乗りかご３の間口方向の他側から引き下げられる。そして、乗りかご３の間口方向の他側から引き上げられた巻き上げロープ２２は、奥行き方向の前側から綱車６に複数回巻かれた後、綱車６の奥行き方向の後側から下げられる。

　そして、綱車６の奥行き方向の後側から下げられた巻き上げロープ２２は、間口方向の他側から下部返し車１７に掛け渡され、下部返し車１７の間口方向の一側から引き上げられる。そして、下部返し車１７の間口方向の一側から引き上げられた巻き上げロープ２２は、間口方向の他側から上部返し車２０に掛け渡され、上部返し車２０の間口方向の一側から下げられる。そして、綱車６の間口方向の一側から下げられた巻き上げロープ２２は、間口方向の他側からおもり吊り車２１に掛け渡され、おもり吊り車２１の間口方向の一側から引き上げられ、他端を巻き上げ機支持梁１１におもり綱止部２５で連結される。

　この実施の形態４では、つり合いおもり４が乗りかご３の奥行き方向の後側に配置されている。おもり吊り車２１のみがつり合いおもり４の上部に配設されている。巻き上げ機５、下部返し車１７，および上部返し車２０が、乗りかご３の鉛直投影面およびつり合いおもり４の鉛直投影面の外側に配設されている。したがって、この実施の形態４においても、上記実施の形態１と同様に効果を奏する。

　この実施の形態４によれば、上部返し車２０がおもり吊り車２１の上方に配設されている。上部返し車２０は、巻き上げ機５に比べて高さ寸法が小さいので、つり合いおもり４の縦方向の走行スペースを上記実施の形態１と同等として、つり合いおもり４の高さ寸法を高くすることができる。つまり、つり合いおもり４の縦方向の走行スペースを縮小することなく、おもりの積み込み重量を増やすことができる。

　また、綱車６の奥行き方向の前側の端部が、鉛直上方から見て、かご吊り車１２ｂの間口方向の他側の端部に近接している。そこで、綱車６とかご吊り車１２ｂとの間を走行する巻き上げロープ２２の鉛直方向に対する角度が小さくなるので、綱車６およびかご吊り車１２ｂの軸受に作用するスラスト荷重が小さくなるとともに、巻き上げロープ２２の摩耗が低減される。

　また、おもり吊り車２１の間口方向の他側の端部が、鉛直方向の上方から見て、上部返し車２０の間口方向の一側の端部に近接している。そこで、おもり吊り車２１と上部返し車２０との間を走行する巻き上げロープ２２の鉛直方向に対する角度が小さくなるので、おもり吊り車２１および上部返し車２０の軸受に作用するスラスト荷重が小さくなるとともに、巻き上げロープ２２の摩耗が低減される。

　実施の形態５．
　図１２はこの発明の実施の形態５に係るエレベータ装置を上方から見た模式図である。

　図１２において、巻き上げ機５は、綱車６を乗りかご３の鉛直投影面に向けて、軸６ａを間口方向に一致させて、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面の間口方向の他側に、かつかご吊り車１２ｂの奥行き方向の後側に位置するように、昇降路頂部１ａに配設されている。

　下部返し車１７は、軸１７ａを間口方向に一致させて、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面の間口方向の他側に、かつ綱車６の奥行き方向の後側に位置するように、昇降路ピット部１ｂに配設されている。
　ソラセ車２７は、軸２７ａを奥行き方向として、昇降路頂部１ａに配設されている。ソラセ車２７は、鉛直方向の上方から見て、間口方向の一端部が乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間のなかの間口方向の他側の領域に位置し、間口方向の他端側が当該領域から間口方向の他側に突出するように、配設されている。

　上部返し車２０は、軸２０ａを奥行き方向に一致させて、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間に、ソラセ車２７とおもり吊り車２１との間に位置するように、昇降路頂部１ａに配設されている。

　このとき、鉛直方向の上方から見て、綱車６の奥行き方向の前側の端部が、かご吊り車１２ｂの間口方向の他側の端部に近接し、下部返し車１７の奥行き方向の後側の端部が、ソラセ車２７の間口方向の他側の端部に近接し、おもり吊り車２１の間口方向の他側の端部が、上部返し車２０の間口方向の一側の端部に近接している。
　なお、他の構成は上記実施の形態１と同様に構成されている。

　そして、綱車６の奥行き方向の後側から下げられた巻き上げロープ２２は、間口方向の他側から下部返し車１７に掛け渡され、下部返し車１７の間口方向の一側から引き上げられる。そして、下部返し車１７の間口方向の一側から引き上げられた巻き上げロープ２２は、間口方向の他側からソラセ車２７に掛け渡され、その軌道を変えられて上げられる。そして、軌道を変えられた巻き上げロープ２２は、間口方向の他側から上部返し車２０に掛け渡され、上部返し車２０の間口方向の一側から下げられる。上部返し車２０の間口方向の一側から下げられた巻き上げロープ２２は、間口方向の他側からおもり吊り車２１に掛け渡され、おもり吊り車２１の間口方向の一側から引き上げられ、他端を巻き上げ機支持梁１１におもり綱止部２５で連結される。

　この実施の形態５では、つり合いおもり４が乗りかご３の奥行き方向の後側に配置されている。おもり吊り車２１のみがつり合いおもり４の上部に配設されている。巻き上げ機５、下部返し車１７、ソラセ車２７、および上部返し車２０が、乗りかご３の鉛直投影面およびつり合いおもり４の鉛直投影面の外側に配設されている。したがって、この実施の形態５においても、上記実施の形態１と同様に効果を奏する。

　この実施の形態５によれば、下部返し車１７が、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面の間口方向の他側に配設されている。ソラセ車２７が、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間に位置するように、昇降路頂部１ａに配設されている。そこで、下部返し車１７とソラセ車２７との間の巻き上げロープ２２の軌道が、乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間の領域から間口方向の他側に外れる。したがって、乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間のスペースを広げることなく、巻き上げロープ２２の振れ止めを設置でき、昇降路１の奥行き方向の寸法拡大を抑制できる。

　また、上部返し車２０がおもり吊り車２１の上方に配設されているので、つり合いおもり４の縦方向の走行スペースを縮小することなく、おもりの積み込み重量を増やすことができる。

　また、下部返し車１７の奥行き方向の後側の端部が、鉛直上方から見て、ソラセ車２７の間口方向の他側の端部に近接している。そこで、下部返し車１７とソラセ車２７との間を走行する巻き上げロープ２２の鉛直方向に対する角度が小さくなるので、下部返し車１７およびソラセ車２７の軸受に作用するスラスト荷重が小さくなるとともに、巻き上げロープ２２の摩耗が低減される。

　実施の形態６．
　図１３はこの発明の実施の形態６に係るエレベータ装置の要部を上方から見た模式図である。

　図１３において、つり合いおもり４Ａは、間口方向の他側における奥行き方向の前側の壁面を奥行き方向の後側に窪ませて形成された段部２８を有している。そして、下部返し車１７が、軸１７ａを奥行き方向に一致させて、鉛直上方から見て、その間口方向の一端側を乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４Ａの鉛直投影面の段部２８との間に位置させるように、昇降路ピット部１ｂに配設されている。巻き上げ５機は、鉛直方向の上方から見て、綱車６が、その一部を乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４Ａの鉛直投影面との間に突出させて、下部返し車１７とおもり吊り車２１との間に位置するように、昇降路頂部１ａのつり合いおもり４Ａの上部に配設されている。
　なお、他の構成は、上記実施の形態１と同様に構成されている。

　この実施の形態６によれば、つり合いおもり４Ａは、間口方向の他側における奥行き方向の前側の壁面を奥行き方向の後側に窪ませて形成された段部２８を有している。そして、下部返し車１７が、軸１７ａを奥行き方向に一致させて、鉛直上方から見て、その間口方向の一端側を乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４Ａの鉛直投影面の段部２８との間に位置させている。そこで、鉛直上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４Ａの鉛直投影面との間のデッドスペースを少なくでき、昇降路１の奥行き寸法を小さくすることができる。

　なお、上記実施の形態６では、上記実施の形態１におけるつり合いおもり４に段部２８を形成しているが、上記実施の形態２から５におけるつり合いおもり４に段部２８を形成してもよい。この場合、ソラセ車や下部返し車の間口方向の一端側が、鉛直上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４Ａの鉛直投影面の段部２８との間に位置される。

　実施の形態７．
　図１４はこの発明の実施の形態７に係るエレベータ装置の要部を上方から見た模式図である。

　図１４において、下部返し車１７が、軸１７ａを奥行き方向に一致させて、鉛直上方から見て、その間口方向の一端側を乗りかご３の鉛直投影面と間口方向の他側のおもり用ガイドレール９ｂの鉛直投影面との間に位置させるように、昇降路ピット部１ｂに配設されている。巻き上げ機５は、鉛直方向の上方から見て、綱車６が、その一部を乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間に突出させて、下部返し車１７とおもり吊り車２１との間に位置するように、昇降路頂部１ａのおもり用ガイドレール９ｂおよびつり合いおもり４の間口方向の他側の上部に配設されている。
　なお、他の構成は、上記実施の形態１と同様に構成されている。

　この実施の形態７によれば、下部返し車１７が、軸１７ａを奥行き方向に一致させて、鉛直上方から見て、その間口方向の一端側を乗りかご３の鉛直投影面とおもり用ガイドレール９ｂの鉛直投影面との間に位置させている。そこで、おもり用ガイドレール９ｂの奥行き方向の幅が、つり合いおもり４の奥行き方向の幅より狭いので、鉛直上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面とつり合いおもり４の鉛直投影面との間のデッドスペースを少なくでき、昇降路１の奥行き寸法を小さくすることができる。

　なお、上記実施の形態７では、上記実施の形態１において、下部返し車１７の間口方向の一端の端部を、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面とおもり用ガイドレール９ｂの鉛直投影面との間に位置させているが、上記実施の形態２から７において、ソラセ車や下部返し車の間口方向の一端の端部を、鉛直方向の上方から見て、乗りかご３の鉛直投影面とおもり用ガイドレール９ｂの鉛直投影面との間に位置させてもよい。

　また、上記各実施の形態では、主索として巻き上げロープを用いているが、主索は巻き上げロープに限定されず、フラットベルトを用いてもよい。
　また、上記各実施の形態では、かご吊り車を乗りかごの下部に取り付けたアンダースラングのエレベータ装置について説明しているが、かご吊り車を乗りかごの上部に取り付けたオーバースラングのエレベータ装置に適用しても同様の効果が得られる。

Claims

　つり合いおもりが乗りかごの奥行き方向の後側に配置されたエレベータ装置であって、
　間口方向に離間して上記乗りかごの上部又は下部に配設された一対のかご吊り車と、
　上記つり合いおもりの上部に配設されたおもり吊り車と、
　鉛直方向の上方から見て、間口方向の一端部が上記乗りかごの鉛直投影面と上記つり合いおもりの鉛直投影面との間のなかの間口方向の他側の領域、又は上記乗りかごの鉛直投影面と間口方向の他側に位置するおもり用ガイドレールの鉛直投影面との間の領域に位置し、間口方向の他端側が当該領域から間口方向の他側に突出するように、軸を奥行き方向に一致させて配設された下部返し車と、
　鉛直方向の上方から見て、綱車が、上記乗りかごの鉛直投影面より奥行き方向の後側に、上記おもり吊り車と上記下部返し車との間に位置するように、昇降路頂部の上記つり合いおもりの上方に、上記下部返し車より高い高さ位置に配設された巻き上げ機と、
　鉛直方向の上方から見て、上記乗りかごの鉛直投影面の間口方向の他側に、間口方向の他側の上記かご吊り車と上記下部返し車との間に位置するように、軸を間口方向に一致させて上記昇降路頂部の上記下部返し車より高い高さ位置に配設された上部返し車と、を備え、
　主索は、一端を上記昇降路頂部の間口方向の一側に連結されて下降し、上記一対のかご吊り車に掛け渡されて上記乗りかごの間口方向の他側から上昇し、上記上部返し車に掛け渡されて下降し、上記下部返し車に掛け渡されて上昇し、上記綱車に巻かれて下降し、上記おもり吊り車に掛け渡されて上昇し、他端を上記昇降路頂部に連結されていることを特徴とするエレベータ装置。
　つり合いおもりが乗りかごの奥行き方向の後側に配置されたエレベータ装置であって、
　間口方向に離間して上記乗りかごの上部又は下部に配設された一対のかご吊り車と、
　上記つり合いおもりの上部に配設されたおもり吊り車と、
　鉛直方向の上方から見て、間口方向の一端部が上記乗りかごの鉛直投影面と上記つり合いおもりの鉛直投影面との間のなかの間口方向の他側の領域、又は上記乗りかごの鉛直投影面と間口方向の他側に位置するおもり用ガイドレールの鉛直投影面との間の領域に位置し、間口方向の他端側が当該領域から間口方向の他側に突出するように、軸を奥行き方向に一致させて配設されたソラセ車と、
　鉛直方向の上方から見て、綱車が、上記乗りかごの鉛直投影面より奥行き方向の後側に、上記おもり吊り車と上記ソラセ車との間に位置するように、昇降路頂部の上記つり合いおもりの上方に、上記ソラセ車より高い高さ位置に配設された巻き上げ機と、
　鉛直方向の上方から見て、上記乗りかごの鉛直投影面の間口方向の他側に、間口方向の他側の上記かご吊り車の奥行き方向の後側に位置するように、軸を間口方向に一致させて上記昇降路頂部の上記ソラセ車より高い高さ位置に配設された上部返し車と、
　鉛直方向の上方から見て、上記乗りかごの鉛直投影面の間口方向の他側に、上記上部返し車の奥行き方向の後側に位置するように、軸を間口方向に一致させて上記ソラセ車より低い高さ位置に配設された下部返し車と、を備え、
　主索は、一端を上記昇降路頂部の間口方向の一側に連結されて下降し、上記一対のかご吊り車に掛け渡されて上記乗りかごの間口方向の他側から上昇し、上記上部返し車に掛け渡されて下降し、上記下部返し車に掛け渡されて上昇し、上記ソラセ車に掛け渡されて上記主索の軌道を変えられて上昇し、上記綱車に巻かれて下降し、上記おもり吊り車に掛け渡されて上昇し、他端を上記昇降路頂部に連結されていることを特徴とするエレベータ装置。
　つり合いおもりが乗りかごの奥行き方向の後側に配置されたエレベータ装置であって、
　間口方向に離間して上記乗りかごの上部又は下部に配設された一対のかご吊り車と、
　上記つり合いおもりの上部に配設されたおもり吊り車と、
　鉛直方向の上方から見て、間口方向の一端部が上記乗りかごの鉛直投影面と上記つり合いおもりの鉛直投影面との間のなかの間口方向の他側の領域、又は上記乗りかごの鉛直投影面と間口方向の他側に位置するおもり用ガイドレールの鉛直投影面との間の領域に位置し、間口方向の他端側が当該領域から間口方向の他側に突出するように、軸を奥行き方向に一致させて配設された下部返し車と、
　鉛直方向の上方から見て、上記乗りかごの鉛直投影面の奥行き方向の後側に、上記おもり吊り車と上記下部返し車との間に位置するように、昇降路頂部の上記下部返し車より高い高さ位置に配設された上部返し車と、
　鉛直方向の上方から見て、上記乗りかごの鉛直投影面の間口方向の他側に、綱車を上記乗りかごの鉛直投影面に向けて、間口方向の他側の上記かご吊り車と上記下部返し車との間に位置するように、軸を間口方向に一致させて上記昇降路頂部の上記下部返し車より高い高さ位置に配設された巻き上げ機と、を備え、
　主索は、一端を上記昇降路頂部の間口方向の一側に連結されて下降し、上記一対のかご吊り車に掛け渡されて上記乗りかごの間口方向の他側から上昇し、上記綱車に巻かれて下降し、上記下部返し車に掛け渡されて上昇し、上記上部返し車に掛け渡されて下降し、上記おもり吊り車に掛け渡されて上昇し、他端を上記昇降路頂部に連結されていることを特徴とするエレベータ装置。
　つり合いおもりが乗りかごの奥行き方向の後側に配置されたエレベータ装置であって、
　間口方向に離間して上記乗りかごの上部又は下部に配設された一対のかご吊り車と、
　上記つり合いおもりの上部に配設されたおもり吊り車と、
　鉛直方向の上方から見て、間口方向の一端部が上記乗りかごの鉛直投影面と上記つり合いおもりの鉛直投影面との間のなかの間口方向の他側の領域、又は上記乗りかごの鉛直投影面と間口方向の他側に位置するおもり用ガイドレールの鉛直投影面との間の領域に位置し、間口方向の他端側が当該領域から間口方向の他側に突出するように、軸を奥行き方向に一致させて配設されたソラセ車と、
　鉛直方向の上方から見て、上記乗りかごの鉛直投影面より奥行き方向の後側に、上記おもり吊り車と上記ソラセ車との間に位置するように、昇降路頂部の上記ソラセ車より高い高さ位置に配設された上部返し車と、
　鉛直方向の上方から見て、上記乗りかごの鉛直投影面の間口方向の他側に、綱車を上記乗りかごの鉛直投影面に向けて、間口方向の他側の上記かご吊り車の奥行き方向の後側に位置するように、軸を間口方向に一致させて、上記昇降路頂部の上記ソラセ車より高い高さ位置に配設された巻き上げ機と、
　鉛直方向の上方から見て、上記乗りかごの鉛直投影面の間口方向の他側に、上記巻き上げ機の奥行き方向の後側に位置するように、軸を間口方向に一致させて上記そらせ車より低い高さ位置に配設された下部返し車と、を備え、
　主索は、一端を上記昇降路頂部の間口方向の一側に連結されて下降し、上記一対のかご吊り車に掛け渡されて上記乗りかごの間口方向の他側から上昇し、上記上部綱車に巻かれて下降し、上記下部返し車に掛け渡されて上昇し、上記ソラセ車に掛け渡されて上記主索の軌道を変えられて上昇し、上記上部返し車に掛け渡されて下降し、上記おもり吊り車に掛け渡されて上昇し、他端を上記昇降路頂部に連結されていることを特徴とするエレベータ装置。
　上記下部返し車が昇降路ピット部に配設されていることを特徴とする請求項１から請求項４のいずれか１項に記載のエレベータ装置。
　上記下部返し車が上記昇降路頂部に配設されていることを特徴とする請求項１から請求項４のいずれか１項に記載のエレベータ装置。
　上記ソラセ車が上記昇降路頂部に配設されていることを特徴とする請求項２又は請求項４記載のエレベータ装置。
　上記つり合いおもりの奥行き方向の前側の壁面を奥行き方向の後側に後退させた段部が、上記つり合いおもりの間口方向の他側に形成され、
　上記下部返し車の間口方向の一端側が、鉛直上方から見て、上記乗りかごの鉛直投影面と上記つり合いおもりの鉛直投影面の上記段部との間に位置していることを特徴とする請求項１又は請求項３記載のエレベータ装置。
　上記つり合いおもりの奥行き方向の前側の壁面を奥行き方向の後側に後退させた段部が、上記つり合いおもりの間口方向の他端側に形成され、
　上記ソラセ車の間口方向の一端側が、鉛直上方から見て、上記乗りかごの鉛直投影面と上記つり合いおもりの鉛直投影面の上記段部との間に位置していることを特徴とする請求項２又は請求項４記載のエレベータ装置。
　上記主索の上記下部返し車から上記ソラセ車に巻き掛けられる部位が、鉛直方向の上方から見て、上記乗りかごの鉛直投影面と上記つり合いおもりの鉛直投影面との間の間口方向の他側に位置していることを特徴とする請求項２又は請求項４記載のエレベータ装置。