JP2007154773A - 排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】NOx吸蔵触媒やパティキュレートフィルタの機能回復時の燃費を改善しながら、排気浄化性能の低下を防止するようにした排気浄化装置を提供する。
【解決手段】NOx吸蔵触媒(36)の下流側にパティキュレートフィルタ(38)を備えると共に、NOx吸蔵触媒(36)に流入する排気中にHCを供給するHC供給手段(44)と、一端がHC供給手段(44)より上流側の排気流路に接続され、他端がNOx吸蔵触媒(36)とパティキュレートフィルタ(38)との間の排気流路に接続された排気バイパス通路(46)と、排気バイパス通路(46)中を流動する排気の流量を調整するバイパスバルブ(48)とを備え、HC供給手段(44)から排気中にHCを供給するときには、HC供給を行わないときよりもNOx吸蔵触媒(36)に流入する排気の量を減少させるようにバイパスバルブ(48)を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】NOx吸蔵触媒(36)の下流側にパティキュレートフィルタ(38)を備えると共に、NOx吸蔵触媒(36)に流入する排気中にHCを供給するHC供給手段(44)と、一端がHC供給手段(44)より上流側の排気流路に接続され、他端がNOx吸蔵触媒(36)とパティキュレートフィルタ(38)との間の排気流路に接続された排気バイパス通路(46)と、排気バイパス通路(46)中を流動する排気の流量を調整するバイパスバルブ(48)とを備え、HC供給手段(44)から排気中にHCを供給するときには、HC供給を行わないときよりもNOx吸蔵触媒(36)に流入する排気の量を減少させるようにバイパスバルブ(48)を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は排気浄化装置に関し、特にNOx吸蔵触媒とパティキュレートフィルタとを備えた排気浄化装置に関する。
酸化雰囲気のときに排気中のNOx(窒素酸化物)を吸蔵し、還元雰囲気のときに吸蔵していた前記NOxを放出して還元するNOx吸蔵触媒をエンジンの排気通路に設け、排気中のNOxを浄化するようにした排気浄化装置が知られている。
このような排気浄化装置では、エンジンの通常運転時に酸化雰囲気のもとでNOx吸蔵触媒が排気中のNOxを吸蔵していくが、排気中のNOxを吸蔵していく状態が長く継続すると、NOx吸蔵触媒のNOx吸蔵能力が飽和し、排気中のNOxがNOx吸蔵触媒に吸蔵されずにそのまま大気中に放出されるおそれがある。そこで、このようなNOx吸蔵能力の飽和を防止するため、所定時間ごとに排気中にHC(炭化水素)を供給して還元雰囲気とすることにより、NOx吸蔵触媒に吸蔵されているNOxを放出還元する、いわゆるNOxパージを行うようにしている。
このような排気浄化装置では、エンジンの通常運転時に酸化雰囲気のもとでNOx吸蔵触媒が排気中のNOxを吸蔵していくが、排気中のNOxを吸蔵していく状態が長く継続すると、NOx吸蔵触媒のNOx吸蔵能力が飽和し、排気中のNOxがNOx吸蔵触媒に吸蔵されずにそのまま大気中に放出されるおそれがある。そこで、このようなNOx吸蔵能力の飽和を防止するため、所定時間ごとに排気中にHC(炭化水素)を供給して還元雰囲気とすることにより、NOx吸蔵触媒に吸蔵されているNOxを放出還元する、いわゆるNOxパージを行うようにしている。
一方、燃料中やエンジンの潤滑油中にはイオウ成分が含まれており、このイオウ成分がSOx(硫黄酸化物)となってエンジンの排気と共に排出される。このSOxもNOxと同様のメカニズムによりNOx吸蔵触媒に吸蔵され、SOxの吸蔵量増大と共にNOx吸蔵能力が低下するイオウ被毒が生じる。
そこで、このようなイオウ被毒の回復、即ちSパージのため、排気中に間欠的にHC供給を行って、NOx吸蔵触媒上でのHCと排気中の酸素との反応熱によりNOx吸蔵触媒を昇温すると共に還元雰囲気とすることが知られている。
そこで、このようなイオウ被毒の回復、即ちSパージのため、排気中に間欠的にHC供給を行って、NOx吸蔵触媒上でのHCと排気中の酸素との反応熱によりNOx吸蔵触媒を昇温すると共に還元雰囲気とすることが知られている。
また、ディーゼルエンジンなどの場合には、排気中に含まれるパティキュレートを捕集するため、NOx吸蔵触媒の下流側の排気流路にパティキュレートフィルタが設けられている。捕集されたパティキュレートはパティキュレートフィルタ内に堆積していくが、NOx吸蔵触媒に吸蔵されずにパティキュレートフィルタに流入した排気中のNOxが、堆積したパティキュレートに対して酸化剤として作用することにより、パティキュレートを酸化してパティキュレートフィルタから除去し、パティキュレートフィルタを連続再生するようにしている。
ところが、このような連続再生だけではパティキュレートフィルタに堆積したパティキュレートを十分に除去することができない場合があるため、NOx吸蔵触媒に流入する排気中にHCを供給し、NOx吸蔵触媒上でのHCと排気中の酸素との反応熱でNOx吸蔵触媒を昇温してパティキュレートフィルタに流入する排気の温度を上昇させることによって、堆積したパティキュレートを焼却除去する強制再生が行われる。
このように、NOx吸蔵触媒やパティキュレートフィルタを備えた排気浄化装置では、排気中にHCを供給することによりNOx吸蔵触媒やパティキュレートフィルタの機能回復が行われる。
ところで、NOx吸蔵触媒のNOxパージやSパージでNOx吸蔵触媒を還元雰囲気とするために排気中に供給されるHCの量は、NOx吸蔵触媒に流入する排気流量が多いほど多くなる。
ところで、NOx吸蔵触媒のNOxパージやSパージでNOx吸蔵触媒を還元雰囲気とするために排気中に供給されるHCの量は、NOx吸蔵触媒に流入する排気流量が多いほど多くなる。
また、NOx吸蔵触媒に流入する排気流量が増大してNOx吸蔵触媒内の排気の流速が大となるほどNOx吸蔵触媒上でHCが反応しにくくなるため、NOx吸蔵触媒のSパージやパティキュレートフィルタの強制再生でNOx吸蔵触媒を昇温させるために排気中に供給されるHCの量も、NOx吸蔵触媒に流入する排気流量が多いほど多くなる。
このため、特に排気流量が多くなる高速高負荷運転時には、NOx吸蔵触媒やパティキュレートフィルタの機能回復のためのHC供給量が増大し、燃費が悪化するという問題があった。
このため、特に排気流量が多くなる高速高負荷運転時には、NOx吸蔵触媒やパティキュレートフィルタの機能回復のためのHC供給量が増大し、燃費が悪化するという問題があった。
そこで、NOx吸蔵触媒をバイパスする排気バイパス通路を設け、NOx吸蔵触媒のSパージで排気中にHC供給を行ってNOx吸蔵触媒を還元雰囲気とする際には、排気の一部がNOx吸蔵触媒をバイパスするようにしてNOx吸蔵触媒に流入する排気流量を減少させることにより、排気中へのHC供給量を減少させるようにした排気浄化装置が提案されている(特許文献1)。
特開2003−176715号公報
特許文献1の排気浄化装置は、パティキュレートフィルタにNOx吸蔵触媒が担持されたものであり、排気バイパス通路の下流側はパティキュレートフィルタの下流側の排気通路に連通するようになっている。
このため、特許文献1の排気浄化装置のように、NOx吸蔵触媒のSパージの際に排気の一部がNOx吸蔵触媒をバイパスするようにしてしまうと、排気中に含まれるパティキュレートの一部はパティキュレートフィルタに捕集されることなく大気中に放出されてしまうという問題が生じる。
このため、特許文献1の排気浄化装置のように、NOx吸蔵触媒のSパージの際に排気の一部がNOx吸蔵触媒をバイパスするようにしてしまうと、排気中に含まれるパティキュレートの一部はパティキュレートフィルタに捕集されることなく大気中に放出されてしまうという問題が生じる。
また、NOx吸蔵触媒のSパージの際だけではなく、NOx吸蔵触媒のNOxパージやパティキュレートフィルタの強制再生で排気中にHCを供給した場合にも、排気の一部がNOx吸蔵触媒をバイパスするようにすると、排気中に含まれるパティキュレートの一部はパティキュレートフィルタに捕集されることなく大気中に放出されるという問題が生じる。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、NOx吸蔵触媒やパティキュレートフィルタの機能回復時の燃費を改善しながら、排気浄化性能の低下を防止するようにした排気浄化装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の排気浄化装置は、エンジンの排気流路に設けられ、酸化雰囲気のときに排気中のNOxを吸蔵し、還元雰囲気のときに吸蔵していた前記NOxを放出して還元するNOx吸蔵触媒と、前記NOx吸蔵触媒の下流側の排気流路に設けられ、排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、前記NOx吸蔵触媒に流入する排気中にHCを供給するHC供給手段と、一端が前記HC供給手段より上流側の排気流路に接続されると共に、他端が前記NOx吸蔵触媒と前記パティキュレートフィルタとの間の排気流路に接続された排気バイパス通路と、前記排気バイパス通路に設けられ、前記排気バイパス通路中を流動する排気の流量を調整するバイパスバルブと、前記HC供給手段から排気中にHCを供給して前記NOx吸蔵触媒及び前記パティキュレートフィルタの少なくとも一方の機能回復を行うときには、前記HC供給手段からのHC供給を行わないときよりも前記NOx吸蔵触媒に流入する排気の量を減少させるように前記バイパスバルブを制御する制御手段とを備えたことを特徴とする(請求項1)。
このように構成された排気浄化装置によれば、HC供給手段から排気中にHCを供給してNOx吸蔵触媒及びパティキュレートフィルタの少なくとも一方の機能回復を行うときには、HC供給手段からのHC供給を行わないときよりもNOx吸蔵触媒に流入する排気の量を減少させるように、制御手段が排気バイパス通路のバイパスバルブを制御する。
また、前記排気浄化装置において、前記制御手段は、前記HC供給手段から前記HCの供給を行うときに前記NOx吸蔵触媒に流入する排気の量が、前記NOx吸蔵触媒内のほぼ全域にわたって排気中のHCの酸化反応を可能とする必要最小限の量として予め設定された量となるように前記バイパスバルブを制御することを特徴とする(請求項2)。
また、前記排気浄化装置において、前記制御手段は、前記HC供給手段から前記HCの供給を行うときに前記NOx吸蔵触媒に流入する排気の量が、前記NOx吸蔵触媒内のほぼ全域にわたって排気中のHCの酸化反応を可能とする必要最小限の量として予め設定された量となるように前記バイパスバルブを制御することを特徴とする(請求項2)。
このように構成された排気浄化装置によれば、HC供給手段から排気中にHCを供給するときには、NOx吸蔵触媒に流入する排気の量が、NOx吸蔵触媒内のほぼ全域にわたって排気中のHCの酸化反応を可能とする必要最小限の量として予め設定された量となるように排気バイパス通路のバイパスバルブが制御手段によって制御される。
また、前記排気浄化装置において、更に前記パティキュレートフィルタの下流側の排気流路に後段酸化触媒を備えたことを特徴とする(請求項3)。
また、前記排気浄化装置において、更に前記パティキュレートフィルタの下流側の排気流路に後段酸化触媒を備えたことを特徴とする(請求項3)。
このように構成された排気浄化装置によれば、NOx吸蔵触媒をバイパスして浄化されずにNOx吸蔵触媒下流側に排出された排気中のCO(一酸化炭素)やHCは後段酸化触媒によって浄化される。
本発明の排気浄化装置によれば、HC供給手段から排気中にHCを供給してNOx吸蔵触媒及びパティキュレートフィルタの少なくとも一方の機能回復を行うときには、HC供給手段からのHC供給を行わないときよりもNOx吸蔵触媒に流入する排気の量を減少させるので、NOx吸蔵触媒やパティキュレートフィルタの機能回復に必要なHCの供給量を減少させて燃費を改善することが可能となる。
更に、このときに排気の一部は排気バイパス通路を介してNOx吸蔵触媒の下流側に排出されるが、それよりも下流側にパティキュレートフィルタが配置されているので、NOx吸蔵触媒をバイパスした排気中に含まれるパティキュレートもパティキュレートフィルタによって捕集され、大気中へのパティキュレートの放出を防止することができる。
また、請求項2の排気浄化装置によれば、HC供給手段から排気中にHCを供給するときには、NOx吸蔵触媒に流入する排気の量が、NOx吸蔵触媒内のほぼ全域にわたって排気中のHCの酸化反応を可能とする必要最小限の量として予め設定された量となるようにバイパスバルブが制御されるので、HC供給量をできるだけ少なくしながら、NOx吸蔵触媒を効率良く迅速に昇温することが可能となる。
また、請求項2の排気浄化装置によれば、HC供給手段から排気中にHCを供給するときには、NOx吸蔵触媒に流入する排気の量が、NOx吸蔵触媒内のほぼ全域にわたって排気中のHCの酸化反応を可能とする必要最小限の量として予め設定された量となるようにバイパスバルブが制御されるので、HC供給量をできるだけ少なくしながら、NOx吸蔵触媒を効率良く迅速に昇温することが可能となる。
更に、請求項3の排気浄化装置によれば、NOx吸蔵触媒をバイパスして浄化されずにNOx吸蔵触媒下流側に排出された排気中のCOやHCは後段酸化触媒によって浄化されるので、NOx吸蔵触媒をバイパスした排気中のCOやHCが大気中に放出されることを防止できる。
また、NOx吸蔵触媒からスリップして流出するCOやHCも、従来の方式では還元雰囲気にあるときに排気中の酸素濃度が0%となるため、後段酸化触媒で浄化することができなかったが、請求項3の排気浄化装置によれば、NOx吸蔵触媒をバイパスした排気中に含まれる酸素を用いてこれらのCOやHCを浄化することが可能となる。
また、NOx吸蔵触媒からスリップして流出するCOやHCも、従来の方式では還元雰囲気にあるときに排気中の酸素濃度が0%となるため、後段酸化触媒で浄化することができなかったが、請求項3の排気浄化装置によれば、NOx吸蔵触媒をバイパスした排気中に含まれる酸素を用いてこれらのCOやHCを浄化することが可能となる。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の1実施形態に係る排気浄化装置が適用される4気筒のディーゼルエンジン(以下、エンジンという)のシステム構成図を示しており、図1に基づき本発明に係る排気浄化装置の構成を説明する。
エンジン1は各気筒共通の高圧蓄圧室(以下コモンレールという)2を備えており、燃料噴射ポンプ(図示せず)から供給されてコモンレール2に蓄えられた高圧の燃料である軽油が、各気筒に設けられたインジェクタ4に供給され、各インジェクタ4からそれぞれの気筒内に軽油が噴射される。
図1は、本発明の1実施形態に係る排気浄化装置が適用される4気筒のディーゼルエンジン(以下、エンジンという)のシステム構成図を示しており、図1に基づき本発明に係る排気浄化装置の構成を説明する。
エンジン1は各気筒共通の高圧蓄圧室(以下コモンレールという)2を備えており、燃料噴射ポンプ(図示せず)から供給されてコモンレール2に蓄えられた高圧の燃料である軽油が、各気筒に設けられたインジェクタ4に供給され、各インジェクタ4からそれぞれの気筒内に軽油が噴射される。
吸気通路6にはターボチャージャ8が装備されており、図示しないエアクリーナから吸入された吸気は、吸気通路6からターボチャージャ8のコンプレッサ8aへと流入し、コンプレッサ8aで過給された吸気はインタークーラ10及び吸気制御弁12を介して吸気マニホールド14に導入される。また、吸気通路6のコンプレッサ8aより上流側には、エンジン1への吸入空気流量を検出するための吸気流量センサ16が設けられている。
一方、エンジン1の各気筒から排気が排出される排気ポート(図示せず)は、排気マニホールド18を介して排気管(排気流路)20に接続されている。なお、排気マニホールド18と吸気マニホールド14との間には、EGR弁22を介して排気マニホールド18と吸気マニホールド14とを連通するEGR通路24が設けられている。
排気管20はターボチャージャ8のタービン8bを経た後、排気絞り弁26を介して排気後処理装置28に接続されている。また、タービン8bの回転軸はコンプレッサ8aの回転軸と連結されており、タービン8bが排気管20内を流動する排気を受けてコンプレッサ8aを駆動する。
排気管20はターボチャージャ8のタービン8bを経た後、排気絞り弁26を介して排気後処理装置28に接続されている。また、タービン8bの回転軸はコンプレッサ8aの回転軸と連結されており、タービン8bが排気管20内を流動する排気を受けてコンプレッサ8aを駆動する。
排気後処理装置28は、上流側ケーシング30と、上流側ケーシング30の下流側に連通路32で連通された下流側ケーシング34とで構成され、内部に排気流路を形成する。
上流側ケーシング30内には、NOx吸蔵触媒36が収容されると共に、NOx吸蔵触媒36の下流側にパティキュレートフィルタ(以下フィルタという)38が収容されている。
上流側ケーシング30内には、NOx吸蔵触媒36が収容されると共に、NOx吸蔵触媒36の下流側にパティキュレートフィルタ(以下フィルタという)38が収容されている。
このNOx吸蔵触媒36は、流入する排気中の酸素濃度が高い酸化雰囲気にあるときに排気中のNOxを吸蔵し、流入する排気中の酸素濃度が低くHCやCO等の還元成分が排気中に含まれる還元雰囲気にあるときに、吸蔵しているNOxを放出して還元する機能を有している。
また、フィルタ38はハニカム型のセラミック担体からなり、上流側と下流側とを連通する通路が多数並設されると共に、通路の上流側開口と下流側開口とが交互に閉鎖されており、排気中のパティキュレートを捕集することによってエンジン1の排気を浄化する。
また、フィルタ38はハニカム型のセラミック担体からなり、上流側と下流側とを連通する通路が多数並設されると共に、通路の上流側開口と下流側開口とが交互に閉鎖されており、排気中のパティキュレートを捕集することによってエンジン1の排気を浄化する。
NOx吸蔵触媒36へのNOx吸蔵量が限界量を超えて吸蔵されなくなった排気中のNOxはフィルタ38に流入し、フィルタ38に捕捉されて堆積したパティキュレートに対して酸化剤として作用することにより、パティキュレートを酸化してフィルタ38から除去し、フィルタ38を連続再生すると共にN2となって大気中に排出される。
上流側ケーシング30内には、NOx吸蔵触媒36の下流側に、NOx吸蔵触媒36の出口側排気温度を触媒温度Tcとして検出する触媒温度センサ40が設けられている。
上流側ケーシング30内には、NOx吸蔵触媒36の下流側に、NOx吸蔵触媒36の出口側排気温度を触媒温度Tcとして検出する触媒温度センサ40が設けられている。
一方、下流側ケーシング34内には、後段酸化触媒42が収容されている。後段酸化触媒42は、NOx吸蔵触媒36で浄化されずに排気中に残留するHCやCOを酸化するほか、後述するフィルタ38の強制再生でフィルタ38に吸着したHCが温度上昇によって離脱した場合にこのHCを酸化したり、フィルタ38の強制再生でパティキュレートが焼却される際に発生するCOを酸化し、CO2として大気中に排出する機能などを有している。
排気絞り弁26と排気後処理装置28との間の排気管20には、燃料噴射ポンプ(図示せず)から燃料が供給され、排気管20内の排気中に燃料を噴射する燃料添加弁(HC供給手段)44が設けられている。この燃料添加弁44は、NOx吸蔵触媒36に吸蔵されているNOxを放出還元する際や、NOx吸蔵触媒36のイオウ被毒を回復する際、及びフィルタ38の強制再生を行う際に、排気中に燃料を噴射することにより、NOx吸蔵触媒36にHCを供給する。
排気絞り弁26と燃料添加弁44との間の排気管20には、NOx吸蔵触媒36をバイパスする排気バイパス通路46の一端が接続され、排気バイパス通路46の他端は、NOx吸蔵触媒36とフィルタ38との間の上流側ケーシング30に接続されている。この排気バイパス通路46により、燃料添加弁44からHCを供給される前の排気の一部がNOx吸蔵触媒36をバイパスしてフィルタ38に流入する。
また、排気バイパス通路46には、排気バイパス通路46を介してNOx吸蔵触媒36をバイパスする排気の流量を調整するためのバイパスバルブ48が設けられている。このバイパスバルブ48の開度を調整することにより排気バイパス通路46の排気流量が増大する分だけ、NOx吸蔵触媒36に流入する排気の量が減少することになる。
ECU(制御手段)50は、エンジン1の運転制御をはじめとして総合的な制御を行うための制御装置であり、CPU、メモリ、タイマカウンタなどから構成され、様々な制御量の演算を行うと共に、その制御量に基づき各種デバイスの制御を行っている。
ECU(制御手段)50は、エンジン1の運転制御をはじめとして総合的な制御を行うための制御装置であり、CPU、メモリ、タイマカウンタなどから構成され、様々な制御量の演算を行うと共に、その制御量に基づき各種デバイスの制御を行っている。
ECU50の入力側には、各種制御に必要な情報を収集するため、上述した吸気流量センサ16及び触媒温度センサ40のほか、エンジン回転数を検出する回転数センサ52、及びアクセルペダル(図示せず)の踏込量を検出するアクセル開度センサ54などの各種センサ類が接続されており、出力側には演算した制御量に基づき制御が行われる各気筒のインジェクタ4、吸気制御弁12、EGR弁22、排気絞り弁26、燃料添加弁44、及びバイパスバルブ48などの各種デバイス類が接続されている。
エンジン1の各気筒への燃料供給量の演算、及び演算した燃料供給量に基づくインジェクタ4からの燃料供給制御もECU50によって行われる。エンジン1の運転に必要な燃料供給量(主噴射量)は、回転数センサ52によって検出されたエンジン回転数とアクセル開度センサ54によって検出されたアクセルペダルの踏込量とに基づき、予め記憶しているマップから読み出して決定する。各気筒に供給される燃料の量は、インジェクタ4の開弁時間によって調整され、決定された燃料量に対応した駆動時間で各インジェクタ4が開弁駆動され、各気筒に主噴射が行われることにより、エンジン1の運転に必要な燃料量が供給される。
ECU50は、このような各気筒への燃料供給制御のほか、フィルタ38を強制再生して機能回復させるための制御も行う。フィルタ38に堆積したパティキュレートは、前述したようにNOx吸蔵触媒36を通過してフィルタ38に流入するNOxとの反応による連続再生によって酸化除去されるが、排気温度が低い運転状態が長時間続いた場合などでは、このような連続再生だけでは堆積したパティキュレートが十分に酸化除去されない場合がある。このような状態が継続すると、フィルタ38内にパティキュレートが過剰に堆積し、フィルタ38が目詰まりを起こすおそれがあるため、フィルタ38におけるパティキュレートの堆積状況に応じて、適宜フィルタ38の強制再生が行われる。
パティキュレートの堆積状況は、フィルタの上流側及び下流側にそれぞれ設けられた上流圧力センサ及び下流圧力センサ(いずれも図示せず)や吸気流量センサ16の検出値などに基づき推定され、フィルタ38へのパティキュレート堆積量が所定量に達したと判断すると、強制再生の制御が開始される。
この強制再生制御では、吸気制御弁12や排気絞り弁26を閉方向に制御することにより排気温度を上昇させると共に、燃料添加弁44から排気中に燃料を噴射して、パティキュレートを焼却可能な温度までフィルタ38を昇温する。即ち、燃料添加弁44によって排気中に供給されたHCはNOx吸蔵触媒36に達し、NOx吸蔵触媒36でのHCの酸化反応によって更に温度が上昇した高温の排気がフィルタ38内に流入する。フィルタ38に堆積したパティキュレートは、このようにして高温となった排気により焼却され、フィルタ38が強制再生される。
この強制再生制御では、吸気制御弁12や排気絞り弁26を閉方向に制御することにより排気温度を上昇させると共に、燃料添加弁44から排気中に燃料を噴射して、パティキュレートを焼却可能な温度までフィルタ38を昇温する。即ち、燃料添加弁44によって排気中に供給されたHCはNOx吸蔵触媒36に達し、NOx吸蔵触媒36でのHCの酸化反応によって更に温度が上昇した高温の排気がフィルタ38内に流入する。フィルタ38に堆積したパティキュレートは、このようにして高温となった排気により焼却され、フィルタ38が強制再生される。
このとき、後述するバイパスバルブ制御が並行して実行されることにより、NOx吸蔵触媒36に流入する排気の量が調整される。
また、ECU50はNOx吸蔵触媒36によるNOx浄化を適正に行うための制御も行っている。エンジン1はディーゼルエンジンであって、大部分の運転領域において希薄燃焼となり排気中の酸素濃度が高くなって、排気中のNOxがNOx吸蔵触媒36に吸蔵されていく。そして、NOx吸蔵触媒36が排気中のNOxを吸蔵していく状態が長く継続すると、NOx吸蔵触媒36のNOx吸蔵能力が飽和し、排気中のNOxがNOx吸蔵触媒36に吸蔵されずにそのまま大気中に放出されるおそれがある。
また、ECU50はNOx吸蔵触媒36によるNOx浄化を適正に行うための制御も行っている。エンジン1はディーゼルエンジンであって、大部分の運転領域において希薄燃焼となり排気中の酸素濃度が高くなって、排気中のNOxがNOx吸蔵触媒36に吸蔵されていく。そして、NOx吸蔵触媒36が排気中のNOxを吸蔵していく状態が長く継続すると、NOx吸蔵触媒36のNOx吸蔵能力が飽和し、排気中のNOxがNOx吸蔵触媒36に吸蔵されずにそのまま大気中に放出されるおそれがある。
このようなNOx吸蔵能力の飽和を防止するため、ECU50は燃料添加弁44を制御して、例えば所定の時間間隔で排気中に燃料を噴射することでHCを供給してNOx吸蔵触媒36を還元雰囲気とし、NOx吸蔵触媒36に吸蔵されているNOxを放出させ還元することによりNOx吸蔵触媒36の機能を回復させるNOxパージを行うようにしている。
このときにも、後述するバイパスバルブ制御が並行して実行されることにより、NOx吸蔵触媒36に流入する排気の量が調整される。
更に、ECU50はNOx吸蔵触媒36のイオウ被毒を回復させて機能回復させるためのSパージの制御も行う。燃料中やエンジン1の潤滑油中などにはイオウ成分が含まれており、このイオウ成分がSOxとなってエンジン1の排気と共に排出される。排気中に含まれるSOxはNOxと同様のメカニズムによりNOx吸蔵触媒36に吸蔵されるため、SOxの吸蔵量が増大するにつれて、NOx吸蔵触媒36のNOx吸蔵能力が低下する、いわゆるイオウ被毒が生じる。このイオウ被毒を放置した場合にも、NOx吸蔵触媒36によるNOxの浄化効率が低下し、排気中のNOxがNOx吸蔵触媒36に吸蔵されずにそのまま大気中に放出されてしまうおそれがある。
更に、ECU50はNOx吸蔵触媒36のイオウ被毒を回復させて機能回復させるためのSパージの制御も行う。燃料中やエンジン1の潤滑油中などにはイオウ成分が含まれており、このイオウ成分がSOxとなってエンジン1の排気と共に排出される。排気中に含まれるSOxはNOxと同様のメカニズムによりNOx吸蔵触媒36に吸蔵されるため、SOxの吸蔵量が増大するにつれて、NOx吸蔵触媒36のNOx吸蔵能力が低下する、いわゆるイオウ被毒が生じる。このイオウ被毒を放置した場合にも、NOx吸蔵触媒36によるNOxの浄化効率が低下し、排気中のNOxがNOx吸蔵触媒36に吸蔵されずにそのまま大気中に放出されてしまうおそれがある。
そこで、NOx吸蔵触媒36を備えた排気浄化装置においては、このようなイオウ被毒を回復させる、いわゆるSパージを適宜行う。即ち、ECU50がエンジン1の運転状態などに基づきNOx吸蔵触媒36のSパージを必要とすると判断すると、燃料添加弁44から排気中にHCを供給し、このHCをNOx吸蔵触媒36上で排気中の酸素と反応させることによりNOx吸蔵触媒36を700℃前後に昇温すると共に還元雰囲気として、NOx吸蔵触媒36に吸蔵されたSOxを離脱させ、イオウ被毒を回復させる。
このときにも、バイパスバルブ制御が並行して実行されることにより、NOx吸蔵触媒36に流入する排気の量が調整される。
以上のように、フィルタ38の強制再生時や、NOx吸蔵触媒36のNOxパージ及びSパージの際には、バイパスバルブ48の開度がECU50によって制御され、NOx吸蔵触媒36に流入する排気の量が調整されるが、このようなバイパスバルブ制御は、エンジン1が運転中に図2のフローチャートに従い、所定の制御周期でECU50によって実行されるようになっている。
以上のように、フィルタ38の強制再生時や、NOx吸蔵触媒36のNOxパージ及びSパージの際には、バイパスバルブ48の開度がECU50によって制御され、NOx吸蔵触媒36に流入する排気の量が調整されるが、このようなバイパスバルブ制御は、エンジン1が運転中に図2のフローチャートに従い、所定の制御周期でECU50によって実行されるようになっている。
制御が開始されると、ステップS2でNOx吸蔵触媒36のNOxパージが行われているか否かを判定する。NOxパージが行われている場合にはステップS10に進む一方、NOxパージが行われていない場合にはステップS4に進んでNOx吸蔵触媒36のSパージが行われているか否かを判定する。そして、Sパージが行われている場合にはステップS10に進む一方、Sパージが行われていない場合にはステップS6に進んでフィルタ38の強制再生が行われているか否かを判定する。強制再生が行われている場合にはステップS10に進む一方、強制再生が行われていない場合にはステップS8に進んでバイパスバルブ48を全閉とした後、今回の制御周期を終了し、次の制御周期で再びステップS2から処理を行う。
このように、各制御周期ではステップS2乃至S6の処理により、NOx吸蔵触媒36のNOxパージとSパージ、及びフィルタ38の強制再生のいずれかが行われている場合にはステップS10に進む一方、これらのいずれも行われていない場合にはバイパスバルブ48が全閉に制御される。この結果、排気の全量がNOx吸蔵触媒36に流入することになる。
ステップS10に進んだ場合には、触媒温度センサ40によって検出されたNOx吸蔵触媒36の温度Tcが所定温度T1以上であるか否かを判定する。この所定温度T1は、NOx吸蔵触媒36が所定の触媒能力を発揮可能な温度として、例えばライトオフ温度などに基づき設定される温度であって、触媒温度Tcがこの所定温度T1以上であればNOx吸蔵触媒が所定の触媒能力を発揮することが可能な状態にあると判断する。
従って、NOx吸蔵触媒36のNOxパージとSパージ、及びフィルタ38の強制再生のいずれかが行われている場合であっても、NOx吸蔵触媒36の触媒温度Tcが所定温度T1に達しておらず、NOx吸蔵触媒36が所定の触媒能力を発揮できないと判断した場合には、ステップS8に進んでバイパスバルブ48が全閉とされる。この結果、吸気制御弁12や排気絞り弁26の閉方向への制御などで温度の上昇した排気が全量NOx吸蔵触媒36に流入するようになり、NOx吸蔵触媒36が迅速に昇温される。
なお、このようにNOx吸蔵触媒36の触媒温度Tcが所定温度T1に達していない場合には、NOx吸蔵触媒36の触媒機能が十分に発揮されない状態であるので、並行して行われているNOx吸蔵触媒36のNOxパージやSパージ、或いはフィルタ38の強制再生における燃料添加弁44から排気中へのHC供給は行われないようになっている。
このようにしてバイパスバルブ48の全閉により、温度が上昇した排気が全量NOx吸蔵触媒に流入してNOx吸蔵触媒36の温度が上昇した結果、ステップS10で触媒温度Tcが所定温度T1以上であると判定すると、ステップS12に進んでバイパスバルブ48の開度を設定する。ここで設定されるバイパスバルブ48の開度は、そのときのエンジン1の運転状態に対応して、NOx吸蔵触媒36内のほぼ全域にわたって排気中のHCが酸化反応することが可能な、NOx吸蔵触媒36における必要最小限の排気流量を得るための開度である。
このようにしてバイパスバルブ48の全閉により、温度が上昇した排気が全量NOx吸蔵触媒に流入してNOx吸蔵触媒36の温度が上昇した結果、ステップS10で触媒温度Tcが所定温度T1以上であると判定すると、ステップS12に進んでバイパスバルブ48の開度を設定する。ここで設定されるバイパスバルブ48の開度は、そのときのエンジン1の運転状態に対応して、NOx吸蔵触媒36内のほぼ全域にわたって排気中のHCが酸化反応することが可能な、NOx吸蔵触媒36における必要最小限の排気流量を得るための開度である。
即ち、一般的にNOx吸蔵触媒36内を流動する排気の量が少なくなると、NOx吸蔵触媒36の全域に排気を行き渡らせることが困難となり、その結果排気中のHCを十分酸化させてNOx吸蔵触媒36を必要な温度まで昇温することができなくなる。そこで、予め実験等によりNOx吸蔵触媒のほぼ全域に排気を行き渡らせるための必要最低限の排気流量を求めると共に、エンジンの各運転状態における総排気流量をエンジン回転数及びアクセル踏込量に基づいて推定し、総排気流量から必要最低限の排気流量を減じた排気流量を、排気バイパス通路に流すべき排気の量として求める。そして、排気バイパス通路46でこのような排気流量を得るためのバイパスバルブ48の開度を求め、これをマップとして記憶しているのである。
従って、ステップS12では、回転数センサ52によって検出されたエンジン1の回転数と、アクセル開度センサ54によって検出されたアクセルペダル踏込量とに対応したバイパスバルブ48の開度を、マップから読み出して設定する。
次にステップS14に進むと、ステップS12で設定された開度となるよう、バイパスバルブ48が駆動され、その制御周期を終了する。
次にステップS14に進むと、ステップS12で設定された開度となるよう、バイパスバルブ48が駆動され、その制御周期を終了する。
このように、NOx吸蔵触媒36のNOxパージとSパージ、及びフィルタ38の強制再生のいずれかによる機能回復が行われており、NOx吸蔵触媒36の触媒温度Tcが所定温度T1に達して所定の触媒能力を発揮できる状態にある場合には、バイパスバルブ48の開度が制御されて排気の一部が排気バイパス通路46によりNOx吸蔵触媒36をバイパスすることにより、これら機能回復が行われない場合よりも少なく、かつNOx吸蔵触媒36のほぼ全域にわたってHCの酸化反応が可能な必要最低限の排気がNOx吸蔵触媒36内を流動することになる。
このとき、前述したNOx吸蔵触媒36のNOxパージやSパージ、或いはフィルタ38の強制再生において燃料添加弁44から排気中に供給されるHCの量は、NOx吸蔵触媒36に流入する排気の量に対応して、NOx吸蔵触媒36のNOxパージやSパージ、或いはフィルタ38の強制再生を適正に行うのに必要な量とされる。
即ち、NOx吸蔵触媒36に流入する排気の量は、バイパスバルブ48の制御によってNOx吸蔵触媒36内のほぼ全域にわたって排気中のHCが酸化反応することが可能な必要最小限の排気流量とされており、NOx吸蔵触媒36のNOxパージでは、このような排気流量に対して、NOx吸蔵触媒36を還元雰囲気とするために必要な量のHCがNOx吸蔵触媒36に供給されるよう、燃料添加弁44から燃料が排気中に噴射される。
即ち、NOx吸蔵触媒36に流入する排気の量は、バイパスバルブ48の制御によってNOx吸蔵触媒36内のほぼ全域にわたって排気中のHCが酸化反応することが可能な必要最小限の排気流量とされており、NOx吸蔵触媒36のNOxパージでは、このような排気流量に対して、NOx吸蔵触媒36を還元雰囲気とするために必要な量のHCがNOx吸蔵触媒36に供給されるよう、燃料添加弁44から燃料が排気中に噴射される。
また、NOx吸蔵触媒36のSパージでは、このような排気流量に対して、NOx吸蔵触媒36をSパージが可能な温度として例えば700℃前後に昇温すると共に、一時的に還元雰囲気とするような量のHCがNOx吸蔵触媒36に供給されるよう、燃料添加弁44から燃料が排気中に噴射される。
更に、フィルタ38の強制再生では、フィルタ38に流入する排気の温度がパティキュレートを焼却可能な温度となるようにするために、このような排気流量に対して、NOx吸蔵触媒36の昇温に必要な量のHCがNOx吸蔵触媒36に供給されるよう、燃料添加弁44から燃料が排気中に噴射される。
更に、フィルタ38の強制再生では、フィルタ38に流入する排気の温度がパティキュレートを焼却可能な温度となるようにするために、このような排気流量に対して、NOx吸蔵触媒36の昇温に必要な量のHCがNOx吸蔵触媒36に供給されるよう、燃料添加弁44から燃料が排気中に噴射される。
こうしてNOx吸蔵触媒36のNOxパージやSパージ、或いはフィルタ38の強制再生が行われてこれらの機能回復が完了し、NOxパージ、Sパージ、及び強制再生のいずれも行われなくなると、バイパスバルブ制御で処理はステップS2乃至S6を経た後にステップS8に進むようになる。
ステップS8ではバイパスバルブ48が全閉とされ、排気の全量がNOx吸蔵触媒36に流入するようになるため、燃料添加弁44から排気中にHCが供給されているときに比べ、NOx吸蔵触媒36に流入する排気の量は増大する。
ステップS8ではバイパスバルブ48が全閉とされ、排気の全量がNOx吸蔵触媒36に流入するようになるため、燃料添加弁44から排気中にHCが供給されているときに比べ、NOx吸蔵触媒36に流入する排気の量は増大する。
このように、NOx吸蔵触媒36或いはフィルタ38の機能回復のために燃料添加弁44から排気中にHCを供給する際には、バイパスバルブ48の開度調整により、NOx吸蔵触媒36に流入する排気流量が減少されるので、これに対応して排気中に供給されるHCの量も減少し、NOx吸蔵触媒36或いはフィルタ38の機能回復の際の燃費を改善することができる。
また、このときにNOx吸蔵触媒36に流入する排気の流量は、NOx吸蔵触媒36内のほぼ全域にわたって排気中のHCが酸化反応可能な必要最小限の排気流量となっているので、排気中のHCを効率良く酸化させ迅速にNOx吸蔵触媒36を昇温することができる。そして昇温時間の短縮により、NOx吸蔵触媒36の昇温に使用されるHCの量も少なくなり、燃費をより一層改善することが可能となる。
更に、排気中に供給すべきHCの量が少なくなるため、燃料添加弁44の燃料噴射容量も低減可能となり、その結果燃料添加弁44の制御分解能が向上してきめの細かい制御を行うことが可能となる。
また、このときにNOx吸蔵触媒36をバイパスした排気中に含まれるパティキュレートは、排気バイパス通路46がフィルタ38の上流側の排気流路に接続されているので、NOx吸蔵触媒36を経由した排気中のパティキュレートと同様にフィルタ38によって捕集され、大気中への放出が防止される。
また、このときにNOx吸蔵触媒36をバイパスした排気中に含まれるパティキュレートは、排気バイパス通路46がフィルタ38の上流側の排気流路に接続されているので、NOx吸蔵触媒36を経由した排気中のパティキュレートと同様にフィルタ38によって捕集され、大気中への放出が防止される。
更に、NOx吸蔵触媒36をバイパスした排気中に含まれるHCやCOは、後段酸化触媒42により酸化されて浄化されるので、大気中への放出が防止される。また、NOx吸蔵触媒36を通過した排気中には、NOx吸蔵触媒36で浄化されずに排出された、即ちNOx吸蔵触媒36からスリップしたCOやHCが含まれるが、これらCOやHCについてもNOx吸蔵触媒36をバイパスした排気中に含まれる酸素により、後段酸化触媒42で酸化されて浄化されるので、大気中への放出が防止される。
以上で本発明の一実施形態に係る排気浄化装置についての説明を終えるが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。
例えば、前記実施形態におけるバイパスバルブ48の開度は、NOx吸蔵触媒36に流入する排気の流量を、NOx吸蔵触媒36内のほぼ全域にわたって排気中のHCが酸化反応可能な必要最小限の排気流量とするよう、予め設定記憶されたマップから、そのときのエンジン回転数とアクセルペダル踏込量とに基づき読み出して設定するようにした。しかしバイパスバルブ48の開度の設定方法はこれに限定されるものではなく、例えば燃料添加弁44から供給されるHCの量を一定量とし、NOx吸蔵触媒36の触媒温度TcがNOx吸蔵触媒36やフィルタ38の機能回復に必要な温度となるように、触媒温度TCに応じてバイパスバルブ48の開度を制御するようにしてもよい。
例えば、前記実施形態におけるバイパスバルブ48の開度は、NOx吸蔵触媒36に流入する排気の流量を、NOx吸蔵触媒36内のほぼ全域にわたって排気中のHCが酸化反応可能な必要最小限の排気流量とするよう、予め設定記憶されたマップから、そのときのエンジン回転数とアクセルペダル踏込量とに基づき読み出して設定するようにした。しかしバイパスバルブ48の開度の設定方法はこれに限定されるものではなく、例えば燃料添加弁44から供給されるHCの量を一定量とし、NOx吸蔵触媒36の触媒温度TcがNOx吸蔵触媒36やフィルタ38の機能回復に必要な温度となるように、触媒温度TCに応じてバイパスバルブ48の開度を制御するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、エンジン1を4気筒のディーゼルエンジンとしたが、気筒数及びエンジンの種類はこれに限られるものではなく、NOx吸蔵触媒36とフィルタ38とを備えたエンジンであればよい。
1 エンジン
20 排気管(排気流路)
30 上流側ケーシング(排気流路)
32 連通路(排気流路)
34 下流側ケーシング(排気流路)
36 NOx吸蔵触媒
38 パティキュレートフィルタ
42 後段酸化触媒
44 燃料添加弁(HC供給手段)
46 排気バイパス通路
48 バイパスバルブ
50 ECU(制御手段)
20 排気管(排気流路)
30 上流側ケーシング(排気流路)
32 連通路(排気流路)
34 下流側ケーシング(排気流路)
36 NOx吸蔵触媒
38 パティキュレートフィルタ
42 後段酸化触媒
44 燃料添加弁(HC供給手段)
46 排気バイパス通路
48 バイパスバルブ
50 ECU(制御手段)
Claims (3)
- エンジンの排気流路に設けられ、酸化雰囲気のときに排気中のNOxを吸蔵し、還元雰囲気のときに吸蔵していた前記NOxを放出して還元するNOx吸蔵触媒と、
前記NOx吸蔵触媒の下流側の排気流路に設けられ、排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、
前記NOx吸蔵触媒に流入する排気中にHCを供給するHC供給手段と、
一端が前記HC供給手段より上流側の排気流路に接続されると共に、他端が前記NOx吸蔵触媒と前記パティキュレートフィルタとの間の排気流路に接続された排気バイパス通路と、
前記排気バイパス通路に設けられ、前記排気バイパス通路中を流動する排気の流量を調整するバイパスバルブと、
前記HC供給手段から排気中にHCを供給して前記NOx吸蔵触媒及び前記パティキュレートフィルタの少なくとも一方の機能回復を行うときには、前記HC供給手段からのHC供給を行わないときよりも前記NOx吸蔵触媒に流入する排気の量を減少させるように前記バイパスバルブを制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする排気浄化装置。 - 前記制御手段は、前記HC供給手段から前記HCの供給を行うときに前記NOx吸蔵触媒に流入する排気の量が、前記NOx吸蔵触媒内のほぼ全域にわたって排気中のHCの酸化反応を可能とする必要最小限の量として予め設定された量となるように前記バイパスバルブを制御することを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置。
- 更に前記パティキュレートフィルタの下流側の排気流路に後段酸化触媒を備えたことを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN116585886A (zh) * | 2023-05-05 | 2023-08-15 | 江苏科易达环保科技股份有限公司 | 一种应用光伏供能的光催化氧化和生物强化协同治理系统 |
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- 2005-12-06 JP JP2005351475A patent/JP2007154773A/ja active Pending
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