JP2004176636A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】パティキュレートフィルタとNOx吸着触媒とを備える排気浄化装置において、NOx吸着触媒における浄化効率を向上させる。
【解決手段】本発明の内燃機関の排気浄化装置は、排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタ(13)と、前記パティキュレートフィルタの上流に備えられ、排気の空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸着し排気の空燃比がリッチのときに吸着したNOxを還元するNOx吸着触媒(12)と、前記NOx吸着触媒の上流に備えられ、排気を加熱するヒータ(11)とを有する構成をとる。
パティキュレートフィルタの上流にNOx吸着触媒を配置し、排気を加熱昇温させるヒータをNOx吸着触媒のさらに上流に配置するので、充分な熱エネルギを持った排気がNOx吸着触媒に流入することになり、該触媒における浄化効率が高められる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の内燃機関の排気浄化装置は、排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタ(13)と、前記パティキュレートフィルタの上流に備えられ、排気の空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸着し排気の空燃比がリッチのときに吸着したNOxを還元するNOx吸着触媒(12)と、前記NOx吸着触媒の上流に備えられ、排気を加熱するヒータ(11)とを有する構成をとる。
パティキュレートフィルタの上流にNOx吸着触媒を配置し、排気を加熱昇温させるヒータをNOx吸着触媒のさらに上流に配置するので、充分な熱エネルギを持った排気がNOx吸着触媒に流入することになり、該触媒における浄化効率が高められる。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関し、より具体的には、内燃機関から発生する浮遊粒子状物質(SPM、以下「パティキュレート」という)を捕集除去するパティキュレートフィルタと、NOxを低減するNOx吸着触媒の配置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関から排出されるパティキュレートは、煤粒子、種々の炭化水素粒子、その他の負可溶性有機物質(SOOT)に、未燃燃料、未燃焼オイル成分、その他の可溶性有機物質(SOF)や、燃料の硫黄分が酸化する等して生じた硫黄酸化物が付着したものをいい、排気中のパティキュレートを捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)が開発され実用化されている。このパティキュレートフィルタにより、排気中のパティキュレートを95%以上捕集することができる。
【0003】
パティキュレートフィルタは、セラミック等の多孔質のハニカムでできており、排気ガスが多孔質材の壁を通過する際に、パティキュレートが捕集される。従って、パティキュレートが堆積してくるにつれ、排気圧力が上昇する。排気圧力の上昇は内燃機関に対する背圧となり、燃費の悪化や内燃機関の不調の原因となるので、数百kmから数千km程度走行する毎に、パティキュレートフィルタに捕集されたパティキュレートを除去し、フィルタを再生する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開平8−338229号公報には、排気通路内に上流から電気ヒータ、酸化触媒及びパティキュレートフィルタを順に配置し、前記酸化触媒または前記パティキュレートフィルタ上にNOx吸収剤を担持させることが開示されている。この発明によると、NOx吸収剤に吸収されたNOxの酸化触媒における変換作用により、捕集されたパティキュレートを燃焼させる。しかしながら、このような構成では、吸収されたNOxが放出されるとき、捕集されたパティキュレートの燃焼に使われずに大気中に放出されてしまうおそれがある。
【0005】
従って、本発明は上記課題を解決する内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の一形態(請求項1)は、内燃機関の排気系に設けられ、排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、前記パティキュレートフィルタの上流に備えられ、排気の空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸着し、排気の空燃比がリッチのときに吸着したNOxを還元するNOx吸着触媒と、前記NOx吸着触媒の上流に備えられる排気を加熱するヒータとを有する内燃機関の排気浄化装置である。
【0007】
この形態によると、パティキュレートフィルタの上流にNOx吸着触媒を配置し、さらに排気を加熱昇温させるヒータをNOx吸着触媒の上流に配置するので、充分な熱エネルギを持った排気がNOx吸着触媒に流入することになり、該触媒における浄化効率が高められる。さらに、本発明ではNOx吸着触媒の上流のヒータにより液体燃料やパティキュレートが燃焼されるので、NOx吸着触媒の性能低下が防止される。また、NOx吸着触媒を用いることで、NOxが大気に放出するのを防止することができる。
【0008】
本発明の別の形態(請求項2)は、前記排気浄化装置において、NOx吸着触媒の上流に酸化触媒をさらに備える構成をとる。
【0009】
この形態によると、酸化触媒により燃料の酸化燃焼が促進されるので、排気温度をさらに高められ、よってNOx吸着触媒の温度が高く維持され浄化効率が上がる。また、パティキュレートフィルタの再生時に、ヒータ及び酸化触媒による発熱によりNOx吸着触媒のデサルフェーション(硫黄燃焼)を行って、NOx吸着触媒を再生することができる。この酸化触媒は、ヒータと一体化した通電発熱式触媒コンバータであっても良い。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。
【0011】
図1は本発明の一実施形態である排気浄化装置を備えた内燃機関の概略構成図である。図1中、内燃機関(以下、「エンジン」という)1の各気筒の燃焼室には吸気管2を介して空気が供給される。エンジン1の各気筒には、吸気・排気の制御を行う吸気弁と排気弁とが備えられている。また、エンジン1の各気筒の燃焼室には燃料噴射弁5が設けられている。燃料噴射弁5は燃料供給ポンプ(図示せず)に接続されており、電子制御装置(以下「ECU」という)20の制御の下で適切な量の燃料を適切なタイミングで燃焼室内に噴射する。燃料噴射弁5から燃料が噴射されると、燃焼室内で空気と燃料とが燃焼して、排気管6に排気が排出される。
【0012】
エンジン1は好適にはディーゼルエンジンであるが、本発明の排気浄化装置の適用範囲はディーゼルエンジンに限られず、燃料を燃焼室内に直接噴射する方式のガソリンエンジンにも適用可能である。また本発明は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンにも適用可能である。
【0013】
吸気管2には、吸気管内を流れる空気の流量を調節するスロットル弁3が設けられている。また、吸気管2にはエンジン1の気筒内にスワールを発生させて燃焼効率を上げるためのスワール制御弁4(SCV:Swirl control valve)も設けられている。
【0014】
スロットル弁3及びスワール制御弁4には、スロットル弁3またはスワール制御弁4を開閉駆動するアクチュエータ(図示せず)がそれぞれ取り付けられている。これらのアクチュエータは、ECU20からの信号により制御される。
【0015】
排気管6の途中には、過給器7が設けられている。過給器7は、排気管6内に設けられたタービンと、吸気管2内に設けられたコンプレッサ(図示せず)と、タービンとコンプレッサとをつなぐシャフト等から構成されている。エンジン1の各気筒の燃焼室から排出された排気が過給器7のタービンを回すと、シャフトを介してコンプレッサが回転し、吸気管2内の空気を圧縮して各燃焼室に供給する。過給器7にはアクチュエータが設けられており、タービンに排気が流入する部分の開口面積を変更することによって吸入空気量を制御することが可能である。このアクチュエータは、ECU20からの信号により制御される。
【0016】
過給器7は、可変ジオメトリー過給器であっても良く、この場合は、過給器7のベーンを変更することによって吸入空気量を制御する。
【0017】
さらに、排気管6の途中には、排気管6と吸気管2とを接続する排気再循環(EGR:Exhaust gas recirculation)通路8が設けられており、通路の途中にはEGR弁9が配置されている。EGR弁9の開度を調整することで、排気管6から吸気管2内に還流する排気量を制御することができる。EGR通路8を介して吸気管2に還流された排気は、吸気管2の上流から流れてきた新気と混ざり合ってエンジン1の各気筒の燃焼室へ導かれて燃焼される。こうすることによって、排気中に含まれるNOx濃度を低下させることができる。EGR弁9にはEGR弁9を駆動するアクチュエータ(図示せず)が取り付けられており、ECU20からの信号により制御される。
【0018】
排気管6を通過した排気は、排気浄化装置10に流入する。排気浄化装置10には、上流側から、電気ヒータ(EHC)11、NOx吸着触媒(LNC)12、及びパティキュレートフィルタ(PF)13が備えられている。電気ヒータの代わりに、通電発熱式触媒コンバータを配置しても良い。また、電気ヒータ11とNOx吸着触媒12の間に酸化触媒(DOC)を配置することも本発明の範囲に含まれるが、これについては図2を参照して後述する。
【0019】
パティキュレートフィルタ13は、ハニカムセラミックスまたは金属多孔体等の上流側に栓が施された通路と下流側に栓が施された通路とを交互に配置し、セラミックスまたは金属多孔体の薄壁をフィルタとして使用するものである。出口を塞がれた通路に入ったパティキュレートを含む排気がフィルタ薄壁の微細な孔を通過して隣の通路へと通り抜けるとき、パティキュレートがフィルタ薄壁に捕集される。
【0020】
NOx吸着触媒12は、排気の空燃比が理論空燃比より薄いリーン状態では、NOx吸着剤によりNOxを吸着する。排気の空燃比が理論空燃比より濃いリッチ状態においては、吸着されたNOxがHC、COにより還元されて窒素ガスとして排出され、同時にHC、COが酸化されて水蒸気及び二酸化炭素として排出される。
【0021】
ディーゼルエンジンでは、通常の運転時にはリーン運転がされるため、NOx吸着触媒12は排気中のNOxを吸着する。NOx触媒の再生は、エンジン1の排気行程において燃焼室内に燃料を一時的に噴射供給(ポストインジェクション)して、排気をリッチ状態にすることにより行われる。なお、このポストインジェクションは、排気の温度を上昇させてパティキュレートフィルタを再生するためにも行われるが、これについては後述する。
【0022】
パティキュレートフィルタ13の上流側には、排気の広範囲の空燃比に渡ってそれに比例したレベルの出力を生成する空燃比センサ(以下、「LAFセンサ」という)14と、排気管内の圧力を検出する圧力センサ15が設けられる。また、パティキュレートフィルタ13の下流側には、排気管内の温度を検出する温度センサ16も設けられる。これらセンサの出力は、ECU20に送られる。
【0023】
ECU20はコンピュータで構成されており、各種センサからの入力信号を処理する入力インターフェース、プログラムおよびデータを格納するROM、実行時に必要なプログラムおよびデータを一時記憶して演算作業領域を提供するRAM、各種制御プログラムを実行するCPU、および各部に制御信号を送る出力インターフェースを備えている。上記各センサからの信号は入力インターフェースにより受信され、ROMに格納されたプログラムに従って処理される。
【0024】
ECU20は、エンジン回転速度やアクセル開度といった運転条件を検出し、予め定められているマップを検索して要求トルクを算出する。続いて、要求トルクに対応した基本燃料噴射量を算出し、さらに燃料を噴射する時期を決定する。する。そして、燃料噴射弁は、ECU20からの制御信号に従って、燃料を燃焼室内に噴射する。
【0025】
ところで、パティキュレートフィルタ13に捕集されたパティキュレート量が増加すると、パティキュレートフィルタ13内の排気流路の断面積が減少し、排気の流れが妨げられるようになる。すると、パティキュレートフィルタ上流の排気管6内の圧力が上昇し、エンジン1の性能に影響を及ぼしてしまうようになる。そこで、ECU20は、パティキュレートフィルタ13におけるパティキュレートの捕集量を推定し、所定の値を上回ると、パティキュレートフィルタ13を加熱して捕集したパティキュレートを燃焼除去するフィルタ再生処理を実行する。このフィルタ再生処理によりパティキュレートフィルタ13の捕集性能が維持される。
【0026】
パティキュレートフィルタ13を加熱する方法は種々あるが、本実施形態では、電気ヒータ11を加熱するとともにポストインジェクションにより燃料を排気管内に供給し燃料を燃焼させることによってパティキュレートフィルタ13を高温(例えば、500°C以上)にして、捕集されているパティキュレートを燃焼させる。さらに、スロットル弁3を若干閉弁して吸入空気量を減少させることによって、排気の温度を上昇させる。このとき、エンジン1における燃焼状態を最適とするために、ECU20は、スワール強度、EGR通路8の排気流量、過給器7による過給圧の調整等も実行する。
【0027】
次に、図2を参照して、従来の排気浄化装置と本発明による排気浄化装置を比較しつつ説明する。
【0028】
ディーゼルエンジンにおいては排気温が低い(例えば、150〜200℃)ため燃料が気化しにくく、また、ポストインジェクションを行った時には燃料が液体の状態で浄化装置に流入してくるので、図2(a)に示すように、NOx吸着触媒(LNC)をパティキュレートフィルタ(PF)の下流に配置した場合、NOx吸着触媒がこれら燃料による被毒から保護されるという効果がある。
【0029】
しかし、排気温が低いうえ、上流に熱容量が大きく排気の熱エネルギの相当部分を吸収してしまうパティキュレートフィルタがあるために排気熱の伝達効率は下流側になるほど低下するので、NOx吸着触媒が活性温度まで上昇しにくくなり、浄化効率が低下するという欠点が存在する。
【0030】
そこで本発明の一形態では、図2(b)に示すように、電気ヒータ(EHC)とパティキュレートフィルタ(PF)の間にNOx吸着触媒(LNC)を配置する構成を取った。こうすることで、充分な熱エネルギを持った排気がNOx吸着触媒に流入することになり、また、電気ヒータにより排気を加熱昇温することも可能となるので、NOx吸着触媒における浄化効率が高められる。このように配置すると、燃料や硫黄によりNOx吸着触媒が被毒するおそれもあるが、NOx吸着触媒の上流の電気ヒータで液体燃料やパティキュレートが燃焼されるので、NOx吸着触媒の性能低下は防止される。
【0031】
しかし、図2(b)のような構成とした場合でも、ディーゼルエンジンの場合は空気量が多いこと等から、電気ヒータによる電気的な加熱だけではNOx吸着触媒の温度が充分に高くならないことも考えられる。
【0032】
そこで、本発明の別の形態では、図2(c)に示すように、上記構成に加えて、酸化触媒(DOC)を電気ヒータ(EHC)とNOx吸着触媒(LNC)の間に配置することとした。これによると、NOx吸着触媒の上流に配置された酸化触媒によって燃料の酸化(燃焼)反応が促進されるので、排気温がさらに高くなる。これによって、NOx吸着触媒の温度が高く維持され、高い浄化効率が得られる。さらに、パティキュレートフィルタにおける排気温も上がるので、ポストインジェクションが実行された場合に、パティキュレートフィルタの再生処理と同時にNOx吸着触媒のデサルフェーション(硫黄燃焼)を行ってNOx吸着触媒を再生することができる。
【0033】
このように、本発明では、図2(b)または(c)のような配置とすることによって、パティキュレートや液体状態の燃料によるNOx吸着触媒の劣化が防止でき、従って浄化効率を高い状態で維持できる。また、NOx吸着触媒の硫黄被毒が発生した場合、電気ヒータの作動やポストインジェクション等により、NOx吸着触媒の温度を硫黄脱離温度まで上昇させて、硫黄を除去し、浄化効率の回復を行うことができる。
【0034】
図3は、本発明による排気浄化装置を採用したときのNOx吸着触媒の温度変化を示すグラフである。図中、TEHCは電気ヒータの温度を、TCAT(w/Heater)は電気ヒータが備えられているときのNOx吸着触媒の温度を表す。また、横軸はエンジンが始動されてからの時間経過を、縦軸は温度(°C)を表し、図中の矢印で表された期間だけ電気ヒータが作動されたものとする。また、TCAT(w/o Heater)は、電気ヒータが備えられていない場合のNOx吸着触媒の温度を表す。
【0035】
図3から分かるように、電気ヒータが備えられていない場合、エンジンの始動直後は排気流量が多いためNOx吸着触媒の温度がなかなか上昇せず、従ってNOx吸着触媒はその機能をほとんど発揮することができない。これに対し、電気ヒータが備えられている場合は、電気ヒータの温度上昇につれてNOx吸着触媒の温度も上昇しており、従ってNOx吸着触媒はその機能を十分発揮できる温度(例えば、250°C)にエンジンの始動直後から到達することができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、パティキュレートフィルタの上流にNOx吸着触媒を配置し、さらに排気を加熱昇温させるヒータをNOx吸着触媒の上流に配置するので、充分な熱エネルギを持った排気がNOx吸着触媒に流入することになり、該触媒における浄化効率が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による排気浄化装置が適用される内燃機関の構成図である。
【図2】従来の排気浄化装置(a)と本発明による排気浄化装置(b、c)を比較した図である。
【図3】電気ヒータを備えている場合と備えていない場合におけるNOx吸着触媒の温度変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関)
2 吸気管
3 スロットル弁(吸入空気量減少手段)
4 スワールコントロール弁(燃焼保持手段)
5 燃料噴射弁
6 排気管
7 過給器
8 EGR通路
9 EGR弁
10 排気浄化装置
11 電気ヒータ
12 NOx吸着触媒
13 パティキュレートフィルタ
20 電子制御装置(ECU)
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関し、より具体的には、内燃機関から発生する浮遊粒子状物質(SPM、以下「パティキュレート」という)を捕集除去するパティキュレートフィルタと、NOxを低減するNOx吸着触媒の配置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関から排出されるパティキュレートは、煤粒子、種々の炭化水素粒子、その他の負可溶性有機物質(SOOT)に、未燃燃料、未燃焼オイル成分、その他の可溶性有機物質(SOF)や、燃料の硫黄分が酸化する等して生じた硫黄酸化物が付着したものをいい、排気中のパティキュレートを捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)が開発され実用化されている。このパティキュレートフィルタにより、排気中のパティキュレートを95%以上捕集することができる。
【0003】
パティキュレートフィルタは、セラミック等の多孔質のハニカムでできており、排気ガスが多孔質材の壁を通過する際に、パティキュレートが捕集される。従って、パティキュレートが堆積してくるにつれ、排気圧力が上昇する。排気圧力の上昇は内燃機関に対する背圧となり、燃費の悪化や内燃機関の不調の原因となるので、数百kmから数千km程度走行する毎に、パティキュレートフィルタに捕集されたパティキュレートを除去し、フィルタを再生する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開平8−338229号公報には、排気通路内に上流から電気ヒータ、酸化触媒及びパティキュレートフィルタを順に配置し、前記酸化触媒または前記パティキュレートフィルタ上にNOx吸収剤を担持させることが開示されている。この発明によると、NOx吸収剤に吸収されたNOxの酸化触媒における変換作用により、捕集されたパティキュレートを燃焼させる。しかしながら、このような構成では、吸収されたNOxが放出されるとき、捕集されたパティキュレートの燃焼に使われずに大気中に放出されてしまうおそれがある。
【0005】
従って、本発明は上記課題を解決する内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の一形態(請求項1)は、内燃機関の排気系に設けられ、排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、前記パティキュレートフィルタの上流に備えられ、排気の空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸着し、排気の空燃比がリッチのときに吸着したNOxを還元するNOx吸着触媒と、前記NOx吸着触媒の上流に備えられる排気を加熱するヒータとを有する内燃機関の排気浄化装置である。
【0007】
この形態によると、パティキュレートフィルタの上流にNOx吸着触媒を配置し、さらに排気を加熱昇温させるヒータをNOx吸着触媒の上流に配置するので、充分な熱エネルギを持った排気がNOx吸着触媒に流入することになり、該触媒における浄化効率が高められる。さらに、本発明ではNOx吸着触媒の上流のヒータにより液体燃料やパティキュレートが燃焼されるので、NOx吸着触媒の性能低下が防止される。また、NOx吸着触媒を用いることで、NOxが大気に放出するのを防止することができる。
【0008】
本発明の別の形態(請求項2)は、前記排気浄化装置において、NOx吸着触媒の上流に酸化触媒をさらに備える構成をとる。
【0009】
この形態によると、酸化触媒により燃料の酸化燃焼が促進されるので、排気温度をさらに高められ、よってNOx吸着触媒の温度が高く維持され浄化効率が上がる。また、パティキュレートフィルタの再生時に、ヒータ及び酸化触媒による発熱によりNOx吸着触媒のデサルフェーション(硫黄燃焼)を行って、NOx吸着触媒を再生することができる。この酸化触媒は、ヒータと一体化した通電発熱式触媒コンバータであっても良い。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。
【0011】
図1は本発明の一実施形態である排気浄化装置を備えた内燃機関の概略構成図である。図1中、内燃機関(以下、「エンジン」という)1の各気筒の燃焼室には吸気管2を介して空気が供給される。エンジン1の各気筒には、吸気・排気の制御を行う吸気弁と排気弁とが備えられている。また、エンジン1の各気筒の燃焼室には燃料噴射弁5が設けられている。燃料噴射弁5は燃料供給ポンプ(図示せず)に接続されており、電子制御装置(以下「ECU」という)20の制御の下で適切な量の燃料を適切なタイミングで燃焼室内に噴射する。燃料噴射弁5から燃料が噴射されると、燃焼室内で空気と燃料とが燃焼して、排気管6に排気が排出される。
【0012】
エンジン1は好適にはディーゼルエンジンであるが、本発明の排気浄化装置の適用範囲はディーゼルエンジンに限られず、燃料を燃焼室内に直接噴射する方式のガソリンエンジンにも適用可能である。また本発明は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンにも適用可能である。
【0013】
吸気管2には、吸気管内を流れる空気の流量を調節するスロットル弁3が設けられている。また、吸気管2にはエンジン1の気筒内にスワールを発生させて燃焼効率を上げるためのスワール制御弁4(SCV:Swirl control valve)も設けられている。
【0014】
スロットル弁3及びスワール制御弁4には、スロットル弁3またはスワール制御弁4を開閉駆動するアクチュエータ(図示せず)がそれぞれ取り付けられている。これらのアクチュエータは、ECU20からの信号により制御される。
【0015】
排気管6の途中には、過給器7が設けられている。過給器7は、排気管6内に設けられたタービンと、吸気管2内に設けられたコンプレッサ(図示せず)と、タービンとコンプレッサとをつなぐシャフト等から構成されている。エンジン1の各気筒の燃焼室から排出された排気が過給器7のタービンを回すと、シャフトを介してコンプレッサが回転し、吸気管2内の空気を圧縮して各燃焼室に供給する。過給器7にはアクチュエータが設けられており、タービンに排気が流入する部分の開口面積を変更することによって吸入空気量を制御することが可能である。このアクチュエータは、ECU20からの信号により制御される。
【0016】
過給器7は、可変ジオメトリー過給器であっても良く、この場合は、過給器7のベーンを変更することによって吸入空気量を制御する。
【0017】
さらに、排気管6の途中には、排気管6と吸気管2とを接続する排気再循環(EGR:Exhaust gas recirculation)通路8が設けられており、通路の途中にはEGR弁9が配置されている。EGR弁9の開度を調整することで、排気管6から吸気管2内に還流する排気量を制御することができる。EGR通路8を介して吸気管2に還流された排気は、吸気管2の上流から流れてきた新気と混ざり合ってエンジン1の各気筒の燃焼室へ導かれて燃焼される。こうすることによって、排気中に含まれるNOx濃度を低下させることができる。EGR弁9にはEGR弁9を駆動するアクチュエータ(図示せず)が取り付けられており、ECU20からの信号により制御される。
【0018】
排気管6を通過した排気は、排気浄化装置10に流入する。排気浄化装置10には、上流側から、電気ヒータ(EHC)11、NOx吸着触媒(LNC)12、及びパティキュレートフィルタ(PF)13が備えられている。電気ヒータの代わりに、通電発熱式触媒コンバータを配置しても良い。また、電気ヒータ11とNOx吸着触媒12の間に酸化触媒(DOC)を配置することも本発明の範囲に含まれるが、これについては図2を参照して後述する。
【0019】
パティキュレートフィルタ13は、ハニカムセラミックスまたは金属多孔体等の上流側に栓が施された通路と下流側に栓が施された通路とを交互に配置し、セラミックスまたは金属多孔体の薄壁をフィルタとして使用するものである。出口を塞がれた通路に入ったパティキュレートを含む排気がフィルタ薄壁の微細な孔を通過して隣の通路へと通り抜けるとき、パティキュレートがフィルタ薄壁に捕集される。
【0020】
NOx吸着触媒12は、排気の空燃比が理論空燃比より薄いリーン状態では、NOx吸着剤によりNOxを吸着する。排気の空燃比が理論空燃比より濃いリッチ状態においては、吸着されたNOxがHC、COにより還元されて窒素ガスとして排出され、同時にHC、COが酸化されて水蒸気及び二酸化炭素として排出される。
【0021】
ディーゼルエンジンでは、通常の運転時にはリーン運転がされるため、NOx吸着触媒12は排気中のNOxを吸着する。NOx触媒の再生は、エンジン1の排気行程において燃焼室内に燃料を一時的に噴射供給(ポストインジェクション)して、排気をリッチ状態にすることにより行われる。なお、このポストインジェクションは、排気の温度を上昇させてパティキュレートフィルタを再生するためにも行われるが、これについては後述する。
【0022】
パティキュレートフィルタ13の上流側には、排気の広範囲の空燃比に渡ってそれに比例したレベルの出力を生成する空燃比センサ(以下、「LAFセンサ」という)14と、排気管内の圧力を検出する圧力センサ15が設けられる。また、パティキュレートフィルタ13の下流側には、排気管内の温度を検出する温度センサ16も設けられる。これらセンサの出力は、ECU20に送られる。
【0023】
ECU20はコンピュータで構成されており、各種センサからの入力信号を処理する入力インターフェース、プログラムおよびデータを格納するROM、実行時に必要なプログラムおよびデータを一時記憶して演算作業領域を提供するRAM、各種制御プログラムを実行するCPU、および各部に制御信号を送る出力インターフェースを備えている。上記各センサからの信号は入力インターフェースにより受信され、ROMに格納されたプログラムに従って処理される。
【0024】
ECU20は、エンジン回転速度やアクセル開度といった運転条件を検出し、予め定められているマップを検索して要求トルクを算出する。続いて、要求トルクに対応した基本燃料噴射量を算出し、さらに燃料を噴射する時期を決定する。する。そして、燃料噴射弁は、ECU20からの制御信号に従って、燃料を燃焼室内に噴射する。
【0025】
ところで、パティキュレートフィルタ13に捕集されたパティキュレート量が増加すると、パティキュレートフィルタ13内の排気流路の断面積が減少し、排気の流れが妨げられるようになる。すると、パティキュレートフィルタ上流の排気管6内の圧力が上昇し、エンジン1の性能に影響を及ぼしてしまうようになる。そこで、ECU20は、パティキュレートフィルタ13におけるパティキュレートの捕集量を推定し、所定の値を上回ると、パティキュレートフィルタ13を加熱して捕集したパティキュレートを燃焼除去するフィルタ再生処理を実行する。このフィルタ再生処理によりパティキュレートフィルタ13の捕集性能が維持される。
【0026】
パティキュレートフィルタ13を加熱する方法は種々あるが、本実施形態では、電気ヒータ11を加熱するとともにポストインジェクションにより燃料を排気管内に供給し燃料を燃焼させることによってパティキュレートフィルタ13を高温(例えば、500°C以上)にして、捕集されているパティキュレートを燃焼させる。さらに、スロットル弁3を若干閉弁して吸入空気量を減少させることによって、排気の温度を上昇させる。このとき、エンジン1における燃焼状態を最適とするために、ECU20は、スワール強度、EGR通路8の排気流量、過給器7による過給圧の調整等も実行する。
【0027】
次に、図2を参照して、従来の排気浄化装置と本発明による排気浄化装置を比較しつつ説明する。
【0028】
ディーゼルエンジンにおいては排気温が低い(例えば、150〜200℃)ため燃料が気化しにくく、また、ポストインジェクションを行った時には燃料が液体の状態で浄化装置に流入してくるので、図2(a)に示すように、NOx吸着触媒(LNC)をパティキュレートフィルタ(PF)の下流に配置した場合、NOx吸着触媒がこれら燃料による被毒から保護されるという効果がある。
【0029】
しかし、排気温が低いうえ、上流に熱容量が大きく排気の熱エネルギの相当部分を吸収してしまうパティキュレートフィルタがあるために排気熱の伝達効率は下流側になるほど低下するので、NOx吸着触媒が活性温度まで上昇しにくくなり、浄化効率が低下するという欠点が存在する。
【0030】
そこで本発明の一形態では、図2(b)に示すように、電気ヒータ(EHC)とパティキュレートフィルタ(PF)の間にNOx吸着触媒(LNC)を配置する構成を取った。こうすることで、充分な熱エネルギを持った排気がNOx吸着触媒に流入することになり、また、電気ヒータにより排気を加熱昇温することも可能となるので、NOx吸着触媒における浄化効率が高められる。このように配置すると、燃料や硫黄によりNOx吸着触媒が被毒するおそれもあるが、NOx吸着触媒の上流の電気ヒータで液体燃料やパティキュレートが燃焼されるので、NOx吸着触媒の性能低下は防止される。
【0031】
しかし、図2(b)のような構成とした場合でも、ディーゼルエンジンの場合は空気量が多いこと等から、電気ヒータによる電気的な加熱だけではNOx吸着触媒の温度が充分に高くならないことも考えられる。
【0032】
そこで、本発明の別の形態では、図2(c)に示すように、上記構成に加えて、酸化触媒(DOC)を電気ヒータ(EHC)とNOx吸着触媒(LNC)の間に配置することとした。これによると、NOx吸着触媒の上流に配置された酸化触媒によって燃料の酸化(燃焼)反応が促進されるので、排気温がさらに高くなる。これによって、NOx吸着触媒の温度が高く維持され、高い浄化効率が得られる。さらに、パティキュレートフィルタにおける排気温も上がるので、ポストインジェクションが実行された場合に、パティキュレートフィルタの再生処理と同時にNOx吸着触媒のデサルフェーション(硫黄燃焼)を行ってNOx吸着触媒を再生することができる。
【0033】
このように、本発明では、図2(b)または(c)のような配置とすることによって、パティキュレートや液体状態の燃料によるNOx吸着触媒の劣化が防止でき、従って浄化効率を高い状態で維持できる。また、NOx吸着触媒の硫黄被毒が発生した場合、電気ヒータの作動やポストインジェクション等により、NOx吸着触媒の温度を硫黄脱離温度まで上昇させて、硫黄を除去し、浄化効率の回復を行うことができる。
【0034】
図3は、本発明による排気浄化装置を採用したときのNOx吸着触媒の温度変化を示すグラフである。図中、TEHCは電気ヒータの温度を、TCAT(w/Heater)は電気ヒータが備えられているときのNOx吸着触媒の温度を表す。また、横軸はエンジンが始動されてからの時間経過を、縦軸は温度(°C)を表し、図中の矢印で表された期間だけ電気ヒータが作動されたものとする。また、TCAT(w/o Heater)は、電気ヒータが備えられていない場合のNOx吸着触媒の温度を表す。
【0035】
図3から分かるように、電気ヒータが備えられていない場合、エンジンの始動直後は排気流量が多いためNOx吸着触媒の温度がなかなか上昇せず、従ってNOx吸着触媒はその機能をほとんど発揮することができない。これに対し、電気ヒータが備えられている場合は、電気ヒータの温度上昇につれてNOx吸着触媒の温度も上昇しており、従ってNOx吸着触媒はその機能を十分発揮できる温度(例えば、250°C)にエンジンの始動直後から到達することができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、パティキュレートフィルタの上流にNOx吸着触媒を配置し、さらに排気を加熱昇温させるヒータをNOx吸着触媒の上流に配置するので、充分な熱エネルギを持った排気がNOx吸着触媒に流入することになり、該触媒における浄化効率が高められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による排気浄化装置が適用される内燃機関の構成図である。
【図2】従来の排気浄化装置(a)と本発明による排気浄化装置(b、c)を比較した図である。
【図3】電気ヒータを備えている場合と備えていない場合におけるNOx吸着触媒の温度変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン(内燃機関)
2 吸気管
3 スロットル弁(吸入空気量減少手段)
4 スワールコントロール弁(燃焼保持手段)
5 燃料噴射弁
6 排気管
7 過給器
8 EGR通路
9 EGR弁
10 排気浄化装置
11 電気ヒータ
12 NOx吸着触媒
13 パティキュレートフィルタ
20 電子制御装置(ECU)
Claims (2)
- 内燃機関の排気系に設けられ、排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、
前記パティキュレートフィルタの上流に備えられ、排気の空燃比がリーンのときに排気中のNOxを吸着し、排気の空燃比がリッチのときに吸着したNOxを還元するNOx吸着触媒と、
前記NOx吸着触媒の上流に備えられる排気を加熱するヒータと、
を備える、内燃機関の排気を浄化する排気浄化装置。 - 前記NOx吸着触媒の上流に酸化触媒をさらに備える、請求項1に記載の排気浄化装置。
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KR101199122B1 (ko) * | 2005-01-03 | 2012-11-09 | 기아자동차주식회사 | 개선된 압력조절기구를 가진 자동차의 dpf필터 구조 |
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CN109944663A (zh) * | 2019-03-12 | 2019-06-28 | 潍柴动力股份有限公司 | 一种后处理系统控制方法及装置 |
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