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JP2007152992A - フェンダカバーの取り付け構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】フロントガラスの下端側隅角部とフロントピラーの下端部を覆うフェンダカバーの取り付け構造を提供する。
【解決手段】エンジン室5の後部上方に設置された車体パネル1aにカウルトップカバー4を取り付け、カウルトップカバーの両端部に、フロントガラス6の下端側隅角部及びフロントピラー1c下部を覆うように取り付けるフェンダカバー本体7を、基板部7aと立ち上り部7bとから形成し、立ち上り部の裏面に、車体パネルに当接することにより弾性変形し、かつその反発力で立ち上り部を押し上げることにより、基板部7aの側縁7cをフロントガラスに圧接する取り付け脚10を突設したもので、取り付け脚の弾性により基板部7aの側縁7cをフロントガラス6に強制的に圧接させることができるため、フロントガラス6の前面と基板部7aの側縁との間に隙間が発生することがない。
【選択図】図7

Description

本発明は、自動車のフロントガラスの下端側隅角部を覆うフェンダカバーの取り付け構造に関する。
従来、乗用車等の自動車は、車体の前部に動力用エンジンが搭載されたエンジン室が設けられており、エンジン室の後部上方にカウルトップカバーが設置されている。
カウルトップカバーは、車幅とほぼ同じ長さの長尺な部材で、樹脂により一体成形されており、車室内に外気を導入するための吸気口が開口されている。
またカウルトップカバーの後端縁には、フロントガラスの下端縁が気密に接続されており、カウルトップカバーの両端側上面には、フロントガラスの下端側隅角部及びフロントピラーの下端部を覆うようにフェンダカバーが取り付けられている。
これらフェンダカバーには種々の形状のものがあり、また呼称もまちまちであるが、例えば特許文献1や2に記載されたものが公知である。
前記特許文献1に記載されたカウルルーバー端末ピースは、樹脂により成形された基部よりウインドサイドモールを覆う延長部が延設されている。
基部にはクリップが突設されていて、カウルルーバー(カウルトップカバーに相当)に基部を重ねた状態でクリップをカウルルーバーの係合穴に嵌合することにより、カウルルーバーに対し端末ピースが取り付けられている。
また延長部の下縁に形成したC字形断面形状の係合保持部に、ウインドサイドモールに形成された引掛け突部を差し込んで係止するようになっており、カウルルーバーに端末ピースの基部を重ねた状態でクリップを強く押すことにより、カウルルーバーに端末ピースを簡単に取り付けることができると共に、係合保持部に引掛け部を差し込んでフロントピラー側へ強く押すことにより、ウインドサイドモールに対し端末ピースが取り付けられるように構成されている。
一方特許文献2に記載のウインドサイドモールは、フロントガラスの下端隅角に沿ってガラス下縁側へ屈曲する下端コーナ部を備えており、この下端コーナ部は、フロントガラスの下端隅角縁とフロントピラーの下端に連なるフェンダパネルの上端コーナ部の端縁との間の隙間を覆うように設置されている。
また下端コーナ部の外周縁に、フェンダパネルの外面に当接するリップが設けられていて、このリップと対向するようフェンダパネルの端縁の裏面側へ突出する係合突部が設けられており、リップと係合突部でフェンダパネルの端縁を挟んで、リップをフェンダパネルの端縁に密着させた構造となっている。
特開2003−267263号公報 特開2003−252045号公報
しかし前記特許文献1に記載のカウルルーバー端末ピースの取り付け構造では、延長部より延設された係合片をほぼU字形に屈曲させてフロントフェンダの裏面に当接していることから、フェンダに上下方向の寸法のバラツキがある場合には、係合片が弾性変形することにより対応することができるが、車幅方向に寸法のバラツキがある場合は対応できない問題がある。
また端末ピースの端部をフロントガラスに強制圧接させる構造となっていないため、端末ピースの端部とフロントガラスの間に隙間が発生するおそれがあると共に、フェンダパネルのフランジを端末ピースが覆う構造となっていないため、フランジが外部に露出して見栄えが悪い等の問題がある。
一方特許文献2に記載のウインドサイドモールは、リップと係合突部とでフェンダパネルの端縁を挟む構造のため、挟着力が弱く、走行中の振動等で簡単に外れてしまう問題がある。
またリップをフェンダパネルの端縁に当接させていることから、フェンダの車幅方向の寸法にバラツキがある場合には、リップの弾性により対応できるが、上下方向の寸法のバラツキには対応できないため、寸法誤差が大きいとフェンダに取り付けられない等の問題がある。
本発明はかかる問題を改善するためになされたもので、取り付けが容易で、かつ衝突時の衝撃を緩和することができるフェンダカバーの取り付け構造を提供することを目的とするものである。
本発明のフェンダカバーの取り付け構造は、エンジン室の後部上方に設置された車体パネルにカウルトップカバーを取り付け、カウルトップカバーの端部に、フロントガラス下端側隅角部及びフロントピラー下部を覆うようにフェンダカバー本体を取り付けたフェンダカバーの取り付け構造であって、フェンダカバー本体を基板部と立ち上り部とから形成すると共に、立ち上り部の裏面に、車体パネルに当接することにより弾性変形し、かつその反発力で立ち上り部を押し上げることにより、基板部の側縁をフロントガラスに圧接する取り付け脚を突設したものである。
前記構成により、取り付け脚の弾性によりてこの原理で基板部の側縁をフロントガラスに強制的に圧接させることができるため、フロントガラスの前面と基板部の側縁との間に隙間が発生することがないと共に、車体パネルやフェンダに、上下方向や車幅方向のバラツキがあっても、取り付け脚の弾性部が弾性変形することにより寸法バラツキを吸収することができるため、車体への取り付けが容易に行える。
またフェンダカバーの上方から過大な外力作用すると、取り付け脚の弾性部が弾性変形して衝撃力を吸収するため、衝突時の衝撃を緩和することができるようになる。
本発明のフェンダカバーの取り付け構造は、取り付け脚を、立ち上り部の裏面に突設された剛性部と、前記剛性部の先端より車体パネル側へ延設された弾性部と、剛性部の先端に突設され、かつ弾性部の弾性によりフェンダのフランジに係合される突起とから形成したものである。
前記構成により、フランジに係合された突起により、フェンダカバー本体が抜け外れることがないため、走行中の振動等によりフェンダカバー本体が脱落することがないと共に、フェンダカバー本体の立ち上り部によりフェンダのフランジを覆うことができるため見栄えが向上する。
本発明のフェンダカバーの取り付け構造によれば、取り付け脚の弾性によりてこの原理で基板部の側縁をフロントガラスに強制的に圧接させることができるため、フロントガラスの前面と基板部の側縁との間に隙間が発生することがないと共に、車体パネルやフェンダに、上下方向や車幅方向のバラツキがあっても、取り付け脚の弾性部が弾性変形することにより寸法バラツキを吸収することができるため、車体への取り付けが容易に行え、またフェンダカバーの上方から過大な外力作用すると、取り付け脚の弾性部が弾性変形して衝撃力を吸収するために、衝突時の衝撃を緩和することができる。
本発明の実施の形態を、図面を参照して詳述する。
図1はフェンダカバーを取り付けた自動車の斜視図、図2はフェンダカバーの斜視図、図3はフェンダカバーの平面図、図4は図3のA−A線に沿う断面図、図5は図3のB−B線に沿う断面図、図6は図3のC−C線に沿う断面図、図7は図3のD−D線に沿う断面図、図8はフェンダカバー取り付け構造の作用説明である。
図1に示す自動車は、例えば乗用車であって、車体1の前部に設けられたエンジン室2に、図示しない動力用エンジンが搭載されている。
エンジン室2は、左右両側と後部が車体パネル1aに形成され、左右両側の車体パネル1aの外側面はフェンダ1bにより覆われており、上面開口は、上下方向に開閉自在なフード3により覆われている。
エンジン室2の後部上方には、樹脂により一体成形されたカウルトップカバー4が車幅方向にほぼ一杯に設けられており、カウルトップカバー4には、車室5内へ外気を導入する吸気口(図示せず)が開口されている。
カウルトップカバー4の後端縁は、斜め上方に立ち上っていて、車室5の前部を覆うフロントガラス6の下端側前面に気密に当接されている。
フロントガラス6は、車幅方向に緩く湾曲されており、フロントガラス6の下端側両隅角部と、フロントガラス6両側縁が固定されたフロントピラー1cの下端を覆うように、カウルトップカバー4の両端部上面にフェンダカバー本体7が取り付けられている。
フェンダカバー本体7は図2及び図3に示すように、フロントピラー1c側が幅狭で、かつカウルトップカバー4の中央側へ順次幅広となるほぼ三角形状に形成されていて、全体が樹脂により一体成形されている。
フェンダカバー本体7の幅広側は、図4に示すように基板部7aと立ち上り部7bとにより断面がほぼV字形に形成されていて、ほぼ同一断面に形成されたカウルトップカバー4の上面に密着されている。
基板部7aの側縁7cは、フロントガラス6側へ屈曲されていて、カウルトップカバー4の側縁より側方でフロントガラス6の上面に圧接されており、基板部7aの裏面にはクリップ8が突設されている。フェンダカバー本体7の立ち上り部7bの前縁7dは、フェンダカバー7の成形時に予めフェンダ1bと強干渉になるように設定しているので、組付時にフェンダカバー本体7の前縁7dとフェンダ1bとの間に隙間が存在しない。
クリップ8は図4に示すように、上下左右方向に分割された例えば4本の爪体8aよりなり、上側の爪体8aは下側の爪体8aより長く形成されている。
各爪体8aには、それぞれ係合部8bが突設されていて、カウルトップカバー4側に形成された係合孔4aにクリップ8を圧入することにより、各爪体8aの係合部8bが係合孔4aの開口縁に裏側から係合するようになっており、これによってカウルトップカバー4の上面にフェンダカバー本体7の基板部7aを密着させた状態で取り付けることができる。
フェンダカバー本体7の幅広側には、立ち上り部7bの前縁7dより斜め下方に舌片7eが突設されており、この舌片7eの裏面にもクリップ9が突設されている。
クリップ9は図5に示すように、例えば下側1本の爪体9aよりなり、爪体9aには係合部9bが突設されていて、カウルトップカバー4の前部に形成された係合孔4bにクリップ9を圧入することにより、爪体9aの係合部9bが係合孔4bの開口縁に裏面側から係合するようになっており、これによってフェンダカバー本体7の立ち上り部7bをカウルトップカバー4の上面に密着できるようになっている。
フェンダカバー本体7の幅広側の立ち上り部7bの裏面には、図2に示すようにほぼ鈎形の係止突部7fが一体に突設されていて、この係止突部7fは、図6に示すようにフェンダ1bのフランジ1dに下方より係止されている。
フェンダ1bのフランジ1dは、フェンダ1bの上部を下方へ折り曲げることにより形成されていて、このフランジ1dに係止突部7fを係止することにより、立ち上り部7bの前縁7dがフランジ1dの上部に弾性的に圧着されるようになっている。
一方フェンダカバー本体7の幅狭側の立ち上り部7bの裏面には、弾性を有するほぼへの字状の取り付け脚10が突設されている。
取り付け脚10は図7に示すように、立ち上り部7bの裏面より斜め方向に突設された剛性部10aと、この剛性部10aの先端から車体パネル1a方向に延設された弾性部10bとからなり、剛性部10aと弾性体10bの連設部には、フェンダ1bのフランジ1dに係合する突起10cが突設されている。
取り付け脚10の弾性部10bは、カウルトップカバー4にフェンダカバー本体7を取り付けた際、車体パネル1aに図7に示すように当接して、先端部が円弧状に弾性変形するようになっており、このときの反発力により取り付け脚10の剛性部10aを、フェンダ1bのフランジ1dの先端に押し付けるようになっており、これにより剛性部10aはフランジ10dによって位置決めされると共に、てこの原理にて、基板部7aの側縁7cがフロントガラス6の前面に圧接する方向に力がかかり、フロントガラス6と圧着する。
なお図7中11は基板部7aの裏面に突設された位置決め突片で、フロントガラス6の下端に当接することにより、フロントガラス6に対する位置決めを行うようになっている。
次に前記構成されたフェンダカバーの取り付け構造の作用を説明する。
車室5の前部にフロントガラス6を取り付けたら、カウルトップカバー4の後縁がフロントガラス6の下部前面に当接するよう車体パネル1にカウルトップカバー4を取り付ける。
その後カウルトップカバー4の両端側上面にフェンダカバー本体7を取り付けるが、フェンダカバー本体7の取り付けに当っては、基板部7aの裏面に突設された位置決め突片11をフロントガラス6の下端に当接して、フロントガラス6に対してフェンダカバー本体7を位置決めし、また立ち上り部7bの裏面に突設された係止突部7fをフェンダ1bのフランジ1dに下方より係止する。
次にこの状態でフェンダカバー本体7の基板部7a及び舌片7eの裏面に突設されたクリップ8,9を、カウルトップカバー4に形成された係止孔4a,4bに圧入して、カウルトップカバー4の両端側上面にフェンダカバー本体7を取り付ける。
これによってフェンダカバー本体7がカウルトップカバー4の上面に密着されることにより、フェンダカバー本体7の基板部7aの側縁7cがフロントガラス6の前面に弾性的に圧接されるため、フロントガラス6の前面と基板部7aの側縁7cとの間に隙間が発生することがない。
また立ち上り部7bの裏面に突設された取り付け脚10の弾性部10bが車体パネル1aに当接して、弾性部10bが図7に示すようにほぼJ字状に弾性変形することにより、フェンダカバー本体7に押し上げ力(反発力)が発生して、取り付け脚10の剛性部10aがフェンダ1bのフランジ1dに下方から押し付けられるため、剛性部10aと弾性部10bの連設部に突設された突起10cと、フェンダカバー本体7の基板部7aの裏面に突設された係止突部7fがフランジ1dに下方より係合し、これによってフェンダカバー本体7が簡単に抜け外れることがない。
一方自動車が衝突して、フェンダカバー本体7の上方から過大な外力Fが図8に示すように作用すると、取り付け脚10の弾性部10bがさらに弾性変形して衝撃力Fを吸収するため、衝突時の衝撃を緩和することができるようになる。
なお前記実施の形態では、立ち上り部7bの裏面に突設した取り付け脚10の弾性部10bを、車体パネル1aの当接部とほぼ直角となるように形成したが、図9に示す第1変形例のように車体パネル1aの当接面に対して予め傾斜させてもよく、図10に示す第2変形例に示すように、予めJ字状に湾曲させて形成してもよい。
要は弾性部10bが弾性変形することにより発生する反発力により取り付け脚10の剛性部10aをフェンダ1bのフランジ1dに圧接して、突起10cがフランジ1dより外れないようにできればよい。
本発明は、取り付け脚の弾性により基板部の側縁をフロントガラスに強制的に圧接させることができるため、フロントガラスの前面と基板部の側縁との間に隙間が発生することがないと共に、車体パネルやフェンダに、上下方向や車幅方向のバラツキがあっても、取り付け脚の弾性部が弾性変形することにより寸法バラツキを吸収することができるため、車体への取り付けが容易に行え、またフェンダカバーの上方から過大な外力作用すると、取り付け脚の弾性部が弾性変形して衝撃力を吸収するため、衝突時の衝撃を緩和することができるため、自動車のフロントガラスの下端側隅角部を覆うフェンダカバーの取り付け構造等に最適である。
本発明の実施の形態になるフェンダカバーの取り付け構造を採用した自動車の斜視図である。 本発明の実施の形態になるフェンダカバーの取り付け構造に使用するフェンダカバーの斜視図である。 本発明の実施の形態になるフェンダカバーの取り付け構造に使用するフェンダカバーの平面図である。 図3のA−A線に沿う断面図である。 図3のB−B線に沿う断面図である。 図3のC−C線に沿う断面図である。 図3のD−D線に沿う断面図である。 本発明の実施の形態になるフェンダカバーの取り付け構造の作用を示す説明図である。 本発明の実施の形態になるフェンダカバーの取り付け構造における取り付け脚の第1変形例を示す断面図である。 本発明の実施の形態になるフェンダカバーの取り付け構造における取り付け脚の第2変形例を示す断面図である。
符号の説明
1a 車体パネル
1b フェンダ
1c フロントピラー
1d フランジ
4 カウルトップカバー
5 エンジン室
6 フロントガラス
7 フェンダカバー本体
7a 基板部
7b 立ち上り部
10 取り付け脚
10a 剛性部
10b 弾性部
10c 突起

Claims (2)

  1. エンジン室の後部上方に設置された車体パネルにカウルトップカバーを取り付け、前記カウルトップカバーの端部に、フロントガラス下端側隅角部及びフロントピラー下部を覆うようにフェンダカバー本体を取り付けた自動車のフェンダカバー取り付け構造であって、前記フェンダカバー本体を基板部と立ち上り部とから形成すると共に、前記立ち上り部の裏面に、前記車体パネルに当接することにより弾性変形し、かつその反発力で前記立ち上り部を押し上げることにより、前記基板部の側縁を前記フロントガラスに圧接する取り付け脚を突設したことを特徴とするフェンダカバーの取り付け構造。
  2. 前記取り付け脚を、前記立ち上り部の裏面に突設された剛性部と、前記剛性部の先端より前記車体パネル側へ延設された弾性部と、前記剛性部の先端に突設され、かつ前記弾性部の弾性によりフェンダのフランジに係合される突起とから形成してなる請求項1に記載のフェンダカバーの取り付け構造。

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