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JP2006310177A - 放電灯始動装置、放電灯装置、車両用前照灯及び車両 - Google Patents

放電灯始動装置、放電灯装置、車両用前照灯及び車両 Download PDF

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JP2006310177A
JP2006310177A JP2005133121A JP2005133121A JP2006310177A JP 2006310177 A JP2006310177 A JP 2006310177A JP 2005133121 A JP2005133121 A JP 2005133121A JP 2005133121 A JP2005133121 A JP 2005133121A JP 2006310177 A JP2006310177 A JP 2006310177A
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discharge lamp
circuit
starting device
conductive plate
pulse
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Application number
JP2005133121A
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English (en)
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健一 ▲高▼松
Kenichi Takamatsu
Masanori Sato
昌紀 佐藤
Masaaki Nakada
公明 中田
Kazuhiko Kinutani
和彦 絹谷
Mizuhito Ida
瑞人 井田
Hideki Hamada
英毅 濱田
Hisanao Kajiura
久尚 梶浦
Tomoyuki Nakano
智之 中野
Hisao Seto
学雄 瀬戸
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

【課題】 回路部品と回路基板との間の接合部材の破損が抑制される放電灯始動装置、並びに、該放電灯始動装置を用いた放電灯装置、車両用前照灯及び車両を提供する。
【解決手段】 成形体6に覆われる導電板5の埋込部51において、回路部品が表面実装される実装部52の近傍に、実装部52に実装される回路部品の端子が並ぶ方向に交差する方向に突出した半円形状の凸部51aを設けた。立体成形回路基板2の温度が上昇した場合にも、導電板5の凸部51aによって成形体6の変形が抑制されるから、接合部材にかかる応力が低減され、従って接合部材の破損が抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、パルストランスを用いた放電灯始動装置、及びこの放電灯始動装置を備える放電灯装置、車両用前照灯並びに車両に関するものである。
従来から、パルス電圧を生成するパルス回路とパルス回路で生成されたパルス電圧を増幅して放電灯に加えるパルストランスとを備え、放電灯に高電圧パルスを加えることにより放電灯を始動させる放電灯始動装置が提供されている。この種の放電灯始動装置において、放電灯が取り付けられるソケットを一体に設けることにより、放電灯を用いた照明器具を小型化することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−216534号公報
ところで、パルス回路を構成する回路部品が実装される回路基板は、主に回路部品よりも線膨張率が高い合成樹脂から構成される。
また、上記のように放電灯が取り付けられるソケットが一体に設けられた放電灯始動装置では、回路基板が放電灯に近接する。従って、点灯時には放電灯の熱によって回路基板が熱膨張し、消灯時には回路基板が収縮することになる。回路基板が膨張・収縮すると、回路基板において回路部品の端子が実装された部位間の距離が変化するため、回路基板に表面実装された回路部品と回路基板との接合に用いられる例えばはんだからなる接合部材が、放電灯の点灯・消灯の度に繰り返して応力を受け、破損することがあった。特に、車両用前照灯に用いる場合、屋外で使用されるため、放電灯の点灯時と消灯時との温度差が大きくなりやすい。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、回路部品と回路基板との間の接合部材の破損が抑制される放電灯始動装置を提供することにある。
請求項1の発明は、パルス電圧を生成するパルス回路と、両端間にパルス回路が接続される1次巻線と放電灯の両端間に接続される2次巻線とを有しパルス回路が生成したパルス電圧を増幅して放電灯に加え始動させるパルストランスと、それぞれ導電材料からなる複数個の導電板がそれぞれ合成樹脂にインサート成形されてなりパルス回路を構成する各回路部品がそれぞれ実装された立体成形回路基板とを備え、各導電板は、それぞれ立体成形回路基板の合成樹脂部分である成形体から露出して回路部品の端子が表面実装される実装部と、成形体に覆われる埋込部とを有し、導電板と合成樹脂との機械的結合を強めるための起伏を、各導電板の埋込部にそれぞれ設けたことを特徴とする。
この発明によれば、一般的に線膨張率が合成樹脂よりも低い導体板に対する機械的結合が起伏で強化されることにより成形体の変形が抑制されるから、導電板の実装部と回路部品との間の接合部材にかかる応力が低減され、従って接合部材の破損が抑制される。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、各導電板の実装部において、回路部品の端子が結合する部位と埋込部との間に、回路部品の端子が並ぶ方向に弾性を有する弾性部が設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、成形体の変形が弾性部によって吸収されるから、導電板の実装部と回路部品との間の接合部材にかかる応力がさらに低減され、接合部材がより破損しにくくなる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、弾性部は、回路部品の端子が並ぶ方向に交差する方向から見てU字形状に実装部が曲げられてなることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2の発明において、弾性部は、実装部に貫通穴が設けられることにより形成されることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において、実装部において回路部品が実装される面の反対面に、導電板の材料よりも線膨張率の高い材料からなり導電板に機械的に結合して導電板の反りを抑制する変形抑制体を備えることを特徴とする。
この発明によれば、回路部品の発する熱による導電板の反りが変形抑制体によって抑制されるから、導電板の反りにより導電板の実装部と回路部品との間の接合部材にかかる応力が低減され、接合部材がより破損しにくくなる。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかの発明において、回路部品の端子が並ぶ方向に交差する断面での断面積を小さくする凹部が成形体に設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、成形体の熱膨張に伴って生じる応力であって回路部品の端子が並ぶ方向の応力が低減されるから、導電板の実装部と回路部品との間の接合部材にかかる応力が低減され、接合部材がより破損しにくくなる。
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれかの発明において、パルストランスにおいて、1次巻線と2次巻線との少なくとも一方は磁性体からなるコアに直接巻回されていることを特徴とする。
この発明によれば、1次巻線や2次巻線とコアとの間にボビンを挟む場合に比べて小型化が可能となる。
請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれかの発明において、パルストランスと立体成形回路基板とは、パルストランスと立体成形回路基板との少なくとも一方に設けられた結合手段により機械的に結合することを特徴とする。
この発明によれば、立体成形回路基板にパルストランスをインサート成形する場合に比べ、立体成形回路基板に不良が発生した場合のリスクが低減されるから、製造コストの低減が可能となる。
請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれかの発明において、放電灯を保持するとともに放電灯とパルストランスとを電気的に接続するソケットを有することを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項1〜9のいずれか記載の放電灯始動装置と、放電灯始動装置によって始動される放電灯とを備えることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項10記載の放電灯装置と、放電灯を点灯維持させる電力を生成する放電灯点灯装置と、放電灯点灯装置と放電灯装置とを保持し車両に取り付けられるハウジングとを備えることを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項11記載の車両用前照灯を備えることを特徴とする。
本発明によれば、導体板と成形体との機械的結合を強化するための起伏を導体板に設けたので、導体板は線膨張率が合成樹脂よりも低いことにより成形体の変形が抑制されるから、導電板の実装部と回路部品との間の接合部材にかかる応力が低減され、従って接合部材の破損が抑制される。また、接合部材が温度変化による応力を繰り返して受けて破損するまでの寿命を延長することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本実施形態に係る放電灯始動装置1(図4参照)の回路構成について、図2を用いて説明する。本実施形態は、3個の入力端子TI1〜TI3と3個の出力端子TO1〜TO3とを有する。第1の出力端子TO1、第2の出力端子TO2並びに第3の出力端子TO3はそれぞれ放電灯としてのHIDランプ(高輝度放電灯)Laの互いに異なる端子に接続され、第2の出力端子TI1と第3の出力端子TI3とは放電灯Laの端子を介して互いに電気的に接続される。
第1の入力端子TI1と第2の出力端子TO2との間には、パルストランス3の1次巻線N1とスパークギャップSGとの直列回路と充電コンデンサCvとの並列回路が接続されている。
第2の入力端子TO2は、フィルターチョークLcの一方の巻線を介して第3の出力端子TO3に接続されている。また、第3の入力端子TI3は、フィルターチョークLcの他方の巻線とパルストランス3の2次巻線N2とを介して第1の出力端子TI1に接続されている。さらに、フィルターチョークLcの後段には、フィルターチョークLcとともにフィルタ回路を構成するラインバイパスコンデンサ(以下、「Yコンデンサ」と呼ぶ。)Cyとアクロスザラインコンデンサ(以下、「Xコンデンサ」と呼ぶ。)Cxとが設けられている。
図2の回路の動作を説明する。HIDランプLaを始動するには、出力端子TO1〜TO3にHIDランプLaが接続された状態で、第2の入力端子TI2に対して第1の入力端子TI1と第3の入力端子TI3とにそれぞれ正の電圧を加える。例えば、第1の入力端子TI1,第2の入力端子TI2、第3の入力端子TI3の電位をそれぞれ例えば−380V,600V,0Vとする。すると、充電コンデンサCvが充電され、やがて充電コンデンサCvの両端電圧が所定値を越えることによりスパークギャップSGが導通し、パルストランス3の1次巻線N1にパルス電圧が出力される。このときパルストランス3の2次巻線N2に生じたパルス電圧が、第2の入力端子TI2と第3の入力端子TI3との間の電圧に重畳してHIDランプLaに加えられ、HIDランプLaを始動させる。つまり、スパークギャップSGと充電コンデンサCvとが請求項におけるパルス回路を構成している。第2の出力端子TO2と第3の出力端子TO3とがHIDランプLaの端子を介して電気的に接続されていなければ充電コンデンサCvは充電されないので、HIDランプLaが取り付けられていない状態での高電圧パルスの発生を防ぐことができる。
次に、本実施形態に係る放電灯始動装置1の構造について説明する。本実施形態に係る放電灯始動装置1は、図3に示すように、パルス回路を構成する各回路部品とYコンデンサCyとXコンデンサCxとがそれぞれ実装されパルストランス3が機械的且つ電気的に結合する立体成形回路基板2と、図4に示すように立体成形回路基板2とパルストランス3とが結合したものを覆うケース4と、ケース4に収納されるチョークコイルLc(図2にのみ図示)とを備える。
ここで、立体成形回路基板2にパルストランス3をインサート成形する場合、回路部品を実装する際のミスなどの不良によって立体成形回路基板2を破棄するときにパルストランス3をも破棄することになる。しかし、本実施形態では、パルストランス3を立体成形回路基板2とは別体に形成することにより、立体成形回路基板2にパルストランス3をインサート成形する場合と違い、不良が発生した立体成形回路基板2を破棄する場合にもパルストランス3が破棄されることはなく、不良の発生によるリスクが低減されるから、製造コストを低減することができる。
また、ケース4には、図5に示すようにハーネスL1に設けられたプラグPLが接続されるプラグ接続部41が設けられている。さらに、パルストランス3には、ケース4に設けられたソケット穴42から露出して図6に示すようにHIDランプLaの口金La1が挿入されるソケット部3aが設けられている。放電灯始動装置1とHIDランプLaとは、ソケット穴42の内面とHIDランプLaの口金La1に設けられたピン(図示せず)とで構成される周知のバヨネット締結構造によって機械的に結合する。つまり、ソケット穴42の内面と、パルストランス3のソケット部3aとで請求項におけるソケットが構成される。なお、HIDランプLaを着脱自在とする代わりに、図7に示すように、HIDランプLaの口金La1に一体に形成してもよい。
まず、パルストランス3について説明する。パルストランス3は、図8に示すように、磁性体からなる円柱形状のコア31に、平角線からなる2次巻線N2を巻回し、これに2個の内側端子板33,34が合成樹脂にインサート成形されてなるホルダ32を取り付けたものを、さらに合成樹脂にインサート成形し、1次巻線N1と外側端子板35,36とを追加してなる。パルストランス3は、長手方向の一端に一方の内側端子板33が露出するとともに1次巻線N1が巻回される本体部3bを有し、ソケット部3aは、本体部3bの長手方向の他端部から本体部3bの短手方向に突出する有底円筒形状に形成されている。外側端子板35,36は、ソケット部3aの外周に保持され、ソケット部3aに取り付けられたHIDランプLaの口金La1と立体成形回路基板2とを電気的に接続する。また、ソケット部3aの内底面の中央には、円筒形状の内筒3cが突設されている。
内側端子板33,34は、それぞれ、2次巻線N2の一端を挟むことにより2次巻線N2に電気的且つ機械的に接続される挟み部33a,34aと、パルストランス3の外面に露出する端子部33b,34bとを有する。一方の内側端子板34の端子部34bは、ホルダ32の連結部32bから短手方向に突設された台座部32dから突出し互いに対向する2個の板ばねとなっており、ソケット部3aの内筒33の内側に露出する。上記一方の内側端子板34と各外側端子板35,36とは、それぞれ、HIDランプLaの口金La1に設けられた端子(図示せず)に接触導通する。
次に、立体成形回路基板2について説明する。立体成形回路基板2は、図9及び図10に示すように、それぞれ金属板に打ち抜き加工と曲げ加工とが施されてなる複数個の導電板5が、合成樹脂にインサート成形されてなる。立体成形回路基板2のうち合成樹脂からなる部分を、以下では成形体6と呼ぶ。ここで、導電板5と成形体6とを結合させる方法としては、図11(a)に示すように導電板5に設けた貫通穴5aに成形体6に設けた突起6aを挿入し、図11(b)に示すように突起6aをかしめるという方法もあるが、本実施形態のようにインサート成形によって結合させたほうが機械的強度が得られる。
立体成形回路基板2は、全体として扁平に形成され、C字形状に窪んでパルストランス3のソケット部3aが内側に挿入されるソケット受け部2aが設けられている。また、図12に示すように、成形体6の一面には、それぞれ2方向に弾性的に撓み可能な2個のばね部61,62が立体成形回路基板2の厚さ方向であって互いに同じ方向に突設されている。各ばね部61,62の先部には、それぞれ撓み方向の一方へ係合爪61a,62aが突設されており、一方のばね部61の係合爪61aがパルストランス3のソケット部3aに係合し、他方のばね部62の係合爪62aがパルストランス3の本体部3bに係合することにより、立体成形回路基板2とパルストランス3とは機械的に結合する。つまり、ばね部61,62及び係合爪61a,62aが請求項における結合手段である。
各導電板5は、それぞれ、図13に示すように、成形体6に覆われる埋込部51と、回路部品が例えばはんだのような接合部材Sを用いて表面実装される実装部52とを有する。成形体6の複数箇所(図では5箇所)にはそれぞれ実装穴63が貫設されており、各実装穴63にはそれぞれ2個ずつの実装部52が露出する。実装部52において回路部品が実装される面は、実装穴63の開口面に対して窪んでいる。つまり、実装穴63の内周面によって回路部品の位置決めがなされるようになっている。また、共通の回路部品の異なる端子が実装される各実装部52は、同じ実装穴63の互いに対向する内面からそれぞれ突出している。ここで、本文中に単に回路部品とある説明に用いる図に、以下では回路部品の例として図13のように充電コンデンサCvを示しているが、XコンデンサCxやYコンデンサCy等の他の回路部品でも同様である。本実施形態では、回路部品として表面実装型のものを用いているから、回路部品としてピン実装型のものを用いる場合に比べ、回路部品の実装高さが小さいことにより小型化が可能となり、かつスルーホールが不要であることにより製造コストが低減される。
接合部材Sとしてはんだを用いる場合、図14に示すように銅板Cuの一面にニッケルメッキNiと錫メッキSnとが重ねて形成されたものを用い、錫メッキSn上に回路部品を実装することが望ましい。ニッケルメッキNiの厚さは例えば3〜5μmとし、錫メッキSnの厚さは例えば0.5〜1μmとする。また、接合部材Sとして導電性接着剤を用いる場合は上記錫メッキSnに代えて金メッキ(図示せず)を用いることが望ましい。この場合、金メッキの厚さは例えば0.05〜0.15μmとする。
ところで、スパークギャップSGは円柱形状の部品であって、スパークギャップSGの軸方向の両端部にはそれぞれ表面実装される端子(図示せず)が設けられている。そして、スパークギャップSGが実装される各実装部52において、それぞれ実装面52に直交する方向から見てスパークギャップSGの軸の両側には、図15に示すように、それぞれスパークギャップSGの外周面に当接してスパークギャップの回転を防止する回転止め部52aが設けられている。
また、立体成形回路基板2において、回路部品はそれぞればね部61,62が突出する側の面に実装されている。つまり、図3のようにパルストランス3を取り付けるに当たっては、立体成形回路基板2において、回路部品が実装された面をパルストランス3に向けることになる。さらに、回路部品のうち比較的小型であるXコンデンサCxとYコンデンサCyとを互いに近接させ、回路部品のうち比較的大型であるスパークギャップSGと充電コンデンサCvとを互いに近接させて実装している。また、立体成形回路基板2には、回路部品が実装された面から見て、XコンデンサCxとYコンデンサCyとが実装された小型部品実装部21を、スパークギャップSGと充電コンデンサCvとが実装された大型部品実装部22に対して窪ませる段2bを設けてある。パルストランス3が取り付けられた状態では、小型部品実装部21がパルストランス3の本体部3bに対向する。さらに、導電板6のうち2個には、それぞれソケット受け部2aの内周面から突出するソケット端子部53a,53bが設けられている。パルストランス3と立体成形回路基板2が結合した状態では、ソケット端子部53a,53bはそれぞれパルストランス3の外側端子板35,36に接触導通する。実装部52やソケット端子部53a,53b以外にも、各導電板5はそれぞれ電気的接続のために複数箇所で成形体6から突出させてある。
以下、本実施形態の特徴部分について説明する。図1に示すように、本実施形態の導電板5の埋込部51において、実装部52の近傍には、実装部52に実装される回路部品の端子が並ぶ方向(すなわち、実装穴63内で実装部52が並ぶ方向)に交差する方向に突出した半円形状の凸部51aを設けている。凸部51aは通常の分岐とは別に、導電板5と成形体6との機械的結合を強化するために設けられている。
上記構成によれば、導電板5に凸部51aを設けない場合に比べて導電板5と成形体6との機械的結合が強くなっているので、立体成形回路基板2の温度が上昇した場合にも、成形体6よりも線膨張率が低い導電板5によって成形体6の変形が抑制されるから、接合部材Sにかかる応力が低減され、従って接合部材Sの破損が抑制され、また、接合部材Sが温度変化による応力を繰り返して受けて破損するまでの寿命を延長することができる。さらに、凸部51aの突出方向を、実装穴63内で実装部52が並ぶ方向に交差する方向としたことにより、実装部52間の距離が変化する方向への成形体6の変形を抑制しやすく、接合部材Sにかかる応力を有効に低減することができる。
なお、凸部51aの形状は半円形状に限られず、図16に示すように矩形状としてもよい。さらに、図17に示すように埋込部51に貫通穴51bを設けたり、図18に示すように回路部品の端子が並ぶ方向に突出した凸部51cを設けるとともに、凸部51cの両側に凹部51dを設けてもよい。この構成を採用すれば、貫通穴51bや凹部51dの内側に成形体6が形成されることにより成形体6の変形が抑制されるから、さらに高い効果が得られる。
さらに、図18の例では、回路部品の端子が並ぶ方向に交差する方向での断面積を小さくする凹部64を、成形体6において実装穴63の内面に設けている。この構成により、接合部材Sにかかる応力がより低減されている。
また、図19に示すように、封止樹脂SRで各回路部品をそれぞれ封止してもよい。この場合、図20(a)のように実装面側のみ封止してもよいし、図20(b)のように両側を封止してもよい。また、図21のように複数個の回路部品を一括して封止してもよい。この構成を採用すれば、接合部材Sが封止樹脂SRで保護されるから、封止樹脂SRを設けない場合に比べて接合部材Sが更に破損しにくくなり、従って寿命がより延長される。封止樹脂SRとしては、成形体6を構成する合成樹脂よりも線膨張係数が小さい合成樹脂を用いれば、熱による成形体6の変形が封止樹脂SRによってさらに抑制されるから望ましい。また、接合部材Sの周囲への水の侵入が封止樹脂SRにより防止されるから、接合部材Sとして銀粒子を含む導電接着剤を用いる場合に、水を媒体とする銀のマイグレーションを防止することができる。
さらに、回路部品を封止樹脂SRで封止する場合において、図22(a)(b)に示すように、封止の際に封止樹脂SRの漏れを防ぐ壁65を設けてもよい。壁65の形状は、図22(a)のように封止する範囲を全周にわたって囲む角筒形状でもよいし、図22(b)のように一部が欠けた形状であってもよい。この構成を採用すれば、必要な封止樹脂SRの量を減らすことができる。
また、図23(b)に示すように、逆U字形状に曲げられて回路部品の端子が並ぶ方向(図23の左右方向)に弾性を有する弾性部52bを、導電板5の実装部52において回路部品に結合する位置と埋込部51との間に設けてもよい。この構成を採用すれば、成形体6の変形によって発生する応力が弾性部52bによって吸収されるから、接合部材Sがさらに破損しにくくなる。または、図24に示すように実装部52の一部の幅寸法を大きくするとともに、幅寸法を大きくした部位に、導電板5の幅方向での寸法が導電板5の他の部位の幅寸法よりもわずかに大きい寸法とされた貫通穴52cを設けることにより、導電板5の幅方向で貫通穴52cを挟む両側にそれぞれ弾性部52bを形成してもよい。ここで、弾性部52bは図23(b)に示すように回路部品の端子が並ぶ方向に厚さ方向を向けるように曲げられた段形状とすることもできる。しかし、図23(a)の形状では弾性部52bを設けた分だけ回路部品が突出してしまい、立体成形基板2の厚さ方向(図23(a)の上下方向)での寸法が大きくなってしまうので、弾性部52bの形状は、図23(b)のような逆U字形状ないしU字形状か、図24のようにすることが望ましい。なお、図24の方法で弾性部52bを形成する場合、貫通穴52cの長手方向の寸法をより大きくすれば弾性部52bをより変形しやすくすることができ、貫通穴52cの短手方向の寸法をより小さくすれば実装部52の寸法をより小さくすることができる。
ところで、成形体6だけでなく導電板5も熱膨張するため、図25(a)に示すように接合部材Sを用いて表面実装された回路部品が発熱した場合、導電板5は回路部品が実装される実装面側(図25(a)〜(d)における上面側)が反対面側よりも膨張することにより、図25(b)に示すように先端を回路部品から離す向きの反りが発生する。すると接合部材Sには図25(c)に矢印で示すような引張り応力がかかり、やがてクラックS1が発生することになる。
そこで、図25(d)のように、導電板5において実装面の反対面側に、導電板5よりも熱膨張率の大きい材料からなる変形抑制体5bを設けてもよい。この構成を採用すれば、回路部品の発熱による導電板5の反りが変形抑制体5bによって抑制されるから、クラックS1の発生を防ぐことができる。
上述した放電灯始動装置1は、例えば図26(b)に示すように車両7に搭載される図26(a)に示すような車両用前照灯8に用いることができる。この車両用前照灯8は、放電灯始動装置1と、放電灯始動装置1に接続されたHIDランプLaとが収納される収納凹部81aが前面に設けられ例えばねじ止めによって車両7に取り付けられるハウジング81と、例えばガラスのような透明な材料からなりハウジング81の前側に取り付けられて収納凹部81aを覆うレンズ82とを備える。また、ハウジング81の後面には、メンテナンス時に放電灯始動装置1を出し入れするための放電灯挿入穴81bを設けてある。放電灯挿入穴81bは、放電灯始動装置1を避ける凹部83aが前面に設けられハウジング81に着脱自在に結合するキャップ83によって覆われる。さらに、ハウジング83の下側には、HIDランプLaを点灯維持させる放電灯点灯装置(図示せず)を収納した放電灯点灯ブロック84が取り付けられる。放電灯点灯装置は、例えば周知のインバータ回路からなり、ハーネスL2を介してバッテリー(図示せず)に接続され、バッテリーから得られる例えば12Vの直流電力を電源としてHIDランプLaを点灯維持させる交流電力を生成し、ハーネスL1と放電灯始動装置1とを介してHIDランプLaに供給する。ハウジング81の下面には、放電灯始動装置1とインバータ回路とを接続するハーネスL1が挿通される電線挿通穴81cが貫設されている。また、ハウジング81の収納凹部81aには、HIDランプLaの後側に配置されHIDランプLaの光を配光する反射板85が収納されている。さらに、ハウジング81には、反射板85に機械的に結合した光軸調整ねじ86が螺合しており、光軸調整ねじ86の締め付けを調整することにより、反射板85の向きを調整することができるようになっている。なお、車両7及び車両用前照灯8の各構成は周知技術で実現可能であるので、詳細な図示及び説明は省略する。
本発明の実施形態の立体成形回路基板の要部を示す斜視図である。 同上の回路を示す回路図である。 同様の要部を示す分解斜視図である。 同上を示す斜視図である。 同上にプラグを接続した状態を示す斜視図である。 同上とHIDランプとを示す斜視図である。 同上にHIDランプの口金を一体化したものを示す正面図である。 同上のパルストランスの構成を示す説明図である。 同上の要部を示す分解斜視図である。 同上の要部を示す斜視図である。 成形体と導電板とを結合する別の方法の例の説明図であり、(a)(b)はそれぞれ異なる段階を示す。 同上の要部を示す斜視図である。 同上の要部を示す断面図である。 同上の導電板の構造を示す説明図である。 同上の立体成形回路基板の要部を示す斜視図である。 同上の別の形態の導電板の要部を示す斜視図である。 同上の別の形態の要部を示す斜視図である。 同上の更に別の形態の立体成形回路基板の要部を示す斜視図である。 同上の別の形態の要部を示す斜視図である。 同上の別の形態の要部を示す断面図であり、(a)は回路部品の片側を封止した状態を示し、(b)は回路部品の両側を封止した状態を示す。 同上の更に別の形態の要部を示す斜視図である。 同上の別の形態を示す説明図であり、(a)(b)は壁の形状が互いに異なる例を示す。 同上の更に別の形態の要部を示す断面図であり、(a)(b)は弾性部の形状が互いに異なる例を示す。 同上の別の形態の要部を示す斜視図である。 同上の更に別の形態を示す説明図であり、(a)〜(c)はそれぞれ課題の異なる段階を示し、(d)は課題の解決方法を示す。 (a)は同上を用いた車両用前照灯を示し、(b)は(a)の車両用前照灯を用いた車両を示す。
符号の説明
1 放電灯始動装置
2 立体成形回路基板
3 パルストランス
3a ソケット部
5 導電板
5b 変形抑制体
6 成形体
7 車両
8 車両用前照灯
31 コア
51 埋込部
51a 凸部
52 端子部
52b 弾性部
52c 貫通穴
61,62 ばね部
61a,62a 係合爪
64 凹部
81 ハウジング
Cv 充電コンデンサ
SG スパークギャップ
La HIDランプ
N2 2次巻線

Claims (12)

  1. パルス電圧を生成するパルス回路と、
    両端間にパルス回路が接続される1次巻線と放電灯の両端間に接続される2次巻線とを有しパルス回路が生成したパルス電圧を放電灯に伝達して始動させるパルストランスと、
    それぞれ導電材料からなる複数個の導電板がそれぞれ合成樹脂にインサート成形されてなりパルス回路を構成する各回路部品がそれぞれ実装された立体成形回路基板とを備え、
    各導電板は、それぞれ立体成形回路基板の合成樹脂部分である成形体から露出して回路部品の端子が表面実装される実装部と、成形体に覆われる埋込部とを有し、
    導電板と合成樹脂との機械的結合を強めるための起伏を、各導電板の埋込部にそれぞれ設けたことを特徴とする放電灯始動装置。
  2. 各導電板の実装部において、回路部品の端子が結合する部位と埋込部との間に、回路部品の端子が並ぶ方向に弾性を有する弾性部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の放電灯始動装置。
  3. 弾性部は、回路部品の端子が並ぶ方向に交差する方向から見てU字形状に実装部が曲げられてなることを特徴とする請求項2記載の放電灯始動装置。
  4. 弾性部は、実装部に貫通穴が設けられることにより形成されていることを特徴とする請求項2記載の放電灯始動装置。
  5. 実装部において回路部品が実装される面の反対面に、導電板の材料よりも線膨張率の高い材料からなり導電板に機械的に結合して導電板の反りを抑制する変形抑制体を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の放電灯始動装置。
  6. 回路部品の端子が並ぶ方向に交差する断面での断面積を小さくする凹部が成形体に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の放電灯始動装置。
  7. パルストランスにおいて、1次巻線と2次巻線との少なくとも一方は磁性体からなるコアに直接巻回されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の放電灯始動装置。
  8. パルストランスと立体成形回路基板とは、パルストランスと立体成形回路基板との少なくとも一方に設けられた結合手段により機械的に結合することを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の放電灯始動装置。
  9. 放電灯を保持するとともに放電灯とパルストランスとを電気的に接続するソケットを有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の放電灯始動装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか記載の放電灯始動装置と、放電灯始動装置によって始動される放電灯とを備えることを特徴とする放電灯装置。
  11. 請求項10記載の放電灯装置と、放電灯を点灯維持させる電力を生成する放電灯点灯装置と、放電灯点灯装置と放電灯装置とを保持し車両に取り付けられるハウジングとを備えることを特徴とする車両用前照灯。
  12. 請求項11記載の車両用前照灯を備えることを特徴とする車両。
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