JP2006294446A - 電気光学装置、電気光学装置の製造方法及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 区画領域8を挟んで互いに対向する位置に親液性バンク14aと該親液性バンク14a上に形成された撥液性バンク14bとで構成されるバンク14を形成した。この親液性バンク14aは、第2の層間絶縁層S2上の、第1及び第2の配線12A,12B及び給電線LZがそれぞれ絶縁層M、第1及び第2の層間絶縁層S1,S2を介して積層されることで凸形状に盛り上った位置に開口部15を形成して、その盛り上がり部分をなくした。
【選択図】 図2
Description
これによれば、バンクの表面形状は平坦になる。従って、発光素子が、たとえば、2つの電極層に挟まれた発光層を備えたエレクトロルミネッセンス素子構造を有した素子であり、且つ、その発光層が液滴吐出法によって形成されるようにした場合、バンク上に吐出された液状組成物が、区画領域の中心に対して対称になる。この結果、形成される発光層の膜厚が区画領域内において均一になる。
これによれば、親液性を有する第1のバンクと撥液性を有する第2のバンクとを備えた電気光学装置において、形成される発光素子の膜厚のばらつきが抑えられて良好な発光特性を有する電気光学装置を実現することができる。
これによれば、開口部を形成することによってバンクの表面形状が平坦になる。この結果、形成される発光素子の膜厚が区画領域内において均一になる。
これによれば、配線層を形成することによってバンクの各表面形状は平坦になる。従って、形成される発光素子の膜厚が区画領域内において均一になる。
これによれば、発光素子として有機エレクトロルミネッセンス素子を備えた電気光学装置において、その形成される有機エレクトロルミネッセンス素子の膜厚が区画領域内において均一になる。
した場合、区画領域内に吐出された液状組成物が、区画領域の中心に対して対称の位置に塗布される。この結果、液状組成物中の溶媒を除去する時に、区画領域に塗布された液状組成物は、互いに対向する位置に設けられた各バンクによって均一に引っ張られるので、形成される発光層の膜厚が区画領域内において均一になる。このため、発光素子の膜厚のばらつきが抑えられて良好な発光特性を有する発光素子を形成することができる。
これによれば、発光材料をパターン形成に使用される量しか使用しないので、例えば、基板全面に機能材料を塗布するスピンコート法に比べて、使用する発光材料の量を少なくすることができる。また、真空装置等といった大型の装置を使用すること無く、少量の材料で均一な膜厚を有した発光層を有する発光素子を形成することができる。
これによれば、電気光学装置は、その発光層の膜厚が区画領域内において均一であるので、各区画領域毎に発光素子の輝度ムラのない、表示品位の優れた電子機器を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態として、電気光学装置を有機ELディスプレイに適用した場合について図面に従って説明する。図1は、有機ELディスプレイの正面図である。
制御信号を生成し、その生成した制御信号を各駆動回路7,10にそれぞれ出力する。
図2(a)に示すように、基板4上に図2中X矢印方向に沿って形成された走査信号を供給する走査線LXと、Y矢印方向に沿って形成された画像信号を供給するデータ線LYと、前記データ線LYに平行になるように形成された駆動電力を供給する給電線LZに挟まれる領域に、前記区画領域8が形成されている。そして、この区画領域8には、有機EL素子OLED及び該有機EL素子OLEDを駆動するための周辺回路が総て配置されている。
ジスタQdを備えている。
スイッチングトランジスタQswは、例えば、NチャネルMOS構造を有した薄膜トランジスタ(TFT)であって、走査線LXからの走査信号がゲートに供給される。そして、走査線LXから走査信号が供給されると、スイッチングトランジスタQswはオンになり、その結果、データ線LYから画像信号がスイッチングトランジスタQswのドレイン/ソース間に供給される。
b)参照)Mを挟んでその下方(基板4側)に第1の配線12Aと平行になるように形成された第2の配線12Bと、から構成されている。第1の配線12Aは、コンタクトホールHを介して給電線LZと電気的に接続されている。第2の配線12Bは、その一端がスイッチングトランジスタQswのソースに接続されている。そして、保持容量Cpは、スイ
ッチングトランジスタQswのドレイン/ソース間に供給された画像信号に応じた電荷量を蓄積する。
TFT)である。駆動トランジスタQdのゲートには、スイッチングトランジスタQswの
ドレイン/ソース間に供給された画像信号が供給されるようになっている。そして、ゲートに供給された画像信号の電圧値に応じて、即ち、保持容量Cpに蓄積された電荷量に対
応した電圧値に応じて、ドレイン/ソース間の導電率が制御され、同電圧値に応じた電流が駆動電流として有機EL素子OLEDに供給されるようになっている。
板4上に形成された絶縁層M上に形成されている。従って、たとえば、第1の配線12Aとデータ線LYとが同じ膜厚である場合、基板4から第1の配線12Aの上層部表面までの高さh1は、基板4からデータ線LYの表面までの高さh2より第2の配線12Bの膜厚だけ高くなっている。
撥液性バンク14b及び発光層17上全面に渡って陰極19が形成されている。そして、画素電極13と、該画素電極13と相対して形成した陰極19と、画素電極13と陰極19との間に機能層18とを備えたエレクトロルミネッセンス素子としての有機EL素子OLEDが構成されている。
先ず、ガラス板である基板4を洗浄した後に、プラズマCVD法によって珪素層を成膜し、その後、レーザアニールすることで成膜した珪素層を多結晶化する。この多結晶化された層は、駆動トランジスタQdやスイッチングトランジスタQswといった各種薄膜ト
ランジスタ(TFT)のチャンネルを形成する層と同じ層であり、配線として使用する領域には不純物ドーピングして低抵抗化する。更に、図3(a)示すように、基板4上の所定に位置に、フォトリソグラフィー法等を使用することで第2の配線12Bをパターニング形成する。その後、図3(b)示すように、基板4上全面に、第2の配線12B上に渡って酸化珪素(SiO2)を、例えば、プラズマ法によって成膜して絶縁層Mを形成する。
する。そして、その後に、フォトリソグラフィー法等を使用することで、パターニングして画素電極13を形成する。
部Tの表面形状は、平坦になる。
先に形成した各正孔輸送層16上に塗布する(発光層形成工程)。このとき、撥液性バンク14bの上層部Tの表面形状は平坦化されているので、撥液性バンク14bの上層部Tに接触した液状組成物Lrは、区画領域8の中心に対して対称の位置に塗布される。
(1)本実施形態によれば、区画領域8を挟んで互いに対向する位置に親液性バンク14aと該親液性バンク14a上に形成された撥液性バンク14bとで構成されるバンク14を形成した。そして、親液性バンク14aは、第2の層間絶縁層S2上の、第1及び第2の配線12A,12B及び給電線LZがそれぞれ絶縁層M、第1及び第2の層間絶縁層S1,S2を介して積層されることで凸形状に盛り上った位置に開口部15を形成して、その盛り上がり部分をなくした。その結果、各撥液性バンク14bの上層部Tの表面形状は平坦になるので、区画領域8を挟んで互いに対向する位置に設けられた撥液性バンク14bの上層部Tの表面形状は、その区画領域8の中心に対してほぼ対称にすることができる。
(2)また、本実施形態によれば、発光層17も正孔輸送層16と同様に液滴吐出法を用いて形成したので、撥液性バンク14bの上層部Tに接触した発光材料が溶媒中に溶解または分散した液状組成物が、区画領域8の中心に対して対称の位置に塗布される。この結果、液状組成物中の溶媒を除去する時に、撥液性バンク14bの上層部Tに塗布された液状組成物は、互いに対向する位置に設けられた各撥液性バンク14bによって均一に引っ張られるので、区画領域8内において、発光層17の膜厚を均一にすることができる。
(3)本実施形態によれば、各有機EL素子OLEDの膜厚のばらつきを抑えることがで
きるので、良好な発光特性を有する有機ELディスプレイ1を実現することができる。
(4)本実施形態によれば、開口部15は、第1及び第2の配線12A,12B及び給電線LZがそれぞれ絶縁層M、第1及び第2の層間絶縁層S1,S2を介して積層されることによって生じた段差が最も大きい位置に設けたので、開口部を複数形成することなく、各撥液性バンク14bの上層部Tの表面形状をほぼ平坦にすることができる。
(5)本実施形態によれば、液滴吐出法を用いて正孔輸送層16及び発光層17を形成するようにしたので、正孔輸送層材料及び発光材料をパターン形成に使用される量しか使用しないので、例えば、基板4全面に正孔輸送層材料及び発光材料を塗布するスピンコート法に比べて、使用する正孔輸送層材料及び発光材料の量を少なくすることができる。また、真空装置等といった大型の装置を使用すること無く、少量の正孔輸送層材料で均一な膜厚を有した正孔輸送層16、及び少量の発光材料で均一な膜厚を有した発光層17を有する有機EL素子OLEDを形成することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態を図7〜図9に従って説明する。この第2実施形態の有機ELディスプレイ1aは、撥液性バンク14bの下方にある親液性バンク14aの構造が第1実施形態の有機ELディスプレイ1と異なっている以外は、全て同じである。従って、前記第1実施形態と同じ構成部材についてはその符号を等しくし、その詳細な説明を省略する。
図7(a)に示すように、第1実施形態と同様に、基板4上に図2中X矢印方向に沿って形成された走査信号を供給する走査線LXと、Y矢印方向に沿って形成された画像信号を供給するデータ線LYと、前記データ線LYに平行になるように形成された電源Vddを供給する給電線LZに挟まれる領域に区画領域8が形成されている。そして、この区画領域8には、有機EL素子OLED及び該有機EL素子OLEDを駆動するための周辺回路が総て配置されている。また、図7(b)に示すように、第2の層間絶縁層S2は、給電線LZの上方に対向する位置がその周囲に比べて高く、凸形状に盛り上っている。
膜厚が区画領域8内において均一になっている。
上記第1実施形態と同様に、基板4上に、第1及び第2の配線12A、12B、絶縁層M、第1の層間絶縁層S1、データ線LY及び給電線LZを形成した後に、第1の層間絶縁層S1上全面に、給電線LZ上に渡って第2の層間絶縁層S2を形成する。続いて、第2の層間絶縁層S2上であって、走査線LX(図2(a)参照)と、データ線LYと、給電線LZとに挟まれる領域に、例えば、スパッタ法で形成したインジウム−錫酸化物(ITO)といった光透過性を有する導電材料を成膜する。そして、その後に、フォトリソグラフィー法等を使用することで、パターニングして画素電極13を形成する(図8(a)参照)。
この結果、各撥液性バンク14bの上層部Tの表面形状は、平坦になる。
れたフレキシブル回路基板3とを接続して、有機ELディスプレイ1aが製造される。
(1)本実施形態によれば、区画領域8を挟んで互いに対向する位置に親液性バンク14aと該親液性バンク14a上に形成された撥液性バンク14bとで構成されるバンク14を形成した。そして、親液性バンク14a上の、第1及び第2の配線12A,12B及び給電線LZがそれぞれ絶縁層M、第1及び第2の層間絶縁層S1,S2を介して積層されることで凸形状に盛り上った位置の周辺の窪んだ位置に配線層50を形成し、窪みによる大きな段差をなくした。そして、その配線層50及び親液性バンク14a上に撥液性バンク14bを形成した。その結果、各撥液性バンク14bの上層部Tの表面形状を平坦にすることができたことから、区画領域8を挟んで互いに対向する位置に設けられた撥液性バンク14bの上層部Tの表面形状は、その区画領域8の中心に対してほぼ対称にすることができる。
(2)また、本実施形態によれば、発光層17も正孔輸送層16と同様に液滴吐出法を用いて形成したので、撥液性バンク14bの上層部Tに接触した発光材料が溶媒中に溶解または分散した液状組成物が、区画領域8の中心に対して対称の位置に塗布される。この結果、液状組成物中の溶媒を除去する時に、撥液性バンク14bの上層部Tに塗布された液状組成物は、互いに対向する位置に設けられた各撥液性バンク14bによって均一に引っ張られるので、区画領域8内において、発光層17の膜厚を均一にすることができる。
(3)本実施形態によれば、各有機EL素子OLEDの膜厚のばらつきを抑えることができるので、良好な発光特性を有する有機ELディスプレイ1aを実現することができる。(第3実施形態)
次に、第1及び第2実施形態で説明した電気光学装置としての有機ELディスプレイ1,1aの電子機器の適用について図11に従って説明する。有機ELディスプレイ1は、モバイル型のパーソナルコンピュータ、携帯電話、デジタルカメラ等種々の電子機器に適用できる。
○上記第2実施形態では、配線層50を親液性バンク14a上に形成したが、これに限定されるものではなく、たとえば、第1の層間絶縁層S1上に形成するようにしてもよい。要は、撥液性バンク14bの上層部Tの表面形状が、区画領域8の中心に対してほぼ対称になるように撥液性バンク14bの下方の層に配線層50が形成されていればよい。
及び陰極19以外に、例えば、発光層17と陰極19との間に電子輸送層を備えた構成の有機EL素子に適応してもよい。この場合においても、液滴吐出法によって電子輸送層を形成することで、電子輸送層の各膜厚を均一にすることができる。
Claims (12)
- 基板上に、一方向に沿って互いに所定の間隔で配置された複数の第1の配線と、該複数の第1の配線の各々と交差するように互いに所定の間隔で配置された複数の第2の配線と、
前記複数の第1の配線と前記複数の第2の配線とを覆うように形成して、前記第1の配線と前記第2の配線との交差部に対応して区画領域を形成するバンクと、
前記バンクによって形成された前記各区画領域にそれぞれ形成された発光素子と
を備えた電気光学装置において、
前記区画領域を挟んで対向する前記第1の配線を覆うバンクの部分の表面形状を、その区画領域を挟んで対称にする対称化手段を前記基板上に設けたことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1に記載の電気光学装置において、
前記対称化手段は、前記区画領域を挟んで互いに対向するバンクの前記第1の配線を覆う部分の表面形状を平坦にする平坦化手段であることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項2に記載の電気光学装置において、
前記バンクは、親液性を有する第1のバンクと、該第1のバンク上に形成された撥液性を有する第2のバンクとから構成されていることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項3に記載の電気光学装置において、
前記平坦化手段は、前記第1のバンクの、前記第1の配線によって盛り上る位置に形成された開口部であることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項3に記載の電気光学装置において、
前記平坦化手段は、前記第1のバンクの、前記第1の配線によって盛り上った位置の周辺の窪んだ位置に形成された配線層であることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一つに記載の電気光学装置において、
前記第1の配線は、前記発光素子を駆動させる駆動電力を供給する給電線であり、
前記第2の配線は、前記各区画領域にそれぞれ形成された発光素子を順次走査して所定の区画領域に形成された発光素子を選択する走査信号を供給する走査線であることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項1乃至6のいずれか一つに記載の電気光学装置において、
前記発光素子は、陽極と、前記陽極と相対して形成した陰極と、前記陽極と前記陰極との間に形成した発光層とを備えたエレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする電気光学装置。 - 請求項7に記載の電気光学装置において、
前記エレクトロルミネッセンス素子は、前記発光層が有機材料で形成された有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする電気光学装置。 - 基板上に、一方向に沿って互いに所定の間隔で配置された複数の第1の配線と、該複数の第1の配線の各々と交差するように互いに所定の間隔で配置された複数の第2の配線と、
前記複数の第1の配線と前記複数の第2の配線とを覆うように形成して、前記第1の配線と前記第2の配線との交差部に対応して区画領域を形成するバンクと、
前記バンクによって形成された前記各区画領域にそれぞれ形成された発光素子と
を備えた電気光学装置の製造方法において、
前記バンクの下側であって、前記複数の第1の配線によって盛り上った位置に開口部を
形成する開口部形成工程と、
前記開口部を覆うように前記バンクを形成するバンク形成工程と、
前記バンクによって形成された前記各区画領域に発光層を形成する発光層形成工程と
を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 基板上に、一方向に沿って互いに所定の間隔で配置された複数の第1の配線と、該複数の第1の配線の各々と交差するように互いに所定の間隔で配置された複数の第2の配線と、
前記複数の第1の配線と前記複数の第2の配線とを覆うように形成して、前記第1の配線と前記第2の配線との交差部に対応して区画領域を形成するバンクと、
前記バンクによって形成された前記各区画領域にそれぞれ形成された発光素子と
を備えた電気光学装置の製造方法において、
前記バンクの下側であって、前記第1の配線によって盛り上った位置の周辺の窪んだ位置に、その盛り上った分の高さに等しい膜厚を有した配線層を形成する配線層工程と、
前記配線層を覆うように前記バンクを形成するバンク形成工程と、
前記バンクによって形成された前記各区画領域に発光層を形成する発光層形成工程と
を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項9及び10に記載の電気光学装置の製造方法において、
前記発光層形成工程は、液滴吐出法によって行われることを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項9乃至11のいずれか一つに記載の電気光学装置の製造方法を使用して製造された電気光学装置が搭載されたことを特徴とする電子機器。
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