JP2006278159A - 燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】 直接型メタノール燃料電池においてアノードへクロスオーバーする水が燃料タンクへ逆拡散すると、燃料の濃度が低下して起電力が不安定となる。
【解決手段】 燃料電池は、アノードと、カソードと、その間に挟持された水の透過を許容するプロトン透過膜と、を備えた膜電極アセンブリと、逆拡散防止層を有して前記逆拡散防止層を通して前記アノードへメタノールを含む燃料を供給する燃料供給路と、を備える。前記逆拡散防止層は、前記燃料の流速u、水の拡散係数D、前記逆拡散防止層の厚さLが、u>D/Lの関係を満足するべく構成されている。
【選択図】 図2
【解決手段】 燃料電池は、アノードと、カソードと、その間に挟持された水の透過を許容するプロトン透過膜と、を備えた膜電極アセンブリと、逆拡散防止層を有して前記逆拡散防止層を通して前記アノードへメタノールを含む燃料を供給する燃料供給路と、を備える。前記逆拡散防止層は、前記燃料の流速u、水の拡散係数D、前記逆拡散防止層の厚さLが、u>D/Lの関係を満足するべく構成されている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、燃料電池に関する。
一般的な直接型メタノール燃料電池は、アノード、カソードおよびこれらに挟持されたプロトン透過膜よりなる膜電極アセンブリを備える。前記アノードへは燃料としてメタノールないしメタノールと水との混合物を供給し、カソードへは酸化剤として空気を供給し、以って発電がなされる。発電の結果、アノードにおいて二酸化炭素、カソードにおいて水が、それぞれ生成される。
アノードにおけるメタノールは水により希釈されており、直接型メタノール燃料電池においては数M(mol/l)程度の濃度が発電に適している。
プロトン透過膜は、アノード反応により発生したプロトンをカソードへ透過させる働きをなすものであって、通常、保湿する必要がある。保湿のための水は、燃料中の水および/またはカソードで生成した水が利用される。
特許文献1は、直接型メタノール燃料電池の技術を開示する。
アノードにおける水及びメタノールの収支を調節することにより、よりメタノールの濃度の高い燃料をアノードへ供給する構成が考えられる。このような構成では、同じ電池容量を実現するのにより小さな燃料タンクで済むという利点があるが、アノードよりも燃料タンク側において水の濃度が小さいために、燃料の供給に逆らう向きに水が逆拡散する拡散駆動力が生ずる。水の逆拡散が生じると、燃料タンク中の燃料の濃度が低下し、アノードにおけるメタノール水溶液の濃度を一定に保つことが困難となる。アノードへ供給される燃料の濃度を一定に保ち、以って起電力の安定化を図るためには、アノードから燃料タンク側への水の逆拡散を防止しうる構成を有する燃料電池が求められる。
特開2004−146370号公報
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、アノードから水が燃料タンクに逆拡散して燃料濃度を変動せしめる現象を防止し、以って起電力の安定した燃料電池を提供することを目的とする。
本発明の一局面による燃料電池は、アノードと、カソードと、その間に挟持された水の透過を許容するプロトン透過膜と、を備えた膜電極アセンブリと、燃料の供給に逆らう向きに水が拡散することを防止する逆拡散防止手段を備え、前記逆拡散防止手段を介して前記アノードへ水溶性有機物および水を含む燃料を供給する燃料供給路と、を、備える。
カソードから水が燃料タンク側に逆拡散して燃料濃度を変動せしめる現象が防止され、以って燃料電池の起電力が安定する。
本明細書および特許請求の範囲において、逆拡散なる用語は、溶液を一方へ流そうとしているときに、流そうとする向きに抗する向きへの溶質の拡散を意味する語として用いる。
本発明による燃料電池に適用する燃料としては、水溶性を有する適宜の有機物であって、水と混合したものが好適である。そのような有機物の例としては、メタノールやジメチルエーテルが挙げられる。下記の説明においては、メタノールと水の混合物を燃料とした例について説明するが、他の組み合わせで本発明を実施することは勿論可能である。
本発明の第1の実施形態について、図1から図3を参照して以下に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による燃料電池の断面を模式的に表わしたものであって、(a)は上から見た図、(b)は前から見た分配体31の断面と燃料供給系を表わす図である。図2は、その燃料供給路と膜電極アセンブリとの関係を特に表わした模式図である。図3は、逆拡散防止層内における水の濃度分布を説明するためのグラフである。
本発明の第1の実施形態による燃料電池1は、図1(a)に示すごとく、燃料分配層3と、燃料分配層3に積層された逆拡散防止層5と、逆拡散防止層5にさらに積層されたアノード流路7と、アノード流路7に積層された膜電極アセンブリ9と、を備えている。図1(a)では、燃料分配層3の両面に順次積層した例を示しているが、片面にのみ積層してもよい。
燃料分配層3は、図1(b)に示すごとく、薄板状の分配体31と、複数に分岐して分配体31中をその略全面に亘って通過する燃料分配路33とを備える。
逆拡散防止層5は、その厚さ方向に貫通した多数の微細孔を有する、例えばカーボンからなる薄板状の層である。前記微細孔は、互いに等間隔に碁盤目状に並んでおり、アノード流路7へ燃料を供給する機能を有する。また逆拡散防止層5は、後述の説明のごとく、厚さと微細孔の径とを適宜に選択することによって、燃料の供給に逆らう向きに水が拡散することを防止する逆拡散防止の機能を同時に担う。厚さは2mm、微細孔の径は0.05mm、微細孔間の間隔は1cmであることが好適な例であるが、厚さや径は後述の説明に従って適宜に選択することができる。
アノード流路7は、十分な空間を有することにより、逆拡散防止層5から供給された燃料が水と混合して均一かつ適宜の濃度に希釈して膜電極アセンブリ9へ均一に拡散せしめる。膜電極アセンブリ9において生じたCO2はアノード流路7を通り、排気45より排気される。アノード流路7と排気45の間に、気体のみを透過させ、液体は透過させない性質を有する気液分離膜を配置しても良い。アノード流路7によって膜電極アセンブリ9からCO2が運び去られるので、膜電極アセンブリ9における反応が促進される。また、膜電極アセンブリ9のアノード触媒層11における水およびメタノールの濃度は、CO2ガスが移動することによる撹拌によって、ほぼ均一に保たれる。
膜電極アセンブリ9は、図2に示すごとく、アノード流路7側に面したアノード(燃料極)触媒層11と、カソード(空気極)触媒層13と、その間に挟持されたプロトン透過膜15とを備える。プロトン透過膜15は、プロトン導電性を有し、かつ水の透過性を有する樹脂からなる。そのような樹脂の例としては、テトラフルオロエチレンとペルフルオロビニルエーテルスルフォン酸とのコポリマーを例示することができる。これは、ナフィオンの商品名(デュポン社)で一般に入手することができる。勿論これに代えて、プロトン導電性と、水の透過性とを有する、他の適宜の樹脂を適用することができる。
膜電極アセンブリ9は、さらに、アノード触媒層11に積層されたアノードマイクロポーラス層17と、アノードマイクロポーラス層17にさらに積層されたアノードガス拡散層19を備えている。アノードマイクロポーラス層17は、サブミクロン程度の微細孔を有するカーボンからなる、数十ミクロン程度の厚さの薄層であって、アノードガス拡散層19からアノード触媒層11へのメタノールの拡散抵抗となることにより、アノード触媒層11におけるメタノール濃度を低下させ、アノード触媒層11からカソード触媒層13へのメタノールのクロスオーバーを抑制する作用を有する。アノードガス拡散層19は、多孔質のカーボンペーパーよりなる層であって、燃料をアノード触媒層11へ輸送するとともに、CO2をアノード流路7へ輸送する作用を有する。
膜電極アセンブリ9は、さらに、カソード触媒層13に積層されたカソードマイクロポーラス層21と、カソードマイクロポーラス層21にさらに積層されたカソードガス拡散層23を備えていてもよい。カソードマイクロポーラス層21は、サブミクロン程度の微細孔を有するカーボンからなる、数十ミクロン程度の厚さの薄層であって、疎水処理することにより、毛管力による静水圧を大きくし、プロトン透過膜を介してカソード側からアノード側へ静水圧差による水の輸送を行わせる作用を有する。カソードガス拡散層23は、多孔質のカーボンペーパーよりなる層である。
アノードマイクロポーラス層17は、親液処理されており、毛管力による静水圧を小さくし、カソード側からアノード側への静水圧差による水の輸送を促進させる作用を有する。
アノード流路7およびカソード流路25は、それぞれ集電体(図示されていない)を備えており、発電された電力が外部の電線(図示されていない)に取り出されるようになっている。
燃料分配層3、逆拡散防止層5、アノード流路7、膜電極アセンブリ9は、図1(a)および(b)に示すごとく、ケーシング41に収納されている。膜電極アセンブリ9とケーシング41の内面との間は、空気の流通が可能となるよう、適宜のクリアランスが確保されたカソード流路25である。ケーシング41の一端にはファン等の適宜の送風手段F1が連結されており、外気43をケーシング41内に導入して前記クリアランスに流通させることができるようになっている。
燃料電池1は、さらに、ケーシングの外部に、燃料タンク51と、燃料タンク51とそれぞれ連通した、ポンプP1が介在する燃料供給路55と、回収路47とを備える。燃料供給路55は、燃料分配層3の燃料分配流路33の一端と連通しており、回収路47は他端と連通している。燃料タンク51には、燃料としてメタノール水溶液53が貯留されている。メタノール水溶液53は、メタノール濃度が25M(純メタノール)以下であって10M以上の、適宜の水分を含有したものが望ましい。
ポンプP1を稼動させると、燃料が燃料供給路55を通って燃料分配流路33の各分岐に分配され、逆拡散防止層5、アノード流路7、アノードガス拡散層19、アノードマイクロポーラス層17を介してアノード触媒層11へ供給される。同時に、送風手段F1を稼動させることにより、空気がケーシング41内へ供給され、膜電極アセンブリ9との間のクリアランスを通過する際に、カソード触媒層13へ供給される。このようにして供給された燃料と空気とを反応させることにより、燃料電池1は発電を行う。発電によってアノード触媒層11においてはCO2が生成し、アノード流路7を経由して、排気45に含まれて外部へ排気される。このとき、送風手段F1により引き起こされたケーシング41内の空気流により、排気45の外部への排気が促される。またカソード触媒層13においては水が生成し、その一部はケーシング41内の空気流とともに外部へ排気され、一部はアノード側へ移動する。
カソード触媒層13において生成した水の一部は、先述のごとく、プロトン透過膜15を透過してアノード触媒層11へ移動することが可能である。カソード流路における水の濃度は燃料タンク内のメタノール水溶液53の水の濃度より高いため、水が燃料供給路55、さらには燃料タンク51まで逆拡散する可能性があるが、逆拡散防止層5の作用により、以下に詳述するようにして抑制される。
図3に示すごとく、流路中に一定の流速uを有するメタノールの流れがあるとき、流れにより輸送される水のフラックスu・C(x)と、流れに逆らう向きの拡散による水のフラックス−D・dC(x)/dxとは、定常状態においては、各点においてつりあうので、数1の方程式が成り立つ。
数2の式より、D/Lとの比においてuが大きいほど、始端における水の濃度が小さくなることが分かる。D・C/Lは拡散による水の移動速度であり、uCは流れによる水の移動速度である。拡散による水の移動が、流れによる水の移動よりも小さい、uC>CD/L、すなわち、u>D/Lであれば、水の逆拡散を防止する効果が、実用上十分な水準において得られる。
次に、u>D/Lとするための逆拡散防止層5の構成について、以下に説明する。
燃料は逆拡散防止層5を厚さ方向に貫いて流れるので、流路の長さLは逆拡散防止層5の厚さに対応する。アノード反応はCH3OH+H2O→CO2+6H++6e−であるので、メタノール1分子あたり6個の電子が取り出される。すなわち、発電によって単位面積あたりiの電流が取り出されているとき、アノード反応で消費されるメタノールのモル数はi/6Fであり、膜電極アセンブリ9において必要なメタノールの単位面積あたりの体積フラックスは、数3の式により表わされる。
ここで、Fはファラデー定数、Mはメタノールの分子量、ρはメタノールの比重である。メタノールの一部はクロスオーバーによりカソードへ移動するため、アノード反応とクロスオーバーでカソードへ移動するメタノールのフラックスの和に対する、カソードへ移動するメタノールのフラックスの比率をβとすると、供給されるべきメタノールの単位面積あたり体積フラックスは、数4の式により表わされる。
従って、実測により得られる値i、βに対して、φが適切な値となるべく微細孔を構成することにより、uを制御することができ、従ってu>D/Lとすることができることが分かる。燃料が水により希釈されているときは、燃料全体の流速は、数5の式に、水の体積フラックスの寄与分が加算される。
ここで、例えばメタノール濃度100%の燃料を用い、電流密度i=150mA/cm2、クロスオーバー率β=20%とすると、数5式より、径φ=0.05mmの微細孔が1cm間隔で並ぶとすると、メタノールの分子量M=32g/mol、メタノールの比重ρ=0.79g/ccであるから、流速u=0.47cm/sが得られる。一方、メタノール中の水の拡散係数Dはおよそ3×10−5cm2/sであるので、厚さL=2mmのとき、D/L=1.5×10−4cm/sである。すなわち、u>D/Lを満たす。
ここで例示したi、β、L、φ等の値は、一例であって、上述の説明に従って、適宜な値を選択することができる。また、上述の説明では、逆拡散防止層5は厚さ方向に貫通した多数の微細孔を有する構成としたが、流路の長さLや流速uの値を実質的に制御して、u>D/Lを満たす構成とすることができればよく、例えば圧粉体における粒間の隙間を利用することなど、適宜に実施形態の修正ないし変形により本発明を実施することが可能である。
次に、本発明の第2の実施形態について、図4を参照して以下に説明する。図4は、本発明の第2の実施形態による燃料電池の断面を模式的に表わしたものであって、(a)は上から見た図、(b)は前から見た分配体31の断面と燃料供給系を表わす図である。上述の構成要素と実質的に同一のものは、同じ参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
第2の実施形態による燃料電池101は、燃料分配層3に膜電極アセンブリ9が直接に積層されている。また燃料タンク51に代えて、混合タンク61が燃料供給路55および回収路47に接続されている。混合タンク61にはポンプP2を介在した燃料補給路69が接続され、燃料タンク65と連結されている。燃料タンク65には、例えば25M(純メタノール)以下であって10M以上の適宜の水分を含有したメタノール水溶液67が貯留されている。混合タンク61には、発電反応に適した濃度の例えば3Mの濃度のメタノール水溶液63が貯留されている。
ポンプP1を駆動すると、メタノール水溶液63が燃料供給路55を通って燃料分配流路33の各分岐に分配され、アノード触媒層11へ供給される。同時に、送風手段F1を稼動させることにより、空気がケーシング41内へ供給され、膜電極アセンブリ9との間のクリアランスを通過する際に、カソード触媒層13へ供給される。発電によってアノード触媒層11においてはCO2が生成し、混合タンク61からの排気45に含まれて外部へ排気される。またカソード触媒層13においては水が生成し、その一部はケーシング41内の空気流とともに外部へ排気される。
カソード触媒層13において生成した水の一部は、先述のごとく、プロトン透過膜15を透過してアノード触媒層11へ移動することが可能である。カソード側からアノード側へ移動した水と、未反応のメタノール及び水は、回収路47を経由して混合タンク61へ回収される。消費されたメタノールの量を補給すべくポンプP2を駆動してメタノール水溶液67を混合タンク61へ補給する。燃料タンク65内のメタノール水溶液67におけるメタノールと水の比は、燃料分配層3から膜電極アセンブリ9へ供給されるメタノールと水の比にほぼ等しくされている。すなわち、メタノールと水は、消費される量に相当するべく、燃料タンク65から混合タンク61へ燃料が供給されるので、混合タンク61内のメタノールと水の比および量はほぼ一定に保たれる。
ポンプP2には、ダイヤフラムポンプやチューブポンプ等、ポンプが作動しない際には燃料タンク65と混合タンク61との間の燃料補給路69が遮断可能なポンプを用いる。従って、ターボポンプ等のポンプが作動しない際にも燃料タンク65と混合タンク61との間の燃料補給路69が当然に遮断されないポンプを用いる場合には、後述する逆止弁59等を用いて燃料補給路69を遮断する。
メタノール水溶液67中の水の濃度は、メタノール水溶液63中の水の濃度より低く、従ってもし燃料タンク65と混合タンク61とが直接に連絡していると、水の逆拡散が起こりうる。しかし、本実施形態においては、ポンプP2が介在する燃料補給路69が燃料タンク65と混合タンク61との間に介在しているので、これにより水の逆拡散が防止されている。それゆえ水が燃料タンク65へ逆拡散して燃料濃度を変動せしめることがなく、以って燃料電池の起電力が安定する。
次に、本発明の第3の実施形態につき、図5を参照して以下に説明する。上述のいずれかの構成要素と実質的に同一のものは、同じ参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
第3の実施形態においては、燃料分配層3および逆拡散防止層5が省略されており、燃料供給路55はアノード流路7と間を離して配置されている。燃料供給路55はさらに絞り弁57を備えており、流量を調節しつつ、燃料を液滴としてその終端から送出することができるようになっている。また燃料供給路55の終端とアノード流路7との間は、前記液滴が直接に到達しうるような位置関係になっている。燃料供給路55とアノード流路7との間が直接に連結されていないので、燃料の供給に逆らう向きに水が拡散することができず、従って水の逆拡散が防止される。
次に、本発明の第4の実施形態につき、図6を参照して以下に説明する。上述のいずれかの構成要素と実質的に同一のものは、同じ参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
第4の実施形態においては、燃料分配層3および逆拡散防止層5が省略されており、燃料供給路55はアノード流路7と直接に接続されている。燃料供給路55はさらに逆止弁59を備えている。逆止弁59により、水の逆拡散が防止される。
次に、本発明の第5の実施形態につき、図7を参照して以下に説明する。上述のいずれかの構成要素と実質的に同一のものは、同じ参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
第5の実施形態においては、燃料分配層3および逆拡散防止層5が省略されており、燃料供給路55はアノード流路7と直接に接続されている。燃料供給路55はさらに絞り弁57を備えている。絞り弁57を調節することにより、絞り弁57以降の流速Uを適切に制御することができ、絞り弁57以降の燃料供給路55の長さをLとすると、U>D/Lの関係を満足せしめることができる。ここで、Dはメタノール中の水の拡散係数である。上述の数2の式およびその説明から理解されるように、U>D/Lの関係が満足されることにより、絞り弁57へ逆拡散する水の量を十分に小さくすることができ、従って水の逆拡散が防止される。
本発明をその好適な実施形態を参照して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記開示内容に基づき、該技術分野の通常の技術を有する者が、実施形態の修正ないし変形により本発明を実施することが可能である。例えば、燃料はメタノールと水の混合物に限られず、適宜の有機物と水の混合物を適用して本発明を実施することができる。また、燃料は、適宜の有機物と水の混合物以外の、不可避的な、ないし意図された不純物を含むことは、当然に許容される。また、燃料は液体の状態でアノードに供給されるだけでなく、気体の状態、例えばジメチルエーテルと水蒸気を気体の状態で供給してもよい。
1:燃料電池
3:燃料分配層
5:逆拡散防止層
7:アノード流路
9:膜電極アセンブリ
11:アノード触媒層
13:カソード触媒層
15:プロトン透過膜
17:アノードマイクロポーラス層
19:アノードガス拡散層
21:カソードマイクロポーラス層
23:カソードガス拡散層
25:カソード流路
33:燃料分配流路
41:ケーシング
51,65:燃料タンク
55:燃料供給路
57:絞り弁
59:逆止弁
67:混合タンク
69:燃料補給路
P1:燃料供給ポンプ
P2:燃料補給ポンプ
F1:送風手段
3:燃料分配層
5:逆拡散防止層
7:アノード流路
9:膜電極アセンブリ
11:アノード触媒層
13:カソード触媒層
15:プロトン透過膜
17:アノードマイクロポーラス層
19:アノードガス拡散層
21:カソードマイクロポーラス層
23:カソードガス拡散層
25:カソード流路
33:燃料分配流路
41:ケーシング
51,65:燃料タンク
55:燃料供給路
57:絞り弁
59:逆止弁
67:混合タンク
69:燃料補給路
P1:燃料供給ポンプ
P2:燃料補給ポンプ
F1:送風手段
Claims (8)
- アノードと、カソードと、その間に挟持された水の透過を許容するプロトン透過膜と、を備えた膜電極アセンブリと、
燃料の供給に逆らう向きに水が拡散することを防止する逆拡散防止手段を備え、前記逆拡散防止手段を介して前記アノードへ水溶性有機物および水を含む燃料を供給する燃料供給路と、
を、備えた、燃料電池。 - 前記逆拡散防止手段は、前記燃料の流速u、水の拡散係数D、前記逆拡散防止層の厚さLが、u>D/Lの関係を満足するべく構成された逆拡散防止層であることを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池。
- 前記逆拡散防止手段は、逆止弁であることを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池。
- 前記逆拡散防止手段は、前記燃料供給路が備える絞り弁であり、前記絞り弁以降の前記燃料供給路において、前記燃料の流速U、メタノール中の水の拡散係数D、前記絞り弁以降の前記燃料供給路の長さLが、U>D/Lの関係を満足するべく構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池。
- 前記燃料は、液体であることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の燃料電池。
- 前記水溶性有機物は、アルコールを含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の燃料電池。
- 前記アルコールは、メタノールを含むことを特徴とする、請求項6に記載の燃料電池。
- 前記水溶性有機物は、ジメチルエーテルを含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の燃料電池。
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