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JP2006022057A - 経皮吸収製剤用基剤およびこれを用いた皮膚貼付製剤 - Google Patents

経皮吸収製剤用基剤およびこれを用いた皮膚貼付製剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 薬物の経皮吸収性に優れた経皮吸収製剤用基剤および皮膚貼付製剤に関するものであり、詳しくは、基剤の主成分や薬物の種類の幅広い選択が可能な経皮吸収製剤用基剤および皮膚貼付製剤を提供する。
【解決手段】 経皮吸収製剤用基剤中には、分岐型で全炭素数が10〜30であると共に、最長の直鎖炭素数が5〜20である鎖式アルコールを含有し、上記鎖式アルコールが、経皮吸収製剤用基剤中に15〜50重量%の範囲で含有されている。鎖式アルコールは、1価かつ1級の鎖式アルコールが好ましく、具体的にはイソステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノールなどが挙げられる。経皮吸収製剤用基剤の主成分としては粘着剤を用いることが好ましく、シート状の支持体の片面に上記基剤の層を形成することにより皮膚貼付製剤とすることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、薬物の経皮吸収性に優れた経皮吸収製剤用基剤に関するものである。詳しくは、基剤の主成分や薬物の種類の幅広い選択が可能な経皮吸収製剤用基剤に関する。
従来から、薬物を皮膚から投与し得る経皮吸収製剤が開発されてきており、その薬剤形態としては、例えば軟膏剤、硬膏剤、液剤、貼付剤などが多く開発されている。そして、近年では、これらの経皮吸収製剤は、単なる局所への薬物療法だけでなく、全身的なレベルでの薬物療法にも広く適用されてきている。このような経皮吸収型の薬物療法が注目されるようになったのには、経皮吸収型独自の利点があるからである。
詳しく説明すると、例えば、注射剤など直接体内や血管内に薬物を注入する方法では、即時に大きな薬理効果を発揮するものの、その持続性は劣るため頻回の投与が必要となる。また、経口投与など消化器官から薬物を吸収させる方法では、安全で経済的ではあるが、消化器官での吸収性、滞留性のバラツキや、肝臓での初回通過での代謝によって薬物の効力が減少してしまう。
一方、経皮吸収型の薬物投与方法では、薬物の長時間に渡る効力の持続性と、体内への吸収の均一性が期待できる。よって、薬物の過剰投与を避けることができ、それによって副作用を軽減することができるのである。さらに、投与部位が体外表面にあるため、製剤の大きさや濃度を、個人差や投薬目的などに容易に対応することができる。このように経皮吸収製剤は、他の薬剤形態と比べて多くの利点を有しているのである。
しかしながら、上記のような経皮吸収製剤は、皮膚のバリヤー機能のために薬物の経皮吸収性は概して低く、必要量の薬物を皮膚から吸収させることは極めて困難な場合がある。そこで、薬物を効果的に放出させ、しかも皮膚から効率よく生体内に吸収させるために、経皮吸収促進剤を基剤に含有する提案がされている。この経皮吸収促進剤は、基剤において薬物の溶解性や拡散性を良好にしたり、角質軟化性、角質浸透性、毛孔開孔性などの皮膚表面の状態を変える機能を果たすことによって、薬物の経皮吸収性を向上させることができる。そして、このような経皮吸収促進剤としては、オレイン酸、カプリル酸、ミリスチン酸イソプロピル(IPM)、パルミチン酸オクチルなどの高級脂肪酸あるいはそのエステル類が用いられている。
ところが、上記のような経皮吸収促進剤を用いた経皮吸収製剤には幾つか問題点がある。例えば、経皮吸収製剤において所望の薬理効果を期待するには、ある程度の量の経皮吸収促進剤を基剤に含有させる事が必要となる場合がある。しかし、基剤に経皮吸収促進剤を多く含有させようとすると、基剤の主成分が上記経皮吸収促進剤と相溶性が悪い場合には、保存中に基剤表面に経皮吸収促進剤がしみだす所謂ブルーミングが起こり、薬物の経皮吸収促進作用が低下する場合がある。また、薬物の種類によっては、経皮吸収促進剤と反応して薬物含量の低下を招いたり、特に塩基性の強い薬物とは反応を引き起こして分解物を生成する可能性がある。このため、薬物安定性の観点から、基剤に含有させることのできる薬物が制限され、数多くの種類の薬物が経皮吸収製剤として製剤化することができなかった。
従来の経皮吸収製剤における上記問題に鑑みて、本発明は使用する薬物が広く選択できるような経皮吸収促進剤を用いることにより、安全かつ薬物投与効果に優れた経皮吸収製剤用基剤および皮膚貼付製剤を提供することを目的とする。
そこで、本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、最長の直鎖炭素数が5〜20の分岐型で全炭素数が10〜30のアルコール類を経皮吸収製剤用基剤に含有させることにより、上記問題を生じることなく、薬物の優れた経皮吸収性が発揮されることを見い出した。
即ち、本発明は薬物を含有する経皮吸収製剤用基剤において、分岐型で全炭素数が10〜30であると共に、最長の直鎖炭素数が5〜20である鎖式飽和アルコールが、上記経皮吸収製剤用基剤の15〜50重量%の割合で含有されていることを特徴とする経皮吸収製剤用基剤を提供するものである。
また、本発明は上記の経皮吸収製剤用基剤を、シート状の支持体の片面に形成してなる皮膚貼付製剤を提供するものである。
本発明にて経皮吸収促進剤として用いられている、分岐型で全炭素数が10〜30であると共に、最長の直鎖炭素数が5〜20である鎖式飽和アルコールは、薬物と反応せず、また、基剤からのブルーミングを起こさない。よって、本発明の経皮吸収製剤用基剤では、使用できる薬物や基剤の種類を広く選択できるのである。さらに、本発明の経皮吸収製剤用基剤では、上記経皮吸収促進剤を15〜50重量%含有させていることで、経皮吸収を促進する効果を充分に発揮できるのである。
本発明の経皮吸収製剤用基剤(以下、単に基剤という)の主成分は、皮膚への刺激性が少なく、保存時には薬物や経皮吸収促進剤などを含有できるものであれば、液状、半固形状、固形状のどの形態でも良く、またその素材に限定もない。具体的には、水、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、流動パラフィン、ラノリン、ワセリン、セタノール、固形パラフィン、ワックス、ロウ、樹脂、ゼラチン、セルロース、デキストリン、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合性単量体とを重合させたアクリル系粘着剤、天然ゴム、合成ポリイソプレンゴム、ブロック共重合体、ポリイソブチレンなどのゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニルエステル系粘着剤、ビニルエーテル系粘着剤などを用いることができる。これらのうち、皮膚面へ貼付する皮膚貼付製剤として用いる場合には、皮膚へ貼付できる程度の凝集性や粘着性を備えているアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等の粘着剤を用いることが好ましい。また、これら粘着剤の中でも、皮膚刺激性、皮膚接着性などの制御が容易である点から、アクリル系粘着剤を用いることが特に好ましい。
また、本発明の経皮吸収製剤用基剤には、分岐型で全炭素数が10〜30であると共に、最長の直鎖炭素数が5〜20である鎖式アルコールが含有されている。この鎖式アルコールは、基剤における薬物の拡散性を向上させたり、皮膚表面の状態に影響を与えたりして、薬物の経皮吸収性を向上させる、所謂、経皮吸収促進剤(以下、上記の鎖式アルコールを経皮吸収促進剤ということがある)として働く。前記したように、従来から経皮吸収促進剤として用いられてきた高級脂肪酸やエステル類は、反応する薬物が多く存在するため、その薬理効果の低下が問題となるおそれがある。なお、上記高級脂肪酸やエステル類は、微量であると薬物と反応を起こさない場合もあるが、経皮吸収促進作用を発揮させるためには一定量以上配合することが必要である。
しかし、本発明で経皮吸収促進剤として用いているのはアルコール類なので、脂肪酸やエステル類と反応してしまう薬物とも反応せず、基剤に含有できる薬物が広く選択できるのである。また、本発明における経皮吸収促進剤は、保存中に基剤から揮散してしまうことがなく、かつ基剤からのブルーミングを起こさない。このように、基剤から揮散してしまうことがないのは、本発明における経皮吸収促進剤の全炭素数が10以上であるためと考えられる。また、基剤からのブルーミングを起こさないのは、本発明における経皮吸収促進剤の構造が、全炭素数が30以下であると共に、最長の直鎖炭素数が5〜20の分岐型の鎖式アルコールであるため、分子のかさが大きい分子構造となり、基剤の主成分に良好に相溶、あるいは分散するためと考えられる。
また、本発明における経皮吸収促進剤は、基剤に対して15〜50重量%、好ましくは30〜50重量%の割合で含有されている。15重量%より少ないと経皮吸収作用を充分に発揮できず、50重量%を超えると、基剤に含有される薬物の量が制限されたり、基剤の主成分の種類によっては、凝集性が低下する場合がある。
このような経皮吸収促進剤は、上記条件を満たすものであれば特に限定はないが、具体的には、イソステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノールが特に好適に用いられる。
本発明の基剤に含有される薬物は、皮膚から吸収され、局所および全身作用の発現が認められるものである。具体的には、全身性麻酔薬、催眠・鎮静薬、抗癲癇薬、解毒鎮静消炎薬、鎮暈薬、精神神経用薬、局所麻酔薬、骨格筋弛緩薬、自律神経用薬、鎮痙薬、パーキンソン薬、抗ヒスタミン薬、強心薬、不整脈用薬、利尿薬、血圧降下薬、血管収縮薬、冠血管拡張薬、末梢血管拡張薬、動脈硬化用薬、循環器用薬、呼吸促進薬、鎮咳去痰薬、ホルモン薬、化膿性疾患用外用薬、鎮痛・収斂・消炎用薬、寄生性皮膚疾患用薬、止血用薬、痛風治療用薬、抗悪性腫瘍薬、抗生物質、化学療法薬、喘息用薬などを用いることができる。このような薬物の配合割合は、経皮吸収促進剤の配合量、基剤の主成分や薬物の種類ならびに投薬目的などによって、適宜決定できるものであるが、一般的には基剤の0.1〜70重量%、好ましくは1〜60重量%の範囲で配合される。
また、本発明の基剤には、上記アルコール類や薬物の他に、必要に応じてその他の添加物を配合することができる。この添加物の働きは、基剤の主成分や薬物の種類、経皮吸収製剤の使用方法などによって異なるが、例えば、安定化剤、防腐・殺菌剤、pH調整剤、懸濁化剤、界面活性剤、充填剤、劣化防止剤、粘着付与剤、可塑剤などを薬理効果に影響がない範囲で配合することができる。
本発明の基剤は、適用部位へ貼付または塗布した上から粘着シートや包帯などで保護、固定して使用すると、衣類や手指を汚すことなく使用できるので好ましい。また、有効な使用方法として、本発明の経皮吸収用基剤を予めシート状の支持体の片面に形成した皮膚貼付製剤として用いると、適用する薬物量を調節し易く、貼付の操作も簡便に行えるため好ましい。なお、本発明の経皮吸収製剤用基剤を、このような皮膚貼付製剤として使用する場合には、前記したように、基剤自体が粘着性を有するように、その主成分に粘着剤を用いることが好適である。
本発明の基剤を、上記のような皮膚貼付製剤として用いる場合の支持体としては、屈曲した皮膚へも追従する柔軟性を有し、基剤との投錨性が良好なものを使用するのがよい。具体的には、ポリエステルフィルム、不織布、織布、ポリエステルフィルムとポリエステル不織布との積層フィルムが挙げられる。これらの中でも、半夕薬物の安定性や粘着剤層との投錨性、ODT効果などの点から、ポリエステルフィルムとポリエステル不織布との積層フィルムを用いることが適している。また、上記の皮膚貼付製剤は、従来から用いられている方法で製造すればよく、例えば、主成分に粘着剤を用いる場合には、支持体へ粘着剤を塗工、乾燥する方法や、別途基剤層を作製し、この粘着剤層を支持体へ貼り合わせる方法などによって作製することができる。そして、このような皮膚貼付製剤は、使用するまで粘着剤表面を剥離ライナーなどによって被覆しておくと、保存時の粘着剤層表面の汚染を防ぐことができるため好ましい。
以下に本発明の実施例を示し、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の応用が可能である。なお、以下において部および%は、それぞれ重量部および重量%を意味する。
<実施例1>
アクリル酸2−エチルヘキシルエステル95部、アクリル酸5部を共重合してなるアクリル系粘着剤の固形分55部に対して、メトキサミン塩基25部、イソステアリルアルコール20部を添加した酢酸エチル溶液を作製した。この酢酸エチル溶液を、ポリエステルフィルム(厚さ6μm)とポリエステル不織布(坪量8g/m2)の積層フィルムのポリエステル不織布側に塗布し、100℃で5分間加熱乾燥させて厚さ40μmの基剤層を形成した。次いで、この基剤層側に、剥離ライナーとして表面に剥離処理を施したポリエステルフィルム(厚さ75μm)を貼り合わせ、本発明の皮膚貼付製剤を得た。
<実施例2>
アクリル酸2−エチルヘキシルエステル95部、アクリル酸5部を共重合してなるアクリル系粘着剤の固形分35部に対して、メトキサミン塩基25部、イソステアリルアルコール40部を添加した酢酸エチル溶液を作製した。この酢酸エチル溶液を、ポリエステルフィルム(厚さ6μm)とポリエステル不織布(坪量8g/m2)の積層フィルムのポリエステル不織布側に塗布し、100℃で5分間加熱乾燥させて厚さ40μmの基剤層を形成した。次いで、この基剤層側に、剥離ライナーとして表面に剥離処理を施したポリエステルフィルム(厚さ75μm)を貼り合わせ、本発明の皮膚貼付製剤を得た。
<実施例3>
アクリル酸2−エチルヘキシルエステル75部、ビニルピロリドン22部、アクリル酸3部を共重合してなるアクリル系粘着剤の固形分35部に対して、メトキサミン塩基25部、ヘキシルデカノール40部添加した酢酸エチル溶液を作製した。この酢酸エチル溶液を、ポリエステルフィルム(厚さ6μm)とポリエステル不織布(坪量8g/m2)の積層フィルムのポリエステル不織布側に塗布し、100℃で5分間加熱乾燥させて厚さ80μmの基剤層を形成した。次いで、この基剤層側に、剥離ライナーとして表面に剥離処理を施したポリエステルフィルム(厚さ75μm)を貼り合わせ、本発明の皮膚貼付製剤を得た。
<実施例4>
アクリル酸2−エチルヘキシルエステル75部、ビニルピロリドン22部、アクリル酸3部を共重合してなるアクリル系粘着剤の固形分50部に対して、ビペリデン塩基10部、オクチルドデカノール40部添加した酢酸エチル溶液を作製した。この酢酸エチル溶液を、ポリエステルフィルム(厚さ6μm)とポリエステル不織布(坪量8g/m2)の積層フィルムのポリエステル不織布側に塗布し、100℃で5分間加熱乾燥させて厚さ60μmの基剤層を形成した。次いで、この基剤層側に、剥離ライナーとして表面に剥離処理を施したポリエステルフィルム(厚さ75μm)を貼り合わせ、本発明の皮膚貼付製剤を得た。
<実施例6>
ポリイソブチレンを主成分とするゴム系粘着剤の固形分50部に対して、ピベリデン塩基10部、イソステアリルアルコール40部添加したヘキサン溶液を作製した。このヘキサン溶液を、ポリエステルフィルム(厚さ6μm)とポリエステル不織布(坪量8g/m2)の積層フィルムのポリエステル不織布側に塗布し、100℃で5分間加熱乾燥させて厚さ60μmの基剤層を形成した。次いで、この基剤層側に、剥離ライナーとして表面に剥離処理を施したポリエステルフィルム(厚さ75μm)を貼り合わせ、本発明の皮膚貼付製剤を得た。
<比較例1>
アクリル酸2−エチルヘキシルエステル95部、アクリル酸5部を共重合してなるアクリル系粘着剤の固形分75部に対して、メトキサミン塩基25部添加した酢酸エチル溶液を作製した。この酢酸エチル溶液を、ポリエステルフィルム(厚さ6μm)とポリエステル不織布(坪量8g/m2)の積層フィルムのポリエステル不織布側に塗布し、100℃で5分間加熱乾燥させて厚さ40μmの基剤層を形成した。次いで、この基剤層側に、剥離ライナーとして表面に剥離処理を施したポリエステルフィルム(厚さ75μm)を貼り合わせ、皮膚貼付製剤を得た。
<比較例2>
アクリル酸2−エチルヘキシルエステル95部、アクリル酸5部を共重合してなるアクリル系粘着剤の固形分65部に対して、メトキサミン塩基25部、イソステアリルアルコール10部添加した酢酸エチル溶液を作製した。この酢酸エチル溶液を、ポリエステルフィルム(厚さ6μm)とポリエステル不織布(坪量8g/m2)の積層フィルムのポリエステル不織布側に塗布し、100℃で5分間加熱乾燥させて厚さ40μmの基剤層を形成した。次いで、この基剤層側に、剥離ライナーとして表面に剥離処理を施したポリエステルフィルム(厚さ75μm)を貼り合わせ、皮膚貼付製剤を得た。
<比較例3>
イソステアリルアルコールの代わりにステアリルアルコールを使用し、その他は実施例1と同様にして皮膚貼付製剤を得た。
<比較例4>
イソステアリルアルコールの代わりにイソプロピルアルコールを使用し、その他は実施例1と同様にして皮膚貼付製剤を得た。
<比較例5>
イソステアリルアルコールの代わりにイソステアリン酸を使用し、その他は実施例1と同様にして皮膚貼付製剤を得た。
<比較例6>
ポリイソブチレンを主成分とするゴム系粘着剤の固形分50部に対して、ピベリデン塩基10部、ラウリルアルコール40部添加したヘキサン溶液を作製した。このヘキサン溶液を、ポリエステルフィルム(厚さ6μm)とポリエステル不織布(坪量8g/m2)の積層フィルムのポリエステル不織布側に塗布し、100℃で5分間加熱乾燥させて厚さ60μmの基剤層を形成した。次いで、この基剤層側に、剥離ライナーとして表面に剥離処理を施したポリエステルフィルム(厚さ75μm)を貼り合わせ、皮膚貼付製剤を得た。
実施例1〜5および比較例1〜6の基剤の主成分、含有したアルコール類および基剤に対するアルコール類の配合量(重量%)を表1にまとめて記載した。
Figure 2006022057
<薬物吸収促進効果評価試験(透過性試験)>
実施例1〜3および比較例1〜5にて作製したメトキサミン塩基を含有する皮膚貼付製剤を6mmφ(0.2826cm2)に打抜き、ヘビ皮に貼付した。これを透過面積が同じである拡散セルに装着し、ヘビ皮透過性を測定した。透過した薬剤量は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で測定し、単位面積あたり24時間累計の透過速度を算出し、アルコール類を配合していない比較例1品の透過速度との比を表2に記載した。
<ブルーミング性評価試験>
実施例1〜5および比較例1〜6にて作製した皮膚貼付製剤の物性について以下の判定基準で評価し、その結果を表2に記載した。
○:基剤からの経皮吸収促進剤のブルーミングは認められず、製剤として使用できる。
△:基剤から経皮吸収促進剤の多少のブルーミングは認められるが、皮膚面への貼付できるので製剤として使用は可能。
×:基剤からの経皮吸収促進剤ブルーミングが認められ、皮膚面へ貼付できずに製剤として使用できない。
Figure 2006022057
表2の結果から、最長の直鎖炭素数が5〜20の分岐型で全炭素数が10〜30のアルコール類を、15〜50重量%含有する基剤を用いた実施例1〜5にて得られる皮膚貼付製剤では、薬物の良好な経皮吸収促進作用が認められた。さらに、上記アルコール類を用いるとブルーミングが起こらず、基剤の粘着性も低下しないことは明らかである。

Claims (5)

  1. 薬物を含有する経皮吸収製剤用基剤において、分岐型で全炭素数が10〜30であると共に、最長の直鎖炭素数が5〜20である鎖式アルコールが、上記経皮吸収製剤用基剤の15〜50重量%の割合で含有されていることを特徴とする経皮吸収製剤用基剤。
  2. 鎖式アルコールが、1価かつ1級の鎖式アルコールである請求項1記載の経皮吸収製剤用基剤。
  3. 鎖式アルコールが、イソステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノールのうちの少なくとも1種から選ばれる請求項1または請求項2記載の経皮吸収製剤用基剤。
  4. 経皮吸収製剤用基剤の主成分が、粘着剤である請求項1〜3の何れかに記載の経皮吸収製剤用基剤。
  5. 請求項4記載の経皮吸収製剤用基剤を、シート状の支持体の片面に形成してなる皮膚貼付製剤。

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