JP2006079782A - 再生装置、再生方法、記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
外部から再生装置に加わる振動や、電池残量などの再生動作環境に応じて、記録媒体に記録された異なるビットレートで同一内容の複数のコンテンツデータのうちで特定のコンテンツデータを選択して再生することで、状況に応じた動作上の優位性を得る。例えば電池残量が少ない場合や振動が多い状況では低ビットレートの符号化コンテンツを選択し、層でなければ高ビットレートの符号化コンテンツを選択して再生する。
【選択図】 図3
Description
このような光ディスクは、オーディオ・ビデオ等のコンテンツデータや、コンピュータユースのファイル、アプリケーションプログラム、その他各種のデータの記録再生に用いられている。
また、例えば楽曲等のオーディオデータを記録する光ディスクを用いたシステムにおいては、いわゆる据置型の再生装置や携帯用の再生装置が用いられ、ユーザーが音楽再生を楽しむことができるようにされている。
例えばCD(Compact Disc)システムにおけるリニアPCM符号化(非圧縮)に加え、CD以降の各種ディスクシステムでは、ATRAC方式、MPEGオーディオ方式など、多様な圧縮符号化方式が採用され、また圧縮率の向上による高音質化が進められている。
また、サンプリング周波数や量子化ビット数、変調方式なども多様である。
即ち現状では、多様な符号化方式が存在し、それぞれのシステムにおいて転送ビットレートや再生音質の差異が生じている。
1つの記録媒体に複数の符号化方式のデータを記録する例は、上記特許文献1,2などに記載されている。
逆にビットレートが低ければ再生信号品質は低くなるが、ディスクから読み出すデータ量が少ないことから、ディスクアクセス期間の減少やバッファメモリに格納できるデータの再生時間としての長さを長時間化できるため、低消費電力化や再生動作中の耐衝撃性に優れたものとなる。
ところが、そのような再生装置でも、高音質化は求められるものであるため、その点でいえば高ビットレートの符号化が適している。
上記再生手段は、上記記録媒体からコンテンツデータを読み出す読出手段と、上記読出手段で読み出されたコンテンツデータを蓄積するバッファメモリ手段と、上記バッファメモリ手段から読み出されるコンテンツデータに対して所定の再生処理を行って再生出力する再生処理手段とを有する。
また上記検出手段は、上記再生動作環境の状態として、再生装置に加わる振動レベルを検出し、上記制御手段は、振動レベルが所定レベル以上となっていた場合には、異なるビットレートで同一内容の複数のコンテンツデータのうちで、ビットレートが低いコンテンツデータを選択して再生させる。
上記制御手段は、再生動作を開始する際に、上記検出手段の検出結果に応じて、同一内容の複数のコンテンツデータのうちで特定のビットレートのコンテンツデータを選択する。
また上記制御手段は、再生動作中における上記検出手段の検出結果に応じて、その後再生させるコンテンツデータとして、同一内容の複数のコンテンツデータのうちで特定のビットレートのコンテンツデータを選択する。
また同一内容で複数記録されているコンテンツデータに対応する付加データは、ビットレートの高い方のコンテンツデータに物理的に近接した領域に記録されている。
また、これらの記録構造をデータが書換不能な形態で記録されている再生専用の記録媒体において実現する。
即ち外部から加わる振動や、電池残量などの再生動作環境に応じて、記録媒体に記録された異なるビットレートで同一内容の複数のコンテンツデータのうちで特定のコンテンツデータを選択して再生することで、状況に応じた動作上の優位性を得る。
例えば振動が大きい状態では、低ビットレートの符号化コンテンツデータを再生することで、音飛び等の防止効果を向上させることができる。
また振動が少ない状態では、高ビットレートの符号化コンテンツデータを再生することで、高品質な再生をユーザーに提供できる。
また電池残量が少ない状態では、低ビットレートの符号化コンテンツデータを再生することで省電力化し、再生可能時間をなるべく長くすることができる。
一方、電池残量が十分な状態であるなら、高ビットレートの符号化コンテンツデータを再生することで、高品質な再生をユーザーに提供できる。
1.ディスク外観。
2.UMDのコンテンツ管理構造。
3.再生装置の構成。
4.再生コンテンツ選択動作例I。
5.再生コンテンツ選択動作例II。
6.再生コンテンツ選択動作例III。
7.実施の形態の効果及び変形例。
まず実施の形態となるUMDとしてのディスク1の外観を図7、図8に示す。
ディスク1は図7に示すように、ディスクカートリッジ50に収納される形態を採っている。
ディスクカートリッジ50の内部には、図中の破線により示すようにディスク1が格納される。このディスク1は、直径が60mm程度とされ、例えば2層記録方式により1.6GB(ギガバイト)程度のデータ記憶容量を有するものとされている。
ディスクカートリッジ50は、その平面における片側半面が、図示するように内部に格納されるディスク1の円弧に沿った半円形状とされる。また、他方の片側半面は、その外形辺が図のように2つの角部が丸みを帯びた略コの字とされて、略方形状とされている。そして、図に示すX方向のサイズが約65mmとされ、Y方向のサイズが約64mmとされる。
そして、再生装置のピックアップ3によってレーザ光が入射される側のディスク表面に近い方から、レイヤ0,レイヤ1が順に形成されている。
このような2層ディスクの再生時においては、図1で後述する再生装置の光ピックアップ3から出射するレーザ光をいずれかの記録層に絞り込み、その記録層からの反射光情報を読み出す。
このカートリッジ50としての扁平なケース体の内部においてディスク1が回転可能に収納される。
カートリッジ50はアッパーシェル52とロアーシェル53とが上下で結合されて成る。
図8(b)のようにカートリッジ50の下面(ロアーシェル53)には中央開口が形成され、内部に収納されたディスク1の中心となる磁性金属材料から成るコア1aが表出する。このコア1aにおいてディスク1が再生装置内でチャッキングされ、後述するスピンドルモータ2により回転駆動される。
また、カートリッジ50にはシャッター54がスライド自在に取り付けられている。シャッター54は板状の金属材料によって各部が一体に形成されて成り、図8(b)に示すロアーシェル53側の略矩形状の開閉面部を開閉する。図8(b)はシャッタが開状態とされ、略矩形状の開閉面部からディスク1の記録面が表出している状態を示しているが、この状態において再生装置のピックアップから出力されたレーザ光が、ディスク1の記録面に照射されることになる。
続いて、本例のUMD方式のディスクにおけるコンテンツの管理構造、特にオーディオコンテンツの管理構造について図9〜図15で説明する。
なおここで説明するUMDオーディオフォーマットは、「OpenMG Mass Storage Audio Device Format 」に基づいたフォーマットである。
図9はオーディオコンテンツを管理するディレクトリ(UMDオーディオディレクトリ)の構造を示している。
UMDオーディオディレクトリ及びそれ以下に記録されたデータセットをUMDオーディオボリュームと呼ぶ。UMDオーディオボリュームはISO 9660 level2 ファイルシステム上に記録される。
そしてUMDオーディオボリュームは、ルートディレクトリに作成されるUMDオーディオディレクトリ、およびそれ以下に記録されるディレクトリ・ファイル群によって構成される。
またコンテンツファイル格納ディレクトリは、個々のコンテンツファイル(オーディオデータによるコンテンツファイル)を管理し、画像ファイル格納ディレクトリは個々の画像ファイルを管理する構造となる。
基本グループツリー管理ファイルは、後述する基本グループツリーのグループツリー構造や、グループとトラックの再生順序データを持つ。トラックとは1つのコンテンツファイルに相当し、例えば楽曲等の単位のデータである。
拡張グループツリー管理ファイルは、拡張グループツリー毎に設けられ、グループツリー構造や、グループとトラックの再生順序データを持つ。拡張グループツリーとしては後述するインデックスツリーやプレイリストツリーがある。プレイリスト用に1個、用いることができる。
フリンジ情報とは、コンテンツに付随又は対応する各種の付加的なデータであり、テキストデータ、静止画データ、スライドショーデータなどのことを言う。
グループフリンジファイルは各グループツリーに関するフリンジ情報をもつ。このグループフリンジファイルとしては、基本グループツリーの全グループに関するフリンジ情報を持つファイルや、各拡張グループツリー毎にその全グループに関するフリンジ情報を持つファイルがある。
コンテンツフリンジファイルは、このコンテンツ管理システムで管理する全コンテンツファイルに関するフリンジ情報を持つ。
画像ファイルは、フリンジ情報として付加される画像ファイルである。
データキャッシュファイルは、グループツリー、グループ、トラックに付加されたデータの一覧表示を高速化するためにそれらのデータを集めて格納したファイルである。
・チューン(Tune)
チューンは論理的な概念であり、「a song or piece of music 」を指す。通常は、このチューンが1つのトラックであるが、本例にかかるUMDオーディオシステムでは、あるチューンは1つ以上の符号化方式(サンプリング周波数、コーデック、ビットレート、チャンネル等が決められた符号化方式)によってエンコードされた1つ以上のトラックとして記録される。つまり、1つのチューンに対して符号化方式が異なる複数のトラック(コンテンツファイル)が存在することがある。実施の形態の再生装置は、後述するように、あるチューンに対応する複数のトラックの中から、ユーザの嗜好や動作環境に応じて最適な符号化方式をもつトラックを選んで再生することができる。
・アルバム(Album)
アルバムは論理的な概念であり、1つ以上のチューンがグルーピングされたものである。アルバムは基本グループツリーのアルバムグループによって表現される。アルバムは、そこに含まれるチューンの再生順序の情報も持つ。
・フリンジ情報(Fringe Data)
上述したが、付加的なデータであるフリンジ情報として、UMDディスクにはテキスト、静止画、スライドショー等を記録することができる。アルバムに関するデータは主としてグループフリンジファイルに記録される。チューンに関するデータは主としてそれぞれのコンテンツファイルに記録されるが、曲名の一覧に必要なデータは、コンテンツフリンジファイルやデータキャッシュファイルに集められている。
・グループツリーフリンジファイル(Group Tree Fringe File)。
・基本グループツリー管理ファイル(Basic Group Tree Management File )。
・基本グループツリー用のグループフリンジファイル(Group Fringe File/for Basic Group Tree)。
・インデックスツリー用の拡張グループツリー管理ファイル(Extended Group Tree Management File/for Index Tree)。
・インデックスツリー用のグループフリンジファイル(Group Fringe File/for Index Tree)。
・プレイリスト用の拡張グループツリー管理ファイル(Extended Group Tree Management File/for Playlist Tree)。
・プレイリスト用のグループフリンジファイル(Group Fringe File/for Playlist Tree)。
・コンテンツフリンジファイル(Content Fringe File)。
・データキャッシュファイル(Data Cache File/for thumbnail pictures)。
即ち記録順として、図のように1〜14番目に各マネジメントファイルが配置される。
そのマネジメントファイルの後に、アルバムグループのための画像ファイルや、コンテンツファイル/関連ファイルが記録される。
但し、各ファイルがこの図11の順序で記録されることや、各ファイルが隣接するエリアに記録されることは必ずしも保証されるものではなく、そのような場合も再生装置は、ファイルの記録位置をファイルシステムから得、任意の位置に記録されたファイルが読めなければならないものとされる。
1.コンテンツファイルを、ファイルナンバの昇順で整列する。
2.あるコンテンツファイルに関連付けられた静止画ファイル(Still Image Files)を、そのコンテンツファイルの直前に配置する。ただし、ひとつの静止画ファイルが複数のコンテンツファイルから関連付けられている場合には、高圧縮エンコード方式以外で記録されているコンテンツファイルの直前に配置されることが推奨される。
3.あるコンテンツファイルに関連付けられたスライドショウファイル(Slide Show File)を、そのコンテンツファイルの直前に配置する。コンテンツファイルが高圧縮エンコード方式で記録されている場合以外は、スライドショウファイルは、必ずコンテンツファイルに隣接する直前の領域に配置されなければならず、かつスライドショウファイルとコンテンツファイルが必ず同一の記録層に記録されなければならない。
エンコードタイプAは、例えばATRAC方式で圧縮符号化された方式であり、エンコードタイプBは、リニアPCM符号化(非圧縮)の方式などである。
コンテンツファイルM1A、M2A、M3AはエンコードタイプAのオーディオファイル、コンテンツファイルM1B、M2B、M3BはエンコードタイプBのオーディオファイルである。そしてコンテンツファイルM1AとM1Bは同一の曲、コンテンツファイルM2AとM2Bは同一の曲、コンテンツファイルM3AとM3Bは同一の曲としている。
マネジメントファイルにおける各ファイルは図11の順番でグループツリーリストファイルからグループフリンジファイルまでが記録されている。
アルバムグループのための画像ファイルは例えばカバーアートやライナーノーツなどの静止画やテキスト情報であり、マネジメントファイルに続いて記録される。
即ち、まず各コンテンツファイルがファイルナンバ順に記録される。即ちコンテンツファイルのファイルナンバ順がM1A、M2A、M3A、M1B、M2B、M3Bだとすると、図のように配置される。
また、或るコンテンツファイルに関連づけられた静止画ファイルは、そのコンテンツファイルの直前に配置するが、ひとつの静止画ファイルが複数のコンテンツファイルから関連付けられている場合には、高圧縮エンコード方式以外で記録されているコンテンツファイルの直前に配置される。
矢印で示すように、静止画ファイルI2−1、I2−2は、コンテンツファイルM2A、M2Bに関連するとする。
また静止画ファイルI3−1、I3−2は、コンテンツファイルM3A、M3Bに関連するとする。
この場合、エンコードタイプAは高圧縮エンコード方式であるため、静止画ファイルI2−1、I2−2はエンコードタイプBのコンテンツファイルM2Bの直前に記録される。
また、静止画ファイルI3−1、I3−2は同じくエンコードタイプBのコンテンツファイルM3Bの直前に記録される。
このUMDオーディオフォーマットでは、複数のコンテンツをグループとしてまとめて扱うことにより管理する。
基本グループツリーは、UMDオーディオボリューム内に記録された全てのトラック(コンテンツファイル)が登録されるもので、アルバム構成と、各アルバムの標準的な再生順序と、各アルバム内のチューンの標準的な再生順序とを定義するものである。
なお、複数のアルバムの標準的な再生順序は、ルート下のアルバムグループの登録順序によって規定される。
また、この「Cherry Blossom」というアルバムには、4つのチューン(曲)として、
1) Spring has come
2) Under the cherry blossoms
3) Full blooming
4) Falling in the wind
という曲名の曲が含まれているとする。
即ちエンコーディンググループEG−Aは、エンコードタイプA(例えばATRAC圧縮符号化方式)で符号化された上記4つのチューンのコンテンツファイル(トラック)M1A、M2A、M3A、M4Aを含むグループとされる。
またエンコーディンググループEG−Bは、エンコードタイプB(例えばリニアPCM符号化方式)で符号化された上記4つのチューンのコンテンツファイル(トラック)M1B、M2B、M3B、M4Bを含むグループとされる。
1つのアルバムグループには、そのアルバムに対応する1又は複数のエンコーディンググループが含まれる。
複数のエンコーディンググループは、任意の順序で基本グループツリーに登録することができる。
1つのエンコーディンググループは、親のアルバムグループによって表現されるアルバムに含まれる全てのチューンに対応する、同一の符号化方式で記録されるコンテンツファイルのみを含む。
それぞれのエンコーディンググループには、その親のアルバムグループに含まれるすべてのチューンに対応する、1個以上999個以下の、同一符号化方式であるコンテンツファイルだけが登録される。それらのコンテンツファイルの登録順序は、対応するアルバムに含まれるチューンの標準的な再生順序に従う。
このような基本グループツリーは、上述した基本グループツリー管理ファイルにより構築・管理される。
また、この基本グループツリーに対応するフリンジ情報は、グループフリンジファイルに記録される。
インデックスツリーは拡張グループツリーの1つであり、このインデックスツリーには、特定の情報をキーとしてチューンを検索するための情報が記録される。
UMD方式のディスクに対応する再生装置は、このインデックスツリーの情報を利用してユーザに曲(チューン)の検索手段を提供することができる。
インデックスツリーのルートには、1個以上2000個以下のキーグループが登録される。
キーグループは、例えばアーティスト名別に作成される。例えば図14ではアルバム“Cherry Blossom”のアーティストである「Taro SUZUKI」のキーグループを示している。
キーグループには、そのキーグループに該当するチューンのコンテンツファイルが登録される。従って、「Taro SUZUKI」のキーグループには、上記したアルバム“Cherry Blossom”の収録曲4曲のコンテンツファイルであるM1A、M2A、M3A、M4Aが所定の順序で登録される。即ちチューンのタイトルに基づいてM4A,M3A,M1A,M2Aというように昇順に登録されている。
このインデックスツリーは拡張グループツリー管理ファイルで構築され、管理される。
またインデックスツリーに対するフリンジ情報は、グループフリンジファイルに記録される。
プレイリストツリーは、拡張グループツリーの1つであり、UMDオーディオボリューム内に1個記録することができる。
プレイリストツリーのルートには、1個以上999個以下のプレイリストグループが登録される。
登録されたプレイリストグループは、それぞれが独立したプレイリストとして扱われる。各プレイリストグループには、コンテンツファイルを任意の順序で任意の回数登録させることができる。
例えば図示するように、プレイリストグループ“My Selection”には、上述したアルバムに収録される2つのチューン「Spring has come」「Under the cherry blossoms」としてのコンテンツファイルM1A、M2Aが、M1A、M2A、M1Aの順序で登録されている。
またプレイリストグループ“Karaoke”には、上記アルバムの4つの曲のカラオケとしてのコンテンツファイルM5A、M6A、M7A、M8Aが登録されている。
再生装置は、このプレイリストグループに基づいて再生することで、基本グループツリーによるアルバムの標準的な曲順或いは選曲とは異なる状態で再生が行われる。
プレイリストツリーは、拡張グループツリー管理ファイルで構築され、管理される。
またプレイリストツリーに対応するフリンジ情報はグループフリンジファイルに記録される。
まず、同一内容(同一チューン)の複数のコンテンツファイルが、異なるビットレートで符号化されたデータとして、エンコーディンググループ毎に管理されて記録されている。そして図12に示したように、ディスク上の物理的な位置として、コンテンツファイルはエンコードタイプ毎にまとめられる。
通常の再生では、或るエンコードタイプ(エンコーディンググループ)が選択されて、そのエンコーディンググループの各トラックが順次再生されると考えられるため、エンコーディンググループ単位でコンテンツファイルがまとめられることが、管理上及びアクセス上、好適となる。
即ち図12の例に沿っていえば、エンコードタイプA(ATRAC圧縮符号化)は低ビットレートで、エンコードタイプB(リニアPCM符号化)は高ビットレートであり、データ読出に要する時間はエンコードタイプAのコンテンツファイルの方が短い。
エンコードタイプAのコンテンツファイルに対応して静止画ファイルを読み出す場合は、時間的な余裕が生ずるため、静止画ファイルが物理的に離れていても不都合はない。ところがエンコードタイプBのコンテンツファイルの読出は、比較的時間がかかるため、それに対応して静止画ファイルを読み出す場合もなるべくアクセス負担がないほうが良い。すると、ビットレートの高い方のコンテンツデータに物理的に近接した領域(特には図12の例のようにコンテンツファイルの直前位置)に記録されれば、ビットレートの高いコンテンツファイルの読出時に、連続的な読出動作で静止画ファイルを読み出すことができることになる。これによってアクセス動作上で有利となる。
一方、ライトワンスディスクやリライタブルディスクを想定した場合は、可能な限り、このようなデータ配置が推奨されることが好ましい。
以上のようなコンテンツ管理構造を有するUMDフォーマットのディスク1に対する再生装置の構成を図1で説明する。
ディスク1は、図示しないターンテーブルに積載され、再生動作時においてスピンドルモータ2によって一定線速度(CLV)もしくは一定角速度(CAV)で回転駆動される。そしてピックアップ(光学ヘッド)3によってディスク1に例えばエンボスピット形態で記録されているデータの読み出しが行なわれることになる。
なお、ここでは一例として、ディスク1はエンボスピット形態でデータ記録が行われた再生専用ディスク(ROMタイプディスク)を想定しているが、例えば色素変化ピット形態でピットマークが形成されるライトワンスタイプのディスクや、或いは相変化ピット形態や磁界ピット形態などでピットマークが形成される書換可能型ディスクも考えられる。それらの記録可能型のディスクに対する再生装置とすることも考えられる。
またピックアップ3全体はスライド駆動部4によりディスク半径方向に移動可能とされている。
RFアンプ8には、ピックアップ3内の複数のフォトディテクタからの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。例えば再生データであるRF信号、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEなどを生成する。
RFアンプ8から出力される再生RF信号は符号化データデコーダ11へ、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEはサーボ制御部10へ供給される。
また符号化データデコーダ11では、RF信号に対するデコード並びにエラー訂正により得られた情報の中から、サブコード情報やアドレス情報を抽出し、これらの情報をコントローラ12に供給する。
圧縮デコーダ14は、バッファメモリ13から連続的に読み出されてくる符号化データに対してATRAC方式等のデコード処理を行い、リニアPCMデータの段階までデコードを行う。そしてリニアPCMデータはD/A変換器15でアナログオーディオ信号に変換され、オーディオ出力処理部17で所要のアナログ信号処理が行われて出力される。例えばスピーカ部、ヘッドホン部に供給されて再生音声として出力されたり、或いはライン出力等として外部機器に伝送される。
即ち、光ディスク1から情報を読み出して符号化データをバッファメモリ13に格納する処理は、高速レートで間欠的に行う。一方、バッファメモリ13からは、オーディオ再生出力に応じた所定のレート、つまりデータのビットレートに比例した量の符号化データ単位で連続的にデータを読み出し、圧縮デコーダ14以降に供給することで、連続的な再生音声が得られる。
もし装置に外乱振動が加わり、光ピックアップ3による情報読出が一時的に不能となっても、その間は、バッファメモリ13からバッファリングされた符号化データを連続的に読み出していることで、再生出力される音声はとぎれないことになる。
即ちコントローラ12が、バッファメモリ13に蓄積されたデータの量を監視し、常に一定以上のデータが蓄積されるよう、ディスク1からのデータ読み取り動作を制御することで、振動状況が悪化しても音切れが生じないようにすることができる。
ところで近年ではメモリの大容量化が進んでおり、例えばビットレートが64Kbpsの低ビットレートのコンテンツ再生であれば、数10分程度の再生時間のデータをバッファリングすることも可能となっている。その場合、かなり激しい振動が与えられても、まず音切れが無いようにすることができる。
即ち、上記再生処理のために符号化データデコーダ11の動作制御、バッファメモリ13の書込/読出制御、圧縮デコーダ14の動作制御を行うとともに、サーボ制御部10を指示して、ディスク1からのデータ読出を実行させる。
また操作部18からのユーザー操作に応じて所定の制御を行う。
またコントローラ12は、表示部19に所定の情報、例えば動作状態、時間情報、トラックナンバ、モード状態、ディスクから読み出したフリンジ情報に基づく表示、ユーザーに対するメッセージなどを表示させる。
即ちフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEに応じてフォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号を生成し、フォーカス/トラッキング駆動回路6に供給する。フォーカス/トラッキング駆動回路6は、ピックアップ3における二軸機構のフォーカスコイル、トラッキングコイルを駆動することになる。これによってピックアップ3、RFアンプ8、サーボ制御部10、フォーカス/トラッキング駆動回路6、二軸機構によるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
電源部20に対する電源オン/オフ制御はコントローラ12によって行われる。またコントローラ12はバッテリー20aの残量検出を行うことができるようにされている。例えばバッテリー20aの電圧状態をA/D変換して入力することで、バッテリー20aの残量を監視できる。
振動情報Ssは、例えば振動センサ21が設けられ、その振動センサ21が振動レベルに応じたセンス信号として発生させてコントローラ12に供給する。
或いは振動センサ21が設けられなくても、サーボ制御部10、又はフォーカス/トラッキング駆動回路6が振動情報Ssを生成し、コントローラ12に供給することもできる。
サーボ制御部10は、例えばトラッキング、フォーカスのサーボエラー信号の振幅に基づいて、或いはサーボ外れの頻度に基づいて振動情報Ssを生成する。振動が大きいほどサーボエラー信号の振幅は大きくなるため振動情報Ssを生成することができる。また振動が大きい状況であるほどサーボ外れが発生する頻度が高まるため、その頻度に応じた値を振動情報Ssとしてもよい。
また、振動によって対物レンズ移動が大きくなることから、二軸機構の逆起電力(フォーカスコイル・トラッキングコイルに発生する電力)を用いて、フォーカス/トラッキング駆動回路6が振動情報Ssを生成することもできる。
本例の再生装置は、上述したUMD方式のディスク1からオーディオコンテンツを再生するが、上述したようにUMD方式のディスク1にはオーディオコンテンツとしての楽曲(チューン)が、複数の異なる符号化方式(サンプリング周波数・ビット数、圧縮・非圧縮、圧縮率等の相違)で複数のコンテンツファイルとして記録されている。
例えば符号化方式が異なる2つコンテンツファイルが存在するということは、1つの楽曲について、高ビットレートのコンテンツファイルと低ビットレートのコンテンツファイルが存在することになる。
即ち上述した基本グループツリーにおける2つのエンコーディンググループとしてグループEG−x、EG−yが構築されており、グループEG−xに登録されるファイルとして、例えばリニアPCM符号化によるビットレート1.4MbpsのコンテンツファイルM1x〜M5xが存在し、またグループEG−yに登録されるファイルとして、例えばATRAC方式圧縮符号化によるビットレート64KbpsのコンテンツファイルM1y〜M5yが存在するとする。
コンテンツファイルM1xとM1yは同一の楽曲である。同様にコンテンツファイルM2xとM2y、M3xとM3y、M4xとM4y、M5xとM5yは、それぞれ同一の楽曲である。
なお、2つのエンコーディンググループにおけるコンテンツファイルの符号化方式は一例にすぎない。例えば、共にATRAC方式であるが、圧縮率が異なる符号化データとされるものでもよい。
高ビットレートのコンテンツファイルは、低ビットレートのコンテンツファイルよりも高音質なオーディオ再生を行うことができるため、その点では高ビットレートのコンテンツファイルの再生がユーザーにとって好適である。
そこで、コントローラ12は、自動的に、読み出すコンテンツファイルを低ビットレートのエンコーディンググループEG−yに登録されたコンテンツファイルに切り替えるようにする。低ビットレートの場合、バッファメモリ13からデータを取り出す量が少なくなるため、ディスク1から正常に読め出せた信号が少なくても長時間再生音を出し続けることができ、音飛びの発生の可能性を大きく低減できる。
高ビットレートのコンテンツファイルは、低ビットレートのコンテンツファイルよりも、ディスク1から読み出さなければならないデータ量が多くなる。つまりディスク1やピックアップ3を駆動する時間が長くなる。一方、低ビットレートのコンテンツファイルについては、少ないデータ量をディスク1から読み出せばよいため、例えばバッファメモリ13に短時間で十分なデータ量をバッファリングすることができ、その分、ディスク1やピックアップ3を実際に駆動する時間は短くてすみ、ディスク1からの読出の休止時間が長くなる。
つまり低ビットレートのコンテンツファイルの再生の方が、消費電力が少なく、電池寿命を長くすることができる。
そこでコントローラ12は、例えば電池残量が少ないことを検知した場合は、より長時間再生を実行できるようにするため、自動的に低ビットレートのコンテンツファイルの再生に切り換えることが好適となる。
まず図3により再生コンテンツ選択動作例Iを説明する。
図3はディスク1が装填された状態で、例えばユーザーが再生操作を行った場合や、或いはディスク1の装填とともにコントローラ12が自動的に再生を開始するようなプログラムが設定されている場合のコントローラ12の処理を示している。
ユーザー操作又はプログラムにより、ステップF101で再生開始要求が発生したら、コントローラ12は処理をステップF102に進め、電源部20におけるバッテリー20aの残量(電圧レベル)を確認する。
ここで、もしバッテリー20aが或る程度消耗しており、電池残量(電圧レベル)が所定レベル以下であった場合は、ステップF105に進んで、低ビットレートのコンテンツ再生制御を行う。即ち図2のグループEG−yとしてのコンテンツファイルの再生を行うこととし、サーボ制御部10を指示して光ディスク1からグループEG−yのコンテンツファイルの読出動作を実行させ、また符号化データデコーダ11、バッファメモリ13、圧縮デコーダ14に対して低ビットレートのコンテンツ再生処理を実行させる。
振動が大きくない状況であったら、コントローラ12はステップF105として上記同様に低ビットレートのコンテンツ再生制御を行う。
ステップF103で振動が大きい状況であると判断した場合は、ステップF104に進んで、高ビットレートのコンテンツ再生制御を行う。即ち図2のグループEG−xとしてのコンテンツファイルの再生を行うこととし、サーボ制御部10を指示して光ディスク1からグループEG−xのコンテンツファイルの読出動作を実行させ、また符号化データデコーダ11、バッファメモリ13、圧縮デコーダ14に対して高ビットレートのコンテンツ再生処理を実行させる。
一方、電池残量が十分でない場合は、低ビットレートのコンテンツ再生が行われることで、消費電力が節約され、なるべく長時間再生を続けることができるようになる。
また、振動が大きい状況、例えば再生装置が携帯型でありユーザが再生装置を携帯して音楽を聴いている場合や、或いは車載用再生装置で振動の大きい運転中での再生であった場合などは、低ビットレートのコンテンツ再生が行われることで、バッファメモリ13によるショックプルーフ機能が強化され、再生音声の音切れを発生しにくくできる。
ところで、コントローラ12による振動状況検出のための振動情報Ssは、振動センサ21が搭載されていれば常に発生されるが、振動センサ21が搭載されないでサーボ制御部10により振動情報Ssを発生させる場合は、再生開始前においてサーボ動作を実行させる状況が必要である。但し、例えばディスク装填後などは、ディスク1から管理情報を読み込む動作が行われ、当然サーボ動作が行われるため、その際に振動情報Ssを発生させるようにすればよい。
またフォーカス/トラッキング駆動回路6により振動情報Ssを発生させる場合は、再生開始前においてサーボ動作をオフとし、対物レンズをフリーにして二軸機構のコイル逆起電力を得るようにすればよい。
図4で再生コンテンツ選択動作例IIを説明する。これは、再生中に、トラック(コンテンツファイル)が切り替わるタイミングで、状況に応じて高ビットレートのコンテンツファイル再生と低ビットレートのコンテンツファイル再生を選択する処理例である。
まずステップF200で高ビットレートのコンテンツファイルを再生している状態からの処理を説明する。
現在再生中のトラックの再生が終了間際となったら、コントローラ12は処理をステップF201からF202に進め、バッテリー20aの残量を確認する。そしてバッテリー20aの残量が所定レベル未満であったらステップF205に進む。
バッテリー20aの残量が所定レベル以上であって、まだ十分な残量があると判断した場合は、ステップF203に進み、振動情報Ssによりその時点での振動状況を判別する。
ステップF203で振動が小さいと判断された場合、つまりバッテリー20aの残量が十分でかつ振動も少ない再生環境であると判断した場合は、ステップF204で、次の曲(チューン)についても、高ビットレートのコンテンツファイル(トラック)を再生するものとして、高ビットレートのコンテンツファイル再生処理を継続するものとする。
コントローラ12は、ステップF206で、現在のトラック、例えば高ビットレートのコンテンツファイルM1xの符号化データのバッファメモリ13からの読出/再生出力が終了するタイミングを監視しており、現在の曲のバッファ読出/再生が終了すると、ステップF207で、次のトラックの再生出力を開始させる。即ち、バッファメモリ13から低ビットレートのコンテンツファイルM2yの符号化データの読出を開始させ、再生出力させる。そしてステップF300の低ビットレートのコンテンツファイルの再生状態に移行する。
ステップF300での再生中も、コントローラ12はステップF301として、現在再生中のトラックの再生出力(演奏)が終了するまで所定時間という段階に達したか否かを監視している。なお、この場合、所定時間を例えばトラック終了まで30秒以下など、ステップF201と同様の基準としても良いが、もし次の再生を高ビットレートのコンテンツファイルに切り換える場合は、高ビットレートのコンテンツファイルのデータバッファリングは、低ビットレートのコンテンツファイルよりも時間がかかることを考えて、余裕をもたせ、例えばトラック終了間際と判断する上記所定時間を例えばトラック終了まで1分以下などのように、異なる基準としても良い。
ステップF303で振動が大きい判断された場合も、ステップF304に進み、次の曲(チューン)についても、低ビットレートのコンテンツファイル(トラック)を再生するものとして、低ビットレートのコンテンツファイル再生処理を継続する。
コントローラ12は、ステップF306で、現在のトラック、例えば低ビットレートのコンテンツファイルM2yの符号化データのバッファメモリ13からの読出/再生出力が終了するタイミングを監視しており、現在の曲のバッファ読出/再生が終了すると、ステップF307で、次のトラックの再生出力を開始させる。即ち、バッファメモリ13から高ビットレートのコンテンツファイルM3xの符号化データの読出を開始させ、再生出力させる。そしてステップF200の高ビットレートのコンテンツファイルの再生状態に移行する。
例えば振動状況は再生中も常に変動するため、振動が大きいときは低ビットレートのコンテンツファイルが再生され、振動が小さいときは高ビットレートのコンテンツファイルを再生することで、なるべく高音質の再生を行いながら振動状況が悪化した場合のみ低ビットレートのコンテンツファイルを再生して音切れを防止するという動作が可能となる。
またバッテリー20aの残量も、再生継続中に低下していくため、再生中にある時点で残量が少ないと判断されたら、それ以降は低ビットレートのコンテンツファイルが選択されることで、なるべく電池をもたせることが可能となる。
次に図5、図6で再生コンテンツ選択動作例IIIを説明する。これは、再生中において、上記のようなトラック(コンテンツファイル)の境界に関わらず、再生状況が変化して時点で高ビットレートのコンテンツファイル再生と低ビットレートのコンテンツファイル再生を切り換えていく処理例である。即ち例えば曲の途中であっても切換を行う例である。
再生を開始する際に、まずコントローラ12は、最初に再生するチューンに対応する低ビットレートのコンテンツファイル(例えば図2のM1y)についてディスク1からの読出を実行させ、データ量Q1だけ符号化データをバッファメモリ13に蓄積させる。この様子を図6(a)に示す。例えばコントローラ12はバッファメモリ13においてデータ量Q1の領域を確保し、矢印Wとして示すように、この領域に低ビットレートのコンテンツファイルM1yの符号化データDTyを蓄積させる。
データ量Xだけのバッファリングを完了したら、次にコントローラ12はステップF402で、同じく再生する最初のチューンに対応する高ビットレートのコンテンツファイル(M1x)についてディスク1からの読出を開始させ、またバッファメモリ13からの読出及び再生出力を開始させる。即ち図6(b)の矢印Wのように、コンテンツファイルM1xの符号化データDTxのバッファリングを開始するとともに、矢印Rとして示すように、蓄積された符号化データDTxを連続的に読み出す動作を開始させる。従って、高ビットレートのコンテンツファイルM1xの再生出力が開始されることになる。
以降は、図6(c)に示すように、ステップF401で符号化データDTyを格納した領域を除く領域を用いて、符号化データDTxの書込及び読出を継続する。矢印Wとして示す符号化データDTxの書込は、高速に、かつ蓄積量に応じて間欠的に行われ、一方、矢印Rで示す符号化データDTxの読出は、所定レートで連続的に行われて、圧縮デコーダ14以降の処理で再生出力される。
ステップF405では、バッファメモリ13に蓄積された低ビットレートの符号化データDTyについての監視処理である。
ステップF401で蓄積したデータ量Q1の符号化データDTyは、再生している符号化データDTxのトラック先頭部分と同じ音声内容のデータである。そしてこの符号化データDTyは、再生環境に応じて低ビットレート再生に切り換えるときに用いるデータとして、予め確保したものである。切り換えるときに用いるデータとして有効なデータは、切換時点まで再生出力されていた音声の続きとなる音声に相当するデータである。
つまり高ビットレートのコンテンツ再生が進むとともに、当初確保したデータDTyは、その先頭のデータから順次使用できないものとなる。このため、高ビットレートのコンテンツ再生が進行することに応じて、バッファメモリ13に確保したデータDTyも随時更新していかなければならない。
そこでコントローラ12はステップF405で、使用可能なデータDTyの残量が或る所定量Q2(図6(b))以下となったか否か監視している。例えばコントローラ12は、逐次、その時点の高ビットレートのコンテンツの再生進行時間を、低ビットレートのデータ量に換算し、それをデータ量Q1から減算すれば、使用可能なデータDTyの残量を算出できる。従ってその算出した残量と予め設定した所定量Q2とを比較することで、ステップF405の処理を行うことができる。
そしてステップF406での低ビットレートのデータDTyについて、データ量Q1だけのバッファリングを終えたら、ステップF407で高ビットレートのコンテンツファイルの続きのデータからバッファリングを再開する。もちろんこのときも、バッファメモリ13からの高ビットレートのデータDTxの読出/再生出力は継続されている。
バッテリー20aの残量が所定レベル未満であれば、ステップF408に進み、以降、低ビットレートのコンテンツ再生に切り換える。即ち、バッテリー20aの残量が少ないと判断された時点から、その時点にバッファメモリ13においてデータDTyとして蓄積されている低ビットレートのコンテンツファイルの続きのデータのバッファリングを開始させる。また同時に、その時点でバッファメモリ13から読み出されていた高ビットレートのデータDTxの続きの音声に相当するデータとしてデータDTyを起点として、バッファメモリ13からのデータDTyの読出を開始する。つまりこの時点から低ビットレートのデータDTyが再生音声として出力される。
以降は、図6(d)のように、バッファメモリ13の全領域をデータDTyのバッファ領域として使用し、低ビットレートのコンテンツファイルの再生出力を行う。
このようにステップF408で低ビットレートのコンテンツファイルの再生に切り換えた場合は、電池の消耗が切換原因であったことから、以降、再生が終了されるまで、低ビットレートのコンテンツファイルの再生を行うものとなる。
もし振動が収まったら、ステップF411に進み、その時点以降にバッファメモリ13はから読み出すものとされていた低ビットレートのデータDTyを、バッファメモリ13においてデータ量Q1だけ確保した上で、その時点からの続きの音声内容となる部分から高ビットレートのデータDTxのバッファリングを開始する。そしてステップF412で、バッファメモリ13から読み出すデータをデータDTxに切り換え、即ち高ビットレートのコンテンツ再生が行われるようにして、ステップF403,F404,F405の監視処理に戻る。
この場合のバッファメモリ13の様子を図6(e)(f)(g)に示す。
例えば図6(e)の矢印Rのように或るポイントのデータDTyを読み出した時点でステップF410で振動が安定したと判別されたとする。
すると、ステップF411では、図6(f)のように、矢印R以降のデータDTyとしてデータ量Q1を確保し、そのデータ量を確保した領域以降において、矢印Wに示すポイントから高ビットレートのデータDTxのバッファリングを開始する。そして、高ビットレートのデータDTxのバッファリングを開始した後、ステップF412の処理として、バッファメモリ13からの読出を高ビットレートのデータDTxに切り換える。以降、図6(g)のようにデータDTyを確保した領域以外が用いられて、高ビットレートのコンテンツファイルのデータDTxのバッファリング及びバッファメモリ13からの読出/再生出力が行われる。
つまり、低ビットレートのコンテンツ再生中に振動が安定したら、高ビットレートのコンテンツ再生に切り換えるとともに、その際には、さらにその後低ビットレートのコンテンツ再生に切り換えられる場合に必要なデータ量Q1のデータDTyが確保されるようにするものである。
これにより、バッテリー20aの残量が十分で且つ振動が少ないときは高ビットレートのコンテンツ再生により、ユーザーに高音質な音楽が提供され、一方、振動が大きくなったら、その振動が大きい期間は低ビットレートのコンテンツ再生に切り換えられることで、ショックプルーフ機能が強化される。またバッテリー20aの残量が少なくなったと判断されたら、それ以降は低ビットレートのコンテンツファイルが選択されることで、なるべく電池を長くもたせ、再生を長く継続できるようになる。
以上、実施の形態を説明してきたが、本実施の形態によれば、再生装置の再生環境(外乱振動やバッテリー残量)に応じてビットレートの異なるデータを再生することにより、なるべく高音質な音楽をユーザーに提供しつつ、振動に対する音飛びの発生を軽減できたり、電池寿命を延長すること可能になる。
例えばバッテリー残量を切換の要因の1つとしたが、使用する電源により再生するコンテンツファイルの選択を行っても良い。即ち、外部の商用AC電源と、内蔵バッテリを併用できる再生装置において、外部AC電源が接続されている状態では高ビットレートのコンテンツ再生を行い、外部AC電源が接続されずに内蔵バッテリを電源として使用する場合は低ビットレートのコンテンツ再生を行うというような処理も可能である。
また或いは、このように3以上のビットレートが存在する場合において、最も高いビットレートのコンテンツ再生中に、振動や電源の状況の悪化に応じて、最も低いビットレートのコンテンツ再生に切換、状況の好転に応じて1段階ずつビットレートの高いコンテンツファイルに切り換えていくような選択手法も考えられる。
例えば電源状況はコンテンツ選択の基準として用いず、振動状況だけをみて再生するコンテンツファイルの選択を行う処理や、逆に振動状況はコンテンツ選択の基準として用いず、電源状況だけをみて再生するコンテンツファイルの選択を行う処理も、本発明に含まれる。
また、図3,図4,図5の処理は、それぞれ組み合わせることもできる。例えば再生開始時は図3の処理を行い、再生開始後は図4の処理を行う処理などである。
更に、楽曲等のオーディオデータコンテンツの例で説明したが、異なるビットレートで符号化された同一内容の映像コンテンツの再生についても、本発明は適用できる。
Claims (14)
- 同一内容のコンテンツデータが、異なるビットレートで符号化されたデータとして複数記録されている記録媒体に対して再生を行う再生装置において、
上記記録媒体からコンテンツデータを読み出して再生出力する再生手段と、
再生動作環境の状態を検出する検出手段と、
上記記録媒体に記録された異なるビットレートで同一内容の複数のコンテンツデータについて、上記検出手段の検出結果に応じて特定のビットレートのコンテンツデータを選択して、上記再生手段に再生させるように制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする再生装置。 - 上記再生手段は、
上記記録媒体からコンテンツデータを読み出す読出手段と、
上記読出手段で読み出されたコンテンツデータを蓄積するバッファメモリ手段と、
上記バッファメモリ手段から読み出されるコンテンツデータに対して所定の再生処理を
行って再生出力する再生処理手段と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の再生装置。 - 上記検出手段は、上記再生動作環境の状態として、再生装置の動作電源となる電池の残量を検出し、
上記制御手段は、電池残量が所定レベル以下となっていた場合には、異なるビットレートで同一内容の複数のコンテンツデータのうちで、ビットレートが低いコンテンツデータを選択して再生させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の再生装置。 - 上記検出手段は、上記再生動作環境の状態として、再生装置に加わる振動レベルを検出し、
上記制御手段は、振動レベルが所定レベル以上となっていた場合には、異なるビットレートで同一内容の複数のコンテンツデータのうちで、ビットレートが低いコンテンツデータを選択して再生させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の再生装置。 - 上記制御手段は、再生動作を開始する際に、上記検出手段の検出結果に応じて、同一内容の複数のコンテンツデータのうちで特定のビットレートのコンテンツデータを選択することを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
- 上記制御手段は、再生動作中における上記検出手段の検出結果に応じて、その後再生させるコンテンツデータとして、同一内容の複数のコンテンツデータのうちで特定のビットレートのコンテンツデータを選択することを特徴とする請求項1に記載の再生装置。
- 同一内容のコンテンツデータが、異なるビットレートで符号化されたデータとして複数記録されている記録媒体に対する再生方法として、
再生動作環境の状態を検出する検出ステップと、
上記記録媒体に記録された異なるビットレートで同一内容の複数のコンテンツデータについて、上記検出ステップでの検出結果に応じて特定のビットレートのコンテンツデータを選択して再生させるように制御する制御ステップと、
上記制御ステップでの制御に従って、選択された特定のビットレートのコンテンツデータを上記記録媒体から読み出し、再生出力する再生ステップと、
を備えたことを特徴とする再生方法。 - 上記検出ステップでは、上記再生動作環境の状態として、再生装置の動作電源となる電池の残量を検出し、
上記制御ステップでは、電池残量が所定レベル以下となっていた場合には、異なるビットレートで同一内容の複数のコンテンツデータのうちで、ビットレートが低いコンテンツデータを選択して再生させるように制御することを特徴とする請求項7に記載の再生方法。 - 上記検出ステップでは、上記再生動作環境の状態として、再生装置に加わる振動レベルを検出し、
上記制御ステップでは、振動レベルが所定レベル以上となっていた場合には、異なるビットレートで同一内容の複数のコンテンツデータのうちで、ビットレートが低いコンテンツデータを選択して再生させるように制御することを特徴とする請求項7に記載の再生方法。 - 上記制御ステップは、再生動作を開始する際において、上記検出手段の検出結果に応じて、同一内容の複数のコンテンツデータのうちで特定のビットレートのコンテンツデータを選択するために行われることを特徴とする請求項7に記載の再生方法。
- 上記制御ステップは、再生動作中における上記検出手段の検出結果に応じて、その後再生させるコンテンツデータとして、同一内容の複数のコンテンツデータのうちで特定のビットレートのコンテンツデータを選択するために行われることを特徴とする請求項7に記載の再生方法。
- 同一内容のコンテンツデータが、異なるビットレートで符号化されたデータとして複数記録されている記録媒体であって、
該記録媒体の記録領域内で、各コンテンツデータは、ビットレート種別毎に物理的にまとめられて記録されていることを特徴とする記録媒体。 - コンテンツデータ内容に対応する付加データが記録されると共に、
同一内容で複数記録されているコンテンツデータに対応する付加データは、ビットレートの高い方のコンテンツデータに物理的に近接した領域に記録されていることを特徴とする請求項12に記載の記録媒体。 - データが書換不能な形態で記録されている再生専用の記録媒体であることを特徴とする請求項12に記載の記録媒体。
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