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JP2005212991A - 用紙処理装置及び用紙処理方法 - Google Patents

用紙処理装置及び用紙処理方法 Download PDF

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JP2005212991A JP2004023112A JP2004023112A JP2005212991A JP 2005212991 A JP2005212991 A JP 2005212991A JP 2004023112 A JP2004023112 A JP 2004023112A JP 2004023112 A JP2004023112 A JP 2004023112A JP 2005212991 A JP2005212991 A JP 2005212991A
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  • Folding Of Thin Sheet-Like Materials, Special Discharging Devices, And Others (AREA)

Abstract

【課題】 中綴じ処理により中綴じされた用紙束に2つ折りの中折り処理及び穿孔処理を施す後処理を行う場合において、中折りされた用紙束の膨らみによる穿孔不良を防止できるようにする。
【解決手段】 画像形成装置本体10から排出された用紙Siを集積した用紙束Sに中綴じ処理を施し、綴じた用紙束Sに中折り処理及び穿孔処理して排出する後処理装置であって、前記穿孔処理は穿孔刃装置833を備え、中折り手段により2つ折りされた用紙束Sの折り目部Scに沿って移動自在とされていると共に、前記移動の際に折り目部Scを加圧強化することが可能な加圧ローラ対830L、830Rが付設された穿孔ユニットUにより行われる。
【選択図】 図9

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、或いはこれらの複合機等の画像形成装置から排出される用紙に対して、綴じ処理、折り処理、穿孔処理等の後処理を行う用紙処理装置及び用紙処理方法に関し、特に中綴じ処理により綴じた用紙束に2つ折りの中折り処理を施すと共に穿孔処理を行う機構を備える用紙処理装置及び用紙処理方法に関するものである。
複写機等の画像形成装置によって画像が記録された用紙に対して、ステイプルで綴じる綴じ処理や、ファイリングのための穿孔処理、或いは綴じた用紙を折ったりする中折り処理を行う用紙処理装置は従来から種々提案されている。
例えば特許文献1には、画像形成装置から排出された用紙束の中央部で綴じ、この綴じた用紙束を2つ折りに中折りし、この中折りされて閉じた状態の用紙束に対してパンチ装置(穿孔装置)によるパンチ処理(穿孔処理)を行う用紙処理装置が開示されている。すなわち、用紙束の中折り処理の後、該用紙束を排出トレイに排出するための用紙搬送路中に前記パンチ装置を配置し、該パンチ装置でパンチ処理を行った上で用紙束の排出を為す用紙処理装置が知られている。このような用紙処理装置によれば、穿孔処理を自動化できると共に、穿孔処理を予め行った用紙を集積して中綴じ、中折りを行う場合に比較して、パンチ孔にずれが生じないようにすることができるという利点がある。
特開2001−151406号公報
一般に中折り処理は、中綴じ処理された用紙束の搬送方向中央部を、中折り板部材により押圧しつつ折りローラ対の挟持位置に押し込んで折り目部を形成する手法が採られている。しかし、折りローラ対を一度通過させただけでは、完全に折曲面同士が密着する程度の折り目加工を施与することは事実上困難であることから、中折りされた用紙束は不可避的に膨らむこととなる。
従って、中折りされた用紙束に穿孔処理を行う場合、上記用紙束の膨らみに起因して、種々の穿孔不良が生じることがあった。すなわち、用紙束に穿孔刃を貫通させて穿孔する際、用紙束に膨らみがあることから、穿孔刃は2つ折りされた用紙束の上層側を貫通し、膨らみに基づく空隙層を通過し、その後用紙束の下層側を貫通することになるのであるが、前記空隙層の介在により、2つ折りされた用紙束の上層側と下層側とで孔位置のずれが生じてしまうことがある。さらに、用紙束の膨らみが大きい場合、用紙束の厚さが穿孔装置の受け入れ許容幅(穿孔刃と、この穿孔刃の受け台との間の幅)を超えてしまい、穿孔処理自体が行えず紙詰まりを惹起してしまう場合もある。
従って本発明は、画像形成装置から排出され、中綴じ処理により中綴じされた用紙束に2つ折りの中折り処理及び穿孔処理を施す後処理を行う場合において、中折りされた用紙束の膨らみによる穿孔不良を防止することができる用紙処理装置及び用紙処理方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかる用紙処理装置は、中綴じ手段、中折り手段及び穿孔手段を備え、画像形成装置から排出された用紙を集積した用紙束に前記中綴じ手段にて中綴じ処理を施し、綴じた用紙束を前記中折り手段により2つ折りにすると共に、この中折りされた用紙束に前記穿孔手段により穿孔処理を行って排出する機構を備える用紙処理装置において、前記穿孔手段は、前記中折り手段により2つ折りされた用紙束の折り目部に沿って移動自在とされていると共に、前記移動の際に用紙束の折り目部を加圧強化することが可能な加圧ローラ対が付設されていることを特徴とする。
このような構成によれば、穿孔手段を用紙束の折り目部に沿って移動させて用紙束の折り目部の所定箇所に穿孔処理を行うにあたり、事前に穿孔手段に付設されている加圧ローラ対によりその折り目部を加圧強化して用紙束の膨らみを抑制した上で、穿孔処理を行うことができるようになる。
請求項2にかかる用紙処理装置は、請求項1において、前記中折り手段は、中綴じ処理後の用紙束に折り目部を形成して搬送する折ローラ対を備え、前記折りローラ対により用紙束が、前記穿孔手段が備える加圧ローラ対の挟持位置まで搬送されるよう構成したことを特徴とする。この構成によれば、中折り手段としての折ローラ対で用紙束の中折り処理が行われた後に、直ちに穿孔手段による用紙束に対する処理(穿孔処理)を行わせることができるようになる。
請求項3にかかる用紙処理装置は、請求項1又は2において、前記穿孔手段は、基台上に穿孔刃と前記加圧ローラ対とが搭載された穿孔ユニットと、該穿孔ユニットを用紙束の折り目部に沿って移動させるガイド機構とを具備することを特徴とする。この構成によれば、穿孔処理を行う穿孔刃と、用紙束の折り目部の加圧強化処理を行う加圧ローラ対とが一体的にユニット化され、ガイド機構により用紙束の折り目部に沿って自在に移動させることができる。
請求項4にかかる用紙処理装置は、請求項3において、前記加圧ローラ対は穿孔刃に対して、ガイド機構による穿孔ユニットの移動方向の前方側に少なくとも配置されていることを特徴とする。この構成によれば、穿孔ユニットの進行に伴い、前記加圧ローラ対で用紙束の折り目部を加圧強化し、その直後に加圧強化された折り目部付近に穿孔刃による穿孔処理を行わせることができる。
請求項5にかかる用紙処理装置は、請求項4において、前記穿孔ユニットが、基台の略中央部に配置された穿孔刃と、該穿孔刃の一方側に配置された第1の加圧ローラ対と、穿孔刃の他方側に配置された第2の加圧ローラ対を備えていることを特徴とする。この構成によれば、穿孔ユニットの進行方向に拘わらず(つまり、往復動作のいずれにおいても)、前述の加圧ローラ対による用紙束の折り目部を加圧強化、穿孔刃による穿孔処理を行わせることができるようになる。
本発明の請求項6にかかる用紙処理方法は、導入された用紙を集積した用紙束に中綴じ処理を施し、次いで綴じた用紙束を2つ折りにする中折り処理を施し、しかる後この中折りされた用紙束に穿孔処理を行って排出する用紙処理方法において、前記中折り処理により2つ折りされた用紙束の折り目部を加圧ローラ対で順次加圧強化しつつ、この加圧強化された折り目部の所定位置に穿孔処理を施すことを特徴とする。
このような構成によれば、穿孔手段を用紙束の折り目部に沿って移動させて用紙束の折り目部の所定箇所に穿孔処理を行うにあたり、加圧ローラ対によりその折り目部を順次加圧強化することで用紙束の膨らみが抑制され、その上で穿孔処理を行うことができるようになる。
請求項7にかかる用紙処理方法は、請求項6において、前記加圧ローラ対と穿孔処理を行うための穿孔刃とをユニット化し、該ユニットを用紙束の折り目部に沿って移動させ、穿孔すべき所定位置で前記ユニットを停止させると共に直ちに加圧強化された前記折り目部の所定位置に穿孔刃による穿孔を行わせる処理サイクルを、穿孔すべき孔数だけ繰り返すことを特徴とする。この構成によれば、所要箇所への穿孔処理を、加圧ローラ対によりその折り目部が加圧強化された状態で、順次行えるようになる。
請求項1にかかる用紙処理装置によれば、加圧ローラ対によりその折り目部を加圧強化して用紙束の膨らみを抑制した上で穿孔処理を行うことができるので、次のような効果を奏する。
(1)用紙束に穿孔刃を貫通させて穿孔する際、2つ折りされた用紙束の上層側用紙と下層側用紙との間の空隙層を小さくすることができるので、上層側と下層側とで孔位置にずれが生じなくなる。勿論、用紙束の厚さが穿孔装置の受け入れ許容幅を超えてしまうといった不都合は解消される。従って、中折りされた用紙束に穿孔処理を行う場合において、上記用紙束の膨らみに起因する穿孔不良の発生を解消することができる。
(2)結果的に、加圧ローラ対によりその折り目部を加圧強化することから、用紙束の膨らみが抑制されるようになるので、用紙束の外観形状を良好なものとすることができる。また、用紙束の膨らみ度合いが軽減されることから、当該用紙束の排出後における排出トレイ上でのストック性が改善されるようになる。
請求項2にかかる用紙処理装置によれば、折ローラ対で用紙束の中折り処理が行われた後に、直ちに穿孔手段による用紙束に対する処理(穿孔処理)を行わせることができるので、装置配置が効率化され、装置のコンパクト化を図ることができる。さらに、中折り処理後の用紙束の放置時間が長くなると、折り目部の折り込みが回復して2つ折りされた用紙束が拡開する傾向があるが、直ちに加圧ローラ対による挟持位置へ用紙束を受け渡すことで、前記した折り込みの回復に至る前に加圧ローラ対による加圧強化が為し得るので、効果的な折り目部の加圧強化を行うことができるようになる。
請求項3にかかる用紙処理装置によれば、穿孔処理を行う穿孔刃と、用紙束の折り目部の加圧強化処理を行う加圧ローラ対とが一体的にユニット化され、ガイド機構により用紙束の折り目部に沿って自在に移動させることができるので、折り目部の加圧強化処理と穿孔処理との連繋が行い易くなり、より穿孔不良を生じ難くすることができる。また、穿孔刃と加圧ローラ対とをユニット化することで、装置構成の簡略化を図ることができるという利点もある。さらに、ガイド機構を工夫することで、穿孔処理前後に穿孔ユニットを用紙束の搬送経路に対して退避位置に逃すことも容易に行えるようになる。
請求項4にかかる用紙処理装置によれば、加圧ローラ対で用紙束の折り目部を加圧強化し、その直後に加圧強化された折り目部付近に穿孔刃による穿孔処理を行わせることができるので、最も折り目部が強化された状態(折り目部の折り込みが回復していない状態)での穿孔処理が行えることから、確実かつ正確な穿孔処理を行えるようになる。
請求項5にかかる用紙処理装置によれば、穿孔ユニットを往復動作のいずれにおいても活用することができ、穿孔処理後に穿孔ユニットをホームホジションに戻す必要が無いことから、用紙処理の生産性を向上させることができる。
請求項6にかかる用紙処理方法によれば、中折りされた用紙束に穿孔処理を行う場合において、上記用紙束の膨らみに起因する穿孔不良の発生を解消できるという効果を奏する。また、用紙束の外観形状を良好にでき、さらに用紙束の膨らみ度合いが軽減されることから、当該用紙束の排出後における排出トレイ上でのストック性が改善されるという副次的な効果も奏する。
請求項7にかかる用紙処理装置によれば、所要箇所への穿孔処理を、加圧ローラ対によりその折り目部が加圧強化された状態で順次行えるので、確実かつ正確な穿孔処理を行えるようになる。
以下図面に基づいて、本発明の一実施形態につき詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態にかかる用紙処理装置600(以下、後処理部600という)付きの画像形成装置(複写機)1の内部構成を概略的に示す断面図である。複写機1は、画像形成部100を備えた本体部10、本体部10の上方に設置された原稿給送部200及び原稿読取部300、本体部10の下部に設置されたに給紙部400、本体部10のフロント部に設置された操作表示部500、及び本発明にかかる本体部10の一側辺部に設置された後処理部600を備えている。
原稿読取部300は、原稿の読み取りを行って当該原稿に対応する画像データを生成するものである。原稿読取部300は、光学的に取得した原稿の画像から画像データを生成するCCD(Charge Coupled Device)センサ及び露光ランプ等を備えたスキャナ301などからなり、その上面にコンタクトガラス302、303を備えている。原稿読取部300は、コンタクトガラス302上に載置された原稿、あるいは原稿給送部200によってコンタクトガラス303に接するようにして搬送される原稿を走査しつつ取得した画像データを図示省略の制御部へ出力する。
原稿給送部200は、原稿読取部300へ原稿を給送するものである。原稿給送部200は、原稿載置部201、搬入ローラ等を備えた搬入駆動部202、搬送ローラ203、排出ローラ204、排紙台205、及び原稿の有無を検出する原稿検出スイッチ206を備えており、原稿載置部201に載置された原稿を自動的に1枚ずつコンタクトガラス303に接触させつつ搬送し、原稿の露光走査後に排紙台205に排出する。また、原稿給送部200は可倒式に構成されており、コンタクトガラス302の上面を開放するように上方に持ち上げることにより、コンタクトガラス302の上面に、読み取り原稿、例えば見開き状態にされた書籍等を載置することが可能に構成されている。
給紙部400は、画像形成部100に対して用紙の給紙を行うものである。給紙部400は、各サイズの用紙(記録紙)が収納される給紙カセット401、402、及び本体部10の一側方部に開閉自在に構成された手差しトレイ4031等からなる手差し給紙部403を備えている。また、給紙部400は、給紙カセット401、402から画像形成部100へ用紙を搬送する搬送経路404、手差し給紙部403から画像形成部100へ用紙を搬送する搬送経路405を備えている。各給紙カセット401、402及び手差し給紙部403は、収納されている用紙を取り出すためのピックアップローラ406、407、408、用紙を1枚ずつ搬送経路に送り出す給紙ローラ409、410、411を備えている。
搬送経路404は、用紙を搬送する搬送ローラ412、413、及び搬送されてくる用紙を画像形成部100の手前で待機させるためのレジストローラ414を備えている。また、手差し用の搬送経路405は、レジストローラ414の上流側で搬送経路404と合流している。
画像形成部100は、給紙部400によって搬送されてきた用紙に対して所定の画像形成(印刷)を行うものである。画像形成部100は、同図中に示す矢印方向に回転可能に支持された感光体ドラム101、この感光体ドラム101の周囲に配設された帯電部102、現像部103、クリーニング部104、レーザ走査ユニット105、転写ローラ106及び定着ローラ107を備えている。
帯電部102は、感光体ドラム101の表面を所定電位に均一に帯電させるものである。レーザ走査ユニット105は、後述する画像記憶部30から送信された画像データに基づき、レーザービームを感光体ドラム101の表面に照射し、感光体ドラム101表面に静電潜像を形成するものである。現像部103は、静電潜像にトナーを付着させて画像(原稿画像)を顕在化させるものである。転写ローラ106は、搬送されてきた用紙を感光体ドラム101に押し付けた状態で、感光体ドラム101上に顕在化したトナー像をこの用紙に転写するものである。定着ローラ107は、用紙に転写されたトナー像を定着させるものである。定着ローラ107は、ヒートローラ及び加圧ローラからなり、このヒートローラの熱によって用紙上のトナーを溶かし、加圧ローラによって圧力をかけてトナーを用紙上に定着させる。クリーニング部104は、用紙への画像の転写が終了した後、感光体ドラム101の表面に残留しているトナーを清掃するものである。
操作表示部500は、ユーザの操作に応じて所定の指示入力を行うものである。操作表示部500は、ユーザが印刷実行指示を入力するためのスタートキー501と、印刷部数等を入力するためのテンキー502と、各種複写動作の設定等を入力するための操作ガイド情報等を表示すると共に、パンチ処理、中綴じ処理及び中折り処理といった後処理の設定を入力するためのパンチ設定ボタン、中綴じ設定ボタン及び中折り設定ボタン等種々の操作ボタン等が表示される液晶表示器(LCD)等からなる表示器503(ディスプレイ)とを備えている。
本体部10の上部には、胴内の用紙排出部108が設けられており、定着ローラ107から搬送されてきた用紙は、排出ローラ109によってこの用紙排出部108に排出される。また、定着ローラ107から搬送されてきた用紙は、前述の後処理の要求があった場合には、排出ローラ110によって本体部10の外部の後処理部600へ排出される。なお、用紙の搬送方向は、排出分岐ガイド111によって、排出ローラ109側と排出ローラ110側とに切り替え可能に構成されている。
そして本発明にかかる後処理部600は、本体部10において印刷処理された用紙に対してステイプル処理や中綴じ、中折り処理等の後処理を行うものである。後処理部600は、排出ローラ110によって当該後処理部600に搬入(排出)されて来る用紙に対してパンチ処理を行うパンチ処理部610(このパンチ処理部610は専ら中折り処理しない用紙のためのものである)、当該搬入された用紙の搬送先を振り分ける搬送路切り替え部620、排紙ローラ630からの用紙束の排出に適した基準位置に位置調整するべく昇降機構641によって昇降可能にされ、パンチ処理部610から搬送されてきた用紙が排出されるメイントレイ64、後処理部600の上部側に配設されインサートシート(仕切り合紙)K1やカバーシート(表紙)K2を供給する給紙部601、602、及び排紙用のサブトレイ603を備えている。さらに該後処理部600は、後述のステイプル処理(中綴じ処理)を行うべく用紙を集積して用紙束を形成する綴じ処理部70と、中綴じ処理等が行なわれた用紙束に中折り処理を行う中折り処理部80と、本発明の特徴部分である中折り処理が行われた用紙束の所定箇所に穿孔処理を行う穿孔処理部83とからなる後処理ユニット60を具備している。そして前記後処理ユニット60の下流側であって、当該後処理部600の側方下側部位には、前記中折り処理部80及び穿孔処理部83で中折り処理及び穿孔処理が施された用紙束Soが排出される排出トレイ90が設置されている。
ここで、前記操作表示部500にて単枚パンチ処理が選択された場合、前記パンチ処理部610にて所定の穿孔処理が一枚の用紙Siに施され、この用紙Siはメイントレイ64若しくはサブトレイ603へ排紙される。この場合、搬送路切り替え部620により、かような搬送ルートで排紙が行われるよう搬送路の切り替えが行われる。この動作は、単純排紙で排出先としてメイントレイ64若しくはサブトレイ603が指定された場合も同様である。このような機構部分は、本発明の要部ではないので、詳細な説明は省略する。一方、操作表示部500にて綴じ処理(中綴じ処理)、折り処理(中折り処理)が選択された場合、前記後処理ユニット60による処理が為されることとなる。
図2は、この後処理ユニット60を拡大して示す断面図である。後処理ユニット60は、大別して画像形成装置1の本体部10から排出された用紙を集積して用紙束を形成し、この用紙束に対してステイプル打針等の綴じ処理を行う綴じ処理部70(中綴じ手段)と、前記綴じ処理部70により綴じられた用紙束を2つ折りにして排出する折り処理部80(中折り手段)と、前記折り処理部80で中折り処理が行われた用紙束の所定箇所に穿孔処理を行う穿孔処理部83(穿孔手段)とからなる。
綴じ処理部70は、ユーザにより綴じ処理が選択された場合に、搬送路切り替え部620により選択される搬送路65、及び搬送ローラ651、652を経由して送られて来る用紙Siを、所定角度傾斜した状態で積載する(すなわち用紙を集積する)用紙受台71、この用紙受台71の用紙積載面に出没自在とされ、用紙受台71に搬入された用紙Siの下端を支持する端綴じ用ストッパ72及び中綴じ用ストッパ78、及び打針機構701と受針機構702とからなるステイプル機構部700等を備えている。
前記用紙受台71への用紙Siの搬入は、搬送路65の下流に対向して配置された入口搬送ローラ711により行われる。すなわち入口搬送ローラ711は、搬送路65の下流に位置する搬送ローラ652から送られて来る用紙Siを挟持し、これを用紙受台71に対して図面上方向にして搬入する。
先ず、端綴じが指定された場合(中折り処理しない場合)について説明すると、搬入された用紙Siは用紙受台71に載置され、その後用紙受台71の下方部に配置された用紙案内機構712により、前記端綴じ用ストッパ72に用紙の下端縁が突き当たるように案内される。前記用紙案内機構712は無端ベルトを備え、該無端ベルトが用紙受台71に対して適宜な付勢力を持って当接されており、該無端ベルトの送り回転により用紙Siの下端部を巻き込み、前記ストッパ72へ用紙下端縁を案内する。
このような動作が、搬送路65から用紙Siが搬送される毎に所定回数(ユーザが希望した集積枚数)繰り返されて用紙Siが集積され、端綴じ用ストッパ72により下端縁が整合された態様で、用紙受台71上に用紙束Sが形成される。この用紙集積の際、用紙の幅方向の整合は、幅整合部材73により行われる。該幅整合部材73は、用紙Siの幅方向側縁部分を軽打することで、用紙束Sの幅方向整合を行う(詳細な機構は図略している)ものである。そして所定枚数の用紙束Sが形成されると共に用紙整合が為されると、打針機構701と受針機構702とからなるステイプル機構部700により該用紙束Sに対して綴じ処理(端綴じ処理)が行われ、用紙束Sが端部において綴じ合わされる。
端綴じ処理後の用紙束Sは、駆動プーリ74A、74Bで駆動される排出ベルト75に取り付けられている排出爪76により図面上方向に搬送される。すなわち、用紙受台71には前記排出爪76が図中一点鎖線の軌道を描いて周回動可能なようにスリットが設けられており、該スリットを介して用紙受台71上に突出する排出爪76により、用紙束Sの下端縁が支持された状態で排紙ローラ630(図1参照)による挟持位置まで導かれ、該排紙ローラ630によりメイントレイ64へ向けて用紙束Sが排出される。
一方、中綴じ処理が選択された場合(中折り処理する場合)について説明すると、搬入された用紙Siは同様に用紙受台71に載置されるが、この際前記端綴じ用ストッパ72は用紙受台71による用紙載置面上から退避され、前記用紙案内機構712は用紙受台71と同じ傾斜角度でその下方に連通している通紙路77の所定部位に位置する中綴じ用ストッパ78に用紙下端縁が突き当たるように、各用紙Siを案内する。この中綴じ用ストッパ78は、前記通紙路77の上下方向に移動自在とされており、搬入される用紙Siのサイズに応じ、ステイプル機構部700において用紙中央部で中綴じできるような用紙下端支持位置に適宜移動される。
そして中綴じすべき所定枚数の用紙束Sが用紙受台71に形成されると共に、前記と同様にして用紙整合が為されると、打針機構701と受針機構702とからなるステイプル機構部700により該用紙束Sに対して綴じ処理(中綴じ処理)が行われ、用紙束Sの略中央部において綴じ合わされ、中綴じされた用紙束が作成される(中綴じ処理の完了)。
用紙束Sにこのような中綴じ処理が施されると、次いで折り処理部80にて用紙束Sに中折り処理が行われ、用紙束Sは2つ折りにされる。折り処理部80は、中折り板部材81と、上ローラ821と下ローラ822とからなる折りローラ対82とを備えている。
折りローラ対82は、用紙束Sに第一次的な中折り処理を施し折り目部を形成するものであり、画像形成装置1の本体部10からの用紙Siの搬送方向と直交する方向を挟持方向としている。この折りローラ対82の上ローラ821と下ローラ832とは、ほぼ対称形をなす上下一対の押圧機構により支持されている。すなわち、上側の押圧機構は、前記上ローラ821と、この上ローラ821を先端部側において回転可能に支持すると共に揺動可能とされた支持板801と、この支持板801の後端側に係止され、上ローラ821を挟持位置方向に付勢するバネ803とからなる。また下側の押圧機構も同様な構成であって、下ローラ822、支持板802、及びバネ804からなる。上ローラ821及び下ローラ822は、図示省略のローラ駆動手段により同期駆動回転されるよう構成されている。
用紙束Sに対する中折り処理は、折りローラ対82の挟持位置に用紙束Sの中央部を位置させ、該用紙束Sの後方から中折り板部材81を前記折りローラ対82の挟持位置に向けて進行させ、用紙束Sを押圧して折り曲げつつ、折りローラ対82の挟持領域に押し込むことで為し遂げられる。従って、このような中折りがユーザにより指定された場合、中綴じ用ストッパ78は中綴じされた用紙束Sを支持した状態で、該用紙束Sの略中央部が中折り板部材81による押圧位置となるよう、通紙路77の下方部77Bへ移動される(図中78Bは、かかる移動後の中綴じ用ストッパ78の位置を示している)。
図3は、折り処理部80による中折り処理の工程を示す断面図である。先ず図3(a)に示すように、中折り板部材81が用紙束Sの上下方向中央部を押圧して折り曲げつつ、図中矢印の方向に回転駆動されている折りローラ対82(上ローラ821、下ローラ822)の挟持位置Nに圧接される。さらに中折り板部材81により用紙束Sは押圧され、図3(b)に示すように、中折り板部材81は上ローラ821、下ローラ822の挟持位置Nを越えた位置にまで進入し、上ローラ821、下ローラ822の挟持位置Nを押し広げて離間させる。この際、それぞれの支持板801、802から与えられる押圧力により押圧されて用紙束Sは中折りされ、この中折りされた状態で、駆動状態にある折りローラ対82により前方(図中右から左方向)に進行される。
その後、図3(c)に示すように、中折り板部材81が上ローラ821、下ローラ822の挟持位置Nから退避して初期位置に戻ると共に、中折り処理された用紙束Sが上ローラ821、下ローラ822により排出され、中折り処理は完了する。この状態で、用紙束Sの進行先端には、折り目部Scが形成されている。
図4は、前記中折り処理後の用紙束Sの状態を示しており、図4(a)はその用紙束Saの斜視図、図4(b)は中折り処理した用紙束Sを両開きにした状態を示す斜視図、図4(c)は用紙束Sの断面図である。図示する通り、折り目部Scの位置は、中綴じ処理の際のステイプル機構部700による用紙束Sへの打針位置(ステイプル止め部SP)とほぼ一致している。
以上のようにして、中綴じ、中折り処理がなされ、製本化された用紙束Sが作成されるのであるが、ここでユーザにより該用紙束Sに対する穿孔処理が選択されている場合、前記折り目部Sc近傍の紙端部分の所定箇所に、所定数の孔開けが為された上で用紙束Sは排出トレイ90へ排出される。なお、穿孔処理が選択されていない場合は、上記中綴じ、中折り処理が行われた状態で、そのまま用紙束Sは排出トレイ90へ排出される。
前記穿孔処理は、図1及び図2に示すように、前記折り処理部80の出力側(用紙束Sの搬送方向下流側)に配置された、本発明の特徴部分である穿孔処理部83により行われる。図5(a)は、この穿孔処理部83の全体図を示しており、また図5(b)は、図5(a)のX−X線断面図を示している。
本発明にかかる穿孔処理部83は、穿孔ユニット83Uと、この穿孔ユニット83Uを用紙束Sの折り目部Scに沿って送り移動させるボールネジ84と、穿孔ユニット83Uの送り移動をガイドするガイドレール85とを備えている。前記穿孔ユニット83Uは、図5、図6に示すように、基台834と、該基台834の片面側中央部分に配置された穿孔刃装置833と、該穿孔刃装置833の両側に配置され、用紙束Sの折り目部Scを加圧強化するための加圧ローラ対830(第1、第2の加圧ローラ対としての右側加圧ローラ対830R,左側加圧ローラ対830L)とから構成されている。
穿孔ユニット83Uの穿孔刃装置833は、図示省略の押圧機構により上下動され用紙束Sを貫通して孔開けを行う穿孔刃8331と、該穿孔刃8331の上下動をガイドする上ガイド833aと、穿孔刃8331の刃先を受ける下ガイド833bとからなる。また加圧ローラ対830は、それぞれ基台834に立設された支持軸831S、832Sで回転自在に支持された一対の上ローラ831及び下ローラ832からなる。左右の加圧ローラ対830R,830Lにおける上ローラ831と下ローラ832との間に設けられている間隙部と、穿孔刃装置833の上ガイド833aと下ガイド833bとの間に設けられている間隙部とは、略水平関係とされており、これら間隙部を用紙束S(折り目部Sc)が通過可能とされている。
ここで、前記加圧ローラ対830の上ローラ831と下ローラ832との間隔(ローラ間隔)を、間隔調整機構により調整自在とし、ローラ間隔を広幅・狭幅とすることで用紙束Sの挟持状態・非挟持状態の選択が行えるようにしておくことが望ましい。さらに、前記挟持状態において用紙束Sに印加する押圧力(搬送力)を段階的に変化させ得るようにしておくことがより好ましい。このような間隔調整機構としては、ロール間隔を調整する種々の機構が適用可能であり、例えばソレノイドにより駆動される可動片にいずれか一方のローラ軸を連結した機構等を採用することができる。かかる間隔調整機構を具備させることで、用紙束Sの挟持開始時点において加圧ローラ対830で確実に用紙束Sを挟持できるようになると共に、用紙束Sの厚さに応じて適切な加圧強化力を付加できるようになるという利点がある。
このような穿孔ユニット83Uは、ボールネジ84とガイドレール85とを用いたリニアガイド機構により直線的な移動が可能とされている。すなわち図5に示すように、穿孔ユニット83Uの基台834は移動テーブル843に固定されており、この移動テーブル843のガイドレール85に沿った直線移動により、移動動作が行われるよう構成されている。ガイドレール85はチャンネル型の断面構造を備え(図5(b)参照)、その内部の長手方向にボールネジ841が架け渡されている。ボールネジ841は、ガイドレール85の終端側側壁に設けられた軸受け851、852で回転自在に支持されており、その一端側に配置された駆動モータ853により、軸回りに回転可能とされている。なお前記駆動モータ853は、当該画像形成装置1の中央制御部855から指令信号を受けるモータ制御部854によりその回転開始・停止、及び正転・逆転が制御されるようになっている。
さらにガイドレール85の内部には、ボールネジ841にベアリング等を介して係合され、ボールネジ841の回転動作によりガイドレール85の内周壁にガイドされつつ直線移動する移動子841が配置されている。この移動子841には、ガイドレール85の上面開口から突出する連結部842を介して、前記移動テーブル843が取り付けられ、移動子841と移動テーブル843とは一体化されている。このような構成により、駆動モータ853によりボールネジ84が回動され、移動子841がガイドレール85の内周壁に沿って移動すると、移動テーブル843も同期して移動することとなり、従って移動テーブル843に固定されている穿孔ユニット83Uも移動されることとなる。なお、穿孔ユニット83Uは、適宜な形状の(用紙束Sの受容口を備えた)カバー835により覆われている(図5(b)参照)。
図7は、前記中折り板部材81、折りローラ対82(上ローラ821、下ローラ822)、及び穿孔ユニット83Uの配置を三次元的に示す斜視図であり、図8はその上面視平面図(ボールネジ84及びガイドレール85を含め、中折り板部材81は省略して描いている)を示している。
用紙束Sは、中折り板部材81及び折りローラ対82により2つ折りに中折りされた後、折りローラ対82により前方へ搬送される。穿孔ユニット83Uは、この用紙束Sの搬送路に対して干渉しない位置をホームポジションとし、穿孔処理が行われない場合はそのホームポジションで待機し、また穿孔処理が行われる場合は、前記用紙束Sの搬送路を横切って所定の穿孔位置まで移動し、穿孔後速やかに該搬送路から退避する機構とされている。
図7、図8を参照して穿孔処理が行われる場合につき詳述すると、折りローラ対82の上ローラ821及び下ローラ822にて用紙束Sが中折り・搬送されている際(図7の実線の状態)、穿孔ユニット83Uはガイドレール85の一端側の始端位置Tsに待機している。このとき、用紙束Sの搬送路上には当り板823が突出しており、折りローラ対82により搬送されてくる用紙束Sが、やがてこの当り板823に突き当たり、位置決めされて停止する(つまり、折りローラ対82により用紙束Sが、穿孔ユニットUの加圧ローラ対830の挟持位置まで搬送される)。この当り板823の設置位置は、穿孔位置を考慮して、穿孔ユニット83Uの移動軸(図7ではその移動軸を一点鎖線Dで示しており、そのような移動軸が形成されるようガイドレール85は配置されている)近傍の所定位置に設定される。なお用紙束Sの搬送路の側方には、該搬送路の幅方向に移動自在とされたカーソル824が配置されており、用紙束の幅サイズに応じて幅方向に移動して、用紙束Sをガイドするよう構成されている。
用紙束Sが当り板823に突き当たったことが図示省略の位置センサ等で検知されると、その検知信号は中央制御部855へ送られ、中央制御部855は図示省略の移動機構を動作させて当り板823を前記搬送路から退避させる。そしてこの状態が用紙束Sに対する穿孔処理のスタンバイ状態であることから、中央制御部855はモータ制御部854に対し、用紙束のサイズや穿孔箇所(穿孔数)に関する情報と共に動作指示信号を送信する。モータ制御部854はかかる指示信号を受け、駆動モータ853を所定のタイミングで正転・逆転駆動、停止させるものである。
具体的には、前記穿孔処理のスタンバイ状態において、モータ制御部854により駆動モータ853は先ず正転駆動され、これによりボールネジ84も正転方向に回転され、始端位置Tsに待機している穿孔ユニット83Uは、ガイドレール85の他端側である終端位置Teへ向けて移動を開始する。そして穿孔ユニット83Uは、ガイドレール85によるガイド方向へ進行するのであるが、結果的に用紙束Sの折り目部Scに沿って進行することとなる。
図9(a)は、穿孔ユニット83Uが用紙束Sの折り目部Scに沿って進行する状態を示す斜視図であり、図9(b)は、その進行方向の断面図である。穿孔ユニット83Uの進行に際しては、その加圧ローラ対830L、830Rの間隙部及び穿孔刃装置833の間隙部を、用紙束Sの折り目部Scが通過する。すなわち、穿孔ユニット83Uがガイドレール85の一端側の始端位置Tsから用紙束Sの停止位置まで移動すると、穿孔ユニット83Uの左側加圧ローラ対830Lのローラ間(上ローラ831と下ローラとの間)に前記折り目部Scの端縁部が突入される。かかる折り目部Scの端縁部の突入がスムースに行われるよう、前記間隔調整機構により左側加圧ローラ対830Lのローラ間隔を、突入直前までは広幅としておき、所定長突入後に狭幅に変化させる制御を行うことが望ましい。
その後前記折り目部Scの端縁部が、穿孔刃装置833の上ガイド833aと下ガイド833bとの間隔部(穿孔ゾーン)、右側加圧ローラ対830Rのローラ間(上ローラ831と下ローラとの間)を通過する形(図9はこの状態を示している)で、穿孔ユニット83Uが所定の穿孔位置まで移動される。
このとき用紙束Sの折り目部Scは、穿孔ユニット83Uの移動方向前方側に配置された左側加圧ローラ対830Lにより加圧状態で挟持され、かかる加圧状態においてボールネジ84により穿孔ユニット83Uが送り移動されるので、前記折り目部Scはその折り目を順次加圧されてゆくことになる。従ってこの加圧強化により、2つ折りされた用紙束Sの上層側用紙と下層側用紙との間の空隙層は小さくなる(図9(b)参照)。
穿孔ユニット83Uが所定の穿孔位置まで移動されると、モータ制御部854は駆動モータ853の駆動を停止させ、穿孔ユニット83Uを停止させる。ここで中央制御部855は、図示省略の押圧機構を動作させて穿孔刃装置833の穿孔刃8331を下方向に押圧させ、これにより用紙束Sの折り目部Sc近傍の所定位置に対する孔開け(穿孔処理)が行われる。このとき、左側加圧ローラ対830Lによる折り目部Scの加圧強化が行われているので、用紙束Sに穿孔刃8331を貫通させて穿孔するにあたり、用紙束Sの厚さが穿孔刃装置833の上ガイド833aと下ガイド833bの間隔を越える(つまり、受け入れ許容幅を超えてしまう)という不都合は解消される。さらに、用紙束Sの上層側用紙と下層側用紙との間の空隙層は小さくされているので、前記上層側と下層側とで孔位置にずれが生じなくなるものである。
とりわけ、左側加圧ローラ対830Lと穿孔刃装置833とはユニット化されて近接された位置関係にあるので、左側加圧ローラ対830Lで用紙束Sの折り目部Scを加圧強化た直後に、その加圧強化された折り目部Sc付近に穿孔刃8331による穿孔を行うので、最も折り目部Scが強化された状態(折り目部Scの折り込みが回復していない状態)での穿孔処理が行えることから、確実かつ正確な穿孔処理を行えるようになる。
前記穿孔処理を終えると、モータ制御部854は駆動モータ853の駆動を開始させ、穿孔ユニット83Uを次の穿孔位置まで移動させ、その穿孔位置で穿孔ユニット83Uを停止させて穿孔刃装置833による同様な穿孔処理を繰り返す。以下、穿孔すべき孔数だけ以上の処理サイクルが繰り返される。そして所要の穿孔処理を終えたら、穿孔ユニット83Uはガイドレール85の他端側にある終端位置Teまで送り移動され、該終端位置Teで停止されて待機状態とされる。
このような穿孔処理が施された用紙束Sは、図示省略の搬送機構により排出トレイ90へ向けて搬送され、排出トレイ90上に後処理後の用紙束Soとして排出される。この用紙束Soは、結果的に加圧ローラ対831によりその折り目部Scを加圧強化されていることから、膨らみが抑制された態様となるので、用紙束Soの外観形状が良好であると共に、用紙束Soの膨らみ度合いが軽減されることから、排出後の用紙束Soの排出トレイ90上でのストック性が改善されるようになるという副次的効果が生じるようになる。
次の用紙束Sに対して穿孔処理を行う場合、穿孔ユニット83Uは終端位置Teを待機位置とし、この終端位置Teから始端位置Tsに向けて逆方向に送り移動されることとなる。従って、次の用紙束Sが前述のような穿孔処理のスタンバイ状態とされたならば、モータ制御部854により駆動モータ853は逆転駆動され、これによりボールネジ84も反転方向に回転され、終端位置Teに待機している穿孔ユニット83Uは、ガイドレール85の他端側である始端位置Tsへ向けて移動される。そして所定の穿孔位置での停止・穿孔処理が同様に行われるものである。
以上が本実施形態にかかる後処理部600の基本構成及び基本動作の説明であるが、上記穿孔処理部83(穿孔ユニットU)に関し、下記(1)〜(3)のような変形実施態様を採用することができる。
(1)上記実施形態では穿孔ユニットUの加圧ローラ830として、基台834の略中央部に穿孔刃装置833を配置し、その一方の側方に左側加圧ローラ対830L(第1の加圧ローラ対)と、他方の側方に右側加圧ローラ対830R(第2の加圧ローラ対)との2組のローラ対を配置したものを例示したが、穿孔ユニットUの送り移動方向の前方に1組のみ加圧ローラ対830を配置する構成としても良い。この場合、穿孔ユニットUの往復動作双方で折り目部Scを加圧強化しつつ穿孔することはできないので、穿孔ユニットUの待機位置(ホームポジション)を図7、図8に示した始端位置Ts若しくは終端位置Teのいずれか一箇所に定め、一つの用紙束Sに穿孔処理を行ったら穿孔ユニットUをそのホームポジションに復帰させた、しかる後次の用紙束Sの受け入れを待つという片方向ワーク仕様とすれば良い。
(2)上記実施形態でしたような穿孔ユニットUにおいて、2つの加圧ローラ対830L、830Rのローラ間隔につき、穿孔ユニットUの送り移動方向の前方側のローラ間隔を比較的広幅とし、後方側のローラ間隔を比較的狭幅としても良い。例えば図9に基づき説明すると、移動方向の前方側である左側加圧ローラ対830Lのローラ間隔を比較的広幅とし、右側加圧ローラ対830Rのローラ間隔を比較的狭幅としておく。これにより、左側加圧ローラ対830Lにより用紙束Sの折り目部Scが加圧強化され、穿孔刃装置833により穿孔処理が為された後、比較的狭幅とされた右側加圧ローラ対830Rにより前記折り目部Scはより一層加圧強化されることとなり、折り目部Scの膨らみを更に抑制することができるようになる。なおこの場合も、上記(1)のような片方向ワーク仕様とする必要がある。
(3)上記実施形態では穿孔ユニットUの基台834の略中央部に穿孔刃装置833を1つ配置した例を示したが、これを複数個設けるようにしても良い。この場合、例えば2つの穿孔刃装置833を基台834上に配置する場合、3組の加圧ローラ対830を基台834上に立設し、これらローラ対の間隔部に穿孔刃装置833をそれぞれ配置すればよい。またガイド機構としてボールネジ84とガイドレール85を用いた機構について例示したが、これに限定されるものではなく、例えばベルトとプーリを用いたベルト送り機構で穿孔ユニットUを移動させるようにしても良い。
本発明の実施形態にかかる用紙処理装置付きの画像形成装置の内部構造を概略的に示す断面図である。 本発明にかかる後処理ユニットを拡大して示す断面図である。 折り処理部による中折り処理の工程を示す断面図である。 中折り処理後の用紙束の状態を示しており、(a)はその用紙束の斜視図、(b)は中折り処理した用紙束を両開きにした状態を示す斜視図、(c)は用紙束の断面図である。 本発明にかかる穿孔処理部を示し、(a)はその全体断面図を、(b)は(a)のX−X線断面図をそれぞれ示している。 穿孔ユニットの一例を示し、(a)はその全体斜視図、(b)は正面図、(c)は上面図をそれぞれ示している。 本発明の実施形態にかかる中折り手段と穿孔ユニットとの配置関係を3次元的に示す斜視図である。 図7の上面視を示す平面図である。 (a)は、穿孔ユニットが用紙束の折り目部に沿って進行する状態を示す斜視図であり、(b)はその進行方向の断面図である。
符号の説明
1 画像形成装置
10 本体部
60 後処理ユニット
600 後処理部(用紙処理装置)
70 綴じ処理部(中綴じ手段)
700 ステイプル機構部
71 用紙受台
72 端綴じ用ストッパ
77 通紙路
78 中綴じ用ストッパ
80 折り処理部(中折り手段)
81 中折り板部材
82 折りローラ対
83 穿孔処理部
83U 穿孔ユニット
830、830L、830R 加圧ローラ対(第1、第2の加圧ローラ対)
833 穿孔刃装置
8331 穿孔刃
84 ボールネジ
85 ガイドレール
90 排出トレイ
S 用紙束
Si 用紙
Sc 折り目部

Claims (7)

  1. 中綴じ手段、中折り手段及び穿孔手段を備え、画像形成装置から排出された用紙を集積した用紙束に前記中綴じ手段にて中綴じ処理を施し、綴じた用紙束を前記中折り手段により2つ折りにすると共に、この中折りされた用紙束に前記穿孔手段により穿孔処理を行って排出する機構を備える用紙処理装置において、
    前記穿孔手段は、前記中折り手段により2つ折りされた用紙束の折り目部に沿って移動自在とされていると共に、前記移動の際に用紙束の折り目部を加圧強化することが可能な加圧ローラ対が付設されていることを特徴とする用紙処理装置。
  2. 前記中折り手段は、中綴じ処理後の用紙束に折り目部を形成して搬送する折ローラ対を備え、
    前記折りローラ対により用紙束が、前記穿孔手段が備える加圧ローラ対の挟持位置まで搬送されるよう構成したことを特徴とする請求項1記載の用紙処理装置。
  3. 前記穿孔手段は、基台上に穿孔刃と前記加圧ローラ対とが搭載された穿孔ユニットと、該穿孔ユニットを用紙束の折り目部に沿って移動させるガイド機構とを具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の用紙処理装置。
  4. 前記加圧ローラ対は穿孔刃に対して、ガイド機構による穿孔ユニットの移動方向の前方側に少なくとも配置されていることを特徴とする請求項3記載の用紙処理装置。
  5. 前記穿孔ユニットが、基台の略中央部に配置された穿孔刃と、該穿孔刃の一方側に配置された第1の加圧ローラ対と、穿孔刃の他方側に配置された第2の加圧ローラ対を備えていることを特徴とする請求項4記載の用紙処理装置。
  6. 導入された用紙を集積した用紙束に中綴じ処理を施し、次いで綴じた用紙束を2つ折りにする中折り処理を施し、しかる後この中折りされた用紙束に穿孔処理を行って排出する用紙処理方法において、
    前記中折り処理により2つ折りされた用紙束の折り目部を加圧ローラ対で順次加圧強化しつつ、この加圧強化された折り目部の所定位置に穿孔処理を施すことを特徴とする用紙処理方法。
  7. 前記加圧ローラ対と穿孔処理を行うための穿孔刃とをユニット化し、該ユニットを用紙束の折り目部に沿って移動させ、穿孔すべき所定位置で前記ユニットを停止させると共に直ちに加圧強化された前記折り目部の所定位置に穿孔刃による穿孔を行わせる処理サイクルを、穿孔すべき孔数だけ繰り返すことを特徴とする請求項6記載の用紙処理方法。
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