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JP2005103638A - モータ用積層コアの製造方法、その製造装置、及び積層治具 - Google Patents

モータ用積層コアの製造方法、その製造装置、及び積層治具 Download PDF

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JP2005103638A JP2003431655A JP2003431655A JP2005103638A JP 2005103638 A JP2005103638 A JP 2005103638A JP 2003431655 A JP2003431655 A JP 2003431655A JP 2003431655 A JP2003431655 A JP 2003431655A JP 2005103638 A JP2005103638 A JP 2005103638A
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Shingo Hashimoto
伸吾 橋本
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Abstract

【課題】絶縁被覆の破れを回避し、かつモータ用積層コアの製造効率を低下させることなく層板(鉄心板)を適正に芯合わせ及び回転位置合わせをして積層することができるモータ用積層コアの製造方法、その製造装置、及び積層治具を提供する。
【解決手段】待機位置Tにある積層治具34は、鎖線で示す積層位置Sに上動配置される。積層治具34が積層位置Sに配置されると、第2のステータコア用パンチ23が昇降し、金属材料からステータコア用層板26が打ち抜かれる。打ち抜かれたリング形状のステータコア用層板26は、積層治具34の円柱37が中央孔261に嵌り、かつ位置決めロッド39がボルト挿通孔262に嵌った状態で、積層治具34に受け止められる。打ち抜かれたステータコア用層板26は、そのまま打ち抜き方向に移動して積層治具34に順次嵌め込んで積層されてゆく。
【選択図】 図2

Description

本発明は、モータのステータコアあるいはロータコアに用いられるモータ用積層コアの製造方法及び製造装置並びにその積層治具に関するものである。
この種のモータ用積層コアの製造方法及び製造装置が例えば特許文献1に開示されている。金型装置(順送りプレス加工装置)により長帯状の鋼板シートから打ち抜かれた鉄心板は、所定枚数を積層されることによりモータ用積層コア(ステータコアやロータコア)を積層構成する。ステータコアを積層構成する各鉄心板は、積層した状態でそれらの外周を軸方向に沿って溶接される。そのため、各鉄心板は、芯合わせ及び回転位置合わせをして積層しておく必要がある。そこで、鉄心板1枚毎に凸部と凹部とを背中合わせに形成しておき、隣り合う鉄心板の凸部と凹部とを嵌合した状態でプレスを掛けてかしめ固定している。
ところが、通常、積層コアを積層構成する鉄心板の表面には、モータの性能を向上させるために絶縁被覆が施されている。そのため、前記凸部と凹部とを嵌合するためにプレスを掛けてかしめ固定したとき、凸部が凹部に嵌合する際に前記絶縁被覆が破れるおそれがある。因みに、絶縁被覆の破れは、モータの性能を低下させる。そのため、前記絶縁被覆の破れを回避すべく、例えば特許文献2に記載されるようなモータ用積層コアの製造装置が開示されている。
この特許文献2の製造装置には、前記金型装置(パンチ部)により打ち抜かれた鉄心板を順次積層するための積層治具(積層部)が金型装置よりも下方で、かつ前記鉄心板の打ち抜き方向上の積層位置に設けられている。従って、前記金型装置によって打ち抜かれた鉄心板は、その打ち抜き方向上の積層治具に順次積層されるため、鉄心板を打ち抜く工程と該鉄心板を積層する工程とが同時に実行できるようになっている。また、前記積層位置に配置された積層治具の側方には、当該積層治具に積層された鉄心板を加熱するための加熱部(コイル)が配設されており、積層治具に積層し整列させた所定枚数の鉄心板を積層位置から移動させることなく、その場で加熱し接着するようになっている。
特開平8−228461号公報 特開平7−298568号公報(請求項1、図1)
ところが、特許文献2の製造装置の場合にも依然として次のような問題がある。即ち、前記積層治具が金型装置よりも下方に配置されているため(即ち、打ち抜かれた鉄心板の移動距離が長いため)、鉄心板を打ち抜く金型装置のパンチは、そのストローク長を必要以上に長くしなければならなかった。従って、このようにパンチストローク長が長い場合には、鉄心板を打ち抜いてから次の鉄心板を打ち抜くために所定の位置に戻るまでに時間がかかってしまい、その結果、モータ用積層コアの製造効率を低下させるという問題があった。
また、前記金型装置のパンチにより打ち抜かれた所定枚数の鉄心板を前記積層位置で順次積層すると共に、その同じ積層位置で加熱し接着するようにしていた。そのため、連続して積層コアを製造する場合、前記所定枚数の鉄心板の加熱接着処理が終了し所定枚数の鉄心板(モータ用積層コア)が積層位置から他の位置へ移動するまで、金型装置は次のモータ用積層コア用の鉄心板を打ち抜き積層治具へ積層できないという問題があった(即ち、所謂待ちの時間が必要とされた)。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものである。その目的は、絶縁被覆の破れを回避し、かつモータ用積層コアの製造効率を低下させることなく層板(鉄心板)を適正に芯合わせ及び回転位置合わせして積層することができるモータ用積層コアの製造方法、その製造装置、及び積層治具を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、薄板形状の金属材料に打ち抜き加工を施して所定の形状の層板に打ち抜き、複数の前記層板を積層してモータ用積層コアを製造するモータ用積層コアの製造方法において、前記層板を芯合わせするように、かつ回転位置合わせするように支持するための積層治具を、前記金属材料に打ち抜き加工を施す金型装置よりも下方で、かつ前記層板の打ち抜き方向上の下側積層位置に配置した後、その積層治具を、前記金型装置内で、かつ前記層板の打ち抜き方向上の上側積層位置に移動し、その後、前記金型装置に打ち抜かれた前記層板をそのまま打ち抜き方向に移動させて前記上側積層位置に配置した積層治具に順次積層するようにしたことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のモータ用積層コアの製造方法において、前記積層治具は、前記下側積層位置から上側積層位置に移動して配置される際、当該積層治具の上端面が、前記金型装置内に前記打ち抜き方向に沿うように形成された挿通孔のうち少なくとも前記層板の外郭形状と略同一形状をなして前記打ち抜き方向に延びる直状部まで移動して配置されることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のモータ用積層コアの製造方法において、前記積層治具は、前記下側積層位置から上側積層位置に移動して配置される際、当該積層治具の上端面が、前記金型装置における下型の上端面と略同一平面上となる位置まで移動して配置されることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載のモータ用積層コアの製造方法において、前記積層治具は、前記上側積層位置に配置された状態で前記層板が積層される際、当該層板を打ち抜くために前記金型装置に設けられたパンチと前記層板の打ち抜き方向においてオーバーラップするように配置されることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、薄板形状の金属材料に打ち抜き加工を施して所定の形状の層板に打ち抜き、複数の前記層板を積層してモータ用積層コアを製造するモータ用積層コアの製造方法において、前記層板を芯合わせするように、かつ回転位置合わせするように支持するための積層治具を前記層板の打ち抜き方向上の積層位置に配置し、打ち抜かれた前記層板をそのまま打ち抜き方向に移動させて前記積層治具に順次積層した後、所定枚数の層板を積層した状態で支持する前記積層治具を前記層板の打ち抜き方向上から外れた次工程の処理が施される次工程位置へ移動するようにしたことを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のモータ用積層コアの製造方法において、前記次工程位置では前記所定枚数の層板を前記積層治具に積層した状態のままで前記次工程の処理を施すことを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、薄板形状の金属材料に打ち抜き加工を施して所定の形状の層板に打ち抜き、複数の前記層板を積層してモータ用積層コアを製造するモータ用積層コアの製造装置において、前記金属材料に打ち抜き加工を施すための金型装置と、前記金型装置による前記層板の打ち抜き方向上の積層位置に配置され、前記打ち抜き方向に沿って移動する前記層板を芯合わせするように、かつ回転位置合わせするように積層して支持する積層治具と、前記積層治具を前記層板の打ち抜き方向に沿って前記金型装置内の上側積層位置と前記金型装置よりも下方の下側積層位置との間で移動配置可能な治具移動手段とを備えたことを要旨とする。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のモータ用積層コアの製造装置において、前記治具移動手段は、前記積層治具を前記下側積層位置から上側積層位置に移動させて配置する際、当該積層治具の上端面が、前記金型装置内に前記打ち抜き方向に沿うように形成された挿通孔のうち少なくとも前記層板の外郭形状と略同一形状をなして前記打ち抜き方向に延びる直状部まで移動するようにして配置することを要旨とする。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は請求項8に記載のモータ用積層コアの製造装置において、前記治具移動手段は、前記積層治具を前記下側積層位置から上側積層位置に移動させて配置する際、当該積層治具の上端面が、前記金型装置における下型の上端面と略同一平面上となる位置まで移動するようにして配置することを要旨とする。
請求項10に記載の発明は、請求項7〜請求項9のうち何れか一項に記載のモータ用積層コアの製造装置において、前記治具移動手段は、前記積層治具を前記上側積層位置に配置する際、前記層板を打ち抜くために前記金型装置に設けられたパンチと前記積層治具とが前記層板の打ち抜き方向においてオーバーラップするように、前記積層治具を配置することを要旨とする。
請求項11に記載の発明は、薄板形状の金属材料に打ち抜き加工を施して所定の形状の層板に打ち抜き、複数の前記層板を積層してモータ用積層コアを製造するモータ用積層コアの製造装置において、前記金属材料に打ち抜き加工を施すための金型装置と、前記金型装置による前記層板の打ち抜き方向上の積層位置に配置され、前記打ち抜き方向に沿って移動する前記層板を芯合わせするように、かつ回転位置合わせするように積層して支持する積層治具と、前記積層治具を所定枚数の前記層板を積層した状態で前記積層位置から前記層板の打ち抜き方向上から外れた次工程の処理を施す次工程位置へ移動配置可能な治具移動手段とを備えたことを要旨とする。
請求項12に記載の発明は、請求項7〜請求項11のうち何れか一項に記載のモータ用積層コアの製造装置において、前記積層治具は、層板の芯合わせ機能及び回転位置合わせ機能を有する位置決め部材を備えており、当該位置決め部材は、前記層板の打ち抜き方向に沿って延びるように設けられ、前記積層治具上に積層される前記層板の縁部に水平方向で当接係合する構成とされていることを要旨とする。
請求項13に記載の発明は、薄板形状の金属材料から金型装置により所定の形状に打ち抜き加工されてモータ用積層コアを構成する層板を当該層板の打ち抜き方向上において積層した状態で支持可能な積層治具であって、積層された前記層板の外郭形状を規定する外縁部以外の縁部に水平方向で当接係合することにより前記層板の芯合わせ及び回転位置合わせをする位置決め部材を備えたことを要旨とする。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の積層治具において、前記位置決め部材は、前記層板の内郭形状を規定する内縁部及び前記層板に打ち抜き形成された孔の孔形状を規定する孔縁部のうち少なくとも何れか一方に水平方向で当接係合する構成とされていることを要旨とする。
請求項15に記載の発明は、請求項13又は請求項14に記載の積層治具において、前記位置決め部材は、層板の芯合わせをする第1位置決め部材と、層板の回転位置合わせをする第2位置決め部材とから構成されていることを要旨とする。
請求項16に記載の発明は、請求項13〜請求項15のうち何れか一項に記載の積層治具において、前記積層された層板が前記位置決め部材により芯合わせ及び回転位置合わせされる際に、前記層板の前記外縁部に水平方向で当接係合することにより、前記位置決め部材による芯合わせ及び回転位置合わせのうち少なくとも芯合わせを補助する位置決め補助部材を前記層板の打ち抜き方向に沿って延びるように設けたことを要旨とする。
請求項17に記載の発明は、請求項13〜請求項16のうち何れか一項に記載の積層治具において、前記金型装置には、当該金型装置が備えるパンチにより打ち抜かれた層板を当該層板の打ち抜き方向に沿って移動案内する案内孔が形成されており、当該案内孔は、少なくとも中途から上方の孔形状が前記層板の外郭形状と略同一の形状をなすと共に、その内周面には前記位置決め補助部材の進入を許容する溝が前記層板を打ち抜き加工する際のパンチの下死点位置よりも下方の所定高さ位置まで形成されていることを要旨とする。
請求項18に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、前記第1位置決め部材は前記ステータコア用層板の内郭形状を規定する内縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は前記ステータコア用層板に打ち抜き形成された孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項19に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、複数の孔と、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースとが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は互いに隣り合う前記ティースの前記凸部の先端角同士に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項20に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は互いに隣り合う前記ティースの前記凸部の先端角同士に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項21に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は互いに隣り合う前記ティースの前記凸部の側縁部同士に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項22に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は、互いに隣り合う前記ティースの前記凸部のうち前記ステータコア用層板における径の外側方向に形成された角同士に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項23に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は前記凸部の両側基端部に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項24に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は、前記凸部の基端部から周方向に延びる前記凸部の側縁部に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項25に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は互いに隣り合う前記ティースの側縁部同士に前記隣り合うティースの間に形成されたスロット内に位置して水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項26に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には複数のティースが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項27に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は隣り合う前記ティースの間に形成されたスロットの底部に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項28に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は互いに隣り合う前記ティースの外郭形状を規定する側縁部に前記隣り合うティースの間に形成されたスロット内に位置して水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項29に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、複数のティースと複数の孔とが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項30に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には複数の孔が打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項31に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、複数の孔と、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースとが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は互いに隣り合う前記ティースの前記凸部の先端角同士に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項32に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、複数の孔と、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースとが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は互いに隣り合う前記ティースの前記凸部の側縁部同士に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項33に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、複数の孔と、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースとが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は、互いに隣り合う前記ティースの前記凸部のうち前記ステータコア用層板における径の外側方向に形成された角同士に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項34に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、複数の孔と、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースとが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は前記凸部の両側基端部に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項35に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、複数の孔と、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースとが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は、前記凸部の基端部から周方向に延びる前記凸部の側縁部に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項36に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、複数の孔と複数のティースとが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は互いに隣り合う前記ティースの側縁部同士に前記隣り合うティースの間に形成されたスロット内に位置して水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項37に記載の発明は、請求項15に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には複数の孔と複数のティースとが打ち抜き形成されており、前記第1位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項38に記載の発明は、請求項16に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板の外郭形状をなす外縁部には複数の溶接部が打ち抜き形成されており、前記位置決め補助部材は前記溶接部に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項39に記載の発明は、請求項16に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板の外郭形状をなす外縁部には複数の耳部が打ち抜き形成されており、前記位置決め補助部材は前記耳部の両側基端部に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項40に記載の発明は、請求項16に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板の外郭形状をなす外縁部には複数の耳部が打ち抜き形成されており、前記位置決め補助部材は前記耳部の両側縁部に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項41に記載の発明は、請求項16に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板の外郭形状をなす外縁部には複数の耳部が打ち抜き形成されており、前記位置決め補助部材は前記耳部の先端角部に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項42に記載の発明は、請求項16に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板の外郭形状をなす外縁部には複数の耳部が当該耳部の先端部位を円弧状をなすように打ち抜き形成されており、前記位置決め補助部材は前記耳部における円弧状の先端部位に水平方向で当接係合することを要旨とする。
請求項43に記載の発明は、請求項16に記載の積層治具において、前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板の外郭形状をなす外縁部には複数の溶接部と複数の耳部とが打ち抜き形成されており、前記位置決め補助部材は、前記各溶接部の間であって前記各耳部を含まない前記外縁部に水平方向で当接係合することを要旨とする。
本発明は、絶縁被覆の破れを回避し、かつモータ用積層コアの製造効率を低下させることなく層板(鉄心板)を適正に芯合わせ及び回転位置合わせをして積層することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。
図1に示すように、基板11上には、第1のロータコア用ダイ12、第2のロータコア用ダイ13、第1のステータコア用ダイ14及び第2のステータコア用ダイ15が止着されている。第1のロータコア用ダイ12、第2のロータコア用ダイ13、第1のステータコア用ダイ14及び第2のステータコア用ダイ15は、基板11の長手方向に沿って直列に配設されている。
第1のロータコア用ダイ12の直上にはロータコア用のパンチホルダ16が配設されており、パンチホルダ16の下面には第1のロータコア用パンチ17が止着されている。第2のロータコア用ダイ13の直上にはロータコア用のパンチホルダ18が配設されており、パンチホルダ18の下面には第2のロータコア用パンチ19が止着されている。第1のステータコア用ダイ14の直上にはステータコア用のパンチホルダ20が配設されており、パンチホルダ20の下面には第1のステータコア用パンチ21が止着されている。第2のステータコア用ダイ15の直上にはステータコア用のパンチホルダ22が配設されており、パンチホルダ22の下面には第2のステータコア用パンチ23が止着されている。パンチホルダ16,18,20,22は、それぞれ個別の駆動手段(図示略)によって昇降されるようになっている。第1のロータコア用パンチ17は、パンチホルダ16と一体的に昇降され、第2のロータコア用パンチ19は、パンチホルダ18と一体的に昇降される。第1のステータコア用パンチ21は、パンチホルダ20と一体的に昇降され、第2のステータコア用パンチ23は、パンチホルダ22と一体的に昇降される。
パンチ17,19,21,23とダイ12,13,14,15との間において、薄板形状の鋼板製の金属材料24が第1のロータコア用ダイ12側から第2のステータコア用ダイ15側に間欠的に送られる。第1のロータコア用パンチ17は、金属材料24の送りが停止されているときに昇降し、第1のロータコア用パンチ17に応じた所定の孔形状が金属材料24に打ち抜き形成される。
第1のロータコア用パンチ17が最上昇位置に上昇した後、金属材料24が所定量だけ第1のロータコア用ダイ12側から第2のステータコア用ダイ15側へ移動される。この移動により、前記所定の孔形状を打ち抜き形成された金属材料24の部分が第2のロータコア用ダイ13と第2のロータコア用パンチ19との間に配置される。前記所定の孔形状を打ち抜き形成された金属材料24の部分が第2のロータコア用ダイ13と第2のロータコア用パンチ19との間に配置されると、第2のロータコア用パンチ19が昇降し、金属材料24から略円形状をなすロータコア用層板(図示略)が打ち抜かれる。
第2のロータコア用パンチ19が最上昇位置に上昇した後、金属材料24が所定量だけ第1のロータコア用ダイ12側から第2のステータコア用ダイ15側へ移動される。この移動により、前記ロータコア用層板を打ち抜かれた金属材料24の部分が第1のステータコア用ダイ14と第1のステータコア用パンチ21との間に配置される。ロータコア用層板を打ち抜かれた金属材料24の部分が第1のステータコア用ダイ14と第1のステータコア用パンチ21との間に配置されると、第1のステータコア用パンチ21が昇降し、第1のステータコア用パンチ21に応じた所定の孔形状が金属材料24に打ち抜き形成される。
第1のステータコア用パンチ21が最上昇位置に上昇した後、金属材料24が所定量だけ第1のロータコア用ダイ12側から第2のステータコア用ダイ15側へ移動される。この移動により、前記所定の孔形状を打ち抜き形成された金属材料24の部分が第2のステータコア用ダイ15と第2のステータコア用パンチ23との間に配置される。前記所定の孔形状を打ち抜き形成された金属材料24の部分が第2のステータコア用ダイ15と第2のステータコア用パンチ23との間に配置されると、第2のステータコア用パンチ23が昇降し、金属材料24から略円環状をなすステータコア用層板26〔図2(b)に図示〕が打ち抜かれる。ステータコア用層板26は、中央孔261とボルト挿通孔262と複数のティース26aとを備えている。ティース26aはステータコア用層板26の外周側から内周側に向けて延びるように形成されており、各ティース26aの先端部位には、ステータコア用層板26の周方向に突出する係止凸部26bが夫々形成されている。因みに、前記ボルト挿通孔262は、モータ組み立て時にボルトを挿通する孔である。
また、前記ステータコア用層板26の場合、ボルト挿通孔262の形成された箇所(本実施形態では3箇所)が径方向外側へ突出した耳部26cとされている。そして、当該耳部26c以外の外周部(外縁部)における所定箇所(本実施形態では6箇所)に溶接部26dが形成されるようになっている。また、周方向において互いに隣り合う両ティース26a間にはスロット26eが形成される。上記の基板11、第2のステータコア用ダイ15、パンチホルダ22及び第2のステータコア用パンチ23は、前記ステータコア用層板26を打ち抜き加工するための金型装置27〔図3(a)に図示〕を構成する。そして、この金型装置27(第2のステータコア用パンチ23)に打ち抜かれたステータコア用層板26は、その打ち抜き方向〔図3(a)では下側方向〕に沿って移動するようになっている。
また、図3(a)に示すように、第2のステータコア用ダイ15の直下の基板11の部位には前記打ち抜き方向に沿って挿入孔111及び保持孔112が上下に連なって形成されている。そして、前記第2のステータコア用パンチ23に打ち抜かれたステータコア用層板26は、その移動方向が挿入孔111の内周面に案内されるようになっている。従って、挿入孔111は、前記ステータコア用層板26を前記打ち抜き方向に沿って移動案内する案内孔としての機能を有する。また、この挿入孔111は、その中途から上方の孔断面形状がステータコア用層板26の外郭形状と略同一形状をなして軸方向(打ち抜き方向)に延びる直状部111aに形成されると共に、中途から下方の孔断面形状が下方に向けて徐々に拡径するテーパ部111bに形成されている。また、前記保持孔112の上側開口部の径は、挿入孔111の下側開口部の径よりも大径であり、保持孔112と挿入孔111との間には段差113がある。
図1に示すように、基板11、第2のステータコア用ダイ15、パンチホルダ22及び第2のステータコア用パンチ23を備えた金型装置27の側方には搬出入装置28が配設されている。搬出入装置28は、図示しない駆動手段によって往復回転される支軸29と、支軸29に支持された支持台30とを備えている。支持台30は、支軸29と一体的に回転する。支持台30の端部の載置部305,306には挿通孔301,302が形成されている。支持台30は、挿通孔301,302が第2のステータコア用パンチ23の直下に交互に配置されるように、180°だけ回転して切り換え配置される。挿通孔301,302の周囲には環状の突条303が形成されており、突条303の外周縁には突片304が形成されている。
第2のステータコア用パンチ23の下方には油圧シリンダ31が配設されている。図3(a)に示すように、油圧シリンダ31のロッド311は、第2のステータコア用パンチ23の直下に配置された挿通孔301,302を挿通して上方へ突出可能である。ロッド311の先端には小径の突部312が形成されている。ロッド311と突部312との間には段差313がある。
図1に示すように、挿通孔301,302のいずれか一方(図1では挿通孔301)が第2のステータコア用パンチ23の直下に配置された状態において、挿通孔301,302のいずれか他方(図1では挿通孔302)の直下には油圧シリンダ32が配設されている。図6(b)に示すように、油圧シリンダ32のロッド321は、油圧シリンダ32の直上に配置された挿通孔301,302を挿通して上方へ突出可能である。ロッド321の先端には小径の突部322が形成されている。ロッド321と突部322との間には段差323がある。
図1に示すように、油圧シリンダ32の上方には油圧シリンダ33が配設されている。油圧シリンダ33のロッド331は、下方を向いており、ロッド331の先端部には凹形状の押さえ具332が止着されている。
支持台30の端部の載置部305,306には図7及び図8に示す積層治具34が載置される。図8に示すように、積層治具34は、円板35と、円板35の上面に複数のねじ36によって締め付け結合された円柱37と、円板35の上面にねじ38によって締め付けて立設された複数の位置決めロッド39とから構成されており、円柱37及び各位置決めロッド39は、前記打ち抜き方向に沿って延びるように設けられている。因みに、複数の位置決めロッド39(本実施形態では3本)は、円周面体としての円板35の周りに120°間隔で配設されている。本実施形態では、前記円柱37は前記中央孔261と嵌合可能な大きさ形状をなしており、前記各位置決めロッド39はボルト挿通孔262と嵌合可能な大きさ形状をなしている。そのため、前記積層治具34は、前記金型装置27(第2のステータコア用パンチ23)により打ち抜かれたステータコア用層板26を積層した状態で支持可能である。
また、前記打ち抜かれたステータコア用層板26が積層治具34に支持される際に、前記円柱37は、ステータコア用層板26の内郭形状を規定する内縁部(中央孔261)に水平方向で当接係合することによりステータコア用層板26の芯合わせをする第1位置決め部材として機能する。また、前記各位置決めロッド39は、前記ステータコア用層板26を当該ステータコア用層板26に打ち抜き形成されたボルト挿通孔(孔)262の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合することによりステータコア用層板26の回転位置合わせをする第2位置決め部材として機能する。
また、前記円板35の中心部及び円柱37の中心部には孔40が貫き形成されている。円板35の下面には凹部351が形成されており、凹部351の周縁には位置決め溝352が凹部351に連なるように形成されている。凹部351には油圧シリンダ31,32の突部312,322が嵌合可能であり、位置決め溝352には支持台30の突片304が嵌合可能である。
次に、積層治具34を用いてステータコアを製造する方法を説明する。図2に示すように、第2のステータコア用ダイ15の直下で支持台30の一方の載置部305上に積層治具34が載置されている状態から説明してゆく。この載置状態では、突条303が円板35の凹部351に嵌合しており、突片304が位置決め溝352に嵌合している。従って、支持台30上の積層治具34が位置ずれ及び回動することはない。
積層治具34が図2に実線で示す前記金型装置27よりも下方で、かつ前記打ち抜き方向上の下側積層位置〔図3(a)に示す位置(待機位置T)〕にあるとき、油圧シリンダ31が伸長動作し、ロッド311が上方へ伸びる。突部312は、積層治具34の孔40に入るが、段差313が積層治具34の凹部351に底面に当接し、積層治具34がロッド311と共に上動する。つまり、待機位置Tにある積層治具34は、油圧シリンダ31の伸長動作によって図2に鎖線で示す前記金型装置27内で、かつ前記打ち抜き方向上の上側積層位置〔図3(b)に示す位置(積層位置S)〕に上動配置される。油圧シリンダ31は、積層治具34を前記打ち抜き方向に沿って積層位置(上側積層位置)Sと待機位置(下側積層位置)Tとの間で移動配置可能な治具移動手段として機能する。
積層位置Sに配置された積層治具34は、保持孔112及び挿入孔111に挿入され、円板35は、図3(b)に示すように、段差113に押接される。従って、積層位置Sに配置された積層治具34が位置ずれ及び回動することはない。なお、積層位置Sに上動配置される際、積層治具34は、その上端面(円柱の上端面37a)が、金型装置27の前記挿入孔111における直状部111aまで上動され、前記第2のステータコア用ダイ(下型)15の上端面15aと略同一平面上となる位置まで上動して配置される。即ち、前記積層治具34は、前記積層位置Sに配置された状態で前記ステータコア用層板26が積層される際、当該層板26を打ち抜くために前記金型装置27に設けられた第2のステータコア用パンチ23と前記層板26の打ち抜き方向においてオーバーラップするように配置される。
積層治具34が積層位置Sに配置されると、第2のステータコア用パンチ23が昇降し、金属材料24からステータコア用層板26が打ち抜かれる。図3(b)は、ステータコア用層板26を打ち抜いた状態を示す。打ち抜かれたリング形状のステータコア用層板26は、積層治具34の円柱37が中央孔261に嵌り前記内縁部に水平方向で当接係合されることにより、芯合わせされる。また、このステータコア用層板26は、位置決めロッド39がボルト挿通孔262に嵌り前記孔縁部に水平方向で当接係合されることにより、回転位置合わせされる。このように、前記円柱37に芯合わせ及び位置決めロッド39に回転位置合わせされたステータコア用層板26は、積層治具34に受け止められる。そして、次に打ち抜かれたステータコア用層板26は、前に打ち抜かれたステータコア用層板26上に積層されるように、積層治具34に受け止められる。つまり、打ち抜かれたステータコア用層板26は、そのまま打ち抜き方向に沿って移動して積層治具34に所定枚数が積層されるまで順次積層されてゆく。
所定枚数のステータコア用層板26が打ち抜かれると、所定枚数のステータコア用層板26を積層した状態のままで支持する積層治具34は、油圧シリンダ31の縮小動作によって、積層位置Sから待機位置Tへ下動配置される。図4は、所定枚数のステータコア用層板26を積層した状態のままで支持する積層治具34が待機位置Tに下動配置された状態を示す。以下においては、積層治具34上に積層された所定枚数のステータコア用層板26を準ステータコア41と言うことにする。
図4に示すように、準ステータコア41を支持した積層治具34が待機位置Tに配置されているとき、新たな積層治具34Aが図示しない供給手段によって支持台30の載置部306に載置される。その後、支持台30が支軸29を中心にして180°回転される。この回転により新たな積層治具34Aが図5に示すように待機位置Tに配置される。そして、準ステータコア41を支持する積層治具34は、前記打ち抜き方向から外れた次工程の処理が施される次工程位置である油圧シリンダ32と油圧シリンダ33との間の溶接位置Yに配置される。つまり、支軸29及び支持台30から構成される搬出入装置28は、積層治具34を所定枚数のステータコア用層板26を積層した状態のままで待機位置(積層位置)Tから溶接位置(次工程位置)Yへ移動配置可能な治具移動手段として機能するようになっている。
図6(a)に示すように、準ステータコア41を支持する積層治具34が溶接位置Yにあるとき、油圧シリンダ32が伸長動作し、ロッド321が上方へ伸びる。図6(b)に示すように、突部322は、積層治具34の孔40に入るが、段差323が積層治具34の凹部351に底面に当接する。つまり、溶接位置Yにある積層治具34は、油圧シリンダ32の伸長動作によって溶接位置Yから下動しないように下支えされる。次に、油圧シリンダ33が伸長動作し、凹状の押さえ具332が準ステータコア41の上面に当接する。この当接状態では円柱37が押さえ具332の凹部333に嵌入した状態となっており、積層治具34及び準ステータコア41は、油圧シリンダ32と油圧シリンダ33とによって把持して溶接位置Yに保持される。
油圧シリンダ32と油圧シリンダ33とによって把持して前記打ち抜き方向上から外れた溶接位置Yに保持された準ステータコア41の周面には溶接が施される。この溶接は、複数の溶接具42を準ステータコア41の軸線方向に移動して隣り合うステータコア用層板26を溶接部26dにおいて溶接する。つまり、所定枚数のステータコア用層板26を積層した状態のままで支持する積層治具34は、溶接工程という次工程へ移され、次工程の溶接という処理が準ステータコア41に対して施される。
準ステータコア41に対する溶接の終了後、油圧シリンダ32,33が縮小動作し、溶接して形成されたステータコアが油圧シリンダ32,33の把持作用から解放される。油圧シリンダ32,33の把持作用から解放されたステータコアは、次の工程へ送られ、新たな積層治具が載置部305上に載置される。
一方、前記搬出入装置28における180°回転に基づき前記待機位置Tに配置された積層治具34Aは、前記積層治具34に積層された準ステータコア41が溶接を施されている際に、図6(a)に示すように、前記油圧シリンダ31の伸張動作に基づき前記金型装置27内の積層位置Sに上動配置される。そして、この積層治具34Aには、第2のステータコア用パンチ23により打ち抜かれたステータコア用層板26が順次積層される。このように本実施形態では、積層治具(例えば積層治具34A)にステータコア用層板26を積層する工程と、積層治具(例えば積層治具34)の準ステータコア41に溶接を施す工程とが同時に実行可能とされる。
本実施形態では以下のような効果が得られる。
(1−1)準ステータコア41は、積層治具34,34Aを用いて複数のステータコア用層板26を積層して構成され、円柱37がステータコア用層板26の芯ずれを防止すると共に、位置決めロッド39がステータコア用層板26の回転位置ずれを防止する。従って、積層治具34,34Aを用いてステータコア用層板26を積層する本実施形態では、特許文献1に開示されるような凹凸の嵌合を隣り合うステータコア用層板26間で行なって芯ずれ及び回転位置ずれを防止する場合に生じる絶縁被覆の破壊という問題は生じない。
(1−2)隣り合うステータコア用層板26の中央孔261同士が一致し、かつボルト挿通孔262同士が一致すれば、隣り合うステータコア用層板26同士の芯ずれ及び回転位置ずれは生じない。積層治具34,34Aは、芯合わせ用の円柱37と、回転位置合わせ用の位置決めロッド39とを備え、円柱37と位置決めロッド39とが前記ステータコア用層板26の打ち抜き方向に沿って延びるように設けられている。従って、積層治具34,34A上に積層されるステータコア用層板26は、芯ずれ及び回転位置ずれを起こすことなく積層されてゆく。ステータコア用層板26の中央孔261を利用する芯合わせ用の円柱(第1位置決め部材)37と、ボルト挿通孔262を利用する回転位置合わせ用の位置決めロッド(第2位置決め部材)39とを備えた積層治具34,34Aは、ステータコア用層板26を芯合わせするように、かつ回転位置合わせするように支持する積層治具として好適である。
(1−3)準ステータコア41は、押さえ具332を準ステータコア41の上面に押接することにより、油圧シリンダ32と油圧シリンダ33との間で把持し溶接位置Yに保持される。この保持状態では、準ステータコア41が位置ずれすることがないので、溶接は、準ステータコア41の所定の部位(各ステータコア用層板26の溶接部26d)に正確に行われる。
(1−4)第1のステータコア用ダイ14と第1のステータコア用パンチ21とによって所定の孔形状を打ち抜き形成したり、ステータコア用層板26を打ち抜いたりしたときにバリができることがある。このようなバリの存在は、準ステータコア41の積層方向の厚みを所定の厚みよりも大きくするおそれがある。準ステータコア41の上面に対する押さえ具332の押接作用は、準ステータコア41の積層方向の厚みを所定の厚みに修正する。準ステータコア41の上面に押接する押さえ具332を備えた油圧シリンダ33は、準ステータコア41の積層方向の厚みを所定の厚みに修正する手段として好適である。
(1−5)半回転単位で回転位置を切り換えられる支軸29及び支持台30を備えた搬出入装置28は、準ステータコア41を支持した積層治具34と、新たな積層治具34Aとを入れ替える手段として好適である。
(1−6)積層位置Sにおいて所定枚数のステータコア用層板26を積層した積層治具34は、油圧シリンダ31の縮小動作に基づき待機位置Tに下動配置される、即ち、支持台30における一方側の載置部306に載置された状態となる。そして、載置部306に載置された積層治具34(準ステータコア41)は、支持台30が支軸29を中心に180°回転することにより溶接位置Yに配置され、溶接具42により準ステータコア41に溶接が施される。一方、前記積層治具34の準ステータコア41が溶接されると同時に、支持台30における他方側の載置部306に載置された積層治具34Aは待機位置Tに配置される。そして、この積層治具34Aには、前記油圧シリンダ31の伸張動作に基づき積層位置Sに上動配置されると、ステータコア用層板26が積層される。従って、積層治具(例えば積層治具34A)にステータコア用層板26を積層する工程と、積層治具(例えば積層治具34)の準ステータコア41に溶接を施す工程とが同時に実行することができるため、効率良くステータコアを生産することができる。
(1−7)積層治具34の円柱37は中央孔261の縁部に、各位置決めロッド39はボルト挿通孔262の縁部に水平方向で当接係合するようになっており、積層治具34は、金型装置27内の積層位置Sに配置可能である。そのため、第2のステータコア用パンチ23に打ち抜かれたステータコア用層板26は、積層治具34に支持されるまでの移動距離を短縮されることになる、即ち、ステータコア用層板26を打ち抜く際の第2のステータコア用パンチ23におけるストローク長が短くなる。従って、ステータコア用層板26の打ち抜きに基づく第2のステータコア用パンチ23の稼働時間が短縮されることになり、さらに効率良くステータコアを生産することができる。
本発明では以下のような別の実施形態(別例)も可能である。
本実施形態の積層治具34,34Aには、ステータコア用層板26の芯合わせを行う第1位置決め部材として中央孔261の形状とほぼ同一の外郭形状をなす円柱37が設けられていた。また同様に、ステータコア用層板26の回転位置あわせを行う第2位置決め部材としてボルト挿通孔262の形状とほぼ同一の外郭形状をなす3本の位置決めロッド39が設けられていた。しかし、第1位置決め部材及び第2位置決め部材は、以下のような別例の構成であってもよい。
(1)図9(a)は、第1別例を示すものである。この第1別例では、第1位置決め部材が、本実施形態の場合と同様の円柱37で構成されている。その一方、第2位置決め部材は、3本でなく1本の位置決めロッド39で構成されている。このように、第1位置決め部材をボルト挿通孔262の形状とほぼ同一の外郭形状をなす位置決めロッド39で構成する場合は、1本(又は2本)の位置決めロッド39であってもよい。
(2)図9(b)は第2別例を示すものである。この第2別例では、第1位置決め部材が、ステータコア用層板26の互いに隣り合うティース26aの係止凸部26bの先端角同士に水平方向で当接係合する3本のロッド37Aで構成されている。その一方、第2位置決め部材は、第1別例の場合と同様に、1本の位置決めロッド39で構成されている。このように、ロッド37Aは、2本以上配置されると第1位置決め部材として機能するため、2本以上の任意の本数を設ければよい。但し、2本のロッド37Aから第1位置決め部材を構成する場合、ステータコア用層板26の中央孔261における中心点に点対称をなす位置にそれぞれ配設する必要がある。
(3)図9(c)は第3別例を示すものである。この第3別例では、第1位置決め部材が、前記ティース26aの両側基端部に水平方向で当接係合する6本(2本で1組)のロッド37Bで構成されている。その一方、第2位置決め部材は、ステータコア用層板26の互いに隣り合うティース26aの係止凸部26bの先端角同士に水平方向で当接係合する任意の本数(図9(c)では1本)の位置決めロッド39Aで構成されている。なお、図9(c)では、6本(2本で1組)のロッド37Bが3本のティース26aの両側基端部に当接係合するようになっているが、3本以上のティース26aであれば当該ティース26aの本数の倍数のロッド37Bが設けられる。
(4)図9(d)は第4別例を示すものである。この第4別例では、第1位置決め部材が、第3別例の場合と同様に、前記ティース26aの両側基端部に水平方向で当接係合する6本(2本で1組)のロッド37Bで構成されている。その一方、第2位置決め部材は、隣り合うティース26aの各係止凸部26bの側縁部同士に水平方向で当接係合する任意の本数(図9(d)では1本)の位置決めロッド39Bで構成されている。
(5)図10(a)は第5別例を示すものである。この第5別例では、第1位置決め部材が、第3別例の場合と同様に、前記ティース26aの両側基端部に水平方向で当接係合する6本(2本で1組)のロッド37Bで構成されている。その一方、第2位置決め部材は、互いに隣り合う26aの係止凸部26bのうち、前記ステータコア用層板26の径の外側方向に形成された角同士に水平方向で当接係合する任意の本数(図10(a)では1本)の位置決めロッド39Cで構成されている。
(6)図10(b)は第6別例を示すものである。この第6別例では、第1位置決め部材が、第3別例の場合と同様に、前記ティース26aの両側基端部に水平方向で当接係合する6本(2本で1組)のロッド37Bで構成されている。その一方、第2位置決め部材は、前記ティース26aから突出成形される係止凸部26bの両側基端部に当接係合する2本の位置決めロッド39Dで構成されている。なお、図10(b)では、6本(2本で1組)のロッド39Dが3本のティース26aの係止凸部26bの両側基端部に当接係合するようになっているが、3本以上のティース26aであれば当該ティース26aの本数の倍数のロッド39Dが設けられる。
(7)図10(c)は第7別例を示すものである。この第7別例では、第1位置決め部材が、第3別例の場合と同様に、前記ティース26aの両側基端部に水平方向で当接係合する6本(2本で1組)のロッド37Bで構成されている。その一方、第2位置決め部材は、前記係止凸部26bにおいて、当該係止凸部26bの基端部から周方向に延びる側縁部に水平方向で当接係合する任意の本数(図10(c)では1本)の位置決めロッド39Eで構成されている。
(8)図10(d)は第8別例を示すものである。この第8別例では、第1位置決め部材が、第3別例の場合と同様に、前記ティース26aの両側基端部に水平方向で当接係合する6本(2本で1組)のロッド37Bで構成されている。その一方、第2位置決め部材は、前記各ティース26aの間に形成されるスロット26eから隣り合う各ティース26aの側縁部同士に水平方向で当接係合する任意の本数(図10(d)では1本)の位置決めロッド39Fで構成されている。
(9)図11(a)は第9別例を示すものである。この第9別例では、前記ティース26aの基端部に水平方向で当接係合することによりステータコア用層板26の芯合わせ及び回転位置合わせをすることができる6本(2本で1組)のロッド70を設け、これらのロッド70が第1位置決め部材及び第2位置決め部材として機能するように構成されている。
(10)図11(b)は第10別例を示すものである。この第10別例では、第1位置決め部材が、第3別例の場合と同様に、前記ティース26aの両側基端部に水平方向で当接係合する6本(2本で1組)のロッド37Bで構成されている。その一方、第2位置決め部材は、前記スロット26eのステータコア用層板26の外側方向に形成された底部に水平方向で当接係合する任意の本数(図11(b)では1本)の位置決めロッド39Gで構成されている。
(11)図11(c)は第11別例を示すものである。この第11別例では、第1位置決め部材が、第3別例の場合と同様に、前記ティース26aの両側基端部に水平方向で当接係合する6本(2本で1組)のロッド37Bで構成されている。その一方、第2位置決め部材は、前記スロット26eの形状とほぼ同一の外郭形状をなす任意の本数(図11(c)では1本)の位置決めロッド39Hで構成されている。
(12)図11(d)は第12別例を示すものである。この第12別例では、第1位置決め部材が、第3別例の場合と同様に、前記ティース26aの両側基端部に水平方向で当接係合する6本(2本で1組)のロッド37Bで構成されている。その一方、第2位置決め部材は、第1別例の場合と同様に、1本(又は2本)の位置決めロッド39で構成されている。
(13)図12(a)は第13別例を示すものである。この第13別例では、ボルト挿通孔262の孔縁部に水平方向で当接係合することによりステータコア用層板26の芯合わせ及び回転位置合わせをすることができる3本のロッド70Aを設け、これらのロッド70Aが第1位置決め部材及び第2位置決め部材として機能するように構成されている。なお、この場合、ロッド70Aは2本であってもよい。
(14)図12(b)は第14別例を示すものである。この第14別例では、第1位置決め部材が、ボルト挿通孔262の形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合する3本のロッド37Cで構成されている。その一方、第2位置決め部材は、第3別例の場合と同様に、任意の本数(図12(b)では1本)の位置決めロッド39Aで構成されている。
(15)図12(c)は第15別例を示すものである。この第15別例では、第1位置決め部材が、第14別例の場合と同様に、ボルト挿通孔262の形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合する3本のロッド37Cで構成されている。その一方、第2位置決め部材は、第4別例の場合と同様に、隣り合うティース26aの各係止凸部26bの側縁部同士に水平方向で当接係合する任意の本数(図12(c)では1本)の位置決めロッド39Bで構成されている。
(16)図12(d)は第16別例を示すものである。この第16別例では、第1位置決め部材が、第14別例の場合と同様に、ボルト挿通孔262の形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合する3本のロッド37Cで構成されている。その一方、第2位置決め部材は、第5別例の場合と同様に、互いに隣り合う26aの係止凸部26bのうち、前記ステータコア用層板26の径の外側方向に形成された角同士に水平方向で当接係合する任意の本数(図12(d)では1本)の位置決めロッド39Cで構成されている。
(17)図13(a)は第17別例を示すものである。この第17別例では、第1位置決め部材が、第14別例の場合と同様に、ボルト挿通孔262の形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合する3本のロッド37Cで構成されている。その一方、第2位置決め部材は、第6別例の場合と同様に、前記ティース26aから突出成形される係止凸部26bの両側基端部に当接係合する2本の位置決めロッド39Dで構成されている。
(18)図13(b)は第18別例を示すものである。この第18別例では、第1位置決め部材が、第14別例の場合と同様に、ボルト挿通孔262の形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合する3本のロッド37Cで構成されている。その一方、第2位置決め部材は、第7別例の場合と同様に、前記係止凸部26bにおいて、当該係止凸部26bの基端部から周方向に延びる側縁部に水平方向で当接係合する任意の本数(図13(b)では1本)の位置決めロッド39Eで構成されている。
(19)図13(c)は第19別例を示すものである。この第19別例では、第1位置決め部材が、第14別例の場合と同様に、ボルト挿通孔262の形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合する3本のロッド37Cで構成されている。その一方、第2位置決め部材は、第8別例の場合と同様に、前記各ティース26aの間に形成されるスロット26eから隣り合う各ティース26aの側縁部同士に水平方向で当接係合する任意の本数(図13(c)では1本)の位置決めロッド39Fで構成されている。
(20)図13(d)は第20別例を示すものである。この第20別例では、第1位置決め部材が、第14別例の場合と同様に、ボルト挿通孔262の形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合する3本のロッド37Cで構成されている。その一方、第2位置決め部材は、ステータコア用層板26のティース26aの基端部に水平方向で当接係合する任意の本数(図13(d)では1本)の位置決めロッド39Iで構成されている。
ところで、本実施形態においてステータコア用層板26は、円柱37により芯合わせされると共に、3本の位置決めロッド39により回転位置合わせされるようになっていた。しかし、以下の各別例に示すように、ステータコア用層板26の外郭形状をなす外縁部に水平方向で当接係合することにより、円柱37による芯合わせ及び位置決めロッド39による回転位置合わせを補助する位置決め補助部材を前記打ち抜き方向に沿って延びるように設けてもよい。なお、図14(a)〜図14(d)、図15は、前記第1別例に示した積層治具34に種々の形状をなす位置決め補助部材を設けたものを例示している。
(21)図14(a)は第21別例を示すものである。この第21別例では、ステータコア用層板26の溶接部26dに水平方向で当接係合する6本の位置決め補助部材50Aを設けている。また、この位置決め補助部材50Aは1本以上で且つ6本以下であれば任意の本数であってもよい。なお、準ステータコア41に溶接を施す際には、位置決め補助部材50Aを前記溶接部26dから離間させるための駆動手段が設けられることになる。
(22)図14(b)は第22別例を示すものである。この第22別例では、ステータコア用層板26における各耳部26cの両側基端部に水平方向で当接係合する6本(2本で1組)の位置決め補助部材50Bを設けている。なお、この場合、位置決め補助部材50Bは2本や4本であってもよい。
(23)図14(c)は第23別例を示すものである。この第23別例では、前記各耳部26cの両側縁部に水平方向で当接係合する6本(2本で1組)の位置決め補助部材50Cを設けている。なお、この場合、位置決め補助部材50Cは2本や4本であってもよい。
(24)図14(d)は第24別例を示すものである。この第24別例では、前記各耳部26cの先端角部に水平方向で当接係合する6本(2本で1組)の位置決め補助部材50Dを設けている。なお、この場合、位置決め補助部材50Dは2本や4本であってもよい。
(25)図15(a)は第25別例を示すものである。この第25別例では、前記各耳部26cの先端円弧部に水平方向で当接係合する3本の位置決め補助部材50Eを設けている。なお、この場合、位置決め補助部材50Eは1本や2本であってもよい。
(26)図15(b)は第26別例を示すものである。この第26別例では、前記ステータコア用層板26の外縁部のうち各溶接部26dの間の円弧状部分で各耳部26cを含まない部分に水平方向で当接係合することにより円柱37による芯合わせの補助をする位置決め補助部材50Fを設けている。
上記各別例のように構成した場合にも、積層治具34は、前記打ち抜き方向に沿って移動するステータコア用層板26をより確実に芯合わせ及び回転位置合わせがされた状態で支持することができる。なお、前記第21別例〜第26別例に示した位置決め補助部材50A〜50Fは、前記第2別例〜第20別例及び本実施形態の積層治具34に設けた構成としてもよい。また、前記第21別例〜第26別例に示した位置決め補助部材50A〜50Fだけを設けた積層治具とした場合でもステータコア用層板26の芯合わせは可能である。
また、前記位置決め補助部材50A〜50Fを備えた積層治具34を使用する場合、図16に示すように、挿入孔111には、その内周面に位置決め補助部材(例えば位置決め補助部材50E)の進入を許容する溝60が形成される。具体的には、ステータコア用層板26を打ち抜き加工する際の第2のステータコア用パンチ23の下死点位置よりも下方の所定高さ位置まで形成される。そのため、位置決め補助部材を備えた積層治具34もまた、積層位置Sに上動配置することができる。なお、図16は図15(a)に示した第25別例の積層治具34を使用した場合を一例として図示したものであり、各位置決め補助部材50A〜50Fの形状及び配設位置に対応して前記溝60の形成箇所及び形状は異なることになる。
(27)油圧シリンダ31のロッド311の先端にターンテーブルを取り付け、このターンテーブル上に積層治具34を載置して、待機位置Tと積層位置Sとの間で積層治具34を昇降させるようにしてもよい。そして、所定枚数のステータコア用層板26の例えば1/3が積層治具34上に積層されたらターンテーブルを1/3回転させてステータコア用層板を積層してゆき、さらに所定枚数のステータコア用層板26の例えば1/3が積層治具34上に積層されたらターンテーブルをさらに1/3回転させてステータコア用層板を積層してゆくようにしてもよい。このようにすると、金属材料24の厚みの偏差に起因する単一の準ステータコア41における厚みの偏差を吸収することができる。
この場合、ターンテーブルの周縁を歯車部とし、積層治具34が積層位置Sに配置されたときに駆動歯車がターンテーブルの歯車部に噛合するようにし、駆動歯車を駆動するためのモータは、基板11側に設けておけばよい。
あるいは、ターンテーブルの歯車部に駆動歯車を予め噛合しておき、駆動歯車を駆動するためのモータを油圧シリンダ31のロッド311に装着してもよい。
(28)ロータコアの製造に本発明を適用してもよい。
(29)本実施形態における前記積層治具34には、図17及び図18に示すように、円柱37に軸方向への摺動可能に嵌合される略リング形状の可動支持部材80を設けてもよい。この可動支持部材80には、当該可動支持部材80を径方向において貫通する複数(図17には9つ)の貫通穴80aが等間隔に形成されている。各穴80a内には、ばね81がそれぞれ配設されており、各ばね81の基端部(図18では左端部)は前記穴80aの内面に固定されている。また、ばね81の先端部(図18では右端部)には係止球体82が取着されている。また、図18に示すように、前記可動支持部材80の内周面において前記各穴80aの開口部よりも下方には、前記円柱37の外周面に摩擦力をもって接触するリング形状のオイルシール(例えばOリング等)83が設けられている。
一方、円柱37の外周面における上部位置には、前記ばね81の付勢力に基づき円柱37の中心方向に向けて押し込まれた前記係止球体82の嵌り込みを許容する複数(図17には9つ)の切込溝90が形成されている。そして、これらの切込溝90に各係止球体82が嵌り込んで係合することにより、前記可動支持部材80はその切込溝90と略同一の高さ位置で待機保持される。
金型装置27(第2のステータコア用パンチ23)に打ち抜かれたステータコア用層板26が前記可動支持部材80上に戴置される際、当該可動支持部材80は、打ち抜かれたステータコア用層板26を介して当該ステータコア用層板26一枚分の厚さに相当する距離だけ金型装置27のパンチ23により下方に向けて押し込まれる。すると、前記各切込溝90に係合していた各係止球体82が各々対応する切込溝90から外れることにより、前記可動支持部材80は、円柱37の軸方向に沿って下方に摺動する。
しかし、この可動支持部材80には、前記オイルシール83が設けられているため、当該可動支持部材80は、前記ステータコア用層板26一枚分の厚さだけ下方に摺動した後、円柱37の外周面にオイルシール83の摩擦係合により停止保持されることになる。そして、次のステータコア用層板26が金型装置27に打ち抜かれ、当該ステータコア用層板26がパンチ23により上方から押されて下動すると、可動支持部材80は、更にステータコア用層板26一枚分の厚さだけ下方に摺動する。以後、同様に、ステータコア用層板26が金型装置27に打ち抜かれる都度、可動支持部材80は、ステータコア用層板26一枚分の厚さに相当する距離だけ下方に摺動する動作を繰り返す。
前記した実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
〔1〕前記層板は、ステータコア用層板であり、前記次工程は、溶接工程である請求項2又は請求項3に記載のモータ用積層コアの製造方法。
一実施形態を示す製造装置の概略構成図。 (a)は、積層治具が待機位置にある状態を示す一部破断要部斜視図。(b)はステータコア用層板の平面図。 (a)は、積層治具が待機位置にある状態を示す断面図。(b)は、積層治具が積層位置にある状態を示す断面図。 準ステータコアを支持した積層治具が待機位置にある状態を示す一部破断要部斜視図。 準ステータコアを支持した積層治具が溶接位置にある状態を示す一部破断要部斜視図。 (a)は、準ステータコアに溶接を施す状態を示す一部破断要部斜視図。(b)は、準ステータコアに溶接を施す状態を示す断面図。 本実施形態における積層治具の平面図。 図7のA−A線断面図。 (a)は第1別例、(b)は第2別例、(c)は第3別例、(d)は第4別例の積層治具にステータコア用層板を積層した場合の平面図。 (a)は第5別例、(b)は第6別例、(c)は第7別例、(d)は第8別例の積層治具にステータコア用層板を積層した場合の平面図。 (a)は第9別例、(b)は第10別例、(c)は第11別例、(d)は第12別例の積層治具にステータコア用層板を積層した場合の平面図。 (a)は第13別例、(b)は第14別例、(c)は第15別例、(d)は第16別例の積層治具にステータコア用層板を積層した場合の平面図。 (a)は第17別例、(b)は第18別例、(c)は第19別例、(d)は第20別例の積層治具にステータコア用層板を積層した場合の平面図。 (a)は第21別例、(b)は第22別例、(c)は第23別例、(d)は第24別例の積層治具にステータコア用層板を積層した場合の平面図。 (a)は第25別例、(b)は第26別例の積層治具にステータコア用層板を積層した場合の平面図。 第21別例〜第26別例の積層治具が待機位置にある状態を示す断面図。 別例における積層治具の平面図。 図17のA−A線断面図。
符号の説明
11…金型装置を構成する基板、15…金型装置の下型を構成する第2のステータコア用ダイ、15a…上端面、17…第1のロータコア用パンチ。19…第2のロータコア用パンチ、21…第1のステータコア用パンチ、22…金型装置を構成するパンチホルダ、23…金型装置を構成する第2のステータコア用パンチ(パンチ)、24…金属材料、26…層板としてのステータコア用層板、26a…ティース、26b…係止凸部(凸部)、26c…耳部、26d…溶接部、26e…スロット、27…金型装置、28…治具移動手段を構成する搬出入装置、31…治具移動手段としての油圧シリンダ、34,34A…積層治具、37…第1位置決め部材としての円柱(位置決め部材)、37a…上端面、37A,37B,37C…第1位置決め部材としてのロッド(位置決め部材)、39,39A,39B,39C,39D,39E,39F,39G,39H,39I…第2位置決め部材としての位置決めロッド(位置決め部材)、40…孔、50A,50B,50C,50D,50E,50F…位置決め補助部材、60…溝、70,70A…位置決め部材、111…案内孔としての挿入孔、111a…直状部、262…孔としてのボルト挿通孔、S…積層位置(上側積層位置)、T…積層位置としての待機位置(下側積層位置)、Y…次工程位置としての溶接位置。

Claims (43)

  1. 薄板形状の金属材料に打ち抜き加工を施して所定の形状の層板に打ち抜き、複数の前記層板を積層してモータ用積層コアを製造するモータ用積層コアの製造方法において、
    前記層板を芯合わせするように、かつ回転位置合わせするように支持するための積層治具を、前記金属材料に打ち抜き加工を施す金型装置よりも下方で、かつ前記層板の打ち抜き方向上の下側積層位置に配置した後、その積層治具を、前記金型装置内で、かつ前記層板の打ち抜き方向上の上側積層位置に移動し、その後、前記金型装置に打ち抜かれた前記層板をそのまま打ち抜き方向に移動させて前記上側積層位置に配置した積層治具に順次積層するようにしたモータ用積層コアの製造方法。
  2. 前記積層治具は、前記下側積層位置から上側積層位置に移動して配置される際、当該積層治具の上端面が、前記金型装置内に前記打ち抜き方向に沿うように形成された挿入孔のうち少なくとも前記層板の外郭形状と略同一形状をなして前記打ち抜き方向に延びる直状部まで移動して配置される請求項1に記載のモータ用積層コアの製造方法。
  3. 前記積層治具は、前記下側積層位置から上側積層位置に移動して配置される際、当該積層治具の上端面が、前記金型装置における下型の上端面と略同一平面上となる位置まで移動して配置される請求項1又は請求項2に記載のモータ用積層コアの製造方法。
  4. 前記積層治具は、前記上側積層位置に配置された状態で前記層板が積層される際、当該層板を打ち抜くために前記金型装置に設けられたパンチと前記層板の打ち抜き方向においてオーバーラップするように配置される請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載のモータ用積層コアの製造方法。
  5. 薄板形状の金属材料に打ち抜き加工を施して所定の形状の層板に打ち抜き、複数の前記層板を積層してモータ用積層コアを製造するモータ用積層コアの製造方法において、
    前記層板を芯合わせするように、かつ回転位置合わせするように支持するための積層治具を前記層板の打ち抜き方向上の積層位置に配置し、打ち抜かれた前記層板をそのまま打ち抜き方向に移動させて前記積層治具に順次積層した後、所定枚数の層板を積層した状態で支持する前記積層治具を前記層板の打ち抜き方向上から外れた次工程の処理が施される次工程位置へ移動するようにしたモータ用積層コアの製造方法。
  6. 前記次工程位置では前記所定枚数の層板を前記積層治具に積層した状態のままで前記次工程の処理を施す請求項5に記載のモータ用積層コアの製造方法。
  7. 薄板形状の金属材料に打ち抜き加工を施して所定の形状の層板に打ち抜き、複数の前記層板を積層してモータ用積層コアを製造するモータ用積層コアの製造装置において、
    前記金属材料に打ち抜き加工を施すための金型装置と、
    前記金型装置による前記層板の打ち抜き方向上の積層位置に配置され、前記打ち抜き方向に沿って移動する前記層板を芯合わせするように、かつ回転位置合わせするように積層して支持する積層治具と、
    前記積層治具を前記層板の打ち抜き方向に沿って前記金型装置内の上側積層位置と前記金型装置よりも下方の下側積層位置との間で移動配置可能な治具移動手段とを備えたモータ用積層コアの製造装置。
  8. 前記治具移動手段は、前記積層治具を前記下側積層位置から上側積層位置に移動させて配置する際、当該積層治具の上端面が、前記金型装置内に前記打ち抜き方向に沿うように形成された挿入孔のうち少なくとも前記層板の外郭形状と略同一形状をなして前記打ち抜き方向に延びる直状部まで移動するようにして配置する請求項7に記載のモータ用積層コアの製造装置。
  9. 前記治具移動手段は、前記積層治具を前記下側積層位置から上側積層位置に移動させて配置する際、当該積層治具の上端面が、前記金型装置における下型の上端面と略同一平面上となる位置まで移動するようにして配置する請求項7又は請求項8に記載のモータ用積層コアの製造装置。
  10. 前記治具移動手段は、前記積層治具を前記上側積層位置に配置する際、前記層板を打ち抜くために前記金型装置に設けられたパンチと前記積層治具とが前記層板の打ち抜き方向においてオーバーラップするように、前記積層治具を配置する請求項7〜請求項9のうち何れか一項に記載のモータ用積層コアの製造装置。
  11. 薄板形状の金属材料に打ち抜き加工を施して所定の形状の層板に打ち抜き、複数の前記層板を積層してモータ用積層コアを製造するモータ用積層コアの製造装置において、
    前記金属材料に打ち抜き加工を施すための金型装置と、
    前記金型装置による前記層板の打ち抜き方向上の積層位置に配置され、前記打ち抜き方向に沿って移動する前記層板を芯合わせするように、かつ回転位置合わせするように積層して支持する積層治具と、
    前記積層治具を所定枚数の前記層板を積層した状態で前記積層位置から前記層板の打ち抜き方向上から外れた次工程の処理を施す次工程位置へ移動配置可能な治具移動手段とを備えたモータ用積層コアの製造装置。
  12. 前記積層治具は、層板の芯合わせ機能及び回転位置合わせ機能を有する位置決め部材を備えており、当該位置決め部材は、前記層板の打ち抜き方向に沿って延びるように設けられ、前記積層治具上に積層される前記層板の縁部に水平方向で当接係合する構成とされている請求項7〜請求項11のうち何れか一項に記載のモータ用積層コアの製造装置。
  13. 薄板形状の金属材料から金型装置により所定の形状に打ち抜き加工されてモータ用積層コアを構成する層板を当該層板の打ち抜き方向上において積層した状態で支持可能な積層治具であって、積層された前記層板の外郭形状を規定する外縁部以外の縁部に水平方向で当接係合することにより前記層板の芯合わせ及び回転位置合わせをする位置決め部材を備えた積層治具。
  14. 前記位置決め部材は、前記層板の内郭形状を規定する内縁部及び前記層板に打ち抜き形成された孔の孔形状を規定する孔縁部のうち少なくとも何れか一方に水平方向で当接係合する構成とされている請求項13に記載の積層治具。
  15. 前記位置決め部材は、層板の芯合わせをする第1位置決め部材と、層板の回転位置合わせをする第2位置決め部材とから構成されている請求項13又は請求項14に記載の積層治具。
  16. 前記積層された層板が前記位置決め部材により芯合わせ及び回転位置合わせされる際に、前記層板の前記外縁部に水平方向で当接係合することにより、前記位置決め部材による芯合わせ及び回転位置合わせのうち少なくとも芯合わせを補助する位置決め補助部材を前記層板の打ち抜き方向に沿って延びるように設けた請求項13〜請求項15のうち何れか一項に記載の積層治具。
  17. 前記金型装置には、当該金型装置が備えるパンチにより打ち抜かれた層板を当該層板の打ち抜き方向に沿って移動案内する案内孔が形成されており、当該案内孔は、少なくとも中途から上方の孔形状が前記層板の外郭形状と略同一の形状をなすと共に、その内周面には前記位置決め補助部材の進入を許容する溝が前記層板を打ち抜き加工する際のパンチの下死点位置よりも下方の所定高さ位置まで形成されている請求項13〜請求項16のうち何れか一項に記載の積層治具。
  18. 前記層板はステータコア用層板であって、
    前記第1位置決め部材は前記ステータコア用層板の内郭形状を規定する内縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は前記ステータコア用層板に打ち抜き形成された孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  19. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、複数の孔と、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースとが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は互いに隣り合う前記ティースの前記凸部の先端角同士に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  20. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は互いに隣り合う前記ティースの前記凸部の先端角同士に水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  21. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は互いに隣り合う前記ティースの前記凸部の側縁部同士に水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  22. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は、互いに隣り合う前記ティースの前記凸部のうち前記ステータコア用層板における径の外側方向に形成された角同士に水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  23. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は前記凸部の両側基端部に水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  24. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は、前記凸部の基端部から周方向に延びる前記凸部の側縁部に水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  25. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は互いに隣り合う前記ティースの側縁部同士に前記隣り合うティースの間に形成されたスロット内に位置して水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  26. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には複数のティースが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  27. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は隣り合う前記ティースの間に形成されたスロットの底部に水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  28. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は互いに隣り合う前記ティースの外郭形状を規定する側縁部に前記隣り合うティースの間に形成されたスロット内に位置して水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  29. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、複数のティースと複数の孔とが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  30. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には複数の孔が打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  31. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、複数の孔と、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースとが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は互いに隣り合う前記ティースの前記凸部の先端角同士に水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  32. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、複数の孔と、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースとが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は互いに隣り合う前記ティースの前記凸部の側縁部同士に水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  33. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、複数の孔と、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースとが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は、互いに隣り合う前記ティースの前記凸部のうち前記ステータコア用層板における径の外側方向に形成された角同士に水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  34. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、複数の孔と、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースとが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は前記凸部の両側基端部に水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  35. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、複数の孔と、ステータコア用層板の周方向に突出する凸部を先端部位に有するティースとが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は、前記凸部の基端部から周方向に延びる前記凸部の側縁部に水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  36. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には、複数の孔と複数のティースとが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は互いに隣り合う前記ティースの側縁部同士に前記隣り合うティースの間に形成されたスロット内に位置して水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  37. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板には複数の孔と複数のティースとが打ち抜き形成されており、
    前記第1位置決め部材は前記孔の孔形状を規定する孔縁部に水平方向で当接係合し、前記第2位置決め部材は前記ティースの両側基端部に水平方向で当接係合する請求項15に記載の積層治具。
  38. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板の外郭形状をなす外縁部には複数の溶接部が打ち抜き形成されており、
    前記位置決め補助部材は前記溶接部に水平方向で当接係合する請求項16に記載の積層治具。
  39. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板の外郭形状をなす外縁部には複数の耳部が打ち抜き形成されており、
    前記位置決め補助部材は前記耳部の両側基端部に水平方向で当接係合する請求項16に記載の積層治具。
  40. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板の外郭形状をなす外縁部には複数の耳部が打ち抜き形成されており、
    前記位置決め補助部材は前記耳部の両側縁部に水平方向で当接係合する請求項16に記載の積層治具。
  41. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板の外郭形状をなす外縁部には複数の耳部が打ち抜き形成されており、
    前記位置決め補助部材は前記耳部の先端角部に水平方向で当接係合する請求項16に記載の積層治具。
  42. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板の外郭形状をなす外縁部には複数の耳部が当該耳部の先端部位を円弧状をなすように打ち抜き形成されており、
    前記位置決め補助部材は前記耳部における円弧状の先端部位に水平方向で当接係合する請求項16に記載の積層治具。
  43. 前記層板はステータコア用層板であって、当該ステータコア用層板の外郭形状をなす外縁部には複数の溶接部と複数の耳部とが打ち抜き形成されており、
    前記位置決め補助部材は、前記各溶接部の間であって前記各耳部を含まない前記外縁部に水平方向で当接係合する請求項16に記載の積層治具。
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