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JP2005190667A - 色変換膜及び色変換ディスプレイ - Google Patents

色変換膜及び色変換ディスプレイ Download PDF

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JP2005190667A
JP2005190667A JP2003426626A JP2003426626A JP2005190667A JP 2005190667 A JP2005190667 A JP 2005190667A JP 2003426626 A JP2003426626 A JP 2003426626A JP 2003426626 A JP2003426626 A JP 2003426626A JP 2005190667 A JP2005190667 A JP 2005190667A
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light
carbon atoms
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JP2003426626A
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Kazumi Arai
一巳 新居
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】高い赤色純度を有し、高効率発光し、高い安定性を有する色変換膜を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの一般式(A)で表される色変換材料を含有し、該色変換材料以外からの発光を吸収することにより発光する色変換膜。
【化1】
Figure 2005190667

一般式(A)中、R1、R2、R3、R4、及びR5は、それぞれ水素原子又は置換基を表す。Xは酸素原子、硫黄原子、又はN−RY1を表し、RY1は水素原子又は置換基を表す。Lは共役結合からなる連結基を表す。Rx及びRyは、それぞれ水素原子又は置換基を表し、少なくとも一方は電子吸引性基を表す。
【選択図】 なし

Description

本発明は高精細で、耐久性および生産性に優れた多色表示を可能にする色変換膜および該色変換膜を利用した多色表示素子に関する。
最近、携帯電話やモバイルコンピュータなど携帯端末の小型ディスプレイ、デスクトップコンピュータ、薄型テレビなどの中〜大型ディスプレイなど種々の製品で高精細な薄型カラーディスプレイが利用されている。これら、カラーディスプレイは多色発光が要求され、フルカラーディスプレイとしては、主に青色、緑色、赤色の3色に発光する画素で構成されたものが開発されている。これら、3色の画素の発色方法は、LEDや有機電界発光素子のように、青色、緑色、赤色の三原色の発光体を分離配置し、それぞれを発光させる方法(特許文献1〜3等)が知られているが、有機電界発光素子の場合三色の発光材料をマトリックス状に高精細で配置しなくてはならないため、技術的に難易度が高く、製造コストが高くなる。また、三種の発光材料の発光寿命が異なるため、経時に従って色純度が変わってしまう等の欠点を有している。また、白色で発光する有機電界発光素子にカラーフィルタを用い、三原色を透過させる方法(特許文献4)があるが、高輝度のRGB発光を得るために必要な白色電界発光が実現できていない。
また、発光体の発光をマトリックス状に分離配置した蛍光発光体に吸収させ、それぞれの蛍光体からRGBの蛍光を発光させる方法(特許文献5等)も知られており、有機発光素子の発光域の光を吸収し、可視光領域に蛍光を発光する蛍光材料をフィルターとして用いる色変換方式が開示されている(特許文献6、特許文献7等)。このような蛍光色素を有する色変換膜を用いた素子は発光体の近紫外光または青色光のような弱いエネルギー線をもちいてもフルカラーディスプレイが構築でき有利である。また、蛍光色素が添加された色変換膜を反射電極上に形成させ、外光が電極上で反射し蛍光層を通過するとき、蛍光を発光することを利用した反射型カラー液晶表示装置(特許文献8等)が開示されている。
これら、色変換膜のパターニング方法としては、(1)蛍光色素を光または熱/光および熱反応性液状のレジスト中に分散させ、これをスピンコート法などで成膜した後、フォトリソグラフィ法でパターニングする方法(特許文献9)、および(2)塩基性バインダーに蛍光色素または蛍光顔料を分散させ、これを酸性水溶液でエッチングする方法(特許文献10)、(3)蛍光色素または蛍光顔料と低分子バインダーをマスクを用いて共蒸着し、パターニングを行う方法などが挙げられる。
特開昭57−157487号公報、 特開昭58−147989号公報、 特開平3−214593号公報 特開平3−194895号公報 特開平3−152897号公報 特開平5−258850号公報 特開平9−208944号公報 特開2002−131729号公報 特開平5−198921号公報 特開平9−208944号公報
カラーディスプレイとして実用化する上では、精細なカラー表示が可能であり、発光効率に優れ、長期安定性に優れること、また素子作製が平易であることが重要である。特に赤発光素子の発光効率は、視感度の点からで不利であり、他色と同程度の輝度を発現するにはより高効率発光し、より強い励起光に対する高い安定性が必要である。また、共蒸着法により色素変換膜を作成するには、良好な蒸着適性が必要である。
そこで、本発明者は、高い赤色純度を有し、高効率発光し、高い安定性を有する色変換膜を提供することを課題とした。
本発明者は、鋭意検討した結果、下記の手段により前記課題を解決した。
1.少なくとも1種の一般式(A)で表される色変換材料を含有し、該色変換材料以外からの発光を吸収することにより発光することを特徴とする色変換膜。
Figure 2005190667
一般式(A)中、R1、R2、R3、R4、及びR5は、それぞれ水素原子又は置換基を表す。Xは酸素原子、硫黄原子、又はN−RY1を表し、RY1は水素原子又は置換基を表す。Lは共役結合からなる連結基を表す。Rx及びRyは、それぞれ水素原子又は置換基を表し、少なくとも一方は電子吸引性基を表す。
2.前記色変換膜が該色変換膜以外から発せられた光を吸収することで発光する少なくとも一層の発光層を含み、該発光層が一般式(A)で表される化合物を含有することを特徴とする1に記載の色変換膜。
3.前記一般式(A)が一般式(I)で表されることを特徴とする1または2に記載の色変換膜。
一般式(I)
Figure 2005190667
式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ水素原子または置換基を表す。Xは酸素原子、硫黄原子、またはN−RY1を表し、RY1は水素原子または置換基を表す。Lは共役結合からなる連結基を表す。Z1は5ないし6員環を形成するに必要な原子群を表す。また、一般式(I)で表される化合物は金属錯体を形成したものでもよい。
4.前記一般式(A)が一般式(II)で表されることを特徴とする1〜3のいずれかに記載の色変換膜。
一般式(II)
Figure 2005190667
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R31、R32、R33およびR34は、それぞれ水素原子または置換基を表す。Xは酸素原子、硫黄原子、またはN−RY1を表し、RY1は水素原子または置換基を表す。Z2は5ないし6員環を形成するに必要な原子群を表す。L21およびL22は同一または互いに異なってもよく、それぞれメチン基、置換メチン基または窒素原子を表す。nは0ないし3の整数を表す。
5.さらにマトリックス材料を少なくとも1種有することを特徴とする1〜4のいずれかに記載の色変換膜。
6.前記マトリックス材料が光および/または熱によって架橋反応が進行し、硬化する、光硬化性、および/または熱硬化性、および/または光熱併用型硬化性樹脂を少なくとも有することを特徴とする5に記載の色変換膜。
7.前記マトリックス材料が共蒸着法により混合したマトリックス材料を少なくとも有することを特徴とする5または6に記載の色変換膜。
8.1〜7に記載の色変換膜と該色変換膜上の発光体とを備えたことを特徴とする色変換ディスプレイ。
9.8に記載の色変換膜上の発光体が、複数の画素を形成する電気的に独立し透明電極層、発光材料を含有する発光層、第二電極層を順次積層してなり、所望の画素に電気信号を入力することで該画素を発光せしめ、該発光が該発光部位の色変換膜に入射し、色変換膜中の色変換材料が蛍光発光することを特徴とする8に記載の色変換ディスプレイ。
本発明の色変換膜は赤色純度に優れ、高効率発光し、高い安定性を有する。また、良好な蒸着適性を有し、共蒸着法による高精細な色変換膜が作成可能である。また、該色変換膜を用いたディスプレイは赤色純度に優れ、高効率発光し、高い安定性を有する。
本発明の色変換膜は少なくとも1つの一般式(A)で表される色変換材料を含有し、該色変換材料以外の発光を吸収することにより発光することを特長とする色変換膜(色変換材料発光膜)である。
本発明の一般式(A)で表される化合物について以下に説明する。一般式(A)中、R1、R2、R3、R4、及びR5は、同一又は互いに異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は置換基を表す。
1、R2で表される置換基としては、例えばアルキル基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばn−ヘキシル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、tert−アミル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えば4−ヘキサニル等が挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばプロパルギル、4−ヘキサニル等が挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、ピレニル等が挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばヘキサノイル、2、2−ジメチルブチロイル、ベンゾイル等が挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばペンチルオキシカルボニル、オクチルオキシカルボニル等が挙げられる。)、
アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜10であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばヘキシルスルファモイル、ジプロピルスルファモイル、フェニルスルファモイル等が挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばペンチルカルバモイル、ジプロピルカルバモイル、フェニルカルバモイル等が挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばヘキシルスルホニル、トシル等が挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニル等が挙げられる。)、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子を含むものであり具体的には例えばイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル、アゼピニル等が挙げられる。)等が挙げられる。これらの置換基は更に置換されても良い。また置換基が二つ以上ある場合は、同一でも異なっていても良い。また、可能な場合には互いに連結して環を形成していても良い。
1、R2として好ましくは水素原子、脂肪族炭化水素基(アルキル基、アルケニル基、アルキニル基)、アリール基、ヘテロ環基、Lとアルキレン基で連結して5又は6員環を形成したもの、R1とR2 が連結して5ないし7員環を形成したものであり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、Lとアルキレン基で連結して5又は6員環を形成したもの、R1とR2が連結して5ないし7員環を形成したものであり、特に好ましくは炭素数6〜12のアルキル基、Lとアルキレン基で連結して5又は6員環を形成したもの、R1とR2が連結して5ないし7員環を形成したものである。
3〜R5で表される置換基としては、例えばアルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニル等が挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニル等が挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、ピレニル等が挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜12、特に好ましくは炭素数0〜6であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジフェニルアミノ、ジベンジルアミノ等が挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ等が挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、2−ナフチルオキシ等が挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数3〜16、特に好ましくは炭素数4〜12であり、例えばピリジノオキシ、ピリミジノオキシ、ピリダジノオキシ、ベンズイミダゾリルオキシ等が挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜20であり、例えばトリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチル
オキシ等が挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイル等が挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル等が挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜10であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシ等が挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等が挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノ等が挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノ等が挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノ等が挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜16、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイル等が挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイル等が挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオ等が挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に
好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオ等が挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数4〜20、より好ましくは炭素数4〜16、特に好ましくは炭素数4〜12であり、例えばピリジノチオ、ピリミジノチオ、ピリダジノチオ、ベンズイミダゾリルチオ、チアジアゾリルチオ等が挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシル等が挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニル等が挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイド等が挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミド等が挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子を含むものであり具体的には例えばイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル、アゼピニル等が挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリル等が挙げられる。)等が挙げられる。これらの置換基は更に置換されても良い。また置換基が二つ以上ある場合は、同一でも異なっていても良い。また、可能な場合には互いに連結して環を形成していても良い。
3として好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基であり、さらに好ましくは水素原子である。
4として好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、芳香族ヘテロ環基、R5と連結して環を形成したものであり、より好ましくは水素原子、アルキル基であり、更に好ましくは水素原子である。
5として好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、芳香族ヘテロ環基、R4と連結して環を形成したものであり、より好ましくはアルキル基(好ましくは炭素数2以上20以下のアルキル基、より好ましくは炭素数3以上20以下の分岐又は環状アルキル基、更に好ましくは炭素数4以上12以下の4級炭素を持つ分岐又は環状アルキル基、特に好ましくはtert−ブチル基である。)、アリール基(好ましくはo-位に置換基のあるアリール基、より好ましくは炭素数7以上30以下のo-位に置換基のあるアルキル置換フェニル基、更に好ましくは2、6−ジメチル置換フェニル基、特に好ましくは2、4、6−トリメチルフェニル基である。)であり、特に好ましくはtert−ブチル基、2、4、6−トリメチルフェニル基であり、最も好ましくはtert−ブチル基である。
Xは酸素原子、硫黄原子、又はN−RY1を表し、RY1は水素原子又は置換基を表す。RY1で表される置換基としては、例えばアルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチルなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜10であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜16、特に好ましくは炭素数0〜12
であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、具体的には例えばイミダゾリル、ピリジル、フリル、ピペリジル、モルホリノ、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリルなどが挙げられる。)などが挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよい。また、置換基が二つ以上ある場合は、同じでも異なってもよい。また、可能な場合には連結して環を形成してもよい。
Y1で表される置換基は好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基であり、より好ましくは、アルキル基、アリール基、芳香族ヘテロ環基であり、更に好ましくはアルキル基、アリール基である。
Xは好ましくは酸素原子、N−RY1であり、より好ましくは酸素原子である。
Lは共役結合の連結基を表す。Lで表される連結基として好ましくは、C、N、O、S、Se、Te、Si、Geなどで形成される共役結合性連結基であり、より好ましくはアルケニレン、アルキニレン、アリーレン、二価の芳香族ヘテロ環(好ましくはアジン、アゾール、チオフェン、フラン環から形成される芳香族へテロ環である。)及びNとこれらの組み合わせから成る基であり、更に好ましくはアルケニレン、アリーレン、二価の芳香族へテロ環及びNとこれらの組み合わせから成る基であり、特に好ましくはアルケニレンと炭素数6〜30のアリーレン、炭素数2〜30の二価の芳香族ヘテロ環の組合せから成る基であり、最も好ましくはアルケニレンと炭素数6〜30のアリーレンとの組合せから成る基である。Lで表される連結基の具体例として以下のものが挙げられる。
Figure 2005190667
Figure 2005190667
Figure 2005190667
Figure 2005190667
Lで表される連結基は置換基を有していてもよく、置換基としては例えば前記R1〜R5で表される置換基として挙げたものが適用できる。Lの置換基として好ましくはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、ハロゲン原子、シアノ基、ヘテロ環基、シリル基、であり、より好ましくはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、芳香族へテロ環基であり、更に好ましくはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、芳香族へテロ環基である。
x及びRyは、それぞれ同一又は互いに異なってもよく、水素原子又は置換基を表し、少なくとも一方は電子吸引性基を表す。また、RxとRyは連結して環を形成してもよい。
x、Ryで表される置換基としては、例えばR1〜R5の置換基として挙げたものが適用できる。Rx、Ryで表される置換基として好ましくは、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、カルボニル基、チオカルボニル基、オキシカルボニル基、アシルアミノ基、カルバモイル基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホリル基、イミノ基、シアノ基、ハロゲン原子、シリル基、芳香族ヘテロ環基であり、より好ましくはHammettのσp値(シグマパラ値)が0.2以上の電子吸引性基であり、更に好ましくはアリール基、芳香族ヘテロ環基、シアノ基、カルボニル基、チオカルボニル基、オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、イミノ基、ハロゲン原子及びRxとRyが連結して電子吸引性基の環を形成したものであり、特に好ましくは芳香族ヘテロ環基、カルボニル基、シアノ基、イミノ基、RxとRyが連結して電子吸引性基の環を形成したものであり、最も好ましくはシアノ基、RxとRyが連結して電子吸引性基の環を形成したものであり、中でもRxとRyが連結して電子吸引性基の環を形成したものでが好ましい。
一般式(A)で表される化合物はより好ましくは一般式(I)で表される化合物であり、一般式(A)のRx、Ryが連結して環を形成したものである。
一般式(I)について以下に説明する。Z1は5員環ないし6員環を形成するに必要な原子群を表し、形成される環としては通常メロシアニン色素で酸性核として用いられるものが好ましく、その具体例としては例えば以下のものが挙げられる。
(a)1、3−ジカルボニル核:例えば1、3−インダンジオン核、1、3−シクロヘキサンジオン、5、5−ジメチル−1、3−シクロヘキサンジオン、1、3−ジオキサン−4、6−ジオンなど。
(b)ピラゾリノン核:例えば1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン、3−メチル−1−フェニル−2−ピラゾリン−5−オン、1−(2−ベンゾチアゾイル)−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オンなど。
(c)イソオキサゾリノン核:例えば3−フェニル−2−イソオキサゾリン−5−オン、3−メチル−2−イソオキサゾリン−5−オンなど。
(d)オキシインドール核:例えば1−アルキル−2、3−ジヒドロ−2−オキシインドールなど。
(e)2、4、6−トリケトヘキサヒドロピリミジン核:例えばバルビツル酸又は2−チオバルビツル酸及びその誘導体など。誘導体としては例えば1−メチル、1−エチル等の1−アルキル体、1、3−ジメチル、1、3−ジエチル、1、3−ジブチル等の1、3−ジアルキル体、1、3−ジフェニル、1、3−ジ(p−クロロフェニル)、1、3−ジ(p−エトキシカルボニルフェニル)等の1、3−ジアリール体、1−エチル−3−フェニル等の1−アルキル−1−アリール体、1、3−ジ(2―ピリジル)等の1、3位ジヘテロ環置換体等が挙げられる。
(f)2−チオ−2、4−チアゾリジンジオン核:例えばローダニン及びその誘導体など。誘導体としては例えば3−メチルローダニン、3−エチルローダニン、3−アリルローダニン等の3−アルキルローダニン、3−フェニルローダニン等の3−アリールローダニン、3−(2−ピリジル)ローダニン等の3位ヘテロ環置換ローダニン等が挙げられる。
(g)2−チオ−2、4−オキサゾリジンジオン(2−チオ−2、4−(3H、5H)−オキサゾールジオン核:例えば3−エチル−2−チオ−2、4−オキサゾリジンジオンなど。
(h)チアナフテノン核:例えば3(2H)−チアナフテノン−1、1−ジオキサイドなど。
(i)2−チオ−2、5−チオゾリジンジオン核:例えば3−エチル−2−チオ−2、5−チアゾリジンジオンなど。
(j)2、4−チオゾリジンジオン核:例えば2、4−チアゾリジンジオン、3−エチル−2、4−チアゾリジンジオン、3−フェニル−2、4−チアゾリジンジオンなど(k)チアゾリン−4−オン核:例えば4−チアゾリノン、2−エチル−4−チアゾリノンなど。
(l)4−チアゾリジノン核:例えば2−エチルメルカプト−5−チアゾリン−4−オン、2−アルキルフェニルアミノ−5−チアゾリン−4−オンなど。
(m)2、4−イミダゾリジンジオン(ヒダントイン)核:例えば2、4−イミダゾリジンジオン、3−エチル−2、4−イミダゾリジンジオンなど。
(n)2−チオ−2、4−イミダゾリジンジオン(2−チオヒダントイン)核:例えば2−チオ−2、4−イミダゾリジンジオン、3−エチル−2−チオ−2、4−イミダゾリジンジオンなど。
(o)イミダゾリン−5−オン核:例えば2−プロピルメルカプト−2−イミダゾリン−5−オンなど。
(p)3、5−ピラゾリジンジオン核:例えば1、2−ジフェニル−3、5−ピラゾリジンジオン、1、2−ジメチル−3、5−ピラゾリジンジオンなど。
(q)ベンゾチオフェンー3−オン核:例えばベンゾチオフェンー3−オン、オキソベンゾチオフェンー3−オン、ジオキソベンゾチオフェンー3−オンなど。
(r)インダノン核:例えば1−インダノン、3−フェニルー1−インダノン、3−メチルー1−インダノン、3、3−ジフェニルー1−インダノン、3、3−ジメチルー1−インダノンなど。
1で形成される環として好ましくは1、3−ジカルボニル核、ピラゾリノン核、2、4、6−トリケトヘキサヒドロピリミジン核(チオケトン体も含む)、2−チオ−2、4−チアゾリジンジオン核、2−チオ−2、4−オキサゾリジンジオン核、2−チオ−2、5−チアゾリジンジオン核、2、4−チアゾリジンジオン核、2、4−イミダゾリジンジオン核、2−チオ−2、4−イミダゾリジンジオン核、2−イミダゾリン−5−オン核、3、5−ピラゾリジンジオン核、ベンゾチオフェンー3−オン核、インダノン核であり、更に好ましくは1、3−ジカルボニル核、2、4、6−トリケトヘキサヒドロピリミジン核(チオケトン体も含む)、3、5−ピラゾリジンジオン核、ベンゾチオフェンー3−オン核、インダノン核であり、特に好ましくは1、3−ジカルボニル核、2、4、6−トリケトヘキサヒドロピリミジン核(チオケトン体も含む)であり、最も好ましくは1、3−インダンジオン核である。
一般式(I)で表される化合物のうち、好ましくは一般式(II)で表される化合物である。式(II)中、R1、R2、R3、R4、R5およびXはそれぞれ一般式(I)におけるそれらと同義であり、また、好ましい範囲も同様である。R31、R32、R33およびR34は、それぞれ水素原子または置換基を表す。R31からR34で表される置換基としては、例えばR1〜R5の置換基として挙げたものが適用できる。更に、R31とR1、R34とR2はそれぞれ互いに連結して環(5ないし6員環)を形成してもよい。Z2 は5ないし6員環を形成するに必要な原子群を表す。
2で形成される環としては、Z1で形成される環のうち、1,3−ジカルボニル構造を環内に持つものであり、例えば1,3−シクロペンタンジオン、1,3−シクロヘキサンジオン、1,3−インダンジオン、3,5−ピラゾリジンジオン、2,4,6−トリケトヘキサヒドロピリミジン核などが挙げられ、好ましくは1,3−インダンジオン、3,5−ピラゾリジンジオン、バルビツル酸または2−チオバルビツル酸およびその誘導体であり、より好ましくは1,3−インダンジオン、1,2−ジアリール−3,5−ピラゾリジンジオンであり、更に好ましくは1,3−インダンジオン、1,2−ジフェニル−3,5−ピラゾリジンジオンであり、特に好ましくは1,3−インダンジオンである。
2で形成される環は置換基を有してもよく、置換基としては例えばR1〜R5の置換基として挙げたものが適用できる。また、置換基同士が連結して環を形成してもよい。
21およびL22は同一または互いに異なってもよく、それぞれメチン基、置換メチン基または窒素原子を表し、また置換メチン基の置換基を介してL21もしくはL22同士で、またはL21とL22は連結して4ないし6員環を形成してもよい。更に可能な場合にはL21、L22は、R3、R31もしくはR33と連結して環を形成してもよい。置換メチン基の置換基としては例えばR1〜R5で表される置換基として挙げたものが適用でき、好ましくはアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、シアノ基、ハロゲン原子であり、より好ましくはアルキル基、アルコキシ基であり、更に好ましくは低級アルキル基(好ましくは炭素数1〜4)である。L21およびL22として好ましくは無置換メチン基、アルキル置換メチン基、アルコキシ置換メチン基であり、より好ましくは無置換メチン基、またはL22がR31もしくはR33と連結して5または6員環を形成したものであり、更に好ましくは無置換メチン基である。nは0ないし3の整数を表し、好ましくは0、1または2であり、より好ましくは0または1であり、更に好ましくは1である。
一般式(A)、一般式(I)および一般式(II)で表される化合物(本発明の色変換材料)は低分子であっても良いし、残基がポリマー主鎖に接続された高分子量化合物(好ましくは質量平均分子量1000〜5000000、より好ましくは5000〜2000000、更に好ましくは10000〜1000000)、又は一般式(I)で表される化合物を主鎖に持つ高分子量化合物(好ましくは質量平均分子量1000〜5000000、より好ましくは5000〜2000000、更に好ましくは10000〜1000000)であっても良い。高分子量化合物の場合はホモポリマーであっても良いし、他のポリマーとの共重合体であっても良く、共重合体である場合はランダム共重合体であっても、ブロック共重合体であっても良い。本発明の色変換材料は、好ましくは低分子量化合物である。また本発明の色変換材料は金属キレートを形成した状態で含有されてもよい。
本発明の色変換材料の具体例としては下記のものが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお本発明の色変換材料はその互変異性体や金属錯体を形成したものであっても良い。
Figure 2005190667
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本発明の色変換(発光)材料を含有する色変換層は、該色変換材料を色変換層を構成する材料中、0.1質量%〜95質量%含有するのが好ましく、0.5質量%〜50質量%含有するのがより好ましく、1質量%〜10質量%含有するのが特に好ましい。色変換層は該色変換材料以外はマトリックス材料が主成分であるが、色変換層は上記、色変換(発光)材料及びマトリックス材料以外に適宜公知の材料を含有することができる。
本発明の色変換膜に用いられる他の材料について説明する。本発明に用いられる前記色変換材料は、好ましくは有機蛍光色素であり、発光体から発する近紫外領域ないし可視領域の光、特には青色ないし青緑色領域の光を吸収して異なる可視光を発するものである。光源として青色ないし青緑色領域の光を発光する有機発光素子を用いる場合、該素子からの光を単なる赤色フィルタに通して赤色領域の光を得ようとすると、元々赤色領域の波長の光が少ないために極めて暗い出力光になってしまう。したがって、該素子からの青色ないし青緑色領域の光を、蛍光色素によって赤色領域の光に変換させることにより、赤色領域の光の十分な強度の出力が可能となる。
一方、緑色領域の光は、赤色領域の光と同様に、該素子からの光を別の有機蛍光色素によって緑色領域の光に変換させて出力してもよい。あるいはまた、該素子の発光が緑色領域の光を十分に含むならば、該素子からの光を単に緑色フィルタを通して出力してもよい。
さらに、青色領域の光に関しては光に関しては、有機発光素子の光を蛍光色素を用いて変換させて出力させてもよいが、しかしより好ましくは有機発光素子の光を単なる青色フィルタに通して出力させる。
発光体から発する青色から青緑色領域の光を吸収して、赤色領域の蛍光を発する蛍光色素としては、本発明の前記化合物の他に例えばローダミンB、ローダミン6G、ローダミン3B、ローダミン101、ローダミン110、スルホローダミン、ベーシックバイオレット11、ベーシックレッド2などのローダミン系色素、シアニン系色素、1−エチル−2−[4−(p−ジメチルアミノフエニル)−1,3−ブタジエニル]−ピリジニウムパークロレート(ピリジン1)などのピリジン系色素、あるいはオキサジン系色素などが挙げられる。さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も蛍光性があれば使用することができる。
発光体から発する青色ないし青緑色領域の光を吸収して、緑色領域の蛍光を発する蛍光色素としては、例えば3−(2’−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)、3−(2’−ベンゾイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)、3−(2’−N−メチルベンゾイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン30)、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−トリフルオロメチルキノリジン(9,9a,1−gh)クマリン(クマリン153)などのクマリン系色素、あるいはクマリン色素系染料であるベーシックイエロー51、さらにはソルベントイエロー11、ソルベントイエロー116などのナフタルイミド系色素などが挙げられる。さらに、各種染料(直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料など)も蛍光性があれば使用することができる。
なお、本発明に用いる有機蛍光色素を、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、アルキッド樹脂、芳香族スルホンアミド樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂及びこれらの樹脂混合物などに予め練り込んで顔料化して、有機蛍光顔料としてもよい。また、これらの有機蛍光色素や有機蛍光顔料(本明細書中で、前記2つを合わせて有機蛍光色素と総称する)は単独で用いてもよく、蛍光の色相を調整するために2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明に用いる有機蛍光色素は、色変換膜に対して、該変換膜の質量を基準として0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%含有される。もし有機蛍光色素の含有量が0.01質量%未満ならば、十分な波長変換を行うことができず、あるいは該含有量が10%を越えるならば、濃度消光等の効果により色変換効率の低下をもたらす。
マトリクス材料について説明する。本発明の色変換膜に用いられるマトリクス材料は、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂(レジスト)を、光および/または熱処理して、ラジカル種またはイオン種を発生させて重合または架橋させ、不溶不融化させたものである。また、色変換膜のパターニングを行うために、該光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂は、未露光の状態において有機溶媒またはアルカリ溶液に可溶性であることが望ましい。
具体的には、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂は、(1)アクロイル基やメタクロイル基を複数有するアクリル系多官能モノマーおよびオリゴマーと、光または熱重合開始剤とからなる組成物、(2)ボリビニル桂皮酸エステルと増感剤とからなる組成物、(3)鎖状または環状オレフィンとビスアジドとからなる組成物、および(4)エポキシ基を有するモノマーと酸発生剤とからなる組成物などを含む。特に(1)のアクリル系多官能モノマーおよびオリゴマーと光または熱重合開始剤とからなる組成物が、高精細でパターニングが可能であること、および耐溶剤性、耐熱性等の信頼性が高いことにより、好ましい。前述したように、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂に光および/または熱を作用させて、マトリクス材料を形成する。
なお、本明細書中において「不飽和官能基」とは、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂中の炭素−炭素二重結合に加えて、添加される重合開始剤中に含まれる全ての二重結合、三重結合を含む。
本発明で用いることができるアクリル系多官能モノマーは、たとえば、「V259PA/P5」(商品名、新日鐵化成工業株式会社)を用いることができる。
本発明で用いることができる光重合開始剤は、含まれる蛍光変換色素が吸収しない波長の光によって重合を開始するものであることが好ましい。
本発明の発光層において、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂中の樹脂自身が光または熱により重合することが可能である場合には、光重合開始剤および熱重合開始剤を添加しないことも可能である。さらに、マトリクス樹脂の不飽和官能基濃度の調整に必用な場合には、光架橋(重合)反応あるいは熱重合反応を促進させる添加剤を添加することも可能である。
マトリクス材料は、支持基板上に該樹脂の溶液または分散液を塗布して樹脂の層を形成し、そして所望される部分の光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂を露光することにより重合させて形成される。マトリクス材料の不飽和官能基濃度を調整する手段として、形成時の露光条件(照射光強度・照射量・照射波長)は重要である。照射波長は、該光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂中に含まれる光重合開始剤または該樹脂自身に依存し、重合開始に好適な波長が選択される。また、以下に詳細に述べるベーク処理を行って該樹脂の重合をさらに促進してもよい。
さらに、該樹脂の露光を行う前に、外樹脂層上面に、酸素を遮断する透明な樹脂膜を形成することも挙げられる。本手法は、色変換フィルタの膜厚が5μmを越える厚膜である時、特に有効である。
前述のように、所望される部分に露光を行って光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂を不溶化させた後に、パターニングを行う。パターニングは、未露光部分の樹脂を溶解または分散させる有機溶媒またはアルカリ溶液を用いて除去する、慣用の方法によって実施することができる。
パターニングされたマトリクス材料に対して、さらに加熱(ベーク)処理を施して、マトリクス樹脂のさらなる重合を行ってもよい。このベーク処理は、重合反応促進効果の他に、モノマー等の未反応の低分子量成分を揮発除去する効果も期待できるため、より好ましい。このベーク条件(加熱方法・加熱温度・加熱時間)の変更は、マトリクス樹脂の不飽和官能基濃度を調整する手段として有用である。ベーク処理は、抵抗線ヒータ、赤外線ランプ等の慣用の加熱手段を用いることによって実施される。
また、マトリックス材料として有機低分子材料を用いてもよい。この場合、色変換膜の作成する手法としては例えば該マトリックス材料と色変換発光材料を共蒸着する方法が挙げられる。また、パターニングは共蒸着時にマスクを用い、所望の位置に、色変換膜を形成させることができる。
本発明の色変換膜は保護層を有しても良く、該保護層は発光層を保護し、色変換フィルタの上面を平坦にするものである。
また、この保護層の上面に、保護層のガスバリア性を向上させる目的で、酸化珪素や酸化アルミニウム等の絶縁性無機酸化物層を形成してもよい。
本発明の色変換膜は金属電極上に形成されても、透明支持基板上に形成されてもよい。また、透明支持基板は、色変換膜および保護層の形成に用いられる条件(溶剤、温度等)に耐えるものであるべきであり、さらに寸法安定性に優れていることが好ましい。
色変換膜の作製(特にスピンコート法)の際に用いられる溶剤としては、有機蛍光色素及びマトリックス材料、さらには有機蛍光顔料中の樹脂を溶解又は分散しうるものであればよく、特に制限はない。このような溶剤としては、例えばエタノール;ジクロロメタン;1,2−ジクロロエタン;クロロホルム;アセトン;シクロヘキサノン;トルエン;ベンゼン;キシレン;N,N−ジメチルホルムアミド;N−メチルピロリドン;1,2−ジメトキシエタン;1,2−ジエトキシエタン;エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ);エチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ);エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(エチルセロソルブアセテート)などを用いることができる。これらの溶剤は、それぞれ単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。なお、溶剤の量は、色変換膜の作製方法に応じて、適宜加え、適度な粘度又は固形分濃度調整を行う。また、有機蛍光顔料を分散させる場合には、適当な分散剤、界面活性剤を加えればよい。
色変換フィルタは前述の支持基板上に、1種または複数種の色変換膜を所望されるパターンに形成することにより、本発明の色変換フィルタを作成する。色変換膜は、前述の蛍光変換色素およびレジストを含む組成物を支持基板上に塗布し、所望されるパターンを形成するためのマスクを通して露光され、パターニングされ、必要に応じてベーク処理されて、所望のパターンを有して作成される。カラーディスプレイを作成する際には、赤、緑および青の3種の色変換膜を形成することが好ましい。発光体として青色または青緑色を発光するものを用いる場合には、前述のように、赤および緑の色変換膜および青のフィルタ層を形成することも可能である。本明細書において、所望されるパターンを有する色変換膜およびフィルタ層を、色変換パターン層と総称する。
発光層の所望されるパターンは使用される用途に依存する。赤、緑および青の矩形または円形の区域を1組として、それを支持基板全面に作成してもよい。あるいはまた、赤、緑および青の隣接し平行するストライプ(所望される幅を有し、支持基板1の長さに相当する長さを有する区域)を1組とし、それを支持基板全面に作成してもよい。特定の色変換膜を、他の色の色変換膜よりも多く(数的および面積的に)配置することもできる。
本発明の色変換方式カラーディスプレイは、前述の色変換フィルタと、該フィルタの保護層の側に設けられた発光体とを有する。該発光体は、近紫外から可視領域の光、好ましくは青色から青緑色領域の光を発光するものであればよい。本発明において、好ましくは、該発光体として有機EL発光体が用いられる。
本発明の色変換方式カラーディスプレイ中に用いられる有機EL発光体は、近紫外から可視領域の光、好ましくは青色から青緑色領域の光を、上記蛍光色変換フィルタに入射し、該蛍光色変換フィルタにより異なる波長の可視光に変換して出力させる。
有機EL発光体は、一対の電極の間に有機発光層を扶持し、必要に応じ、正孔注入層や電子注入層を介在させた構造を有している。具体的には、下記のような層構成からなるものが採用される。
上記各層の材料としては、公知のものが使用される。有機発光層として青色から青緑色の発光を得るためには、例えばベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、べンゾオキサゾール系などの蛍光増白剤、金属キレート化オキソニウム化合物、スチリルベンゼン系化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、縮合芳香族環化合物などの一重項励起状態から発光するものやイリジウム、白金、レニウム、オスミウムなどの遷移金属を含む錯体化合物など三重項励起状態から発光するものが好ましく使用される。
また、該有機EL発光体の駆動方法は陽極および陰極のパターンはそれそれ平行なストライプ状をなし、互いに交差するように形成されてもよい。その場合には、本発明の有機発光素子はマトリクス駆動を行うことができ、すなわち、陽極の特定のストライプと、陰極の特定のストライプに電圧が印加された時に、有機発光層において、それらのストライプが交差する部分が発光する。そしてその選択されたストライプに電圧を印加することによって、特定の蛍光色変換膜および/またはフィルタ層が位置する部分のみを発光させることができる。
また、陽極をストライプパターンを持たない一様な平面電極とし、および陰極を各画素に対応するようパターニングしてもよい。その場合には、各画素に対応するスイッチング素子を設けて、いわゆるアクティブマトリクス駆動を行うことが可能になる。
[実施例]
以下、本発明を適用した実施例を説明する。
赤色発光色変換膜の作成・評価
バインダーとして、富士ハントエレクトロニクステクノロジー(株)のネガ型アクリル系フォトレジストCTと緑色光吸収用蛍光材料としてコダック社のローダミンBをエタノールに溶解した後、青色光吸収用蛍光顔料としてシンロイヒカラーFA45Jを添加し、ホモジナイザーを用い撹拌分散した。得られた光変換材料をスピンコート法で10μmの厚さに塗布し、色変換層とした。ローダミンBの替わりに本発明化合物D−20を用い上記と同様にして赤色発光色変換膜を作成した。
これら、2つの色変換膜に、λmax=470nmの青色光を照射し、変換効率を測定した。
さらに、青色光を10時間連続照射し、赤発光強度の照射後の照射前に対する維持率を測定した。
Figure 2005190667
表1より本発明化合物を用いた色変換膜は変換効率および耐久性に優れることがわかる。
本発明はフラットパネルディスプレイ、バックライト、照明光源、表示素子、電子写真、有機半導体レーザー、記録光源、露光光源、読みとり光源、標識、看板、光通信デバイスに利用可能である。
本発明の色変換フィルタを示す断面概略図である。 本発明の色変換フィルタを用いた色変換方式カラーディスプレイの構成例を示す断面概略図である。 本発明の色変換フィルタを用いた色変換方式カラーディスプレイの他の構成例を示す断面概略図である。 本発明の色変換フィルタを用いた色変換方式カラーディスプレイの別の構成例を示す断面概略図である。
符号の説明
1 透明な支持基板
2 赤色変換パターン層
3 緑色変換パターン層
4 青色フィルタ層
5 保護層
6 透明電極
7 正孔注入層
8 正孔輸送層
9 有機発光層
10 電子注入層
11 電極
12 電子輸送性色変換パターン層
13 青色発光層

Claims (9)

  1. 少なくとも1種の一般式(A)で表される色変換材料を含有し、該色変換材料以外からの発光を吸収することにより発光することを特徴とする色変換膜。
    Figure 2005190667
    一般式(A)中、R1、R2、R3、R4、及びR5は、それぞれ水素原子又は置換基を表す。Xは酸素原子、硫黄原子、又はN−RY1を表し、RY1は水素原子又は置換基を表す。Lは共役結合からなる連結基を表す。Rx及びRyは、それぞれ水素原子又は置換基を表し、少なくとも一方は電子吸引性基を表す。
  2. 前記色変換膜が該色変換膜以外から発せられた光を吸収することで発光する少なくとも一層の発光層を含み、該発光層が一般式(A)で表される化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の色変換膜。
  3. 前記一般式(A)が一般式(I)で表されることを特徴とする請求項1または2に記載の色変換膜。
    一般式(I)
    Figure 2005190667
    式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ水素原子または置換基を表す。Xは酸素原子、硫黄原子、またはN−RY1を表し、RY1は水素原子または置換基を表す。Lは共役結合からなる連結基を表す。Z1は5ないし6員環を形成するに必要な原子群を表す。
  4. 前記一般式(A)が一般式(II)で表されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の色変換膜。
    一般式(II)
    Figure 2005190667
    式中、R1、R2、R3、R4、R5、R31、R32、R33およびR34は、それぞれ水素原子または置換基を表す。Xは酸素原子、硫黄原子、またはN−RY1を表し、RY1は水素原子または置換基を表す。Z2は5ないし6員環を形成するに必要な原子群を表す。L21およびL22は同一または互いに異なってもよく、それぞれメチン基、置換メチン基または窒素原子を表す。nは0ないし3の整数を表す。
  5. さらにマトリックス材料を少なくとも1種有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の色変換膜。
  6. 前記マトリックス材料が光および/または熱によって架橋反応が進行し、硬化する、光硬化性、および/または熱硬化性、および/または光熱併用型硬化性樹脂を少なくとも有することを特徴とする請求項5に記載の色変換膜。
  7. 前記マトリックス材料が共蒸着法により混合したマトリックス材料を少なくとも有することを特徴とする請求項5または6に記載の色変換膜。
  8. 請求項1〜7に記載の色変換膜と該色変換膜上の発光体とを備えたことを特徴とする色変換ディスプレイ。
  9. 請求項8に記載の色変換膜上の発光体が、複数の画素を形成する電気的に独立し透明電極層、発光材料を含有する発光層、第二電極層を順次積層してなり、所望の画素に電気信号を入力することで該画素を発光せしめ、該発光が該発光部位の色変換膜に入射し、色変換膜中の色変換材料が蛍光発光することを特徴とする請求項8に記載の色変換ディスプレイ。
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