JP2005006478A - 双方向スイッチ回路およびモータ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】駆動回路用電源10は、ダイオード42〜45が結線されたダイオードブリッジ10a、コンデンサ10b、出力電圧調整部10cで構成される。出力電圧調整部10cは双方向スイッチ8b〜8nのベースに供給する電圧となるように、コンデンサ10bの出力電圧を調整する。駆動回路用電源10の出力は、各双方向スイッチ回路8b、8c、…8nの各々のチャージポンプ回路の電源に接続される。以上の構成により、各双方向スイッチ回路8b、8c、…8nのベース駆動用電源を1つの駆動回路用電源で構成することができ、回路が簡単になり、低コスト、小型な双方向スイッチ回路を提供することができる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、双方向スイッチを駆動するための双方向スイッチ回路、及びその双方向スイッチ回路を用いたモータ駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は従来の単方向スイッチ素子を駆動するためのチャージポンプ回路を備えたスイッチ回路である。101は交流電源、102はダイオードブリッジ121〜124とコンデンサ125からなる整流回路、103は駆動回路用電源、104a、104bはチャージポンプ回路、105a、105bは逆並列ダイオードを備えた単方向スイッチ素子、106はチャージポンプ回路と単方向スイッチ素子とからなる回路を直列接続したスイッチ回路である。
【0003】
チャージポンプ回路104aは図8(a)に示すように、Sa〜Sdの4つの端子を持つ回路であり、コンデンサ107、駆動用信号に応じてベースに駆動用電圧を供給するかしないかを決める出力作成部108、ダイオード109から構成されている。また、チャージポンプ回路104bは図8(b)に示すように、Sa〜Sdの4つの端子を持つ回路であり、チャージポンプ回路104aからダイオード109を取り除いた構成である。チャージポンプ回路104a並びに104bにおけるSa〜Sdの4つの端子の接続点は図7に示す通りである。単方向スイッチ素子105aおよび105bは各々逆並列ダイオード127,129を備えた一般的なトランジスタ126,128であり、エミッタを基準としてベースに正の電圧を印加すればコレクタからエミッタへ電流が流れる。したがって、単方向スイッチ素子105aや105bをオンオフするには、ベースに駆動用電圧を印加すればよく、この駆動用電圧は駆動回路用電源103から供給する。
【0004】
単方向スイッチ素子105bの場合はエミッタ電位と駆動回路用電源103の負側電位が同電位であるから、駆動回路用電源103の正側の端子電圧を直接単方向スイッチ素子105bのベースに入力すればスイッチがオンされる。また、単方向スイッチ素子105aの場合は、単方向スイッチ素子105bのオンやオフの状態、あるいは、流れる電流の状態によって電位が変わり、すなわち、整流回路102の負側電位になったり正側電位になったりする。したがって、単方向スイッチ素子105aをオンオフするには、変化するエミッタ電位を基準とした駆動用電圧をベースに印加する必要があるため、図8(a)に示したようなチャージポンプ回路104aを用いることで、エミッタ電位が変化してもベースに駆動用電圧を印加することができる。
【0005】
単方向スイッチ素子105aのエミッタ電位が整流回路102の負側と同電位の場合、駆動回路用電源103から駆動用電圧を供給することが可能である。この時、コンデンサ107には駆動回路用電源103の電圧と同じ電圧が印加されるので、このタイミングで単方向スイッチ素子105aをオンオフ動作することは可能である。また、単方向スイッチ素子105aのエミッタ電位が整流回路102の正側と同電位の場合、ダイオード109の働きにより、駆動回路用電源103へ逆に電流が流れ出すことはない。この時はコンデンサ107に電圧が残っている期間はベースに駆動電圧が印加できるので、単方向スイッチ素子105aを駆動することができる。このようにして、チャージポンプ回路104aが動作するので、駆動回路用電源103が1つあれば、それぞれの単方向スイッチ素子をオンオフ駆動することができる(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
図9は従来のモータ駆動装置を表す回路図である。交流電源101、整流回路102は図7と同様である。109は単方向スイッチ素子から構成されるインバータ回路である。単方向スイッチ素子は各々、逆並列ダイオード137〜142を備えた一般的なトランジスタ131〜136にて構成される。駆動回路用電源やチャージポンプ回路は、図7と同様に各単方向スイッチ素子に対して構成することができ、図示を省略している。110はモータ、111は電流検出器、112はモータ110を駆動するためのモータ制御部である。
【0007】
モータ制御部112は電流検出器111からの信号を得てモータ電流を検出し、モータ110の駆動状態を把握し、インバータ回路109の各単方向スイッチ素子をオンオフ駆動する信号を出力する(信号線は図示しない)。電流検出器111は、シャント抵抗などの抵抗素子あるいは電流センサを使用するものが一般的である。シャント抵抗を使用する場合は、モータ制御部112の負側電位を図9のようにシャント抵抗の片方と接続して同電位とし、シャント抵抗のもう一方の電位をモータ制御部112に入力することで、シャント抵抗にかかる電圧からモータ電流を算出する。
【0008】
このように、モータ制御部112を整流回路102の負側電位と接続して同電位とすることで、モータ制御部112からチャージポンプ回路への出力信号を同電位とすることができるので、絶縁回路を構成する必要がなくなり、回路構成が簡単になる。
【0009】
【特許文献1】
特開平6−253553号公報(第1図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来技術は、交流電源101と整流回路102で得られた直流電源を入力とし、単方向スイッチ素子を直列接続してなるスイッチ回路106を駆動するものであり、チャージポンプ回路に電圧を供給する駆動回路用電源103の負側はスイッチ回路106の負側と接続してなるため、駆動回路用電源103の負側電位はスイッチ回路106の各単方向スイッチ素子のエミッタ電位と同電位か、あるいは、同電位と低い電位を繰り返す電位となる。したがって、チャージポンプ回路で各単方向スイッチ素子の駆動回路用電源を構成することができる。
【0011】
このようなスイッチ回路に供給される直流電源は、図7のように交流電源101と整流回路102で構成するため、ダイオードブリッジによる回路損失が発生するという課題や、コンデンサは電解コンデンサ等で構成した際には大型部品となるため、装置を小型化、低コスト化しにくいという課題がある。
【0012】
そこで、回路損失の低減ならびに装置の小型化の目的で、近年は交流電源を整流せず、直接的にスイッチ回路に電力を供給すべくスイッチ素子に双方向スイッチ素子を用いるものがある。双方向スイッチ素子を使用することで、整流回路が不要となり、ダイオードブリッジの回路損失を低減できる上、大型のコンデンサを取り除くことができるので、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
【0013】
しかしながら、交流電源に対して双方向スイッチ素子を直列接続してなる双方向スイッチ回路に対しては、電圧の正負の方向が逆転するため、直流電源を交流電源に置き換えて各単方向スイッチ素子を双方向スイッチ素子に置き換えただけの回路では、各双方向スイッチ素子を駆動するための駆動回路用電源を作成することができない。各双方向スイッチ素子毎に駆動回路用電源を設ければ各双方向スイッチ素子を駆動することはできるが、装置の大型化やコストの増大を招くため、各双方向スイッチ素子を駆動できる新たな駆動回路用電源が望まれていた。
【0014】
また、上述の双方向スイッチ回路を用いてモータ駆動装置を構成する場合、上述のようなチャージポンプ回路を用いて双方向スイッチ回路を駆動する場合は、上述したように電圧の正負が入れ替わるため、モータ制御部とチャージポンプ回路と電流検出器を同電位で構成することができないため、従来のような単方向スイッチ素子を用いた回路構成と同様の回路構成で単方向スイッチ素子を双方向スイッチ素子に置き換えただけではモータ駆動装置を実現することはできなかった。
【0015】
本発明は、上述した課題を解決し、双方向スイッチを駆動するための駆動回路用電源を小型で安価に提供し当該駆動回路用電源を用いた双方向スイッチ回路を提供し、また、双方向スイッチ回路を用いたモータ駆動装置を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、双方向スイッチと、前記双方向スイッチを駆動するための駆動回路とを具備し、前記駆動回路をチャージポンプ回路で構成している。また、双方向スイッチは交流電源に接続され、前記交流電源からの交流信号を全波整流するダイオードブリッジと、前記ダイオードブリッジの出力に接続して直流電圧を作成するコンデンサと、前記コンデンサの出力に基づいて前記チャージポンプ回路への電源を作成する駆動回路用電源とを備えている。更に、交流電源に接続される前記双方向スイッチ回路を複数接続して負荷に電力を供給し、唯一の駆動回路用電源からそれぞれの前記双方向スイッチ回路に駆動用電源を供給するように構成している。このように構成することで、1つの駆動回路用電源がすべての双方向スイッチ素子を駆動するための駆動用電源として電圧を供給できるので、それぞれの双方向スイッチ毎に駆動回路用電源を構成する必要がなくなり、小型で安価な双方向スイッチ回路を提供することができる。
【0017】
また、本発明は、交流電源に接続される双方向スイッチ回路を複数接続してモータに電力を供給する上述した本発明の双方向スイッチ回路を用いたモータ駆動装置であって、前記モータを制御するモータ制御部を有し、前記コンデンサの出力あるいは前記駆動回路用電源の出力に基づいて前記モータ制御部の電源を供給した構成としている。以上の構成によって、駆動回路用電源とモータ制御部の電源を同電位にできるので、モータ制御部が出力する駆動用信号とチャージポンプ回路とを絶縁せずに接続でき、回路構成が簡単で小型で安価なモータ駆動装置を提供することができる。
【0018】
また、本発明のモータ駆動装置は、交流電源の一方の端子と前記双方向スイッチ回路との間に電流検出器を接続し、前記電流検出器から前記モータ制御部に出力される信号を前記交流電源に対して絶縁した構成とすることで、モータ制御部の電位と電流検出器からの出力電位が異なっていても安全に電流検出器からの出力信号を得ることができるので、モータ制御部がモータ電流値を検出することができる。双方向スイッチは通常は半導体素子で構成されるが、半導体素子は定格電流が決まっていて、定格を超える電流を流し続けると素子が破損する。したがって、双方向スイッチが破損しないように定格を超える電流が流れた場合は素子の動作を停止しなければならない。そのため、上述のように構成することで、モータ制御部が双方向スイッチに流れている電流値を検出できるので、モータ駆動装置を破壊から防止することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態の双方向スイッチ回路およびモータ駆動装置について、図1から図6を用いて説明する。
【0020】
《実施の形態1》
図1は本発明に係る実施の形態1の双方向スイッチ回路の構成を示す回路図である。図1において、1は双方向スイッチ、7aは双方向スイッチ1における接続点Aから接続点Bの方向へ電流を通す第1のスイッチ部、7bは双方向スイッチ1における接続点Bから接続点Aの方向へ電流を通す第2のスイッチ部、2aおよび2bは負荷回路、3aは第1のスイッチ部7aがスイッチオンするために必要な電圧を発生する直流電源、3bは第2のスイッチ部7bがスイッチオンするために必要な電圧を発生する直流電源、4aおよび4bはダイオード、5aおよび5bはコンデンサ、6aは外部からのオンオフ信号を受けて、第1のスイッチ部7aのトランジスタのベースに電圧を印加するかしないかを決定する第1の駆動部、6bは外部からのオンオフ信号を受けて、第2のスイッチ部7bのトランジスタのベースに電圧を印加するかしないかを決定する第2の駆動部である。ダイオード4a、コンデンサ5a、第1の駆動部6aにて、第1のチャージポンプ回路20を、また、ダイオード4b、コンデンサ5b、第1の駆動部6bにて、第2のチャージポンプ回路30を構成している。更に、第1のチャージポンプ回路20、第2のチャージポンプ回路30、双方向スイッチ1にて、双方向スイッチ回路8を構成している。
【0021】
以下、第1のスイッチ部7aを駆動するための回路動作について説明する。
【0022】
負荷回路2aに印加される電圧VLは、負荷回路2aの内部回路構成に応じて、直流電源3aの負側電位よりも下がらない範囲で、変化してもよい。例えば、電圧VLがほとんど0で双方向スイッチ1の下側電位(接続点Bでの電位)が直流電源3aの負側電位とほぼ同じ電位になった場合、直流電源3aはダイオード4aを通じてコンデンサ5aに電流を流し、コンデンサ5aに印加される電圧は直流電源3aの電源電圧VDとほぼ等しくなる。その後、電圧VLが増大方向に変化して双方向スイッチ1の下側電位(接続点Bでの電位)が直流電源3aの正側電位よりも高くなった場合、ダイオード4aが逆導通を阻止するので、コンデンサ5aに印加される電圧は保持される。したがって、駆動部6aは第1のスイッチ部7aのトランジスタのベースに必要な電圧を印加することができるので、第1のスイッチ部7aを適切に駆動でき、双方向スイッチ1の接続点Aから接続点Bの方向への導通が、駆動部6aへのオンオフ信号に基づいて正しく制御できる。
【0023】
第2のスイッチ部7bは第1のスイッチ部7aと、双方向スイッチ1に関して点対称な回路構成(ミラー回路)となっている。各構成要素も全く同一であり、対応するものには各々符号の添字をbとして記述している。回路部2bに印加される電圧VL’、直流電源3bの電源電圧VD’は、各々、上述したVL、VDと同一であってもよいし、異なるものであっても構わない。この第2のスイッチ部7bは、上述した第1のスイッチ部7aと全く同様の制御にて、同様の回路動作を実現できることは明らかであるので、その回路動作については説明を省略する。
【0024】
以上のように、本実施形態の構成とすることで、双方向スイッチの駆動回路が実現できるので、これを用いた双方向スイッチ回路を提供することができる。
【0025】
《実施の形態2》
図2は本発明に係る実施の形態2の双方向スイッチ回路の構成を示す回路図である。図2において、双方向スイッチ1aは、接続点Aから接続点Bの方向への導通を行う第1のスイッチ部7aと、接続点Bから接続点Aの方向への導通を行う第2のスイッチ部7bと、2つのダイオード40,41とから構成されている。また、第1のスイッチ部7aのエミッタと第2のスイッチ部7bのエミッタとが接続されている。負荷回路2a、直流電源3a、ダイオード4a、4b、コンデンサ5a、5b、駆動部6a、6bは実施の形態1と同様である。8aは第1のチャージポンプ回路20と第2のチャージポンプ回路30を含めた双方向スイッチ回路である。図2と図1との比較からも、第1のチャージポンプ回路20、第2のチャージポンプ回路30の内部回路構成は、上述した実施の形態1と同様の構成であり、同様の動作をするので、説明を省略する。
【0026】
双方向スイッチ1aを本実施形態のように構成することにより、第1のスイッチ部7aのエミッタと第2のスイッチ部7bのエミッタが共通電位となり、この共通電位端子にチャージポンプ回路を構成するコンデンサ5a、5bの負側を接続することができるため、実施の形態1に比べてさらに、直流電源3bが不要となり、回路構成が一層簡単になるというメリットがある。
【0027】
《実施の形態3》
図3は本発明に係る実施の形態3の双方向スイッチ回路の構成を示す回路図である。図3において、8b、8c、…8nは実施の形態2で示した、チャージポンプ回路を含む双方向スイッチ回路8aと同様の双方向スイッチ回路、9は単相交流電源、10は駆動回路用電源である。駆動回路用電源10は、ダイオード42〜45が同図の如く結線されたダイオードブリッジ10a、コンデンサ10b、出力電圧調整部10cで構成される。出力電圧調整部10cは双方向スイッチ回路8b、8c、…8nのベースに供給する電圧となるように、コンデンサ10bの出力電圧を調整する。駆動回路用電源10の出力は、各双方向スイッチ回路8b、8c、…8nのそれぞれのチャージポンプ回路の電源に接続される。このように構成することで、各双方向スイッチ回路8b、8c、…8nのベース駆動用電源を1つの駆動回路用電源で構成することができるので、回路が簡単になり、低コスト、小型な双方向スイッチ回路を提供することができる。
【0028】
なお、図3は交流電源として単相交流電源を用いた場合であるが、交流電源として3相交流電源を用いた場合の例を図4に示す。11は3相交流電源、双方向スイッチ回路8zは、実施の形態2で説明した双方向スイッチ回路8aを1個あるいは複数個接続された回路である。接続の形態は、直列、並列いずれでもよく、3相交流電源にどのように接続されていてもよい。駆動回路用電源12は、ダイオード46〜51が図4の如く結線されたダイオードブリッジ12a、コンデンサ12b、出力電圧調整部12cで構成される。コンデンサ12bは図3におけるコンデンサ10bと、また、出力電圧調整部12cは図3における出力電圧調整部10cと同じ機能を有している。本構成にて、駆動回路用電源12の出力を双方向スイッチ回路8zのそれぞれのチャージポンプ回路用電源に接続した構成とすることにより、駆動回路用電源を複数の双方向スイッチ回路毎に設ける必要がないため回路が簡単になる。さらに、低コスト、小型な双方向スイッチ回路を提供することができる。
【0029】
なお、図3および図4は、図2における双方向スイッチ回路8aを使用する場合の回路図であるが、図1に示した双方向スイッチ回路8を使用してもよい。なぜなら、図3において、駆動回路用電源10の負側電位は、双方向スイッチ回路8b、8c、…8nのすべてのトランジスタのエミッタ電位よりも、低いか、あるいは同電位である。同様に、図4において、駆動回路用電源12の負側電位は、双方向スイッチ回路8zのすべてのトランジスタのエミッタ電位よりも、低いか、あるいは同電位である。したがって、従来技術で説明したように、原理的にチャージポンプ動作が成立するので、双方向スイッチ回路として8aの場合であっても、8の場合でもあっても正しく動作することはいうまでもない。そのため、図4における双方向スイッチ回路8zの接続形態は直列接続でも並列接続でもよく、その接続形態は問わない。
【0030】
《実施の形態4》
次に、本発明に係る実施の形態4のモータ駆動装置について説明する。図5において、8aはチャージポンプ回路を含む双方向スイッチ回路、9は単相交流電源、10は駆動回路用電源である。双方向スイッチ回路8aは実施の形態2で示したものと同様であり、単相交流電源9ならびに駆動回路用電源10は実施の形態3で示したものと同様である。また、13はモータ、14はモータ制御部である。
【0031】
図5のように、双方向スイッチ回路8aを直列接続して配置した双方向スイッチ群を3つ並列接続し、それぞれの中間点と3相モータ13とを接続することで、単相交流電源9から双方向スイッチ群を通じてモータ13を駆動する電流を流すことができる。各双方向スイッチ回路へのスイッチ指令はモータ制御部14から指令することができる。モータ制御部14は例えば、マイクロコンピュータのような回路を含めた回路であり、回路駆動用電源10の負側電位とモータ制御部14の回路は非絶縁で接続され、共通電位を持つ(モータ制御部14と双方向スイッチ回路8aを接続する駆動信号は図示しない)。
【0032】
このように構成することで、各双方向スイッチ回路のチャージポンプ回路へモータ制御部14からの駆動用信号を非絶縁で供給することができるので、従来技術で説明したように絶縁回路が不要となる。したがって、回路構成を簡単にすることができ、装置の小型化、低コスト化を実現することができる。
【0033】
なお、図5における双方向スイッチ回路8aは、図2における双方向スイッチ8aを使用する場合の回路図であるが、図1に示した双方向スイッチ8を使用してもよい。
【0034】
《実施の形態5》
次に、本発明に係る実施の形態5のモータ駆動装置について説明する。図6において、双方向スイッチ回路8a、単相交流電源9、駆動回路用電源10、モータ13は実施の形態4と同様である。14aはモータ制御部、15は電流検出器、16は絶縁部である。電流検出器15はモータ13や双方向スイッチ回路8aに流れる電流を検出し、その検出結果を絶縁部16に出力する。絶縁部16は回路を絶縁してその信号をモータ制御部14aに出力する。
【0035】
このように構成することで、モータ制御部14aはモータ13の電流や双方向スイッチ回路8aを流れる電流を絶縁して受け取ることができるので、従来と同様の回路構成では図9を参照すれば明らかなように、モータ制御部と電流検出器の出力が非絶縁でなければならなかったのに対して、本実施形態の構成によれば、双方向スイッチ回路8aを用いた場合でも電流検出を容易に実現することができる。また、モータ制御部14aの電位を電流検出器15と同電位にして、駆動回路用電源10と絶縁した場合には、モータ制御部14aから各双方向スイッチ回路8aのチャージポンプ回路への接続を絶縁しなければならなくなるので、例えば双方向スイッチを6個備えた場合は6個の絶縁部が必要であるのに対し、本実施形態によれば図6のように電流検出器15とモータ制御部14aとの間に絶縁部16を1つ備えるだけでモータ駆動装置を実現できるので、回路構成を簡単にすることができ、装置の小型化、低コスト化を実現することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上、実施の形態について詳細に説明したところから明らかなように、本発明は次の効果を有する。
【0037】
本発明によれば、双方向スイッチを駆動するための電源を1つの駆動回路用電源から供給することができるので、小型で低コストな双方向スイッチ回路を提供することができる。また、モータを駆動するためのモータ制御部への電源を駆動回路用電源と同電位にすることができるので、駆動用信号の絶縁回路を不要とし、小型で、低コストなモータ駆動装置を実現することができる。また、モータや双方向スイッチに流れる電流を絶縁回路を付加したことでモータ制御部が検出することができるので、装置の破壊を防止する信頼性の高いモータ駆動装置を実現することができる。
【0038】
以上の回路構成により、モータ駆動装置を双方向スイッチ回路を用いて小型かつ低コストで実現するできるので、交流電源を直接双方向スイッチ回路に接続してモータを駆動することができる。したがって、整流回路による損失を低減できるので、従来の単方向スイッチ素子を使用したインバータ回路に比べて損失の少ないモータ駆動装置を提供することができる。また、大型のコンデンサが不要となるので、従来のインバータ回路に比べて小型でかつ安価なモータ駆動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態1の双方向スイッチ回路の構成を示す回路図
【図2】本発明に係る実施の形態2の双方向スイッチ回路の構成を示す回路図
【図3】本発明に係る実施の形態3の、単相交流電源を用いた双方向スイッチ回路の構成を示す回路図
【図4】本発明に係る実施の形態3の、3相交流電源を用いた双方向スイッチ回路の構成を示す回路図
【図5】本発明に係る実施の形態4のモータ駆動装置の構成を示すブロック図
【図6】本発明に係る実施の形態5のモータ駆動装置の構成を示すブロック図
【図7】従来の、チャージポンプ回路を備えた単方向スイッチ回路の回路図
【図8】図7に係る単方向スイッチ回路を駆動するチャージポンプ回路の回路図
【図9】従来の、単方向スイッチ群を用いたモータ駆動装置のブロック図
【符号の説明】
1,1a 双方向スイッチ
2a,2b 負荷回路
3a,3b 直流電源
4a,4b ダイオード
5a,5b コンデンサ
6a,6b 駆動部
7a 第1のスイッチ部
7b 第2のスイッチ部
8,8a,8b,8c,8n,8z 双方向スイッチ回路
9 単相交流電源
10 駆動回路用電源
10a ダイオードブリッジ
10b コンデンサ
10c 出力電圧調整部
11 三相交流電源
12 駆動回路用電源
12a ダイオードブリッジ
12b コンデンサ
12c 出力電圧調整部
13 モータ
14,14a モータ制御部
15 電流検出器
16 絶縁部
20 第1のチャージポンプ回路
30 第2のチャージポンプ回路
40,41,42,43,44,45,46,47,48,49,50,51ダイオード
Claims (5)
- 双方向スイッチと、前記双方向スイッチを駆動するための駆動回路とを具備し、前記駆動回路をチャージポンプ回路で構成した双方向スイッチ回路。
- 前記双方向スイッチ回路は交流電源に接続され、
前記交流電源からの交流電圧を全波整流するダイオードブリッジと、
前記ダイオードブリッジの出力に接続して直流電圧を作成するコンデンサと、
前記コンデンサの出力に基づいて前記チャージポンプ回路への電源を作成する駆動回路用電源と、
を備える請求項1記載の双方向スイッチ回路。 - 前記交流電源に接続される前記双方向スイッチ回路を複数接続して負荷に電力を供給し、
唯一の駆動回路用電源からそれぞれの前記双方向スイッチ回路に駆動用電源を供給する請求項2記載の双方向スイッチ回路。 - 交流電源に接続される双方向スイッチ回路を複数接続してモータに電力を供給する、請求項2または3に記載の双方向スイッチ回路を用いたモータ駆動装置であって、
前記モータを制御するモータ制御部を有し、
前記コンデンサの出力あるいは前記駆動回路用電源の出力に基づいて前記モータ制御部の電源を供給するモータ駆動装置。 - 前記交流電源の一方の端子と前記双方向スイッチ回路との間に電流検出器を接続し、前記電流検出器から前記モータ制御部に出力される信号を前記交流電源に対して絶縁した請求項4記載のモータ駆動装置。
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