JP2005062512A - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】画素内に可視光を反射する反射領域を有し、液晶を挟持する2つの基板の一方に反射領域を規定する反射電極19と、液晶を配向する配向膜21とを形成する液晶表示装置の製造方法であって、一方の基板10に、紫外光の波長帯域に対し、紫外光の反射光による配向膜の配向性能の低下を抑制し得る反射率をもつ反射電極19を形成し、反射電極19上に、紫外光の照射に応じた液晶の配向性能をもつ配向膜21を形成し、配向膜21に紫外光を照射して、配向膜21の配向処理を行う。反射電極19として、例えば銀を用いる。
【選択図】図11
Description
反射電極に到達した紫外光は、紫外光の反射光による配向膜の配向性能の低下を抑制し得る程度に減衰されて反射される。
このように、製造過程における配向処理に使用する紫外光は、上記の作用をもつような低い反射率をもつ反射電極により十分に減衰されて反射され、表示動作に使用する可視光は反射電極により有効に反射される。
図1は本実施形態に係る反射型の液晶表示装置の構成の一例を示す図である。
図1に示すように、反射型液晶表示装置は、光の入射側から、偏光板41と、λ/2板42aとλ/4板42bとを組み合わせて広帯域とした広帯域λ/4板42と、赤色カラーフィルタ32Rと緑色カラーフィルタ32Gと青色カラーフィルタ32Bとを有するカラーフィルタ32と、液晶層20と、反射電極19とを有する。図1に示す反射電極19は図示しない第1基板上に形成され、カラーフィルタ32は図示しない第2基板上に形成される。
第1基板10は、大別すると、透明絶縁基板11と、透明絶縁基板11に形成された薄膜トランジスタTrと、反射電極19とを有する。
光源102は、例えばマイクロ波を発生するマグネトロン104と、マイクロ波により励起される水銀等の発光成分が充填された円筒形状のバルブ105と、光出射側とは反対側においてバルブ105を包囲する半円筒形状の反射鏡106とを有する。また、図5に示すように、イグナイター107が設置されている。
図6に示すように、光学系103は、バルブ105により発光され反射鏡106により反射された光(偏光)を所定のビーム形状に成形するアパーチャ112と、270nm〜300nm以下の波長領域の光をカットするカットフィルタ113と、紫外光LのS偏光のみを反射させるブリュースターミラー114と、光を遮蔽して照射領域を規定する遮蔽板115,116とを有する。
一方、従来から反射電極として使用されるアルミニウムは、紫外光および可視光を含めた220nm〜7000nmの全波長帯域の光に対する反射率が、90%以上と一様に高い。
図13は本実施形態に係る併用型(半透過型)の液晶表示装置の構成の一例を示す図である。図13に示す液晶表示装置は、1つの画素内に外部から取り入れた周囲光により表示を行う反射領域Ar1と内部光源からの光により表示を行う透過領域Ar2とを有する。
第1基板10は、大別すると、透明絶縁基板11と、透明絶縁基板11に形成された薄膜トランジスタTrと、透過領域Ar2を規定する透明電極18と、反射領域Ar1を規定する反射電極19とを有する。
例えば、本実施形態では、光配向処理の際に、照射した紫外光の偏光方向に垂直に液晶を配列させる配向性能をもつ配向膜材料を用いた例について説明したが、紫外光の偏光方向に平行に液晶を配列させる配向性能をもつ配向膜材料を用いることも可能である。この場合には、S偏光あるいはP偏光を斜め照射するのみで、配向処理を行うことが可能である。また、本実施形態では、偏光の紫外光を照射する例について説明したが、無偏光の紫外光の斜め照射で液晶に対する配向性能をもつ配向膜材料を使用する場合には、無偏光の紫外光を採用することもできる。
本実施形態で説明した、紫外線反応型ポリイミドの化学構造は一例であり、350nm以下の波長帯域に高い吸光度をもっていれば、その他の化学構造をもつ紫外線反応型樹脂を配向膜として採用することも可能である。
本実施形態では、両基板10,30ともに光配光処理を行う例について説明したが、反射電極19のある第1基板10のみ光配光処理を行い、第2基板30についてはラビング法を適用することも可能である。
本実施形態で挙げた数値等は一例であり、これに限定されるものではない。
その他、本発明の要旨を変更しない範囲で、種々の変更が可能である。
なお、紫外線配向処理以降の製造工程は、従来の液晶パネルの製造方法に従った。
図15に示すように、上記の実施例1により作製した液晶パネルには、配向欠陥は一切見られず良好な表示品質であることが確認された。また、電気光学特性においても、図15に示す通り、反射領域におけるコントラスト比が32と良好な値が得られた。
実施例1と同様の構造の反射型液晶表示装置の製造において、300〜350nmの波長帯域の紫外光に対し反射減衰がないAlを反射電極として使用した。その他は実施例1と同様の条件で反射型液晶表示装置を製造した。このようにして製造された配向膜の配向性能が著しく低下し、液晶表示装置の画品位が低下し、反射領域におけるコントラスト比が7に低下した(図15参照)。
実施例2と同様の構造の併用型液晶表示装置の製造において、300〜350nmの波長帯域の紫外光に対し反射減衰があるAgを反射電極として使用したが、300nm以下の波長帯域をカットせずに光配向処理を行った。その他は実施例2と同様の条件で液晶表示装置を製造した。このようにして製造された併用型液晶表示装置の表示品質は、著しく劣化した。また、電気光学特性においても配向の劣化を反映し、コントラスト比が透過領域において47、反射領域において7と特性の低下を招いた(図15参照)。
実施例2と同様の構造の併用型液晶表示装置の製造において、従来のラビング法にて配向処理を行って、その他は同様の条件とした。このようにして製造された液晶表示装置では、液晶の配向秩序が低下し、コントラストの低下を招いた(図15参照)。また、画素内の凹部にあたる透過領域では、ラビング時に繊維が到達しきれずマイクロドメインの発生が見られた。
Claims (8)
- 2つの基板により液晶が挟持され、可視光を反射する反射領域が画素内の反射電極により規定された液晶表示装置であって、
2つの前記基板のうちの少なくとも一方の基板と前記液晶との間に形成され、紫外光の照射に応じた前記液晶の配向性能をもつ配向膜と、
前記配向膜と前記基板との間に形成され、前記紫外光の波長帯域に対し、前記紫外光の反射光による前記配向膜の配向性能の低下を抑制し得る反射率をもつ前記反射電極と
を有する液晶表示装置。 - 前記画素内に入射光を透過する透過領域をさらに有する
請求項1記載の液晶表示装置。 - 前記反射電極は、前記可視光の反射光の指向性を緩和し得る表面形状を有する
請求項1記載の液晶表示装置。 - 画素内に可視光を反射する反射領域を有し、液晶を挟持する2つの基板のうちの少なくとも一方の基板に前記反射領域を規定する反射電極と、前記液晶を配向する配向膜とを形成する液晶表示装置の製造方法であって、
前記一方の基板に、紫外光の波長帯域に対し、前記紫外光の反射光による前記配向膜の配向性能の低下を抑制し得る反射率をもつ前記反射電極を形成する工程と、
前記反射電極上に、前記紫外光の照射に応じた前記液晶の配向性能をもつ前記配向膜を形成する工程と、
前記配向膜に前記紫外光を照射して、前記配向膜の配向処理を行う工程と
を有する液晶表示装置の製造方法。 - 前記配向膜の配向処理を行う工程において、
前記一方の基板を前記紫外光の反射を防止し得るステージに搭載し、前記ステージに搭載された状態で、前記一方の基板の前記配向膜に前記紫外光を照射して前記配向膜の配向処理を行う
請求項4記載の液晶表示装置の製造方法。 - 画素内に反射領域と透過領域とを有し、液晶を挟持する2つの基板のうちの少なくとも一方の基板に前記反射領域を規定する反射電極と、前記液晶を配向する配向膜とを形成する液晶表示装置の製造方法であって、
前記一方の基板に、紫外光の波長帯域に対し、前記紫外光の反射光による前記配向膜の配向性能の低下を抑制し得る反射率をもつ前記反射電極を形成する工程と、
前記反射電極上に、前記紫外光の照射に応じた前記液晶の配向性能をもつ前記配向膜を形成する工程と、
前記配向膜に前記紫外光を照射して、前記配向膜の配向処理を行う工程と
を有する液晶表示装置の製造方法。 - 前記配向膜の配向処理を行う工程において、
前記一方の基板を前記紫外光の反射を防止し得るステージに搭載し、前記ステージに搭載された状態で、前記一方の基板の前記配向膜に前記紫外光を照射して前記配向膜の配向処理を行う
請求項6記載の液晶表示装置の製造方法。 - 前記反射電極を形成する工程において、前記可視光の反射光の指向性を緩和し得る表面形状をもつ前記反射電極を形成する
請求項6記載の液晶表示装置の製造方法。
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