JP2004226435A - 表示装置および携帯端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】DA変換回路の後段のバッファを省くと、所望の電位を書き込むには基準電圧線を低インピーダンス化する必要があり、なるべく太く配線する必要があるため、額縁の大半を基準電圧線のレイアウトで占めることになる。
【解決手段】基準電圧選択型DA変換回路134を用いた駆動回路一体型液晶表示装置において、当該DA変換回路134の後段のバッファを省略して画素部12の信号線25−1〜25−xに対して直接表示信号を書き込むようにすることによって低消費電力化を図り、さらに画素部12を挟んで垂直駆動回路14と反対側の額縁に基準電圧発生回路18を配置するとともに、インターフェース回路15およびタイミング発生回路17を垂直駆動回路14側に配置したことで、バッファの省略に伴って基準電圧線31−1〜31−64のレイアウト面積が増大しても、表示パネルの額縁が大きくなるのを最小限に抑える。
【選択図】 図1
【解決手段】基準電圧選択型DA変換回路134を用いた駆動回路一体型液晶表示装置において、当該DA変換回路134の後段のバッファを省略して画素部12の信号線25−1〜25−xに対して直接表示信号を書き込むようにすることによって低消費電力化を図り、さらに画素部12を挟んで垂直駆動回路14と反対側の額縁に基準電圧発生回路18を配置するとともに、インターフェース回路15およびタイミング発生回路17を垂直駆動回路14側に配置したことで、バッファの省略に伴って基準電圧線31−1〜31−64のレイアウト面積が増大しても、表示パネルの額縁が大きくなるのを最小限に抑える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置やEL(electroluminescence) 表示装置に代表されるフラットパネル型の表示装置および当該表示装置を画面表示部として具備する携帯端末に関し、特に画素部と共にその周辺の駆動回路を同じ透明絶縁基板上に一体的に形成してなるいわゆる駆動回路一体型表示装置および当該表示装置を画面表示部として具備する携帯端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置やEL表示装置に代表されるフラットパネル型表示装置の分野では、近年、表示装置の小型化、薄型化を図るために、画素が行列状に配置されてなる画素部と同じ透明絶縁基板、例えばガラス基板(表示パネル)上に、当該画素部を駆動する周辺の駆動回路、具体的には画素部の各画素を行単位で選択走査する垂直駆動回路や、当該垂直駆動回路によって選択された行の画素に表示信号を書き込む水平駆動回路などを一体的に形成してなる駆動回路一体型表示装置の開発が進められている。
【0003】
この駆動回路一体型表示装置の構成の一例を図10に示す。同図から明らかなように、同じ透明絶縁基板、例えばガラス基板101上に、画素を行列状に配置して画素部102を形成するとともに、当該画素部102の周辺の領域(以下、この領域を「額縁」と記す)に、一対の水平駆動回路103A,103B、垂直駆動回路104、インターフェース回路105、タイミング発生(TG)回路106、基準電圧発生回路107およびVcom/CSドライバ108等の駆動回路を配置して画素部102と一体的に形成した構成となっている。
【0004】
そして、この駆動回路一体型表示装置では、画素部102に対してその上下の額縁に一対の水平駆動回路103A,103Bを配置するとともに、例えばその右側の額縁に垂直駆動回路104を配置し、さらにその左側の額縁、即ち画素部102を挟んで垂直駆動回路104と反対側の額縁にインターフェース回路105、タイミング発生(TG)回路106、基準電圧発生回路107およびVcom/CSドライバ108を配置している(例えば、特許公報1参照)。
【0005】
また、水平駆動回路103A,103Bとして、デジタルインターフェース駆動回路構成のものを用いている。この水平駆動回路103A,103Bの構成の一例を図11に示す。
【0006】
これら水平駆動回路103A,103Bは、画素部102の水平方向画素数に相当する段数の水平シフトレジスタ201と、この水平シフトレジスタ201から順次出力されるサンプリングパルスに同期して表示データをサンプリングし、ラッチするサンプリングラッチ回路202と、そのサンプリングデータを1水平期間だけ保持することによって線順次化する線順次化ラッチ回路203と、図10の基準電圧発生回路107から与えられる複数の基準電圧の中から、線順次化ラッチ回路203のラッチデータに対応した基準電圧を選択することによってアナログ表示信号に変換する基準電圧選択型DA変換回路204とを有する構成となっている。
【0007】
そして、かかる構成の水平駆動回路103A,103Bにおいては、通常、画素部102の画素配列に対して画素列単位で配線されている信号線の各々に所望の電位を書き込めるようにするために、基準電圧選択型DA変換回路204の後段、即ち画素部102の信号線の各々との間に、例えばソースフォロア回路からなるバッファ205を設けるようにしている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−175026号公報(特に、第6欄、図1、図3)
【特許文献2】
特開平11−073165号公報(特に、第6欄、図4)
【0009】
ところで、液晶表示装置やEL表示装置に代表されるフラットパネル型表示装置の用途としては、例えば、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistants;携帯情報端末)に代表される携帯端末(機器)が挙げられる。この種の携帯端末では、バッテリを電源としているため、1回のバッテリ充電によってできるだけ長時間使用できることが望ましい。したがって、携帯端末に搭載されるフラットパネル型表示装置に対する低消費電力化の要望が強い。
【0010】
そのため、上述した駆動回路一体型表示装置においても、低消費電力化のために様々な対策が採られている。その対策の一つとして、水平駆動回路103A,103Bにおいて、バッファ205を省略することが考えられる。すなわち、DA変換回路204から出力されるアナログ表示信号を、バッファ205を介さずに直接画素部102の信号線の各々に書き込むことで、従来、バッファ205で消費されていた電力分を低減する方策である。
【0011】
このように、低消費電力化を図るために、画素部102の信号線の各々に対してバッファ205を介さずに所望の電位を書き込むようにするには、基準電圧発生回路107で発生した基準電圧をDA変換回路204へ伝送する基準電圧線を低インピーダンス化する必要がある。そのためには、基準電圧線をなるべく太いパターンで配線する必要がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、DA変換回路204に入力されるデジタル表示データが例えば6ビットの場合を考えると、基準電圧発生回路107とDA変換回路204との間に配線される基準電圧線が、64(=26 )階調分の基準電圧に対応して64本分必要となるため、基準電圧線を太いパターンで配線すると、額縁の大半を基準電圧線のレイアウトで占めることになる。したがって、先述したように、インターフェース回路105、タイミング発生回路106およびVcom/CSドライバ108と同じ側に基準電圧発生回路107を配置する構成を採ると、そのレイアウト面積が非常に大きくなるため、表示パネルの狭額縁化、ひいてはフラットパネル型表示装置そのものの小型化の妨げとなる。
【0013】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、バッファを省略することによって低消費電力化を図った上で、バッファの省略に伴って基準電圧線のレイアウト面積が増大しても、表示パネルの額縁が大きくなるのを最小限に抑えることが可能な表示装置および当該表示装置を画面表示部として具備する携帯端末を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明による表示装置は、画素が行列状に配置されてなる画素部と、この画素部の各画素を行単位で選択する垂直駆動回路と、複数の基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、複数の基準電圧の中からデジタル表示データに対応した基準電圧を選択するDA変換回路を含み、当該DA変換回路で選択した基準電圧を前記垂直駆動回路によって選択された行の各画素に対してアナログ表示信号として供給する水平駆動回路と、前記透明絶縁基板の外部から入力される信号のレベル変換を行うインターフェース回路と、前記インターフェース回路でレベル変換された信号に基づいて各種のタイミング信号を発生して各回路部に与えるタイミング発生回路とを備え、前記垂直駆動回路、前記基準電圧発生回路および前記水平駆動回路が前記画素部と共に同じ透明絶縁基板上に形成されるとともに、前記垂直駆動回路と前記基準電圧発生回路とが前記画素部を挟んで反対側に配置され、かつ前記インターフェース回路および前記タイミング発生回路が前記垂直駆動回路側に配置された構成となっている。かかる構成の表示装置は、PDAや携帯電話機に代表される携帯端末に、その画面表示部として搭載されて用いられる。
【0015】
上記構成の表示装置または当該表示装置を画面表示部として具備する携帯端末において、基準電圧選択型のDA変換回路の後段にバッファを設けずに、当該DA変換回路でアナログ信号に変換された表示信号を画素部の信号線の各々に対して直接書き込むことで、従来バッファで消費していた電力分だけ低消費電力化を図ることができる。その反面、信号線に所望の電位を書き込むには、基準電圧発生回路とDA変換回路との間に配線される基準電圧線を低インピーダンス化する必要があることから、基準電圧線のレイアウト面積が大きくなる。しかし、画素部を挟んで垂直駆動回路と反対側の額縁に基準電圧発生回路を配置し、さらにインターフェース回路およびタイミング発生回路を垂直駆動回路側に配置したことで、基準電圧発生回路側の額縁を主に基準電圧線のレイアウトに使うことができるため、基準電圧線の本数が多くても表示パネルの額縁が大きくなるのを最小限に抑えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態に係る駆動回路一体型表示装置、例えば液晶表示装置の構成例を示すブロック図である。図1において、透明絶縁基板、例えばガラス基板11上には、多数の画素が行列状(マトリクス状)に配置されて画素部12を形成している。ガラス基板11は、もう一枚のガラス基板(図示せず)と所定の間隙を持って対向配置され、両基板間に液晶材料を封止することで表示パネルを構成している。
【0018】
画素部12における画素回路の構成の一例を図2に示す。行列状に配置された画素20の各々は、画素トランジスタであるTFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ)21と、このTFT21のドレイン電極に画素電極が接続された液晶セル22と、この液晶セル22の画素電極に一方の電極が接続された保持容量23とを有する構成となっている。ここで、液晶セル22は、画素電極とこれに対向して形成される対向電極との間で発生する液晶容量を意味する。
【0019】
この画素構造において、TFT21はゲート電極が走査線(ゲート線)24に接続され、ソース電極が信号線(ソース線)25に接続されている。液晶セル22は対向電極がコモン線26に対して各画素共通に接続されている。そして、液晶セル22の対向電極には、コモン線26を介してコモン電位Vcomが各画素共通に与えられる。保持容量23は他方の電極がCS線27に対して各画素共通に接続されている。
【0020】
ところで、液晶表示装置では、液晶に同極性の直流電圧が印加され続けることによって液晶の比抵抗(物質固有の抵抗値)等が劣化するのを防ぐために、表示信号の極性を一定周期、例えば1H(Hは水平期間)または1F(Fはフィールド期間)の周期で反転させて駆動する交流反転駆動が採られている。この交流反転駆動を行う場合は、各画素に書き込まれる表示信号は、コモン電位Vcomを基準として極性反転を行うことになる。
【0021】
また、コモン電位Vcomの極性を一定周期、例えば1H周期または1F周期で反転させるコモン反転駆動を1H反転駆動または1F反転駆動と併用する場合は、CS線57の電位(以下、「CS電位」と記す)の極性もコモン電位Vcomに同期して交流反転する。なお、CS電位は、コモン電位Vcomとほぼ同振幅、同位相の電位である。
【0022】
再び図1において、画素部12と同一のガラス基板11上には、例えば、画素部12の上下両側の額縁に水平駆動回路13A,13Bが、画素部12の右側の額縁に垂直駆動回路14、インターフェース(IF)回路15、水平(H)/垂直(V)同期検出回路16およびタイミング発生(TG)回路17が、画素部12の左側の額縁に基準電圧発生回路18およびVcom/CSドライバ19がそれぞれ周辺の駆動回路として搭載されている。ただし、ここでは、周辺の駆動回路として一部を例示したに過ぎず、これらに限られるものではない。これら周辺の駆動回路は、画素部12の画素トランジスタと共に、低温ポリシリコンあるいはCG(Continuous Grain;連続粒界結晶)シリコンを用いて作製される。
【0023】
上記構成の駆動回路一体型液晶表示装置において、水平駆動回路13Aは、デジタルインターフェース駆動回路構成を採っており、例えば、水平シフトレジスタ131、サンプリングラッチ回路132、線順次化ラッチ回路133およびDA変換回路134を有し、画素部12の画素配列の例えば奇数列の画素の駆動を担う。水平駆動回路13Bについても、水平駆動回路13Aと全く同じ構成となっており、水平駆動回路13Aが奇数列の画素の駆動を担うのに対して、偶数列の画素の駆動を担う。
【0024】
水平シフトレジスタ131は、タイミング発生回路17から供給される水平スタートパルスHSTに応答してシフト動作を開始し、当該タイミング発生回路17から供給される水平クロックパルスHCKに同期して1水平期間に順次転送していくサンプリングパルスを生成する。サンプリングラッチ回路132は、水平シフトレジスタ131で生成されたサンプリングパルスに同期して、基板外部から入力され、インターフェース回路15でレベルシフトされて供給される表示データDataを1水平期間で順次サンプリングしラッチする。
【0025】
このラッチされた1ライン分のデジタル表示データは、線順次化ラッチ回路133にラッチされることによって線順次化される。線順次化ラッチ回路133からは、線順次化された1ライン分のデジタル表示データが一斉に出力される。この出力された1ライン分のデジタル表示データは、基準電圧選択型DA変換回路134に与えられ、ここでアナログ表示信号に変換される。DA変換回路134から出力される1ライン分のアナログ表示信号は、画素部12の水平方向画素数xに対応して配線された信号線25−1〜25−xに対してバッファを介することなく直接出力される。
【0026】
垂直駆動回路14は、垂直シフトレジスタおよびゲートバッファによって構成される。この垂直駆動回路14において、垂直シフトレジスタは、タイミング発生回路17から供給される垂直スタートパルスVSTに応答してシフト動作を開始し、当該タイミング発生回路17から供給される垂直クロックパルスVCKに同期して1垂直期間に順次転送していく走査パルスを生成する。この生成された走査パルスは、画素部12の垂直方向画素数mに対応して配線された走査線24−1〜24−yにゲートバッファを通して順次出力される。
【0027】
この垂直駆動回路14による垂直走査により、走査パルスが走査線24−1〜24−yに順次出力されると、画素部12の各画素が行(ライン)単位で順に選択される。そして、この選択された1ライン分の画素に対して、DA変換回路134から出力される1ライン分のアナログ表示信号が直接信号線25−1〜25−xを経由して一斉に書き込まれる。このライン単位の書き込み動作が繰り返されることにより、1画面分の画表示が行われる。
【0028】
インターフェース回路15は、ガラス基板11の外部から入力パッド28を介して入力される低電圧振幅(例えば、3.3V振幅)のマスタークロックMCK、水平同期パルスHsync、垂直同期パルスVsync、R(赤)G(緑)B(青)パラレル入力の表示データData、データイネーブル信号DENB、その他のコントロールパルスを、高電圧振幅(例えば、6.0V)の信号レベルにレベルシフト(レベル変換)する。
【0029】
レベルシフトされたマスタークロックMCKは直接タイミング発生回路17に供給され、水平同期パルスHsync、垂直同期パルスVsyncおよびデータイネーブル信号DENBはH/V同期検出回路16を経由してタイミング発生回路17に供給される。タイミング発生回路17は、マスタークロックMCK、水平同期パルスHsyncおよび垂直同期パルスVsyncに基づいて、水平駆動回路13A,13B、垂直駆動回路14、基準電圧発生回路18およびVcom/CSドライバ19の駆動に必要な各種のタイミングパルスを生成する。レベルシフトされた表示データDataは、水平駆動回路13A,13Bにそれぞれ供給される。
【0030】
ところで、タイミング発生回路17において、水平同期パルスHsyncおよび垂直同期パルスVsyncからそれぞれ水平同期タイミングおよび垂直同期タイミングを検出する駆動モードの場合、水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間内におけるフロントポーチ、バックポーチはメーカーや機種によって変えなければならない。特に,水平同期タイミングおよび垂直同期タイミングは水平同期パルスHsyncおよび垂直同期パルスVsyncの立ち下がりのタイミングで検出することから、ガラス基板11上に周辺駆動回路を形成する場合には、バックポーチは固定した上で設計しなければならない。
【0031】
そのため、図3のタイミングチャートに示すように、データイネーブル信号DENBを用いてメーカーや機種ごとにブランキング期間の設定を変えないようにする方式がある。図3のタイミングチャートでは、データドットが水平240ドット、垂直240ライン、水平ブランキング期間が32ドット、垂直ブランキング期間が16ラインの場合を例に挙げて示している。
【0032】
本実施形態に係る駆動回路一体型液晶表示装置では、駆動モードとして、水平同期パルスHsyncおよび垂直同期パルスVsyncから直接水平同期タイミングおよび垂直同期タイミングを検出するSYNCモードと、データイネーブル信号DENBからH/V検出回路16で水平同期パルスHsyncおよび垂直同期パルスVsyncを検出し、その検出した水平同期パルスDENB_Hおよび垂直同期パルスDENB_Vから直接水平同期タイミングおよび垂直同期タイミングを検出するDENBモードとを選択的に採り得るようにしている。
【0033】
SYNCモードでのタイミング例を図4に示す。水平同期パルスHsyncおよび垂直同期パルスVsyncは、有効データ期間終了後から立ち下がりまでをフロントポーチ、立ち下がりから有効データ期間開始までをバックポーチとし、両者をあわせてブランキング期間とする。このSYNCモードでは、H/V検出回路16は水平同期パルスHsyncおよび垂直同期パルスVsyncをそのまま通過させてタイミング発生回路17に供給することになる。
【0034】
DENBモードでの垂直タイミング例を図5に、水平タイミング例を図6にそれぞれ示す。データイネーブル信号DENBは水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間のとき低レベルとなり,有効データを取り込む期間のみ高レベルとなる信号である。このデータイネーブル信号DENBは、H/V検出回路16において水平同期パルスDENB_Hと垂直同期パルスDENB_Vとに分離されてタイミング発生回路17に供給される。すると、タイミング発生回路17は、これら水平同期パルスDENB_Hおよび垂直同期パルスDENB_Vから水平同期タイミングおよび垂直同期タイミングを検出し、これら検出タイミングに基づいて各種のタイミング信号を生成してそれぞれの回路部に与える。
【0035】
このように、データイネーブル信号DENBからH/V検出回路16で水平同期パルスDENB_Hと垂直同期パルスDENB_Vとに分離し、これら水平同期パルスDENB_Hおよび垂直同期パルスDENB_Vから水平同期および垂直同期の各タイミングを検出することにより、ブランキング期間内バックポーチを固定せずに、周辺駆動回路の設計を行うことができる。
【0036】
基準電圧発生回路18は、DA変換回路134が基準電圧選択型を採用していることに伴って設けられたものであり、DA変換回路134に入力されるデジタル表示データのビット数に対応した階調数分の基準電圧を発生してDA変換回路134に与える。Vcom/CSドライバ16は、コモン電位VcomおよびCS電位を生成し、これら各電位を画素部12の各画素に共通に与える。なお、先述したように、コモン反転駆動を採る場合には、Vcom/CSドライバ16において、コモン電位VcomおよびCS電位の極性を一定周期で反転させる駆動が行われる。
【0037】
ここで、基準電圧発生回路18およびDA変換回路134についてさらに詳細に説明する。
【0038】
図7は、基準電圧発生回路18の具体的な構成の一例を示す回路図である。図7から明らかなように、基準電圧発生回路18は、抵抗分割(抵抗分圧)回路からなる構成となっている。すなわち、一例として、階調数を64とすると、第1基準電位VAと第2基準電位VBとの間の電圧を、直列に接続された63個の抵抗R1〜R63によって分圧する。これにより、各分圧点から62個の基準電圧V1〜V62が得られる。そして、基準電位VAを基準電圧V0、基準電位VBを基準電圧V63とすることにより、基準電圧発生回路18からはデジタル表示データのビット数“6”に対応した64階調分の基準電圧V0〜V63が発生される。これら基準電圧V0〜V63は、図1に示すように、基準電圧線31−1〜31−64によってDA変換回路134に伝送される。
【0039】
本実施形態に係る液晶表示装置では、先述したように、表示信号の極性をある周期で反転させる交流反転駆動(1H反転駆動または1F反転駆動)が採られている。そのため、基準電圧発生回路18においては、その交流反転に同期して交互に発生するタイミングパルスφ1,φ2によってスイッチSW1〜SW4をオン(閉)/オフ(開)させる構成が採られている。
【0040】
この基準電圧発生回路18においては、交流反転のある反転タイミングでタイミングパルスφ1が発生すると、スイッチSW1,SW4がオンするため、第1基準電位VAとして正側電源電圧VCCが、第2基準電位VBとして負側電源電圧VSSがそれぞれ与えられる。次の反転タイミングでタイミングパルスφ2が発生すると、スイッチSW2,SW3がオンするため、第1基準電位VAとして負側電源電圧VSSが、第2基準電位VBとして正側電源電圧VCCがそれぞれ与えられる。
【0041】
図8は、DA変換回路134の具体的な構成の一例を示す回路図である。ここでは、DA変換回路134の単位回路を示している。すなわち、この単位回路が画素部12の信号線25−1〜25−xの各々に対応して設けられることで、DA変換回路134を構成することになる。以下では、この単位回路の構成について説明する。
【0042】
図8から明らかなように、DA変換回路134の単位回路は、基準電圧発生回路18で発生される64個の基準電圧V0〜V63に対応して設けられた64個の階調選択ユニット32−0〜32−63によって構成されている。階調選択ユニット32−0〜32−63の各々は、64個の基準電圧V0〜V63をそれぞれ伝送する64本の基準電圧線31−1〜31−64(図1を参照)の各々と、信号線25−1〜25−xにそれぞれ接続される出力線33(33−1〜33−x)との間に、デジタル表示データd5〜d0のビット数分(本例では、6個)のトランジスタスイッチ、例えばMOSスイッチがシリーズに接続された構成となっている。
【0043】
上記構成のDA変換回路134の単位回路において、階調選択ユニット32−0〜32−63の各MOSスイッチは、デジタル表示データの各ビットd5〜d0の論理状態に応じてオン/オフ動作を行う。そして、階調選択ユニット32−0〜32−63のうち、ビットd5〜d0の論理の組み合わせにしたがって、いずか1つの階調選択ユニットの全てのMOSスイッチがオン状態になることで、64個の基準電圧V0〜V63の中から1つを選択し、アナログ表示信号として出力線33(33−1〜33−x)を介して対応する信号線25(25−1〜25−x)に対して直接出力する。
【0044】
上述したように、本実施形態に係る駆動回路一体型液晶表示装置では、水平駆動回路13A,13Bにおいて、DA変換回路134から出力されるアナログ表示信号を、バッファを介さずに直接画素部12の信号線25−1〜25−xに書き込む構成を採っている。このように、DA変換回路134の後段にバッファを設けない構成を採ることで、当該バッファで消費する電力分だけ低消費電力化を図ることができ、しかもバッファを省略した分だけ水平駆動回路13A,13Bの回路規模を縮小できるため、画素部12の上下側の額縁サイズを狭くすることができる。
【0045】
ところで、画素部12の信号線25−1〜25−xの各々に対してバッファを介さずに所望の電位を書き込むには、基準電圧発生回路18からDA変換回路134へ基準電圧V0〜V63を伝送する基準電圧線31−1〜31−64を低インピーダンス化する必要があるため、なるべく太いパターンで基準電圧線31−1〜31−64を配線することになる。その結果、64本の基準電圧線31−1〜31−64のレイアウト面積が大きくなる。
【0046】
ところが、本実施形態に係る駆動回路一体型液晶表示装置では、従来基準電圧発生回路18側の額縁に配置されていたインターフェース回路15およびタイミング発生回路17を、画素部12を挟んで基準電圧発生回路18と反対側、即ち垂直駆動回路14側の額縁に配置し、基準電圧線31−1〜31−64のレイアウトスペースを十分に確保した構成を採っているので、64本もの基準電圧線31−1〜31−64の配線に伴って基準電圧発生回路18側の額縁サイズが大きくなるのを最小限に抑えることができる。
【0047】
垂直駆動回路14側の額縁におけるインターフェース回路15およびタイミング発生回路17のレイアウトについては、インターフェース回路15をタイミング発生回路17よりも入力パッド28側、好ましくは入力パッド28の近傍に配置する。これによれば、ガラス基板11の外部からインターフェース回路15に入力されるマスタークロックMCK、水平同期パルスHsync、垂直同期パルスVsync、表示データData、データイネーブル信号DENB、その他コントロールパルスの波形のなまり等を避けることができる。
【0048】
また、H/V同期検出回路16およびタイミング発生回路17については、インターフェース回路15の近傍に配置するのが好ましい。H/V同期検出回路16およびタイミング発生回路17をインターフェース回路15の近傍に配置することで、配線引き回しに伴う容量分や抵抗分を抑えることができるため、それらに起因する波形のなまり等を発生させことなく、インターフェース回路15でレベルシフトされたマスタークロックMCKをタイミング発生回路17に、また水平同期パルスHsync、垂直同期パルスVsyncおよびデータイネーブル信号DENBをH/V同期検出回路16にそれぞれ供給できる。
【0049】
Vcom/CSドライバ19については、本実施形態に係る駆動回路一体型液晶表示装置では、基準電圧発生回路18側の額縁に配置する構成を採っている。
ただし、Vcom/CSドライバ19のレイアウトについては、基準電圧発生回路18側に限られるものではなく、各駆動回路のレイアウトに伴う画素部12の左右の額縁サイズがほぼ等しくなるように、基準電圧発生回路18側に配置するか、垂直駆動回路14側に配置するかを選定すれば良い。
【0050】
以上説明した本実施形態に係る液晶表示装置は、携帯電話機やPDAに代表される小型・軽量な携帯端末の画面表示部として用いて好適なものである。
【0051】
なお、本実施形態では、画素の表示素子として液晶セルを用いた液晶表示装置に適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明は液晶表示装置への適用に限られるものではなく、画素の表示素子としてエレクトロルミネッセンス(EL)素子を用いたEL表示装置など、水平駆動回路として、基準電圧選択型DA変換回路を含むデジタルインターフェース駆動回路を用いたフラットパネル型表示装置全般に適用可能である。
【0052】
図9は、本発明に係る携帯端末、例えばPDAの構成の概略を示す外観図である。
【0053】
本例に係るPDAは、例えば、装置本体61に対して蓋体62が開閉自在に設けられた折り畳み式の構成となっている。装置本体61の上面には、キーボードなどの各種のキーが配置されてなる操作部63が配置されている。一方、蓋体62には、画面表示部64が配置されている。この画面表示部64として、先述した実施形態に係る駆動回路一体型液晶表示装置が用いられる。
【0054】
当該実施形態に係る駆動回路一体型液晶表示装置は、先述したように、基準電圧選択型DA変換回路の後段のバッファを省略したことで、表示パネルの額縁サイズの拡大を抑えつつ当該バッファで消費する電力分だけ消費電力を低減できるため、当該液晶表示装置を画面表示部64として搭載することにより、画面表示部64の低消費電力化により、バッテリ電源による連続使用可能時間の長時間化を図ることができる。
【0055】
なお、ここでは、PDAに適用した場合を例に採って説明したが、この適用例に限られるものではなく、本発明に係る液晶表示装置に代表される表示装置は、特に携帯電話機など小型・軽量の携帯端末全般に用いて好適なものである。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、基準電圧選択型DA変換回路を用いた表示装置において、当該DA変換回路の後段のバッファを省略して画素部の信号線に対して直接表示信号を書き込むようにし、さらに画素部を挟んで垂直駆動回路と反対側の額縁に基準電圧発生回路を配置するとともに、インターフェース回路およびタイミング発生回路を垂直駆動回路側に配置したことで、バッファを省くことによって低消費電力化を図った上で、バッファの省略に伴って基準電圧線のレイアウト面積が増大しても、表示パネルの額縁が大きくなるのを最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る駆動回路一体型液晶表示装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】画素回路の構成の一例を示す回路図である。
【図3】データイネーブル信号DENBを用いてブランキング期間の設定を変えない場合のタイミング関係を示すタイミングチャートである。
【図4】SYNCモードでのタイミング例を示すタイミングチャートである。
【図5】DENBモードでの垂直タイミング例を示すタイミングチャートである。
【図6】DENBモードでの水平タイミング例を示すタイミングチャートである。
【図7】基準電圧発生回路の具体的な構成の一例を示す回路図である。
【図8】DA変換回路の単位回路の具体的な構成の一例を示す回路図である。
【図9】本発明に係るPDAの構成の概略を示す外観図である。
【図10】従来例に係る駆動回路一体型表示装置の構成例を示すブロック図である。
【図11】従来例に係る駆動回路一体型表示装置における水平駆動回路の構成の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
11…ガラス基板、12画素部、13A,13B…水平駆動回路、14…垂直駆動回路、15…インターフェース回路、16…H/V同期検出回路、17…タイミング発生回路、18…基準電圧発生回路、19…Vcom/CSドライバ、20…画素、21…TFT(薄膜トランジスタ)、22…液晶セル、23…保持容量、24,24−1〜24−y…走査線(ゲート線)、25,25−1〜25−x…信号線(ソース線)、31−1〜31−64…基準電圧線
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置やEL(electroluminescence) 表示装置に代表されるフラットパネル型の表示装置および当該表示装置を画面表示部として具備する携帯端末に関し、特に画素部と共にその周辺の駆動回路を同じ透明絶縁基板上に一体的に形成してなるいわゆる駆動回路一体型表示装置および当該表示装置を画面表示部として具備する携帯端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置やEL表示装置に代表されるフラットパネル型表示装置の分野では、近年、表示装置の小型化、薄型化を図るために、画素が行列状に配置されてなる画素部と同じ透明絶縁基板、例えばガラス基板(表示パネル)上に、当該画素部を駆動する周辺の駆動回路、具体的には画素部の各画素を行単位で選択走査する垂直駆動回路や、当該垂直駆動回路によって選択された行の画素に表示信号を書き込む水平駆動回路などを一体的に形成してなる駆動回路一体型表示装置の開発が進められている。
【0003】
この駆動回路一体型表示装置の構成の一例を図10に示す。同図から明らかなように、同じ透明絶縁基板、例えばガラス基板101上に、画素を行列状に配置して画素部102を形成するとともに、当該画素部102の周辺の領域(以下、この領域を「額縁」と記す)に、一対の水平駆動回路103A,103B、垂直駆動回路104、インターフェース回路105、タイミング発生(TG)回路106、基準電圧発生回路107およびVcom/CSドライバ108等の駆動回路を配置して画素部102と一体的に形成した構成となっている。
【0004】
そして、この駆動回路一体型表示装置では、画素部102に対してその上下の額縁に一対の水平駆動回路103A,103Bを配置するとともに、例えばその右側の額縁に垂直駆動回路104を配置し、さらにその左側の額縁、即ち画素部102を挟んで垂直駆動回路104と反対側の額縁にインターフェース回路105、タイミング発生(TG)回路106、基準電圧発生回路107およびVcom/CSドライバ108を配置している(例えば、特許公報1参照)。
【0005】
また、水平駆動回路103A,103Bとして、デジタルインターフェース駆動回路構成のものを用いている。この水平駆動回路103A,103Bの構成の一例を図11に示す。
【0006】
これら水平駆動回路103A,103Bは、画素部102の水平方向画素数に相当する段数の水平シフトレジスタ201と、この水平シフトレジスタ201から順次出力されるサンプリングパルスに同期して表示データをサンプリングし、ラッチするサンプリングラッチ回路202と、そのサンプリングデータを1水平期間だけ保持することによって線順次化する線順次化ラッチ回路203と、図10の基準電圧発生回路107から与えられる複数の基準電圧の中から、線順次化ラッチ回路203のラッチデータに対応した基準電圧を選択することによってアナログ表示信号に変換する基準電圧選択型DA変換回路204とを有する構成となっている。
【0007】
そして、かかる構成の水平駆動回路103A,103Bにおいては、通常、画素部102の画素配列に対して画素列単位で配線されている信号線の各々に所望の電位を書き込めるようにするために、基準電圧選択型DA変換回路204の後段、即ち画素部102の信号線の各々との間に、例えばソースフォロア回路からなるバッファ205を設けるようにしている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−175026号公報(特に、第6欄、図1、図3)
【特許文献2】
特開平11−073165号公報(特に、第6欄、図4)
【0009】
ところで、液晶表示装置やEL表示装置に代表されるフラットパネル型表示装置の用途としては、例えば、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistants;携帯情報端末)に代表される携帯端末(機器)が挙げられる。この種の携帯端末では、バッテリを電源としているため、1回のバッテリ充電によってできるだけ長時間使用できることが望ましい。したがって、携帯端末に搭載されるフラットパネル型表示装置に対する低消費電力化の要望が強い。
【0010】
そのため、上述した駆動回路一体型表示装置においても、低消費電力化のために様々な対策が採られている。その対策の一つとして、水平駆動回路103A,103Bにおいて、バッファ205を省略することが考えられる。すなわち、DA変換回路204から出力されるアナログ表示信号を、バッファ205を介さずに直接画素部102の信号線の各々に書き込むことで、従来、バッファ205で消費されていた電力分を低減する方策である。
【0011】
このように、低消費電力化を図るために、画素部102の信号線の各々に対してバッファ205を介さずに所望の電位を書き込むようにするには、基準電圧発生回路107で発生した基準電圧をDA変換回路204へ伝送する基準電圧線を低インピーダンス化する必要がある。そのためには、基準電圧線をなるべく太いパターンで配線する必要がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、DA変換回路204に入力されるデジタル表示データが例えば6ビットの場合を考えると、基準電圧発生回路107とDA変換回路204との間に配線される基準電圧線が、64(=26 )階調分の基準電圧に対応して64本分必要となるため、基準電圧線を太いパターンで配線すると、額縁の大半を基準電圧線のレイアウトで占めることになる。したがって、先述したように、インターフェース回路105、タイミング発生回路106およびVcom/CSドライバ108と同じ側に基準電圧発生回路107を配置する構成を採ると、そのレイアウト面積が非常に大きくなるため、表示パネルの狭額縁化、ひいてはフラットパネル型表示装置そのものの小型化の妨げとなる。
【0013】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、バッファを省略することによって低消費電力化を図った上で、バッファの省略に伴って基準電圧線のレイアウト面積が増大しても、表示パネルの額縁が大きくなるのを最小限に抑えることが可能な表示装置および当該表示装置を画面表示部として具備する携帯端末を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明による表示装置は、画素が行列状に配置されてなる画素部と、この画素部の各画素を行単位で選択する垂直駆動回路と、複数の基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、複数の基準電圧の中からデジタル表示データに対応した基準電圧を選択するDA変換回路を含み、当該DA変換回路で選択した基準電圧を前記垂直駆動回路によって選択された行の各画素に対してアナログ表示信号として供給する水平駆動回路と、前記透明絶縁基板の外部から入力される信号のレベル変換を行うインターフェース回路と、前記インターフェース回路でレベル変換された信号に基づいて各種のタイミング信号を発生して各回路部に与えるタイミング発生回路とを備え、前記垂直駆動回路、前記基準電圧発生回路および前記水平駆動回路が前記画素部と共に同じ透明絶縁基板上に形成されるとともに、前記垂直駆動回路と前記基準電圧発生回路とが前記画素部を挟んで反対側に配置され、かつ前記インターフェース回路および前記タイミング発生回路が前記垂直駆動回路側に配置された構成となっている。かかる構成の表示装置は、PDAや携帯電話機に代表される携帯端末に、その画面表示部として搭載されて用いられる。
【0015】
上記構成の表示装置または当該表示装置を画面表示部として具備する携帯端末において、基準電圧選択型のDA変換回路の後段にバッファを設けずに、当該DA変換回路でアナログ信号に変換された表示信号を画素部の信号線の各々に対して直接書き込むことで、従来バッファで消費していた電力分だけ低消費電力化を図ることができる。その反面、信号線に所望の電位を書き込むには、基準電圧発生回路とDA変換回路との間に配線される基準電圧線を低インピーダンス化する必要があることから、基準電圧線のレイアウト面積が大きくなる。しかし、画素部を挟んで垂直駆動回路と反対側の額縁に基準電圧発生回路を配置し、さらにインターフェース回路およびタイミング発生回路を垂直駆動回路側に配置したことで、基準電圧発生回路側の額縁を主に基準電圧線のレイアウトに使うことができるため、基準電圧線の本数が多くても表示パネルの額縁が大きくなるのを最小限に抑えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態に係る駆動回路一体型表示装置、例えば液晶表示装置の構成例を示すブロック図である。図1において、透明絶縁基板、例えばガラス基板11上には、多数の画素が行列状(マトリクス状)に配置されて画素部12を形成している。ガラス基板11は、もう一枚のガラス基板(図示せず)と所定の間隙を持って対向配置され、両基板間に液晶材料を封止することで表示パネルを構成している。
【0018】
画素部12における画素回路の構成の一例を図2に示す。行列状に配置された画素20の各々は、画素トランジスタであるTFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ)21と、このTFT21のドレイン電極に画素電極が接続された液晶セル22と、この液晶セル22の画素電極に一方の電極が接続された保持容量23とを有する構成となっている。ここで、液晶セル22は、画素電極とこれに対向して形成される対向電極との間で発生する液晶容量を意味する。
【0019】
この画素構造において、TFT21はゲート電極が走査線(ゲート線)24に接続され、ソース電極が信号線(ソース線)25に接続されている。液晶セル22は対向電極がコモン線26に対して各画素共通に接続されている。そして、液晶セル22の対向電極には、コモン線26を介してコモン電位Vcomが各画素共通に与えられる。保持容量23は他方の電極がCS線27に対して各画素共通に接続されている。
【0020】
ところで、液晶表示装置では、液晶に同極性の直流電圧が印加され続けることによって液晶の比抵抗(物質固有の抵抗値)等が劣化するのを防ぐために、表示信号の極性を一定周期、例えば1H(Hは水平期間)または1F(Fはフィールド期間)の周期で反転させて駆動する交流反転駆動が採られている。この交流反転駆動を行う場合は、各画素に書き込まれる表示信号は、コモン電位Vcomを基準として極性反転を行うことになる。
【0021】
また、コモン電位Vcomの極性を一定周期、例えば1H周期または1F周期で反転させるコモン反転駆動を1H反転駆動または1F反転駆動と併用する場合は、CS線57の電位(以下、「CS電位」と記す)の極性もコモン電位Vcomに同期して交流反転する。なお、CS電位は、コモン電位Vcomとほぼ同振幅、同位相の電位である。
【0022】
再び図1において、画素部12と同一のガラス基板11上には、例えば、画素部12の上下両側の額縁に水平駆動回路13A,13Bが、画素部12の右側の額縁に垂直駆動回路14、インターフェース(IF)回路15、水平(H)/垂直(V)同期検出回路16およびタイミング発生(TG)回路17が、画素部12の左側の額縁に基準電圧発生回路18およびVcom/CSドライバ19がそれぞれ周辺の駆動回路として搭載されている。ただし、ここでは、周辺の駆動回路として一部を例示したに過ぎず、これらに限られるものではない。これら周辺の駆動回路は、画素部12の画素トランジスタと共に、低温ポリシリコンあるいはCG(Continuous Grain;連続粒界結晶)シリコンを用いて作製される。
【0023】
上記構成の駆動回路一体型液晶表示装置において、水平駆動回路13Aは、デジタルインターフェース駆動回路構成を採っており、例えば、水平シフトレジスタ131、サンプリングラッチ回路132、線順次化ラッチ回路133およびDA変換回路134を有し、画素部12の画素配列の例えば奇数列の画素の駆動を担う。水平駆動回路13Bについても、水平駆動回路13Aと全く同じ構成となっており、水平駆動回路13Aが奇数列の画素の駆動を担うのに対して、偶数列の画素の駆動を担う。
【0024】
水平シフトレジスタ131は、タイミング発生回路17から供給される水平スタートパルスHSTに応答してシフト動作を開始し、当該タイミング発生回路17から供給される水平クロックパルスHCKに同期して1水平期間に順次転送していくサンプリングパルスを生成する。サンプリングラッチ回路132は、水平シフトレジスタ131で生成されたサンプリングパルスに同期して、基板外部から入力され、インターフェース回路15でレベルシフトされて供給される表示データDataを1水平期間で順次サンプリングしラッチする。
【0025】
このラッチされた1ライン分のデジタル表示データは、線順次化ラッチ回路133にラッチされることによって線順次化される。線順次化ラッチ回路133からは、線順次化された1ライン分のデジタル表示データが一斉に出力される。この出力された1ライン分のデジタル表示データは、基準電圧選択型DA変換回路134に与えられ、ここでアナログ表示信号に変換される。DA変換回路134から出力される1ライン分のアナログ表示信号は、画素部12の水平方向画素数xに対応して配線された信号線25−1〜25−xに対してバッファを介することなく直接出力される。
【0026】
垂直駆動回路14は、垂直シフトレジスタおよびゲートバッファによって構成される。この垂直駆動回路14において、垂直シフトレジスタは、タイミング発生回路17から供給される垂直スタートパルスVSTに応答してシフト動作を開始し、当該タイミング発生回路17から供給される垂直クロックパルスVCKに同期して1垂直期間に順次転送していく走査パルスを生成する。この生成された走査パルスは、画素部12の垂直方向画素数mに対応して配線された走査線24−1〜24−yにゲートバッファを通して順次出力される。
【0027】
この垂直駆動回路14による垂直走査により、走査パルスが走査線24−1〜24−yに順次出力されると、画素部12の各画素が行(ライン)単位で順に選択される。そして、この選択された1ライン分の画素に対して、DA変換回路134から出力される1ライン分のアナログ表示信号が直接信号線25−1〜25−xを経由して一斉に書き込まれる。このライン単位の書き込み動作が繰り返されることにより、1画面分の画表示が行われる。
【0028】
インターフェース回路15は、ガラス基板11の外部から入力パッド28を介して入力される低電圧振幅(例えば、3.3V振幅)のマスタークロックMCK、水平同期パルスHsync、垂直同期パルスVsync、R(赤)G(緑)B(青)パラレル入力の表示データData、データイネーブル信号DENB、その他のコントロールパルスを、高電圧振幅(例えば、6.0V)の信号レベルにレベルシフト(レベル変換)する。
【0029】
レベルシフトされたマスタークロックMCKは直接タイミング発生回路17に供給され、水平同期パルスHsync、垂直同期パルスVsyncおよびデータイネーブル信号DENBはH/V同期検出回路16を経由してタイミング発生回路17に供給される。タイミング発生回路17は、マスタークロックMCK、水平同期パルスHsyncおよび垂直同期パルスVsyncに基づいて、水平駆動回路13A,13B、垂直駆動回路14、基準電圧発生回路18およびVcom/CSドライバ19の駆動に必要な各種のタイミングパルスを生成する。レベルシフトされた表示データDataは、水平駆動回路13A,13Bにそれぞれ供給される。
【0030】
ところで、タイミング発生回路17において、水平同期パルスHsyncおよび垂直同期パルスVsyncからそれぞれ水平同期タイミングおよび垂直同期タイミングを検出する駆動モードの場合、水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間内におけるフロントポーチ、バックポーチはメーカーや機種によって変えなければならない。特に,水平同期タイミングおよび垂直同期タイミングは水平同期パルスHsyncおよび垂直同期パルスVsyncの立ち下がりのタイミングで検出することから、ガラス基板11上に周辺駆動回路を形成する場合には、バックポーチは固定した上で設計しなければならない。
【0031】
そのため、図3のタイミングチャートに示すように、データイネーブル信号DENBを用いてメーカーや機種ごとにブランキング期間の設定を変えないようにする方式がある。図3のタイミングチャートでは、データドットが水平240ドット、垂直240ライン、水平ブランキング期間が32ドット、垂直ブランキング期間が16ラインの場合を例に挙げて示している。
【0032】
本実施形態に係る駆動回路一体型液晶表示装置では、駆動モードとして、水平同期パルスHsyncおよび垂直同期パルスVsyncから直接水平同期タイミングおよび垂直同期タイミングを検出するSYNCモードと、データイネーブル信号DENBからH/V検出回路16で水平同期パルスHsyncおよび垂直同期パルスVsyncを検出し、その検出した水平同期パルスDENB_Hおよび垂直同期パルスDENB_Vから直接水平同期タイミングおよび垂直同期タイミングを検出するDENBモードとを選択的に採り得るようにしている。
【0033】
SYNCモードでのタイミング例を図4に示す。水平同期パルスHsyncおよび垂直同期パルスVsyncは、有効データ期間終了後から立ち下がりまでをフロントポーチ、立ち下がりから有効データ期間開始までをバックポーチとし、両者をあわせてブランキング期間とする。このSYNCモードでは、H/V検出回路16は水平同期パルスHsyncおよび垂直同期パルスVsyncをそのまま通過させてタイミング発生回路17に供給することになる。
【0034】
DENBモードでの垂直タイミング例を図5に、水平タイミング例を図6にそれぞれ示す。データイネーブル信号DENBは水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間のとき低レベルとなり,有効データを取り込む期間のみ高レベルとなる信号である。このデータイネーブル信号DENBは、H/V検出回路16において水平同期パルスDENB_Hと垂直同期パルスDENB_Vとに分離されてタイミング発生回路17に供給される。すると、タイミング発生回路17は、これら水平同期パルスDENB_Hおよび垂直同期パルスDENB_Vから水平同期タイミングおよび垂直同期タイミングを検出し、これら検出タイミングに基づいて各種のタイミング信号を生成してそれぞれの回路部に与える。
【0035】
このように、データイネーブル信号DENBからH/V検出回路16で水平同期パルスDENB_Hと垂直同期パルスDENB_Vとに分離し、これら水平同期パルスDENB_Hおよび垂直同期パルスDENB_Vから水平同期および垂直同期の各タイミングを検出することにより、ブランキング期間内バックポーチを固定せずに、周辺駆動回路の設計を行うことができる。
【0036】
基準電圧発生回路18は、DA変換回路134が基準電圧選択型を採用していることに伴って設けられたものであり、DA変換回路134に入力されるデジタル表示データのビット数に対応した階調数分の基準電圧を発生してDA変換回路134に与える。Vcom/CSドライバ16は、コモン電位VcomおよびCS電位を生成し、これら各電位を画素部12の各画素に共通に与える。なお、先述したように、コモン反転駆動を採る場合には、Vcom/CSドライバ16において、コモン電位VcomおよびCS電位の極性を一定周期で反転させる駆動が行われる。
【0037】
ここで、基準電圧発生回路18およびDA変換回路134についてさらに詳細に説明する。
【0038】
図7は、基準電圧発生回路18の具体的な構成の一例を示す回路図である。図7から明らかなように、基準電圧発生回路18は、抵抗分割(抵抗分圧)回路からなる構成となっている。すなわち、一例として、階調数を64とすると、第1基準電位VAと第2基準電位VBとの間の電圧を、直列に接続された63個の抵抗R1〜R63によって分圧する。これにより、各分圧点から62個の基準電圧V1〜V62が得られる。そして、基準電位VAを基準電圧V0、基準電位VBを基準電圧V63とすることにより、基準電圧発生回路18からはデジタル表示データのビット数“6”に対応した64階調分の基準電圧V0〜V63が発生される。これら基準電圧V0〜V63は、図1に示すように、基準電圧線31−1〜31−64によってDA変換回路134に伝送される。
【0039】
本実施形態に係る液晶表示装置では、先述したように、表示信号の極性をある周期で反転させる交流反転駆動(1H反転駆動または1F反転駆動)が採られている。そのため、基準電圧発生回路18においては、その交流反転に同期して交互に発生するタイミングパルスφ1,φ2によってスイッチSW1〜SW4をオン(閉)/オフ(開)させる構成が採られている。
【0040】
この基準電圧発生回路18においては、交流反転のある反転タイミングでタイミングパルスφ1が発生すると、スイッチSW1,SW4がオンするため、第1基準電位VAとして正側電源電圧VCCが、第2基準電位VBとして負側電源電圧VSSがそれぞれ与えられる。次の反転タイミングでタイミングパルスφ2が発生すると、スイッチSW2,SW3がオンするため、第1基準電位VAとして負側電源電圧VSSが、第2基準電位VBとして正側電源電圧VCCがそれぞれ与えられる。
【0041】
図8は、DA変換回路134の具体的な構成の一例を示す回路図である。ここでは、DA変換回路134の単位回路を示している。すなわち、この単位回路が画素部12の信号線25−1〜25−xの各々に対応して設けられることで、DA変換回路134を構成することになる。以下では、この単位回路の構成について説明する。
【0042】
図8から明らかなように、DA変換回路134の単位回路は、基準電圧発生回路18で発生される64個の基準電圧V0〜V63に対応して設けられた64個の階調選択ユニット32−0〜32−63によって構成されている。階調選択ユニット32−0〜32−63の各々は、64個の基準電圧V0〜V63をそれぞれ伝送する64本の基準電圧線31−1〜31−64(図1を参照)の各々と、信号線25−1〜25−xにそれぞれ接続される出力線33(33−1〜33−x)との間に、デジタル表示データd5〜d0のビット数分(本例では、6個)のトランジスタスイッチ、例えばMOSスイッチがシリーズに接続された構成となっている。
【0043】
上記構成のDA変換回路134の単位回路において、階調選択ユニット32−0〜32−63の各MOSスイッチは、デジタル表示データの各ビットd5〜d0の論理状態に応じてオン/オフ動作を行う。そして、階調選択ユニット32−0〜32−63のうち、ビットd5〜d0の論理の組み合わせにしたがって、いずか1つの階調選択ユニットの全てのMOSスイッチがオン状態になることで、64個の基準電圧V0〜V63の中から1つを選択し、アナログ表示信号として出力線33(33−1〜33−x)を介して対応する信号線25(25−1〜25−x)に対して直接出力する。
【0044】
上述したように、本実施形態に係る駆動回路一体型液晶表示装置では、水平駆動回路13A,13Bにおいて、DA変換回路134から出力されるアナログ表示信号を、バッファを介さずに直接画素部12の信号線25−1〜25−xに書き込む構成を採っている。このように、DA変換回路134の後段にバッファを設けない構成を採ることで、当該バッファで消費する電力分だけ低消費電力化を図ることができ、しかもバッファを省略した分だけ水平駆動回路13A,13Bの回路規模を縮小できるため、画素部12の上下側の額縁サイズを狭くすることができる。
【0045】
ところで、画素部12の信号線25−1〜25−xの各々に対してバッファを介さずに所望の電位を書き込むには、基準電圧発生回路18からDA変換回路134へ基準電圧V0〜V63を伝送する基準電圧線31−1〜31−64を低インピーダンス化する必要があるため、なるべく太いパターンで基準電圧線31−1〜31−64を配線することになる。その結果、64本の基準電圧線31−1〜31−64のレイアウト面積が大きくなる。
【0046】
ところが、本実施形態に係る駆動回路一体型液晶表示装置では、従来基準電圧発生回路18側の額縁に配置されていたインターフェース回路15およびタイミング発生回路17を、画素部12を挟んで基準電圧発生回路18と反対側、即ち垂直駆動回路14側の額縁に配置し、基準電圧線31−1〜31−64のレイアウトスペースを十分に確保した構成を採っているので、64本もの基準電圧線31−1〜31−64の配線に伴って基準電圧発生回路18側の額縁サイズが大きくなるのを最小限に抑えることができる。
【0047】
垂直駆動回路14側の額縁におけるインターフェース回路15およびタイミング発生回路17のレイアウトについては、インターフェース回路15をタイミング発生回路17よりも入力パッド28側、好ましくは入力パッド28の近傍に配置する。これによれば、ガラス基板11の外部からインターフェース回路15に入力されるマスタークロックMCK、水平同期パルスHsync、垂直同期パルスVsync、表示データData、データイネーブル信号DENB、その他コントロールパルスの波形のなまり等を避けることができる。
【0048】
また、H/V同期検出回路16およびタイミング発生回路17については、インターフェース回路15の近傍に配置するのが好ましい。H/V同期検出回路16およびタイミング発生回路17をインターフェース回路15の近傍に配置することで、配線引き回しに伴う容量分や抵抗分を抑えることができるため、それらに起因する波形のなまり等を発生させことなく、インターフェース回路15でレベルシフトされたマスタークロックMCKをタイミング発生回路17に、また水平同期パルスHsync、垂直同期パルスVsyncおよびデータイネーブル信号DENBをH/V同期検出回路16にそれぞれ供給できる。
【0049】
Vcom/CSドライバ19については、本実施形態に係る駆動回路一体型液晶表示装置では、基準電圧発生回路18側の額縁に配置する構成を採っている。
ただし、Vcom/CSドライバ19のレイアウトについては、基準電圧発生回路18側に限られるものではなく、各駆動回路のレイアウトに伴う画素部12の左右の額縁サイズがほぼ等しくなるように、基準電圧発生回路18側に配置するか、垂直駆動回路14側に配置するかを選定すれば良い。
【0050】
以上説明した本実施形態に係る液晶表示装置は、携帯電話機やPDAに代表される小型・軽量な携帯端末の画面表示部として用いて好適なものである。
【0051】
なお、本実施形態では、画素の表示素子として液晶セルを用いた液晶表示装置に適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明は液晶表示装置への適用に限られるものではなく、画素の表示素子としてエレクトロルミネッセンス(EL)素子を用いたEL表示装置など、水平駆動回路として、基準電圧選択型DA変換回路を含むデジタルインターフェース駆動回路を用いたフラットパネル型表示装置全般に適用可能である。
【0052】
図9は、本発明に係る携帯端末、例えばPDAの構成の概略を示す外観図である。
【0053】
本例に係るPDAは、例えば、装置本体61に対して蓋体62が開閉自在に設けられた折り畳み式の構成となっている。装置本体61の上面には、キーボードなどの各種のキーが配置されてなる操作部63が配置されている。一方、蓋体62には、画面表示部64が配置されている。この画面表示部64として、先述した実施形態に係る駆動回路一体型液晶表示装置が用いられる。
【0054】
当該実施形態に係る駆動回路一体型液晶表示装置は、先述したように、基準電圧選択型DA変換回路の後段のバッファを省略したことで、表示パネルの額縁サイズの拡大を抑えつつ当該バッファで消費する電力分だけ消費電力を低減できるため、当該液晶表示装置を画面表示部64として搭載することにより、画面表示部64の低消費電力化により、バッテリ電源による連続使用可能時間の長時間化を図ることができる。
【0055】
なお、ここでは、PDAに適用した場合を例に採って説明したが、この適用例に限られるものではなく、本発明に係る液晶表示装置に代表される表示装置は、特に携帯電話機など小型・軽量の携帯端末全般に用いて好適なものである。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、基準電圧選択型DA変換回路を用いた表示装置において、当該DA変換回路の後段のバッファを省略して画素部の信号線に対して直接表示信号を書き込むようにし、さらに画素部を挟んで垂直駆動回路と反対側の額縁に基準電圧発生回路を配置するとともに、インターフェース回路およびタイミング発生回路を垂直駆動回路側に配置したことで、バッファを省くことによって低消費電力化を図った上で、バッファの省略に伴って基準電圧線のレイアウト面積が増大しても、表示パネルの額縁が大きくなるのを最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る駆動回路一体型液晶表示装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】画素回路の構成の一例を示す回路図である。
【図3】データイネーブル信号DENBを用いてブランキング期間の設定を変えない場合のタイミング関係を示すタイミングチャートである。
【図4】SYNCモードでのタイミング例を示すタイミングチャートである。
【図5】DENBモードでの垂直タイミング例を示すタイミングチャートである。
【図6】DENBモードでの水平タイミング例を示すタイミングチャートである。
【図7】基準電圧発生回路の具体的な構成の一例を示す回路図である。
【図8】DA変換回路の単位回路の具体的な構成の一例を示す回路図である。
【図9】本発明に係るPDAの構成の概略を示す外観図である。
【図10】従来例に係る駆動回路一体型表示装置の構成例を示すブロック図である。
【図11】従来例に係る駆動回路一体型表示装置における水平駆動回路の構成の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
11…ガラス基板、12画素部、13A,13B…水平駆動回路、14…垂直駆動回路、15…インターフェース回路、16…H/V同期検出回路、17…タイミング発生回路、18…基準電圧発生回路、19…Vcom/CSドライバ、20…画素、21…TFT(薄膜トランジスタ)、22…液晶セル、23…保持容量、24,24−1〜24−y…走査線(ゲート線)、25,25−1〜25−x…信号線(ソース線)、31−1〜31−64…基準電圧線
Claims (5)
- 画素が行列状に配置されてなる画素部と、
前記画素部の各画素を行単位で選択する垂直駆動回路と、
複数の基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、
前記複数の基準電圧の中からデジタル表示データに対応した基準電圧を選択するDA変換回路を含み、当該DA変換回路で選択した基準電圧を前記垂直駆動回路によって選択された行の各画素に対してアナログ表示信号として供給する水平駆動回路と、
前記透明絶縁基板の外部から入力される信号のレベル変換を行うインターフェース回路と、
前記インターフェース回路でレベル変換された信号に基づいて各種のタイミング信号を発生して各回路部に与えるタイミング発生回路とを備え、
前記垂直駆動回路、前記基準電圧発生回路および前記水平駆動回路が前記画素部と共に同じ透明絶縁基板上に形成されるとともに、前記垂直駆動回路と前記基準電圧発生回路とが前記画素部を挟んで反対側に配置され、かつ前記インターフェース回路および前記タイミング発生回路が前記垂直駆動回路側に配置されたことを特徴とする表示装置。 - 前記画素部、前記垂直駆動回路、前記基準電圧発生回路、前記水平駆動回路、前記インターフェース回路および前記タイミング発生回路が、前記透明絶縁基板上に低温ポリシリコンあるいは連続粒界結晶シリコンを用いて形成されていることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 前記画素の表示素子が液晶セルであることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
- 画素が行列状に配置されてなる画素部と、
前記画素部の各画素を行単位で選択する垂直駆動回路と、
複数の基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、
前記複数の基準電圧の中からデジタル表示データに対応した基準電圧を選択するDA変換回路を含み、当該DA変換回路で選択した基準電圧を前記垂直駆動回路によって選択された行の各画素に対してアナログ表示信号として供給する水平駆動回路と、
前記透明絶縁基板の外部から入力される信号のレベル変換を行うインターフェース回路と、
前記インターフェース回路でレベル変換された信号に基づいて各種のタイミング信号を発生して各回路部に与えるタイミング発生回路とを備え、
前記垂直駆動回路、前記基準電圧発生回路および前記水平駆動回路が前記画素部と共に同じ透明絶縁基板上に形成されるとともに、前記垂直駆動回路と前記基準電圧発生回路とが前記画素部を挟んで反対側に配置され、かつ前記インターフェース回路および前記タイミング発生回路が前記垂直駆動回路側に配置されてなる表示装置を画面表示部として具備することを特徴とする携帯端末。 - 前記表示装置は、前記画素の表示素子として液晶セルを用いた液晶表示装置であることを特徴とする請求項4記載の携帯端末。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007041155A (ja) * | 2005-08-01 | 2007-02-15 | Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd | 液晶表示装置 |
JP2009139441A (ja) * | 2007-12-03 | 2009-06-25 | Casio Comput Co Ltd | 表示駆動装置及び表示装置 |
CN101814265A (zh) * | 2009-03-30 | 2010-08-25 | 矽创电子股份有限公司 | 用于显示面板的驱动电路 |
US9142178B2 (en) | 2010-07-30 | 2015-09-22 | Japan Display Inc. | Liquid crystal display device |
-
2003
- 2003-01-20 JP JP2003010513A patent/JP2004226435A/ja active Pending
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CN101814265B (zh) * | 2009-03-30 | 2014-03-19 | 矽创电子股份有限公司 | 用于液晶显示面板的驱动电路 |
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