JP2004277724A - 木質用耐水接着剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】環境を汚染せず、中性で木材の汚染、変色を起こさず、可使時間が長く、耐水性、耐熱性に優れた安価な木質用接着剤組成物を提供する。
【解決手段】カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液と、平均粒子径が30μm以下の充填剤とからなり、該水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、該充填剤を130〜800重量部の範囲で含む主剤と、第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物として、一般式(1)で示されるN,N−ジグリシジルアミノ基含有化合物とを含む。前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体は、カルボキシル基変性量が0.1〜10モル%、重合度が100〜6000の範囲にある。前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、3〜100重量部の範囲の前記N,N−ジグリシジルアミノ基含有化合物を含む。
【化1】
【選択図】 図なし
【解決手段】カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液と、平均粒子径が30μm以下の充填剤とからなり、該水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、該充填剤を130〜800重量部の範囲で含む主剤と、第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物として、一般式(1)で示されるN,N−ジグリシジルアミノ基含有化合物とを含む。前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体は、カルボキシル基変性量が0.1〜10モル%、重合度が100〜6000の範囲にある。前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、3〜100重量部の範囲の前記N,N−ジグリシジルアミノ基含有化合物を含む。
【化1】
【選択図】 図なし
Description
本発明は、木質用耐水接着剤組成物に関し、特に合板の製造または合板の二次加工に用いられる木質用耐水接着剤組成物に関するものである。
従来、ポリビニルアルコール樹脂を用いた木質用接着剤が広く用いられている。前記ポリビニルアルコール樹脂は、繊維素に対して極めて優れた接着性を備えているが、耐水性、耐熱性に劣る。そこで、前記ポリビニルアルコール樹脂に、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂等のホルムアルデヒド樹脂を配合して、耐水性、耐熱性を付与したホルムアルデヒド樹脂系木質用接着剤が知られている。
しかし、前記ホルムアルデヒド樹脂系木質用接着剤は、該ホルムアルデヒド樹脂に起因する遊離のホルムアルデヒドが残存しているため、該接着剤を用いて接着した製品からは該ホルムアルデヒドが放出され、シックハウス症候群、化学物質過敏症等の原因になるとの問題がある。また、前記ホルムアルデヒド樹脂系木質用接着剤は、30℃以上の温度で3時間以上経過すると、粘度が上昇してゲル状態を呈し、塗布性、接着性が低下するので、実用性に乏しいとの問題もある。
前記ホルムアルデヒド樹脂系木質用接着剤の問題を解決するために、前記ホルムアルデヒド樹脂を使用せず、しかも耐水性、耐熱性を備える木質用接着剤として、ポリビニルアルコールを含む水溶液、水性エマルジョン樹脂、水性ラテックス樹脂等を主剤として、該主剤に架橋剤としてイソシアネート化合物を配合した水性高分子−イソシアネート系接着剤組成物が知られている。しかし、前記水性高分子−イソシアネート系接着剤組成物は、前記主剤に前記イソシアネート化合物を直接配合、混合すると、該イソシアネート化合物が水と激しく反応して発泡する上、粘度が上昇して塗布性が低下したり、時間の経過とともに耐水接着性、耐熱接着性が著しく低下するために使用可能な時間(可使時間)が短い等の問題がある。
前記水性高分子−イソシアネート系接着剤組成物の問題を解決するために、イソシアネート系化合物またはイソシアネート系重合物を、イソシアネート系化合物またはイソシアネート系重合物と相互溶解性を有する疎水性溶剤に溶解したものを、ポリビニルアルコールを含む水溶液または水性エマルジョンに分散せしめてなる耐水性接着剤が提案されている(特許文献1参照)。
前記耐水性接着剤によれば、イソシアネート系化合物またはイソシアネート系重合物は予め疎水性溶剤に溶解されているので、ポリビニルアルコールを含む水溶液または水性エマルジョンと混合したときに、イソシアネートが水と反応することを避けることができる。従って、前記耐水性接着剤は、前記発泡、粘度上昇、可使時間が短い等の問題を生じることがない。しかし、前記耐水性接着剤は、前記疎水性溶剤が強い刺激臭を有するため、該刺激臭がシックハウス症候群、化学物質過敏症等の原因物質となる虞がある。
前記水性高分子−イソシアネート系接着剤組成物の問題を解決するために、カルボキシル基を含む重合体と、多価金属水酸化物と、エポキシ基を分子中に2個以上含む水溶性化合物との混合物からなる接着剤組成物が提案されている(特許文献2)。しかし、前記接着剤組成物は、前記多価金属水酸化物によりpH11以上の強アルカリ性となるため、木材のアルカリ汚染が発生したり、作業中に該接着剤組成物が皮膚に触れるとカブレが発生する等の問題がある。
また、前記水性高分子−イソシアネート系接着剤組成物の問題を解決するために、分子内にカルボキシル基を有するポリビニルアルコール重合体の水溶液と、第3級アミノ窒素原子をもつ4官能エポキシ化合物と、活性水素を有するアミノ基含有アクリルエマルジョンまたは活性水素を有するアミノ基含有水性アクリル樹脂とからなる水性接着剤組成物が、本出願人らにより提案されている。前記水性接着剤組成物は、前記ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、126重量部程度の充填剤、例えば重炭酸カルシウムを含んでもよいとされている。(特許文献3参照)。
前記水性接着剤組成物に含まれる活性水素を有するアミノ基含有アクリルエマルジョンまたは活性水素を有するアミノ基含有水性アクリル樹脂は、まず、カルボキシル基を有するアクリルエマルジョンまたはカルボキシル基を有する水性アクリル樹脂を製造した後、前記カルボキシル基をアルキルイミン等のイミノ化合物によりアミノ基変性することにより製造されている。
しかしながら、前記アクリルエマルジョンまたは水性アクリル樹脂は高価であり、前記水性接着剤組成物はコスト増となることが避けられない上、該水性接着剤組成物に残留する前記イミノ化合物により、木材が変色するという不都合がある。
特公昭51−30577号公報
特公昭51−28655号公報
特許第3048674号公報
本発明は、かかる不都合を解消して、シックハウス症候群、化学物質過敏症等の原因となるホルムアルデヒドや刺激臭を放出せず、皮膚のカブレや木材の汚染、変色を起こさず、発泡、粘度上昇が無くて可使時間が長い、耐水性、耐熱性に優れた安価な木質用接着剤組成物を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の木質用耐水接着剤組成物は、(A)分子内にカルボキシル基を有するカルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液と、平均粒子径が30μm以下の充填剤とからなり、該カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、該充填剤を130〜800重量部の範囲で含む主剤と、(B)第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物として、一般式(1)で示されるN,N−ジグリシジルアミノ基含有化合物とを含むことを特徴とする。
本発明の接着剤組成物において、前記充填剤は、接着剤組成物が木部に対して過度に浸透することを抑制する一方、前記N,N−ジグリシジルアミノ基含有化合物と反応して接着力を発現する。
この結果、本発明の接着剤組成物によれば、優れた耐水性、耐熱性を得ることができる。前記充填剤は、平均粒子径が30μm以下であることが必要であり、平均粒子径が30μmを超えると、前記作用を得ることができない。
また、前記主剤は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記充填剤を130〜800重量部の範囲で含んでいることが必要である。前記主剤における前記充填剤含有量が前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、130重量部未満であるときには、前記充填剤により接着剤組成物が木部に対して過度に浸透することを抑制し、或いは該充填剤が前記N,N−ジグリシジルアミノ基含有化合物と反応する作用を得ることができない。また、前記主剤における前記充填剤含有量が前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、800重量部を超えると、十分な耐水性、耐熱性を得ることができない。
また、本発明の接着剤組成物は、前記主剤に前記N,N−ジグリシジルアミノ基含有化合物を配合するものであって、ホルムアルデヒドや有機溶剤を含まないので、シックハウス症候群、化学物質過敏症等の原因となる虞がない。また、本発明の接着剤組成物はイソシアネート化合物を含まないので、該イソシアネート化合物と水分との反応による発泡、粘度上昇を防止することができ、長い可使時間を得ることができる。さらに、本発明の接着剤組成物は多価金属水酸化物を含まないのでpHが上昇せず、木材のアルカリ汚染、皮膚のカブレを防止することができる。
さらに、本発明の接着剤組成物は、カルボキシル基を有するアクリルエマルジョンまたはカルボキシル基を有する水性アクリル樹脂のカルボキシル基をアルキルイミン等のイミノ化合物によりアミノ基変性することにより製造されたアミノ基含有アクリルエマルジョンまたはアミノ基含有水性アクリル樹脂を含まないので、安価である。
本発明の木質用耐水接着剤組成物において、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体は、カルボキシル基変性量、重合度に特に制限はないが、カルボキシル基変性量が0.1〜10モル%、重合度が100〜6000の範囲にあることが好ましい。
前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体は、カルボキシル基変性量が0.1モル%未満であるときには、架橋密度が低くなり、十分な耐水性、耐熱性を得ることが難しい。また、カルボキシル基変性量が10モル%を超えると、一般的に重合反応における安定を欠き、良好なポリビニルアルコール重合体を得るためには、コスト増が避けられない。
また、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体は、重合度が100未満であるときには十分な耐水性、耐熱性を得ることが難しい。また、重合度が6000を超えると、一般的に重合反応における安定を欠き、良好なポリビニルアルコール重合体を得るためには、コスト増が避けられない。
さらに、本発明の木質用耐水接着剤組成物において、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体と前記N,N−ジグリシジルアミノ基含有化合物との配合量について特に制限はないが、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、3〜100重量部の範囲の前記N,N−ジグリシジルアミノ基含有化合物を含むことが好ましい。前記N,N−ジグリシジルアミノ基含有化合物の含有量が、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、3重量部未満であるときには、前記木質用耐水接着剤組成物の硬化が不十分になり、十分な耐水性、耐熱性を得ることができない上、耐久性、木材との密着性等の性能も低下する。また、前記N,N−ジグリシジルアミノ基含有化合物の含有量が、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して100重量部を超えると、十分な接着強度、材料破断率が得られないことがある上、コスト増となることが避けられない。
次に、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
本実施形態の木質用耐水接着剤組成物は、分子内にカルボキシル基を有するカルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液と、平均粒子径が30μm以下の充填剤とからなる主剤と、第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物として、一般式(1)で示されるN,N−ジグリシジルアミノ基含有化合物とを含んでいる。ここで、前記主剤は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記充填剤を130〜800重量部の範囲で含んでいる。
前記ビニルエステル単量体としては、酢酸ビニル、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ビバリン酸ビニル等を挙げることができる。また、前記エチレン性不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、シトラコン酸、メサコン酸等を挙げることができる。
前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体は、重合度、カルボキシル基による変性量に特に制限は無いが、例えば、重合度が100〜6000の範囲にあり、カルボキシル基による変性量が0.1〜10モル%の範囲にあるものを好適に用いることができる。また、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコールは、水に溶解する範囲のケン化度であれば特に制限はないが、通常は70モル%以上のケン化度のものを好適に用いることができる。本実施形態では、重合度、ケン化度、重合体を構成する成分等が異なるカルボキシル基変性ポリビニルアルコールを2種以上組み合わせて用いることができる。
また、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体は、本実施形態の木質用耐水接着剤組成物の接着性能を損なわない範囲で、エチレン性不飽和単量体と共重合させたものを用いることもできる。前記エチレン性不飽和単量体としては、エチレン、イソブチレン、アクリロニトリル、メタクロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3−ジメチルプロピル)−アンモニウムクロリド、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ビニルスルホン酸ナトリウム、アリルスルホン酸ナトリウム等を挙げることができる。
また、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体は、チオール酢酸、メルカプトプロピオン酸等のチオール化合物の存在下、酢酸ビニル等のビニルエステル単量体をエチレン性不飽和カルボン酸と共重合した後ケン化した末端変性共重合体を用いることもできる。
本実施形態に用いる充填剤は、平均粒子径が30μm以下のものであれば特に制限はない。前記充填剤として、例えば、血粉、脱脂大豆粉、クルミ粉等の有機質系充填剤、クレー、カオリンクレー、焼成クレー、炭酸カルシウム、タルク、珪藻土、セリサイト、ゼオライト、石膏、シリカ、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等の無機質充填剤等を挙げることができる。前記充填剤は、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
前記充填剤は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、130〜800重量部の範囲で用いる。尚、本実施形態の木質用耐水接着剤組成物は、前記充填剤の他に、接着性能を損なわない範囲で平均粒子径が30μmを超える充填剤を含んでいてもよい。
前記一般式(1)で表されるN,N−ジグリシジルアミノ基含有化合物としては、N,N,N’,N’−テトラグリシジルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジルヘキサメチレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1−(N,N−ジグリシジルアミノメチル)1,5,5−トリメチル−3−(N,N−ジグリシジルアミノ)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−1,4−フェニレンジアミン、(N,N,N’,N’−テトラグリシジル)ジアミノトルエン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−1,3−キシレンジアミン、そのハロゲン2置換体またはハロゲン4置換体、ビス(N,N−ジグリシジルアミノフェノール)スルホン、4’−(N,N−ジグリシジルアミノベンゼンスルホン酸の4’−(N,N−ジグリシジルアミノ)フェニルエステル、ビス(N,N−ジグリシジルアミノトリメチレン)アルキレングリコール等を挙げることができるが、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−1,3−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等を好適に用いることができる。
前記一般式(1)で表されるN,N−ジグリシジルアミノ基含有化合物は、例えば、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、3〜100重量部の範囲で用いることができる。尚、本実施形態の木質用耐水接着剤組成物では、前記一般式(1)で表されるN,N−ジグリシジルアミノ基含有化合物に代えて、N,N−ジグリシジルアミノ−2,4−ビス(グリシジルオキシ)アニリンを用いることもできる。
本実施形態の木質用耐水接着剤組成物は、接着性能を損なわない範囲で、トルエン、キシレン、酢酸ブチル、カルビトール等の溶剤、フタル酸エステル、ポリエチレングリコールモノフェニルエーテル等の可塑剤、増膜剤、小麦粉、コーンスターチ等の増量剤、酸化チタン等の白色顔料、着色顔料、染料、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、澱粉、デキストリン等の糊剤乃至増粘剤、分散剤、乳化剤、湿潤剤、消泡剤、エチレングリコール等の凍結防止剤、防腐剤、防カビ剤、防錆剤、防火剤、防蟻剤、防虫剤等を単独で、或いは2種以上組み合わせて適宜添加することができる。
本実施形態の木質用耐水接着剤組成物は、さらに必要に応じて、水性ラテックス形樹脂や、エマルジョン形樹脂を配合してもよい。本実施形態の木質用耐水接着剤組成物は、前記水性ラテックス形樹脂や、エマルジョン形樹脂を配合することにより、塗布性を向上させることができ、前記充填剤や、増量剤、顔料等の混合安定性を向上させることができる。前記水性ラテックス形樹脂、エマルジョン形樹脂としては、例えば、スチレン、ブタジエン、クロロプレン、イソプレン等の水性ラテックス形樹脂、酢酸ビニル、エチレン、アクリル酸、アクリル酸エステル、塩化ビニル等から選択された不飽和モノマーを単独で重合させた重合体ラテックス形樹脂、或いは前記不飽和モノマーを2種以上重合させた共重合体ラテックス形樹脂、共重合体エマルジョン形樹脂等を挙げることができる。
本実施形態の木質用耐水接着剤組成物は、ホルムアルデヒドの放出量が著しく増加しない範囲で、ホルマリン系縮合樹脂を配合してもよい。前記ホルマリン系縮合樹脂としては、例えば、尿素−ホルマリン系縮合樹脂、メラミン−ホルマリン系縮合樹脂、尿素−メラミン−ホルマリン系縮合樹脂、フェノール−ホルマリン系縮合樹脂、レゾルシノール−ホルマリン系縮合樹脂、フェノール−レゾルシノール−ホルマリン系縮合樹脂等を挙げることができる。
本実施形態の木質用耐水接着剤組成物は、ホルムアルデヒド、有機溶剤を全く放出しないか、放出するとしても極く微量であるので、環境を汚染することがない。また、本実施形態の木質用耐水接着剤組成物は、可使時間が長く、優れた耐水接着力を備え、高温多湿の環境下にあっても長期に亘って耐水接着力を維持することができる。
従って、本実施形態の木質用耐水接着剤組成物は、合板、LVL、突き板化粧板、パーティクルボード、MDF等の木質繊維板、家具、建具、運動具その他の木工製品の製造に好適に用いることができ、合板用接着剤として特に好適に用いることができる。
本実施形態の木質用耐水接着剤組成物は、前記木質繊維板、木工製品等の木材の他、段ボール、紙、布、金属、陶磁器、ガラス、木毛板、プラスチック板(塩化ビニル樹脂板、ABS板、FRP板、スチレン樹脂板等を含む)、プラスチック発泡体、無機板(ロックウール等の鉱物質繊維板、石膏ボード、珪酸カルシウム板等を含む)、セメント系無機板(石綿スレート板、パルプセメント板、コンクリート板等を含む)等の木材以外の素材の接着にも適用することができる。本実施形態の木質用耐水接着剤組成物は、前記木材以外の素材について、同一素材同士の接着にはもちろん、異種の素材との接着、木材と前記各素材との接着にも適用することができる。
次に、本発明の実施例と比較例とを示す。
イタコン酸で変性したランダム共重合カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体(重合度1700、変性量2モル%、ケン化度98モル%)の15%水溶液100重量部に、充填剤として平均粒子径3.4μmのカオリンクレー(Burgess社製、商品名:アイスバーグ)60重量部を添加して主剤とした。前記主剤は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記充填剤400重量部を含んでいる。尚、前記充填剤の平均粒子径は、日機装株式会社製粒度測定機(商品名:マイクロトラックHRA(X−10))により測定した。
次に、前記主剤100重量部に、第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物として、次式(2)で示されるN,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(三菱ガス化学株式会社製、商品名:TETRAD−X)3重量部を添加、撹拌して木質用耐水接着剤組成物を調製、製糊した。前記木質用耐水接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン20重量部を含んでいる。
次に、JIS K 6851に規定する接着剤の木材引っ張りせん断接着強さ試験方法に基づいて、前記試験板の常態強度、耐水強度、耐温水強度を測定した。前記常態強度は、前記試験板を測定室内温度20℃の条件で測定したものである。また、前記耐水強度は、前記試験板を20℃の水中に7日間浸漬した後、引き上げ、濡れたままの状態で、測定室内温度20℃の条件で測定したものである。また、前記耐温水強度は、前記試験板を60℃の温水中に3時間浸漬した後、20℃の水中に冷えるまで浸漬して、引き上げ、濡れたままの状態で、測定室内温度20℃の条件で測定したものである。
接着強さ(MPa)の測定結果を表1に示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)としてカッコ内に示す。
実施例1で用いたカルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体に代えて、マレイン酸で変性したランダム共重合カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体(重合度1800、変性量2モル%、ケン化度99モル%)を用いた以外は、実施例1と全く同一にして木質用耐水接着剤組成物を調製、製糊した。
次に、本実施例で得られた木質用耐水接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造し、該試験板の常態強度、耐水強度、耐温水強度を実施例1と全く同一にして測定した。
接着強さ(MPa)の測定結果を表1に示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)としてカッコ内に示す。
〔比較例1〕
実施例1で用いたカルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体に代えて、カルボキシル基未変性ポリビニルアルコール重合体(株式会社クラレ製、商品名:PVA−117、重合度1700、ケン化度98モル%)を用いた以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。
〔比較例1〕
実施例1で用いたカルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体に代えて、カルボキシル基未変性ポリビニルアルコール重合体(株式会社クラレ製、商品名:PVA−117、重合度1700、ケン化度98モル%)を用いた以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板の製造を試みたところ、接着不良(パンク現象)が生じ、試験板を得ることができなかった。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
実施例1で用いたカルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体に代えて、カルボキシル基未変性ポリビニルアルコール重合体(株式会社クラレ製、商品名:PVA−217、重合度1700、ケン化度88モル%)を用いた以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。
〔比較例2〕
実施例1で用いたカルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体に代えて、カルボキシル基未変性ポリビニルアルコール重合体(株式会社クラレ製、商品名:PVA−217、重合度1700、ケン化度88モル%)を用いた以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板の製造を試みたところ、接着不良(パンク現象)が生じ、試験板を得ることができなかった。結果を表1に示す。
〔比較例3〕
実施例1で用いたカルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体に代えて、アミド変性ポリビニルアルコール重合体(電気化学工業株式会社製、商品名:EP−120K、重合度1700、ケン化度96モル%)を用いた以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。
〔比較例3〕
実施例1で用いたカルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体に代えて、アミド変性ポリビニルアルコール重合体(電気化学工業株式会社製、商品名:EP−120K、重合度1700、ケン化度96モル%)を用いた以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板の製造を試みたところ、接着不良(パンク現象)が生じ、試験板を得ることができなかった。結果を表1に示す。
実施例1で用いた第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物に代えて、次式(3)で示される1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(三菱ガス化学株式会社製、商品名:TETRAD−C)3重量部を用いた以外は、実施例1と全く同一にして木質用耐水接着剤組成物を調製、製糊した。
前記木質用耐水接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン40重量部を含んでいる。
接着強さ(MPa)の測定結果を表2に示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)としてカッコ内に示す。
〔比較例4〕
実施例1で用いた第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物に代えて、ビスフェノールAジグリシジルエーテルタイプのエポキシ樹脂(旭電化工業株式会社製、商品名:アデカレジンEP−400)6重量部を用いた以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。前記接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記エポキシ樹脂40重量部を含んでいる。
〔比較例4〕
実施例1で用いた第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物に代えて、ビスフェノールAジグリシジルエーテルタイプのエポキシ樹脂(旭電化工業株式会社製、商品名:アデカレジンEP−400)6重量部を用いた以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。前記接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記エポキシ樹脂40重量部を含んでいる。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板の製造を試みたところ、接着不良(パンク現象)が生じ、試験板を得ることができなかった。結果を表2に示す。
〔比較例5〕
実施例1で用いた第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物に代えて、次式(4)で示される4官能ポリグリシジルアミンタイプのエポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名:EPO TOHTO YH−434)6重量部を用いた以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。前記接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記エポキシ樹脂40重量部を含んでいる。
〔比較例5〕
実施例1で用いた第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物に代えて、次式(4)で示される4官能ポリグリシジルアミンタイプのエポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名:EPO TOHTO YH−434)6重量部を用いた以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。前記接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記エポキシ樹脂40重量部を含んでいる。
〔比較例6〕
実施例1で用いた第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物に代えて、グリセロールポリグリシジルエーテルタイプのエポキシ樹脂(ナガセケムテック株式会社製、商品名:デナコールEX−314)6重量部を用いた以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。前記接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記エポキシ樹脂40重量部を含んでいる。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板の製造を試みたところ、接着不良(パンク現象)が生じ、試験板を得ることができなかった。結果を表2に示す。
〔比較例7〕
実施例1で用いた第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物に代えて、ビスフェノールFジグリシジルエーテルタイプのエポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名:EPO TOHTO YDF−170)6重量部を用いた以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。前記接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記エポキシ樹脂40重量部を含んでいる。
〔比較例7〕
実施例1で用いた第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物に代えて、ビスフェノールFジグリシジルエーテルタイプのエポキシ樹脂(東都化成株式会社製、商品名:EPO TOHTO YDF−170)6重量部を用いた以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。前記接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記エポキシ樹脂40重量部を含んでいる。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板の製造を試みたところ、接着不良(パンク現象)が生じ、試験板を得ることができなかった。結果を表2に示す。
実施例1で用いた主剤に代えて、イタコン酸で変性したランダム共重合カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体(重合度1700、変性量0.2モル%、ケン化度98モル%)の15%水溶液100重量部に、充填剤として平均粒子径2.0μmの炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル株式会社製、商品名:ホワイトンP−10)60重量部を添加して主剤とした。前記主剤は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記充填剤400重量部を含んでいる。
次に、前記主剤100重量部に、実施例1で用いたものと同一の第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物(N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(三菱ガス化学株式会社製、商品名:TETRAD−X))6重量部を添加、撹拌して木質用耐水接着剤組成物を調製、製糊した。前記木質用耐水接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン40重量部を含んでいる。
次に、本実施例で得られた木質用耐水接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造し、該試験板の常態強度、耐水強度、耐温水強度を実施例1と全く同一にして測定した。
接着強さ(MPa)の測定結果を表3に示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)としてカッコ内に示す。
実施例4で用いたカルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体に代えて、イタコン酸で変性したランダム共重合カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体(重合度1700、変性量4.0モル%、ケン化度98モル%)を用いた以外は、実施例4と全く同一にして木質用耐水接着剤組成物を調製、製糊した。
次に、本実施例で得られた木質用耐水接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造し、該試験板の常態強度、耐水強度、耐温水強度を実施例1と全く同一にして測定した。
接着強さ(MPa)の測定結果を表3に示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)としてカッコ内に示す。
実施例4で用いたカルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体に代えて、イタコン酸で変性したランダム共重合カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体(重合度1700、変性量10モル%、ケン化度98モル%)を用いた以外は、実施例4と全く同一にして木質用耐水接着剤組成物を調製、製糊した。
次に、本実施例で得られた木質用耐水接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造し、該試験板の常態強度、耐水強度、耐温水強度を実施例1と全く同一にして測定した。
接着強さ(MPa)の測定結果を表3に示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)としてカッコ内に示す。
実施例1で用いた主剤に代えて、イタコン酸で変性したランダム共重合カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体(重合度600、変性量1モル%、ケン化度77モル%)の30%水溶液100重量部に、充填剤として平均粒子径3.4μmのカオリンクレー(Burgess社製、商品名:アイスバーグ)100重量部を添加して主剤とした。前記主剤は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記充填剤333.3重量部を含んでいる。
次に、前記主剤100重量部に、実施例1で用いたものと同一の第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物(N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(三菱ガス化学株式会社製、商品名:TETRAD−X))6重量部を添加、撹拌して木質用耐水接着剤組成物を調製、製糊した。前記木質用耐水接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン20重量部を含んでいる。
次に、本実施例で得られた木質用耐水接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造し、該試験板の常態強度、耐水強度、耐温水強度を実施例1と全く同一にして測定した。
接着強さ(MPa)の測定結果を表3に示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)としてカッコ内に示す。
主剤100重量部に対する第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物の添加量を、1.5重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして木質用耐水接着剤組成物を調製、製糊した。前記木質用耐水接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン10重量部を含んでいる。
次に、本実施例で得られた木質用耐水接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造し、該試験板の常態強度、耐水強度、耐温水強度を実施例1と全く同一にして測定した。
接着強さ(MPa)の測定結果を表4に示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)としてカッコ内に示す。
主剤100重量部に対する第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物の添加量を、15重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして木質用耐水接着剤組成物を調製、製糊した。前記木質用耐水接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン100重量部を含んでいる。
次に、本実施例で得られた木質用耐水接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造し、該試験板の常態強度、耐水強度、耐温水強度を実施例1と全く同一にして測定した。
接着強さ(MPa)の測定結果を表4に示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)としてカッコ内に示す。
〔比較例8〕
主剤100重量部に対する第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物の添加量を、21重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。前記接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン140重量部を含んでいる。
〔比較例8〕
主剤100重量部に対する第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物の添加量を、21重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。前記接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン140重量部を含んでいる。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造し、該試験板の常態強度、耐水強度、耐温水強度を実施例1と全く同一にして測定した。
接着強さ(MPa)の測定結果を表4に示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)としてカッコ内に示す。
実施例1で用いた主剤に代えて、イタコン酸で変性したランダム共重合カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体(重合度1700、変性量2モル%、ケン化度98モル%)の15%水溶液100重量部に、充填剤として平均粒子径27μmの炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル株式会社製、商品名:ホワイトンP−70)80重量部を添加して主剤とした。前記主剤は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記充填剤533.3重量部を含んでいる。
次に、前記主剤100重量部に、実施例1で用いたものと同一の第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物(N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(三菱ガス化学株式会社製、商品名:TETRAD−X))9重量部を添加、撹拌して木質用耐水接着剤組成物を調製、製糊した。前記木質用耐水接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン60重量部を含んでいる。
次に、本実施例で得られた木質用耐水接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造し、該試験板の常態強度、耐水強度、耐温水強度を実施例1と全く同一にして測定した。
接着強さ(MPa)の測定結果を表5に示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)としてカッコ内に示す。
カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液100重量部に対する充填剤の添加量を、100重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして木質用耐水接着剤組成物を調製、製糊した。前記木質用耐水接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記充填剤666.7重量部を含んでいる。
次に、本実施例で得られた木質用耐水接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造し、該試験板の常態強度、耐水強度、耐温水強度を実施例1と全く同一にして測定した。
接着強さ(MPa)の測定結果を表5に示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)としてカッコ内に示す。
〔比較例9〕
カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液100重量部に対する充填剤の添加量を、150重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。前記接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記充填剤1000重量部を含んでいる。
〔比較例9〕
カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液100重量部に対する充填剤の添加量を、150重量部とした以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。前記接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記充填剤1000重量部を含んでいる。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造し、該試験板の常態強度、耐水強度、耐温水強度を実施例1と全く同一にして測定した。
接着強さ(MPa)の測定結果を表5に示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)としてカッコ内に示す。
〔比較例10〕
カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に対して充填剤を全く添加しない以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。
〔比較例10〕
カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に対して充填剤を全く添加しない以外は、実施例1と全く同一にして接着剤組成物を調製、製糊した。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造し、該試験板の常態強度、耐水強度、耐温水強度を実施例1と全く同一にして測定した。
接着強さ(MPa)の測定結果を表5に示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)としてカッコ内に示す。
実施例1で用いた主剤に代えて、イタコン酸で変性したランダム共重合カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体(重合度1700、変性量2モル%、ケン化度98モル%)の15%水溶液100重量部に、充填剤として平均粒子径3.4μmの炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル株式会社製、商品名:ホワイトンP−30)60重量部を添加して主剤とした。前記主剤は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記充填剤400重量部を含んでいる。
次に、35℃に加温された前記主剤100重量部に、実施例1で用いたものと同一の第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物(N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(三菱ガス化学株式会社製、商品名:TETRAD−X))6.6重量部を、予め35℃に加温して添加、撹拌して木質用耐水接着剤組成物を調製、製糊した。前記木質用耐水接着剤組成物は、前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、前記N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン44重量部を含んでいる。
次に、本実施例で得られた木質用耐水接着剤組成物を35℃の温度にそれぞれ5分、3時間、8時間保持したものを秤取り、含水量5〜8%のラワン材からなり1.7mmの厚さの単板の表面に、330g/m2(両面)の塗布量で、ゴム付きハンドローラを用いて均一に塗布して、塗布性を判定した。本実施例で得られた木質用耐水接着剤組成物は、いずれも糸引きもなく、良好な塗布性を示した。結果を表6に示す。
次に、本実施例で得られた木質用耐水接着剤組成物を35℃の温度にそれぞれ5分、3時間、8時間保持したものを用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造し、該試験板の常態強度、耐水強度、耐温水強度を実施例1と全く同一にして測定した。
常態強度の接着強さ(MPa)の測定結果を表7に、耐水強度の接着強さの測定結果を表8に、耐温水強度の接着強さの測定結果を表9にそれぞれ示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)として表7〜9のカッコ内に示す。
〔比較例11〕
実施例1で用いた主剤に代えて、カルボキシル基未変性ポリビニルアルコール重合体(株式会社クラレ製、商品名:PVA−217、重合度1700、ケン化度88モル%)の15%水溶液100重量部に、充填剤として平均粒子径3.4μmの炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル株式会社製、商品名:ホワイトンP−30)60重量部を添加して主剤とした。
〔比較例11〕
実施例1で用いた主剤に代えて、カルボキシル基未変性ポリビニルアルコール重合体(株式会社クラレ製、商品名:PVA−217、重合度1700、ケン化度88モル%)の15%水溶液100重量部に、充填剤として平均粒子径3.4μmの炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル株式会社製、商品名:ホワイトンP−30)60重量部を添加して主剤とした。
次に、35℃に加温された前記主剤100重量部に、架橋剤としてポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(住友バイエル株式会社製、商品名:スミジュール44V−20)10重量部を、予め35℃に加温して添加、撹拌して接着剤組成物を調製、製糊した。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を、実施例13と全く同一にして塗布性を判定した。本比較例で得られた接着剤組成物は、製糊後60分でゲル化し、35℃の温度に3時間保持したものと、8時間保持したものとは塗布することができなかった。結果を表6に示す。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を35℃の温度にそれぞれ5分、3時間、8時間保持したものを用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造し、該試験板の常態強度、耐水強度、耐温水強度を実施例1と全く同一にして測定した。尚、本比較例で得られた接着剤組成物を35℃の温度に3時間保持したものと、8時間保持したものとは、いずれも塗布することができず、試験板を得ることができなかった。
常態強度の接着強さ(MPa)の測定結果を表7に、耐水強度の接着強さの測定結果を表8に、耐温水強度の接着強さの測定結果を表9にそれぞれ示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)として表7〜9のカッコ内に示す。
〔比較例12〕
実施例1で用いた主剤に代えて、イソブチレン−無水マレイン酸−アミド重合物の22.7%水溶液220重量部に、充填剤として平均粒子径3.4μmの炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル株式会社製、商品名:ホワイトンP−30)100重量部を添加して主剤とした。尚、前記イソブチレン−無水マレイン酸−アミド重合物の水溶液は、イソブチレン−無水マレイン酸−アミド重合物(株式会社クラレ製、商品名:イソバン304、モル比=1:0.5:0.5)50重量部に、25%アンモニア水20重量部と、純水150重量部とを混合し、80〜95℃で2時間撹拌することにより調製した。前記イソブチレン−無水マレイン酸−アミド重合物の水溶液は、40〜50℃に冷却した後、前記充填剤を添加した。
〔比較例12〕
実施例1で用いた主剤に代えて、イソブチレン−無水マレイン酸−アミド重合物の22.7%水溶液220重量部に、充填剤として平均粒子径3.4μmの炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル株式会社製、商品名:ホワイトンP−30)100重量部を添加して主剤とした。尚、前記イソブチレン−無水マレイン酸−アミド重合物の水溶液は、イソブチレン−無水マレイン酸−アミド重合物(株式会社クラレ製、商品名:イソバン304、モル比=1:0.5:0.5)50重量部に、25%アンモニア水20重量部と、純水150重量部とを混合し、80〜95℃で2時間撹拌することにより調製した。前記イソブチレン−無水マレイン酸−アミド重合物の水溶液は、40〜50℃に冷却した後、前記充填剤を添加した。
次に、35℃に加温された前記主剤100重量部に、架橋剤としてグリセロールポリグリシジルエーテルタイプのエポキシ樹脂(ナガセケムテック株式会社製、商品名:デナコールEX−314)5重量部を、予め35℃に加温して添加、撹拌して接着剤組成物を調製、製糊した。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を、実施例13と全く同一にして塗布性を判定した。本比較例で得られた接着剤組成物は、製糊後60分でゲル化し、35℃の温度に3時間保持したものと、8時間保持したものとは塗布することができなかった。結果を表6に示す。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を35℃の温度にそれぞれ5分、3時間、8時間保持したものを用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造し、該試験板の常態強度、耐水強度、耐温水強度を実施例1と全く同一にして測定した。尚、本比較例で得られた接着剤組成物を35℃の温度に3時間保持したものと、8時間保持したものとは、いずれも塗布することができず、試験板を得ることができなかった。
常態強度の接着強さ(MPa)の測定結果を表7に、耐水強度の接着強さの測定結果を表8に、耐温水強度の接着強さの測定結果を表9にそれぞれ示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)として表7〜9のカッコ内に示す。
〔比較例13〕
実施例1で用いた主剤に代えて、イソブチレン−無水マレイン酸重合物の22.0%水溶液227重量部に、充填剤として平均粒子径3.4μmの炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル株式会社製、商品名:ホワイトンP−30)100重量部を添加して主剤とした。尚、前記イソブチレン−無水マレイン酸重合物の水溶液は、イソブチレン−無水マレイン酸重合物(株式会社クラレ製、商品名:イソバン06、モル比=1:1)50重量部に、25%アンモニア水27重量部と、純水150重量部とを混合し、80〜95℃で2時間撹拌することにより調製した。前記イソブチレン−無水マレイン酸重合物の水溶液は、40〜50℃に冷却した後、前記充填剤を添加した。
〔比較例13〕
実施例1で用いた主剤に代えて、イソブチレン−無水マレイン酸重合物の22.0%水溶液227重量部に、充填剤として平均粒子径3.4μmの炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル株式会社製、商品名:ホワイトンP−30)100重量部を添加して主剤とした。尚、前記イソブチレン−無水マレイン酸重合物の水溶液は、イソブチレン−無水マレイン酸重合物(株式会社クラレ製、商品名:イソバン06、モル比=1:1)50重量部に、25%アンモニア水27重量部と、純水150重量部とを混合し、80〜95℃で2時間撹拌することにより調製した。前記イソブチレン−無水マレイン酸重合物の水溶液は、40〜50℃に冷却した後、前記充填剤を添加した。
次に、35℃に加温された前記主剤100重量部に、架橋剤としてグリセロールポリグリシジルエーテルタイプのエポキシ樹脂(ナガセケムテック株式会社製、商品名:デナコールEX−314)5重量部を、予め35℃に加温して添加、撹拌して接着剤組成物を調製、製糊した。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を35℃の温度にそれぞれ5分、3時間、8時間保持したものを用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板の製造を試みたが、接着不良(パンク現象)が生じ、試験板を得ることができなかった。結果を、表6〜9に示す。
〔比較例14〕
実施例1で用いた主剤に代えて、実施例1に用いたものと同一のカルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の15%水溶液50重量部と、活性水素を有するアミノ基含有アクリル系エマルジョン(日本触媒化学工業株式会社製、商品名:CK−200)50重量部と、充填剤としての平均粒子径3.4μmの炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル株式会社製、商品名:ホワイトンP−30)60重量部とを撹拌、混合して主剤とした。
〔比較例14〕
実施例1で用いた主剤に代えて、実施例1に用いたものと同一のカルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の15%水溶液50重量部と、活性水素を有するアミノ基含有アクリル系エマルジョン(日本触媒化学工業株式会社製、商品名:CK−200)50重量部と、充填剤としての平均粒子径3.4μmの炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル株式会社製、商品名:ホワイトンP−30)60重量部とを撹拌、混合して主剤とした。
次に、35℃に加温された前記主剤100重量部に、実施例1に用いたものと同一の第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物(N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(三菱ガス化学株式会社製、商品名:TETRAD−X))6.6重量部を、予め35℃に加温して添加、撹拌して接着剤組成物を調製、製糊した。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を、実施例13と全く同一にして塗布性を判定した。本比較例で得られた接着剤組成物は、製糊後20分でゲル化し、35℃の温度に3時間保持したものと、8時間保持したものとは塗布することができなかった。結果を表6に示す。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を35℃の温度にそれぞれ5分、3時間、8時間保持したものを用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造し、該試験板の常態強度、耐水強度、耐温水強度を実施例1と全く同一にして測定した。尚、本比較例で得られた接着剤組成物を35℃の温度に3時間保持したものと、8時間保持したものとは、いずれも塗布することができず、試験板を得ることができなかった。
常態強度の接着強さ(MPa)の測定結果を表7に、耐水強度の接着強さの測定結果を表8に、耐温水強度の接着強さの測定結果を表9にそれぞれ示す。また、木部において破断した面積の接着面の面積に対する百分率を材料破断率(%)として表7〜9のカッコ内に示す。
実施例1と全く同一にして調製、製糊され、製糊後、35℃に5分間保持した木質用耐水接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造した。
次に、前記試験板を9cm×28cmの大きさに裁断したものを試験片として、該試験片を2枚合わせとし、両側にそれぞれ5gの純水を均一に塗布した後、ビニールに包み、40℃、相対湿度90%の雰囲気に14日間放置した。前記処理後、前記処理を施した試験片と、未処理の試験片とを肉眼で比較し、前記処理を施した試験片の変色の有無を判定した。結果を表10に示す。
〔比較例15〕
比較例9と全く同一にして調製、製糊され、製糊後、35℃に5分間保持した接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造した。
〔比較例15〕
比較例9と全く同一にして調製、製糊され、製糊後、35℃に5分間保持した接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造した。
次に、本比較例で得られた試験板を用いた以外は、実施例14と全く同一にして、試験片の変色の有無を判定した。結果を表10に示す。
〔比較例16〕
実施例1で用いた主剤に代えて、カルボキシル基未変性ポリビニルアルコール重合体(株式会社クラレ製、商品名:PVA−217、重合度1700、ケン化度88モル%)の15%水溶液100重量部に、充填剤として平均粒子径3.4μmの炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル株式会社製、商品名:ホワイトンP−30)60重量部を添加して主剤とした。
〔比較例16〕
実施例1で用いた主剤に代えて、カルボキシル基未変性ポリビニルアルコール重合体(株式会社クラレ製、商品名:PVA−217、重合度1700、ケン化度88モル%)の15%水溶液100重量部に、充填剤として平均粒子径3.4μmの炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル株式会社製、商品名:ホワイトンP−30)60重量部を添加して主剤とした。
次に、前記主剤100重量部に、実施例1に用いたものと同一の第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物(N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(三菱ガス化学株式会社製、商品名:TETRAD−X))6重量部を添加、撹拌して接着剤組成物を調製、製糊した。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を、製糊後、35℃に5分間保持したものを用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造した。
次に、本比較例で得られた試験板を用いた以外は、実施例14と全く同一にして、試験片の変色の有無を判定した。結果を表10に示す。
〔比較例17〕
比較例10と全く同一にして調製、製糊され、製糊後、35℃に5分間保持した接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造した。
〔比較例17〕
比較例10と全く同一にして調製、製糊され、製糊後、35℃に5分間保持した接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造した。
次に、本比較例で得られた試験板を用いた以外は、実施例14と全く同一にして、試験片の変色の有無を判定した。結果を表10に示す。
〔比較例18〕
実施例1で用いた主剤に代えて、イソブチレン−無水マレイン酸−アミド重合物の22.7%水溶液220重量部に、充填剤として平均粒子径3.4μmの炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル株式会社製、商品名:ホワイトンP−30)100重量部を添加して主剤とした。尚、前記イソブチレン−無水マレイン酸−アミド重合物の水溶液は、イソブチレン−無水マレイン酸−アミド重合物(株式会社クラレ製、商品名:イソバン304、モル比=1:0.5:0.5)50重量部に、25%アンモニア水20重量部と、純水150重量部とを混合し、80〜95℃で2時間撹拌することにより調製した。前記イソブチレン−無水マレイン酸−アミド重合物の水溶液は、40〜50℃に冷却した後、前記充填剤を添加した。
〔比較例18〕
実施例1で用いた主剤に代えて、イソブチレン−無水マレイン酸−アミド重合物の22.7%水溶液220重量部に、充填剤として平均粒子径3.4μmの炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル株式会社製、商品名:ホワイトンP−30)100重量部を添加して主剤とした。尚、前記イソブチレン−無水マレイン酸−アミド重合物の水溶液は、イソブチレン−無水マレイン酸−アミド重合物(株式会社クラレ製、商品名:イソバン304、モル比=1:0.5:0.5)50重量部に、25%アンモニア水20重量部と、純水150重量部とを混合し、80〜95℃で2時間撹拌することにより調製した。前記イソブチレン−無水マレイン酸−アミド重合物の水溶液は、40〜50℃に冷却した後、前記充填剤を添加した。
次に、前記主剤100重量部に、実施例1に用いたものと同一の第3級アミノ窒素原子を有する4官能エポキシ化合物(N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(三菱ガス化学株式会社製、商品名:TETRAD−X))3重量部を添加、撹拌して接着剤組成物を調製、製糊した。
次に、本比較例で得られた接着剤組成物を、製糊後、35℃に5分間保持したものを用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造した。
次に、本比較例で得られた試験板を用いた以外は、実施例14と全く同一にして、試験片の変色の有無を判定した。結果を表10に示す。
〔比較例19〕
比較例11と全く同一にして調製、製糊され、製糊後、35℃に5分間保持した接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造した。
〔比較例19〕
比較例11と全く同一にして調製、製糊され、製糊後、35℃に5分間保持した接着剤組成物を用いた以外は、実施例1と全く同一にして試験板を製造した。
次に、本比較例で得られた試験板を用いた以外は、実施例14と全く同一にして、試験片の変色の有無を判定した。結果を表10に示す。
Claims (3)
- 前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体は、カルボキシル基変性量が0.1〜10モル%、重合度が100〜6000の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の木質用耐水接着剤組成物。
- 前記カルボキシル基変性ポリビニルアルコール重合体の水溶液に含まれる樹脂分100重量部に対して、3〜100重量部の範囲の前記N,N−ジグリシジルアミノ基含有化合物を含むことを特徴とする請求項1または請求項2記載の木質用耐水接着剤組成物。
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