JP2004273999A - 半田付け補助材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】半田バンプ付きの電子部品を基板に半田付けにより実装する際に、熱硬化性樹脂3aに銀など半田の融点よりも高温の融点を有する貴金属を鱗片状に加工した金属粉7および半田の酸化膜除去作用を有する活性剤を混合した樹脂接着材3を、半田付け補助材として基板の回路電極2に供給しておき、半田付けの際にはこの樹脂接着材3をバンプ(6)と回路電極2の間に介在させる。これにより、バンプ(6)と回路電極2との間に隙間が存在する場合にあっても、溶融した半田6aを金属粉7が形成するブリッジによって導いて回路電極2へ接触させることができ、隙間に起因する半田付け不良を防止することができる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半田部が形成された第1の電極を第2の電極に半田付けする際に用いられる半田付け補助材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品を基板へ実装する方法として、半田付けが広く用いられている。この半田付けの方法として、従来のフラックスを用いる方法に替えて、酸化膜を除去する活性成分を含んだ樹脂接着材を半田付け補助材として用いる方法が知られている(例えば特許文献1参照)。この方法は、電子部品の外部接続用電極と基板の回路電極との間に活性成分を含んだ樹脂接着材を介在させるものであり、半田付け過程においては接合部分の酸化膜を活性成分によって除去して良好な接合性を確保するとともに、樹脂接着材を硬化させて半田接合部を補強する樹脂補強部を形成させるものである。この方法によれば、フラックスを用いる従来の半田付けによる電子部品実装過程において必要とされた洗浄工程を省くことができ、工程費用の低減とともに、実装後の信頼性を向上させることができるという優れた利点がある。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−170797号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電子部品の小型化や実装の高密度化の進展に伴い、半田接合用のバンプが形成された電子部品の実装に上述のような半田付け補助材を適用する場合において、次のような課題が生じている。
【0005】
まず、小型・高密度実装では、微小サイズのバンプが多数形成された電子部品を対象とする。このため、同一の電子部品においてバンプサイズのばらつきが避けられず、電子部品を基板に搭載した状態では、サイズが他と比較して小さいバンプと基板の回路電極との間に隙間が生じ易い。しかもバンプ数が増大すると、部品搭載時の押圧によってバンプが押しつぶされにくくなることに伴って、この隙間発生の確率がさらに増大する傾向にある。
【0006】
そしてこのような隙間が生じた状態で半田付けのための加熱が行われると、バンプが溶融して液状となった半田がバンプと回路電極との間に介在する樹脂接着材によって流動が妨げられ、回路電極の表面に到達しないまま冷却固化する半田付け不良を招き易い。そしてバンプサイズの微小化に伴ってセルフアライメント効果が低減することと相俟って、回路電極と正常に半田付けされないバンプが生じ易くなり、実装不良の発生頻度が増加する。
【0007】
このように、従来の半田付け補助材を用いた半田付けは、工程費用の低減、高い実装信頼性の確保という優れた利点を有するものの、小型・高密度の電子部品を対象とした実装には適用が難しいという問題点があった。
【0008】
そこで本発明は、広い範囲の電子部品に対して適用可能であり、工程費用を低減することができるとともに高い実装信頼性を確保することができる半田付け補助材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の半田付け補助材は、半田部が形成された第1の電極を第2の電極に半田付けする際に前記半田部と前記第2の電極の間に介在させる液状の半田付け補助材であって、半田付け時の加熱によって前記半田部が溶融した半田の流動を妨げずに固化する樹脂と、前記半田部の融点よりも高温の融点を有する金属粉を含む。
【0010】
請求項2記載の半田付け補助材は、請求項1記載の半田付け補助材であって、前記樹脂が、常温で液状で且つ前記加熱によって硬化する熱硬化性樹脂を含む。
【0011】
請求項3記載の半田付け補助材は、請求項1記載の半田付け補助材であって、前記樹脂が、常温で液状で且つ前記加熱によって硬化する熱硬化性樹脂に、熱可塑性樹脂の樹脂粉を混合して成る。
【0012】
請求項4記載の半田付け補助材は、請求項1、2および3のいずれか1つに記載の半田付け補助材であって、前記樹脂が、前記半田部の酸化膜を除去する能力を有する活性剤を含む。
【0013】
請求項5記載の半田付け補助材は、請求項1、2、3および4のいずれか1つに記載の半田付け補助材であって、前記金属粉の含有割合が、体積比で5〜40%である。
【0014】
請求項6記載の半田付け補助材は、請求項1、2、3、4および5のいずれか1つに記載の半田付け補助材であって、前記金属粉が、大気中で酸化膜を生成せず且つ前記半田部が溶融した流動状態の半田が金属粉の表面に沿って濡れ拡がりやすい材質より成る。
【0015】
請求項7記載の半田付け補助材は、請求項6記載の半田付け補助材であって、前記金属粉が、少なくとも銀、パラジウム、金のいずれかである。
【0016】
本発明によれば、半田部が形成された第1の電極を第2の電極に半田付けする際に、半田付け時の加熱によって半田部が溶融した半田の流動を妨げずに固化する樹脂と半田部の融点よりも高い融点を有する金属粉を含む構成の半田補助材を半田部と第2の電極の間に介在させることにより、半田部と第2の電極との間に隙間が存在する場合にあっても、半田部が溶融した半田を金属粉が形成するブリッジによって導いて第2の電極へ接触させることができ、隙間に起因する半田付け不良を防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1,図2は本発明の一実施の形態の電子部品実装方法の工程説明図、図3は本発明の一実施の形態の半田付け補助材を用いた半田接合過程の説明図、図4は本発明の一実施の形態の半田付け補助材の供給方法の説明図である。
【0018】
まず図1,図2を参照して、本発明の半田付け補助材を用いた半田付け方法による電子部品実装について説明する。図1(a)において、基板1には回路電極2(第2の電極)が形成されている。図2(b)に示すように、回路電極2の上面には、樹脂接着材(樹脂)3が供給される。樹脂接着材3は、以下に説明する電子部品4を基板1へ実装するための半田付けにおいて、半田付け補助材として用いられるものであり、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂に、後述する添加成分を混合したものである。ここでは、樹脂接着材3は回路電極2上にスクリーン印刷によって供給される。
【0019】
接着材供給後の基板1には、電子部品4が搭載される。図1(c)に示すように、電子部品4は下面に外部接続用の電極5(第1の電極)を備えており、外部接続用電極5には半田部としてのバンプ6が形成されている。バンプ6は、微細粒状の半田ボールを外部接続用電極5に半田接合して形成される。ここで半田ボールのサイズのばらつきなどの原因によって、バンプ形成後のバンプ6の高さはばらついており、電子部品4のバンプ6の中には、平均的なサイズのバンプ6よりも幾分高さが低い寸足らずのバンプ(図1(c)において(6)で示すバンプ参照)が発生する。
【0020】
電子部品4の基板1への実装は、加熱によりバンプ6を溶融させて回路電極2の上面に半田付けすることにより行われ、これにより、それぞれの外部接続用電極5が対応する回路電極2に電気的に接続されるとともに、電子部品4は溶融半田が固化して形成された半田接合部によって基板1に固着される。この実装過程においては、図1(d)に示すように、それぞれのバンプ6を回路電極2に位置合わせして電子部品4を基板1に対して下降させる。
【0021】
そして、バンプ6を樹脂接着材3が供給された回路電極2に着地させ、電子部品4を所定の押圧力Fで基板1に対して押圧する。これにより、平均的なサイズのバンプ6は、バンプ高さに多少のばらつきがあっても高めのバンプ6が押圧力によって高さ方向につぶされることにより、下端部が回路電極2の上面に接触する。これに対し、寸足らずのバンプ(6)は、他のバンプ6が多少押しつぶされて電子部品4全体がその分だけ下降しても、なお下端部が回路電極2の表面に接触せず、バンプ下面と回路電極2との間に隙間が生じた状態となる。
【0022】
樹脂接着材3について説明する。前述のように樹脂接着材3は、常温で液状で且つ後述する半田付け過程における加熱により熱硬化する熱硬化性樹脂3aを基材としており、添加成分として金属粉7と活性剤とを含有している(図3(a)参照)。ここで、熱硬化性樹脂3aは、半田付け時の加熱によってバンプ6が溶融した半田の流動を妨げずに固化する硬化特性を有するもの、すなわち、バンプ6を構成する半田の融点温度に昇温した状態において、十分な流動性を保っているようなものが用いられる。
【0023】
金属粉の材質としては、バンプ6に用いられる半田の融点よりも高い融点を有し、しかも大気中で酸化膜を生成せず且つバンプ6が溶融した流動状態の半田が金属粉の表面に沿って濡れ拡がりやすい材質(例えば銀、パラジウム、金などの貴金属)が用いられる。そして樹脂接着材3への添加は、これらの金属を鱗片状に加工したものを、体積比で5〜40%の割合で熱硬化性樹脂3aに混合することにより行われる。また活性剤は、バンプ6の表面に生成した半田の酸化膜を除去する目的で添加されるものであり、このような酸化膜除去能力を有するカルボン酸などの有機酸が用いられる。
【0024】
図1に示す半田付け方法を用いた電子部品実装では、回路電極2上に樹脂接着材3が供給された状態の基板1に電子部品4を搭載することにより、寸足らずのバンプ(6)についてはバンプ下面と回路電極2との間生じた隙間内に樹脂接着材3が介在している。すなわち、バンプ6が形成された外部接続用電極5を回路電極2に半田付けする際に、バンプ6と回路電極2の間に、上述のような組成の液状(流動状態)の半田付け補助材である樹脂接着材3を介在させる形態となっている。
【0025】
次に、バンプ6を溶融させて回路電極2に半田接合する半田付け過程について説明する。図1(d)に示す部品搭載後の基板1は、リフロー炉に送られ加熱される。このとき図2(a)に示すように、平均的な高さのバンプ6については下端部が回路電極2に接触した状態で、また寸足らずのバンプ(6)については、下端部と回路電極2の間に樹脂接着材3が介在した状態で、加熱が行われる。
【0026】
そしてこの加熱により、バンプ6,(6)とも、回路電極2に半田接合されるが、このときの半田の挙動は、バンプ下端部が回路電極2に接触しているか否かによって異なったものとなる。すなわち、バンプ下端部が回路電極2に接触しているバンプ6では、バンプ6が加熱によって溶融すると、溶融状態の半田6aは直ちに半田濡れ性のよい材質の回路電極2の表面に沿って良好に濡れ拡がり、外部接続用電極5は回路電極2と半田6aによって連結される。このとき、樹脂接着材3中に含まれる活性剤によってバンプ6表面の酸化膜が除去されるため、良好な半田接合性が確保される。
【0027】
これに対し、バンプ(6)においては、回路電極との間に隙間があることから、外部接続用電極5と回路電極2の半田6aによる連結は、図3に示すような過程を経て行われる。図3(a)は、リフロー工程における加熱開始時の状態を示している。ここでバンプ(6)の下端部と回路電極2の表面2aとの間に介在する樹脂接着材3中の金属粉7は、鱗片状のものを多く含んでいることから、ランダムな姿勢で多数存在する金属粉7によって、バンプ(6)の下端部と回路電極2の表面2aとを結ぶ金属粉7のブリッジが、高い確率で形成される(図3(a)にて矢印aで示す部分参照)。
【0028】
ここでブリッジとは、金属粉7が相互に近接した状態で連続的に一繋がりとなって存在する状態をいう。そして近接した状態とは、1つの金属粉7の表面を濡らして覆っている流動状態の半田が表面張力によってある厚みを形成するときに、その半田厚みの表面が隣接する他の金属粉7に接触するような間隔で複数の金属粉7が存在する状態をいう。
【0029】
すなわち、多数の金属粉7がこのような近接状態で連続して存在することにより、一繋がりの一方側の金属粉7に接触した半田は、半田濡れ性のよい金属より成る金属粉7の表面を包み込んで濡れ拡がることによって、順次隣接する金属粉7に接触する。そしてこの濡れ拡がりによる半田の流動が一繋がりの他方側まで連続して生じることにより、これらの一繋がりの金属粉7は、図3(b)に示すように、バンプ(6)の下端部と回路電極2の表面2aとを結んで半田を流動させるブリッジとして機能する。
【0030】
このとき、金属粉7の材質として通常用いられる半田の融点よりも融点が高い銀などの貴金属を用いていることから、半田の融点よりもさらに高温に加熱された場合においても、金属粉7は確実に固体状態で存在する。すなわち、樹脂接着材3中に半田粒子を含有させたクリーム半田を用いる半田付け方法では、リフロー時の加熱によって樹脂接着材3中の半田粒子も同時に溶融してしまい、隙間内で溶融半田を橋渡しするブリッジ機能が得られないのに対し、本発明の半田付け補助材では、上述のブリッジ機能を確実に果たすことができる。
【0031】
ここで、金属粉7の形状として、前述の金属を鱗片状に加工したものを用いることにより、鱗片形状の長手方向を隙間の橋渡し方向に向けた姿勢で存在する金属粉7によってブリッジを形成し易くなり、比較的低い含有率で効率よくブリッジを形成することができる。なお、樹脂接着材3中の金属粉7の混合割合が過度に大きくなると、半田付け後の半田接合部の脆化を招くおそれがあるが、金属粉7の混合割合を前述の5〜40%(体積比)の範囲で設定することにより、ブリッジ形成効果と半田接合部の強度確保とを両立させることができる。
【0032】
そしてこのようなブリッジを伝って半田6aが電極表面2aに一旦到達すると、流動状態の半田6aは半田濡れ性の良好な電極表面2aにそって濡れ拡がる。この半田6aの濡れ拡がりにより、電極表面2a近傍の樹脂接着材3は外側に押しのけられ、当初回路電極2との間に隙間を生じていたバンプ(6)においても、外部接続用電極5は半田6aによって回路電極2と全面的に連結される。この場合においても、樹脂接着材3中に含まれる活性剤によって良好な半田接合性が確保される。
【0033】
ここで、前述のように熱硬化性樹脂3aとして、バンプ6を構成する半田の融点温度に昇温した状態において十分な流動性を保っているようなものが用いられているため、上述の半田付け過程においてバンプ6,(6)が溶融した半田6aの流動が妨げられることなく、外部接続用電極5と回路電極2の半田付けが良好に行われる。そして熱硬化性樹脂3aが加熱されて熱硬化反応が進行する過程において、昇温により一旦粘度が低下した熱硬化性樹脂3aはバンプの周囲に沿って這い上がり、後述する樹脂補強部を形成する。
【0034】
図3(c)は、リフロー工程における所定の加熱サイクルを終了して、冷却された状態を示している。すなわち、バンプが溶融した半田6aが冷却によって固化することにより、外部接続用電極5と回路電極2とを半田接合により連結する半田接合部16が形成される。この半田接合部16の電極表面2a近傍には、半田付け過程において半田中に取り込まれた金属粉7が合金状態あるいは固溶状態で存在している。そして半田接合部16の周囲には、熱硬化性樹脂3aが熱硬化した樹脂補強部13が形成される。
【0035】
このとき樹脂接着材3中に含まれる活性剤は、熱硬化した樹脂補強部13内に閉じこめられ、実装後に回路電極2や外部接続用電極5を腐食させることがない。このため、従来のフラックスを用いる半田付けにおいて必要とされた洗浄処理を排除することができ、実装後の信頼性を確保しながら工程費用を低減することが可能となっている。
【0036】
図2(c)は、このようにして外部接続用電極5と回路電極2を連結する半田接合部16、半田接合部16の周囲を補強する樹脂補強部13が、全ての外部接続用電極5と回路電極2について形成された状態を示している。すなわち、半田付けの対象となる外部接続用電極5と回路電極2の組み合わせにおいて、当初は寸足らずのバンプ(6)については下端部と回路電極2の間に隙間が生じていた場合にあっても、本実施の形態に示す半田付け補助材および半田付け方法を適用することにより、良好な半田付けを行うことができる。
【0037】
なお上述の例では、樹脂接着材3を供給する工程において、回路電極2に樹脂接着材3を印刷にする例を示しているが、これ以外にも各種の方法を用いることができる。例えば図4(a)に示すように、ディスペンサ8によって樹脂接着材3を吐出させることにより、回路電極2へ供給するようにしてもよい。
【0038】
また、図4(b)に示すように、基板1上における回路電極2の形成範囲全面に樹脂接着材3を塗布するいわゆる「べた塗り」によって樹脂接着材3の供給を行うようにしてもよい。さらには、図4(c)に示すように、回路電極2に樹脂接着材3を供給する替わりに、電子部品4のバンプ6の下面側に、樹脂接着材3を転写によって付着させることによって、樹脂接着材3を供給するようにしてもよく、いずれに方法によっても、バンプ6と回路電極2との間に樹脂接着材3を介在させることができる。
【0039】
すなわち、上述の電子部品実装における半田付け方法は、バンプ6が形成された外部接続用電極5を基板1の回路電極2に半田付けする半田付け方法であって、半田付け時の加熱によってバンプ6が溶融した半田の流動を妨げずに固化する熱硬化性樹脂3aにバンプ6の半田よりも高い融点を有する金属粉7を混合した樹脂接着材3をバンプ6もしくは回路電極2の少なくとも一方に塗布する第1の工程と、外部接続用電極5のバンプ6を回路電極5を位置あわせすることにより樹脂接着材3をバンプ6と回路電極2との間に介在させる第2の工程と、加熱によってバンプ6を溶融させて金属粉7の表面伝いに濡れ拡がらせることにより溶融した半田を回路電極2に接触させる第3の工程と、第3の工程の後に樹脂接着材3を固化させる第4の工程とを含む形態となっている。そして、第4の工程においては、第3の工程の加熱時の熱を利用して熱硬化性樹脂3aを熱硬化させることにより、樹脂接着材3を固化させるようにしている。
【0040】
なお上記例では、樹脂接着材3の基材として、常温で液状で加熱によって硬化する熱硬化性樹脂3aを用いるようにしているが、この熱硬化性樹脂3a中に熱可塑性樹脂から成る樹脂粉を混合するようにしてもよい。この場合には、樹脂接着材3中の熱可塑性樹脂の樹脂粉はリフロー時の加熱によって液化して熱硬化性樹脂とともに流動し、液化した熱可塑性樹脂は熱硬化性樹脂の硬化が進行した後に冷却される過程で再び固化する。
【0041】
すなわち、この場合には、第4の工程において第3の工程の加熱時の熱を利用して熱硬化性樹脂を熱硬化させた後に、冷却することによって前記熱可塑性樹脂を固化させて樹脂接着材3の固化を行う形態となっている。このように樹脂接着材3の基材となる熱硬化性樹脂3aに熱可塑性樹脂を混合することにより、加熱条件が不適切で熱硬化性樹脂3aの熱硬化が完全に行われないような場合においても、常温に冷却された後には熱可塑性樹脂が確実に固化することによって、樹脂接着材3の固化後の強度が確保されるという効果がある。
【0042】
上記説明したように、本発明に示す半田付け補助材およびこの半田付け補助材を用いた半田付け方法は、バンプ6が形成された外部接続用電極5を回路電極2に半田付けする際に、半田付け時の加熱によってバンプ6が溶融した半田の流動を妨げずに固化する樹脂接着材3と、半田部を構成する半田の融点よりも高い融点を有する金属粉とで半田補助材を構成し、半田付けに際しては、この半田補助材をバンプ6と回路電極2の間に介在させるようにしたものである。
【0043】
これにより、バンプ6と回路電極2との間に隙間が存在する場合にあっても、バンプ6が溶融した半田を金属粉が形成するブリッジによって導いて回路電極2へ接触させることができ、隙間に起因する半田付け不良を防止することができる。さらに、樹脂接着材3中に活性剤を混合することにより、半田接合性を確保してより良好な接合品質が確保される。
【0044】
すなわち、本発明を適用することにより、小型・高密度実装で微小サイズのバンプが多数形成された電子部品を対象とする場合において、バンプサイズのばらつきによってバンプと基板の回路電極との間に隙間が生じている状態においても、バンプが回路電極と正常に半田付けされない実装不良の発生を有効に防止することができる。これにより、工程費用の低減、高い実装信頼性の確保という優れた利点を有する半田付け方法を、小型・高密度実装を含めた広い範囲の電子部品に対して適用することができる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、半田部が形成された第1の電極を第2の電極に半田付けする際に、半田付け時の加熱によって半田部が溶融した半田の流動を妨げずに固化する樹脂と、半田部の融点よりも高い融点を有する金属粉を含む構成の半田補助材を半田部と第2の電極の間に介在させるようにしたので、半田部と第2の電極との間に隙間が存在する場合にあっても、半田部が溶融した半田を金属粉が形成するブリッジによって導いて第2の電極へ接触させることができ、隙間に起因する半田付け不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の電子部品実装方法の工程説明図
【図2】本発明の一実施の形態の電子部品実装方法の工程説明図
【図3】本発明の一実施の形態の半田付け補助材を用いた半田接合過程の説明図
【図4】本発明の一実施の形態の半田付け補助材の供給方法の説明図
【符号の説明】
1 基板
2 回路電極
3 樹脂接着材
4 電子部品
5 外部接続用電極
6 バンプ
7 金属粉
Claims (7)
- 半田部が形成された第1の電極を第2の電極に半田付けする際に前記半田部と前記第2の電極の間に介在させる液状の半田付け補助材であって、半田付け時の加熱によって前記半田部が溶融した半田の流動を妨げずに固化する樹脂と、前記半田部の融点よりも高温の融点を有する金属粉を含むことを特徴とする半田付け補助材。
- 前記樹脂が、常温で液状で且つ前記加熱によって硬化する熱硬化性樹脂を含むことを特徴とする請求項1記載の半田付け補助材。
- 前記樹脂が、常温で液状で且つ前記加熱によって硬化する熱硬化性樹脂に、熱可塑性樹脂の樹脂粉を混合して成ることを特徴とする請求項1記載の半田付け補助材。
- 前記樹脂が、前記半田部の酸化膜を除去する能力を有する活性剤を含むことを特徴とする請求項1、2および3のいずれか1つに記載の半田付け補助材。
- 前記金属粉の含有割合が、体積比で5〜40%であることを特徴とする請求項1、2,3,および4のいずれか1つに記載の半田付け補助材。
- 前記金属粉が、大気中で酸化膜を生成せず且つ前記半田部が溶融した流動状態の半田が金属粉の表面に沿って濡れ拡がりやすい材質より成ることを特徴とする請求項1、2,3,4および5のいずれか1つに記載の半田付け補助材。
- 前記金属粉が、少なくとも銀、パラジウム、金のいずれかであることを特徴とする請求項6記載の半田付け補助材。
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