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JP2004123258A - 自動車輸送システムおよび方法 - Google Patents

自動車輸送システムおよび方法 Download PDF

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JP2004123258A
JP2004123258A JP2002286503A JP2002286503A JP2004123258A JP 2004123258 A JP2004123258 A JP 2004123258A JP 2002286503 A JP2002286503 A JP 2002286503A JP 2002286503 A JP2002286503 A JP 2002286503A JP 2004123258 A JP2004123258 A JP 2004123258A
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JP2002286503A
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Tokuo Ogawa
小川 ▲徳▼男
Mitsumine Ishikawa
石川 充峰
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Toyota Transportation Co Ltd
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Toyota Transportation Co Ltd
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Abstract

【課題】効率のよい自動車輸送ができるとともに、輸送路の各部署でネットワークを介した情報のやり取りを行い輸送状況を知ることのできる自動車輸送システムおよび自動車輸送方法を提供すること。
【解決手段】自動車20を、生産工場21から販売店22まで輸送する自動車輸送システムに、4台の自動車20を積載するコンテナ23と、コンテナ23を陸上輸送するキャリアカー24a,24bと、コンテナ23を海上輸送する輸送船26と、コンテナ23を港と輸送船26の間で移送するクレーン25a,25bとを設けた。また、生産工場21と販売店22を複数箇所に設け、所定の販売店22に輸送され空になったコンテナ23を近傍の生産工場21に搬送するようにした。さらに、生産工場21、搬送業者、販売店22の各端末装置15,14,13a〜13cと、サーバ11とをそれぞれ、専用ネットワーク12を介して交信可能に接続した。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積載容器を用いて自動車を出荷地から目的地まで輸送するための自動車輸送システムおよび自動車輸送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動車の生産工場で生産された自動車を、複数台1個のコンテナに積載して各地の販売店まで輸送することが行われており、この場合、輸送船を用いてコンテナを海上輸送することがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許公開2002−251550号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなコンテナは、自動車を輸送したのちには、空の状態で元の生産工場まで搬送されるため、輸送の効率が悪いという問題がある。また、従来の輸送システムにおいては、生産工場である出荷地から出荷された自動車が販売店である目的地に到着するまでに輸送路の各部署で行われる処理や、確認作業等が各部署で個別に行われ、各部署間での情報のやり取りが充分に行われていなかったり、情報が入る時期に大きな遅れが生じていたりしていた。
【0005】
【発明の概要】
本発明は、上記の問題に対処するためになされたもので、その目的は、自動車の効率のよい輸送ができるとともに、輸送路の各部署でネットワークを介して互いに情報のやり取りを行うことにより輸送状況を知ることのできる自動車輸送システムおよび自動車輸送方法を提供することである。
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明の構成上の特徴は、複数台の自動車を積載するための積載容器と、複数の自動車を積載した積載容器を、複数箇所に設けられた出荷地のうちの所定の出荷地から同出荷地近傍の積み港まで陸上輸送するための第1の輸送車両と、積み港に陸上輸送された積載容器を、積み港から、目的地近傍の揚げ港まで海上輸送するための輸送用船舶と、揚げ港に海上輸送された積載容器を、揚げ港から目的地まで陸上輸送するとともに、目的地に自動車を輸送して空になった積載容器を目的地近傍の他の出荷地に搬送するための第2の輸送車両と、積み港に陸上輸送された積載容器を、第1の輸送車両から輸送用船舶に移送するための第1の移送装置と、揚げ港に海上輸送された積載容器を、輸送用船舶から第2の輸送車両に移送するための移送装置とからなる第2の移送装置とを用い、複数台の自動車を、出荷地から海上を介して目的地まで輸送することにある。
【0007】
この場合、出荷地から出荷された複数台の自動車は、積載容器に積載されたまま、第1の輸送車両によって積み港まで陸上輸送され、輸送船によって積み港から揚げ港まで海上輸送され、さらに、第2の輸送車両によって揚げ港から目的地まで陸上輸送される。この結果、自動車の船積み、陸揚げの作業を、複数台の自動車が積載された積載容器単位で行え、その作業が簡単になるとともに、作業時間が大幅に短縮できる。
【0008】
また、目的地で空になった積載容器は、第2の輸送車両によって、元の出荷地でなく、目的地近傍の他の出荷地に搬送される。したがって、積載容器が、自動車を積載していない状態で搬送されるのは、目的地からその目的地の近傍の他の出荷地までの間だけになる。このため、積載容器が搬送されるときには殆ど自動車も一緒に輸送され、積載容器が空の状態で搬送されることが少なくなり、効率のよい自動車輸送を行える。さらに、出荷地から目的地までの間、自動車を走行させることが殆どないため、自動車の走行距離を、生産時の「0」に近い状態で、顧客である販売店に渡すことができる。
【0009】
この場合の、第1および第2の輸送車両としては、汎用のトレーラ付きキャリアカーを用いることができ、積載容器としては、自動車を複数段に積載できるコンテナを使用することができる。また、第1および第2の移送装置としては、それぞれフォークリフトとクレーンで構成することができ、場合によっては、クレーンだけで構成してもよい。
【0010】
また、本発明の他の構成上の特徴は、積載容器に、積載する自動車に関する情報を記録した記録紙を添付するとともに、自動車が輸送される輸送路に設けられた各部署に記録紙の情報を読み取るための読取装置を設け、読取装置で記録紙に記録された情報を読み取ることにより、自動車に関する情報を各部署で確認できるようにしたことにある。このように、自動車を積載した積載容器が通過する各部署で、積載車両に添付された記録紙の情報を読取装置で読み取ることにより、輸送される自動車に関する情報を確認できるため、自動車の輸送ミスがなくなる。
【0011】
本発明のさらに他の構成上の特徴は、記録紙を、バーコードを印刷した複数枚のシールで構成し、各シールを1枚ずつ各部署に配布するようにしたことにある。この場合、読取装置としては、バーコードリーダが用いられる。これによると、各部署の担当者は、シールに印刷されたバーコードをバーコードリーダで読み取ることにより、輸送される自動車の確認作業を簡単に行える
【0012】
また、本発明のさらに他の構成上の特徴は、自動車を出荷する出荷元、自動車を輸送する搬送業者および自動車を納車する輸送先にそれぞれ端末装置を設置するとともに、各端末装置と通信回線を利用したネットワークを介して交信可能に接続したサーバを設け、出荷元、搬送業者および輸送先との間で、互いに、自動車に関する情報の供給を行うようにしたことにある。
【0013】
この場合、出荷元、搬送業者および輸送先の各担当者は、自動車の出荷から目的地到着までの輸送状況を端末装置を介して把握することができる。また、出荷元、搬送業者および輸送先の各端末装置同士でネットワークを介してデータの交信や更新を行うことにより各地の関連部署等とデータの共有ができ、全体の管理が効率よくできるようになる。これによって、自動車の出荷先、出荷量等が明確になり、行き先や輸送物を間違えるといったミスがなくなる。
【0014】
また、本発明のさらに他の構成上の特徴は、情報の供給が、出荷元の端末装置からサーバに自動車の出荷に関するデータを供給する手段と、搬送業者の端末装置からサーバに自動車の輸送に関するデータを供給する手段と、輸送先の端末装置からサーバに自動車の納車に関するデータを供給する手段と、サーバに供給された各データをサーバが記憶する手段と、サーバが記憶する各データを各端末装置に供給する手段とで行われることにある。
【0015】
この場合、自動車の輸送に関する各情報が、各業者の端末装置からサーバに供給され、サーバで記憶されるとともに、サーバから各業者の端末装置に供給される。これによって、各業者は、他の業者に適宜情報を供給できるとともに、他の業者からの情報を受信することができる。この結果、各業者は、自動車の輸送状況を的確に知ることができる。
【0016】
また、本発明のさらに他の構成上の特徴は、サーバに供給されるデータが、自動車の出荷日時、納期、輸送会社、中継先、出入門日時、出入港日時、納車日に関するデータであることにある。これによると、自動車の輸送状況を詳細に知ることができ、各業者は、より適正な対応ができるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1は同実施形態に係る自動車輸送システムのための配信システム10を示している。この配信システム10では、自動車の輸送を統括する輸送業者の本部に設けられたサーバ11が通信回線としての専用ネットワーク12に接続されている。そして、本部に設けられた端末装置13a、出荷地近傍の港に配置された輸送業者の支所に設けられた端末装置13b、目的地近傍の港に配置された輸送業者の支所に設けられた端末装置13c、目的地の販売店が所有する端末装置14および自動車生産工場が所有する端末装置15も専用ネットワーク12に接続されている。
【0018】
サーバ11は、コンピュータ装置により構成され、図2に示すように、入出力制御装置16、制御装置17および記憶装置18を備えている。また、このサーバ11は、各端末装置13a〜13c,14,15から供給されるデータを蓄積するとともに、各端末装置13a〜13c,14,15からの要求に従って各端末装置13a〜13c,14,15にデータを配信する。なお、このサーバ11の動作は、コンピュータ装置に含まれる記憶装置18に記録されたプログラムの処理により行われる。
【0019】
入出力制御装置16は、ルータで構成され、専用ネットワーク12の相互接続装置や経路制御を行う中継装置としてデータのやり取りや割り込み制御などを行う。制御装置17は、プログラムを実行するCPU等で構成され、端末装置13a〜13c,14,15からの信号に応答して、端末装置13a〜13c,14,15から供給されるデータを記憶装置18に蓄積したり、記憶装置18が記憶するデータを端末装置13a〜13c,14,15に供給したりする等、各装置の制御や、データの転送、演算処理等を行う。
【0020】
記憶装置18には、前述したプログラムの外、管理データファイル等の各種のデータが記憶される。この管理データファイルには、出荷地における自動車の出荷に関するデータ、輸送指示に関するデータ、出門処理に関するデータ、積み港における入門処理に関するデータ、船積指示に関するデータ、出港処理に関するデータ、揚げ港における入港処理に関するデータ、輸送指示に関するデータ、出門処理に関するデータ、販売店における納車に関するデータが記録される。また、その他の関連する最新情報や資料等のデータが入力され、それらのデータが蓄積される。
【0021】
これらの各データは、輸送業者の本部および各支所、販売店、生産工場で自動車の輸送に関する各処理が終了する都度、各端末装置13a〜13c,14,15から入力される。また、管理データファイルに記憶されたデータは、専用ネットワーク12を介して、本部および各地の支所、販売店、生産工場に設けられた端末装置13a〜13c,14,15で受信できる。
【0022】
ここで、図3を用いて、自動車20が、出荷地である生産工場21から出荷されて目的地である販売店22に到着するまでの輸送の流れを説明する。まず、図3(a)に示すように、生産工場21で生産された自動車20は、販売店22のある目的地にしたがって仕分けされて、4台を一組として、本発明の積載容器としてのコンテナ23に積載される。このコンテナ23は、2段式になっており、下段、上段にそれぞれ2台の自動車20が積載される。この場合、各自動車20は、生産工場21における生産ラインの下流端から、コンテナ23を積載する本発明の第1の輸送車両としてのトレーラ付きキャリアカー24aが駐車する出荷ヤードまで、生産工場21に所属する運転者の運転によって運ばれ、コンテナ23に順次積載される。
【0023】
この際、生産工場21の端末装置15に、図4に示した管理データファイルである管理票30が入力される。この管理票30は、商品車である自動車20の所在を表すもので、各端末装置13a〜13c,14,15の画面に表示させることができる。この管理票30には、現在の処理状態(この場合、「受入済」と表示されている。)、出荷日時、納期、輸送先等が記入され、各処理が終了するごとに各担当者によって書き換えられる。また、管理票30の一部の欄は空白になっており、処理を行う各部署等で適宜必要事項が入力される。また、コンテナ23には、図5に示したように、輸送する4台の自動車20に関するデータである目的地、納期、車種、台数等が記録されたバーコードが印刷された複数枚のシール31が添付される。
【0024】
この複数枚のシール31は、1枚の台紙32に貼り付けられており、自動車2020積載したコンテナ23が積み港、揚げ港等を通過するたびに、台紙32から剥がされて、その港に設けられた支所の担当者に1枚ずつ手渡される。そして、このシール31は、各支所等で、端末装置13a〜13c,14,15に接続されたバーコードリーダ33によってデータを読み取られ、自動車20に関する情報の確認、およびシール31に記録されたバーコードデータとコンテナ23に積載されている自動車20とが一致しているか等の確認がなされる。
【0025】
生産工場21の端末装置15から入力された管理票30のデータを端末装置13aで受信した輸送業者は、管理票30の「ドライバー輸送会社」の欄に自社名および運転者を示す番号を入力するとともに、現所在「高岡」の右横の空欄に、中継先である積み港を、「指示先 ○○」として入力する。そして、「状態」の欄の「受入済」を「指示済」に書き換える。
【0026】
ドライバーとして登録され、コンテナ23に積載された自動車20を輸送する運転者は、キャリアカー24aを運転することによって、自動車20を最寄の積み港まで輸送する。その際、輸送業者は、端末装置13aから管理票30の「輸区」の欄に「積載」を入力するとともに、「状態」の欄を「輸送中」に書き換える。
【0027】
積み港に到着すると、運転者は、シール31を台紙32から1枚剥がして、積み港に設けられた支所の担当者に手渡す。その担当者は、シール31に記録されたデータをバーコードリーダ33で読み取ることにより、コンテナ23に積載された自動車20に関する情報を確認する。そして、支所の端末装置13bから管理票30の「状態」の欄を「入門済」に書き換え、「受入日」の欄に入門日時を入力する。
【0028】
また、コンテナ23は、図3(b)に示すように、積み港において、キャリアカー24aから降ろされて、積み港の船待ヤードに一旦置かれる。この際、コンテナ23はフォークリフト(図示せず)によって移送される。そして、船積み時になると、コンテナ23は、フォークリフトとクレーン25aによって、輸送船26に船積みされる。この場合、輸送船26には、150個のコンテナ23および600台の自動車20が積載される。なお、前記フォークリフトとクレーン25aで本発明の第1の移送装置が構成される。一方、キャリアカー24aは、他の港から積み港に輸送される他のコンテナ23の到着を待つか、または、生産工場21の出荷ヤードまで、運転者の運転により回送される。
【0029】
その際、支所の担当者は、端末装置13bから管理票30に、海上を輸送する輸送会社名、船名、出港日時、揚げ港到着予定日を入力し、「輸区」の欄を「船舶」に書き換える。そして、コンテナ23を積んだ輸送船26は、図3(c)に示すように、揚げ港に向って自動車20を海上輸送する。
【0030】
輸送船26が揚げ港に到着すると、図3(d)に示すように、揚げ港で使用される本発明の第2の移送装置としてのクレーン25bで、コンテナ23を揚げ港の埠頭に陸揚げしたのち、フォークリフト(図示せず)で船揚げヤードに移送する。このフォークリフトも本発明の第2の移送装置を構成する。揚げ港に設けられた支所の担当者は、コンテナ23に添付されているシール31を台紙32から1枚剥がし、そのシール31に記録されたデータをバーコードリーダ33で読み取る。これによって、コンテナ23に積載された自動車20の輸送に関する情報を確認する。そして、支所の端末装置13cから管理票30に到着日時を入力する。
【0031】
また、支所の担当者は、端末装置13cから管理票30に、陸上の輸送指示に関するデータも入力する。この場合、輸送会社名、ドライバーを示す番号および中継先を入力し、「輸区」の欄を「積載」に書き換えるとともに、「状態」の欄を「指示済」に書き換える。また、自動車20を積載したコンテナ23を揚げ港から目的地である販売店22まで輸送する運転者は、揚げ港に滞在している本発明の第2の輸送車両としてのトレーラ付きキャリアカー24bにフォークリフトを用いてコンテナ23を積載させる。
【0032】
そして、運転者はキャリアカー24bを運転して、コンテナ23を目的地の販売店22まで搬送する。その際、支所の担当者は、端末装置13cから管理票30に出門日時を入力し、「状態」の欄を「輸送中」に書き換える。そして、コンテナ23を輸送するキャリアカー24bが販売店22に到着すると、図3(e)に示すように、各自動車20をそれぞれ運転することによって、コンテナ23から降ろし、所定の駐車ヤードに移送する。
【0033】
販売店22の担当者は、コンテナ23に添付されているシール31の1枚を運転者から受け取り、そのシール31に記録されたデータをバーコードリーダ33で読み取る。これによって、シール31のデータとコンテナ23に積載された自動車20とが一致することを確認する。そして、販売店の端末装置14から管理票30に到着日時を入力し、「状態」の欄を「納車完」にする。これによって、端末装置14の画面に表示される管理票は、図6に示した管理票30aの状態になる。また、販売店22の担当者は、シール31が貼り付けられた台紙32に印刷付されている受領書34に、社名、氏名、日付を記入し、押印したのちに、この受領書34を運転者に手渡す。運転者は、この受領書34を受け取って、本部に送る。
【0034】
また、運転者は、自動車20が降ろされて空になったコンテナ23をキャリアカー24bに積載したまま、販売店22から近い場所にある他の生産工場21の出荷ヤードに搬送する。そして、このコンテナ23およびキャリアカー24bは、その生産工場21で生産された自動車20を、前述した方法で、他の目的地にある販売店22まで輸送する。この処理が日本各地の生産工場21、販売店22および港の間で適宜行われ、その都度、コンテナ23は、自動車20を積載して異なるキャリアカー24a,24bによって、全国を搬送される。
【0035】
以上のように、本実施形態にかかる自動車輸送システムによれば、4台の自動車20を1個のコンテナ23に積載させたまま港の埠頭と輸送船26との間を移送するため、船積みおよび陸揚げの作業が容易になるとともに、作業時間の短縮ができる。また、船待ちヤードおよび船揚げヤードのスペースを削減できるとともに、輸送船26への積み込み台数を増加することができる。すなわち、コンテナ23を用いて4台の自動車20を一度に移送できるため、各自動車を1台ずつ移送する場合と比べて大幅に作業量が少なくなり、作業時間を短縮できる。また、コンテナ23には、上下2段に自動車20を積載できるため、各ヤードを狭くすることができるとともに、輸送船26への積み込み台数を増加することができる。
【0036】
また、輸送船26内で固縛作業を行う際、150個のコンテナ23を床面に固縛するため、600台の自動車20を個別に固縛する作業と比べると大幅に作業が少なくなるとともに、作業時間を短縮できる。さらに、生産工場21や各ヤードから出荷する際の自動車20の仕分け作業に関しても、各コンテナ23単位で行き先が決まっているため、各自動車20ごとに仕分けする必要がなくなり作業が簡単になる。また、自動車20をコンテナ23に積載したままクレーン25a,25bおよびフォークリフトを用いて、船積み、陸揚げを行うため、自動車20を販売店22に納車するまで殆ど走行させることがなくなる。これによって、自動車20の商品としての価値を落とすことなく納車することができ、また、燃料の使用量が少なくなることから省エネにも寄与できる。
【0037】
また、本実施形態に係る自動車輸送システムが備える配信システム10によれば、生産工場21で生産された自動車20が出荷された後、その輸送処理に関する情報が各端末装置13a〜13c,14,15を介して、サーバ11に記録される。このため、輸送業者や販売店22の担当者は、各端末装置13a〜13c,14,15を介して自動車20の輸送状態を適宜確認できる。
【0038】
また、輸送業者は、専用ネットワーク12を利用した配信システム10を使用することによって、本部と各支所との間でデータの交信を行ったり、各部署ごとにデータ入力を行ったりすることができる。これによって、全国の支所における自動車20を積載した輸送中のコンテナ23の輸送状況や空のコンテナ23の状況を把握でき、全国一元管理が可能になる。
【0039】
例えば、あるヤードには空のコンテナ23が過剰にあり、その近隣のヤードでは、コンテナ23が不足している等の状況が発生しないように、予め全体を調整しながらコンテナ23による自動車20の輸送や、コンテナ23の回送を行うことができる。これによって、バランスのよいコンテナ23の使用ができるとともに、コンテナ23が空の状態で輸送されるのは、販売店22から生産工場21の出荷ヤードまでの間だけにすることができ、効率のよい輸送が行える。
【0040】
さらに、生産工場の担当者も専用ネットワーク12を介して、輸送業者や販売店22が発信するデータを受信できるため、自動車20の輸送状況を知ることができる。このように情報を開示することと、シール31を用いて確認作業を行うことによって、自動車20の車種や台数および目的地を間違えることがなくなり、自動車20の輸送を効果的に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態で使用される配信システムを示す概略図である。
【図2】同実施形態におけるサーバの構成を示すブロック図である。
【図3】(a)は自動車をコンテナに積載する状態を示す概略図、(b)は自動車が積載されたコンテナを輸送船に移送する状態を示す概略図、(c)は輸送船で自動車が積載されたコンテナを輸送する状態を示す概略図、(d)は輸送船から港に自動車が積載されたコンテナを陸揚げする状態を示す概略図、(e)はコンテナから自動車を降ろす状態を示す概略図である。
【図4】画面に表示された出荷時における管理票を示す正面図である。
【図5】シールが貼り付けられた台紙を示す正面図である。
【図6】画面に表示された納車完了時における管理票を示す正面図である。
【符号の説明】
10…配信システム、11…サーバ、12…専用ネットワーク、13a,13b,13c,14,15…端末装置、20…自動車、21…生産工場、22…販売店、23…コンテナ、24a,24b…キャリアカー、25a,25b…クレーン、26…輸送船、30,30a…管理票、31…シール、32…台紙、33…バーコードリーダ。

Claims (12)

  1. 複数台の自動車を積載するための積載容器と、
    前記複数の自動車を積載した積載容器を、複数箇所に設けられた出荷地のうちの所定の出荷地から同出荷地近傍の積み港まで陸上輸送するための第1の輸送車両と、
    前記積み港に陸上輸送された積載容器を、前記積み港から、目的地近傍の揚げ港まで海上輸送するための輸送用船舶と、
    前記揚げ港に海上輸送された積載容器を、前記揚げ港から目的地まで陸上輸送するとともに、前記目的地に自動車を輸送して空になった前記積載容器を目的地近傍の他の出荷地に搬送するための第2の輸送車両と、
    前記積み港に陸上輸送された積載容器を、前記第1の輸送車両から前記輸送用船舶に移送するための第1の移送装置と、
    前記揚げ港に海上輸送された積載容器を、前記輸送用船舶から前記第2の輸送車両に移送するための移送装置とからなる第2の移送装置と
    を用い、前記複数台の自動車を、出荷地から海上を介して目的地まで輸送することを特徴とする自動車輸送システム。
  2. 前記積載容器に、積載する自動車に関する情報を記録した記録紙を添付するとともに、前記自動車が輸送される輸送路に設けられた各部署に前記記録紙の情報を読み取るための読取装置を設け、前記読取装置で前記記録紙に記録された情報を読み取ることにより、前記自動車に関する情報を前記各部署で確認できるようにした請求項1に記載の自動車輸送システム。
  3. 前記記録紙を、バーコードを印刷した複数枚のシールで構成し、前記各シールを1枚ずつ前記各部署に配布するようにした請求項2に記載の自動車輸送システム。
  4. 前記自動車を出荷する出荷元、前記自動車を輸送する搬送業者および前記自動車を納車する輸送先にそれぞれ端末装置を設置するとともに、前記各端末装置と通信回線を利用したネットワークを介して交信可能に接続したサーバを設け、前記出荷元、前記搬送業者および前記輸送先との間で、互いに、自動車に関する情報の供給を行うようにした請求項1ないし3のうちのいずれか一つに記載の自動車輸送システム。
  5. 前記情報の供給が、前記出荷元の端末装置から前記サーバに自動車の出荷に関するデータを供給する手段と、前記搬送業者の端末装置から前記サーバに自動車の輸送に関するデータを供給する手段と、前記輸送先の端末装置から前記サーバに自動車の納車に関するデータを供給する手段と、前記サーバに供給された各データを前記サーバが記憶する手段と、前記サーバが記憶する各データを、前記各端末装置に供給する手段とで行われる請求項4に記載の自動車輸送システム。
  6. 前記サーバに供給されるデータが、自動車の出荷日時、納期、輸送会社、中継先、出入門日時、出入港日時、納車日に関するデータである請求項5に記載の自動車輸送システム。
  7. 複数台の自動車を、出荷地から目的地まで輸送するための自動車輸送方法であって、
    複数箇所に設けられた出荷地のうちの所定の出荷地から出荷された複数台の自動車を積載容器に積載する積載工程と、
    前記積載容器を第1の輸送車両で前記出荷地から出荷地近傍の積み港まで陸上輸送する第1の陸上輸送工程と、
    前記積み港に陸上輸送された積載容器を第1の移送装置で、前記第1の輸送車両から、輸送用船舶に移送する第1の移送工程と、
    前記輸送用船舶で、前記積載容器を前記積み港から目的地近傍の揚げ港まで海上輸送する海上輸送工程と、
    前記揚げ港まで海上輸送された積載容器を第2の移送装置で、前記輸送用船舶から第2の輸送車両に移送する第2の移送工程と、
    前記第2の輸送車両に移送された積載容器を、前記揚げ港から目的地まで陸上輸送する第2の陸上輸送工程と
    前記目的地に自動車を輸送して空になった積載容器を前記目的地近傍の他の出荷地に搬送する積載容器搬送工程と
    を備えたことを特徴とする自動車輸送方法。
  8. 前記積載容器に、積載する自動車に関する情報を記録した記録紙を添付するとともに、前記自動車が輸送される輸送路に設けられた各部署に前記記録紙の情報を読み取るための読取装置を設け、前記読取装置で前記記録紙に記録された情報を読み取ることにより、前記自動車に関する情報を前記各部署で確認する情報確認工程を備えた請求項7に記載の自動車輸送方法。
  9. 前記記録紙を、バーコードを印刷した複数枚のシールで構成し、各シールを1枚ずつ各部署に配布するシール配布工程を備えた請求項8に記載の自動車輸送方法。
  10. 前記自動車を出荷する出荷元、前記自動車を輸送する搬送業者および前記自動車を納車する輸送先にそれぞれ端末装置を設置するとともに、前記各端末装置と通信回線を利用したネットワークを介して交信可能に接続されたサーバを設け、前記出荷元、前記搬送業者および前記輸送先との間で、互いに、自動車に関する情報の供給を行うようにした請求項7ないし9のうちのいずれか一つに記載の自動車輸送方法。
  11. 前記情報の供給が、前記出荷元の端末装置から前記サーバに自動車の出荷に関するデータを供給する出荷データ供給工程と、前記搬送業者の端末装置から前記サーバに自動車の輸送に関するデータを供給する輸送データ供給工程と、前記輸送先の端末装置から前記サーバに自動車の納車に関するデータを供給する納車データ供給工程と、前記サーバに供給された各データを前記サーバが記憶するデータ記憶工程と、前記サーバが記憶する各データを、前記各端末装置に供給する記憶データ供給工程とで行われる請求項10に記載の自動車輸送方法。
  12. 前記サーバに供給されるデータが、自動車の出荷日時、納期、輸送会社、中継先、出入門日時、出入港日時、納車日に関するデータである請求項11に記載の自動車輸送方法。
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