JP4130340B2 - 物流制御方法及び物流制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は物流制御方法及び物流制御システム並びに物流管理装置に係り、特に、荷物を配送するための物流制御方法及び物流制御システム並びに物流管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は従来の物流システムの一例を説明するための図を示す。
【0003】
従来の物流システム1は、各地域内に配置された複数の集配送所11を直接、トラック定期便13で輸送可能とした構成とされている。荷物は、地域内の集配送所11から配達先12が属する集配送所11に直接的に輸送され、配達先が属する集配送所11から配達先12に配達される。
【0004】
また、集配送所11には、通常昼間荷物が集められ、夜間に荷物をトラックで所望の集配所11に配送するようなローテーションが組まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来の物流制御は、集配送所11間で直接、定期便により、輸送を行っていたため、トラックに空きがある状態で荷物が輸送されていおり、輸送効率が悪かった。また、定期便であるため、配達が遅れる荷物がでてくるなどの問題点があった。
【0006】
さらに、集配所に荷物が半日程度停滞するため、集配所に荷物を蓄積するスペースが必要となる。また、荷物の輸送が遅くなるなどの問題点があった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、迅速かつ効率的に物流を制御できる物流制御方法及び物流制御システム並びに物流管理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、入荷した荷物の行先情報を検知し、検知された行き先情報に基づいて荷物を輸送ターミナル別に分別し、分別手順で分別された荷物の輸送手段への積込状況を検出し、積込状況が輸送手段毎に予め設定された所定の条件に達したときに、輸送手段に対して予め設定された輸送ターミナルに向けて出発させる指示を出力することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、積込状況が輸送手段毎に予め設定された所定の条件に達したときに、輸送手段に対して予め設定された輸送ターミナルに向けて出発させる指示を出力することにより、常に最大積載量、最大積載重量などの所定の条件を満たした状態で輸送手段を所定の輸送ターミナルに向けて出発させることができるため、効率良く荷物の輸送を行うことができる。
【0010】
また、本発明は、入荷した荷物の行き先情報を検知し、検知された行き先情報に基づいて荷物を輸送ターミナル別に分別し、配送先の輸送ターミナルからの発送要請が通知されたときに、荷物が積み込まれた輸送手段を予め決められた所定の輸送ターミナルに向けての出発する指示を出力することを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、配送先の輸送ターミナルからの発送要請に基づいて荷物を発送することにより、配送先の輸送ターミナルで常に所定の荷物量を扱うことができるため、配送先の輸送ターミナルでの作業効率を向上させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図2は本発明の一実施例のシステム構成図を示す。
【0013】
本実施例の物流制御システム100は、複数のトラックターミナル111及びトラックターミナル配下の集配送所112から構成されている。トラックターミナル111は、例えば、高速道路の主要都市近郊のインターチェンジ付近設けられており、集配所112で収集された荷物を高速道路の方向毎に後方の集配を行う。トラックターミナル111では、集配所112からの荷物を大型トラックに積み替える作業が行われる。このとき、荷物の仕分けが行われる。荷物の仕分けは物流制御装置121によって自動的行われる。
【0014】
物流制御装置121は、各トラックターミナルで非同期に動作しており、荷物及びそれを輸送するためのトラックの管理を行う。
【0015】
図3は物流制御装置121のブロック構成図を示す。
【0016】
物流制御装置121は、荷物情報入力装置131、トラック情報入力装置132、制御装置133、仕分装置134、搬送装置135、136から構成されている。
【0017】
荷物情報入力装置131は、バーコードリーダなどから構成されており、荷物に貼付された伝票に記載されたバーコードを読み取り荷物の識別情報及びその行き先情報などの荷物情報を読み取る。
【0018】
トラック情報入力装置132は、カードリーダ、キーボードなどから構成され、トラックターミナルへの入車時、荷物積載完了時、トラックターミナルからの出車時にトラック情報を読み取る。トラック情報入力装置132は、例えば、トラック毎に配布されたカードをカードリーダに読み込ませることにより、トラックの識別情報及びその行き先などのトラックの運行情報を入力する。
【0019】
荷物情報入力装置131及びトラック情報入力装置132で読み取られた荷物情報は、制御装置133に供給される。
【0020】
制御装置132は、インタフェース部141、処理部142、荷物情報管理部143、トラック情報管理部144を含む構成とされている。
【0021】
図4は荷物情報管理部143のデータ構成図を示す。
【0022】
荷物情報管理部143は、荷物識別情報毎にその行き先情報及びトラック識別情報並びに、出荷フラグが記憶されている。荷物識別情報は、個々の荷物を識別するための情報である。行き先情報は、少なくとも荷物の配送先の方面、例えば、大阪あるいは東京など荷物を降ろすトラックターミナル111を識別するための情報である。トラック識別情報は、荷物が積み込まれたトラックを識別するための情報である。出荷フラグは、出荷の有無を示すためのフラグである。処理部142は、上記の行き先情報に基づいて仕分装置132を制御する。また、他の情報によって、荷物の管理を行う。
【0023】
図5はトラック情報管理部145のデータ構成図を示す。
【0024】
トラック情報管理部145は、トラック識別情報毎にその行き先情報、積載位置識別情報、積込完了フラグ、出車情報などのトラック運行情報が記憶された構成とされている。トラック識別情報は、各トラック151を識別するための情報である。行き先情報は、トラック151が次に向かうトラックターミナル111を示す情報である。積載位置識別情報は、トラック151に荷物を積載する位置を示す情報である。積込完了フラグは、トラック151への積込が完了したが否かを示すフラグである。出車情報は、トラック151がトラックターミナル111を出車した時間などを示す情報である。処理部143は、トラック情報管理部145で管理している行き先情報、積込位置識別情報に基づいて後述するように仕分装置132を制御する。
【0025】
インタフェース部146は、仕分装置132及び搬送装置133と処理部143とのインタフェースをとる。
【0026】
次に処理部143の処理について詳細に説明する。
【0027】
図6は処理部143の処理フローチャートを示す。
【0028】
集配所112からトラックターミナル111に荷物を積んだトラックが到着すると、作業員は荷物を搬送装置133に載置する。搬送装置133は、荷物130を荷物情報入力装置131に搬送する。荷物情報入力装置131は、荷物130に貼り付けられた伝票に記載されたバーコードを読み取り、少なくとも行き先情報を含む荷物情報を取得する。荷物情報入力装置131で取得された荷物情報は、制御装置133に供給される。
【0029】
また、一方、トラックターミナル111に長距離搬送用トラックが入車すると、運転手はトラック毎に配布された磁気カードあるいはICカードをトラック情報入力装置132に読み込ませる。トラック情報入力装置132は、磁気カードあるいはICカードに書き込まれたトラック識別番号を読み取る。トラック情報入力装置132で読み取られたトラック識別番号は、制御装置133に供給される。
【0030】
処理部142は、ステップS1−1でトラック情報入力装置132からトラック識別番号が供給されると、ステップS1−2でトラック設定処理を実行する。トラック設定処理は、トラック識別番号のトラックの入車位置識別情報及び行き先情報を設定する処理である。トラック設定処理により図5に示すようなトラック情報管理部145のデータが生成される。
【0031】
また、処理部142は、ステップS1−3で荷物情報入力装置131から荷物情報が供給されると、ステップS1−4で荷物情報のうちその行き先を示す行き先情報を認識する。次に、処理部142は、ステップS1−5で行き先情報に基づいて仕分装置134を制御する。処理部142は、トラック情報管理部144を参照して、荷物情報の行き先情報と一致する行き先情報を持つトラック情報を検索し、その積込位置情報を取得する。処理部142は、荷物が取得した積込位置情報の積み込み位置に到達するように仕分装置134を制御する。
【0032】
次に処理部142は、ステップS1−6で荷物情報管理部143を更新する。すなわち、処理部142は、取得した荷物情報を荷物情報管理部143に登録する。
【0033】
次に処理部142は、ステップS1−7でトラックへの荷物の積み込み完了を検出すると、ステップS1−8でトラック情報管理部144を更新する。トラックへの荷物の積み込み完了は、荷物がトラックの最大積載量となったときに、完了とする。荷物が最大積載量となると、運転者あるいは積込作業員がトラック情報入力装置132に磁気カードあるいはICカードを読み込ませることにより、トラックが最大積載量となったことを処理部142に通知する。処理部142は、トラック情報管理部144を参照して、荷物が最大積載量となったトラックのトラック情報の積載済フラグをオンし、トラック情報管理部144を更新する。
【0034】
また、トラック運転手は、トラックに荷物を満載してトラックターミナル111から出車するときには、トラック情報入力装置132に磁気カードあるいはICカードを読み込ませる。トラック情報入力装置132に磁気カードあるいはICカードを読み込ませることにより、トラックの出車したことを処理部142に通知する。処理部142は、トラック情報管理部144を参照して、荷物が最大積載量となったトラックの出車情報に出車時間が記憶される。
【0035】
本実施例によれば、トラックは、常に荷物が満載状態でトラックターミナル111から出車する。よって、効率的に荷物の輸送が行える。
【0036】
なお、仕分装置134で積載位置毎の荷物の重量あるいは体積、個数などの予め指定された条件を監視して、所定の条件になったときに、同じ行き先の未積載トラックが入車した他の積載位置に荷物を仕分けするようにしてもよい。あるいは、積載位置毎に予め行き先を決めておいてトラックを入れ替えることで荷物の積み込みを継続するようにしてもよい。
【0037】
また、トラック151は、不定期便でありトラックターミナル111で荷物が満載されると、出発するので、昼間輸送が可能となる。これによって、ドライバーの人件費のコストを削減できる。さらに、トラックターミナル111に荷物が蓄積されることがないので、トラックターミナル111を省スペース化できる。
【0038】
次に、トラックターミナル111に他のトラックターミナル111から荷物満載のトラックが入車したときの動作を説明する。
【0039】
図7はトラックターミナル111から集配所112への荷物の配送を説明するための図を示す。
【0040】
トラックターミナル111に他のトラックターミナル111から荷物を満載したトラック152が入車すると、図3に示す物流制御システム21と同様なシステムによって、配送区域毎に分別される。配送区域には、複数の集配所が含まれている。
【0041】
分別された荷物は、小型トラック151に積み込まれる。このとき、大型トラック152への荷物の積込と同様に各区域への荷物が小型トラック151に満載されると、小型トラック151が区域内の複数の集配所順次に出発する。このとき、小型トラック151は、複数の集配所を巡る順番が予め決められている。
【0042】
小型トラック151は、集配所で、トラックターミナル111で積載された荷物を降ろす。これによって、小型トラック151には、新たに荷物が積載可能となる。そこで、小型トラック151には、集配所に集荷された荷物を小型トラック151の最大積載量となるまで可能な限り積載する。これによって、小型トラック151には、荷物が満載された状態となる。
【0043】
以上のようにして小型トラック151は、複数の集配所を順次に巡る。これによって、小型トラック151は、荷物が満載された状態で運行することになる。
【0044】
したがって、荷物を効率よく輸送することができる。
【0045】
また、集配所では、小型トラック151から降ろされた荷物を宅配する。
【0046】
また、急ぎの荷物の場合には、トラックターミナル111に取りに行くことにより、短時間で荷物を受け取ることができる。
【0047】
また、本実施例では、着荷側のトラックターミナルからの指示に基づいて発荷側のトラックターミナルからトラックを出発させるようにすることもできる。
【0048】
図8は本発明の他の実施例のシステム構成図を示す。
【0049】
本実施例のシステム200では、発荷側のトラックターミナル211−1の管理装置212−1と着荷側のトラックターミナル211−2の管理装置212−2とはネットワーク213を介して通信可能な構成とされている。
【0050】
図9は管理装置212−2の処理フローチャートを示す。
【0051】
管理装置212−2は、ステップS2−1で荷物221の扱い量を監視しており、荷物221の扱い量が所定量より少なくなると、ステップS2−2でトラックターミナル211−1の管理装置212−2に対して出荷指示を通知する。
【0052】
なお、ステップS2−1での条件は、荷物221の扱い量に限定されるものではなく、作業人の人数やコンベアの稼働率など他の条件でもよい。また、将来の状態を推論して通知を行うようにすることにより着荷側トラックターミナルで効率よく作業を行うことができる。
【0053】
図10は、管理装置212−1の処理フローチャートを示す。
【0054】
管理装置212−1は、ステップS3−1で管理装置212−2から出荷指示を受信すると、ステップS3−2でトラックターミナル211−2向けのトラック214に出発指示を出力する。出発指示は、例えば、ディスプレイへの表示、音声出力による。
【0055】
本実施例によれば、着荷側のトラックターミナルの稼動状態に応じて荷物を受けることができるため、着荷側トラックターミナルで効率よく作業を行うことができる。
【0056】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、積込状況が輸送手段毎に予め設定された所定の条件に達したときに、輸送手段に対して予め設定された輸送ターミナルに向けて出発させる指示を出力することにより、常に最大積載量、最大積載重量などの所定の条件を満たした状態で輸送手段を所定の輸送ターミナルに向けて出発させることができるため、効率良く荷物の輸送を行うことができる。
【0057】
本発明によれば、配送先の輸送ターミナルからの発送要請に基づいて荷物を発送することにより、配送先の輸送ターミナルで常に所定の荷物量を扱うことができるため、配送先の輸送ターミナルでの作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の物流システムの一例を説明するための図である。
【図2】 本発明の一実施例のシステム構成図である。
【図3】 物流制御装置121のブロック構成図である。
【図4】 トラック情報管理部45のデータ構成図である。
【図5】 トラック情報管理部45のデータ構成図である。
【図6】 処理部142の処理フローチャートである。
【図7】 トラックターミナル111から集配所112への荷物の配送を説明するための図である。
【図8】 本発明の他の実施例のシステム構成図である。
【図9】 管理装置212−2の処理フローチャートである。
【図10】 管理装置212−1の処理フローチャートである。
【符号の説明】
100 物流制御システム
111 トラックターミナル、112 集配所
121 物流制御装置
131 荷物情報入力装置、132 トラック情報入力装置
133 制御装置、134 仕分装置、135、136 搬送装置
141 インタフェース部、142 処理部、143 荷物情報管理部
144 トラック情報管理部
151 大型トラック、152 小型トラック
Claims (2)
- 複数の輸送ターミナルのうち、入荷した荷物の次の配送先となる輸送ターミナルについての行先情報を検知する行先情報検知手順と、
前記行先情報検知手順で検知された行先情報に基づいて前記荷物をそれが向かう輸送ターミナル別に分別する分別手順と、
前記分別手順で分別された荷物が、前記荷物を前記輸送ターミナルのいずれかに搬送する輸送手段へ満載されたことを、積込作業員が入力したデータを受取ることにより、前記輸送手段毎に検出する積込状況検知手順と、
前記積込状況検知手順で前記輸送手段のいずれかに前記荷物が満載されたことが検知されたとき、当該輸送手段に、当該輸送手段が向かうべき輸送ターミナルへの出発を促す指示を出力する出力手順と、
を有することを特徴とする物流制御方法。 - 複数の輸送ターミナルのうち、入荷した荷物の次の配送先となる輸送ターミナルを識別する識別手段と、
前記識別手段での識別結果に応じて前記荷物を分別する分別手段と、
前記荷物を前記輸送ターミナルのいずれかに搬送する輸送手段に前記荷物が満載されたことを、積込作業員が入力したデータを受取ることにより、前記輸送手段毎に検知する積込状況検知手段と、
前記積込状況検知手段で前記輸送手段のいずれかに前記荷物が満載されたことが検知されたとき、当該輸送手段に、当該輸送手段が向かうべき輸送ターミナルへの出発を促す指示を出力する出力手段と、
を有することを特徴とする物流制御装置。
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