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JP2004067035A - 踏切障害物検知装置 - Google Patents

踏切障害物検知装置 Download PDF

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JP2004067035A
JP2004067035A JP2002232285A JP2002232285A JP2004067035A JP 2004067035 A JP2004067035 A JP 2004067035A JP 2002232285 A JP2002232285 A JP 2002232285A JP 2002232285 A JP2002232285 A JP 2002232285A JP 2004067035 A JP2004067035 A JP 2004067035A
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unit
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hollow motor
angle
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JP2002232285A
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Inventor
Masakazu Miyaji
宮地 正和
Fukumi Ueda
上田 福美
Masahiko Iwasaki
岩崎 正彦
Hiroyuki Nagasawa
長澤 弘之
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Kyosan Electric Manufacturing Co Ltd
East Japan Railway Co
Original Assignee
Kyosan Electric Manufacturing Co Ltd
East Japan Railway Co
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Abstract

【課題】スリップリング等の接触片を使用せずに安定して信号や電力を伝送することができるとともに、全ての自動車等の障害物を確実に検知する。
【解決手段】送受信部2で出射した放射ビームを踏切道11に出射して走査する走査機構部5を、円筒状に形成され、中央部にビーム伝播経路を有する中空モータ13と、反射面を中空モータ13のビーム伝搬経路側に向けて中空モータ13の回転子16の上面に45度の角度で固定され、上下方向に設けた2枚の反射体20,21を有し、下側の反射体20を回動自在とし、高さの異なる歩行者や小型車等から大型車までの全てに対して放射ビームを出射する反射部14で構成し、回転する走査機構部5に送受信部2と距離計測部3を有するセンサ部4を設ける必要がなく、踏切障害物検知装置1の構造を簡略化する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、列車が走行する軌道の踏切における自動車や歩行者を検知する踏切障害物検知装置、特に自動車の検知精度の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄道保安装置の踏切警報装置は、軌道上を走行する列車が踏切に接近したときに踏切警報を開始し、踏切道の通行を遮断して列車の安全運転と踏切道を通行する自動車や歩行者の安全を図り、列車が踏切を通過した後は速やかに通行遮断を解除して円滑な道路通行を確保するようにしている。
【0003】
この踏切道における列車の安全運行が阻害されることを防止するため例えば特開平11−227608号公報や特開2001−130412号公報に示すようにレーザ光やレーダーを利用した踏切障害物検知装置が使用されている。この踏切障害物検知装置は、図9の平面図に示すように、列車9が走行する軌道10の踏切道11の遮断機26が閉じているときに、回転機構部に搭載したセンサ部40からレーザ光やレーダーを踏切道11に照射しながら、回転機構部でセンサ部40を回転したり一定角度回動してレーザ光やレーダーを走査させ、自動車等の障害物12で反射したレーザ光やレーダーをセンサ部40で検出し、センサ部40からの出力信号を処理装置41で処理して踏切道11に進入している障害物12の有無を検知している。
【0004】
このように踏切道11の障害物12を検知するときに、回転機構部で回転したり一定角度回動するセンサ部40と固定されている処理装置41との間で信号を伝送するとともにセンサ部40からレーザ光やレーダーを照射させたり受信するための電力を送る必要がある。このように可動するセンサ部40と固定している処理装置41との間で信号や電力を伝送する方法として、一般的には、回動するセンサ部40に取り付けたスリップリングと固定側に設けた接触子を接触させて信号等を伝送している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように可動するセンサ部40と固定されている処理装置41との間でスリップリングと固定した接触子を介して信号を伝送していると、微小信号や高速デジタル信号の伝送が困難である。また、センサ部40の駆動用の電力を伝送するときに、スリップリングと接触子の間で雑音が生じやすく、この雑音がセンサ部40と処理装置41の間で伝送する信号に影響し、センサ部40や処理装置41に誤動作を生じる可能性がある。さらに、これらの影響を防ぐためにはスリップリングと固定側の接触子との接触状態を常に確実に保持する必要があり、頻繁に保全する必要がある等の短所がある。
【0006】
また、一定高さの位置でレーザ光等を走査しているため、小型車から大型車の全てを精度良く検出することは困難であった。
【0007】
この発明はかかる短所を改善し、スリップリング等の接触片を使用せずに安定して信号や電力を伝送することができるとともに、全ての自動車等の障害物を確実に検知することができる踏切障害物検知装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る踏切障害物検知装置は、走査距離計及び演算処理部を有し、走査距離計は、送受信部と走査機構部と距離計測部を有し、列車が走行する軌道の踏切道の一方の外側に一定高さで設置され、送受信部は放射ビームを踏切道に出射し、障害物からの反射ビームを受信し、走査機構部は中空モータと反射部を有し、中空モータは円筒状に形成され、中央部にビーム伝播経路を有し、反射部は反射面を中空モータのビーム伝搬経路側に向けて中空モータの回転子の上面に45度の角度で上下方向に配置された2枚の反射体を有し、下側の反射体は上下方向に首振り自在とし、距離計測部は送受信部で出射した放射ビームと受信した反射ビームの位相差あるいは遅延時間又は位相差変化により障害物までの距離を算出し、演算処理部は、距離計測部で算出した障害物までの距離と中空モータの回転角で得られる障害物の方位角とから障害物の位置情報を算出し、算出した位置情報から障害物が踏切道に存在するか否かを判別し、踏切装置から検知開始信号が入力されると障害物の有無に応じた信号を踏切装置に出力することを特徴とする。
【0009】
前記走査距離計の距離計測部は、障害物までの距離と方位角を、あらかじめ一定位置に設けられた標準反射体からの反射ビームで算出した距離と方位角を使用して補正すると良い。
【0010】
また、前記走査機構部の中空モータは、あらかじめ定めた一定角度ごとにステップ回転し、送受信部は一定周期ごとに一定パルス幅の放射ビームを出射し、処理部は、距離計測部で算出した反射物体までの距離と中空モータの回転角で得られる反射物体の方位角とから反射物体の位置情報を算出し、反射物体の位置情報から、一定距離にある複数の反射物体の位置を連結し、複数の反射物体の連結状態から、反射物体を構成する障害物が歩行者であるか車両であるかを判別することが望ましい。
【0011】
さらに、送受信部は、レーザ光線又はマイクロ波やミリ波やサブミリ波のいずれかを放射ビームとして出射する。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の踏切障害物検知装置の構成を示すブロック図である。列車が走行する軌道の踏切に設けた踏切障害物検知装置1は、送受信部2と距離計測部3を有するセンサ部4と走査機構部5と中央処理部6と演算処理部7及び電源部8を有し、図2の配置図に示すように、列車9が走行する軌道10の踏切道11の一方の外側に一定高さで設置されている。送受信部2は、常時、レーザ光線又はマイクロ波やミリ波やサブミリ波などのビームを踏切道11に出射し、踏切道11を歩行する歩行者や車両などの障害物12からの反射ビームを受信する。距離計測部3は送受信部2で出射した放射ビームと受信した反射ビームの位相差あるいは遅延時間又は位相差変化により障害物12までの距離を算出する。
【0013】
走査機構部5は、図1の構成図に示すように、中空モータ13と反射部14を有する。中空モータ13は固定子15と回転子16がそれぞれ円筒状に形成され、中央部に伝播経路17を有する。反射部14は円筒状に形成され一方の側面に開口部18を有し、回転子16の上面に固定されたホルダー19と、反射面を中空モータ13の伝搬経路17側に向けてホルダー19内に設けられた下部反射体20と上部反射体21を有する。下部反射体20は、回転子16の上面に対して45度の角度をなす位置に基準位置が設けられ、この基準位置から上方向に首振り自在となっている。上部反射体21は、下部反射鏡20の上方向に一定間隔だけ隔てて回転子16の上面に対して45度の角度をなすようにホルダー19に固定されている。
【0014】
中央処理部6は、走査機構部5と送受信部2及び距離計測部3の動作を管理するものであり、走査機構部5の中空モータ13を駆動するパルス列信号を生成して走査機構部5に送り、送受信部2に送信タイミング信号を送る。走査機構部5は送られるパルス列信号により中空モータ13を1ステップずつ回転制御する。この中央処理部6から走査機構部5に送るパルス列信号は、例えば中空モータ13の回転角度を検出するロータリエンコーダの分解能より、1パルスで360度の角度を1024等分した角度dθ=0.35度だけ中空モータ13が回動するように定められ、中空モータ13が例えば0.5秒で1回転するようにパルス列の周期が定められている。この角度dθ=0.35度を基本単位として中空モータ13の回転角θ=n・dθで定義される角度の離散値nは0〜1024の値をとる。また、中央処理部6から送受信部2に送る送信タイミング信号の発生期間は中空モータ13が一定角度例えば角度α=120度回転する範囲とし、例えば送受信部2から周期0.5msでパルス幅15nsのビームを出射するように定められている。この送信タイミング信号を発生させるための基準位置は、図2に示すように、送受信部2から出射したビームが踏切道11と平行なるように走査機構部5の反射部14が回転した位置とし、この基準位置から中空モータ13により反射部14が時計方向に角度α=120度回転する範囲に定めることにより、踏切道11の全領域にビームを出射することができる。
【0015】
また、距離計測部3で障害物12までの距離を算出するとき、送受信部2の素子等の特性が温度等により変化すると測定距離に誤差が生じる。そこであらかじめ既知の距離Roの位置に標準反射体22を設け、標準反射体22からの反射ビームを送受信部2で受信したときに算出した距離がRsのとき、障害物12からの反射ビームを受信して算出した距離をrsとすると、障害物12までの距離rをr=(Ro/Rs)・rsと補正する。中央処理部6も同様に距離計測部3で標準反射体22からの反射ビームを受信したときに走査機構部5から送られる角度情報を使用して方位角の偏差を補正する。
【0016】
演算処理部7は、図2に示すように、距離計測部3で計測する最大距離をRとすると、最大距離Rを100等分した単位距離drを基本単位として障害物12の検出距離r=m・drで定義される離散値mと中央処理部6から出力される障害物12の角度θの離散値nにより、障害物12の位置情報を極座標P(n、m)で算出する。ここで距離の離散値mは1〜100の値をとり、例えば最大距離R=30mとすると、dr=30cmとなる。また、角度の基本単位dθ=0.35度から最大距離R=30mの円周に沿った距離の分解能dL=(π/180)dθ・Rは18cmになり、最大距離R=30mの地点で歩行者等の有無を識別できる。また、各走査周期ごとに複数の障害物12がビームの出射方向で重なっているか否を判断し、複数の障害物12が重なっているときに、その位置情報を算出する。そして各障害物12の位置情報を利用して障害物12が踏切道11に存在することと、障害物12が歩行者であるか車両であるかを判別する。そして踏切器具箱23から検知開始信号が入力されると障害物12の有無に応じた信号を踏切器具箱23に出力し、踏切道11に障害物12が存在している場合、特殊信号発光器を発光させて列車9に停止情報を伝える。電源部8は踏切障害物検知装置1の各部に電力を供給する。
【0017】
この踏切障害物検知装置1で、踏切道11を歩行する歩行者や車両などの障害物12を検知するときの処理を図3のフローチャートを参照して説明する。
【0018】
走査機構部5の中空モータ13を角度dθ=0.35度を1ステップとして0.5秒で1回転するように時計方向に回転させながら、反射部14の開口部18があらかじめ定めた基準位置に達したときに、送受信部2から周期0.5ms毎にパルス幅15nsのビームを出射して、中空モータ13が角度α=120度回転する間の範囲でビームを走査する(ステップS1)。このビームの走査を0.5sの周期で繰り返す。このビームの走査を繰り返すときに、反射部14の下部反射体20を一定周期ごと例えば中空モータ13が1回転するたびに上下方向に首振りして、送受信部2で出射するビームと障害物12で反射したビームを下部反射体20と上部反射体21で交互に反射させ、踏切道11の高さが異なる領域を走査させる。このように踏切道11の高さが異なる領域を走査させることにより、小型車や中型者及び大型車の全てを確実に検知することができる。
【0019】
この下部反射体20を上下方向に首振りする首振り機構としては、例えば図4に示すように、中空モータ13の外周部に設けた電磁石24を、中空モータ12の回転に同期させて一定周期ごとに駆動して、下部反射体20の下端部に設けた磁石25を吸引,反発して下部反射体20を首振りさせたり、中空モータ12の固定子15に設けた溝機構等を利用して下部反射体20を首振りさせれば良い。
【0020】
このようにビームを走査しているとき、送受信部2で標準反射体22からの反射ビームを受信するたびに、距離計測部9は標準反射体22までの距離Rsを算出し、算出した距離Rsと標準反射体22の設置距離R0とから距離の補正係数(Ro/Rs)を算出して、先に算出して記憶した補正係数を書き換える。また、中央処理部6も距離計測部3で標準反射体22からの反射ビームを受信したときに走査機構部5から送られる角度情報を使用して方位角の偏差を補正する補正係数を書き換える。この状態で踏切道11に存在する障害物12からの反射ビームを送受信部2で受信するたびに、距離計測部3は各障害物12までの距離を算出し、算出した距離を補正係数(Ro/Rs)で補正し、補正した各障害物12までの距離rの離散値mを演算処理部4に送る。一方、中央処理部6は送受信部5から反射ビームの受信信号が距離計測部9に送られるたびに、そのときのビームの出射角度を偏差を補正し、方位角の離散値nを演算処理部7に送る(ステップS2)。このように演算処理部7に検出した距離rの離散値mを示す信号を送るとき、センサ部4と演算処理部7を接触片等を介さないで伝送経路で直接接続しているから、ノイズの影響を受けずに微小信号や高速デジタル信号を使用して各種情報を示す信号を送ることができ、障害物12の誤検出等が生じることを防ぐことができる。
【0021】
演算処理部7は送られた距離rの離散値mと角度θの離散値nにより、各障害物12の位置情報を極座標P(n、m)で算出する(ステップS3)。そして、図5(a)に示すように、踏切障害物検知装置1のセット位置を基準点Oとしたメモリセルの各障害物12ごとに送られた極座標P(n、m)に対応するビット30aをオンにし、このオンにしたビット30aよりビームの照射方向の手前には検出物体が存在しないと判断し、ビット30aより出射ビーム方向の手前のビットは全てオフにする。また、最大測定距離Rを越える範囲は検出する障害物12が存在しないと判断し、全てのビットをオフにする(ステップS4)。そしてビームの走査を繰り返して各障害物12までの位置情報を示す極座標P(n、m)を算出しているとき、各障害物12が移動して、次のサンプル周期で、図5(b)に示すように、前回オンにしたビット30bよりビーム出射方向の遠方のビット30aが今回オンになると、今回オンになったビット30aと基準点までの間で前回オンにしたビット30bをオフにする(ステップS5)。この処理を繰り返すことにより、踏切道11に存在する全ての障害物12の位置情報を極座標P(n、m)で得ることができる。
【0022】
この逐次算出する各障害物12の位置情報を示す極座標P(n、m)より、図6に示すように、基準点OとしてX座標に角度の離散値nを示し、Y座標に距離の離散値mを示す直交座標を使用し、各障害物12の位置ターゲット31を示すグラフを作成する(ステップS6)。そして各位置ターゲット31からΔm=1の距離にある位置ターゲット31と、Δn=1の角度にある位置ターゲット31及びΔm=1でΔn=1の位置ターゲット31を追跡して連結し、図7に示すように、連結した位置ターゲット群32a,32bを抽出する(ステップS7)。この連結した位置ターゲット群32a,32bを、図8に示すように、個々にX−Y座標系に展開し(ステップS8)、各位置ターゲット群32a、32bのX座標における最小値xaと最大値xbの位置ターゲット33と、Y座標における最小値yaと最大値ybの位置ターゲット33を検出する(ステップS9)。この検出した位置ターゲット33を結ぶ直線34上にある位置ターゲットのヒストグラム35をそれぞれ取り(ステップS10)、各位置ターゲット群32a,32bのヒストグラム35の合計値があらかじめ定めた一定値N例えば「5」以上である位置ターゲット群を示す障害物は車両と認定する(ステップS11)。例えば図8に示す位置ターゲット群32aのヒストグラム35の合計値は「3」であるから、位置ターゲット群32aを示す検出物体25は歩行者群と認定し、位置ターゲット群32bのヒストグラム35の合計値は「10」であるから、位置ターゲット群32bを示す検出物体25は車両と認定する。そして踏切器具箱23から検知開始信号が入力されると障害物12の有無に応じた信号を踏切器具箱23に出力し、踏切道11に障害物12が存在している場合、特殊信号発光器を発光させて列車9に停止情報を伝える(ステップS12)。
【0023】
このようにして踏切道11の遮断機26が閉じるときに、踏切道11を歩行する歩行者や車両などの障害物12の存在を確実に検知することができるとともに、その位置を明確にすることができ、列車9を安全に運行することができるとともに踏切道11を通行する歩行者等の安全を図ることができる。
【0024】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、送受信部で出射した放射ビームを踏切道に出射して走査する走査機構部を、円筒状に形成され、中央部にビーム伝播経路を有する中空モータと、反射面を中空モータのビーム伝搬経路側に向けて中空モータの回転子の上面に45度の角度で固定された反射部で構成することにより、回転する走査機構部に送受信部と距離計測部を有するセンサ部を設ける必要がなく、踏切障害物検知装置の構造を簡略化することができる。
【0025】
また、走査機構部にセンサ部を設けないから、センサ部と演算処理部を接触片等を介さないで伝送経路で直接接続することができ、センサ部と演算処理部の間でノイズの影響を受けずに微小信号や高速デジタル信号を使用して各種情報を示す信号を伝送することができ、障害物の誤検出等が生じることを防ぐことができる。
【0026】
さらに、走査機構部の反射部に、上下方向に設けた2枚の反射体を設け、下側の反射体を回動自在とし、高さの異なる歩行者や小型車等から大型車までの全てに対して放射ビームを出射することにより、踏切に存在する障害物を確実に検知することができる。
【0027】
また、障害物までの距離と方位角を、あらかじめ一定位置に設けられた標準反射体の設置距離と標準反射体からの反射ビームで算出した距離とそのときの方位角を使用して補正することにより、送受信部の特性等が温度等により変化しても測定距離や方位角に誤差が生じることを防ぐことができ、精度良く障害物の位置を測定することができる。
【0028】
また、走査機構部の中空モータを、あらかじめ定めた一定角度ごとにステップ回転し、送受信部は一定周期ごとに一定パルス幅の放射ビームを出射し、演算処理部は、距離計測部で算出した反射物体までの距離と中空モータの回転角で得られる反射物体の方位角とから反射物体の位置情報を算出し、反射物体の位置情報から、一定距離にある複数の反射物体の位置を連結し、複数の反射物体の連結状態から、障害物が歩行者であるか車両であるを確実に判別することができる。
【0029】
さらに、送受信部は、レーザ光線又はマイクロ波やミリ波やサブミリ波のいずれかを放射ビームとして出射することにより、設置環境に応じて任意の放射ビームを選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の踏切障害物検知装置の構成を示すブロック図である。
【図2】踏切に設置した踏切障害物検知装置の配置を示す平面図である。
【図3】踏切障害物検知装置の処理を示すフローチャートである。
【図4】下部反射体の首振り機構の構成図である。
【図5】障害物の重なり処理を示す処理説明図である。
【図6】障害物の位置情報を示す模式図である。
【図7】障害物の位置ターゲットの連結処理を示す模式図である。
【図8】歩行者と車両の判別処理を示す模式図である。
【図9】従来例を示す平面図である。
【符号の説明】
1;踏切障害物検知装置、2;送受信部、3;距離計測部、
4;センサ部、5;走査機構部、6;中央処理部、7;演算処理部、
8;電源部、9;列車、11;踏切道、12;障害物、
13;中空モータ、14;反射部、15;固定子、16;回転子、
18;開口部、19、ホルダー、20;下部反射体、21;上部反射体、
22;標準反射体。

Claims (4)

  1. 走査距離計及び演算処理部を有し、
    走査距離計は、送受信部と走査機構部と距離計測部を有し、列車が走行する軌道の踏切道の一方の外側に一定高さで設置され、送受信部は放射ビームを踏切道に出射し、障害物からの反射ビームを受信し、走査機構部は中空モータと反射部を有し、中空モータは円筒状に形成され、中央部にビーム伝播経路を有し、反射部は反射面を中空モータのビーム伝搬経路側に向けて中空モータの回転子の上面に45度の角度で上下方向に配置された2枚の反射体を有し、下側の反射体は上下方向に首振り自在とし、距離計測部は送受信部で出射した放射ビームと受信した反射ビームの位相差あるいは遅延時間又は位相差変化により障害物までの距離を算出し、
    演算処理部は、距離計測部で算出した障害物までの距離と中空モータの回転角で得られる障害物の方位角とから障害物の位置情報を算出し、算出した位置情報から障害物が踏切道に存在するか否かを判別し、踏切装置から検知開始信号が入力されると障害物の有無に応じた信号を踏切装置に出力することを特徴とする踏切障害物検知装置。
  2. 前記走査距離計の距離計測部は、障害物までの距離と方位角を、あらかじめ一定位置に設けられた標準反射体からの反射ビームで算出した距離と方位角を使用して補正する請求項1記載の踏切障害物検知装置。
  3. 前記走査機構部の中空モータは、あらかじめ定めた一定角度ごとにステップ回転し、送受信部は一定周期ごとに一定パルス幅の放射ビームを出射し、処理部は、距離計測部で算出した反射物体までの距離と中空モータの回転角で得られる反射物体の方位角とから反射物体の位置情報を算出し、反射物体の位置情報から、一定距離にある複数の反射物体の位置を連結し、複数の反射物体の連結状態から、反射物体を構成する障害物が歩行者であるか車両であるかを判別する請求項1又は2記載の踏切障害物検知装置。
  4. 前記送受信部は、レーザ光線又はマイクロ波やミリ波やサブミリ波のいずれかを放射ビームとして出射する請求項1乃至3のいずれかに記載の踏切障害物検知装置。
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