JP2004041587A - 通信機能を有する接続体、これを用いた診療装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置本体に着脱交換可能に接続されるもの全てを接続体として把握して、これを装置本体側でより積極的に活用可能とし、また、接続体側に改造、変更があった場合、また、新規な接続体を接続する場合にも、装置本体側で、これに対応した制御情報を用意する必要のない接続体を提供する。
【解決手段】診療装置10の装置本体01aに着脱可能に接続して、診断、治療に関連して用いられる接続体1、1A、1Bであって、接続体1には、その接続体1に関する情報を装置本体10aとやり取りする通信手段6を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】診療装置10の装置本体01aに着脱可能に接続して、診断、治療に関連して用いられる接続体1、1A、1Bであって、接続体1には、その接続体1に関する情報を装置本体10aとやり取りする通信手段6を備えている。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医科あるいは歯科において、診療装置の装置本体に着脱可能に接続して、診断、治療を行うために用いる接続体、これを用いた診療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
医科や歯科の診療においては、診療装置の装置本体に着脱可能に接続して、種々の診断、治療を行うために用いる機器が多数ある。
【0003】
例えば、歯科を例にとると、装置本体からフレキシブルチューブを介して電源、水、空気などを供給して、診断治療を行うインスツルメント、より具体的には、各種モータハンドピース、タービンハンドピースなどの切削治療機器、スケーラ、光重合器などの超音波や光を用いる機器、根管長測定器や口腔内カメラなどの診断機器などがある。
また、自己駆動源を備えたインスツルメントを制御あるいは充電可能として、診療を行うインスツルメントとして、充電式の根管長測定器や、光重合器、口腔内カメラなどがある。
【0004】
更に、これらの充電式機器に用いられる着脱可能な充電池や、装置本体に着脱可能とされたトレーテーブル、インスツルメントホルダーやインスツルメントハンガーなども診療装置の装置本体に着脱可能に接続して、直接あるいは間接に診断、治療を行うために用いられる機器であり、これらの機器を総称して接続体と呼ぶ。
【0005】
ここで、接続体の一例として歯科用のインスツルメントについて考察すると、診断、治療の技術進歩、深化に伴い診断、治療の方法が多様化し、インスツルメントの種類は増加する一方であり、これに対応するために本出願人は、装置本体の一つの接続部に多数のインスツルメントを着脱交換可能に接続して使用可能とする構造をマルチジョイントとして例えば特開2000−254153号公報、特開2000−288001号公報で提案し、装置側で接続部を多数用意する必要がないようにした。
【0006】
また、このマルチジョイントでは、装置本体の接続部に複数のインスツルメントを接続するため、本出願人は、自己識別信号を能動的に出力させる識別型のインスツルメントを、特開2002−35009で提案しており、図14は、その識別型のインスツルメントの代表例を示すものである。
【0007】
このインスツルメント101は、装置本体の接続部であるマルチジョイントチューブ(不図示)の先端に着脱交換可能に接続されて用いられるモーターハンドピース101であって、その接続のためのマルチジョイント接続部121を備え、その本体部分は、切削工具Tを着脱可能に装着するヘッド部101aと、この切削工具を回転駆動する駆動力を発生させる小型モータを内蔵し、術者がこのハンドピース101を把持する部分ともなる胴部101bとから構成され、自己識別信号を出力する識別信号出力手段106は、この小型モータの固定子101cに内蔵されているが、その詳細を図14(b)に示している。
【0008】
固定子101cは、内筒101cbの周りにコイル101caを配置し、これを制御部品を載せた基板101cdと共に、樹脂101ccで一体被覆成形したもので、基板101cdからは接続端子101ceが伸び出している。この図では、その被覆の一部を破断して、基板101cdとコイル1caが見えるようにしているが、非常に小形の識別信号出力手段106は、この基板101cdに他の制御部品と共に配置され、一体樹脂被覆成形されている。接続端子101ceの内、一部は、この識別信号出力手段106のための接続端子106eとして用いられている。
【0009】
このインスツルメント101を装置本体に接続すると、接続端子106eを介して識別信号出力手段106から装置本体に、インスツルメント101を個別識別するための識別信号が能動的に通信出力され、これによって、装置本体では、どのインスツルメントが接続されたかを特定して、接続されたインスツルメントに対応した駆動電力や、水、空気を供給し、また、装置側の表示や制御プログラムを接続されたインスツルメントに対応したものとすることができ、多種類のインスツルメントを次々に同じ接続部に着脱接続して種々の診療を快適に行うことを可能とするものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなマルチジョイント可能な識別型のインスツルメントでは、インスツルメントの特定は可能であるが、接続すべきインスツルメントに対応した制御情報を全て装置本体側で用意して置く必要があり、インスツルメント側で改造があった場合、あるいは、顧客で新規インスツルメントだけを導入された場合など、装置本体側でいちいちこれに対応した制御情報を用意するのは、特に、販売後顧客に設置された診療装置に関する場合は、困難なことであった。
【0011】
また、識別信号出力手段は、電気的にも着脱交換可能に接続され、それにより直接診断や治療を行うインスツルメントだけに内蔵されるものとされ、間接的に使用される充電池や、電気的接続を伴わないトレーテーブル、インスツルメントホルダー、インスツルメントハンガーには、内蔵されることもなく、識別信号出力手段をこれらの接続体に積極的に用いることは考えられていなかった。
【0012】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、装置本体に着脱交換可能に接続されるもの全てを接続体として把握して、これを装置本体側でより積極的に活用可能とし、また、接続体側に改造、変更があった場合、また、新規な接続体を接続する場合にも、装置本体側で、これに対応した制御情報を用意する必要のない接続体と、この接続体を用いた診療装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の通信機能を有する接続体は、診療装置の装置本体に着脱可能に接続して、診断、治療に関連して用いられる接続体であって、前記接続体には、その接続体に関する情報を前記装置本体とやり取りする通信手段を備えていることを特徴とする。
【0013】
この接続体は、その名称が示す通り通信手段を備え装置本体との通信を可能としたもので、特に、その接続体を、装置本体に着脱可能に接続され、診断、治療に関連して用いられるもの全てに適用した点、つまり、診断治療に直接用いられる各種モータハンドピース、タービンハンドピースなどの切削治療機器、スケーラ、光重合器などの超音波や光を用いる機器、根管長測定器や口腔内カメラなどの診断機器であるインスツルメントだけでなく、診断治療に間接的に用いられる、充電式機器の着脱可能な充電池や、トレーテーブル、インスツルメントホルダーやインスツルメントハンガーなどの接続体にも通信機能をもたせた点を特徴とする。
【0014】
したがって、従来、着脱交換しても、その接続体そのものからは、何ら情報を得られなかったのが、この通信機能により、装置本体側で、接続体からの情報を得ることができ、接続された接続体に対応した処置が可能であり、着脱交換に伴う装置本体側の設定や制御プログラムの変更を自動化することが可能であり、接続体のより積極的な活用が可能となる。
【0015】
請求項2に記載の通信機能を有する接続体は、請求項1に記載の接続体であって、前記通信手段は、シリアルまたはパラレル出力の通信手段であることを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の通信機能を有する接続体は、請求項1または2のいずれかに記載の接続体であって、前記通信手段には、その接続体に関する情報を記憶保存する記憶手段を備えていることを特徴とする。
【0017】
請求項4に記載の通信機能を有する接続体は、請求項1から3のいずれかに記載の接続体であって、前記通信手段として、マイクロコンピュータ素子あるいは通信用集積素子を用いたことを特徴とする。
【0018】
この接続体は、通信手段をマイクロコンピュータ素子あるいは通信用集積素子として、具体的に規定したもので、装置本体では、このような素子と通信することによって、接続体からの情報を得ることができ、接続体では、より自立的な制御も可能となり、一方、装置本体側では、一定の制御は接続体に委譲して、分散処理システムを構築することができる。
請求項5に記載の通信機能を有する接続体は、請求項1から4のいずれかに記載の接続体であって、前記情報が、その接続体を特定するための識別情報、かつ/または、その接続体によって実現されるべき機能に関する機能情報であることを特徴とする。
【0019】
この接続体は、通信手段によって得られる情報の内容を規定したもので、上記従来例の特開2002−35009に記載した自己識別情報に加え、その接続体によって実現されるべき機能情報、例えば、制御プログラム、表示態様、例えば、接続体がモータの場合には、逆起電圧定数、トルク定数、電流定数などと、これらに関する表示内容の情報などが、その接続体そのものから得られるので、接続体の特定に加え、接続体を取り替えるだけで、接続体の個別管理、更新管理(接続体のバージョンアップ、新規購入への対応)ができ、装置本体にいちいち新規な接続体に関する機能情報などを記憶保存する必要がなくなる。
【0020】
請求項6に記載の通信機能を有する接続体は、請求項1〜5のいずれかに記載の接続体において、前記識別信号出力手段は、不揮発性記憶手段を備え、この不揮発性記憶手段に記憶保存されたデータを元に、前記識別信号として、シリアルデータ、所定の繰り返し周期で波高値を変動させた電圧レベル信号、周波数を異ならせた周波数弁別信号のいずれかを用いることを特徴とする。
【0021】
この接続体は、通信手段における通信すべき情報を伝える信号の発生方法と、その伝達信号の態様を規定したもので、いずれも、デジタル信号あるいはデジタル化可能な信号として規定されており、請求項1〜5と同様の効果を発揮する接続体を容易に実現することができる。
【0022】
請求項7に記載の通信機能を有する接続体は、請求項1〜6のいずれかに記載の接続体において、前記接続体を前記装置本体に着脱可能に接続するための接続部が、マルチジョイント接続部となっていることを特徴とする。
【0023】
ここでマルチジョイント接続部とは、従来例でも説明したように、複数の種別の異なる接続体を、装置本体側に設けられた単一の接続部に、あるいは、複数の接続部のいずれにも接続できるようなっている接続部のことをいい、この接続部の位置は問わず、接続体の内容に合わせ、装置本体に直接設けられている場合、装置本体から導出されたチューブの先端に設けられている場合などがある。
【0024】
こうして、マルチジョイント接続部によって、接続体と装置本体を接続する場合、特に、装着された接続体を特定し、接続体に対応した機能を実現するように制御をすることが重要で、通信手段は、その特定と、その機能情報の入手を可能とすることができる。
【0025】
請求項8に記載の通信機能を有する接続体は、請求項1に記載の接続体において、前記通信手段が、前記装置本体と電気接続される受動素子であることを特徴とする。
【0026】
この接続体は、通信手段として、能動的に情報を出力してこれを装置本体に通信するものでなく、抵抗などの受動素子を接続体に内蔵させ、その受動素子の持つ抵抗値などを装置本体側で、その接続体の情報として読み取るものとしたもので、非常に簡単な構成で、通信手段とすることができる。
請求項9に記載の通信機能を有する接続体は、請求項1〜8のいずれかに記載の接続体において、前記接続体が、充電池を含む構成であることを特徴とする。
【0027】
この接続体は、請求項1で説明した、従来通信手段が設けられるようなことがなかったものの例として充電池を備えたものをとりあげ、これに通信手段を設け、通信機能を持たせることを規定したもので、これにより、装置本体である充電器において、接続体である充電器の電池容量、電池電圧の情報を得ることができ、接続された充電池に適した充電が可能であり、種類の異なる充電池毎に充電器を用意する必要がなくなる。
請求項10に記載の診療装置は、接続体を、装置本体に着脱可能に接続して、診断、治療を行う診療装置であって、
前記接続体を、その接続体に関する情報を前記装置本体とやり取りする通信手段を備えた接続体として構成し、前記接続体を前記装置本体に接続すると、前記通信手段から得られた情報により、前記接続体と協働して、その接続体によって実現されるべき機能が実現されるようになっていることを特徴とする。
【0028】
この診療装置は、通信機能を有する接続体を着脱可能に接続して、その接続体から情報を得て、その接続体によって実現されるべき機能が実現されるようになっているので、装置本体側では、接続体毎の機能情報などを予め記憶保存しておくことなく、それぞれの接続体に対応することができる。
【0029】
請求項11に記載の診療装置は、請求項10に記載の診療装置において、前記機能の一部は、駆動回路あるいは制御回路を接続した接続体に対応させたものとすることで実現されることを特徴とする。
【0030】
この診療装置は、接続体から通信によって送られてくる情報によって、診療装置側では、駆動回路、制御回路を対応させたものとするので、操作者は個々の駆動回路の選択などをすることなく、接続した接続体に対応して駆動などをさせることができる。
【0031】
請求項12に記載の診療装置は、請求項10または11のいずれかに記載の診療装置において、前記機能の一部は、表示手段の表示モード、または/かつ、タッチパネルなどの入力手段の入力モードを接続した接続体に対応させたものとすることで実現されることを特徴とする。
【0032】
この診療装置は、接続体から通信によって送られてくる情報によって、診療装置側では、表示手段の表示モード、入力手段の入力モードを対応させたものとするので、操作者は個々の表示手段の選択などをすることなく、接続した接続体に対応して表示をさせ、操作をするることができる。
【0033】
請求項13に記載の診療装置は、請求項10〜12のいずれかに記載の診療装置において、前記接続体から得られた情報により、その接続体を特定した際には、その特定した接続体の使用履歴の管理、使用する術者の区別なども行うようにしたことを特徴とする。
【0034】
この診療装置は、接続体から通信によって送られてくる識別情報によって、診療装置側では、接続体を個別認識し、これによって、接続体の使用履歴などの個別管理、より細かい管理を行うことができる。
【0035】
請求項14に記載の診療装置は、請求項10から13のいずれかに記載の診療装置において、前記装置本体には、接続した接続体との通信手段として、マイクロコンピュータ素子あるいは通信用集積素子を備えていることを特徴とする。
【0036】
この診療装置は、接続体から通信される情報の通信手段を規定したもので、接続体の通信手段は能動的に必要な情報を出力するので、装置本体側の識別手段としては、マイクロコンピュータ素子あるいは通信用集積素子を備えることができ、装置構成を簡単なものにすることができ、更に、装置本体側に制御装置として既にマイクロコンピュータ素子などが設置されている場合には、ソフト的対応で済ませることができる。
【0037】
請求項15に記載の診療装置は、請求項10から14のいずれかに記載の診療装置において、前記装置本体において、前記接続体を着脱可能に接続する接続部への配線がツリー構造となっていることを特徴とする。
【0038】
ここで、ツリー構造とは、図9(c)でも説明するように、接続元から複数の接続先への接続が木の根元を接続元とした場合、それぞれの接続先が木の枝先に接続されるような構造をいう。
【0039】
この診療装置は、装着する接続体は能動的に通信により情報を出力するので、その通過経路が接続体の特定に影響しないという利点を生かしたもので、接続体接続部への接続が、従来のように別個配線とすることなく、ツリー配線とすることができる旨を明確にしたもので、装置本体側の配線が簡略化できる。
【0040】
請求項16に記載の診療装置は、請求項10から15のいずれかに記載の診療装置において、前記接続体が、請求項1〜9に記載の通信機能を有する接続体であることを特徴とする。
【0041】
この診療装置は、請求項10から15に記載の診療装置が、請求項1〜9に記載の通信機能を有する接続体に対応するものであることを明確にしたもので、関連する請求項の効果が相乗的に発揮される。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図とともに説明する。以下では、一例として、歯科用の接続体、診療装置の場合について説明するが、上述したように本発明の分野はこれに限るものではない。
【0043】
図1(a)は本発明の通信機能を有する接続体を用いた診療装置を例示する外観斜視図、(b)は(a)の接続体を着脱可能に接続した装置本体側の接続部の詳細部分破断図、(c)は(b)の装置本体側の接続部の回路図、(d)は(b)の接続体の回路図である。
【0044】
この診療装置10は、通信機能を備えたインスツルメント(接続体)1、1Aを接続部4に着脱可能に接続して、歯科の診察、治療を行うものであり、患者を乗せて診療するための診療台10b、この診療台10bの脇に立設され、患者にうがい水を供給し、うがい後の吐出水などを受けるベースン台10c、サイドテーブル支持アーム10c、この支持アームに支持されたサイドテーブル10aを備えている。
【0045】
サイドテーブル10aには、入力手段8bを兼ねる表示手段8aが設置され、サイドテーブル10aで作業を行う術者がちょうど見やすい位置となっている。このサイドテーブル10aは、上記接続部4が付設され、またフレキシブルチューブで接続されたインスツルメント1Bも複数個、取り出し戻しやすい位置に保持されている。
【0046】
また、このサイドテーブル10aは、通信機能を備えたインスツルメント(接続体)1と接続部4を介して通信し、また、この診療装置10全体を制御する通信制御手段(CPU)9を内蔵し、装置本体10aとして機能するものとする。
【0047】
インスツルメント(接続体)1は、着脱交換可能な充電池5を備えたコードレス型の光重合器であり、その光を発射するプローブ1a、発射光のオン・オフをする電源ボタン1b、光量の調節をする調節ボタン1c、充電池5を着脱可能に装着し、接続端子1eを設けた電池装着部1dを備えている。
【0048】
充電池5は、その充電池に関する情報を装置本体10aとやり取りする通信手段6、外部電源により充電可能な充電部5a、接続部4と電気的に接続するための接続端子5b(1〜6)、インスツルメント1の接続端子1eに対応した接続端子5c(1〜6)を備えている。
【0049】
それぞれの接続端子5b,5cは、装置本体10aとインスツルメント1の本体側との間の通信・制御のための端子5b(1、2)、5c(1、2)、充放電のための端子5b(3、4)、5c(3、4)、充電池と装置本体間の通信のための端子5b(5、6)、充電池とインスツルメント1の本体側との通信のための端子5c(5、6)で構成され、充電部5aと通信手段6とは、端子5b、5c(4)を共通の接地端子とし、この接地端子5b,5c(4)は、共通の接地端子としても用いられている。
【0050】
インスツルメント1Aはインスツルメント1と同様のコードレス型の根管長測定器であり、充電池を備えているが、この充電池の電池容量、電圧は、インスツルメント1のものとは異なるものとする。
【0051】
接続部4は、充電池5に接続される充電制御回路7を備え、充電池5の通信手段6とも通信する通信制御手段(CPU)9と接続され、それぞれのインスツルメント1、1Aを受け保持するための受部4aが設けられ、この受部4aには、充電池5の接続端子5c(1〜6)に対応した接続端子4b(1〜6)を備えている。
【0052】
この受部4aは、そのいずれにも、インスツルメント1、1Aだけでなく、他のコードレスタイプのインスツルメント(口腔カメラなど)などのいずれも、受け保持可能なもので、その場合、いずれのインスツルメントが装着されたかを判別して、それに対応した充電をすることが重要であるが、この場合に、本発明の通信機能を備えたインスツルメント(接続体)、充電池(接続体)が効果を発揮する。
【0053】
つまり、インスツルメント1は、通信手段6を内蔵した充電池5を備え、これを接続部4の受部4aに受け保持させ、接続させるだけで、装置本体10a側では、この通信手段6から、充電池5に関する情報、例えば、電池容量、電池電圧を通信により獲得し、これを充電制御回路に指令して、適正な充電を行うことができる。
【0054】
つまり、この通信機能により、装置本体側で、接続体であるインスツルメントつまり充電池からの情報を得ることができ、接続された接続体に対応した処置が可能であり、着脱交換に伴う装置本体側の設定や制御プログラムの変更を自動化することが可能であり、接続体のより積極的な活用が可能となる。
【0055】
また、この場合、充電池5は、それ自体に通信手段6を備えているので、本体と切り離して単体でも接続部4の受部4aに受け保持させ、通信機能を発揮して適正な充電を受けることができる。こうして、インスツルメント1に充電された充電池5を装着して使用しながら、予備の充電池5を接続部4のいずれかの空いている受部4aに装着して充電をして、必要に応じて交換することができる。
【0056】
更に、この接続部4には、他のコードレス型のインスツルメントや、そのインスツルメントのための充電池を装着して、その電池容量、電池電圧に対応した充電を自動的にすることができ便利がよい。
【0057】
また、この充電池5にとっては、インスツルメント1の本体側も装置本体であり、インスツルメント1は、装置本体4aの通信制御手段(CPU)9と同様のものを備え、充電池が着脱交換された際には、その通信手段から、その充電池に関する情報を得て、適正な充電池が装着されたかどうかを判別し、不適正な充電池が装着された場合には、警告を発するなどして、操作者に交換を要請するようにもできる。
【0058】
更に、このような通信機能を有する接続体(インスツルメント、充電池)を使用可能とすることによって、この診療装置は、上記接続体が発揮する効果を診療装置として発揮する。
【0059】
フレキシブルチューブで接続されたインスツルメント1Bも、通信機能を有する接続体であるが、その詳細については、図5以降において、説明する。
【0060】
図2は、本発明の通信機能を有する接続体とこれを用いる診療装置を例示する要部概念図である。これより、すでに説明した部分と同じ部分については同じ符号を付して重複説明を省略する。
【0061】
この診療装置10Aでは、通信機能を有する接続体であるインスツルメント1C(1〜4)は、装置本体10aから導出されたフレキシブルチューブ4cの先端に設置された接続部4Aに着脱交換可能に接続されて用いられ、それぞれスケーラ1C(1)、モータハンドピース1C(2)、モータハンドピース1C(3)、光重合器1C(4)として機能するものである。
【0062】
インスツルメント1C(1〜4)のそれぞれには、それぞれのインスツルメントに関する情報を装置本体10aとやり取りする通信手段6Aとして、単純な抵抗素子が受動素子として設けられている。この抵抗素子の抵抗値は、それぞれのインスツルメントによって異なるものである。
【0063】
また、装置本体10aの接続部4Aと接続するための接続部1gが設けられ、これらの接続部1gは、いずれのインスツルメント1C(1〜4)でも、一つの接続部4Aに接続できるようなマルチジョイント接続部となっており、これに対応して、装置本体10aの接続部4Aもマルチジョイント接続部となっている。
【0064】
この接続部1gには、共通化された接続端子1f(1〜4)が設けられ、その内、接続端子1f(1)、1f(4)は通信手段6Aとの通信のためのものである。これに対応して、装置本体10aの接続部4Aにも、接続端子4d(1〜4)が設けられている。
【0065】
このようなインスツルメント1C(1〜4)のいずれかを、接続部4Aに接続すると、装置本体10aでは、通信制御手段9により、接続端子4d(1、4)を介して、通信手段6Aの抵抗値を読み取り、これによって、接続されたインスツルメントが1C(1〜4)の内のいずれかを判別し、あるいは、接続されたインスツルメントに対応した制御内容を判別し、そのインスツルメントに対応させて、駆動回路、制御回路、あるいは、表示態様を制御することができる。
【0066】
こうして、このような単純な抵抗である受動素子でも、本発明の通信手段として用いることができ、同様な効果を接続体側でも診療装置側でも発揮する。
【0067】
図3は、本発明の通信機能を有する接続体とこれを用いる診療装置を例示する要部概念図である。
【0068】
この診療装置10Bでは、通信機能を有する接続体であるインスツルメント1D(1〜4)は、診療装置10Aの場合と同様に、装置本体10aから導出されたフレキシブルチューブ4cの先端に設置された接続部4Bに着脱交換可能に接続されて用いられ、それぞれスケーラ1D(1)、モータハンドピース1D(2)、モータハンドピース1D(3)、光重合器1D(4)として機能するものである。
【0069】
インスツルメント1D(1〜4)のそれぞれには、インスツルメント1Cのような通信手段6Aは内蔵されず、そのマルチジョイント接続部1iには、駆動制御のたための接続端子(不図示)に加えて、情報通信のための通信端子1h(1〜5)が、それぞれのインスツルメントに応じて選択的に設けられ、これらの選択設置された通信端子1h間が相互に接続されている点が異なっている。
【0070】
これに対応して、装置本体10a側では、マルチジョイント接続部4Bには、対応した通信端子4e(1〜5)が設けられ、また、これらの通信端子4e(1〜5)と個別に接続された論理素子9aa(1〜4)を内蔵した論理回路9aが設けられ、この論理回路9aの出力が信号線9abによって通信制御手段9に接続されている。
【0071】
このような構成において、インスツルメント1D(1〜4)のいずれかを、接続部4Bに接続すると、論理回路9aでは、内蔵された論理素子が接続されたインスツルメント1Dに対応した異なる態様で接続され、例えば、インスツルメント1D(1)が接続されると論理素子9aa(1)、9aa(4)だけが接続され、この出力によって、通信制御手段9は、接続されたインスツルメントが1D(1〜4)の内のいずれかを判別し、あるいは、接続されたインスツルメントに対応した制御内容を判別し、そのインスツルメントに対応させて、駆動回路、制御回路、あるいは、表示態様を制御することができる。
【0072】
こうして、このような単純な端子配置にすぎない受動素子でも、本発明の通信手段として用いることができ、同様な効果を接続体側でも診療装置側でも発揮する。
【0073】
図4は、本発明の通信機能を有する接続体とこれを用いる診療装置を例示する要部概念図である。
【0074】
この診療装置10Cでは、通信機能を有する接続体であるインスツルメント1E(1〜4)は、診療装置10Aの場合と同様に、装置本体10aから導出されたフレキシブルチューブ4cの先端に設置された接続部4Cに着脱交換可能に接続されて用いられ、それぞれスケーラ1E(1)、モータハンドピース1E(2)、モータハンドピース1E(3)、光重合器1E(4)として機能するものである。
【0075】
インスツルメント1E(1〜4)のそれぞれには、インスツルメント1Cのような通信手段6Aは内蔵されず、また、インスツルメント1Dのような情報端子1hも設けられておらず、インスツルメント1E(1〜4)の構成としては、通常の通信機能のないインスツルメントと同様である点がこれまで説明したインスツルメントと異なっている。ただし、それぞれのインスツルメント1E(1〜4)は必ず電気を少なくとも一部に用いるものに限定される。
【0076】
ここで、インスツルメント1E(1〜4)側のマルチジョイント接続部1kには、駆動制御のたための接続端子1j(1〜4)が設けられ、このうち、接続端子1j(3,4)を電気接続のための端子とする。
【0077】
これに対応して、装置本体10a側のマルチジョイント接続部4Cには、対応した接続端子4f(1〜4)が設けられている。
【0078】
この診療装置10Cでは、このような通常のインスツルメント1E(1〜4)を通信機能を備えたインスツルメント(接続体)として用いるため、装置本体10aに、電気的な接続端子4f(3、4)を、駆動回路7か、通信制御手段9のいずれに接続するかを切り替える通信駆動切替手段9bを備えている点が、これまでの診療装置と異なっている。なお、接続端子4f(3)は接地端子である。
【0079】
この診療装置10Cにおいては、インスツルメント1E(1〜4)のいずれかを、接続部4Cに接続すると、装置本体10aでは、まず、通信駆動切替手段9bが通信側とされ、接続端子4f(3,4)と通信制御手段9とが接続される。通信制御手段9では、接続端子4f(3,4)間の抵抗あるいはインピーダンスを測定して、接続されたインスツルメントが1E(1〜4)の内のいずれかを判別し、あるいは、接続されたインスツルメントに対応した制御内容を判別する。
【0080】
その後、通信駆動切替手段9bが駆動回路7側とされ、通信制御手段9は、接続されたインスツルメントに対応させて、駆動回路、制御回路あるいは、表示態様を制御することができる。
【0081】
つまり、この診療装置10Cでは、通信駆動切替手段9bを設けることで、インスツルメントの電気負荷そのもの全体を受動素子である通信手段として用いているのである。
【0082】
こうして、電気を用いるインスツルメントであれば、インスツルメント側で格別のものを設けなくとも、その電気負荷を受動素子とすることができ、本発明の通信手段として用いることができ、同様な効果を接続体側でも診療装置側でも発揮する。
【0083】
なお、図2から図4では、いずれも受動素子としての通信手段を例示するものであるが、本発明との関連で、特に重要なのは、これらの受動素子による情報を単に、着脱可能な接続体であるインスツルメントの識別特定手段として用いるだけでなく、直接、接続されたインスツルメントを制御するための制御情報として用いることができる点を見いだした点である。
【0084】
つまり、本発明では、これらの受動素子としての通信手段は、接続されたインスツルメントを識別する識別情報ではなく、接続したインスツルメントのモータの回転数や出力に関するパラメータなどの機能情報を通信するようになっている点が特徴である。この場合、もちろん、この機能情報だけでなく、識別情報も通信するようにしてもよい。また、この通信手段が、装置本体に着脱交換して用いられる接続体側にある点も重要である。
【0085】
こうして、着脱交換して用いられる接続体が、種々のパラメータを持つものが有ったり、変更されたり、改造更新されたりした場合、その接続体に関する機能情報が、接続体自体に内蔵された通信手段に収容され、この接続体を装置本体に接続するだけで、その機能情報が通信により装置本体に送られ、これを受けた装置本体では、本体側で、接続した接続体に関する機能情報を予め用意して置くことなく、付け替えた接続体を利用して、治療や診察を行うことができる。たとえば、モータハンドピースでも回転数の異なる複数のモータハンドピースを使用目的に応じて使い分けることができる。
【0086】
図5は、本発明の通信機能を有する接続体とこれを用いる診療装置を例示するブロック図である。
【0087】
この診療装置10Dは、モータハンドピースであるインスツルメント1Fを接続体として、装置本体10aに着脱交換可能に装着して用いるもので、その実際的な構成は、図1、2、3、4などで説明したようなものであり、ここでは、これら図1、2、3、4で説明した診療装置と異なる点について、詳しく説明する。
【0088】
インスツルメント1Fは、駆動源であるモータ1m、通信手段6、装置本体10aと着脱交換可能に接続するための接続部1nを備え、通信制御手段6には、このインスツルメント1Fに関する情報として、識別情報であるID、機能情報である制御に関するパラメータや、プログラムが記憶保存されている。
【0089】
装置本体10aは、モータ制御回路7′、通信制御手段(CPU)9、インスツルメント1Fを着脱交換可能に接続するための接続部4Dを備え、モータ制御回路7′、通信制御手段9との間は相互に通信可能であり、例えば、モータ制御回路7′から通信制御手段9へはモータの回転数に比例した逆起電圧トルクが、反対方向には、モータの設定回転数に対応した電圧が送られる。
【0090】
インスツルメント1Fの接続部1nを、装置本体10aの接続部4Dに接続すると、インスツルメント1Fのモータ1mと装置本体10aのモータ制御回路7′との間、通信制御手段9と通信手段6との間が接続されるようになっている。
【0091】
図6(a)は図5の接続体と装置本体との間の情報の流れを示す情報フロー図、(b)は表示画面例を示す図、図7は本発明の接続体を接続した際の装置本体側の動作を示すフローチャート、図8は、本発明においてトルク、回転数などの設定に用いる表α1を示す図である。
【0092】
装置本体10aでは、インスツルメントの接続状態を常に監視しており、インスツルメント1Fが装置本体10aに接続されたのを確認すると直に(S1)、通信手段6から通信制御手段9に、モータ1mの識別情報であるID、機能情報である制御に関するパラメータ、例えば、モータ制御回路7′の制御を変更するためにモータ回転数を制御する為の逆起電圧定数やモータの負荷に応じたトルクを制御するためのトルク定数が、あるいは、設定回転数、トルク及び又はこれらのプログラム等が読み込まれ(S2)、この識別情報及び又は機能情報により、このインスツルメント1Fのための表示や駆動の制御設定がなされ(S3)、また、機能情報の中に含まれるパラメータから、モータ1mの設定回転数と設定トルク値が設定される(S4)。
【0093】
この表示態様を示したものが、図6(b)であり、例えば、図1で説明した入力手段8bを兼ねる表示手段8aに表示され、トルク表示と回転数表示がインスツルメント1Fに対応したものとなっている。
【0094】
ここでモータ1mが回転中かどうかチェックされ(S5)、回転中ならトルク検出がなされて、このトルクが上記で得られた設定トルクを超過しているかどうかが判別され(S10)、超過しておればモータ1mを反転させ(S11)、超過していなければモータ1mを正転させる(S12)。
【0095】
モータ1mが停止中は、この診療装置10Dでは、(S4)で読み込まれたパラメータ値に従って、回転数やトルクの値を設定することができる。例えば、図8に示した表α1を用いて行う。なお、この表α1において、アドレスとは、データの格納番地のことである。
【0096】
(S4)で読み込まれたパラメータが、表α1のとおりだったとする。
表α1の例では、左から順に、トルク、回転数設定値、回転数表示値を意味するものとなっている。(S6)において、トルク設定が指示されると、アドレス00〜07に読み込まれたパラメータ(データ)から任意のものを選択スイッチ(不図示)で選択し、トルク設定ができる(S7)。
【0097】
例えば、トルク0なら、アドレス00に設定されていた「00010011」を、トルク2ならアドレス02に設定されていた「00101110」を、というふうに装置本体側でも設定する。なお、この場合は、解り易く説明するため、アドレスの値とトルク設定の呼び名を一致させているが、これは一例に過ぎない。
【0098】
回転数設定についても同様である。(S8)にて、回転数設定が指示されると、アドレス10〜17に読み込まれたデータのうち任意のものを同様に選択して回転数設定ができる(S9)。また、回転数表示値のデータをアドレス20〜27より読み込み、回転数設定に応じた回転数表示を表示手段8aに表示させることができる。
【0099】
これらの設定は、複数のインスツルメント1Fごとに設定可能で、インスツルメントごとに違った制御プログラムを用意する必要がないばかりでなく、同一のインスツルメントでも異なったパラメータ設定が可能となり、術者の好みに応じて回転数やトルクを調整するといったことにも、柔軟に対応することができる(もちろん、この時でも、通信制御手段9の制御プログラムを変更する必要はない。)。
更に、通信手段6より、プログラムコードが読み込まれた場合について説明する。大抵のインスツルメントは、パラメータを変更するだけでも柔軟な制御が可能であるが、ものによっては、パラメータの変更だけでは対応しきれないことも考えられる。
【0100】
この場合、通常なら、大幅なハードウエアの変更を余儀なくされる所であるが、本発明では、このパラメータの変更では対応しきれない、インスツルメントを制御するためのプログラムコードを、そのインスツルメント自体の通信手段6より取得し、そのプログラムコードによって、インスツルメントを制御することが可能となる。これにより、パラメータ変更で対応できない場合でも、ハードウエアを変更することなく柔軟なインスツルメント制御が可能となる。
【0101】
こうして設定された回転数、トルクは、装置本体10aからインスツルメント1Fの通信手段6に送信され、この通信手段6に内蔵された書換可能な記憶手段(例えば、EEPROM)に保存された設定回転数、トルクに替えて更新書換して記憶保存させることができ、複数のインスツルメント1Fに対して異なる設定回転数、トルクとしたものを用意することができ、術者の希望に合わせて使い分けるのに便利がよい。
【0102】
また、このような更新可能な設定回転数、トルクをパラメータなど機能情報として通信手段6に記録保存したインスツルメント1Fは、回転数、トルクを微妙に調整設定し、また、設定したトルクにおいて的確に反転することが望まれる根管長診療機器として、好適である。
【0103】
また、一般的に考えて、インスツルメント毎に異なるモータが搭載されるが、性能、仕様が異なっても回路定数を機能情報により調整、変更することにより、回路変更などすること無しに対応可能である。更に、インスツルメントの種類が異なると、それによる表示や設定時のスイッチが異なるのが普通であるが、本発明は、通信手段6によって通信されてくるパラメータや、プログラムコードにより、表示態様やスイッチの設定についてもインスツルメントごとに設定可能となり、操作環境への柔軟な対応が可能となる。
【0104】
なお、ここでいう装置本体は、診療装置に着脱可能に設置され、部分的な制御に関してもちいられるユニットや、コントロールボックスも含む概念である。
【0105】
また、制御に必要な情報は、接続体1に搭載されるマイコンなどで構成された通信手段6によって、装置本体10aに伝達されたり、接続体1に内蔵されたメモリ(通信手段6)を装置本体10aから読み出すことによって取得されるものである。
【0106】
図9は、本発明の通信機能を有する接続体で用いられる通信手段について説明するもので、(a)は、その構成を概念的に示すブロック図、(b)は装置本体との信号の接続態様を示す概念図、(c)は、この通信手段を接続するための本体側のツリー構造を示す概念図、(d)は、この通信手段が出力する信号の一例を示すタイムチャートである。なお、この図では、これまで説明した通信手段、装置本体、これらの間の接続について一般化して説明する。
【0107】
図9(a)に示す通信手段6は、本発明で用いる通信手段の一例であって、この出力手段6の全体を制御するCPU6a、内蔵される接続体に関する情報を記憶させた記憶手段6b、CPU6aからの指示を受けて作動する出力回路6c、電源線6ea、信号線6eb、共通線6ecからなる接続線6eから構成されている。記憶手段は、必要に応じ、不揮発性メモリROM、書換可能で自己記憶保存可能なメモリ(例えば、EPROM)などで構成する。
【0108】
この通信手段6は、図9(b)に示すように、通信機能を有する接続体1に内蔵され、その接続線6eのそれぞれに対応した接続端子6da、6db、6dcが接続体1に設けられている。この接続体1は、装置本体10aに着脱可能に装着される。
【0109】
装置本体10aには接続体1の接続端子6da、6db、6dcに対応した端子受け9da、9db、9dcが設けれ、これらの端子受け9da、9db、9dcは、電源線9ca、信号線9cb、共通線9ccに接続され、電源線9caと信号線9cbの間には抵抗Rが架橋されている。
【0110】
これらの電源線9ca、信号線9cb、共通線9ccを纏めて、装置本体側の接続線9cと呼ぶ。信号線9cbが装置本体に設置された識別手段9に接続されている。また、この例では、接続体1と装置本体10aとの間の接続部分を接続部Cと呼ぶ。
【0111】
こうして、この接続体1を装置本体10aに装着すると、接続体1の接続端子6da、6db、6dcと、装置本体10aの端子受け9da、9db、9dcが接続され、装置本体から電源(この例では、5Vの直流)が供給され、それを通信手段6のCPU6aが検知して、記憶手段6bから接続体1に関する情報を読み出し、それを出力回路6cを介して、信号線6ebから出力し、この識別信号を信号線9dbで受けた識別手段9では、これを単純に読み取って、あるいは、通信手段6と通信して、この接続体1を特定し、あるいは、この接続体1に対応した制御を行う点は、すでに説明した通りである。
【0112】
ここで、接続体1側の接続端子6dcは、接地端子であり、前後にスライド可能となっており、端子内部にスプリング6fを備えて、このスプリング6fにより、接続端子6dcは、他の接続端子6da、6dbに比べて、より前に突き出した状態になるように付勢されている。
【0113】
したがって、接続部Cを接続する際には、先ず、この接続端子6dcが相手の端子受け9dcに接続され、その接続が維持された状態で他の端子6da、6dbと端子受け9da,9db間の接続が達成されるようになっており、誤って、接地端子6dc以外が接続されて、接続された双方の素子などに悪影響を与えないようになっている。
【0114】
通信手段6は、上記のCPU6aを最も単純なものとして、装置本体からの電源を受けて、識別信号として、接続体1に関する情報のシリアルまたはパラレル出力の相互通信手段として構成でき、この場合、通信手段の構成が最も簡易なものとなる。
【0115】
しかしながら、通信手段6は、CPU6aをより高度なマイクロコンピュータ素子あるいは通信用集積素子として構成することもでき、その場合、接続体では、より自立的な制御も可能となり、一方、装置本体側では、一定の制御は接続体に委譲して、分散処理システムを構築することができる。
【0116】
また、上記情報は、記憶手段6bから読み出されて出力されるが、その態様としては、上述のシリアルデータだけでなく、所定の繰り返し周期で波高値を変動させた電圧レベル信号、周波数を異ならせた周波数弁別信号なども用いることができる。
【0117】
通信手段6は、必要な情報を能動的に出力するので、その信号の通過経路が接続体の特定に影響せず、複数の接続部Cを設ける場合、その接続を、図9(c)のようなツリー配線とすることができ、従来のように別個配線とすることなく、装置本体側の配線が簡略化できる。
【0118】
ここで、更に、図9(d)も用いて、接続部Cへの接続がツリー配線とされ、通信手段6としてIDコード出力素子を用い、識別情報としてシリアルデータであるIDコードを出力する場合の通信方法について、より詳しく説明する。
【0119】
装置本体10aに何も接続されていない場合、信号線6ebは常に、「H」なので、識別手段9では、これを未接続と検出して、例えば、未接続表示を行う。
【0120】
通信手段6が内蔵された接続体1が接続されると、装置本体10aから電源が供給され、通信手段6では、図3(d)のようなシリアルデータを出力する。このデータは、100ms以上の「L」と、1msの「H」または「L」、2msの「H」または「L」の組み合わせで構成され、1ms毎に6bitのコード(001101B)を送るようにしている。100ms以上の「L」の次の1msの「H」信号は、スタートビットSBとして規定されている。
【0121】
通信手段6では、このようなシリアルデータを出力し続け、これを受けて、装置本体10aの識別手段9では、受信したデータを1ms毎にサンプリングしてデータを検出して、接続された接続体1のIDコードを読み取り、この接続体1を特定することができる。
【0122】
図10(a)は本発明の通信機能を有する接続体を他例を示す部分破断の正面図、(b)は通信手段の内蔵した固定子の部分破断の外観斜視図である。
【0123】
この通信機能を有する接続体であるインスツルメント1Gは、ハード的な構成としては、図14の従来例のインスツルメント101と同じである。
【0124】
つまり、このインスツルメント11のマルチジョイント接続部21、ヘッド部11a、胴部11b、この小型モータの固定子11c、内筒11cb、コイル11ca、基板11cd、樹脂11cc、接続端子11ce、接続端子16eは、図14の従来例のインスツルメント101のマルチジョイント接続部121、ヘッド部101a、胴部101b、この小型モータの固定子101c、内筒101cb、コイル101ca、基板101cd、樹脂101cc、接続端子101ce、接続端子106eと同じ構成である。
【0125】
通信手段6だけは、この従来例の識別信号出力手段106と異なり、上述したように、装置本体10aと接続されることによって、インスツルメント1Gを識別するための識別情報だけでなく、このインスツルメント1Gによって実現されるべき機能に関する機能情報を含んだ接続体に関する情報を装置本体10aと通信できるようになっている。
【0126】
したがって、装置本体10aでは、接続される接続体に必要な駆動回路、制御回路、表示態様などの制御プログラムやパラメータを含んだ機能情報をいちいち記憶保存しておく必要がなく、接続体側に改造、変更があった場合、また、新規な接続体を接続する場合にも、対応することができる。
【0127】
なお、図2、3、4のような受動素子を通信手段として用いる場合に、その受動素子から接続体の識別情報でなく、機能情報を得るためには、受動素子の出力と、機能情報の間の対応表を用いるようにするとよい。
【0128】
例えば、受動素子が抵抗で、機能情報がモータの最高回転数の場合、抵抗値を順に、10Ω、20Ω、30Ω、・・・としておき、これに対応して、設定回転数を1000rpm,2000rpm,3000rpm,・・・とするようにしておけば良い。また、逆起電圧定数の値を1000rpm/V、2000rpm/V、3000rpm/V、・・・とするような設定も可能である。
【0129】
このようにしておくと、接続した接続体のモータの設定回転数が随時変更、更新された場合でも、装置本体10aでいちいち設定回転数を記憶保存しておくことなく、接続体を接続するだけで、接続体の機能情報である所望の設定回転数を得ることができる。
【0130】
また、図2、3、4のような受動素子の通信手段と、図9のような能動的な通信手段とを、組み合わせて用いても良い。
【0131】
図11は、図10の接続体を用いた診療装置の一例を概念的に示すブロック図である。
【0132】
この診療装置10Eは、通信機能を有する接続体であるインスツルメント1G(1〜6)は、装置本体10aの本体接続部4Eから導出された複数のフレキシブルチューブ22の先端に設置されたマルチジョイント接続部4gのいずれにも着脱交換可能に接続されて用いられ、それぞれタービンハンドピース1G(1)、モータハンドピース1G(2)、スケーラ1G(3)、スリーウエイシリンダ1G(4)、高速モーターハンドピース1G(5)、低速モーターハンドピース1G(6)として機能するものである。
【0133】
装置本体10aは、エアー源Aから加圧エアーの供給を受けて、インスツルメント1Gに必要なエアーを供給するエアー回路7a、給水源Wから水の供給を受けて、インスツルメント1Gに必要な水を供給する水回路7b、外部電源Eの供給を受け、接続されたインスツルメント1G(1〜6)の種類に合わせた駆動電源を供給するタービン駆動回路7c、モーター駆動回路7d、スケーラ駆動回路7e、シリンダ駆動回路7f、高速モーター駆動回路7g、低速モータ駆動回路7h、装置全体を制御している制御回路7i、液晶画面やプリンタなどの出力手段(図1の符号8a参照。)や、タッチパネルやフートコントローラなどの入力手段(図1の符号8b参照。)を含み、これらを制御する入出力回路7j、識別手段9を備えている。
【0134】
駆動制御回路7kは、インスツルメント1G(1〜6)に一対一対応で設けられた駆動回路7c〜7hの断接を行うと共に、必要に応じて、エアー回路7a、水回路7bを、インスツルメント1G(1〜6)に接続切換する。
【0135】
ここで、インスツルメント1G(1〜6)のいずれかを、いずれかの接続部4gに接続すると、装置本体10aでは、通信制御手段9により、通信手段6から、接続されたインスツルメント1Gに関する識別情報、機能情報を読み取り、対応する駆動回路を選択すると共に、機能情報に基づいて、接続されたインスツルメント1G対応させて、選択された駆動回路のより詳しい設定、制御回路7iの制御、入出力回路7jの表示手段8aの表示モード、入力手段8bの入力モードを制御することができる。
【0136】
また、この機能情報に制御プログラムが含まれる場合には、この制御プログラムを利用して、装置本体10aに記録保存された従来の制御プログラムを更新したり、あるいは、直接用いて、最新の制御プログラムによって、接続された接続体で実現されるべき機能を実現させることができる。
【0137】
通信手段6は、図5で説明したように、識別情報としてIDコードも通信出力し、このIDコードを用いて、これを内蔵した接続体の種別だけでなく、個別の特定もすることができる。つまり、個々の接続体を全て区別することができるということである。
【0138】
したがって、個々の接続体の使用頻度や使用積算時間、故障回数などの個別履歴管理を行い、所定時間以上使用した接続体については、警告を発したり、駆動制御回路7kの断接を制御して、使用できなくしたりすることも可能となる。また、術者毎に専用の接続体を設定しておき、他の術者の接続体を間違って接続した場合には、警告を発したり、使用できなくしたりすることもできる。
【0139】
以下には、この治療装置10の制御回路7iで用いられる、上述の個別履歴管理を行うための接続体履歴管理表の一例を概念的に示す。
この管理表で、「種別」の欄の「TH」はタービンハンドピース、「MH」はモータハンドピース、「SC」はスケーラを意味し、「前回使用日時」の欄では、最新の使用日時を2桁の年月日と24時制の使用開始時間と終了時間で示し、「積算使用時間」の欄では、この接続体のこれまでの使用時間の合計を時間(H)と分(M)で示し、「履歴」の欄では、過去の種々の履歴を符号で示し、例えば、この「K0」は故障がなかったこと、「K1」は故障が1回あったことを示している。
【0140】
このような管理表が、治療装置10に用意され、接続体の使用毎に更新されておれば、上述にような接続体の個別履歴管理を行うことができ、他の術者の接続体を間違って使用したりするのを避けたり、使用限度時間を設定しておいて、これを超えたものを交換したり、よりきめ細かい接続体の使用の管理を行うことができ、ひいては、より安全な診療に貢献することとなる。
【0141】
また、通信手段は、自ら能動的に信号を出力するものであるので、接続体と装置本体の間の信号の送受を無線で行うことも可能であり、接続部の接続端子の個数を減らしたり、また、接続体自体を完全に自立タイプとして、コードレスで構成するようにもできる。
【0142】
接続体ICの通信手段6は能動的に識別信号を出力するので、装置本体10a側の識別手段9としては、CPU(マイクロコンピュータ素子)9AあるいはCIC(通信用集積素子)9Bとすることができ、装置構成を簡単なものにすることができ、更に、装置本体10aの制御回路7iに、すでに、CPU(マイクロコンピュータ素子)などが設置されている場合には、識別手段の機能を備えたプログラムを用いることによって、この制御回路7i用のCPUに、識別手段9を兼ねさせることもできる。
【0143】
図12は、本発明の通信機能を有する接続体を用いた診療装置の他例を概念的に示すブロック図である。
【0144】
この診療装置10Fは、図11の診療装置10Eに比べ、通信機能を有する接続体を、それぞれのインスツルメント1H(1〜6)と装置本体10aの本体接続部4Fから導出された専用の接続部4hとを接続する専用のフレキシブルチューブ2とした点が異なっている。
【0145】
つまり、それぞれの専用フレキシブルチューブ2に、それぞれのインスツルメント1H(1〜6)に関する情報を装置本体10aに通信する通信手段6を内蔵している。この内蔵位置は、この例示のようにチューブ2の後端位置でも先端位置でも、中間位置でも、どこでも良い。
【0146】
それぞれのインスツルメント1H(1〜6)の種類は、診療装置10Eと同様である。
【0147】
このような構成でも、インスツルメント1H(1〜6)のいずれかを専用のチューブ2を介して、専用の接続部4hに接続すると、装置本体10aでは、通信制御手段9により、通信手段6から、接続されたインスツルメント1Hに関する識別情報、機能情報を読み取り、対応する駆動回路を選択すると共に、機能情報に基づいて、接続されたインスツルメント1Hに対応させて、選択された駆動回路のより詳しい設定、制御回路7iの制御、入出力回路7jの表示手段8aの表示モード、入力手段8bの入力モードを制御することができる。
【0148】
また、この場合、また、通信手段6がオートクレーブ耐性のない場合でも、インスツルメント1H(1〜6)とチューブ2を分離することで、インスツルメントだけをオートクレーブすることができる。更に、インスツルメント1H(1〜6)が通信機能のない場合でも、より安価なチューブ2だけを通信機能のあるものと交換することで、安価に通信機能を実現することができる。
【0149】
図13は、本発明の通信機能を有する接続体の他例を示す概念図である。
【0150】
この例では、通信手段6を、インスツルメント1J(1〜3)でもなく、フレキシブルチューブ23でもなく、インスツルメント1J(1〜3)とフレキシブルチューブ23の間に介装するアダプタ3に内蔵した点がこれまでの例と異なっている。つまり、アダプタ3をインスツルメント1J(1〜3)専用とすることで、このアダプタ3がインスツルメント1J(1〜3)と組み合わされて通信機能を有する接続体となっている。
【0151】
このような構成であっても、図11、図12と同様の効果を発揮することはあきらかである。また、この通信機能を備えたアダプタ3は、図12の通信機能を備えたチューブ2と同様に、インスツルメントのオートクレーブの問題を解決し、また、安価にインスツルメントを通信機能化することもできる。
【0152】
また、図12のチューブ、図13のアダプタとも、他との接続部をマルチジョイントとすることも可能であり、その場合には、内蔵された通信手段は、よりその機能を発揮する。
【0153】
【発明の効果】
本発明の通信機能を有する接続体によれば、従来、着脱交換しても、その接続体そのものからは、何ら情報を得られなような接続体にも通信機能を持たせたので、この通信機能により、装置本体側で、接続体からの情報を得ることができ、接続された接続体に対応した処置が可能であり、着脱交換に伴う装置本体側の設定や制御プログラムの変更を自動化することが可能であり、接続体のより積極的な活用が可能となる。
【0154】
特に、請求項4に記載の通信機能を有する接続体によれば、請求項1から3の効果に加え、通信手段をマイクロコンピュータ素子あるいは通信用集積素子として、具体的に規定したもので、装置本体では、このような素子と通信することによって、接続体からの情報を得ることができ、接続体では、より自立的な制御も可能となり、一方、装置本体側では、一定の制御は接続体に委譲して、分散処理システムを構築することができる。
請求項5に記載の通信機能を有する接続体によれば、請求項1から4のいずれかの効果に加え、通信手段によって得られる情報の内容を規定したもので、識別情報に加え、その接続体によって実現されるべき機能情報、例えば、制御プログラム、表示態様、例えば、接続体がモータの場合には、逆起電圧定数、トルク定数、電流定数などと、これらに関する表示内容の情報などが、その接続体そのものから得られるので、接続体の特定に加え、接続体を取り替えるだけで、接続体の個別管理、更新管理(接続体のバージョンアップ、新規購入への対応)ができ、装置本体にいちいち新規な接続体に関する機能情報などを記憶保存する必要がなくなる。
【0155】
請求項6に記載の通信機能を有する接続体によれば、請求項1〜5のいずれかの効果に加え、通信手段における通信すべき情報を伝える信号の発生方法と、その伝達信号の態様を規定したもので、いずれも、デジタル信号あるいはデジタル化可能な信号として規定されており、請求項1〜5と同様の効果を発揮する接続体を容易に実現することができる。
【0156】
請求項7に記載の通信機能を有する接続体によれば、請求項1〜6のいずれかの効果に加え、マルチジョイント接続部によって、接続体と装置本体を接続する場合、特に、装着された接続体を特定し、接続体に対応した機能を実現するように制御をすることが重要で、通信手段は、その特定と、その機能情報の入手を可能とすることができる。
【0157】
請求項8に記載の通信機能を有する接続体によれば、請求項1の効果に加え、通信手段として、能動的に情報を出力してこれを装置本体に通信するものでなく、抵抗などの受動素子を接続体に内蔵させ、その受動素子の持つ抵抗値などを装置本体側で、その接続体の情報として読み取るものとしたもので、非常に簡単な構成で、通信手段とすることができる。
【0158】
請求項9に記載の通信機能を有する接続体によれば、請求項1〜8のいずれかの効果に加え、請求項1で説明した、従来通信手段が設けられるようなことがなかったものの例として充電池を備えたものをとりあげ、これに通信手段を設け、通信機能を持たせることを規定したもので、これにより、装置本体である充電器において、接続体である充電器の電池容量、電池電圧の情報を得ることができ、接続された充電池に適した充電が可能であり、種類の異なる充電池毎に充電器を用意する必要がなくなる。
請求項10に記載の診療装置によれば、通信機能を有する接続体を着脱可能に接続して、その接続体から情報を得て、その接続体によって実現されるべき機能が実現されるようになっているので、装置本体側では、接続体毎の機能情報などを予め記憶保存しておくことなく、それぞれの接続体に対応することができる。
【0159】
請求項11に記載の診療装置によれば、請求項10の効果に加え、接続体から通信によって送られてくる情報によって、診療装置側では、駆動回路、制御回路を対応させたものとするので、術者は個々の駆動回路の選択などをすることなく、接続した接続体に対応した駆動などをさせることができる。
【0160】
請求項12に記載の診療装置によれば、請求項10または11のいずれかの効果に加え、接続体から通信によって送られてくる情報によって、診療装置側では、表示手段の表示モード、入力手段の入力モードを対応させたものとするので、術者は個々の表示手段の選択などをすることなく、接続した接続体に対応して表示をさせ、操作をするることができる。
【0161】
請求項13に記載の診療装置によれば、請求項10〜12のいずれかの効果に加え、接続体から通信によって送られてくる識別情報によって、診療装置側では、接続体を個別認識し、これによって、接続体の使用履歴などの個別管理、より細かい管理を行うことができる。
【0162】
請求項14に記載の診療装置によれば、請求項10から13のいずれかの効果に加え、接続体から通信される情報の通信手段を規定したもので、接続体の通信手段は能動的に必要な情報を出力するので、装置本体側の識別手段としては、マイクロコンピュータ素子あるいは通信用集積素子を備えることができ、装置構成を簡単なものにすることができ、更に、装置本体側に制御装置として既にマイクロコンピュータ素子などが設置されている場合には、ソフト的対応で済ませることができる。
【0163】
請求項15に記載の診療装置によれば、請求項10から14のいずれかの効果に加え、装着する接続体は能動的に通信により情報を出力するので、その通過経路が接続体の特定に影響しないという利点を生かし、接続体接続部への接続が、従来のように別個配線とすることなく、ツリー配線とすることができる旨明規したもので、装置本体側の配線が簡略化できる。
【0164】
請求項16に記載の診療装置によれば、請求項10から15に記載の診療装置が、請求項1〜9に記載の通信機能を有する接続体に対応するものであることを明確にしたもので、関連する請求項の効果が相乗的に発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
(a)は本発明の通信機能を有する接続体を用いた診療装置を例示する外観斜視図、(b)は(a)の接続体を着脱可能に接続した装置本体側の接続部の詳細部分破断図、(c)は(b)の装置本体側の接続部の回路図、(d)は(b)の接続体の回路図
【図2】
本発明の通信機能を有する接続体とこれを用いる診療装置を例示する要部概念図
【図3】
本発明の通信機能を有する接続体とこれを用いる診療装置を例示する要部概念図
【図4】
本発明の通信機能を有する接続体とこれを用いる診療装置を例示する要部概念図
【図5】
本発明の通信機能を有する接続体とこれを用いる診療装置を例示するブロック図
【図6】
(a)は図5の接続体と装置本体との間の情報の流れを示す情報フロー図、(b)は表示画面例を示す図
【図7】
本発明の接続体を接続した際の装置本体側の動作を示すフローチャート
【図8】
本発明においてトルク、回転数などの設定に用いる表α1を示す図
【図9】
本発明の通信機能を有する接続体で用いられる通信手段について説明するもので、(a)は、その構成を概念的に示すブロック図、(b)は装置本体との信号の接続態様を示す概念図、(c)は、この通信手段を接続するための本体側のツリー構造を示す概念図、(d)は、この通信手段が出力する信号の一例を示すタイムチャート
【図10】
(a)は本発明の通信機能を有する接続体を他例を示す部分破断の正面図、(b)は通信手段の内蔵した固定子の部分破断の外観斜視図
【図11】
本発明の通信機能を有する接続体を用いた診療装置の一例を概念的に示すブロック図
【図12】
本発明の通信機能を有する接続体を用いた診療装置の他例を概念的に示すブロック図
【図13】
本発明の通信機能を有する接続体の他例を示す概念図
【図14】
(a)は従来の識別型の接続体を示す部分破断の正面図、(b)は(a)の固定子の部分破断の外観斜視図
【符号の説明】
1〜1G 通信機能を備えたインスツルメント
2 通信機能を備えたチューブ
3 通信機能を備えたアダプタ
4 接続部
6 通信手段
6a 記憶手段
7 駆動回路
7i 制御回路
8a 表示手段
8b 入力手段
9 通信制御手段
9A マイクロコンピュータ素子
9B 通信用集積素子
10〜10F 診療装置
10a 装置本体
【発明の属する技術分野】
本発明は、医科あるいは歯科において、診療装置の装置本体に着脱可能に接続して、診断、治療を行うために用いる接続体、これを用いた診療装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
医科や歯科の診療においては、診療装置の装置本体に着脱可能に接続して、種々の診断、治療を行うために用いる機器が多数ある。
【0003】
例えば、歯科を例にとると、装置本体からフレキシブルチューブを介して電源、水、空気などを供給して、診断治療を行うインスツルメント、より具体的には、各種モータハンドピース、タービンハンドピースなどの切削治療機器、スケーラ、光重合器などの超音波や光を用いる機器、根管長測定器や口腔内カメラなどの診断機器などがある。
また、自己駆動源を備えたインスツルメントを制御あるいは充電可能として、診療を行うインスツルメントとして、充電式の根管長測定器や、光重合器、口腔内カメラなどがある。
【0004】
更に、これらの充電式機器に用いられる着脱可能な充電池や、装置本体に着脱可能とされたトレーテーブル、インスツルメントホルダーやインスツルメントハンガーなども診療装置の装置本体に着脱可能に接続して、直接あるいは間接に診断、治療を行うために用いられる機器であり、これらの機器を総称して接続体と呼ぶ。
【0005】
ここで、接続体の一例として歯科用のインスツルメントについて考察すると、診断、治療の技術進歩、深化に伴い診断、治療の方法が多様化し、インスツルメントの種類は増加する一方であり、これに対応するために本出願人は、装置本体の一つの接続部に多数のインスツルメントを着脱交換可能に接続して使用可能とする構造をマルチジョイントとして例えば特開2000−254153号公報、特開2000−288001号公報で提案し、装置側で接続部を多数用意する必要がないようにした。
【0006】
また、このマルチジョイントでは、装置本体の接続部に複数のインスツルメントを接続するため、本出願人は、自己識別信号を能動的に出力させる識別型のインスツルメントを、特開2002−35009で提案しており、図14は、その識別型のインスツルメントの代表例を示すものである。
【0007】
このインスツルメント101は、装置本体の接続部であるマルチジョイントチューブ(不図示)の先端に着脱交換可能に接続されて用いられるモーターハンドピース101であって、その接続のためのマルチジョイント接続部121を備え、その本体部分は、切削工具Tを着脱可能に装着するヘッド部101aと、この切削工具を回転駆動する駆動力を発生させる小型モータを内蔵し、術者がこのハンドピース101を把持する部分ともなる胴部101bとから構成され、自己識別信号を出力する識別信号出力手段106は、この小型モータの固定子101cに内蔵されているが、その詳細を図14(b)に示している。
【0008】
固定子101cは、内筒101cbの周りにコイル101caを配置し、これを制御部品を載せた基板101cdと共に、樹脂101ccで一体被覆成形したもので、基板101cdからは接続端子101ceが伸び出している。この図では、その被覆の一部を破断して、基板101cdとコイル1caが見えるようにしているが、非常に小形の識別信号出力手段106は、この基板101cdに他の制御部品と共に配置され、一体樹脂被覆成形されている。接続端子101ceの内、一部は、この識別信号出力手段106のための接続端子106eとして用いられている。
【0009】
このインスツルメント101を装置本体に接続すると、接続端子106eを介して識別信号出力手段106から装置本体に、インスツルメント101を個別識別するための識別信号が能動的に通信出力され、これによって、装置本体では、どのインスツルメントが接続されたかを特定して、接続されたインスツルメントに対応した駆動電力や、水、空気を供給し、また、装置側の表示や制御プログラムを接続されたインスツルメントに対応したものとすることができ、多種類のインスツルメントを次々に同じ接続部に着脱接続して種々の診療を快適に行うことを可能とするものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなマルチジョイント可能な識別型のインスツルメントでは、インスツルメントの特定は可能であるが、接続すべきインスツルメントに対応した制御情報を全て装置本体側で用意して置く必要があり、インスツルメント側で改造があった場合、あるいは、顧客で新規インスツルメントだけを導入された場合など、装置本体側でいちいちこれに対応した制御情報を用意するのは、特に、販売後顧客に設置された診療装置に関する場合は、困難なことであった。
【0011】
また、識別信号出力手段は、電気的にも着脱交換可能に接続され、それにより直接診断や治療を行うインスツルメントだけに内蔵されるものとされ、間接的に使用される充電池や、電気的接続を伴わないトレーテーブル、インスツルメントホルダー、インスツルメントハンガーには、内蔵されることもなく、識別信号出力手段をこれらの接続体に積極的に用いることは考えられていなかった。
【0012】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、装置本体に着脱交換可能に接続されるもの全てを接続体として把握して、これを装置本体側でより積極的に活用可能とし、また、接続体側に改造、変更があった場合、また、新規な接続体を接続する場合にも、装置本体側で、これに対応した制御情報を用意する必要のない接続体と、この接続体を用いた診療装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の通信機能を有する接続体は、診療装置の装置本体に着脱可能に接続して、診断、治療に関連して用いられる接続体であって、前記接続体には、その接続体に関する情報を前記装置本体とやり取りする通信手段を備えていることを特徴とする。
【0013】
この接続体は、その名称が示す通り通信手段を備え装置本体との通信を可能としたもので、特に、その接続体を、装置本体に着脱可能に接続され、診断、治療に関連して用いられるもの全てに適用した点、つまり、診断治療に直接用いられる各種モータハンドピース、タービンハンドピースなどの切削治療機器、スケーラ、光重合器などの超音波や光を用いる機器、根管長測定器や口腔内カメラなどの診断機器であるインスツルメントだけでなく、診断治療に間接的に用いられる、充電式機器の着脱可能な充電池や、トレーテーブル、インスツルメントホルダーやインスツルメントハンガーなどの接続体にも通信機能をもたせた点を特徴とする。
【0014】
したがって、従来、着脱交換しても、その接続体そのものからは、何ら情報を得られなかったのが、この通信機能により、装置本体側で、接続体からの情報を得ることができ、接続された接続体に対応した処置が可能であり、着脱交換に伴う装置本体側の設定や制御プログラムの変更を自動化することが可能であり、接続体のより積極的な活用が可能となる。
【0015】
請求項2に記載の通信機能を有する接続体は、請求項1に記載の接続体であって、前記通信手段は、シリアルまたはパラレル出力の通信手段であることを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の通信機能を有する接続体は、請求項1または2のいずれかに記載の接続体であって、前記通信手段には、その接続体に関する情報を記憶保存する記憶手段を備えていることを特徴とする。
【0017】
請求項4に記載の通信機能を有する接続体は、請求項1から3のいずれかに記載の接続体であって、前記通信手段として、マイクロコンピュータ素子あるいは通信用集積素子を用いたことを特徴とする。
【0018】
この接続体は、通信手段をマイクロコンピュータ素子あるいは通信用集積素子として、具体的に規定したもので、装置本体では、このような素子と通信することによって、接続体からの情報を得ることができ、接続体では、より自立的な制御も可能となり、一方、装置本体側では、一定の制御は接続体に委譲して、分散処理システムを構築することができる。
請求項5に記載の通信機能を有する接続体は、請求項1から4のいずれかに記載の接続体であって、前記情報が、その接続体を特定するための識別情報、かつ/または、その接続体によって実現されるべき機能に関する機能情報であることを特徴とする。
【0019】
この接続体は、通信手段によって得られる情報の内容を規定したもので、上記従来例の特開2002−35009に記載した自己識別情報に加え、その接続体によって実現されるべき機能情報、例えば、制御プログラム、表示態様、例えば、接続体がモータの場合には、逆起電圧定数、トルク定数、電流定数などと、これらに関する表示内容の情報などが、その接続体そのものから得られるので、接続体の特定に加え、接続体を取り替えるだけで、接続体の個別管理、更新管理(接続体のバージョンアップ、新規購入への対応)ができ、装置本体にいちいち新規な接続体に関する機能情報などを記憶保存する必要がなくなる。
【0020】
請求項6に記載の通信機能を有する接続体は、請求項1〜5のいずれかに記載の接続体において、前記識別信号出力手段は、不揮発性記憶手段を備え、この不揮発性記憶手段に記憶保存されたデータを元に、前記識別信号として、シリアルデータ、所定の繰り返し周期で波高値を変動させた電圧レベル信号、周波数を異ならせた周波数弁別信号のいずれかを用いることを特徴とする。
【0021】
この接続体は、通信手段における通信すべき情報を伝える信号の発生方法と、その伝達信号の態様を規定したもので、いずれも、デジタル信号あるいはデジタル化可能な信号として規定されており、請求項1〜5と同様の効果を発揮する接続体を容易に実現することができる。
【0022】
請求項7に記載の通信機能を有する接続体は、請求項1〜6のいずれかに記載の接続体において、前記接続体を前記装置本体に着脱可能に接続するための接続部が、マルチジョイント接続部となっていることを特徴とする。
【0023】
ここでマルチジョイント接続部とは、従来例でも説明したように、複数の種別の異なる接続体を、装置本体側に設けられた単一の接続部に、あるいは、複数の接続部のいずれにも接続できるようなっている接続部のことをいい、この接続部の位置は問わず、接続体の内容に合わせ、装置本体に直接設けられている場合、装置本体から導出されたチューブの先端に設けられている場合などがある。
【0024】
こうして、マルチジョイント接続部によって、接続体と装置本体を接続する場合、特に、装着された接続体を特定し、接続体に対応した機能を実現するように制御をすることが重要で、通信手段は、その特定と、その機能情報の入手を可能とすることができる。
【0025】
請求項8に記載の通信機能を有する接続体は、請求項1に記載の接続体において、前記通信手段が、前記装置本体と電気接続される受動素子であることを特徴とする。
【0026】
この接続体は、通信手段として、能動的に情報を出力してこれを装置本体に通信するものでなく、抵抗などの受動素子を接続体に内蔵させ、その受動素子の持つ抵抗値などを装置本体側で、その接続体の情報として読み取るものとしたもので、非常に簡単な構成で、通信手段とすることができる。
請求項9に記載の通信機能を有する接続体は、請求項1〜8のいずれかに記載の接続体において、前記接続体が、充電池を含む構成であることを特徴とする。
【0027】
この接続体は、請求項1で説明した、従来通信手段が設けられるようなことがなかったものの例として充電池を備えたものをとりあげ、これに通信手段を設け、通信機能を持たせることを規定したもので、これにより、装置本体である充電器において、接続体である充電器の電池容量、電池電圧の情報を得ることができ、接続された充電池に適した充電が可能であり、種類の異なる充電池毎に充電器を用意する必要がなくなる。
請求項10に記載の診療装置は、接続体を、装置本体に着脱可能に接続して、診断、治療を行う診療装置であって、
前記接続体を、その接続体に関する情報を前記装置本体とやり取りする通信手段を備えた接続体として構成し、前記接続体を前記装置本体に接続すると、前記通信手段から得られた情報により、前記接続体と協働して、その接続体によって実現されるべき機能が実現されるようになっていることを特徴とする。
【0028】
この診療装置は、通信機能を有する接続体を着脱可能に接続して、その接続体から情報を得て、その接続体によって実現されるべき機能が実現されるようになっているので、装置本体側では、接続体毎の機能情報などを予め記憶保存しておくことなく、それぞれの接続体に対応することができる。
【0029】
請求項11に記載の診療装置は、請求項10に記載の診療装置において、前記機能の一部は、駆動回路あるいは制御回路を接続した接続体に対応させたものとすることで実現されることを特徴とする。
【0030】
この診療装置は、接続体から通信によって送られてくる情報によって、診療装置側では、駆動回路、制御回路を対応させたものとするので、操作者は個々の駆動回路の選択などをすることなく、接続した接続体に対応して駆動などをさせることができる。
【0031】
請求項12に記載の診療装置は、請求項10または11のいずれかに記載の診療装置において、前記機能の一部は、表示手段の表示モード、または/かつ、タッチパネルなどの入力手段の入力モードを接続した接続体に対応させたものとすることで実現されることを特徴とする。
【0032】
この診療装置は、接続体から通信によって送られてくる情報によって、診療装置側では、表示手段の表示モード、入力手段の入力モードを対応させたものとするので、操作者は個々の表示手段の選択などをすることなく、接続した接続体に対応して表示をさせ、操作をするることができる。
【0033】
請求項13に記載の診療装置は、請求項10〜12のいずれかに記載の診療装置において、前記接続体から得られた情報により、その接続体を特定した際には、その特定した接続体の使用履歴の管理、使用する術者の区別なども行うようにしたことを特徴とする。
【0034】
この診療装置は、接続体から通信によって送られてくる識別情報によって、診療装置側では、接続体を個別認識し、これによって、接続体の使用履歴などの個別管理、より細かい管理を行うことができる。
【0035】
請求項14に記載の診療装置は、請求項10から13のいずれかに記載の診療装置において、前記装置本体には、接続した接続体との通信手段として、マイクロコンピュータ素子あるいは通信用集積素子を備えていることを特徴とする。
【0036】
この診療装置は、接続体から通信される情報の通信手段を規定したもので、接続体の通信手段は能動的に必要な情報を出力するので、装置本体側の識別手段としては、マイクロコンピュータ素子あるいは通信用集積素子を備えることができ、装置構成を簡単なものにすることができ、更に、装置本体側に制御装置として既にマイクロコンピュータ素子などが設置されている場合には、ソフト的対応で済ませることができる。
【0037】
請求項15に記載の診療装置は、請求項10から14のいずれかに記載の診療装置において、前記装置本体において、前記接続体を着脱可能に接続する接続部への配線がツリー構造となっていることを特徴とする。
【0038】
ここで、ツリー構造とは、図9(c)でも説明するように、接続元から複数の接続先への接続が木の根元を接続元とした場合、それぞれの接続先が木の枝先に接続されるような構造をいう。
【0039】
この診療装置は、装着する接続体は能動的に通信により情報を出力するので、その通過経路が接続体の特定に影響しないという利点を生かしたもので、接続体接続部への接続が、従来のように別個配線とすることなく、ツリー配線とすることができる旨を明確にしたもので、装置本体側の配線が簡略化できる。
【0040】
請求項16に記載の診療装置は、請求項10から15のいずれかに記載の診療装置において、前記接続体が、請求項1〜9に記載の通信機能を有する接続体であることを特徴とする。
【0041】
この診療装置は、請求項10から15に記載の診療装置が、請求項1〜9に記載の通信機能を有する接続体に対応するものであることを明確にしたもので、関連する請求項の効果が相乗的に発揮される。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図とともに説明する。以下では、一例として、歯科用の接続体、診療装置の場合について説明するが、上述したように本発明の分野はこれに限るものではない。
【0043】
図1(a)は本発明の通信機能を有する接続体を用いた診療装置を例示する外観斜視図、(b)は(a)の接続体を着脱可能に接続した装置本体側の接続部の詳細部分破断図、(c)は(b)の装置本体側の接続部の回路図、(d)は(b)の接続体の回路図である。
【0044】
この診療装置10は、通信機能を備えたインスツルメント(接続体)1、1Aを接続部4に着脱可能に接続して、歯科の診察、治療を行うものであり、患者を乗せて診療するための診療台10b、この診療台10bの脇に立設され、患者にうがい水を供給し、うがい後の吐出水などを受けるベースン台10c、サイドテーブル支持アーム10c、この支持アームに支持されたサイドテーブル10aを備えている。
【0045】
サイドテーブル10aには、入力手段8bを兼ねる表示手段8aが設置され、サイドテーブル10aで作業を行う術者がちょうど見やすい位置となっている。このサイドテーブル10aは、上記接続部4が付設され、またフレキシブルチューブで接続されたインスツルメント1Bも複数個、取り出し戻しやすい位置に保持されている。
【0046】
また、このサイドテーブル10aは、通信機能を備えたインスツルメント(接続体)1と接続部4を介して通信し、また、この診療装置10全体を制御する通信制御手段(CPU)9を内蔵し、装置本体10aとして機能するものとする。
【0047】
インスツルメント(接続体)1は、着脱交換可能な充電池5を備えたコードレス型の光重合器であり、その光を発射するプローブ1a、発射光のオン・オフをする電源ボタン1b、光量の調節をする調節ボタン1c、充電池5を着脱可能に装着し、接続端子1eを設けた電池装着部1dを備えている。
【0048】
充電池5は、その充電池に関する情報を装置本体10aとやり取りする通信手段6、外部電源により充電可能な充電部5a、接続部4と電気的に接続するための接続端子5b(1〜6)、インスツルメント1の接続端子1eに対応した接続端子5c(1〜6)を備えている。
【0049】
それぞれの接続端子5b,5cは、装置本体10aとインスツルメント1の本体側との間の通信・制御のための端子5b(1、2)、5c(1、2)、充放電のための端子5b(3、4)、5c(3、4)、充電池と装置本体間の通信のための端子5b(5、6)、充電池とインスツルメント1の本体側との通信のための端子5c(5、6)で構成され、充電部5aと通信手段6とは、端子5b、5c(4)を共通の接地端子とし、この接地端子5b,5c(4)は、共通の接地端子としても用いられている。
【0050】
インスツルメント1Aはインスツルメント1と同様のコードレス型の根管長測定器であり、充電池を備えているが、この充電池の電池容量、電圧は、インスツルメント1のものとは異なるものとする。
【0051】
接続部4は、充電池5に接続される充電制御回路7を備え、充電池5の通信手段6とも通信する通信制御手段(CPU)9と接続され、それぞれのインスツルメント1、1Aを受け保持するための受部4aが設けられ、この受部4aには、充電池5の接続端子5c(1〜6)に対応した接続端子4b(1〜6)を備えている。
【0052】
この受部4aは、そのいずれにも、インスツルメント1、1Aだけでなく、他のコードレスタイプのインスツルメント(口腔カメラなど)などのいずれも、受け保持可能なもので、その場合、いずれのインスツルメントが装着されたかを判別して、それに対応した充電をすることが重要であるが、この場合に、本発明の通信機能を備えたインスツルメント(接続体)、充電池(接続体)が効果を発揮する。
【0053】
つまり、インスツルメント1は、通信手段6を内蔵した充電池5を備え、これを接続部4の受部4aに受け保持させ、接続させるだけで、装置本体10a側では、この通信手段6から、充電池5に関する情報、例えば、電池容量、電池電圧を通信により獲得し、これを充電制御回路に指令して、適正な充電を行うことができる。
【0054】
つまり、この通信機能により、装置本体側で、接続体であるインスツルメントつまり充電池からの情報を得ることができ、接続された接続体に対応した処置が可能であり、着脱交換に伴う装置本体側の設定や制御プログラムの変更を自動化することが可能であり、接続体のより積極的な活用が可能となる。
【0055】
また、この場合、充電池5は、それ自体に通信手段6を備えているので、本体と切り離して単体でも接続部4の受部4aに受け保持させ、通信機能を発揮して適正な充電を受けることができる。こうして、インスツルメント1に充電された充電池5を装着して使用しながら、予備の充電池5を接続部4のいずれかの空いている受部4aに装着して充電をして、必要に応じて交換することができる。
【0056】
更に、この接続部4には、他のコードレス型のインスツルメントや、そのインスツルメントのための充電池を装着して、その電池容量、電池電圧に対応した充電を自動的にすることができ便利がよい。
【0057】
また、この充電池5にとっては、インスツルメント1の本体側も装置本体であり、インスツルメント1は、装置本体4aの通信制御手段(CPU)9と同様のものを備え、充電池が着脱交換された際には、その通信手段から、その充電池に関する情報を得て、適正な充電池が装着されたかどうかを判別し、不適正な充電池が装着された場合には、警告を発するなどして、操作者に交換を要請するようにもできる。
【0058】
更に、このような通信機能を有する接続体(インスツルメント、充電池)を使用可能とすることによって、この診療装置は、上記接続体が発揮する効果を診療装置として発揮する。
【0059】
フレキシブルチューブで接続されたインスツルメント1Bも、通信機能を有する接続体であるが、その詳細については、図5以降において、説明する。
【0060】
図2は、本発明の通信機能を有する接続体とこれを用いる診療装置を例示する要部概念図である。これより、すでに説明した部分と同じ部分については同じ符号を付して重複説明を省略する。
【0061】
この診療装置10Aでは、通信機能を有する接続体であるインスツルメント1C(1〜4)は、装置本体10aから導出されたフレキシブルチューブ4cの先端に設置された接続部4Aに着脱交換可能に接続されて用いられ、それぞれスケーラ1C(1)、モータハンドピース1C(2)、モータハンドピース1C(3)、光重合器1C(4)として機能するものである。
【0062】
インスツルメント1C(1〜4)のそれぞれには、それぞれのインスツルメントに関する情報を装置本体10aとやり取りする通信手段6Aとして、単純な抵抗素子が受動素子として設けられている。この抵抗素子の抵抗値は、それぞれのインスツルメントによって異なるものである。
【0063】
また、装置本体10aの接続部4Aと接続するための接続部1gが設けられ、これらの接続部1gは、いずれのインスツルメント1C(1〜4)でも、一つの接続部4Aに接続できるようなマルチジョイント接続部となっており、これに対応して、装置本体10aの接続部4Aもマルチジョイント接続部となっている。
【0064】
この接続部1gには、共通化された接続端子1f(1〜4)が設けられ、その内、接続端子1f(1)、1f(4)は通信手段6Aとの通信のためのものである。これに対応して、装置本体10aの接続部4Aにも、接続端子4d(1〜4)が設けられている。
【0065】
このようなインスツルメント1C(1〜4)のいずれかを、接続部4Aに接続すると、装置本体10aでは、通信制御手段9により、接続端子4d(1、4)を介して、通信手段6Aの抵抗値を読み取り、これによって、接続されたインスツルメントが1C(1〜4)の内のいずれかを判別し、あるいは、接続されたインスツルメントに対応した制御内容を判別し、そのインスツルメントに対応させて、駆動回路、制御回路、あるいは、表示態様を制御することができる。
【0066】
こうして、このような単純な抵抗である受動素子でも、本発明の通信手段として用いることができ、同様な効果を接続体側でも診療装置側でも発揮する。
【0067】
図3は、本発明の通信機能を有する接続体とこれを用いる診療装置を例示する要部概念図である。
【0068】
この診療装置10Bでは、通信機能を有する接続体であるインスツルメント1D(1〜4)は、診療装置10Aの場合と同様に、装置本体10aから導出されたフレキシブルチューブ4cの先端に設置された接続部4Bに着脱交換可能に接続されて用いられ、それぞれスケーラ1D(1)、モータハンドピース1D(2)、モータハンドピース1D(3)、光重合器1D(4)として機能するものである。
【0069】
インスツルメント1D(1〜4)のそれぞれには、インスツルメント1Cのような通信手段6Aは内蔵されず、そのマルチジョイント接続部1iには、駆動制御のたための接続端子(不図示)に加えて、情報通信のための通信端子1h(1〜5)が、それぞれのインスツルメントに応じて選択的に設けられ、これらの選択設置された通信端子1h間が相互に接続されている点が異なっている。
【0070】
これに対応して、装置本体10a側では、マルチジョイント接続部4Bには、対応した通信端子4e(1〜5)が設けられ、また、これらの通信端子4e(1〜5)と個別に接続された論理素子9aa(1〜4)を内蔵した論理回路9aが設けられ、この論理回路9aの出力が信号線9abによって通信制御手段9に接続されている。
【0071】
このような構成において、インスツルメント1D(1〜4)のいずれかを、接続部4Bに接続すると、論理回路9aでは、内蔵された論理素子が接続されたインスツルメント1Dに対応した異なる態様で接続され、例えば、インスツルメント1D(1)が接続されると論理素子9aa(1)、9aa(4)だけが接続され、この出力によって、通信制御手段9は、接続されたインスツルメントが1D(1〜4)の内のいずれかを判別し、あるいは、接続されたインスツルメントに対応した制御内容を判別し、そのインスツルメントに対応させて、駆動回路、制御回路、あるいは、表示態様を制御することができる。
【0072】
こうして、このような単純な端子配置にすぎない受動素子でも、本発明の通信手段として用いることができ、同様な効果を接続体側でも診療装置側でも発揮する。
【0073】
図4は、本発明の通信機能を有する接続体とこれを用いる診療装置を例示する要部概念図である。
【0074】
この診療装置10Cでは、通信機能を有する接続体であるインスツルメント1E(1〜4)は、診療装置10Aの場合と同様に、装置本体10aから導出されたフレキシブルチューブ4cの先端に設置された接続部4Cに着脱交換可能に接続されて用いられ、それぞれスケーラ1E(1)、モータハンドピース1E(2)、モータハンドピース1E(3)、光重合器1E(4)として機能するものである。
【0075】
インスツルメント1E(1〜4)のそれぞれには、インスツルメント1Cのような通信手段6Aは内蔵されず、また、インスツルメント1Dのような情報端子1hも設けられておらず、インスツルメント1E(1〜4)の構成としては、通常の通信機能のないインスツルメントと同様である点がこれまで説明したインスツルメントと異なっている。ただし、それぞれのインスツルメント1E(1〜4)は必ず電気を少なくとも一部に用いるものに限定される。
【0076】
ここで、インスツルメント1E(1〜4)側のマルチジョイント接続部1kには、駆動制御のたための接続端子1j(1〜4)が設けられ、このうち、接続端子1j(3,4)を電気接続のための端子とする。
【0077】
これに対応して、装置本体10a側のマルチジョイント接続部4Cには、対応した接続端子4f(1〜4)が設けられている。
【0078】
この診療装置10Cでは、このような通常のインスツルメント1E(1〜4)を通信機能を備えたインスツルメント(接続体)として用いるため、装置本体10aに、電気的な接続端子4f(3、4)を、駆動回路7か、通信制御手段9のいずれに接続するかを切り替える通信駆動切替手段9bを備えている点が、これまでの診療装置と異なっている。なお、接続端子4f(3)は接地端子である。
【0079】
この診療装置10Cにおいては、インスツルメント1E(1〜4)のいずれかを、接続部4Cに接続すると、装置本体10aでは、まず、通信駆動切替手段9bが通信側とされ、接続端子4f(3,4)と通信制御手段9とが接続される。通信制御手段9では、接続端子4f(3,4)間の抵抗あるいはインピーダンスを測定して、接続されたインスツルメントが1E(1〜4)の内のいずれかを判別し、あるいは、接続されたインスツルメントに対応した制御内容を判別する。
【0080】
その後、通信駆動切替手段9bが駆動回路7側とされ、通信制御手段9は、接続されたインスツルメントに対応させて、駆動回路、制御回路あるいは、表示態様を制御することができる。
【0081】
つまり、この診療装置10Cでは、通信駆動切替手段9bを設けることで、インスツルメントの電気負荷そのもの全体を受動素子である通信手段として用いているのである。
【0082】
こうして、電気を用いるインスツルメントであれば、インスツルメント側で格別のものを設けなくとも、その電気負荷を受動素子とすることができ、本発明の通信手段として用いることができ、同様な効果を接続体側でも診療装置側でも発揮する。
【0083】
なお、図2から図4では、いずれも受動素子としての通信手段を例示するものであるが、本発明との関連で、特に重要なのは、これらの受動素子による情報を単に、着脱可能な接続体であるインスツルメントの識別特定手段として用いるだけでなく、直接、接続されたインスツルメントを制御するための制御情報として用いることができる点を見いだした点である。
【0084】
つまり、本発明では、これらの受動素子としての通信手段は、接続されたインスツルメントを識別する識別情報ではなく、接続したインスツルメントのモータの回転数や出力に関するパラメータなどの機能情報を通信するようになっている点が特徴である。この場合、もちろん、この機能情報だけでなく、識別情報も通信するようにしてもよい。また、この通信手段が、装置本体に着脱交換して用いられる接続体側にある点も重要である。
【0085】
こうして、着脱交換して用いられる接続体が、種々のパラメータを持つものが有ったり、変更されたり、改造更新されたりした場合、その接続体に関する機能情報が、接続体自体に内蔵された通信手段に収容され、この接続体を装置本体に接続するだけで、その機能情報が通信により装置本体に送られ、これを受けた装置本体では、本体側で、接続した接続体に関する機能情報を予め用意して置くことなく、付け替えた接続体を利用して、治療や診察を行うことができる。たとえば、モータハンドピースでも回転数の異なる複数のモータハンドピースを使用目的に応じて使い分けることができる。
【0086】
図5は、本発明の通信機能を有する接続体とこれを用いる診療装置を例示するブロック図である。
【0087】
この診療装置10Dは、モータハンドピースであるインスツルメント1Fを接続体として、装置本体10aに着脱交換可能に装着して用いるもので、その実際的な構成は、図1、2、3、4などで説明したようなものであり、ここでは、これら図1、2、3、4で説明した診療装置と異なる点について、詳しく説明する。
【0088】
インスツルメント1Fは、駆動源であるモータ1m、通信手段6、装置本体10aと着脱交換可能に接続するための接続部1nを備え、通信制御手段6には、このインスツルメント1Fに関する情報として、識別情報であるID、機能情報である制御に関するパラメータや、プログラムが記憶保存されている。
【0089】
装置本体10aは、モータ制御回路7′、通信制御手段(CPU)9、インスツルメント1Fを着脱交換可能に接続するための接続部4Dを備え、モータ制御回路7′、通信制御手段9との間は相互に通信可能であり、例えば、モータ制御回路7′から通信制御手段9へはモータの回転数に比例した逆起電圧トルクが、反対方向には、モータの設定回転数に対応した電圧が送られる。
【0090】
インスツルメント1Fの接続部1nを、装置本体10aの接続部4Dに接続すると、インスツルメント1Fのモータ1mと装置本体10aのモータ制御回路7′との間、通信制御手段9と通信手段6との間が接続されるようになっている。
【0091】
図6(a)は図5の接続体と装置本体との間の情報の流れを示す情報フロー図、(b)は表示画面例を示す図、図7は本発明の接続体を接続した際の装置本体側の動作を示すフローチャート、図8は、本発明においてトルク、回転数などの設定に用いる表α1を示す図である。
【0092】
装置本体10aでは、インスツルメントの接続状態を常に監視しており、インスツルメント1Fが装置本体10aに接続されたのを確認すると直に(S1)、通信手段6から通信制御手段9に、モータ1mの識別情報であるID、機能情報である制御に関するパラメータ、例えば、モータ制御回路7′の制御を変更するためにモータ回転数を制御する為の逆起電圧定数やモータの負荷に応じたトルクを制御するためのトルク定数が、あるいは、設定回転数、トルク及び又はこれらのプログラム等が読み込まれ(S2)、この識別情報及び又は機能情報により、このインスツルメント1Fのための表示や駆動の制御設定がなされ(S3)、また、機能情報の中に含まれるパラメータから、モータ1mの設定回転数と設定トルク値が設定される(S4)。
【0093】
この表示態様を示したものが、図6(b)であり、例えば、図1で説明した入力手段8bを兼ねる表示手段8aに表示され、トルク表示と回転数表示がインスツルメント1Fに対応したものとなっている。
【0094】
ここでモータ1mが回転中かどうかチェックされ(S5)、回転中ならトルク検出がなされて、このトルクが上記で得られた設定トルクを超過しているかどうかが判別され(S10)、超過しておればモータ1mを反転させ(S11)、超過していなければモータ1mを正転させる(S12)。
【0095】
モータ1mが停止中は、この診療装置10Dでは、(S4)で読み込まれたパラメータ値に従って、回転数やトルクの値を設定することができる。例えば、図8に示した表α1を用いて行う。なお、この表α1において、アドレスとは、データの格納番地のことである。
【0096】
(S4)で読み込まれたパラメータが、表α1のとおりだったとする。
表α1の例では、左から順に、トルク、回転数設定値、回転数表示値を意味するものとなっている。(S6)において、トルク設定が指示されると、アドレス00〜07に読み込まれたパラメータ(データ)から任意のものを選択スイッチ(不図示)で選択し、トルク設定ができる(S7)。
【0097】
例えば、トルク0なら、アドレス00に設定されていた「00010011」を、トルク2ならアドレス02に設定されていた「00101110」を、というふうに装置本体側でも設定する。なお、この場合は、解り易く説明するため、アドレスの値とトルク設定の呼び名を一致させているが、これは一例に過ぎない。
【0098】
回転数設定についても同様である。(S8)にて、回転数設定が指示されると、アドレス10〜17に読み込まれたデータのうち任意のものを同様に選択して回転数設定ができる(S9)。また、回転数表示値のデータをアドレス20〜27より読み込み、回転数設定に応じた回転数表示を表示手段8aに表示させることができる。
【0099】
これらの設定は、複数のインスツルメント1Fごとに設定可能で、インスツルメントごとに違った制御プログラムを用意する必要がないばかりでなく、同一のインスツルメントでも異なったパラメータ設定が可能となり、術者の好みに応じて回転数やトルクを調整するといったことにも、柔軟に対応することができる(もちろん、この時でも、通信制御手段9の制御プログラムを変更する必要はない。)。
更に、通信手段6より、プログラムコードが読み込まれた場合について説明する。大抵のインスツルメントは、パラメータを変更するだけでも柔軟な制御が可能であるが、ものによっては、パラメータの変更だけでは対応しきれないことも考えられる。
【0100】
この場合、通常なら、大幅なハードウエアの変更を余儀なくされる所であるが、本発明では、このパラメータの変更では対応しきれない、インスツルメントを制御するためのプログラムコードを、そのインスツルメント自体の通信手段6より取得し、そのプログラムコードによって、インスツルメントを制御することが可能となる。これにより、パラメータ変更で対応できない場合でも、ハードウエアを変更することなく柔軟なインスツルメント制御が可能となる。
【0101】
こうして設定された回転数、トルクは、装置本体10aからインスツルメント1Fの通信手段6に送信され、この通信手段6に内蔵された書換可能な記憶手段(例えば、EEPROM)に保存された設定回転数、トルクに替えて更新書換して記憶保存させることができ、複数のインスツルメント1Fに対して異なる設定回転数、トルクとしたものを用意することができ、術者の希望に合わせて使い分けるのに便利がよい。
【0102】
また、このような更新可能な設定回転数、トルクをパラメータなど機能情報として通信手段6に記録保存したインスツルメント1Fは、回転数、トルクを微妙に調整設定し、また、設定したトルクにおいて的確に反転することが望まれる根管長診療機器として、好適である。
【0103】
また、一般的に考えて、インスツルメント毎に異なるモータが搭載されるが、性能、仕様が異なっても回路定数を機能情報により調整、変更することにより、回路変更などすること無しに対応可能である。更に、インスツルメントの種類が異なると、それによる表示や設定時のスイッチが異なるのが普通であるが、本発明は、通信手段6によって通信されてくるパラメータや、プログラムコードにより、表示態様やスイッチの設定についてもインスツルメントごとに設定可能となり、操作環境への柔軟な対応が可能となる。
【0104】
なお、ここでいう装置本体は、診療装置に着脱可能に設置され、部分的な制御に関してもちいられるユニットや、コントロールボックスも含む概念である。
【0105】
また、制御に必要な情報は、接続体1に搭載されるマイコンなどで構成された通信手段6によって、装置本体10aに伝達されたり、接続体1に内蔵されたメモリ(通信手段6)を装置本体10aから読み出すことによって取得されるものである。
【0106】
図9は、本発明の通信機能を有する接続体で用いられる通信手段について説明するもので、(a)は、その構成を概念的に示すブロック図、(b)は装置本体との信号の接続態様を示す概念図、(c)は、この通信手段を接続するための本体側のツリー構造を示す概念図、(d)は、この通信手段が出力する信号の一例を示すタイムチャートである。なお、この図では、これまで説明した通信手段、装置本体、これらの間の接続について一般化して説明する。
【0107】
図9(a)に示す通信手段6は、本発明で用いる通信手段の一例であって、この出力手段6の全体を制御するCPU6a、内蔵される接続体に関する情報を記憶させた記憶手段6b、CPU6aからの指示を受けて作動する出力回路6c、電源線6ea、信号線6eb、共通線6ecからなる接続線6eから構成されている。記憶手段は、必要に応じ、不揮発性メモリROM、書換可能で自己記憶保存可能なメモリ(例えば、EPROM)などで構成する。
【0108】
この通信手段6は、図9(b)に示すように、通信機能を有する接続体1に内蔵され、その接続線6eのそれぞれに対応した接続端子6da、6db、6dcが接続体1に設けられている。この接続体1は、装置本体10aに着脱可能に装着される。
【0109】
装置本体10aには接続体1の接続端子6da、6db、6dcに対応した端子受け9da、9db、9dcが設けれ、これらの端子受け9da、9db、9dcは、電源線9ca、信号線9cb、共通線9ccに接続され、電源線9caと信号線9cbの間には抵抗Rが架橋されている。
【0110】
これらの電源線9ca、信号線9cb、共通線9ccを纏めて、装置本体側の接続線9cと呼ぶ。信号線9cbが装置本体に設置された識別手段9に接続されている。また、この例では、接続体1と装置本体10aとの間の接続部分を接続部Cと呼ぶ。
【0111】
こうして、この接続体1を装置本体10aに装着すると、接続体1の接続端子6da、6db、6dcと、装置本体10aの端子受け9da、9db、9dcが接続され、装置本体から電源(この例では、5Vの直流)が供給され、それを通信手段6のCPU6aが検知して、記憶手段6bから接続体1に関する情報を読み出し、それを出力回路6cを介して、信号線6ebから出力し、この識別信号を信号線9dbで受けた識別手段9では、これを単純に読み取って、あるいは、通信手段6と通信して、この接続体1を特定し、あるいは、この接続体1に対応した制御を行う点は、すでに説明した通りである。
【0112】
ここで、接続体1側の接続端子6dcは、接地端子であり、前後にスライド可能となっており、端子内部にスプリング6fを備えて、このスプリング6fにより、接続端子6dcは、他の接続端子6da、6dbに比べて、より前に突き出した状態になるように付勢されている。
【0113】
したがって、接続部Cを接続する際には、先ず、この接続端子6dcが相手の端子受け9dcに接続され、その接続が維持された状態で他の端子6da、6dbと端子受け9da,9db間の接続が達成されるようになっており、誤って、接地端子6dc以外が接続されて、接続された双方の素子などに悪影響を与えないようになっている。
【0114】
通信手段6は、上記のCPU6aを最も単純なものとして、装置本体からの電源を受けて、識別信号として、接続体1に関する情報のシリアルまたはパラレル出力の相互通信手段として構成でき、この場合、通信手段の構成が最も簡易なものとなる。
【0115】
しかしながら、通信手段6は、CPU6aをより高度なマイクロコンピュータ素子あるいは通信用集積素子として構成することもでき、その場合、接続体では、より自立的な制御も可能となり、一方、装置本体側では、一定の制御は接続体に委譲して、分散処理システムを構築することができる。
【0116】
また、上記情報は、記憶手段6bから読み出されて出力されるが、その態様としては、上述のシリアルデータだけでなく、所定の繰り返し周期で波高値を変動させた電圧レベル信号、周波数を異ならせた周波数弁別信号なども用いることができる。
【0117】
通信手段6は、必要な情報を能動的に出力するので、その信号の通過経路が接続体の特定に影響せず、複数の接続部Cを設ける場合、その接続を、図9(c)のようなツリー配線とすることができ、従来のように別個配線とすることなく、装置本体側の配線が簡略化できる。
【0118】
ここで、更に、図9(d)も用いて、接続部Cへの接続がツリー配線とされ、通信手段6としてIDコード出力素子を用い、識別情報としてシリアルデータであるIDコードを出力する場合の通信方法について、より詳しく説明する。
【0119】
装置本体10aに何も接続されていない場合、信号線6ebは常に、「H」なので、識別手段9では、これを未接続と検出して、例えば、未接続表示を行う。
【0120】
通信手段6が内蔵された接続体1が接続されると、装置本体10aから電源が供給され、通信手段6では、図3(d)のようなシリアルデータを出力する。このデータは、100ms以上の「L」と、1msの「H」または「L」、2msの「H」または「L」の組み合わせで構成され、1ms毎に6bitのコード(001101B)を送るようにしている。100ms以上の「L」の次の1msの「H」信号は、スタートビットSBとして規定されている。
【0121】
通信手段6では、このようなシリアルデータを出力し続け、これを受けて、装置本体10aの識別手段9では、受信したデータを1ms毎にサンプリングしてデータを検出して、接続された接続体1のIDコードを読み取り、この接続体1を特定することができる。
【0122】
図10(a)は本発明の通信機能を有する接続体を他例を示す部分破断の正面図、(b)は通信手段の内蔵した固定子の部分破断の外観斜視図である。
【0123】
この通信機能を有する接続体であるインスツルメント1Gは、ハード的な構成としては、図14の従来例のインスツルメント101と同じである。
【0124】
つまり、このインスツルメント11のマルチジョイント接続部21、ヘッド部11a、胴部11b、この小型モータの固定子11c、内筒11cb、コイル11ca、基板11cd、樹脂11cc、接続端子11ce、接続端子16eは、図14の従来例のインスツルメント101のマルチジョイント接続部121、ヘッド部101a、胴部101b、この小型モータの固定子101c、内筒101cb、コイル101ca、基板101cd、樹脂101cc、接続端子101ce、接続端子106eと同じ構成である。
【0125】
通信手段6だけは、この従来例の識別信号出力手段106と異なり、上述したように、装置本体10aと接続されることによって、インスツルメント1Gを識別するための識別情報だけでなく、このインスツルメント1Gによって実現されるべき機能に関する機能情報を含んだ接続体に関する情報を装置本体10aと通信できるようになっている。
【0126】
したがって、装置本体10aでは、接続される接続体に必要な駆動回路、制御回路、表示態様などの制御プログラムやパラメータを含んだ機能情報をいちいち記憶保存しておく必要がなく、接続体側に改造、変更があった場合、また、新規な接続体を接続する場合にも、対応することができる。
【0127】
なお、図2、3、4のような受動素子を通信手段として用いる場合に、その受動素子から接続体の識別情報でなく、機能情報を得るためには、受動素子の出力と、機能情報の間の対応表を用いるようにするとよい。
【0128】
例えば、受動素子が抵抗で、機能情報がモータの最高回転数の場合、抵抗値を順に、10Ω、20Ω、30Ω、・・・としておき、これに対応して、設定回転数を1000rpm,2000rpm,3000rpm,・・・とするようにしておけば良い。また、逆起電圧定数の値を1000rpm/V、2000rpm/V、3000rpm/V、・・・とするような設定も可能である。
【0129】
このようにしておくと、接続した接続体のモータの設定回転数が随時変更、更新された場合でも、装置本体10aでいちいち設定回転数を記憶保存しておくことなく、接続体を接続するだけで、接続体の機能情報である所望の設定回転数を得ることができる。
【0130】
また、図2、3、4のような受動素子の通信手段と、図9のような能動的な通信手段とを、組み合わせて用いても良い。
【0131】
図11は、図10の接続体を用いた診療装置の一例を概念的に示すブロック図である。
【0132】
この診療装置10Eは、通信機能を有する接続体であるインスツルメント1G(1〜6)は、装置本体10aの本体接続部4Eから導出された複数のフレキシブルチューブ22の先端に設置されたマルチジョイント接続部4gのいずれにも着脱交換可能に接続されて用いられ、それぞれタービンハンドピース1G(1)、モータハンドピース1G(2)、スケーラ1G(3)、スリーウエイシリンダ1G(4)、高速モーターハンドピース1G(5)、低速モーターハンドピース1G(6)として機能するものである。
【0133】
装置本体10aは、エアー源Aから加圧エアーの供給を受けて、インスツルメント1Gに必要なエアーを供給するエアー回路7a、給水源Wから水の供給を受けて、インスツルメント1Gに必要な水を供給する水回路7b、外部電源Eの供給を受け、接続されたインスツルメント1G(1〜6)の種類に合わせた駆動電源を供給するタービン駆動回路7c、モーター駆動回路7d、スケーラ駆動回路7e、シリンダ駆動回路7f、高速モーター駆動回路7g、低速モータ駆動回路7h、装置全体を制御している制御回路7i、液晶画面やプリンタなどの出力手段(図1の符号8a参照。)や、タッチパネルやフートコントローラなどの入力手段(図1の符号8b参照。)を含み、これらを制御する入出力回路7j、識別手段9を備えている。
【0134】
駆動制御回路7kは、インスツルメント1G(1〜6)に一対一対応で設けられた駆動回路7c〜7hの断接を行うと共に、必要に応じて、エアー回路7a、水回路7bを、インスツルメント1G(1〜6)に接続切換する。
【0135】
ここで、インスツルメント1G(1〜6)のいずれかを、いずれかの接続部4gに接続すると、装置本体10aでは、通信制御手段9により、通信手段6から、接続されたインスツルメント1Gに関する識別情報、機能情報を読み取り、対応する駆動回路を選択すると共に、機能情報に基づいて、接続されたインスツルメント1G対応させて、選択された駆動回路のより詳しい設定、制御回路7iの制御、入出力回路7jの表示手段8aの表示モード、入力手段8bの入力モードを制御することができる。
【0136】
また、この機能情報に制御プログラムが含まれる場合には、この制御プログラムを利用して、装置本体10aに記録保存された従来の制御プログラムを更新したり、あるいは、直接用いて、最新の制御プログラムによって、接続された接続体で実現されるべき機能を実現させることができる。
【0137】
通信手段6は、図5で説明したように、識別情報としてIDコードも通信出力し、このIDコードを用いて、これを内蔵した接続体の種別だけでなく、個別の特定もすることができる。つまり、個々の接続体を全て区別することができるということである。
【0138】
したがって、個々の接続体の使用頻度や使用積算時間、故障回数などの個別履歴管理を行い、所定時間以上使用した接続体については、警告を発したり、駆動制御回路7kの断接を制御して、使用できなくしたりすることも可能となる。また、術者毎に専用の接続体を設定しておき、他の術者の接続体を間違って接続した場合には、警告を発したり、使用できなくしたりすることもできる。
【0139】
以下には、この治療装置10の制御回路7iで用いられる、上述の個別履歴管理を行うための接続体履歴管理表の一例を概念的に示す。
この管理表で、「種別」の欄の「TH」はタービンハンドピース、「MH」はモータハンドピース、「SC」はスケーラを意味し、「前回使用日時」の欄では、最新の使用日時を2桁の年月日と24時制の使用開始時間と終了時間で示し、「積算使用時間」の欄では、この接続体のこれまでの使用時間の合計を時間(H)と分(M)で示し、「履歴」の欄では、過去の種々の履歴を符号で示し、例えば、この「K0」は故障がなかったこと、「K1」は故障が1回あったことを示している。
【0140】
このような管理表が、治療装置10に用意され、接続体の使用毎に更新されておれば、上述にような接続体の個別履歴管理を行うことができ、他の術者の接続体を間違って使用したりするのを避けたり、使用限度時間を設定しておいて、これを超えたものを交換したり、よりきめ細かい接続体の使用の管理を行うことができ、ひいては、より安全な診療に貢献することとなる。
【0141】
また、通信手段は、自ら能動的に信号を出力するものであるので、接続体と装置本体の間の信号の送受を無線で行うことも可能であり、接続部の接続端子の個数を減らしたり、また、接続体自体を完全に自立タイプとして、コードレスで構成するようにもできる。
【0142】
接続体ICの通信手段6は能動的に識別信号を出力するので、装置本体10a側の識別手段9としては、CPU(マイクロコンピュータ素子)9AあるいはCIC(通信用集積素子)9Bとすることができ、装置構成を簡単なものにすることができ、更に、装置本体10aの制御回路7iに、すでに、CPU(マイクロコンピュータ素子)などが設置されている場合には、識別手段の機能を備えたプログラムを用いることによって、この制御回路7i用のCPUに、識別手段9を兼ねさせることもできる。
【0143】
図12は、本発明の通信機能を有する接続体を用いた診療装置の他例を概念的に示すブロック図である。
【0144】
この診療装置10Fは、図11の診療装置10Eに比べ、通信機能を有する接続体を、それぞれのインスツルメント1H(1〜6)と装置本体10aの本体接続部4Fから導出された専用の接続部4hとを接続する専用のフレキシブルチューブ2とした点が異なっている。
【0145】
つまり、それぞれの専用フレキシブルチューブ2に、それぞれのインスツルメント1H(1〜6)に関する情報を装置本体10aに通信する通信手段6を内蔵している。この内蔵位置は、この例示のようにチューブ2の後端位置でも先端位置でも、中間位置でも、どこでも良い。
【0146】
それぞれのインスツルメント1H(1〜6)の種類は、診療装置10Eと同様である。
【0147】
このような構成でも、インスツルメント1H(1〜6)のいずれかを専用のチューブ2を介して、専用の接続部4hに接続すると、装置本体10aでは、通信制御手段9により、通信手段6から、接続されたインスツルメント1Hに関する識別情報、機能情報を読み取り、対応する駆動回路を選択すると共に、機能情報に基づいて、接続されたインスツルメント1Hに対応させて、選択された駆動回路のより詳しい設定、制御回路7iの制御、入出力回路7jの表示手段8aの表示モード、入力手段8bの入力モードを制御することができる。
【0148】
また、この場合、また、通信手段6がオートクレーブ耐性のない場合でも、インスツルメント1H(1〜6)とチューブ2を分離することで、インスツルメントだけをオートクレーブすることができる。更に、インスツルメント1H(1〜6)が通信機能のない場合でも、より安価なチューブ2だけを通信機能のあるものと交換することで、安価に通信機能を実現することができる。
【0149】
図13は、本発明の通信機能を有する接続体の他例を示す概念図である。
【0150】
この例では、通信手段6を、インスツルメント1J(1〜3)でもなく、フレキシブルチューブ23でもなく、インスツルメント1J(1〜3)とフレキシブルチューブ23の間に介装するアダプタ3に内蔵した点がこれまでの例と異なっている。つまり、アダプタ3をインスツルメント1J(1〜3)専用とすることで、このアダプタ3がインスツルメント1J(1〜3)と組み合わされて通信機能を有する接続体となっている。
【0151】
このような構成であっても、図11、図12と同様の効果を発揮することはあきらかである。また、この通信機能を備えたアダプタ3は、図12の通信機能を備えたチューブ2と同様に、インスツルメントのオートクレーブの問題を解決し、また、安価にインスツルメントを通信機能化することもできる。
【0152】
また、図12のチューブ、図13のアダプタとも、他との接続部をマルチジョイントとすることも可能であり、その場合には、内蔵された通信手段は、よりその機能を発揮する。
【0153】
【発明の効果】
本発明の通信機能を有する接続体によれば、従来、着脱交換しても、その接続体そのものからは、何ら情報を得られなような接続体にも通信機能を持たせたので、この通信機能により、装置本体側で、接続体からの情報を得ることができ、接続された接続体に対応した処置が可能であり、着脱交換に伴う装置本体側の設定や制御プログラムの変更を自動化することが可能であり、接続体のより積極的な活用が可能となる。
【0154】
特に、請求項4に記載の通信機能を有する接続体によれば、請求項1から3の効果に加え、通信手段をマイクロコンピュータ素子あるいは通信用集積素子として、具体的に規定したもので、装置本体では、このような素子と通信することによって、接続体からの情報を得ることができ、接続体では、より自立的な制御も可能となり、一方、装置本体側では、一定の制御は接続体に委譲して、分散処理システムを構築することができる。
請求項5に記載の通信機能を有する接続体によれば、請求項1から4のいずれかの効果に加え、通信手段によって得られる情報の内容を規定したもので、識別情報に加え、その接続体によって実現されるべき機能情報、例えば、制御プログラム、表示態様、例えば、接続体がモータの場合には、逆起電圧定数、トルク定数、電流定数などと、これらに関する表示内容の情報などが、その接続体そのものから得られるので、接続体の特定に加え、接続体を取り替えるだけで、接続体の個別管理、更新管理(接続体のバージョンアップ、新規購入への対応)ができ、装置本体にいちいち新規な接続体に関する機能情報などを記憶保存する必要がなくなる。
【0155】
請求項6に記載の通信機能を有する接続体によれば、請求項1〜5のいずれかの効果に加え、通信手段における通信すべき情報を伝える信号の発生方法と、その伝達信号の態様を規定したもので、いずれも、デジタル信号あるいはデジタル化可能な信号として規定されており、請求項1〜5と同様の効果を発揮する接続体を容易に実現することができる。
【0156】
請求項7に記載の通信機能を有する接続体によれば、請求項1〜6のいずれかの効果に加え、マルチジョイント接続部によって、接続体と装置本体を接続する場合、特に、装着された接続体を特定し、接続体に対応した機能を実現するように制御をすることが重要で、通信手段は、その特定と、その機能情報の入手を可能とすることができる。
【0157】
請求項8に記載の通信機能を有する接続体によれば、請求項1の効果に加え、通信手段として、能動的に情報を出力してこれを装置本体に通信するものでなく、抵抗などの受動素子を接続体に内蔵させ、その受動素子の持つ抵抗値などを装置本体側で、その接続体の情報として読み取るものとしたもので、非常に簡単な構成で、通信手段とすることができる。
【0158】
請求項9に記載の通信機能を有する接続体によれば、請求項1〜8のいずれかの効果に加え、請求項1で説明した、従来通信手段が設けられるようなことがなかったものの例として充電池を備えたものをとりあげ、これに通信手段を設け、通信機能を持たせることを規定したもので、これにより、装置本体である充電器において、接続体である充電器の電池容量、電池電圧の情報を得ることができ、接続された充電池に適した充電が可能であり、種類の異なる充電池毎に充電器を用意する必要がなくなる。
請求項10に記載の診療装置によれば、通信機能を有する接続体を着脱可能に接続して、その接続体から情報を得て、その接続体によって実現されるべき機能が実現されるようになっているので、装置本体側では、接続体毎の機能情報などを予め記憶保存しておくことなく、それぞれの接続体に対応することができる。
【0159】
請求項11に記載の診療装置によれば、請求項10の効果に加え、接続体から通信によって送られてくる情報によって、診療装置側では、駆動回路、制御回路を対応させたものとするので、術者は個々の駆動回路の選択などをすることなく、接続した接続体に対応した駆動などをさせることができる。
【0160】
請求項12に記載の診療装置によれば、請求項10または11のいずれかの効果に加え、接続体から通信によって送られてくる情報によって、診療装置側では、表示手段の表示モード、入力手段の入力モードを対応させたものとするので、術者は個々の表示手段の選択などをすることなく、接続した接続体に対応して表示をさせ、操作をするることができる。
【0161】
請求項13に記載の診療装置によれば、請求項10〜12のいずれかの効果に加え、接続体から通信によって送られてくる識別情報によって、診療装置側では、接続体を個別認識し、これによって、接続体の使用履歴などの個別管理、より細かい管理を行うことができる。
【0162】
請求項14に記載の診療装置によれば、請求項10から13のいずれかの効果に加え、接続体から通信される情報の通信手段を規定したもので、接続体の通信手段は能動的に必要な情報を出力するので、装置本体側の識別手段としては、マイクロコンピュータ素子あるいは通信用集積素子を備えることができ、装置構成を簡単なものにすることができ、更に、装置本体側に制御装置として既にマイクロコンピュータ素子などが設置されている場合には、ソフト的対応で済ませることができる。
【0163】
請求項15に記載の診療装置によれば、請求項10から14のいずれかの効果に加え、装着する接続体は能動的に通信により情報を出力するので、その通過経路が接続体の特定に影響しないという利点を生かし、接続体接続部への接続が、従来のように別個配線とすることなく、ツリー配線とすることができる旨明規したもので、装置本体側の配線が簡略化できる。
【0164】
請求項16に記載の診療装置によれば、請求項10から15に記載の診療装置が、請求項1〜9に記載の通信機能を有する接続体に対応するものであることを明確にしたもので、関連する請求項の効果が相乗的に発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
(a)は本発明の通信機能を有する接続体を用いた診療装置を例示する外観斜視図、(b)は(a)の接続体を着脱可能に接続した装置本体側の接続部の詳細部分破断図、(c)は(b)の装置本体側の接続部の回路図、(d)は(b)の接続体の回路図
【図2】
本発明の通信機能を有する接続体とこれを用いる診療装置を例示する要部概念図
【図3】
本発明の通信機能を有する接続体とこれを用いる診療装置を例示する要部概念図
【図4】
本発明の通信機能を有する接続体とこれを用いる診療装置を例示する要部概念図
【図5】
本発明の通信機能を有する接続体とこれを用いる診療装置を例示するブロック図
【図6】
(a)は図5の接続体と装置本体との間の情報の流れを示す情報フロー図、(b)は表示画面例を示す図
【図7】
本発明の接続体を接続した際の装置本体側の動作を示すフローチャート
【図8】
本発明においてトルク、回転数などの設定に用いる表α1を示す図
【図9】
本発明の通信機能を有する接続体で用いられる通信手段について説明するもので、(a)は、その構成を概念的に示すブロック図、(b)は装置本体との信号の接続態様を示す概念図、(c)は、この通信手段を接続するための本体側のツリー構造を示す概念図、(d)は、この通信手段が出力する信号の一例を示すタイムチャート
【図10】
(a)は本発明の通信機能を有する接続体を他例を示す部分破断の正面図、(b)は通信手段の内蔵した固定子の部分破断の外観斜視図
【図11】
本発明の通信機能を有する接続体を用いた診療装置の一例を概念的に示すブロック図
【図12】
本発明の通信機能を有する接続体を用いた診療装置の他例を概念的に示すブロック図
【図13】
本発明の通信機能を有する接続体の他例を示す概念図
【図14】
(a)は従来の識別型の接続体を示す部分破断の正面図、(b)は(a)の固定子の部分破断の外観斜視図
【符号の説明】
1〜1G 通信機能を備えたインスツルメント
2 通信機能を備えたチューブ
3 通信機能を備えたアダプタ
4 接続部
6 通信手段
6a 記憶手段
7 駆動回路
7i 制御回路
8a 表示手段
8b 入力手段
9 通信制御手段
9A マイクロコンピュータ素子
9B 通信用集積素子
10〜10F 診療装置
10a 装置本体
Claims (16)
- 診療装置の装置本体に着脱可能に接続して、診断、治療に関連して用いられる接続体であって、
前記接続体には、その接続体に関する情報を前記装置本体とやり取りする通信手段を備えていることを特徴とする通信機能を有する接続体。 - 請求項1に記載の接続体であって、
前記通信手段は、シリアルまたはパラレル出力の通信手段であることを特徴とする通信機能を有する接続体。 - 請求項1または2のいずれかに記載の接続体であって、
前記通信手段には、その接続体に関する情報を記憶保存する記憶手段を備えていることを特徴とする通信機能を有する接続体。 - 請求項1から3のいずれかに記載の接続体であって、
前記通信手段として、マイクロコンピュータ素子あるいは通信用集積素子を用いたことを特徴とする通信機能を有する接続体。 - 請求項1から4のいずれかに記載の接続体であって、
前記情報が、その接続体を特定するための識別情報、かつ/または、その接続体によって実現されるべき機能に関する機能情報であることを特徴とする通信機能を有する接続体。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の接続体において、
前記識別信号出力手段は、記憶手段を備え、この不揮発性記憶手段に記憶保存されたデータを元に、前記識別信号として、シリアルデータ、所定の繰り返し周期で波高値を変動させた電圧レベル信号、周波数を異ならせた周波数弁別信号のいずれかを用いることを特徴とする通信機能を有する接続体。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の接続体において、
前記接続体を前記装置本体に着脱可能に接続するための接続部が、マルチジョイント接続部となっていることを特徴とする通信機能を有する接続体。 - 請求項1に記載の接続体において、
前記通信手段が、前記装置本体と電気接続される受動素子であることを特徴とする通信機能を有する接続体。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の接続体において、
前記接続体が、充電池を含む構成であることを特徴とする通信機能を有する接続体。 - 接続体を、装置本体に着脱可能に接続して、診断、治療を行う診療装置であって、
前記接続体を、その接続体に関する情報を前記装置本体とやり取りする通信手段を備えた接続体として構成し、
前記接続体を前記装置本体に接続すると、前記通信手段から得られた情報により、前記接続体と協働して、その接続体によって実現されるべき機能が実現されるようになっていることを特徴とする診療装置。 - 請求項10に記載の診療装置において、
前記機能の一部は、駆動回路あるいは制御回路を接続した接続体に対応させたものとすることで実現されることを特徴とする診療装置。 - 請求項10または11のいずれかに記載の診療装置において、
前記機能の一部は、表示手段の表示モード、または/かつ、タッチパネルなどの入力手段の入力モードを接続した接続体に対応させたものとすることで実現されることを特徴とする診療装置。 - 請求項10〜12のいずれかに記載の診療装置において、
前記接続体から得られた情報により、その接続体を特定した際には、その特定した接続体の使用履歴の管理、使用する術者の区別なども行うようにしたことを特徴とする診療装置。 - 請求項10から13のいずれかに記載の診療装置において、
前記装置本体には、接続した接続体との通信手段として、マイクロコンピュータ素子あるいは通信用集積素子を備えていることを特徴とする診療装置。 - 請求項10から14のいずれかに記載の診療装置において、
前記装置本体において、前記接続体を着脱可能に接続する接続部への配線がツリー構造となっていることを特徴とする診療装置。 - 請求項10から15のいずれかに記載の診療装置において、
前記接続体が、請求項1〜9に記載の通信機能を有する接続体であることを特徴とする診療装置。
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