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JP2003095264A - 開口容易なラミネート缶蓋 - Google Patents

開口容易なラミネート缶蓋

Info

Publication number
JP2003095264A
JP2003095264A JP2001283625A JP2001283625A JP2003095264A JP 2003095264 A JP2003095264 A JP 2003095264A JP 2001283625 A JP2001283625 A JP 2001283625A JP 2001283625 A JP2001283625 A JP 2001283625A JP 2003095264 A JP2003095264 A JP 2003095264A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lid
resin film
laminated
score
main score
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2001283625A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Negishi
根岸  亨
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP2001283625A priority Critical patent/JP2003095264A/ja
Publication of JP2003095264A publication Critical patent/JP2003095264A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 密封性能を悪化させることなく、開缶性を向
上したラミネート缶蓋およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 缶蓋10は、アルミニウム薄板からなる
基板Kと、基板Kに熱圧着された樹脂フィルムJと、樹
脂フィルムJを設けた反対面に形成される主スコア1及
び補助スコア2とを備え、樹脂フィルムJを内面となる
ように形成している。そして、主スコア1の外周側一部
の樹脂フィルムJにおいて、追加スコア加工により、薄
肉部20を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、缶蓋素材板の少な
くとも一面に樹脂フィルムを張り付けてなるラミネート
素材を成形して得られるラミネート缶蓋に関し、特に、
このラミネート缶蓋の開缶性を向上させるための技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、ビール缶、酒缶、ジュース缶
などの缶は、有底筒状の缶胴と、その缶胴の開口端を塞
ぐ缶蓋とから構成されている。缶蓋には様々なものがあ
るが、その主流となっているものは、タブなどを付設す
ることにより容易に缶を開封し得るイージーオープンタ
イプの缶蓋である。このイージーオープンタイプの缶蓋
には、大別するとプルタブを引き上げることにより開口
部分をなすティアパネルを除去するプルトップタイプの
ものと、ティアパネルを容器内に押し込み、タブが蓋か
ら取れないステイオンタブタイプのものがある。
【0003】プルトップタイプの缶蓋においては、開缶
後に、切り込み線に囲まれたスコア部およびタブが蓋本
体から分離されて捨てられ、回収し難いという問題があ
る。このような問題を解決するために、最近では、開缶
後においても、蓋本体とティアパネルとを一部連着した
状態にしておくステイオンタブタイプのものが大半を占
めている。
【0004】このようなステイオンタブタイプの缶蓋
は、アルミニウム板の両面にクロメート処理し、その上
に、エポキシ系の塗料等の塗装を施したプレコート材料
を、プレス成形することにより缶蓋を形成していた。し
かし近年、環境負荷の低減を目的として、塗料に変え
て、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のポリエ
ステルフィルムをアルミニウム板に熱圧着してなるラミ
ネート素材から缶蓋を成形する、ラミネート缶蓋が開発
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなラミネート
缶蓋において、タブを持ち上げて、スコアによって囲ま
れたティアパネルを缶蓋に押し込んで、缶蓋に開口部を
形成しようとしたとき、スコアは破断し、ティアパネル
は缶の中に押し込まれるものの、フィルムが切断されず
に伸ばされることにより、開口部が形成されないといっ
た問題があった。(図5)
【0006】或いは、フィルムが破断され開口部が形成
できた場合でも、剥離したフィルムが開口部(飲み口)
からはみ出し、見栄えを悪くするという問題もあった
(耐フェザリング性の低下)。これは、フィルムが破断
する前に、樹脂フィルムJが缶蓋から剥離してしまうこ
とから、タブの押し圧力が破断予定部に集中できず分散
してしまうことが原因である。
【0007】図5は、既存の缶蓋10が主スコア1付近
にて開口する過程を示す概略断面図である。図5
(a)、(b)に示すように缶蓋10において、開口す
るためにタブ12でティアパネル11を押し下げると、
スコア底部の金属は破断する。しかし、樹脂フィルムJ
の破断強度が、開口力と、樹脂フィルムJと基板(缶蓋
素材板)Kとの間の密着性(接着力)とに勝るため、こ
の開口力が接着面から樹脂フィルムJを剥離する方向に
働き、同時に樹脂フィルムJが伸びる。そして、樹脂フ
ィルムJの剥離面積が大きくなると、開口力を特定部位
に集中できなくなり(力が分散し)、樹脂フィルムJの
破断はますます困難となり、遂にタブ強度が損なわれ開
口不良に至る。
【0008】したがって、この問題を解決する方法とし
て、樹脂フィルムJの破断強度以上の強固な密着性を確
保すること、または、樹脂フィルムJの製膜プロセスを
変更し、単位あたりの引っ張り強度を低下させるか、フ
ィルムの膜厚を薄くするかによって、開口部周辺の樹脂
フィルムJの破断強度、伸びを小さくすることが考えら
れる。
【0009】しかしながら、ラミネート素材製作時に密
着性を高める事ができても、開口の際、缶蓋内面側が高
温湿潤になっていると、樹脂フィルムJの接着層を構成
する高分子が動き易くなるため、密着性は低下する。従
って、アルコール飲料などを充填した実条件下では密着
性に限界がある。
【0010】また、樹脂フィルム全体の強度、伸び自体
を低下させると、樹脂フィルムJを製膜する際に、強度
不足のため巻き取りができなくなる恐れがあることや、
金属板に貼り合わせるときに必要なフィルム張力がかけ
られなくなることがある。
【0011】その他にも、ラミネート素材から缶蓋に塑
性加工をおこなう際に、表層の樹脂フィルムJには様々
な力が加えられるため、一定の強度、伸びがないと、加
工の時樹脂フィルムJにクラックが入ってしまい、耐食
性が悪くなる、といった問題が発生する。
【0012】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、開缶性に優れたラミネート缶蓋を提供することを課
題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のラミネート缶蓋は、缶蓋素材板の缶蓋内面
となる面に樹脂フィルムを貼り付けてなるラミネート素
材を成形して得られるラミネート缶蓋において、缶蓋外
面に形成されたスコアの缶蓋外周に最も近い点と缶蓋中
心とを結ぶ線分の中点を基準とし、前記缶蓋中心に対応
する位置を12時とすると、前記樹脂フィルムは、前記
缶蓋外面側から見て時計回りに沿う少なくとも1時〜2
時の範囲であって、前記中点から見て前記スコアの缶蓋
内面側破断位置よりも前記缶蓋外周側に、薄肉部を備え
ることを特徴とする。
【0014】このように、前記ラミネート缶蓋におい
て、樹脂フィルムに局部的に形成した薄肉部が弱化部と
なり、開口時に樹脂フィルムの剥離と伸びが起こったと
しても、前記弱化部に応力が選択的に集中するため、確
実に樹脂フィルムを破断でき、開口力の減衰を抑えるこ
とができる。
【0015】上記構成において、前記薄肉部を、前記樹
脂フィルムを前記缶蓋素材板とともに金型で変形させる
ことで形成した場合には、高価なレーザー照射装置等を
用いるものと比較して加工費が嵩まない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明のラミネート缶蓋の
一実施形態を、図面を参照しながら説明する。図3は同
実施形態のラミネート缶蓋を示す平面図である。
【0017】図3において、ラミネート缶蓋10は、円
形の天板3と、天板3の周縁に設けられ、缶胴に巻き締
められる巻き締め部4と、巻き締め部4と天板3との間
に周設された外周溝5と、溝状の主スコア1に囲まれた
ティアパネル11と、主スコア1の内側に沿うように溝
状に形成された補助スコア2と、先端12aがティアパ
ネルの天板中心(缶蓋中心)CP側に重なるように配置
され、リベット13により天板中心CPに固定されたタ
ブ12とを備えている。
【0018】図1は、図3のA−A断面図である。図1
に示すように、ラミネート缶蓋10は、金属からなる基
板(缶蓋素材板)Kと、この基板Kの内面10Bに設け
られた樹脂フィルムJとから構成されている。基板Kの
外面10Aには、樹脂フィルム、または塗料による薄層
が設けられるが、本図では省略する。主スコア1,補助
スコア2は、前記基板Kの外面10A側から形成され、
主スコア1は補助スコア2より深く形成される。また、
前記基板Kの内面10B側には、主スコア1と補助スコ
ア2との中間部分の主スコア寄りに薄膜部位14が形成
される。これは前記主スコア1,補助スコア2を形成す
る際に、基板Kの材料流動に伴って内面10B側に形成
される樹脂フィルムJの薄肉部である。さらに、前記基
板Kの内面10B側であって、主スコア1よりも基板K
の外周側には、追加スコア加工を行うことにより、樹脂
フィルムJの薄い部分である弱化部(薄肉部)20が形
成されている。
【0019】図4を用いて、本実施形態のラミネート缶
蓋10の樹脂フィルムJを薄肉化する平面領域を説明す
る。図4は、ラミネート缶蓋10における主スコア1お
よびその周辺を外面10A側から見た図であり、符号B
は、主スコア1の缶蓋外周A(図3(a)参照)に最も
近い点を示している。前記点Bと天板中心CPとを結ぶ
線分Lの中点Mを中心とし、前記天板中心CPに対応す
る位置を12時とすると、缶蓋外面10A側から見て少
なくとも時計回りの1時〜2時の範囲に相当し、主スコ
ア1に沿った部分に、樹脂フィルムJの薄肉部である弱
化部20が形成される。その際の前記弱化部20は、主
スコア1の缶蓋内面側破断位置21よりも前記缶蓋外周
A側に形成される。
【0020】図1に戻り、樹脂フィルムJは、熱可塑性
樹脂からなるラミネートフィルムによって構成されてお
り、基板Kに対して熱圧着によって接着されている。樹
脂フィルムJは非晶性樹脂の接着層と、結晶性樹脂の配
向層とからなる2層構造であり、樹脂フィルムJの接着
層と基板Kの表面とが熱圧着される。樹脂フィルムJの
厚さは9μmに設定されている。樹脂フィルムJに用い
られるポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレ
ート(PBT)、ポリカーボネートがあり、ポリエチレ
ンテレフタレートが好ましく用いられる。ポリエステル
樹脂は、一般的に、良好な機械的性質、電気的性質、耐
水性、耐酸性、耐油性を有している。さらに、これらの
性質に加えて、他の樹脂材料に比較して安価であるとい
う利点もある。
【0021】基板Kは、アルミニウム薄板によって構成
されている。アルミニウムの素材としては、イージーオ
ープンタイプの缶蓋に使用されているアルミニウム薄板
は全て適用可能であり、例えば、純アルミニウムやアル
ミニウムと他の物質との合金用金属、特に、マグネシウ
ム、マンガンなどを少量含むアルミニウム合金板が、適
用可能である。基板Kの表面は、耐腐食性や樹脂フィル
ムJとの密着性の観点から、クロメート処理膜を有して
いることが好ましい。
【0022】次に、主スコア1の缶蓋内面側破断位置2
1よりも缶蓋外周A側に、弱化部20を形成することに
より、開缶性が向上する理由について、図2および図3
を参照して説明する。
【0023】図2は、本実施形態によるラミネート缶蓋
10が開口する過程を示したものである。図3に示すよ
うに、タブ12は、主スコア1の一部を覆うようにリベ
ット13で天板3に固定されており、タブ12の後端1
2bが引き起こされることにより、タブ12の先端12
aが主スコア1に囲まれたティアパネル11を押圧し、
この押圧動作によって、主スコア1が切断され、飲み口
が開口されるようになっている。
【0024】図2に戻り、ティアパネル11に力が加わ
り、主スコア1の缶蓋内面側破断位置21にて基板Kの
破断が起こると、図2(b)のように、樹脂フィルムJ
はその強度によって延び、基板Kと剥離する。次に図2
(c)のように、その剥離が弱化部20まで達したと
き、この弱化部20に応力が集中し、開口力の減衰が抑
制され、樹脂フィルムJは破断する。
【0025】一度樹脂フィルムJの破断が起こると、そ
の後は破断部分より連続的に樹脂フィルムJの破断が起
こり、ティアパネル11は完全に開かれることとなる。
【0026】また、弱化部20の形成はスコア加工によ
って行われるため、その加工範囲は金属部分にまで及
ぶ。主スコア加工時には基板Kに複雑な応力がかかるこ
とから、前記弱化部20の形成は、主スコア加工後に、
追加スコア加工によって行われることが好ましい。基板
Kの最薄部である主スコア底部付近については、最初の
スコア加工時に塑性変形の影響を受けているので、その
部分へ2次加工を施すことによる、樹脂フィルムJおよ
び接着面への必要以上のダメージ付与は、クラック発生
等の危険性を高めることになり好ましくない。そのた
め、追加スコア加工による弱化部20は、主スコア1よ
りも缶蓋外周A側へ0.5mmから1mmの距離をおい
て形成する。
【0027】さらに、弱化部20での樹脂フィルムJの
厚みtは、健全な密封性能を確保するために、元厚t0
の30%〜80%に抑える必要がある。本実施形態で
は、樹脂フィルムJの元厚t0は9μmに設定してある
ため、3μm〜7μmに設定するのが好ましい。
【0028】なお、上述した実施形態において示した各
構成部材の諸形状や加工方法等は一例であって、本発明
の趣旨から逸脱しない範囲において種々変更可能であ
る。本発明は、例えば以下のような変更をも含むものと
する。
【0029】弱化部20の形成は、主スコア加工の前、
あるいは、主スコア加工と同時に行われてもかまわな
い。弱化部20を形成する範囲は、前記1時〜2時の範
囲を含むものであれば、主スコア1の全周、半周あるい
は一部であっても良い。
【0030】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明のラミネー
ト缶蓋によれば、開缶時に樹脂フィルムが破断せずに剥
離を始めたとしても、前記弱化部に応力が集中して開口
力の減衰が抑制されるので、樹脂フィルムを確実に破断
できる。よって、樹脂フィルムの延長性が原因であった
ラミネ−ト缶蓋の開缶不良は抑えられ、開缶性を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図3のA−A断面図である。
【図2】 本発明の缶蓋の効果を説明するための図であ
る。
【図3】 (a)および(b)はそれぞれラミネート缶
蓋の平面図及び底面図である。
【図4】 ラミネート缶蓋の樹脂フィルムを薄肉化する
領域を示す図である。
【図5】 従来の課題を説明するための図である。
【符号の説明】
1 主スコア 10 ラミネート缶蓋 10A ラミネート缶蓋の外面 10B ラミネート缶蓋の内面 20 弱化部(薄肉部) 21 缶蓋内面側破断位置 CP 天板中心(缶蓋中心) A 缶蓋外周 B 主スコアの缶蓋外周に最も近い点 J 樹脂フィルム K 基板(缶蓋素材板) M 中点

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 缶蓋素材板の缶蓋内面となる面に樹脂フ
    ィルムを貼り付けてなるラミネート素材を成形して得ら
    れるラミネート缶蓋において、 缶蓋外面に形成されたスコアの缶蓋外周に最も近い点と
    缶蓋中心とを結ぶ線分の中点を基準とし、前記缶蓋中心
    に対応する位置を12時とすると、 前記樹脂フィルムは、前記缶蓋外面側から見て時計回り
    に沿う少なくとも1時〜2時の範囲であって、前記中点
    から見て前記スコアの缶蓋内面側破断位置よりも前記缶
    蓋外周側に、薄肉部を備えることを特徴とするラミネー
    ト缶蓋。
  2. 【請求項2】 前記薄肉部は、前記樹脂フィルムを前記
    缶蓋素材板とともに金型で変形させることで形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載のラミネート缶蓋。
JP2001283625A 2001-09-18 2001-09-18 開口容易なラミネート缶蓋 Withdrawn JP2003095264A (ja)

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