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JP2003083633A - 温度調節装置及びこの装置を内蔵した座席 - Google Patents

温度調節装置及びこの装置を内蔵した座席

Info

Publication number
JP2003083633A
JP2003083633A JP2001277944A JP2001277944A JP2003083633A JP 2003083633 A JP2003083633 A JP 2003083633A JP 2001277944 A JP2001277944 A JP 2001277944A JP 2001277944 A JP2001277944 A JP 2001277944A JP 2003083633 A JP2003083633 A JP 2003083633A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
convection
temperature
section
seat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001277944A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Uno
浩 宇野
Mitsuru Yoneyama
充 米山
Shintaro Nozawa
真太郎 野澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001277944A priority Critical patent/JP2003083633A/ja
Publication of JP2003083633A publication Critical patent/JP2003083633A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吹き出す空気のみ、または循環する空気のみ
冷却、加温することによる座席の不快感を解消するこ
と。 【解決手段】 冷却または加温する熱源20からの熱を
熱伝導で拡散する熱伝導部21と、送風機22で送風さ
れた空気を前記熱源20からの熱で冷温風にするか、ま
たは単なる風として吹き出す対流部23と、熱伝導部2
1と対流部23とで別々の場所を温調される被温度調節
部24とから構成される。これによって、乗員が着座す
る領域を熱伝導と冷温風で効果的に分けて冷却加温し、
とくに夏季では、汗のむれ感を解消して快適性が向上す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷却または加温で
きる温度調節装置及びこの装置を内蔵した座席に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の温度調節装置としては、
特開平5−277020号公報に記載されているような
ものがあった。図12は、前記公報に記載された従来の
温度調節装置を示すものである。
【0003】図12において、温度調節装置は背当部1
と着座部2からなる自動車用の座席3と、この座席3の
下部空間に配設されたペルチェモジュール4と、このペ
ルチェモジュール4に接続され、空気流を冷却または加
温する主熱交換器5および廃熱を空気流に熱交換する廃
熱熱交換器6と、背当部1と着座部2の乗員が座る座席
の表面カバー7に設け、空気流を吹き出す空気流吹出孔
8と、主熱交換器5から空気流吹出孔8に連通し、吹出
す空気流を搬送するために背当部1と着座部2の内部に
設けた空気流通路9と、廃熱熱交換器6から廃熱空気流
を搬送する廃熱空気流通路10と、ペルチェモジュール
4に接続した主熱交換器5および廃熱熱交換器6に空気
流を搬送する送風機11から構成されていた。
【0004】そして、自動車の運転時にペルチェモジュ
ール4と送風機11が駆動し、夏季では、送風機11で
搬送された空気流はペルチェモジュール4で伝熱された
主熱交換器5で冷却されて、空気流通路9で搬送され、
空気流吹出孔8から冷風として吹出していた。ペルチェ
モジュール4で伝熱された廃熱熱交換器6で加温された
廃熱空気流は廃熱空気流通路10から廃熱として吹出し
ていた。一方、冬季では、送風機11で搬送された空気
流はペルチェモジュール4で伝熱された主熱交換器5で
加温されて、空気流通路9で搬送され、空気流吹出孔8
から温風として吹出していた。ペルチェモジュール4で
伝熱された廃熱熱交換器6で冷却された廃熱空気流は廃
熱空気流通路10から廃熱として吹出していた。このよ
うにして、乗員の背中および臀部を冷却または加温して
座席の空調が行われていた。
【0005】また、従来の他の温度調節装置としては、
特表平10−504977号公報に記載されているよう
なものがあった。図13は、前記公報に記載された従来
の他の温度調節装置を示すものである。
【0006】図13において、温度調節装置は座席3
と、座席3内部に形成され、着座した乗員に熱伝導によ
る冷却または加温を効果的にするために座席の表面カバ
ー7に接触して位置決めされ、温度調節された空気を循
環させる空気チヤンネル12と、空気チヤンネル12に
連通し、空気を冷却または加温するためのペルチエモジ
ュール4を有するヒートポンプ13と、装置を作動させ
ると同時に加熱または冷却モードの操作を選択するため
の制御スイッチ14と、選択された加温または冷却の操
作に従って温度調節された空気を送るためにヒートポン
プ13の作動を自動的に調整する制御器15と、ヒート
ポンプ13に接続し、空気を選択的に加熱または冷却す
る主熱交換器5と、加熱または冷却された空気を送る主
熱交換器送風機16と、ペルチエモジュール4から不要
な廃熱を除去するための廃熱熱交換器6と、廃熱熱交換
器6へ空気を送る廃熱熱交換器送風機17とから構成さ
れていた。
【0007】そして、運転時にペルチェモジュール4と
主熱交換器送風機16および廃熱熱交換器送風機17が
駆動し、主熱交換器送風機16で搬送された空気流はペ
ルチェモジュール4で伝熱された主熱交換器5で冷却ま
たは加温された後、空気チヤンネル12を循環し、座席
の表面カバー7を冷却または加温して、循環後、主熱交
換器送風機16に再び戻る。廃熱交換機送風機17は廃
熱熱交換器6に送風し、ペルチェモジュール4から廃熱
熱交換器6へ伝熱された廃熱を吹出す。このようにし
て、座席3の表面カバー7から着座した乗員の背中およ
び臀部を熱伝導による熱伝達で冷却または加温して座席
の空調が行われていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の装置では、夏季の駐車時において自動車の運転を停止
して日射により座席温度が上昇した後、再運転をする
と、ペルチェモジュール4と送風機11が駆動し、空気
流が冷却されて、空気流吹出孔8へと搬送されるが、空
気の比熱は約0.29と小さく、空気流吹出孔8に到達
するまでに温度が上昇するため、座席3の表面カバー7
を冷却できないという課題を有していた。また、空気流
吹出孔8の一部は人体により塞がれることがあり、塞が
れた空気流吹出孔8は冷却された空気流が吹出せないた
め、その部分は不快感が存在するという課題を有してい
た。さらに、空気流吹出孔8はある間隔毎に設けるた
め、座席の表面の全ての領域が均一に冷却もしくは加温
できるものではなかった。これらはペルチェモジュール
からの冷却または加温の熱を主熱交換器が空気流に冷却
または加温する機能のみ、有していることに起因してい
る。
【0009】また、前記従来の他の装置では、空気チヤ
ンネル12を空気が循環して熱伝導により座席3を冷却
するため、人体は冷却されても汗などのむれ感は解消す
ることはできず、快適性の点で劣るという課題を有して
いた。さらに、空気チヤンネル12は実際には通路にな
るため、座席3の全域に設けることは難しく、空気チヤ
ンネル12と空気チヤンネル12の間の領域は冷却もし
くは加温し難いという課題を有していた。この場合もペ
ルチェモジュールからの冷却または加温の熱を主熱交換
器が循環する空気流に冷却または加温する機能のみ、有
していることに起因している。
【0010】本発明は前記従来の課題を解決するもの
で、夏季に日射により座席の表面温度が上昇しても、再
運転すると、座席表面の人体に接する領域の温度をほぼ
均一に短時間で低下させるとともに、汗などのむれ感も
解消して快適に座れるようにし、冬季には座席の表面カ
バーの人体に接する領域の温度をほぼ均一に加温して快
適に座れるようにするため、座席表面カバーでは冷温風
吹出しによる対流と熱伝導の両方もしくはどちらか一方
を選択して冷却または加温できるようにした温度調節装
置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記従来の課題を解決す
るために、本発明の温度調節装置は、冷却または加温す
る熱源と、この熱源からの熱を熱伝導で拡散する熱伝導
部と、送風する送風機と、この送風機で送風された空気
を前記熱源からの熱で冷温風にし、または単なる風とし
て吹き出す対流部と、前記熱伝導部と前記対流部が互い
に別の場所を冷却または加温して温度を調節される被温
度調節部とを設けたものである。
【0012】これによって、運転時は熱源が熱伝導部お
よび対流部を冷却または加温すると、熱伝導部は冷却熱
または加温熱を伝導して被温度調節部を冷却または加温
し、対流部は送風機で送風された空気を熱源からの熱で
冷風または温風にして被温度調節部から吹き出し、冷却
または加温する。この場合、熱伝導部と対流部は互いに
被温度調節部の別の場所を冷却または加温する。そこ
で、被温度調節部は冷温風の吹き出しによる対流と熱伝
導部からの熱伝導で、場所を分けて冷却または加温され
る。
【0013】このようにして、被温度調節部は冷温風の
吹き出しによる対流と熱伝導部からの熱伝導で場所を分
けて冷却または加温されるため、例えば、夏季において
使用者の身体の部位別に分けて、ほぼ均一に短時間で低
下させる場所みは熱伝導部を配置し、風で汗を除去し、
むれ感を解消する場所には対流部を配置して運転すれ
ば、快適性がより向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、冷却ま
たは加温する熱源と、この熱源からの熱を熱伝導で拡散
する熱伝導部と、送風機と、この送風機の風を前記熱源
の熱による冷温風、または単なる風として吹き出す対流
部と、前記熱伝導部と前記対流部が互いに別の場所を冷
却または加温して温度を調節される被温度調節部とから
構成された温度調節装置を設けたものである。
【0015】これによって、運転時は熱源が熱伝導部お
よび対流部を冷却または加温すると、熱伝導部は冷却熱
または加温熱を伝導して被温度調節部を冷却または加温
し、対流部は送風機で送風された空気を熱源からの熱で
冷風または温風にして被温度調節部から吹き出し、冷却
または加温する。この場合、熱伝導部と対流部は互いに
被温度調節部の別の場所を冷却または加温する。そこ
で、被温度調節部は冷温風の吹き出しによる対流と熱伝
導部からの熱伝導で、場所を分けて冷却または加温され
る。
【0016】このようにして、被温度調節部は冷温風の
吹き出しによる対流と熱伝導部からの熱伝導で場所を分
けて冷却または加温されるため、例えば、夏季において
使用者の身体の部位別に分けて、ほぼ均一に短時間で低
下させる場所は熱伝導部を配置し、風で汗を除去し、む
れ感を解消する場所には対流部を配置して運転すれば、
快適性がより向上する。
【0017】請求項2に記載の発明は、特に請求項1記
載の温度調節装置を、熱伝導部と対流部が互いに別の場
所を冷却または加温して温度を調節する被温度調節部の
温度の調節は少なくとも一方のみで行うことが選択でき
るように構成したことにより、熱伝導部のみを選択する
と、熱源が熱伝導部のみを冷却または加温し、熱伝導部
は冷却熱または加温熱を伝導して被温度調節部を冷却ま
たは加温し、設定温度に調節する。
【0018】対流部のみを選択すると、熱源が対流部の
みを冷却または加温し、対流部は送風機で送風された空
気を熱源からの熱で冷風または温風にして被温度調節部
から吹き出し、設定温度に制御する。
【0019】熱伝導部と対流部の両方を選択すると、熱
源が熱伝導部および対流部を冷却または加温し、熱伝導
部は冷却熱または加温熱を伝導して被温度調節部を冷却
または加温し、対流部は送風機で送風された空気を熱源
からの熱で冷風または温風にして被温度調節部から吹き
出し、被温度調節部は冷温風の吹き出しによる対流と熱
伝導部からの熱伝導で互いに別の場所を冷却または加温
される。
【0020】このようにして、被温度調節部は対流部に
よる冷温風の吹き出しと熱伝導部からの熱伝導を少なく
とも一方のみで行うことが選択できるため、とくに、夏
季では、対流部からの冷風で汗を除去し、むれ感を解消
できる。また、冬季においては、温風に熱交換すると温
度上昇が小さく、温かさが弱くなるが、熱伝導部の熱伝
導では温度上昇が大きくとれ、温かさが増大して快適性
が向上する。
【0021】請求項3に記載の発明は、特に請求項1記
載の温度調節装置を、熱源は熱伝導部と対流部にそれぞ
れ設け、熱伝導部と対流部による運転にそれぞれの熱源
を対応させた構成により、運転をすると、熱伝導部のみ
を選択すると、熱伝導部熱源が熱伝導部のみを冷却また
は加温し、熱伝導部は冷却熱または加温熱を伝導して被
温度調節部を冷却または加温し、設定温度に調節する。
【0022】対流部のみを選択すると、対流部熱源が対
流部のみを冷却または加温し、対流部は送風機で送風さ
れた空気を熱源からの熱で冷風または温風にして被温度
調節部から吹き出し、設定温度に制御する。
【0023】熱伝導部と対流部の両方を選択すると、熱
伝導部熱源が熱伝導部および対流部熱源が対流部を冷却
または加温し、熱伝導部は冷却熱または加温熱を伝導し
て被温度調節部を冷却または加温し、対流部は送風機で
送風された空気を熱源からの熱で冷風または温風にして
被温度調節部から吹き出し、被温度調節部は冷温風の吹
き出しによる対流と熱伝導部からの熱伝導で互いに別の
場所を冷却または加温される。
【0024】このようにして、熱源は熱伝導部と対流部
にそれぞれ設け、熱伝導部と対流部による運転にそれぞ
れ対応させたため、選択が容易にできる。
【0025】請求項4に記載の発明は、特に請求項1記
載の温度調節装置を、熱源は熱伝導部と対流部に共通と
した構成により、熱伝導部のみを選択すると、熱源が熱
伝導部と対流部を冷却または加温するが、対流部は送風
機を停止して冷風または温風に熱交換しないため、熱伝
導部のみで被温度調節部を冷却または加温し、設定温度
に調節する。
【0026】対流部のみを選択すると、熱源が熱伝導部
を冷却または加温しないようにし、対流部は送風機で送
風された空気を熱源からの熱で冷風または温風にして被
温度調節部から吹き出し、設定温度に制御する。
【0027】熱伝導部と対流部の両方を選択すると、熱
伝導部熱源28が熱伝導部および対流部熱源が対流部を
冷却または加温し、被温度調節部は冷温風の吹き出しに
よる対流と熱伝導部からの熱伝導で互いに別の場所を冷
却または加温される。このようにして、熱源は熱伝導部
と対流部に共通とし、熱伝導部と対流部による運転にそ
れぞれ対応させたため、構成が簡素化できる。
【0028】請求項5に記載の発明は、特に請求項1記
載の温度調節装置を、被温度調節部の温度の調節を熱伝
導部により行うように選択した場合、共通にした熱源は
運転を行い、対流部から冷温風が被温度調節部に搬送さ
れないようにする冷温風量調整手段を設けて構成するこ
とにより、熱伝導部のみを選択すると、熱源が熱伝導部
と対流部を冷却または加温し、対流部は送風機が運転し
て冷温風を吹き出そうするが、冷温風量調整手段が搬送
を阻止する。そこで、熱伝導部のみで被温度調節部を冷
却または加温でき、設定温度に調節する。
【0029】このようにして、熱源は熱伝導部と対流部
に共通にして、熱伝導部と対流部に冷却または加温をし
ても、簡単な構成で伝導部のみで被温度調節部を冷却ま
たは加温できる。
【0030】請求項6に記載の発明は、特に請求項1記
載の温度調節装置を、被温度調節部の温度の調節を対流
部により行うように選択した場合、共通にした熱源は運
転を行い、熱伝導部に熱源から熱が伝わらないようにす
る伝熱量調整手段を設けて構成することにより、対流部
のみを選択すると、伝熱量調整手段で熱源が熱伝導部を
冷却または加温しないようにし、対流部は送風機で送風
された空気を熱源からの熱で冷風または温風にして被温
度調節部から吹き出し、設定温度に制御する。
【0031】このようにして、熱源は熱伝導部と対流部
に共通とし、熱伝導部と対流部による運転にそれぞれ対
応させたため、構成が簡素化できる。
【0032】請求項7に記載の発明は、特に請求項1記
載の温度調節装置を、被温度調節部の温度の調節を熱伝
導部により行い、さらに対流部は単なる風として吹き出
すように選択できるように構成することにより、熱源は
熱伝導部を冷却または加温して被温度調節部を冷却また
は加温し、対流部は送風機で単なる風を被温度調節部か
ら吹き出す。そこで被温度調節部は、熱伝導部を配置し
た場所は熱伝導により冷却または加温されて設定温度に
制御され、対流部を配置した場所は風が吹き出す。
【0033】このようにして、被温度調節部は熱伝導部
からの熱伝導により冷却または加温される場所と対流部
からの風が吹き出す場所に分かれるため、例えば、夏季
において使用者の身体の部位に応じて、熱伝導でほぼ均
一に冷却させると快適な場所に熱伝導部を配置し、風を
吹かすだけで汗を除去し、むれ感を解消でき、快適にな
る場所には対流部を配置すれば、より、快適感が得られ
る。
【0034】請求項8に記載の発明は、特に請求項1記
載の温度調節装置を、熱源はペルチェモジュールを用い
て構成することにより、運転をすると、ペルチェモジュ
ールは冷却または加温する面で熱伝導部および対流部を
冷却または加温する。熱伝導部はペルチェモジュールの
冷却または加温熱を伝導して被温度調節部を冷却または
加温し、対流部は送風機で送風された空気をペルチェモ
ジュールの冷却または加温熱で冷風または温風にして被
温度調節部から吹き出し、冷却または加温する。そこ
で、被温度調節部は冷温風の吹き出しによる対流と熱伝
導部からの熱伝導の互いに別の場所を冷却または加温さ
れる。また、ペルチェモジュールの廃熱する面も送風機
が駆動して空気を送風するため、廃熱として送風され
る。
【0035】このようにして、被温度調節部はペルチェ
モジュールによる冷温風の吹き出しによる対流と熱伝導
部からの熱伝導で互いに別の場所で冷却または加温され
るが、ペルチェモジュールは他の冷熱源に比べ、小型・
軽量であり、装置全体の小型化、軽量化が図られる。さ
らに、ペルチェモジュールは細やかな温度調節が可能と
なる。とくに自動車に応用する場合は直流電源が使用で
き、交流から変換する装置が不要になり、簡素化ができ
る。
【0036】請求項9に記載の発明は、特に請求項1記
載の温度調節装置を、被温度調節部を座席の乗員と接す
る座席カバーとして構成することにより、熱源が熱伝導
部および対流部を冷却または加温すると、熱伝導部は冷
却または加温熱を伝導して被温度調節部としての座席カ
バーを冷却または加温し、対流部は送風機で送風された
空気を熱源からの熱で冷風または温風にして被温度調節
部としての座席カバーから吹き出し、冷却または加温す
る。そこで、被温度調節部としての座席カバーは冷温風
の吹き出しによる対流と熱伝導部からの熱伝導で互いに
別の場所を冷却または加温される。
【0037】このようにして、被温度調節部としての座
席カバーは冷温風の吹き出しによる対流と熱伝導部から
の熱伝導互いに別の場所を冷却または加温されるため、
例えば夏季の使用者の状況を考慮して、身体の部位別に
分け、腰または臀部は均一に温度を低下低下させる場所
として熱伝導部を配置し、背中、上肢は汗を除去し、む
れ感を解消する場所として対流部を配置して運転すれ
ば、快適性がより向上する。
【0038】請求項10に記載の発明は、特に請求項1
記載の温度調節装置を、座席の乗員が着座する座部に熱
伝導部を配置した場合は、乗員の背中が接する背部に対
流部を配置し、座部に対流部を配置した場合は、背部に
熱伝導部を配置するように構成したことにより、座部に
熱伝導部を配置し、背部に対流部を配置した場合は、座
部に使用者の臀部があるため、熱伝導部による熱伝導で
座席カバーから臀部を冷却加温し、背部に使用者の背中
があるため、対流部による冷温風で座席カバーから背中
を冷却加温する。背中に汗が出やすい使用者には、背部
に対流部を設ると汗のむれ感の解消に効果がある。
【0039】一方、座部に対流部を配置し、背部に熱伝
導部を配置した場合は、対流導部による冷温風で座席カ
バーから臀部を冷却加温し、熱伝導部による熱伝導で座
席カバーから背中を冷却加温する。下半身背中に汗が出
やすい使用者には、座部に対流部を設けると汗のむれ感
の解消に効果がある。
【0040】このようにして、冷温風の吹き出しと熱伝
導を座部と背部で分けることにより、冷却と加温の快適
感の違いなどに対応した使用ができる。
【0041】請求項11に記載の発明は、特に請求項1
記載の温度調節装置を、座席の乗員が着座する座部と乗
員の背中が接する背部の両方もしくはどちらか一方にお
いて、座部の領域内または背部の領域内を熱伝導部と対
流部が領域を分離して冷却または加温するように構成し
たことにより、座部または背部の領域において、例え
ば、中央部に対流部を配置し、周辺部に熱伝導部を配置
した場合、中央部は対流部による冷温風で冷却加温され
る。周辺部は熱伝導部による熱伝導で冷却加温される。
使用者の身体は通常、中央部に接するため、汗が出やす
い使用者には、汗のむれ感の解消に効果がある。さらに
周辺部は手などで接触するため、熱伝導が冷温感が感じ
やすい。
【0042】一方、中央部に熱伝導部を配置し、周辺部
に対流部を配置した場合、中央部は熱伝導部による熱伝
導で冷却加温され、周辺部は対流部による冷温風で冷却
加温される。この場合は、使用者の身体は通常、中央部
に接するため、熱伝導で冷温感を感じ、周辺部の冷温風
の吹き出しが身体の周辺を沿って流れ、手などに汗が出
やすい使用者には、汗のむれ感の解消に効果がある。
【0043】このようにして、座部の領域内または背部
の領域内を熱伝導部と対流部が領域を分離して冷却また
は加温することで、使用者の身体の部位毎に対流部によ
る冷温風と、熱伝導による冷却または加温を効果的に分
け、冷温感を感じやすくし、汗のむれ感の解消などに効
果がある。
【0044】請求項12に記載の発明は、特に請求項1
記載の温度調節装置を、車両の内外の環境条件または走
行条件で運転状態を制御するように構成することによ
り、車両の内外の環境条件または走行条件で運転状態を
制御する。
【0045】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0046】(実施例1)図1は本発明の実施例1にお
ける温度調節装置の構成図を示すものである。図1にお
いて、20は冷却または加温する熱源であり、21は熱
伝導部で熱源20からの熱を熱伝導で拡散する。22は
送風する送風機、23は対流部であり、送風機22で送
風された空気を熱源20からの熱で冷温風にし、または
単なる風として吹き出す。24は被温度調節部で熱伝導
部21と対流部23により、互いに別の場所を冷却また
は加温して温度が調節される。25は吹き出し孔、26
は制御部である。
【0047】以上のように構成された温度調節装置につ
いて、以下、その動作、作用を説明する。
【0048】運転時は制御部26が作動し、熱源20が
熱伝導部21および対流部23を冷却または加温する
と、熱伝導部21は冷却熱または加温熱を伝導して被温
度調節部24を冷却または加温し、対流部23は送風機
22で送風された空気を熱源20からの熱で冷風または
温風にして被温度調節部24で被吹き出し孔25から吹
き出し、冷却または加温する。この場合、熱伝導部21
と対流部23は互いに被温度調節部24の別の場所を冷
却または加温する。そこで、被温度調節部24は冷温風
の吹き出しによる対流と熱伝導部21からの熱伝導で場
所を分けて冷却または加温される。
【0049】以上のように、本実施例においては、被温
度調節部24は冷温風の吹き出しによる対流と熱伝導部
21からの熱伝導で場所を分けて、冷却または加温され
るため、例えば、夏季において使用者の身体の部位別に
分けて、ほぼ均一に短時間で低下させる場所は熱伝導部
21を配置し、風で汗を除去し、むれ感を解消する場所
には対流部23を配置して運転すれば、快適性がより向
上する。
【0050】(実施例2)図2は本発明の実施例2の温
度調節装置の制御のフローチャートである。なお、実施
例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略す
る。実施例1と異なる点は、熱伝導部21と対流部23
が互いに別の場所を冷却または加温して温度を調節する
被温度調節部24の温度の調節は少なくとも一方のみで
行うことが選択できるように構成したところである。
【0051】以上のように構成された温度調節装置につ
いて、以下、その動作、作用を説明する。
【0052】熱伝導部21のみを選択する場合について
述べる。S1で運転を開始すると、S2で対流部23を
選択するか判定する。Noであれば、S4に進み、熱伝
導部21を選択するか、判定する。Yesであれば、熱
伝導部21のみを選択したことになる。そして、S7に
進み、熱源20が熱伝導部21のみを冷却または加温
し、S8で熱伝導部21は冷却熱または加温熱を伝導し
て被温度調節部24を冷却または加温し、設定温度に調
節する。
【0053】対流部23のみを選択する場合について述
べる。S1で運転を開始すると、S2で対流部23を選
択するか判定する。Yesであれば、S3に進み、熱伝
導部21を選択するか、判定する。Noであれば、対流
部23のみのみを選択したことになる。そして、S6に
進み、熱源20が対流部23のみを冷却または加温し、
対流部23は送風機22で送風された空気を熱源20か
らの熱で冷風または温風にしてS8で被温度調節部24
から吹き出し、設定温度に制御する。
【0054】熱伝導部21と対流部23の両方を選択す
る場合について述べる。S1で運転を開始すると、S2
で対流部23を選択するか判定する。Yesであれば、
S3に進み、熱伝導部21を選択するか、判定する。Y
esであれば、熱伝導部21と対流部23の両方を選択
したことになる。そして、S5に進み、熱源20が熱伝
導部21および対流部23を冷却または加温し、熱伝導
部21は冷却熱または加温熱を伝導して被温度調節部2
4を冷却または加温し、対流部23は送風機22で送風
された空気を熱源20からの熱で冷風または温風にして
被温度調節部24から吹き出し、S8で被温度調節部2
4は冷温風の吹き出しによる対流と熱伝導部21からの
熱伝導で互いに別の場所を冷却または加温される。
【0055】以上のように、本実施例においては、被温
度調節部24は対流部23による冷温風の吹き出しと熱
伝導部21からの熱伝導を少なくとも一方のみで行うこ
とが選択できるため、とくに、夏季では、対流部23か
らの冷風で汗を除去し、むれ感を解消できる。また、冬
季においては、温風に熱交換すると温度上昇が小さく、
温かさが弱くなるが、熱伝導部21の熱伝導では温度上
昇が大きくとれ、温かさが増大して快適性が向上する。
【0056】(実施例3)図3は本発明の実施例3の温
度調節装置の構成図である。なお実施例1と同一符号の
ものは同一構造を有し、説明は省略する。実施例1と異
なる点は、熱源20は熱伝導部21と対流部23にそれ
ぞれ設け、熱伝導部21と対流部23による運転にそれ
ぞれの熱源20を対応させて構成したところである。な
お、27は対流部熱源熱、28は熱伝導部熱源である。
【0057】以上のように構成された温度調節装置につ
いて、以下、その動作、作用を説明する。
【0058】運転をすると、熱伝導部21のみを選択す
ると、熱伝導部熱源28が熱伝導部21のみを冷却また
は加温し、熱伝導部21は冷却熱または加温熱を伝導し
て被温度調節部24を冷却または加温し、設定温度に調
節する。
【0059】対流部23のみを選択すると、対流部熱源
27が対流部23のみを冷却または加温し、対流部23
は送風機22で送風された空気を熱源20からの熱で冷
風または温風にして被温度調節部24から吹き出し、設
定温度に制御する。
【0060】熱伝導部21と対流部23の両方を選択す
ると、熱伝導部熱源28が熱伝導部21および対流部熱
源27が対流部23を冷却または加温し、熱伝導部21
は冷却熱または加温熱を伝導して被温度調節部24を冷
却または加温し、対流部23は送風機22で送風された
空気を熱源20からの熱で冷風または温風にして被温度
調節部24から吹き出し、被温度調節部24は冷温風の
吹き出しによる対流と熱伝導部21からの熱伝導で互い
に別の場所を冷却または加温される。
【0061】以上のように、本実施例においては、熱源
20は熱伝導部21と対流部23にそれぞれ設け、熱伝
導部21と対流部23による運転にそれぞれ対応させた
ため、選択が容易にできる。
【0062】(実施例4)図4は本発明の実施例4の温
度調節装置の構成図である。なお、実施例1と同一符号
のものは同一構造を有し、説明は省略する。実施例1と
異なる点は、熱源20は熱伝導部21と対流部23に共
通に設けて構成したところである。
【0063】以上のように構成された温度調節装置につ
いて、以下、その動作、作用を説明する。
【0064】熱伝導部21のみを選択すると、被制御部
26が熱源20が熱伝導部21と対流部23を冷却また
は加温するが、対流部23は送風機22を停止して冷風
または温風に熱交換しないため、熱伝導部21のみで被
温度調節部24を冷却または加温し、設定温度に調節す
る。
【0065】対流部23のみを選択すると、被制御部2
6は熱源20が熱伝導部21を冷却または加温しないよ
うにし、対流部23は送風機22で送風された空気を熱
源20からの熱で冷風または温風にして被温度調節部2
4から吹き出し、設定温度に制御する。
【0066】熱伝導部21と対流部23の両方を選択す
ると、被制御部26は熱伝導部熱源28が熱伝導部21
および対流部熱源27が対流部23を冷却または加温
し、被温度調節部24は冷温風の吹き出しによる対流と
熱伝導部21からの熱伝導で互いに別の場所を冷却また
は加温される。
【0067】以上のように、本実施例においては、熱源
20は熱伝導部21と対流部23に共通とし、熱伝導部
21と対流部23による運転にそれぞれ対応させたた
め、構成が簡素化できる。
【0068】(実施例5)図5は本発明の実施例5の温
度調節装置の構成図である。なお、実施例1と同一符号
のものは同一構造を有し、説明は省略する。実施例1と
異なる点は、被温度調節部24の温度の調節を熱伝導部
21により行うように選択した場合、共通にした熱源2
0は運転を行い、対流部23から冷温風が被温度調節部
24に搬送されないようにする冷温風量調整手段29を
設けて構成したところである。
【0069】以上のように構成された温度調節装置につ
いて、以下、その動作、作用を説明する。
【0070】熱伝導部21のみを選択すると、熱源20
が熱伝導部21と対流部23を冷却または加温し、対流
部23は送風機22が運転して冷温風を吹き出そうする
が、冷温風量調整手段29が搬送を阻止する。そこで、
伝導部のみで被温度調節部24を冷却または加温でき、
設定温度に調節する。
【0071】以上のように、本実施例においては、熱源
20は熱伝導部21と対流部23に共通にして、熱伝導
部21と対流部23に冷却または加温をしても、簡単な
構成で熱伝導部21のみで被温度調節部24を冷却また
は加温できる。
【0072】(実施例6)図6は本発明の実施例6の温
度調節装置の構成図である。なお、実施例1と同一符号
のものは同一構造を有し、説明は省略する。実施例1と
異なる点は、被温度調節部24の温度の調節を対流部2
3により行うように選択した場合、共通にした熱源20
は運転を行い、熱伝導部21に熱源20から熱が伝わら
ないようにする伝熱量調整手段30を設けて構成したと
ころである。
【0073】以上のように構成された温度調節装置につ
いて、以下、その動作、作用を説明する。
【0074】対流部23のみを選択すると、伝熱量調整
手段30で熱源20が熱伝導部21を冷却または加温し
ないようにし、対流部23は送風機22で送風された空
気を熱源20からの熱で冷風または温風にして被温度調
節部24から吹き出し、設定温度に制御する。
【0075】以上のように、本実施例においては、熱源
20は熱伝導部21と対流部23に共通とし、熱伝導部
21と対流部23による運転にそれぞれ対応させたた
め、構成が簡素化できる。
【0076】(実施例7)図7は本発明の実施例7の温
度調節装置の構成図である。なお、実施例1と同一符号
のものは同一構造を有し、説明は省略する。実施例1と
異なる点は、被温度調節部24の温度の調節を熱伝導部
21により行い、さらに対流部23は単なる風として吹
き出すように選択できるように構成したところである。
なお、伝熱量調整手段3030は熱源20と対流部23
の間に設けられ、熱源20から対流部23への伝熱量を
調整する。
【0077】以上のように構成された温度調節装置につ
いて、以下、その動作、作用を説明する。
【0078】熱源20は熱伝導部21を冷却または加温
して被温度調節部24を冷却または加温し、対流部23
は伝熱量調整手段30が熱源20から対流部23への伝
熱量を抑制し、送風機22で単なる風を被温度調節部2
4から吹き出す。そこで、被温度調節部24は熱伝導部
21配置した場所は熱伝導により、冷却または加温され
設定温度に制御され、対流部23を配置した場所は風が
吹き出す。
【0079】以上のように、本実施例においては、被温
度調節部24は熱伝導部21からの熱伝導により、冷却
または加温される場所と対流部23からの風の吹き出す
場所に分かれるため、例えば、夏季において使用者の身
体の部位に応じて、熱伝導でほぼ均一に冷却させると快
適な場所に熱伝導部21を配置し、冷却は必要なく、風
を吹かすだけで汗を除去し、むれ感を解消でき、快適に
なる場所には対流部23を配置すれば、より、快適感が
得られる。
【0080】(実施例8)図8は本発明の実施例8の温
度調節装置の構成図である。なお、実施例1と同一符号
のものは同一構造を有し、説明は省略する。実施例1と
異なる点は、熱源20はペルチェモジュール31を用い
てを設けて構成したところである。なお、32は冷却ま
たは加温する面、33は冷温熱交換器、34は廃熱する
面、35は廃熱熱交換器である。
【0081】以上のように構成された温度調節装置につ
いて、以下、その動作、作用を説明する。
【0082】運転をすると、ペルチェモジュール31は
冷却または加温する面32で冷温熱交換器33を冷却ま
たは加温し、この冷温熱交換器33で熱伝導部21およ
び対流部23を冷却または加温する。熱伝導部21はペ
ルチェモジュール31の冷却熱または加温熱を伝導して
被温度調節部24を冷却または加温し、対流部23は送
風機22で送風された空気をペルチェモジュール31の
冷却または加温熱で冷風または温風にして被温度調節部
24から吹き出し、冷却または加温する。そこで、被温
度調節部24は冷温風の吹き出しによる対流と熱伝導部
21からの熱伝導で互いに別の場所を冷却または加温さ
れる。また、ペルチェモジュール31の廃熱する面34
も送風機22が駆動して空気を送風するため、廃熱熱交
換器35から廃熱として送風される。
【0083】以上のように、本実施例においては、被温
度調節部24はペルチェモジュール31による冷温風の
吹き出しによる対流と熱伝導部21からの熱伝導互いに
別の場所を冷却または加温されるが、ペルチェモジュー
ル31は他の冷熱源20に比べ、小型・軽量であり、装
置全体の小型化、軽量化が図られる。さらに、ペルチェ
モジュール31は細やかな温度調節が可能となる。とく
に自動車に応用する場合は直流電源が使用でき、交流か
ら変換する装置が不要になり、簡素化ができる。
【0084】(実施例9)図9は本発明の実施例9の温
度調節装置の構成図である。なお、実施例1と同一符号
のものは同一構造を有し、説明は省略する。実施例1と
異なる点は、被温度調節部24を座席36の乗員と接す
る座席カバー37として構成したところである。
【0085】以上のように構成された温度調節装置につ
いて、以下、その動作、作用を説明する。なお、本実施
例では、熱源20はペルチェモジュール31を用いた例
て説明する。
【0086】熱源20としてのペルチェモジュール31
は冷却または加温する面32で冷温熱交換器33を冷却
または加温し、この冷温熱交換器33で熱伝導部21お
よび対流部23を冷却または加温する。熱伝導部21は
ペルチェモジュール31の冷却熱または加温熱を伝導し
て被温度調節部24としての座席36の座席カバー37
を冷却または加温し、対流部23は送風機22で送風さ
れた空気を熱源20としてのペルチェモジュール31の
冷却または加温熱で冷風または温風にして被温度調節部
24としての座席カバー37から吹き出し、冷却または
加温する。そこで、座席カバー37は冷温風の吹き出し
による対流と熱伝導部21からの熱伝導で互いに別の場
所を冷却または加温される。また、ペルチェモジュール
31の廃熱する面34も送風機22が駆動して空気を送
風するため、廃熱熱交換器35から廃熱として送風され
る。
【0087】以上のように、本実施例においては、被温
度調節部24としての座席カバー37は冷温風の吹き出
しによる対流と熱伝導部21からの熱伝導で互いに別の
場所を冷却または加温されるため、例えば、夏季の使用
者の状況を考慮して、身体の部位別に分け、腰または臀
部は均一に温度を低下低下させる場所として熱伝導部2
1を配置し、背中、上肢は汗を除去し、むれ感を解消す
る場所として対流部23を配置して運転すれば、快適性
がより向上する。
【0088】(実施例10)図10は本発明の実施例1
0の温度調節装置の構成図である。なお、実施例1と同
一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。実施
例1と異なる点は、座席36の乗員が着座する座部38
に熱伝導部21を配置した場合は、乗員の背中が接する
背部39に対流部23を配置し、座部38に対流部23
を配置した場合は、背部39に熱伝導部21を配置する
ように構成したところである。
【0089】以上のように構成された温度調節装置につ
いて、以下、その動作、作用を説明する。なお、図では
座部に熱伝導部、背部に対流部を配置した場合で表示し
ている。
【0090】座部38に熱伝導部21を配置し、背部3
9に対流部23を配置した場合は、座部38に使用者の
臀部があるため、熱伝導部21による熱伝導で座席カバ
ー37から臀部を冷却加温し、背部39に使用者の背中
があるため、対流部23による冷温風で座席カバー37
から背中を冷却加温する。背中に汗が出やすい使用者に
は、背部39に対流部23を設ると汗のむれ感の解消に
効果がある。
【0091】一方、座部38に対流部23を配置し、背
部39に熱伝導21部を配置した場合は、対流導部23
による冷温風で座席カバー37から臀部を冷却加温し、
熱伝導部21による熱伝導で座席カバー37から背中を
冷却加温する。下半身に汗が出やすい使用者には、座部
38に対流部23を設けると汗のむれ感の解消に効果が
ある。
【0092】以上のように、本実施例においては、冷温
風の吹き出しと熱伝導を座部38と背部39で分けるこ
とにより、冷却と加温の快適感の違いなどに対応した使
用ができる。
【0093】(実施例11)図11は本発明の実施例1
1の温度調節装置の斜視図である。なお、実施例1と同
一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。実施
例1と異なる点は、座席36の乗員が着座する座部38
と乗員の背中が接する背部39の両方もしくはどちらか
一方において、座部38の領域内または背部39の領域
内を熱伝導部21と対流部23が領域を分離して冷却ま
たは加温するように構成したところである。40は中央
部、41は周辺部である。
【0094】以上のように構成された温度調節装置につ
いて、以下、その動作、作用を説明する。なお、図では
中央部に対流部を配置し、周辺部に熱伝導部を配置した
場合を表示している。
【0095】座部38または背部39の領域において、
例えば、中央部40に対流部23を配置し、周辺部41
に熱伝導部21を配置した場合、中央部40は対流部2
3による冷温風で冷却加温される。周辺部41は熱伝導
部21による熱伝導で冷却加温される。使用者の身体は
通常、中央部40に接するため、汗が出やすい使用者に
は、汗のむれ感の解消に効果がある。さらに周辺部41
は手などで接触するため、熱伝導が冷温感が感じやす
い。
【0096】一方、中央部40に熱伝導部21を配置
し、周辺部41に対流部23を配置した場合、中央部4
0は熱伝導部21による熱伝導で冷却加温され、周辺部
41は対流部23による冷温風で冷却加温される。この
場合は、使用者の身体は通常、中央部40に接するた
め、熱伝導で冷温感を感じ、周辺部41の冷温風の吹き
出しが身体の周辺を沿って流れ、手などに汗が出やすい
使用者には、汗のむれ感の解消に効果がある。
【0097】以上のように、本実施例においては、座部
38の領域内または背部39の領域内を熱伝導部21と
対流部23が領域を分離して冷却または加温すること
で、使用者の身体の部位毎に対流部23による冷温風
と、熱伝導21による冷却または加温を効果的に分け、
冷温感を感じやすくし、汗のむれ感の解消などに効果が
ある。
【0098】(実施例12)実施例1と異なる点は、車
両の内外の環境条件または走行条件で運転状態を制御す
るように構成したところである。
【0099】以上のように構成された温度調節装置につ
いて、以下、その動作、作用を説明する。
【0100】車両の内外の環境条件または走行条件を検
出し、座席の温度条件を設定して制御する。
【0101】以上のように、本実施例においては、車両
の内外の環境条件または走行条件で運転状態を制御する
ため、快適な環境で車両の走行が行われる。
【0102】
【発明の効果】以上の説明から明らかのように本発明に
よれば次の効果を奏する。
【0103】被温度調節部は冷温風の吹き出しによる対
流と熱伝導部からの熱伝導で場所を分けて冷却または加
温されるため、例えば、夏季において使用者の身体の部
位別に分けて、ほぼ均一に短時間で低下させる場所は熱
伝導部を配置し、風で汗を除去し、むれ感を解消する場
所には対流部を配置して運転すれば、快適性がより向上
する。
【0104】また、請求項2記載の発明によれば、温度
調節部は対流部による冷温風の吹き出しと熱伝導部から
の熱伝導を少なくとも一方のみで行うことが選択できる
ため、とくに、夏季では、対流部からの冷風で汗を除去
し、むれ感を解消できる。また、冬季においては、温風
に熱交換すると温度上昇が小さく、温かさが弱くなる
が、熱伝導部の熱伝導では温度上昇が大きくとれ、温か
さが増大して快適性が向上する。
【0105】また、請求項7記載の発明によれば、被温
度調節部は熱伝導部からの熱伝導により冷却または加温
される場所と対流部からの風が吹き出す場所に分かれる
ため、例えば、夏季において使用者の身体の部位に応じ
て、熱伝導でほぼ均一に冷却させると快適な場所に熱伝
導部を配置し、風を吹かすだけで汗を除去し、むれ感を
解消でき、快適になる場所には対流部を配置すれば、よ
り、快適感が得られる。
【0106】また、請求項9記載の発明によれば、被温
度調節部としての座席カバーは冷温風の吹き出しによる
対流と熱伝導部からの熱伝導互いに別の場所を冷却また
は加温されるため、例えば夏季の使用者の状況を考慮し
て、身体の部位別に分け、腰または臀部は均一に温度を
低下低下させる場所として熱伝導部を配置し、背中、上
肢は汗を除去し、むれ感を解消する場所として対流部を
配置して運転すれば、快適性がより向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における温度調節装置の構成
【図2】本発明の実施例2における温度調節装置の制御
のフローチャート
【図3】本発明の実施例3における温度調節装置の構成
【図4】本発明の実施例4における温度調節装置の構成
【図5】本発明の実施例5における温度調節装置の構成
【図6】本発明の実施例6における温度調節装置の構成
【図7】本発明の実施例7における温度調節装置の構成
【図8】本発明の実施例8における温度調節装置の構成
【図9】本発明の実施例9における温度調節装置を内蔵
した座席の構成図
【図10】本発明の実施例10における温度調節装置を
内蔵した座席の構成図
【図11】本発明の実施例11における温度調節装置を
内蔵した座席の斜視図
【図12】従来の温度調節装置を内蔵した座席の構成図
【図13】従来の他の温度調節装置を内蔵した座席の構
成図
【符号の説明】
20 熱源 21 熱伝導部 22 送風機 23 対流部 24 被温度調節部 25 吹き出し孔 26 制御部 27 対流部熱源熱 28 熱伝導部熱源 29 冷温風量調整手段 30 伝熱量調整手段 31 ペルチェモジュール 32 冷却または加温する面 33 冷温熱交換器 34 廃熱する面 35 廃熱熱交換器 36 座席 37 座席表面カバー 38 座部 39 背部 40 中央部 41 周辺部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野澤 真太郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3B084 JA02 JA05 JG03 JG06

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却または加温する熱源と、この熱源か
    らの熱を熱伝導で拡散する熱伝導部と、送風機と、この
    送風機の風を前記熱源の熱による冷温風、または単なる
    風として吹き出す対流部と、前記熱伝導部と前記対流部
    が互いに別の場所を冷却または加温して温度が調節され
    る被温度調節部とを備えた温度調節装置。
  2. 【請求項2】 熱伝導部と対流部が互いに別の場所を冷
    却または加温して温度を調節する被温度調節部の温度の
    調節は少なくとも一方のみで行う請求項1記載の温度調
    節装置。
  3. 【請求項3】 熱源は熱伝導部と対流部にそれぞれ設
    け、前記熱伝導部と前記対流部による運転にそれぞれの
    熱源を対応させた請求項2記載の温度調節装置。
  4. 【請求項4】 熱源は熱伝導部と対流部に共通とした請
    求項2記載の温度調節装置。
  5. 【請求項5】 被温度調節部の温度の調節を熱伝導部に
    より行うように選択した場合、共通にした熱源は運転を
    行い、対流部から冷温風が被温度調節部に搬送されない
    ようにする冷温風量調整手段を設けた請求項4記載の温
    度調節装置。
  6. 【請求項6】 被温度調節部の温度の調節を対流部によ
    り行うように選択した場合、共通にした熱源は運転を行
    い、熱伝導部に熱源から熱が伝わらないようにする伝熱
    量調整手段を設けた請求項4記載の温度調節装置。
  7. 【請求項7】 被温度調節部の温度の調節を熱伝導部に
    より行い、対流部は単なる風として吹き出すように選択
    できる請求項1記載の温度調節装置。
  8. 【請求項8】 熱源はペルチェモジュールを用いた請求
    項1〜7のいずれか1項記載の温度調節装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8記載の温度調節装置を座席
    本体に内蔵し、被温度調節部を前記座席本体の乗員と接
    する座席カバーとした座席。
  10. 【請求項10】 座席の乗員が着座する座部に熱伝導部
    を配設した場合は、乗員の背中が接する背部に対流部を
    配設し、前記座部に前記対流部を配設した場合は、背部
    に前記熱伝導部を配設した請求項9記載の座席。
  11. 【請求項11】 座席の乗員が着座する座部と乗員の背
    中が接する背部の両方もしくはどちらか一方において、
    座部の領域内または背部の領域内を熱伝導部と対流部が
    領域を分離して冷却または加温する請求項9記載の座
    席。
  12. 【請求項12】 車両の内外の環境条件または走行条件
    で運転状態を制御する請求項9、10又は11記載の座
    席。
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