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JP4175000B2 - 温度調節装置およびこの装置を内蔵した座席 - Google Patents

温度調節装置およびこの装置を内蔵した座席 Download PDF

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JP4175000B2
JP4175000B2 JP2002052747A JP2002052747A JP4175000B2 JP 4175000 B2 JP4175000 B2 JP 4175000B2 JP 2002052747 A JP2002052747 A JP 2002052747A JP 2002052747 A JP2002052747 A JP 2002052747A JP 4175000 B2 JP4175000 B2 JP 4175000B2
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temperature sensor
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浩 宇野
充 米山
真太郎 野澤
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Panasonic Corp
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    • F25B2321/02Details of machines, plants or systems, using electric or magnetic effects using Peltier effects; using Nernst-Ettinghausen effects
    • F25B2321/021Control thereof
    • F25B2321/0212Control thereof of electric power, current or voltage

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  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に自動車の座席温度を一定に温度調節して常に快適な温度に保つ温度調節装置およびこの装置を内蔵した座席に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の温度調節装置を内蔵した座席としては、特表平9−505497号公報に記載されているようなものがあった。図17は、前記公報に記載された従来の温度調節装置を内蔵した座席を示すものである。
【0003】
図17において、温度調節装置を内蔵した座席は背当部1と着座部2からなる自動車用の座席3と、ペルチェモジュール4と、このペルチェモジュール4に接続され、空気流を冷却または加温する主熱交換器5および廃熱を空気流に熱交換する廃熱熱交換器6と、背当部1と着座部2の乗員が座る座席3の表面カバー7に設け、空気流を吹き出す空気流吹出孔8と、主熱交換器5から空気流吹出孔8に連通し、吹出す空気流を搬送するために背当部1と着座部2の内部に設けた空気流通路9と、廃熱熱交換器6から廃熱空気流を搬送する廃熱空気流通路10と、ペルチェモジュール4に接続した主熱交換器5および廃熱熱交換器6に空気流を搬送する主ファン11および不用ファン12と、ペルチェモジュールの主熱交換器側面に取り付けられた温度センサー13と、制御器14とから構成されていた。
【0004】
そして、自動車の運転時にペルチェモジュール4と主ファン11および不用ファン12が駆動し、夏季では、主ファン11で搬送された空気流はペルチェモジュール4で伝熱された主熱交換器5で冷却されて、空気流通路9で搬送され、空気流吹出孔8から冷風として吹出していた。ペルチェモジュール4で伝熱された廃熱熱交換器6で加温された廃熱空気流は廃熱空気流通路10から廃熱として吹出していた。一方、冬季では、主ファン11で搬送された空気流はペルチェモジュール4で伝熱された主熱交換器5で加温されて、空気流通路9で搬送され、空気流吹出孔8から温風として吹出していた。ペルチェモジュール4で伝熱された廃熱熱交換器6で冷却された廃熱空気流は廃熱空気流通路10から廃熱として吹出していた。このようにして、乗員の背中および臀部を冷却または加温して座席の空調が行われていた。
【0005】
また、温度調節制御は次のように行われていた。冷房モードにおいて、温度センサー13により検出された温度は制御器に送られ、温度が約303°Kより下の場合、乗員が温度を設定してから6分以上経過するまで、ペルチェモジュール4への供給電力は変わらず、経過後はペルチェモジュール4へのパワーは25%に減らされる。温度が303°Kより下でない場合、ペルチェモジュール4への供給電力は乗員が温度を設定した値で維持されていた。
【0006】
加熱モードに設定したときは、温度が約339°Kより下の場合、ペルチェモジュール4への供給電力は変わらない。温度が339°Kから349°Kの範囲の場合、ペルチェモジュール4へのパワーは温度が339°Kより下になるまで25%減少させていた。そして、ペルチェモジュール4へのパワーを減らすことで、ペルチェモジュール4の加熱し過ぎを防いでいた。
【0007】
ペルチェモジュール4を設けた主熱交換器の側面の温度が200°Kより下、349°Kより上である場合、ペルチェモジュールが加熱、または冷房モードかどうかにに係わらず、制御器14はペルチェモジュールを動作停止し、主ファン11及び不用ファン12の動作を維持する。この温度状況はシステムの故障であるため、このような制御をしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記従来の装置では、温度が約339°Kよりも高いまたは低いに関係なく、6分以上経過するまでペルチェモジュールへの供給電力は変わらないが、冷房温度は時間とともに低下しているため、温度変化が大きくなり、一定温度に調節し難く、快適性が損なわれるという課題があった。また、冷房モードで6分以上経過し、温度が約339°Kより下の場合、ペルチェモジュール4への供給電力は25%に減らしているが、ペルチェモジュール4は供給電力を瞬時に大きく変化させると、ペルチェモジュール4自体の温度が大きく変化し、熱膨張と熱収縮により信頼性が損なわれ、装置は冷却、加温の機能が停止するという課題があった。
【0009】
本発明は前記従来の課題を解決するもので、ペルチェモジュール4への供給電力を連続的に緩やかに変化させて信頼性を確保するとともに、冷却温度も温度変化が小さく、一定温度に調節し、快適に座れるようにした温度調節装置およびこの装置を内蔵した座席を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明の温度調節装置は、ペルチェモジュールと、このペルチェモジュールの冷却熱または加温熱により冷風または温風に熱交換するために送風する送風機と、冷風または温風に熱交換された空気を被温度調節部カバーに設けた吹き出し孔に導く通風路と、この通風路を形成し、前記被温度調節部カバーの芯材となるパッドと、冷却出力の温度を検出する温度センサーと、前記温度センサーの検出値でペルチェモジュールを制御する制御部とから構成され、この制御部は冷房運転に運転モードが設定されると、ペルチェモジュールへの供給電力を初期値から経過時間に応じて減少させていき、所定の経過時間毎に、検出される前記温度センサーの検出値が、所定値以下の場合は供給電力を経過時間に応じて減少させ、所定値以上の場合は、供給電力を経過時間に応じて増大するように制御するものである。
【0011】
このようにして、所定の経過時間毎にペルチェモジュールまたはその出力を温度センサーにより検出した検出値と所定値とを制御部が比較判定するため、ペルチェモジュールへの供給電力を瞬時に大きく変化させることがなくなり、ペルチェモジュールの信頼性が向上する。また、所定の経過時間を適切に設定すれば、温度変化が小さく、一定温度に調節でき、快適性が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、ペルチェモジュールと、このペルチェモジュールの冷却熱または加温熱により冷風または温風に熱交換するために送風する送風機と、冷風または温風に熱交換された空気を被温度調節部カバーに設けた吹き出し孔に導く通風路と、この通風路を形成し、前記被温度調節部カバーの芯材となるパッドと、冷却出力の温度を検出する温度センサーと、前記温度センサーの検出値でペルチェモジュールを制御する制御部とから構成され、この制御部は冷房運転に運転モードが設定されると、まず、ペルチェモジュールへの供給電力を初期値から経過時間に応じて減少させていき、所定の経過時間毎に、前記温度センサーの検出値を受けて、所定値以下の場合はペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて減少させ、検出値が所定値以上の場合は、ペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて増大させる構成にしているため、冷房モード運転に設定すると、制御部で送風機とペルチェモジュールに電力が供給され、送風機によりペルチェモジュールに供給された空気は冷風に熱交換される。同時に、制御部はペルチェモジュールへの供給電力を初期値を最大値として経過時間に応じて初期値から減少させていく。そして所定の経過時間毎にペルチェモジュールまたはその出力を温度センサーにより検出した検出値と所定値とを制御部が比較判定し、所定値より低い場合はその時点でのペルチェモジュールへの供給電力から経過時間に応じて減少させる。所定値より高い場合はペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて増大させる。
【0013】
このようにして、所定の経過時間毎にペルチェモジュールまたはその出力を温度センサーにより検出した検出値と所定値とを制御部が比較判定するため、ペルチェモジュールへの供給電力を瞬時に大きく変化させることがなくなり、ペルチェモジュールの信頼性が向上する。また、所定の経過時間を適切に設定すれば、温度変化が小さく、一定温度に調節でき、快適性が向上する。
【0014】
請求項2に記載の発明は、ペルチェモジュールと、このペルチェモジュールの冷却熱または加温熱により冷風または温風に熱交換するために送風する送風機と、冷風または温風 に熱交換された空気を被温度調節部カバーに設けた吹き出し孔に導く通風路と、この通風路を形成し、前記被温度調節部カバーの芯材となるパッドと、冷却出力の温度を検出する温度センサーと、前記温度センサーの検出値でペルチェモジュールを制御する制御部とから構成され、この制御部は冷房運転運転モードが設定されると、ペルチェモジュールへの供給電力は、ある所定時間内は初期値を維持し、次にペルチェモジュールへの供給電力を初期値から経過時間に応じて減少させていき、所定の経過時間毎に、前記温度センサーの検出値を受けて、所定値以下の場合はペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて減少させ、検出値が所定値以上の場合は、ペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて増大させる構成にしたため、冷房モード運転に設定すると、制御部で送風機とペルチェモジュールに電力が供給され、送風機によりペルチェモジュールに供給された空気は冷風に熱交換される。同時に、制御部は所定時間内はペルチェモジュールへの供給電力を初期値を維持する。次に、所定時間に到達すると、ペルチェモジュールへの供給電力を初期値を最大値として経過時間に応じて初期値から減少させていく。そして所定の経過時間毎にペルチェモジュールまたはその出力を温度センサーにより検出した検出値と所定値とを制御部が比較判定し、所定値より低い場合はその時点でのペルチェモジュールへの供給電力から経過時間に応じて減少させる。所定値より高い場合はペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて増大させる。
【0015】
このようにして、所定の経過時間毎にペルチェモジュールまたはその出力を温度センサーにより検出した検出値と所定値とを制御部が比較判定するため、ペルチェモジュールへの供給電力を瞬時に大きく変化させることがなくなり、ペルチェモジュールの信頼性が向上する。また、所定の経過時間を適切に設定すれば、温度変化が小さく、一定温度に調節でき、快適性が向上する。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2の記載において、温度センサーが検出する冷却出力の温度はペルチェモジュールで冷却された冷風温度としたため、運転をすると、温度センサーは冷風温度を検出し、制御部は温度センサーにより検出した冷風温度と所定値とを比較判定し、所定値以下の場合はペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて減少させ、検出した冷風温度が所定値以上の場合は、ペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて増大させる。
【0017】
このようにして、冷却出力の温度として冷風温度を検出するため、温度センサーを設ける場所はペルチェモジュールの近傍でよく、装置として一体化、ユニット化が図られやすい。また、冷風温度は冷却出力を代表する温度であり、温度制御が適切に行われ、快適性が向上する。
【0018】
請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2の記載において、温度センサーが検出する冷却出力の温度はペルチェモジュールの温度としたため、運転をすると、温度センサーはペルチェモジュールの低温面の温度を検出し、制御部は温度センサーにより検出したペルチェモジュールの温度と所定値とを比較判定し、所定値以下の場合はペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて減少させ、検出した冷風温度が所定値以上の場合は、ペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて増大させる。
【0019】
このようにして、冷却出力の温度としてペルチェモジュールの温度を検出するため、温度センサーを設ける場所はペルチェモジュールでよく、装置として一体化、ユニット化が図られやすい。また、ペルチェモジュールの温度は冷却出力の発生源であり、この温度を検出して温度制御をすると応答性と制御の精度が向上し、この制御による快適性も向上する。
【0020】
または、請求項1または請求項2の記載において、温度センサーが検出する冷却出力の温度はペルチェモジュールと熱交換する熱交換器の温度としたことにより、運転をすると、温度センサーは熱交換の温度を検出し、制御部は温度センサーにより検出した熱交換器の温度と所定値とを比較判定し、所定値以下の場合はペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて減少させ、検出した熱交換器の温度が所定値以上の場合は、ペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて増大させる。
【0021】
このようにして、冷却出力の温度としてペルチェモジュールと熱交換する熱交換器の温度を検出するため、温度センサーを設ける場所は熱交換器でよく、装置として一体化、ユニット化が図られやすい。また、熱交換器の温度は冷却出力の発生源であるペルチェモジュールの温度と近似しており、この温度を検出して温度制御をすると応答性と制御の精度が向上し、この制御による快適性も向上する。
【0022】
請求項5に記載の発明は、請求項1または請求項2の記載において、温度センサーが検出する冷却出力の温度は被温度調節部カバーの温度としたことにより、運転をすると、温度センサーは被温度調節部カバーの温度を検出し、制御部は温度センサーにより検出した被温度調節部カバーの温度と所定値とを比較判定し、所定値以下の場合はペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて減少させ、検出した被温度調節部カバーの温度が所定値以上の場合は、ペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて増大させる。
【0023】
このようにして、冷却出力の温度として被温度調節部カバーの温度を検出するため、冷却出力の最終到達対象である被温度調節部カバー自体の温度を検出して温度制御をすると、制御の精度が向上し、この制御による快適性も向上する。
【0024】
または、請求項1または請求項2の記載において、温度センサーが検出する冷却出力の温度は、パッドと被温度調節部カバーの間に温度センサーを設けて検出する温度としたことにより、冷房モードでは前記温度センサーはパッドと被温度調節部カバーの間の温度を検出する。制御部は温度センサーにより検出した被温度調節部カバーの温度と所定値とを比較判定し、所定値以下の場合はペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて減少させ、検出した被温度調節部カバーの温度が所定値以上の場合は、ペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて増大させる。
【0025】
このようにして、温度センサーはパッドと被温度調節部カバーの間の温度を検出するため、最終冷却対象である被温度調節部カバーの温度を近似して検出するため、制御の精度が向上し、この制御による快適性も向上する。
【0026】
または、請求項1または請求項2の記載において特、温度センサーが検出する冷却出力の温度は、前記被温度調節部カバーと前記パッドの間に通気層を設け、この通気層に温度センサーを設けて検出する温度としてもよく、温度センサーは通気層を通過してくる冷風の温度を検出する。
【0027】
このようにして、温度センサーは通気層を通過してくる冷風の温度を検出するため、最終冷却対象である被温度調節部カバーの温度を近似して検出し、制御の精度が向上し、この制御による快適性も向上する。
【0028】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項の記載において、ペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて減少させる制御法は、供給電力をY、供給電力の初期値をB、経過時間をT、定数をAとすると、Y=−AT+Bとした構成により、制御部はペルチェモジュールへの供給電力を初期値Bを最大値として経過時間Tに応じて初期値BからーATで減少させていく。
【0029】
このようにして、最終の冷却対象である被温度調節部カバーは初期値Bを最大値にして連続して冷却すると、冷やしすぎになり、一定温度に調節することがしに困難になるが、Y=−AT+Bの関数式で冷却出力を経過時間に比例して減少させていくと、被温度調節部カバーは一定温度に近似し、冷やしすぎが防止できる。
【0030】
または、請求項1〜5のいずれか1項の記載において、ペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて増大させる制御法は、供給電力をY、判定した時点での供給電力をB、判定した時点からの経過時間をT、定数をAとすると、Y=A・T+Bとした構成により、制御部は温度センサーにより検出した冷却出力の温度と所定値とを比較判定し、所定値以下の場合はペルチェモジュールへの供給電力を判定した時点での供給電力Bから経過時間Tに応じてA・Tで増大させていく。
【0031】
このようにして、最終の冷却対象である被温度調節部カバーが目標よりも高くなった場合、供給電力を最大値にして冷却すると、逆に冷やしすぎになり、一定温度に調節することが困難になるが、Y=AT+Bの関係式で冷却出力を経過時間に比例して増大させていくと、被温度調節部カバーは一定温度に近似し、冷やしすぎが防止できる。
【0032】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の温度調節装置を内蔵し、被温度調節部カバーは座席の乗員と接する座席カバーとした座席に構成したことで、温度調節装置を運転すると、熱交換された冷風は座席カバーから吹きだし冷却する。そして、ペルチェモジュールへの供給電力は初期値を最大にして経過時間に応じて減少させていく。そして所定の経過時間毎にペルチェモジュールまたはその出力を温度センサーにより検出した検出値と所定値とを制御部が比較判定し、ペルチェモジュールへの供給電力を制御する。
【0033】
このようにして、温度調節装置を内蔵し、被温度調節部カバーは座席の乗員と接する座席カバーとした座席としたため、座席カバーの人体に接する領域は、温度をほぼ均一に短時間で冷却または加温できる。とくに夏季では、冷風で汗を除去し、むれ感を解消できる。冬季では、被温度調節部カバーとしての座席の座席カバーの温度上昇幅が大きくなり、暖かく感じ、快適性が向上する。
【0034】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0035】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における温度調節装置の構成図、図2は制御のフローチャート、図3は作動特性図を示すものである。
【0036】
図1および図2において、20は冷却または加温するペルチェモジュールであり、冷温熱交換器21で通過する空気を冷却または加温する。23は廃熱熱交換器で廃熱を通過する空気と熱交換する。25は送風機であり、冷温熱交換器21およびで廃熱熱交換器23に送風する。26はパッドであり、冷温熱交換器21と接続して、冷温熱交換器21で熱交換された空気を被温度調節部カバー28に設けた吹き出し孔29に導く通風路30を形成している。31は温度センサーで冷却出力の温度を検出する。32は制御部で温度センサー31の検出値でペルチェモジュール20への供給電力を制御する。
【0037】
以上の作動で冷房運転モードの場合を図3により説明する。図は横軸を経時時間、縦軸の下部は温度センサー31により検出した検出値、上部はペルチェモジュール20への供給電力としている。運転を開始すると、ペルチェモジュール20への供給電力を経時時間に応じて初期値を最大にして減少させていくが、図の下部では、所定の経過時間で検出値が所定値に到達せず、高い温度の場合をA、所定値に到達し、同等をB、所定値以下になり、低い温度の場合をCで示している。図の上部では、所定の経過時間までは、ペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて初期値を最大にして減少させていることを示し、以降では所定値より高いAはペルチェモジュール20への供給電力を再び初期値に戻し、経過時間に応じて減少させている。所定値とほぼ同等になっているBでは、その時点での供給電力で持続していることを示す。所定値より低いCでは、ペルチェモジュール20への供給電力を再び初期値に戻し、経過時間に応じて減少させていることを示す。
【0038】
以上のように構成された温度調節装置について、以下、その動作、作用を説明する。
【0039】
運転をすると、S1から進み、送風機25によりペルチェモジュール20に供給された空気は冷温風に熱交換され、温度センサー31により、例えば、冷温風の温度を出力として検出する。制御部32はペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて変化させ、S2では経過時間に応じて減少させていく。所定の経過時間毎に例えば、ペルチェモジュール20で熱交換された冷温風の温度を温度センサー31の検出値を所定値と比較判定する。S3においては所定の経過時間に達していれば、S4に進む。冷房モードであれば、S5に進み、減少させる変化で検出値が所定値より低い場合はS6に進み、減少させる変化を継続する。NOではS7に進み、検出値が所定値とほぼ同等になっている場合は、S8に進み、その時点での供給電力で持続する。減少させる変化で検出値が所定値より高い場合は、NOになりS9に進み、逆に増大させる変化に移行する。
【0040】
また、暖房モード運転の場合は送風機25とペルチェモジュール20に電力が供給され、送風機25によりペルチェモジュール20に供給された空気は温風に熱交換される。同時にペルチェモジュール20への供給電力は初期値を最大にして経過時間に応じて減少させていく。そして所定の経過時間毎にS10において、ペルチェモジュール20またはその出力を温度センサー31により検出した検出値と所定値とを制御部32が比較判定し、冷房モード運転の場合と逆に制御する。
【0041】
以上のように、本実施例においては、所定の経過時間毎にペルチェモジュール20またはその出力を温度センサー31により検出した検出値と所定値とを制御部32が比較判定するため、ペルチェモジュール20への供給電力を瞬時に大きく変化させることがなくなり、ペルチェモジュール20の信頼性が向上する。また、所定の経過時間を適切に設定すれば、温度変化が小さく、一定温度に調節でき、快適性が向上する。
【0042】
(実施例2)
図4は本発明の実施例2の温度調節装置の制御のフローチャートを示すものである。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0043】
実施例1と異なる点は、冷房運転に運転モードが設定されると、まず、ペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて初期値から減少させていき、所定の経過時間毎に前記温度センサー31の検出値を受けて、所定値以下の場合はその時点でのペルチェモジュール20への供給電力を維持し、検出値が所定値以上の場合はペルチェモジュール20への供給電力を再び、初期値に戻し、経過時間に応じて減少させる制御法とした制御部32を設けたところである。
【0044】
以上のように構成された温度調節装置について、以下、その動作、作用を説明する。冷房モード運転に設定すると、制御部32で送風機25とペルチェモジュール20に電力が供給され、送風機25によりペルチェモジュール20に供給された空気は冷風に熱交換される。同時に、制御部32はS2において、ペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて初期値を最大にして減少させていく。そしてS3で所定の経過時間に到達したか判定し、所定の経過時間毎にS5に進み、ペルチェモジュール20またはその出力を温度センサー31により検出した検出値と所定値とを比較判定し、所定値より低い場合はS6に進み、その時点でのペルチェモジュール20への供給電力を維持させる。所定値より高い場合はS7に進み、ペルチェモジュール20への供給電力を再び初期値に戻し、経過時間に応じて減少させる。以下、この動作を繰り返す。また、暖房の場合はS8に進み、暖房の制御を行う。
【0045】
以上のように、本実施例においては、所定の経過時間毎にペルチェモジュール20またはその出力を温度センサー31により検出した検出値と所定値とを制御部32が比較判定するため、ペルチェモジュール20への供給電力を瞬時に大きく変化させることがなくなり、ペルチェモジュール20の信頼性が向上する。また、所定の経過時間を適切に設定すれば、温度変化が小さく、一定温度に調節でき、快適性が向上する。
【0046】
(実施例3)
図5は本発明の実施例3の温度調節装置の制御のフローチャートである。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0047】
実施例1と異なる点は、冷房運転に運転モードが設定されると、ペルチェモジュール20への供給電力は、ある所定時間内は初期値を維持し、次に経過時間に応じて初期値から減少させていき、所定の経過時間毎に前記温度センサー31の検出値を受けて、所定値以下の場合はその時点でのペルチェモジュール20への供給電力を維持し、検出値が所定値以上の場合はペルチェモジュール20への供給電力を再び初期値に戻し、経過時間に応じて減少させる制御法とした制御部32を設けたところである。
【0048】
以上のように構成された温度調節装置について、以下、その動作、作用を説明する。冷房モード運転に設定すると、制御部32で送風機25とペルチェモジュール20に電力が供給され、送風機25によりペルチェモジュール20に供給された空気は冷風に熱交換される。同時に、制御部32はS2で所定時間内であるか判定し、ペルチェモジュール20への供給電力をある所定時間内は初期値を最大値として維持する。次に、所定時間に到達すると、S4に進み、ペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて初期値から減少させていく。そしてS5で所定の経過時間に到達したか判定し、所定の経過時間毎にS7に進み、ペルチェモジュール20またはその出力を温度センサー31により検出した検出値と所定値とを制御部32が比較判定し、所定値より低い場合はS8に進み、その時点でのペルチェモジュール20への供給電力を維持させる。所定値より高い場合はS9に進み、ペルチェモジュール20への供給電力を再び初期値に戻し、経過時間に応じて減少させる。以下、この動作を繰り返す。また、暖房の場合はS10に進み、暖房の制御を行う。
【0049】
以上のように、本実施例においては、ある所定時間内は初期値を維持するため、冷却が速くでき、次に所定の経過時間毎にペルチェモジュール20またはその出力を温度センサー31により検出した検出値と所定値とを制御部32が比較判定するため、ペルチェモジュール20への供給電力を瞬時に大きく変化させることがなくなり、ペルチェモジュール20の信頼性が向上する。また、所定の経過時間を適切に設定すれば、温度変化が小さく、一定温度に調節でき、快適性が向上する。
【0050】
(実施例4)
図6は本発明の実施例4の温度調節装置の制御のフローチャートである。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0051】
実施例1と異なる点は、冷房運転に運転モードが設定されると、まず、ペルチェモジュール20への供給電力を初期値から経過時間に応じて減少させていき、所定の経過時間毎に、前記温度センサー31の検出値を受けて、所定値以下の場合はペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて減少させ、検出値が所定値以上の場合は、ペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて増大させる制御法とした制御部32を設けて構成したところである。
【0052】
以上のように構成された温度調節装置について、以下、その動作、作用を説明する。冷房モード運転に設定すると、制御部32で送風機25とペルチェモジュール20に電力が供給され、送風機25によりペルチェモジュール20に供給された空気は冷風に熱交換される。同時に、制御部32はS2でペルチェモジュール20への供給電力初期値を最大値として経過時間に応じて初期値から減少させていく。そしてS3で所定の経過時間に到達したか判定し、所定の経過時間毎にS5に進み、ペルチェモジュール20またはその出力を温度センサー31により検出した検出値と所定値とを比較判定し、所定値より低い場合はS8に進み、ペルチェモジュール20への供給電力をその時点でのペルチェモジュール20への供給電力から経過時間に応じて減少させる。所定値より高い場合はS9に進み、その時点でのペルチェモジュール20への供給電力から経過時間に応じて増大させる。以下、この動作を繰り返す。また、暖房の場合はS8に進み、暖房の制御を行う。
【0053】
以上のように、本実施例においては、所定の経過時間毎にペルチェモジュール20またはその出力を温度センサー31により検出した検出値と所定値とを制御部32が比較判定するため、ペルチェモジュール20への供給電力を瞬時に大きく変化させることがなくなり、ペルチェモジュール20の信頼性が向上する。また、所定の経過時間を適切に設定すれば、温度変化が小さく、一定温度に調節でき、快適性が向上する。
【0054】
(実施例5)
図7は本発明の実施例5の温度調節装置の制御のフローチャートである。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0055】
実施例1と異なる点は、冷房運転で運転モードが設定されると、ペルチェモジュール20への供給電力は、ある所定時間内は初期値を維持し、次にペルチェモジュール20への供給電力を初期値から経過時間に応じて減少させていき、所定の経過時間毎に、前記温度センサー31の検出値を受けて、所定値以下の場合はペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて減少させ、検出値が所定値以上の場合は、ペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて増大させる制御法とした制御部32を設けて構成したところである。
【0056】
以上のように構成された温度調節装置について、以下、その動作、作用を説明する。冷房モード運転に設定すると、制御部32で送風機25とペルチェモジュール20に電力が供給され、送風機25によりペルチェモジュール20に供給された空気は冷風に熱交換される。同時に、制御部32はS2で所定時間内であるか判定し、ペルチェモジュール20への供給電力をある所定時間内はS3に進み、初期値を最大値として維持する。次に、所定時間に到達すると、S4に進み、制御部32はペルチェモジュール20への供給電力を初期値を最大値として経過時間に応じて初期値から減少させていく。そしてS5で所定の経過時間に到達したか判定し、所定の経過時間毎にS7に進み、ペルチェモジュール20またはその出力を温度センサー31により検出した検出値と所定値とを制御部32が比較判定し、所定値より低い場合はS8に進み、その時点でのペルチェモジュール20への供給電力からさらに、経過時間に応じて減少させる。所定値より高い場合はS9に進み、ペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて増大させる。以下、この動作を繰り返す。また、暖房の場合はS10に進み、暖房の制御を行う。
【0057】
以上のように、本実施例においては、所定の経過時間毎にペルチェモジュール20またはその出力を温度センサー31により検出した検出値と所定値とを制御部32が比較判定するため、ペルチェモジュール20への供給電力を瞬時に大きく変化させることがなくなり、ペルチェモジュール20の信頼性が向上する。また、所定の経過時間を適切に設定すれば、温度変化が小さく、一定温度に調節でき、快適性が向上する。
【0058】
(実施例6)
図8は本発明の実施例6の温度調節装置の構成図である。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0059】
実施例1と異なる点は、温度センサー31が検出する冷却出力の温度はペルチェモジュール20で冷却された冷風温度としたところである。
【0060】
以上のように構成された温度調節装置について、以下、その動作、作用を説明する。運転をすると、温度センサー31は冷風温度を検出し、制御部32は温度センサー31により検出した冷風温度と所定値とを比較判定し、所定値以下の場合はペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて減少させ、検出した冷風温度が所定値以上の場合は、ペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて増大させる。
【0061】
以上のように、本実施例においては、冷却出力の温度として冷風温度を検出するため、温度センサー31を設ける場所はペルチェモジュール20の近傍でよく、装置として一体化、ユニット化が図られやすい。また、冷風温度は冷却出力を代表する温度であり、温度制御が適切に行われ、快適性が向上する。
【0062】
(実施例7)
図9は本発明の実施例7の温度調節装置の構成図である。なお実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。実施例1と異なる点は、温度センサー31が検出する冷却出力の温度はペルチェモジュール20の温度としたところである。
【0063】
以上のように構成された温度調節装置について、以下、その動作、作用を説明する。運転をすると、温度センサー31はペルチェモジュール20の低温面の温度を検出し、制御部32は温度センサー31により検出したペルチェモジュール20の温度と所定値とを比較判定し、所定値以下の場合はペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて減少させ、検出した冷風温度が所定値以上の場合は、ペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて増大させる。
【0064】
以上のように、本実施例においては、冷却出力の温度としてペルチェモジュール20の温度を検出するため、温度センサー31を設ける場所はペルチェモジュール20でよく、装置として一体化、ユニット化が図られやすい。また、ペルチェモジュール20の温度は冷却出力の発生源であり、この温度を検出して温度制御をすると応答性と制御の精度が向上し、この制御による快適性も向上する。
【0065】
(実施例8)
図10は本発明の実施例8の温度調節装置の構成図である。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0066】
実施例1と異なる点は、温度センサー31が検出する冷却出力の温度はペルチェモジュール20と熱交換する熱交換器の温度としたところである。
【0067】
以上のように構成された温度調節装置について、以下、その動作、作用を説明する。運転をすると、温度センサー31は熱交換器としての冷温熱交換器21の温度を検出し、制御部32は温度センサー31により検出した冷温熱交換器21の温度と所定値とを比較判定し、所定値以下の場合はペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて減少させ、検出した冷温熱交換器21の温度が所定値以上の場合は、ペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて増大させる。
【0068】
以上のように、本実施例においては、冷却出力の温度としてペルチェモジュール20と熱交換する熱交換器としての冷温熱交換器21の温度を検出するため、温度センサー31を設ける場所は冷温熱交換器21でよく、装置として一体化、ユニット化が図られやすい。また、冷温熱交換器21の温度は冷却出力の発生源であるペルチェモジュール20の温度と近似しており、この温度を検出して温度制御をすると応答性と制御の精度が向上し、この制御による快適性も向上する。
【0069】
(実施例9)
図11は本発明の実施例9の温度調節装置の構成図である。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0070】
実施例1と異なる点は、温度センサー31が検出する冷却出力の温度は被温度調節部カバー28の温度として構成したところである。
【0071】
以上のように構成された温度調節装置について、以下、その動作、作用を説明する。運転をすると、温度センサー31は被温度調節部カバー28の温度を検出し、制御部32は温度センサー31により検出した被温度調節部カバー28の温度と所定値とを比較判定し、所定値以下の場合はペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて減少させ、検出した被温度調節部カバー28の温度が所定値以上の場合は、ペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて増大させる。
【0072】
以上のように、本実施例においては、冷却出力の温度として被温度調節部カバー28の温度を検出するため、冷却出力の最終到達対象である被温度調節部カバー28自体の温度を検出して温度制御をすると、制御の精度が向上し、この制御による快適性も向上する。
【0073】
(実施例10)
図12は本発明の実施例10の温度調節装置の構成図である。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0074】
実施例1と異なる点は、温度センサー31が検出する冷却出力の温度は、前記パッド26と被温度調節部カバー28の間に温度センサー31を設けて検出する温度としたところである。
【0075】
以上のように構成された温度調節装置について、以下、その動作、作用を説明する。冷房モードでは前記温度センサー31はパッド26と被温度調節部カバー28の間の温度を検出する。制御部32は温度センサー31により検出した被温度調節部カバー28の温度と所定値とを比較判定し、所定値以下の場合はペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて減少させ、検出した被温度調節部カバー28の温度が所定値以上の場合は、ペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて増大させる。
【0076】
以上のように、本実施例においては、温度センサー31はパッド26と被温度調節部カバー28の間の温度を検出するため、最終冷却対象である被温度調節部カバー28の温度を近似して検出するため、制御の精度が向上し、この制御による快適性も向上する。
【0077】
(実施例11)
図13は本発明の実施例11の温度調節装置の構成図である。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0078】
実施例1と異なる点は、温度センサー31が検出する冷却出力の温度は、前記被温度調節部カバー28と前記パッド26の間に通気層33を設け、この通気層33に温度センサー31を設けて検出する温度としたところである。
【0079】
以上のように構成された温度調節装置について、以下、その動作、作用を説明する。温度センサー31は通気層33を通過してくる冷風の温度を検出する。
【0080】
以上のように、本実施例においては、温度センサー31は通気層33を通過してくる冷風の温度を検出するため、最終冷却対象である被温度調節部カバー28の温度を近似して検出するため、制御の精度が向上し、この制御による快適性も向上する。
【0081】
(実施例12)
図14は本発明の実施例12の温度調節装置におけるペルチェモジュール20への供給電力の特性図である。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0082】
実施例1と異なる点は、ペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて減少させる制御法は、供給電力をY、供給電力の初期値をB、経過時間をT、定数をAとすると、Y=ーAT+Bとしたところである。
【0083】
以上のように構成された温度調節装置について、以下、その動作、作用を説明する。制御部32はペルチェモジュール20への供給電力を初期値Bを最大値として経過時間Tに応じて初期値BからーATで減少させていく。
【0084】
以上のように、本実施例においては、最終の冷却対象である被温度調節部カバー28は初期値Bを最大値にして連続して冷却すると、冷やしすぎになり、一定温度に調節することがしに困難になるが、Y=ーAT+Bの関数式で冷却出力を経過時間に比例して減少させていくと、被温度調節部カバー28は一定温度に近似し、冷やしすぎが防止できる。
【0085】
(実施例13)
図15は本発明の実施例13の温度調節装置におけるペルチェモジュール20への供給電力の特性図である。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0086】
実施例1と異なる点は、ペルチェモジュール20への供給電力を経過時間に応じて増大させる制御法は、供給電力をY、判定した時点での供給電力をB、判定した時点からの経過時間をT、定数をAとすると、Y=A・T+Bとしたところである。
【0087】
制御部32は温度センサー31により検出した冷却出力の温度と所定値とを比較判定し、所定値以下の場合はペルチェモジュール20への供給電力を判定した時点での供給電力Bから経過時間Tに応じてA・Tで増大させていく。
【0088】
以上のように構成された温度調節装置について、以下、その動作、作用を説明する。以上のように、本実施例においては、最終の冷却対象である被温度調節部カバー28が目標よりも高くなった場合、供給電力を最大値にして冷却すると、逆に冷やしすぎになり、一定温度に調節することが困難になるが、Y=AT+Bの関数式で冷却出力を経過時間に比例して増大させていくと、被温度調節部カバー28は一定温度に近似し、冷やしすぎが防止できる。
【0089】
(実施例14)
図16は本発明の実施例14の温度調節装置を内蔵した座席の構成図である。なお、実施例1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
【0090】
実施例1と異なる点は、温度調節装置を内蔵し、被温度調節部カバー28は座席34の乗員と接する座席カバー35としたところである。
【0091】
以上のように構成された温度調節装置について、以下、その動作、作用を説明する。温度調節装置を運転すると、熱交換された冷風は座席カバー35から吹きだし冷却する。そして、ペルチェモジュール20への供給電力は初期値を最大にして経過時間に応じて減少させていく。そして所定の経過時間毎にペルチェモジュール20またはその出力を温度センサー31により検出した検出値と所定値とを制御部32が比較判定し、ペルチェモジュール20への供給電力を制御する。
【0092】
以上のように、本実施例においては、温度調節装置を内蔵し、被温度調節部カバー28は座席34の乗員と接する座席カバー35とした座席34としたため、座席カバー35の人体に接する領域は、温度をほぼ均一に短時間で冷却または加温できる。とくに夏季では、冷風で汗を除去し、むれ感を解消できる。冬季では、被温度調節部カバー28としての座席34の座席カバー35の温度上昇幅が大きくなり、暖かく感じ、快適性が向上する。
【0093】
【発明の効果】
以上のように、所定の経過時間毎にペルチェモジュールまたはその出力を温度センサーにより検出した検出値と所定値とを制御部が比較判定するため、ペルチェモジュールへの供給電力を瞬時に大きく変化させることがなくなり、ペルチェモジュールの信頼性が向上する。また、所定の経過時間を適切に設定すれば、温度変化が小さく、一定温度に調節でき、快適性が向上する。
【0094】
また、温度調節装置を内蔵し、被温度調節部カバーは座席の乗員と接する座席カバーとした座席としたため、座席カバーの人体に接する領域は、温度をほぼ均一に短時間で冷却または加温できる。とくに夏季では、冷風で汗を除去し、むれ感を解消できる。冬季では、被温度調節部カバーとしての座席の座席カバーの温度上昇幅が大きくなり、暖かく感じ、快適性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1における温度調節装置の構成図
【図2】 同温度調節装置の制御のフローチャート
【図3】 同温度調節装置の特性図
【図4】 本発明の実施例2における温度調節装置の制御のフローチャート
【図5】 本発明の実施例3における温度調節装置の制御のフローチャート
【図6】 本発明の実施例4における温度調節装置の制御のフローチャート
【図7】 本発明の実施例5における温度調節装置の制御のフローチャート
【図8】 本発明の実施例6における温度調節装置の構成図
【図9】 本発明の実施例7における温度調節装置の構成図
【図10】 本発明の実施例8における温度調節装置の構成図
【図11】 本発明の実施例9における温度調節装置の構成図
【図12】 本発明の実施例10における温度調節装置の構成図
【図13】 本発明の実施例11における温度調節装置の構成図
【図14】 本発明の実施例12における温度調節装置のペルチェモジュールへの供給電力の特性図
【図15】 本発明の実施例13における温度調節装置のペルチェモジュールへの供給電力の特性図
【図16】 本発明の実施例14における温度調節装置を内蔵した座席の構成図
【図17】 従来の温度調節装置を内蔵した座席の構成図
【符号の説明】
20 ペルチェモジュール
21 冷温熱交換器
23 廃熱熱交換器
24 廃熱面
25 送風機
26 パッド
28 被温度調節部カバー
29 吹き出し孔
30 通風路
31 温度センサー
32 制御部
33 通気層
34 座席
35 座席カバー

Claims (7)

  1. ペルチェモジュールと、このペルチェモジュールの冷却熱または加温熱により冷風または温風に熱交換するために送風する送風機と、冷風または温風に熱交換された空気を被温度調節部カバーに設けた吹き出し孔に導く通風路と、この通風路を形成し、前記被温度調節部カバーの芯材となるパッドと、冷却出力の温度を検出する温度センサーと、前記温度センサーの検出値でペルチェモジュールを制御する制御部とから構成され、この制御部は冷房運転運転モードが設定されると、ペルチェモジュールへの供給電力を初期値から経過時間に応じて減少させていき、所定の経過時間毎に、検出される前記温度センサーの検出値が、所定値以下の場合は供給電力を経過時間に応じて減少させ、所定値以上の場合は、供給電力を経過時間に応じて増大するように制御する温度調節装置。
  2. ペルチェモジュールと、このペルチェモジュールの冷却熱または加温熱により冷風または温風に熱交換するために送風する送風機と、冷風または温風に熱交換された空気を被温度調節部カバーに設けた吹き出し孔に導く通風路と、この通風路を形成し、前記被温度調節部カバーの芯材となるパッドと、冷却出力の温度を検出する温度センサーと、前記温度センサーの検出値でペルチェモジュールを制御する制御部とから構成され、この制御部は冷房運転に運転モードが設定されると、ペルチェモジュールへの供給電力は、ある所定時間内は初期値を維持し、次に初期値から経過時間に応じて減少させていき、所定の経過時間毎に検出される前記温度センサーの検出値が所定値以下の場合は供給電力を経過時間に応じて減少させ、所定値以上の場合は、供給電力を経過時間に応じて増大する制御法とする温度調節装置。
  3. 温度センサーが検出する冷却出力の温度はペルチェモジュールで冷却された冷風温度とした請求項1または請求項2に記載の温度調節装置。
  4. 温度センサーが検出する冷却出力の温度はペルチェモジュールの温度またはペルチェモジュールと熱交換する熱交換器の温度とした請求項1または請求項2に記載の温度調節装置。
  5. 温度センサーが検出する冷却出力の温度は被温度調節部カバーの温度またはパッドと被温度調節部カバーの間に温度センサーを設けて検出する温度または前記被温度調節部カバーと前記パッドの間に通気層を設け、この通気層に温度センサーを設けて検出する温度とした請求項1または請求項2に記載の温度調節装置。
  6. 供給電力をY、供給電力の初期値をB、経過時間をT、定数をAとした場合、Y=−AT+Bの関係式が成立してペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて減少するように制御、またはY=AT+Bの関係式が成立してペルチェモジュールへの供給電力を経過時間に応じて増大するように制御する請求項1〜5のいずれか1項に記載の温度調節装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の温度調節装置を内蔵し、被温度調節部カバーは座席の乗員と接する座席カバーとした座席。
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