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JP2003073635A - 水系接着剤組成物及び接着構造体 - Google Patents

水系接着剤組成物及び接着構造体

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Publication number
JP2003073635A
JP2003073635A JP2001269849A JP2001269849A JP2003073635A JP 2003073635 A JP2003073635 A JP 2003073635A JP 2001269849 A JP2001269849 A JP 2001269849A JP 2001269849 A JP2001269849 A JP 2001269849A JP 2003073635 A JP2003073635 A JP 2003073635A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
parts
water
adhesive composition
based adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001269849A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Yashima
裕之 八嶋
Kosuke Watanabe
浩佑 渡邉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denki Kagaku Kogyo KK
Priority to JP2001269849A priority Critical patent/JP2003073635A/ja
Publication of JP2003073635A publication Critical patent/JP2003073635A/ja
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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】防水シートをセメント質材料に強固に接合で
き、かつ接着耐水性に優れる水系接着剤及びそれを用い
た接着構造体を提供する。 【解決手段】クロロプレン100質量部とエチレン性不
飽和カルボン酸0.1〜5質量部を、ポリビニルアルコ
ール0.5〜5質量部の存在下に重合してなるクロロプ
レンラテックスとテルペンフェノール系樹脂、ロジン系
誘導体及び金属酸化物を主成分として含有する水系接着
剤及び水系接着剤をセメント質材料に塗布し、その上に
防水シートを張り合わせることを特徴とした接着構造体
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築物の防水工事の
際、防水シートをセメント質材料へ固着する作業におい
て使用される水系接着剤及びこれを用いた接着構造体に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、防水シートをセメント質材料に接
合する際にはポリクロロプレン(CR)溶剤系接着剤を
セメント質材料に塗布してから、防水シートを張ってい
る。ところが、CR溶剤系接着剤には、トルエンや酢酸
エチルやメチルエチルケトン等の有機溶剤が用いられて
いるため、接着剤塗工時に有機溶剤が作業場で揮発し、
作業員の安全衛生面、環境面で好ましくなく、有機溶剤
の低減が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、従来のC
R溶剤系接着剤を用いた場合のように安全衛生面、環境
面での問題がなく、従来のCR溶剤系接着剤によるもの
と同等以上に強固に接着する接着剤及び接着構造体を提
供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく検討を重ねた結果、ポリビニルアルコール
の存在化、クロロプレンと特定量のエチレン性不飽和カ
ルボン酸とを重合することにより得たポリクロロプレン
ラテックス、テルペンフェノール系樹脂、ロジン系誘導
体及び金属酸化物を主成分とする接着剤を用いることで
防水シートをセメント質材料に強固に接合でき、かつ耐
水性に優れていることを発明した。
【0005】すなわち本発明は、ポリクロロプレンラテ
ックス、テルペンフェノール系樹脂、ロジン系誘導体及
び金属酸化物を主成分として含有し、かつポリクロロプ
レンラテックスがクロロプレン100質量部とエチレン
性不飽和カルボン酸0.1〜5質量部を、ポリビニルア
ルコール0.5〜5質量部の存在下に重合してなるクロ
ロプレンラテックスからなる水系接着剤である。また、
本発明は上記の水系接着剤をセメント質材料に塗布し、
その上に防水シートを張り合わせることを特徴とした接
着構造体である。
【0006】以下本発明を詳細に説明する。本発明の防
水シートには、特に制限がなく、例えばマンションのル
ーフィング等の建築分野や産業廃棄物埋め立て場等の土
木分野において通常使用されている防水シートが使用で
きる。例えば、エチレン−プロピレン系ゴム(EPD
M)、ニトリルゴム(NBR)、ポリクロロプレンゴム
(CR)、スチレン−ブタジエン系ゴム(SBR)、ク
ロロスルフォン化ポリエチレンゴム、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ゴム等の未加硫または加硫ゴムシート、軟
質塩化ビニル樹脂シート等が挙げられる。この中で特に
EPDMの加硫シートが、耐久性及び機械的強度に優れ
ているため好ましい。
【0007】本発明のセメント質材料には、特に制限が
ない。例えばスレート、セメント、モルタル、コンクリ
ート及びアスファルト等の建造物に通常用いられる材料
を挙げることができる。
【0008】本発明のポリクロロプレンラテックスは2
−クロロ−1,3−ブタジエン(以下クロロプレンと記
す)とエチレン性不飽和カルボン酸単量体との共重合体
であり、更にクロロプレンと共重合可能な単量体の1種
または2種以上を共重合成分として含んでも良い。
【0009】本発明におけるエチレン性不飽和カルボン
酸の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロ
トン酸、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、グルタ
コン酸などを挙げることが出来、これらを単独もしくは
2種類以上併用して使用することもできる。なお本発明
においてはアクリル酸、メタクリル酸を使用することが
好ましく、特にメタクリル酸を使用することが好まし
い。
【0010】また本発明におけるエチレン性不飽和カル
ボン酸の添加量はクロロプレン100質量部あたり0.
1〜5質量部であるが、好ましくは1〜4質量部であ
る。エチレン性不飽和カルボン酸の添加量が1質量部未
満の場合にはラテックスの安定性に劣るため製造が困難
であり、また接着物性に劣る。エチレン性不飽和カルボ
ン酸の添加量が5質量部を越える場合には、接着構造体
の耐水性が悪くなる。
【0011】本発明におけるクロロプレンと共重合可能
な単量体としては、例えば2,3−ジクロロ−1,3−
ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタジエン、ブタジ
エン、イソプレン、スチレン、アクリロニトリル、アク
リル酸のエステル類、メタクリル酸のエステル類等が挙
げられ、必要に応じて2種以上用いてもかまわない。
【0012】本発明におけるポリビニルアルコールは特
に制限されるものではないが、けん化度60〜98モル
%の範囲のものが好ましい。より好ましくは、けん化度
75〜95モル%であり、更に好ましくは、けん化度7
8〜89モル%である。また、ポリビニルアルコールの
重合度は200〜3000の範囲のものが好ましい。よ
り好ましくは重合度が200〜700であり、更に好ま
しくは重合度が200〜550である。また、変性タイ
プ(例えばアセトアセチル化されたタイプ、ポリエチレ
ン単位を有するタイプ)であっても構わない。ポリビニ
ルアルコールがこの範囲であれば、重合操作が安定に行
え、得られたラテックスの安定性が優れ、高濃度で安定
なラテックスを得ることが出来る。
【0013】本発明におけるポリビニルアルコールの添
加量は0.5〜5質量部であり、好ましくは2〜4質量
部である。ポリビニルアルコールの添加量が0.5質量
部未満の場合には、乳化力が充分でなく、重合反応中に
凝集物が多量に発生する。。また5質量部を越えると重
合反応中に増粘が起こり、撹拌を阻害し、異常発熱する
など安定した重合操作ができない。
【0014】本発明のポリクロロプレンラテックスの重
合に使用される触媒としては過硫酸カリウム等の無機酸
化物、ケトンパーオキサイド類、パーオキシケタール
類、ハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサ
イド類、ジアシルパーオキサイド類等の有機過酸化物等
を挙げることができる。触媒としては過硫酸カリウムの
使用が安定した重合を行う上で好ましい。また、過硫酸
カリウムは0.1〜5質量%の水溶液で使用することが
好ましい。
【0015】本発明のポリクロロプレンラテックスの重
合に使用される触媒の活性を高める上で、亜硫酸ソー
ダ、亜硫酸カリウム、酸化鉄(II)、アントラキノン
βスルフォン酸ソーダ、フォルムアミジンスルフォン
酸、L−アスコルビン酸等を添加することができる。
【0016】また本発明におけるポリクロロプレンは、
トルエン不溶分(以後ゲル分)含有率を特に規定してい
ないが、好ましくは10〜60質量%の範囲であり、更
に好ましくは15〜50質量%の範囲である。ゲル分含
有率が10質量%未満の場合には、接着強度が低下す
る。またゲル分含有率が60質量%を越えると、接着構
造体の初期接着性や耐水性が低下する。
【0017】ポリクロロプレンのゲル分含有率は連鎖移
動剤の使用により制御することができる。連鎖移動剤と
しては、ポリクロロプレンの製造に一般的に用いられる
ものであれば特に制限はなく、例えばn−ドデシルメル
カプタン、n−オクタデシルメルカプタンやt−ドデシ
ルメルカプタン等の長鎖アルキルメルカプタン類、ジイ
ソプロピルキサントゲンジスルフィドやジエチルキサン
トゲンジスルフィド等のジアルキルキサントゲンジスル
フィド類、ヨードホルム等の公知の連鎖移動剤を使用す
ることができる。
【0018】次に重合温度については、0〜55℃の範
囲であることが重合制御上好ましい。なお重合反応をよ
り円滑にかつ安全に行うには、重合温度を30〜50℃
とすることが特に好ましい。
【0019】また最終重合率については、80質量%以
上とすることが好ましく、さらには90質量%以上とす
ることがより好ましい。この時、残留クロロプレンモノ
マーが多量に生じた場合は脱モノマー行程等公知の方法
により除去することができる。
【0020】更に重合率や重合速度を制御する目的でハ
イドロキノン、p−t−ブチルカテコール、ジエチルハ
イドロキシルアミン、ハイドロキノンメチルエーテル、
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,
2−メチレンビス(6−t−4−メチルフェノール)、
4,4−ブチレンビス(6−t−ブチル−3−メチルフ
ェノール)、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3
−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プ
ロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、
ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]等を必要に応じて添加することができる。
【0021】本発明において、ポリクロロプレンラテッ
クス組成物の固形分濃度は40〜65質量%の範囲にあ
ることが好ましく、より好ましくは45〜60質量%の
範囲である。より高い固形分濃度とすることにより、乾
燥速度が速く、初期接着性がより優れたラテックスとな
る。なお固形分濃度については、重合時のモノマーと水
の比率によっても調整できるが、重合後に濃縮を行い調
整することが出来る。
【0022】本発明におけるクロロプレン重合体は重合
直後は酸性であり、不安定な常態であるためPHを6〜
10に調整することが必要となる。好ましくはPHが
6.5〜9.0である。PHが6未満では長期貯蔵をす
ると凝固や分離等変質し易い。またPHが10を越える
アルカリ性溶液は取り扱い上好ましくない。
【0023】本発明におけるPH調整剤は前記の重合直
後のクロロプレン重合体ラテックスのPHを酸性から中
性に調整する目的で使用される。例えばPH調整剤とし
て水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ジエタノールア
ミンやトリエタノールアミン等の強塩基性物質、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、りん酸3ナトリウム、りん酸
水素2ナトリウム、りん酸3カリウム、りん酸水素2カ
リウム、クエン酸3カリウム、クエン酸水素2カリウ
ム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、4硼酸ナトリウム
等の塩基性を示す塩類の中から一種類以上を任意に併用
して使用する。
【0024】本発明におけるPH調整剤の添加方法は特
に制限を受けるものではなく、PH調整剤粉末を直接添
加または水で任意の割合に希釈して添加することができ
る。
【0025】本発明のポリクロロプレンラテックスに
は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオク
チルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンンアルキルアリル
エーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン
縮合物等のポリオキシエチレン誘導体、ソルビタンモノ
ステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタン
モノパルミレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、グ
リセロールモノステアレート、グリセロールモノオレエ
レート等のグリセリン脂肪酸エステル類、脂肪族アルカ
ノールアミド等の界面活性剤を添加することができる。
【0026】本発明のテルペンフェノール系樹脂は特に
限定されるものではない。例えばイソプレン、α−ピネ
ン、β−ピネン、リモネン等のテルペン類とフェノール
類との共重合体を挙げることができる。
【0027】本発明のテルペンフェノール系樹脂の形態
は特に限定するものではない。固体をそのまま用いても
構わないが、好ましくはエマルジョンタイプが分散性に
優れるため好ましい。
【0028】本発明のテルペンフェノール系樹脂の添加
量(固形分換算)は、ポリクロロプレンラテックスを固
形分で100質量部に対して、10質量部以上が好まし
い。10質量部未満では接着力及び初期接着力が不十分
である。
【0029】本発明のロジン系誘導体は特に限定するも
のではない。例えば、ガムロジン、ウッドロジン、トー
ル油ロジン、水素添加ロジン、不均化ロジン、重合ロジ
ン等のエステル化合物等が挙げられる。
【0030】本発明のロジン系誘導体の形態は特に限定
するものではない。固体をそのまま用いても構わない
が、好ましくはエマルジョンタイプが分散性に優れるた
め好ましい。
【0031】本発明のロジン酸系誘導体の添加量(固形
分換算)はポリクロロプレンラテックスの固形分100
質量部当たり10質量部以上が好ましい。更に好ましく
は15質量部以上である。10質量部未満では耐水性及
び初期接着力が不十分である。
【0032】本発明のテルペンフェノール系樹脂とロジ
ン系誘導体(固形分換算)の合計は、ポリクロロプレン
ラテックスの固形分100質量部当たり100質量部以
下が好ましい。100質量部を越えると接着剤被膜の形
成が阻害される場合があるので接着不良が起こりやすく
なる。
【0033】本発明における金属酸化物としては酸化亜
鉛、酸化チタン、アルミナ及び酸化ジルコニウム、酸化
硼素、酸化すず、酸化クロム、酸化マグネシウム及び酸
化バナジウム等を挙げることができる。特に金属酸化物
としては酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ及び酸化ジル
コニウムが好ましい。
【0034】金属酸化物の添加量はポリクロロプレンラ
テックスを固形分換算で100質量部に対して0.1〜
10質量部が好ましく、特に0.2〜5質量部以下が好
ましい。10.0質量部を越えて添加すると初期接着力
が低下してしまう。
【0035】本発明の水系接着剤組成物には炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、シリカやタルクなどの無機充填
剤、ジブチルフタレートやプロセスオイルなどの可塑剤
・軟化剤、ポリアクリル酸ナトリウム、水溶性ポリウレ
タン、メチルセルロース等の増粘剤、イソシアネート類
やジイソシアネート類等の硬化促進剤、各種老化防止
剤、紫外線吸収剤や酸化防止剤等を必要に応じて任意に
配合することができる。
【0036】本発明の水系接着剤組成物はポリクロロプ
レンラテックス、テルペンフェノール系樹脂、ロジン系
誘導体及び金属酸化物等を混合して作られるが、混合装
置は特に限定されるものではなく、スリーワンモータ
ー、ホモジナイザー、メディアミル、コロイドミル等の
公知の装置を使用することができる。
【0037】本発明の接着構造体はセメント質材料に防
水シートを接着して作られるが、接着方法は特に限定さ
れるものではない。例えばセメント質材料と防水シート
の両面に水系接着剤を塗布してから張り合わせる方法や
セメント質材料だけに接着剤を塗布してから防水シート
を張る方法等が挙げられるが、後者の方法が施工の操作
がやり易く好適に用いられる。
【0038】本発明の防水シートは、プライマー処理を
施したものを使用しても構わない。プライマーは特に限
定するものではなく、水分散型や溶剤型のいずれを用い
ても構わない。
【0039】本発明のセメント質材料は、施工前にプラ
イマー処理を施しも構わない。プライマーは特に限定す
るものではない。セメント質材料のプライマー処理は施
工現場で行われるケースが大半であるため水系プライマ
ーの使用が好ましい。プライマーとしては水系接着剤組
成物をそのまま、または水で希釈したものが更に好適に
使用される。
【0040】本発明の水系接着剤の塗布は刷毛塗り、コ
テ塗り、スプレー塗布、ロールコーター塗布及びバーコ
ーダー塗布等の公知の方法が可能である。
【0041】本発明のセメント質材料に防水シートを接
着する方法は特に限定されない。例えば接着剤塗布後に
放置したり送風機等で接着剤を乾燥し、ハンドロール、
プレス装置等で圧着する方法等が挙げられる。
【0042】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、こ
れらの実施例は本発明を限定するものではない。なお、
下記の実施例において部および%は、特に断りのない限
り質量基準である。
【0043】[実施例1]内容積30リットルの反応器
を用い、窒素気流下で、水94質量部およびポリビニル
アルコール(デンカポバールB−05、けん化度88モ
ル%、重合度550)3.5質量部を入れ加温(60
℃)溶解した。この水溶液を室温近くまで冷却した後、
この中にクロロプレン単量体100質量部、メタクリル
酸1.4質量部、及びオクチルメルカプタン0.3質量
部を加えた。これを45℃に保持しながら亜硫酸ナトリ
ウムと過硫酸カリウムを開始剤として用いて重合し、ポ
リクロロプレンラテックスを得た。最終重合率は99.
5%であった。
【0044】次に、このポリクロロプレンラテックス
に、10%炭酸ナトリウム水溶液を添加してPHを8.
0に調整した後、脂肪酸アルカノールアミド(ダイヤモ
ンドシヤムロックケミカル社製)の20%水溶液を3
部、2,6−ジ−t−ブチル4メチルフェノール系エマ
ルジョン(中京油脂社製セロゾールH633)を0.5
質量部(固形分換算)添加し、固形分を47%に調整し
たCRラテックスを得た。
【0045】次に、このポリクロロプレンラテックスに
ついて、以下の測定を行った。 〔ゲル分測定〕ポリクロロプレンラテックス試料を凍結
乾燥し、精秤してAとした。トルエンで溶解(0.6%
に調製)し、遠心分離機を使用し、更に200メッシュ
の金網を用いてゲルを分離した。ゲル分を風乾後110
℃雰囲気下で、1時間乾燥し、精秤してBとした。ゲル
分は下式に従がって算出した。 ゲル分=B/A×100 (%) CRラテックスのゲル分は40質量%であった。
【0046】〔水接着剤組成物の製造〕CRラテックス
100質量部(固形分換算)、テルペンフェノール系樹
脂(荒川化学社製タマノルE−100)30質量部(固
形分換算)、ロジン系エステル樹脂(ハリマ化成社製ハ
リエスタSK−90D)20質量部(固形分換算)、酸
化亜鉛(大崎工業社製AZ−SW)0.5質量部(固形
分換算)をスリーワンモータで攪拌混合し、水系接着剤
を作成した。
【0047】〔初期接着剥離強度〕先ず、大きさ25×
150mmのスレート板をプライマー処理するために前
記接着剤を固形分濃度15%に水希釈したものを刷毛で
10〜20cc程度を満遍なく下塗りし、室温で3時間
以上乾燥させた。次に水系接着剤をスレート板に150
g(固形分)/m2刷毛で塗布し、室温で1時間乾燥し
た。EPDM製ゴムシートをスレート板の上に載せ、両
被着体をハンドローラーで圧着した。圧着1時間後、引
張り試験機で、引張り速度200mm/minの条件
で、180°剥離強度を測定した。
【0048】〔常態接着剥離強度〕前記と同様の条件で
圧着し、120時間後に引張り試験機で、引張り速度2
00mm/minの条件で、180°剥離強度を測定し
た。
【0049】〔耐水強度〕前記と同様の条件で圧着し、
24時間経った後に水中に7日間浸漬して引張り試験
で、引張り速度200mm/minの条件で180°剥
離強度を測定した。
【0050】〔実施例2〕実施例1と同様のCRラテッ
クス100質量部(固形分換算)、テルペンフェノール
系樹脂(荒川化学社製タマノルE−100)20質量部
(固形分換算)、ロジン系エステル樹脂(ハリマ化成社
製ハリエスタSK−90D)30質量部(固形分換
算)、酸化ジルコニウム(和光純薬社製特級試薬)0.
5質量部(固形分換算)をスリーワンモータで攪拌混合
し、水系接着剤を作成した。
【0051】〔実施例3〕実施例1と同様のCRラテッ
クス100質量部(固形分換算)、テルペンフェノール
系樹脂(荒川化学社製タマノルE−100)10質量部
(固形分換算)、ロジン系エステル樹脂(ハリマ化成社
製ハリエスタSK−90D)40質量部(固形分換算)
及び酸化亜鉛(大崎工業社製AZ−SW)0.5質量部
(固形分換算)をスリーワンモータで攪拌混合し、水系
接着剤を作成した。
【0052】〔比較例1〕実施例1と同様のCRラテッ
クス100質量部(固形分換算)、テルペンフェノール
系樹脂(荒川化学社製タマノルE−100)50質量部
(固形分換算)及び酸化亜鉛(大崎工業社製AZ−S
W)0.5質量部(固形分換算)をスリーワンモータで
攪拌混合し、水系接着剤を作成した。
【0053】〔比較例2〕実施例1と同様のCRラテッ
クス100質量部(固形分換算)、ロジン系エステル樹
脂(ハリマ化成社製ハリエスタSK−90D)40質量
部(固形分換算)及び酸化亜鉛(大崎工業社製AZ−S
W)0.5質量部(固形分換算)をスリーワンモータで
攪拌混合し、水系接着剤を作成した。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】表1より明らかな如く、本発明の水系接
着剤は初期接着力、常態接着力及び耐水性に優れるた
め、防水シートとセメント質材料への接着剤として最適
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 161/14 C09J 161/14 191/00 191/00 193/04 193/04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリクロロプレンラテックス、テルペン
    フェノール系樹脂、ロジン系誘導体及び金属酸化物を主
    成分として含有し、かつポリクロロプレンラテックスが
    クロロプレン100質量部とエチレン性不飽和カルボン
    酸0.1〜5質量部を、ポリビニルアルコール0.5〜
    5質量部の存在下に重合した後に、PHを6〜10に調
    整した水系接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 テルペンフェノール樹脂とロジン系誘導
    体(固形分)換算の合計が、ポリクロロプレンラテック
    スの固形分100質量部当たり100質量部以下であ
    り、なおかつロジン系誘導体の量が10質量部以上であ
    る請求項1記載の水系接着剤組成物。
  3. 【請求項3】金属酸化物が酸化亜鉛、酸化チタン、酸化
    ジルコニウム、酸化アルミニウムのいずれかであること
    を特徴とする請求項1または2いずれか1項記載の水系
    接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 ポリクロロプレンのゲル含有率が10〜
    60質量%であることを特徴とする請求項1〜3いずれ
    か1項記載の水系接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 エチレン性不飽和カルボン酸の量が1〜
    4質量部であることを特徴とする請求項1〜4いずれか
    1項記載の水系接着剤組成物。
  6. 【請求項6】 ポリビニルアルコールのけん化度が75
    〜90モル%であることを特徴とする請求項1〜5いず
    れか1項記載の水系接着剤組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6いずれか1項記載の水系接
    着剤組成物をセメント質材料に塗布してから防水シート
    を接着することを特徴とする接着構造体。
  8. 【請求項8】 セメント質材料が水系プライマーで表面
    処理されていることを特徴とする請求項7記載の接着構
    造体。
  9. 【請求項9】 防水シートがプライマーで表面処理され
    ていることを特徴とする請求項7または8のいずれか1
    項記載の接着構造体。
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