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JP2002224672A - 電解水生成装置 - Google Patents

電解水生成装置

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Publication number
JP2002224672A
JP2002224672A JP2001024706A JP2001024706A JP2002224672A JP 2002224672 A JP2002224672 A JP 2002224672A JP 2001024706 A JP2001024706 A JP 2001024706A JP 2001024706 A JP2001024706 A JP 2001024706A JP 2002224672 A JP2002224672 A JP 2002224672A
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resistor
water
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switch
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JP2001024706A
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Yutaka Uratani
豊 裏谷
Atsushi Takahashi
淳 高橋
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低電気伝導率地域から高電気伝導率地域まで
全ての電気伝導率地域において、電流検出精度を確保で
きる。 【解決手段】 電解槽62に水を流入させ、電解槽62
内に配置された一対の陽極66及び陰極67の電極間に
電圧を印加して水を電気分解することにより電解水を生
成する電解水生成装置である。一対の電極間に流す電流
検出用の抵抗81を有し、前記抵抗81に発生する電圧
出力を増幅するための増幅器として、増幅率の異なるも
のを少なくとも2つ以上設ける。抵抗81に発生する電
圧出力に応じて増幅器を選択する切り換え手段100を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水を電気分解する
ことにより電解水を生成することができる電解水生成装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電解水生成装置としては、水
道水等の原水を浄化槽で浄化した後、電解質添加部に供
給してカルシウム塩等の電解質を添加し、更に電解槽に
供給して電解して、酸性イオン水やアルカリイオン水を
装置外部に吐出するものがある。
【0003】このような従来から一般的に行われている
電解水生成装置における一対の電極間に流す電流を検出
するための電流検出手段としては、電流検出用の抵抗に
発生する電圧を増幅器により増幅し、制御部に信号とし
て取り込む構成となっていた。
【0004】しかしながら、上記のような電流検出手段
の場合、増幅器が1つであるため、その増幅率を原水の
電気伝導率が低い低電気伝導率地域から原水の電気伝導
率が高い高電気伝導率地域までの全ての電気伝導率に対
応するために、低増幅率となってしまう。この結果、従
来にあっては、低電気伝導率地域の電流検出精度が悪化
してしまうという問題があった。
【0005】また、逆に、上記低電気伝導率地域の電流
検出精度を重視するため、高増幅率にすると、制御部の
入力保護の観点より電流検出精度が悪化、あるいは検出
不能となってしまうという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みてなされたものであり、低電気伝導率地域から高電気
伝導率地域まで全ての電気伝導率地域において、電流検
出精度を確保できる電解水生成装置を提供することを課
題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る電解水生成装置は、電解槽62に水を流
入させ、電解槽62内に配置された一対の陽極66及び
陰極67の電極間に電圧を印加して水を電気分解するこ
とにより電解水を生成する電解水生成装置において、一
対の電極間に流す電流検出用の抵抗81を有し、前記抵
抗81に発生する電圧出力を増幅するための増幅器とし
て、増幅率の異なるものを少なくとも2つ以上設け、前
記抵抗81に発生する電圧出力に応じて増幅器を選択す
る切り換え手段100を設けて成ることを特徴とするも
のである。このような構成とすることで、低電気伝導率
地域の場合には増幅率が高い増幅器82を選択すると共
に、高電気伝導率地域の場合には増幅率の低い増幅器8
3を選択して一対の電極間に流す電流検出精度を確保で
きるものである。
【0008】また、一対の電極間に電圧を印加するため
のスイッチ20を設け、当該スイッチ20を一定時間以
上導通させて、前記抵抗81に発生する電圧出力が測定
可能な状態とすることにより前記抵抗81に発生する電
圧出力の検出を行い、当該スイッチ20が非導通の時又
は一定時間未満の導通時間の場合には前記抵抗81に発
生する電圧出力が測定不可能な状態として、前記抵抗8
1に発生する電圧出力の検出を行わないように制御する
ための制御部49を設けることが好ましい。このような
構成とすることで、抵抗に発生する電圧出力が安定した
時に検出を行うことで、電流検出精度を確保できるもの
である。
【0009】また、抵抗81に発生する電圧出力が測定
不可能な状態の時には、測定可能な状態の時に得られた
前記抵抗81に発生する電圧出力をもとに前記スイッチ
20により一定時間未満の導通、非導通を繰り返し制御
することで一定平均電流制御を行う制御部49を設ける
ことが好ましい。このような構成とすることで、一定平
均電流制御を行うことができるものである。
【0010】また、制御部49による制御は、スイッチ
20を一定時間以上導通させた場合と、スイッチ20が
非導通又は一定時間未満の導通時間の場合とを合わせて
1周期とし、通水中は上記制御を繰り返し行うことが好
ましい。このように通水中、電流検出を繰り返し行うこ
とで、一定平均電流制御の精度を保つと共に、例えば、
添加する電解質の溶出量が異なり、通水中に水の電気伝
導度が異なった場合も、その時の電流に応じて一定平均
電流制御を行うことができるものである。
【0011】また、制御部49による制御開始前にスイ
ッチ20が非導通の状態を一定流量以上設けることが好
ましい。このような構成とすることで、電解槽62内に
水が充電してから電圧を印加することで、より電流検出
の精度を確保できるものである。
【0012】また、電流検出用の抵抗81に発生する電
圧出力が一定平均電流制御可能な所定範囲外の場合、ス
イッチ20を非導通状態とするように制御するための制
御部49を設けることが好ましい。このような構成とす
ることで、電気伝導率がかなり高い水質での使用による
本体の故障を防止すると共に、電気伝導率がかなり低
く、電気分解することが困難な状態であることを知らし
めることができるものである。
【0013】また、流量の調整を促す表示部を設け、抵
抗81に発生する電圧出力が所定範囲未満の場合は、当
該表示部により流量の調整の必要性を知らしめるように
制御するための制御部49を設けることが好ましい。こ
のような構成とすることで、電気伝導率がかなり低く、
電気分解しても所定のpH値が得られない水質の場合に
流量調整することで所定のpH値に達することができる
ものである。
【0014】また、電解質を添加する添加部、並びに電
解質の消費又は未添加を知らしめるための表示部を設
け、前記抵抗81に発生する電圧出力が所定範囲未満の
場合は、前記表示部において電解促進剤の添加を促する
表示を行うように制御するための制御部49を設けるこ
とが好ましい。このような構成とすることで、電気伝導
率がかなり低く、電気分解することが困難な水質でも使
用可能にすることができるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施形態に基づいて説明する。
【0016】本発明に係る電解水生成装置1の一例とし
て、以下、電解水生成装置1をアルカリイオン整水器と
して構成した例で説明する。
【0017】図4に示す電解水生成装置1の装置上面に
は、使用者が浄水、生成するアルカリ性イオン水、酸性
イオン水の各モードの設定等の指令を入力及び表示をす
るための表示操作部21が形成されている。また、電解
水生成装置1の上部から、生成されたアルカリ性イオン
水が吐出される吐水パイプ3が引き出されて設けられて
いる。更に、電解水生成装置1上面には、電解質添加部
50を開閉する添加筒キャップ53が露出して配設され
ている。
【0018】図1に電解水生成装置1の配管系統図を示
す。
【0019】先ず、電解水生成装置1の構成について説
明する。図1に示すように電解水生成装置1には、浄水
カートリッジ4、流量センサ60、電解質添加部50及
び電解槽62が内装されている。
【0020】浄水カートリッジ4は、導入された水を浄
化するものであり、活性炭やイオン交換樹脂等の浄化剤
6が充填された吸着浄化槽15と、吸着浄化槽15より
も下流側に配設され、中空糸膜等の濾過膜5が内装され
た濾過槽16とから構成されている。
【0021】浄水カートリッジ4の吸着浄化槽15の上
流側端部(図中では下端部)には、浄水カートリッジ4
に供給される水の流入口18が形成されており、濾過槽
16の下流側端部(図中では上端部)には、浄水カート
リッジ4から導出される水の流出口19が形成されてい
る。
【0022】電解質添加部50は、円筒形状の外筒51
の内部に、電解質を保持する内筒52が配設されてお
り、この内筒52内には塩化カルシウム、乳酸カルシウ
ム、グリセロリン酸カルシウム等のカルシウム塩や、塩
化ナトリウム、塩化カリウム等の電解質が充填される。
また外筒51の上部開口には添加筒キャップ53が着脱
自在に取付けられている。ここで、外筒51と添加筒キ
ャップ53とは、Oリングを介して嵌合されて水密構造
となっており、また添加筒キャップ53の嵌合を脱離し
て内筒52を取り出し、電解質の補充ができるようにな
っている。
【0023】電解質添加部50の外筒51の下端面に
は、電解質添加部50に供給される水の流入口54が形
成されている。また電解質添加部50の外筒51の側面
には、電解質添加部50から導出される水の流出口とし
て上部流出口93と下部流出口92とが形成されてい
る。ここで上部流出口93は外筒51の側面の上部に、
下部流出口92は外筒51の側面の最下端にそれぞれ形
成されており、上部流出口93の開口面積は、下部流出
口92の開口面積よりも大きくなるように形成されてい
る。この上部流出口93と下部流出口92の開口面積の
比は適宜設定されるが、例えば下部流出口92の開口面
積を上部流出口93の開口面積の0.1倍とするもので
ある。
【0024】電解槽62の内部は、容器内部が電解隔膜
63によって陽極室64と陰極室65に仕切られてお
り、陽極室64には陽極66、陰極室65には陰極67
が配置されている。ここで、図示の例では、陽極室64
は容器内奥に形成されると共に、陰極室65は陽極室6
4の周りを取り囲むように形成されており、陰極67は
電解隔膜63を介して陽極66を取り囲むように円筒状
に形成されている。従って、陰極室65は電解槽62の
容器の外殻と電解隔膜63とによって囲まれた空間で形
成され、一方、陽極室64は電解隔膜63のみによって
囲まれた空間にて形成されている。この陰極67及び陽
極66は、この電極66,67間に電圧を印加するため
の電源に接続されている。
【0025】電解槽62の容器の外殻には、水の排出口
として排出口70が形成されており、排出口70は、容
器の上端面に、電解隔膜63にて形成された連通路23
を介して陽極室64と連通するように形成されている。
またこの容器の外殻には、陰極室65から供給される水
の流出口69が、容器の上端面に陰極室65と流路を介
さず直接連通するように形成されており、この流出口6
9は、空気取入口22を兼ねるものとして形成されてい
る。
【0026】更にこの電解槽62の容器の外殻には、電
解槽62へ供給される水の流入口として、流入口68が
形成されている。この流入口68は電解槽62の容器の
側面下部に形成されており、陰極室65と陽極室64の
双方に連通している。ここで、流入口68はその開口の
上方側において、電解隔膜63にて構成される連通路2
4を介して陽極室64と連通し、開口の下方側において
陰極室65と流路を介さず直接連通している。
【0027】次に、電解水生成装置1に関する配管構成
を説明する。
【0028】水道の蛇口等の給水栓7と、電解質供給装
置1の給水口2とは、給水ホース8によって接続されて
いる。
【0029】電解水生成装置1内部においては、給水口
2から導出された取水流路9は、浄水カートリッジ4の
吸着浄化槽15の下部に流入口18にて接続されてい
る。
【0030】浄水カートリッジ4の濾過槽16の流出口
19から導出された給水流路17の配管途中には、給水
流路17における水の流量を測定する流量センサ60が
配設されている。この流量センサ60は、例えばバネ力
によって水流とは反対方向の回動力が付勢された回動自
在な羽体と、この羽体が給水流路17を流通する水の流
圧によってバネ力に抗して回動された際の、その回動角
度を測定する角度センサとによって構成されたものを用
いることができる。給水流路17の下流側は、給水主流
路14と排水流路10とに分岐されている。
【0031】排水流路10の下流側は電解質添加部50
内に溜まった水を排水する排水弁30に接続されてお
り、排水弁30の下流側には酸性水排出管72に接続さ
れたバイパス流路120と排出管75に分岐されてい
る。
【0032】また、給水主流路14の下流側は電解質添
加部50の流入口54に接続されている。
【0033】電解質添加部50の上部流出口93から
は、主供給路13が下方に向けて導出され、また電解質
添加部50の下部流出口92からは副供給路12が側方
に向けて略水平に導出されている。主供給路13と副供
給路12の流方向と直交する断面積の関係は、上部流出
口93と下部流出口92との開口面積の関係と同様に、
主供給路13の方が副供給路12よりも大きくなるよう
に形成されている。この主供給路13と副供給路12は
下流側において合流し、合流されて形成された添加水供
給流路11の下流側は下方に導出されて、電解槽62の
流入口68に接続されている。
【0034】電解槽62の上部流出口69からは吐水パ
イプ3が上方に向けて導出されており、この吐水パイプ
3は装置外部に導出され、その下流側の先端は外部に向
けて開口されている。また電解槽62の排出口70から
は酸性水排出管72が上方から側方、更に下方に向けて
導出されており、更にこの酸性水排出管72は装置外部
に導出され、その先端は外部に向けて開口されている。
【0035】次に、本発明の電解水生成装置1の表示操
作部21の構成について説明する。
【0036】表示操作部21は図2に示すように、選択
したモードを示すように、選択モードを表示する表示部
40や電極洗浄中を表示する電極洗浄中ランプ46等に
より構成してある。
【0037】図2に示す実施形態において、表示部40
としては複数のモードに応じて複数個設けてあり、アル
カリイオン水のレベル1生成モード用の表示部40a
1、アルカリイオン水のレベル2生成モード用の表示部
40a2、アルカリイオン水のレベル3生成モード用の
表示部40a3、強アルカリイオン水生成モード用の表
示部40a4、弱酸性イオン水生成モード用の表示部4
0a5、強酸性イオン水生成モード用の表示部40a
6、浄水モード用の表示部40a7があり、それぞれの
表示部40(40a1、40a2、40a3、40a
4、40a5、40a6、40a7)がそれぞれ上記の
ようにスイッチを兼ねているので、いずれかの表示部4
0を押すと、そのモードが選択されるようになってい
る。
【0038】次に、本発明の電解水生成装置1の使用方
法と、回路の制御方法について説明する。
【0039】先ず、アルカリイオン水のレベル1生成モ
ードにて電気分解を行う場合の動作を、図1の配管系統
図、図3の制御ブロック図、図5のタイムチャート、図
6のグラフ及び図7のフローチャートに基づいて説明す
る。なお、図1において水の流れを実線矢印で示して表
示してある。
【0040】まず使用者は装置上面の表示操作部21上
のアルカリイオン水のレベル1の表示部40a1を押し
てモードを選択する。この状態で給水栓7が解放して水
道水等の原水を給水ホース8を通じて電解水生成装置1
の給水口2へ供給する。
【0041】このとき、給水口2に送り込まれた原水
は、取水流路9を通じて流入口18から浄水カートリッ
ジ4へ送られ、吸着浄化槽15の浄化剤6にて、残留塩
素、かび臭、トリハロメタン、農薬等が除去される。続
いて濾過槽16の濾過膜5を通過することにより濾過さ
れて微細な濁りや細菌等が除去される。このように原水
を、浄水カートリッジ4内を通過させて濾過することに
より、原水が浄水処理されて浄水が生成される。
【0042】生成された浄水は、流出口19から給水流
路17に流出するが、この給水流路17を流通する際に
流量センサ60を通過する。
【0043】給水流路17を流通する浄水は主給水流路
14を通じて流入口54から電解質添加部50に供給さ
れる。
【0044】電解質添加部50に供給された浄水には、
溶解した電解質が付与される。電解質を付与された水
は、上部流出口93から主供給路13を介して、添加水
供給流路11に流入し、流入口68から電解槽62の陰
極室65及び陽極室64に供給される。このとき電解質
添加部50内には、上部流出口93の形成位置まで水が
供給された後にこの水が主として上部流出口93から流
出されることとなり、電解質添加部50内にてある程度
滞留して電解質が充分に付与された水が電解質添加部5
0から流出される。
【0045】このとき、浄水カートリッジ4内を通過し
た浄水は電解質添加部50を通過してから電解槽62へ
供給されることとなり、電解槽62に供給される水中の
電解質濃度が充分に確保されることとなって、電解槽6
2における電気分解が効率よく行なわれることとなる。
【0046】そして、電気分解によって、陰極室65で
アルカリ性イオン水が生成されると共に、陽極室64で
酸性イオン水が生成される。陰極室65で生成されたア
ルカリ性イオン水は、流出口69から吐水パイプ3に流
入し、装置外部に導出される。一方、陰極室64で生成
された酸性イオン水は、排出口70を通じて酸性水排出
管72から装置外に排出されるものである。
【0047】尚、上記動作において、電解槽62におい
て印加される電圧の向きを逆向きにすると、陰極室65
が陽極室としての機能を果たして酸性イオン水が生成さ
れると共に、陽極室64が陰極室としての機能を果たし
てアルカリ性イオンが生成される。このときは酸性水が
流出口69から吐水パイプ3に流入して装置外部に導出
され、アルカリ水が排出口69から吐水パイプ3に流入
してイオン水生成装置外部に導出され、アルカリ水が排
出口70を通じて酸性水排出管72からイオン水生成装
置外に排出されるものである。
【0048】ここで、本発明にあっては、図3の制御ブ
ロック図に示すように、一対の電極間に流す電流検出用
の抵抗81を設け、この抵抗81に発生する電圧出力を
増幅するための増幅器として、増幅率の異なるものを少
なくとも2つ以上設け、抵抗81に発生する電圧出力に
応じて増幅器を選択する切り換え手段100を制御部4
9に設けた点に特徴がある。
【0049】すなわち、流量センサ60から信号が送ら
れ、制御部49にて給水流路17における浄水の通水が
検知されたら、制御部49により陽極67と陰極66間
に電圧を印加するスイッチ80(例えば電解効果トラン
ジスタ)を導通させ、電気分解を開始するものである
が、流量センサ60により通水を検知してから電解槽6
2内に水が充満するまでには、水路構成上、若干の時間
を要する。したがって、通水を検知してから一定流量経
過するまでは、上記スイッチ80を非導通の状態にし
て、電気分解を行わないように制御部49により制御す
る。これにより、電解槽62内に水が十分にない状態で
後述の電流検出を行う行うことなく、電流検出精度が向
上するものである。
【0050】通水を検知してから一定流量経過後、陽極
67と陰極66間に電圧を印加するスイッチ80を導通
させ、電気分解を開始する。スイッチ80が一定時間導
通すると制御部49は電流検出用の抵抗81に発生する
電圧出力を検知し、高増幅率の増幅器82によって増幅
された信号を検知し、電流検出を行う。スイッチ80の
導通時間が一定時間未満であると、抵抗81に発生する
電圧が安定せず、制御部49が検知する時間が限られる
ので、精度よく電流検出が行えない。このため、制御部
49はスイッチ80が一定時間導通させて、抵抗81に
発生する電圧出力が測定可能な状態となった場合に電流
検出を行い、一定時間未満の導通時間の時や非導通の時
は電流検出を行わないようにしている。本実施形態の場
合、この一定時間を100msecに設定している。
【0051】この時の水質が例えば30mS/m以上の
高電気伝導率水であった場合は電気分解による電流が大
きくなるため、抵抗81に発生する電圧も大きくなる。
この場合、高増幅率の増幅器82によって増幅された信
号は、制御部49の入力限度値を越えてしまい、正常な
電流検出はできなくなる。
【0052】このため、制御部49は、あるしきい値以
上の信号が入力された場合は、制御部49に設けた増幅
器を選択するための切り換え手段100により高増幅器
83によって増幅された信号を採用せず、並列に接続さ
れた低増幅率の増幅器83によって増幅された信号に切
り替え、この信号によって電流検出している。本実施形
態においては上記しきい値を3Vに設定している。
【0053】このように2種類の増幅率が異なる増幅器
82、83を有し、低電気伝導率水の場合には増幅率が
高い増幅器82を、高電気伝導率水の場合には増幅率が
低い増幅器83を制御部49に設けた切り換え手段10
0により切り換えることで、低電気伝導率地域から高電
気伝導率地域まで殆どの地域において電流検出精度が確
保できるものである(このことは図6は抵抗81に発生
する電圧と電気伝導度の関係を示すグラフにより明らか
である)。
【0054】上記のようにしてスイッチ20に一定時間
以上導通させることによって電流検出が終了すると、次
に、制御部49は一定平均電流制御を開始する。制御部
49は、得られた電流値を基に、選択されたモードによ
りそれぞれ設定された平均電流を作り出すため、スイッ
チ80の導通、非導通を繰り返して断続的に電流を流す
ように制御するようになっている。この導通、非導通の
周期は早いほど平均電流が安定するが、一方ではスイッ
チ80に発生する損失分が大きくなり、長時間連続して
この制御を行うとスイッチ80が発熱してしまう。よっ
て、本実施形態の場合は、この導通、非導通の周期を8
7msecに設定し、損失による発熱をできるだけ抑え
るようにしている。この構成によれば、スイッチング電
源などの複雑な回路を構成することがなく、容易に一定
平均電流制御を行うことができるものである。
【0055】このようにスイッチ20を一定以上導通さ
せて、抵抗81に発生する電圧出力の検出を行い、スイ
ッチ20が非導通の時又は一定時間未満の導通時間の場
合には抵抗に発生する電圧出力が測定不可能な状態とし
て抵抗81に発生する電圧出力の検出を行わないように
なっており、これにより抵抗81に発生する電圧出力が
安定した時に検出を行うことで、電流検出精度を確保す
ることができるものであり、また、抵抗81に発生する
電圧出力が測定不可能な状態(スイッチ20が非導通の
時又は一定時間未満の導通時間の場合)の時には、測定
可能な状態(スイッチ20を一定時間以上導通させた状
態)の時に得られた前記抵抗81に発生する電圧出力を
もとに制御部49によって前記スイッチ20への一定時
間未満の導通、非導通を繰り返し制御することで上記の
ように一定平均電流制御を行うことができるものであ
る。
【0056】上記一定平均電流制御をある程度行うと、
再度、電流検出のために前記一定時間以上のスイッチ8
0の導通を行い、電流検出を行う。このようにスイッチ
80を一定時間以上導通させ、電流検出を行う場合と、
一定時間未満の導通、非導通を繰り返し、一定平均電流
制御を行う場合とを合わせて1周期とし、通水中はこの
制御を繰り返し行うようにすることで、一定平均電流制
御の精度を保つと共に、例えば、電解質添加部50に添
加する電解質の溶出量が異なり、通水中に水の電気伝導
度が異なった場合も、その時の電流に応じて一定平均電
流制御を行うことができる。この実施形態の場合、上記
繰り返し周期は5秒間に設定している。
【0057】上記制御のタイムチャートを図5に示して
いる。
【0058】また、抵抗81に発生する電圧出力を増幅
器82又は増幅器83により増幅した信号により検出し
た値が、一定平均電流制御可能な所定範囲外の場合は、
一定電流制御を実施せず、スイッチ80を非導通にし、
電気分解を行わないモード(浄水モード)に切り換える
ように制御部49により制御する。例えば、海水などが
混入した井戸水など電気伝導度が極端に高い(200m
S/m程度)場合には、抵抗81に発生する電圧出力が
一定平均電流制御可能な所定範囲以上になり、この状態
で一定平均電流制御を行うと、スイッチ80が導通の時
には数十アンペアの突入電流が流れてしまい発熱が大き
くなってしまうため、やがては部品破壊に至る可能性が
ある。したがって、このような故障になることを防ぐた
め、浄水モードに切り換えるのである。この実施形態で
は浄水モードに切り換えるのみであるが、他に異常検知
としてエラー表示を行ってもよいものである。
【0059】反対に、雪解け水が流れ込んだ水など電気
伝導度が極端に低い(5mS/m程度)場合には、抵抗
81に発生する電圧出力が一定平均電流制御可能な所定
範囲未満になり、この状態で一定平均電流制御を行って
も狙いの電流までは達せず、各モード間の電流差が得ら
れなくなる。よって、このような環境下では正常に使用
できないため、浄水モードに切り換えるように制御部4
9により制御するものである。この実施形態では浄水モ
ードに切り換えるのみであるが、他に異常検知として、
エラー表示を行ってもよいものである。
【0060】他の実施形態としては、流量の調整を促す
る表示部を設け、上記のように抵抗81に発生する電圧
出力が所定範囲未満の場合には、その表示部により流量
の調整の必要性を知らしめるように制御部49により制
御する方法がある。流量を絞ることで、電気分解の効率
を上げ、電流が流れなくても所定のpHみに達するよう
にする。
【0061】その他の実施形態としては、電解質を添加
する添加部52に入れた電解質が消費又は未添加である
ことを知らしめる表示部を有し、上記のように抵抗81
に発生する電圧出力が所定範囲未満の場合には、当該表
示部により電解質の添加を促するようように知らしめる
ように制御部49により制御するにする方法がある。電
解質の添加をすることで、電気伝導度が高くなり、抵抗
81に発生する電圧出力が所定範囲に入り、一定平均電
流制御が正常に行えるようにするものである。
【0062】上記流量の調整を促する表示部や電解質を
添加する添加部52に入れた電解質が消費又は未添加で
あることを知らしめる表示部は前述の表示部40で兼用
してもよく、また、前述の表示部40とは別に設けても
よいものである。
【0063】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1記載の発
明にあっては、一対の電極間に流す電流検出用の抵抗を
有し、前記抵抗に発生する電圧出力を増幅するための増
幅器として、増幅率の異なるものを少なくとも2つ以上
設け、前記抵抗に発生する電圧出力に応じて増幅器を選
択する切り換え手段を設けるので、低電気伝導率地域の
場合には増幅率が高い増幅器を選択すると共に、高電気
伝導率地域の場合には増幅率の低い増幅器を選択して一
対の電極間に流す電流検出精度を確保できるものであっ
て、低電気伝導率地域から高電気伝導率地域まで殆どの
地域にて電流検出精度を確保できるものである。
【0064】また、請求項2記載の発明にあっては、上
記請求項1記載の発明の効果に加えて、一対の電極間に
電圧を印加するためのスイッチを設け、当該スイッチを
一定時間以上導通させて、前記抵抗に発生する電圧出力
が測定可能な状態とすることにより前記抵抗に発生する
電圧出力の検出を行い、当該スイッチが非導通の時又は
一定時間未満の導通時間の場合には前記抵抗に発生する
電圧出力が測定不可能な状態として、前記抵抗に発生す
る電圧出力の検出を行わないように制御するための制御
部を設けてあるので、抵抗に発生する電圧出力が安定し
た時に検出を行うことができて、電流検出精度を確保で
きるものである。
【0065】また、請求項3記載の発明にあっては、上
記請求項2記載の発明の効果に加えて、抵抗に発生する
電圧出力が測定不可能な状態の時には、測定可能な状態
の時に得られた前記抵抗に発生する電圧出力をもとに前
記スイッチにより一定時間未満の導通、非導通を繰り返
し制御することで一定平均電流制御を行う制御部を設け
るので、簡単な構成で一定平均電流制御を行うことがで
きるものである。
【0066】また、請求項4記載の発明にあっては、上
記請求項3記載の発明の効果に加えて、制御部による制
御は、スイッチを一定時間以上導通させた場合と、スイ
ッチが非導通又は一定時間未満の導通時間の場合とを合
わせて1周期とし、通水中は上記制御を繰り返し行うの
で、通水中、電流検出を繰り返し行って、一定平均電流
制御の精度を保つと共に、例えば、添加する電解質の溶
出量が異なり、通水中に水の電気伝導度が異なった場合
も、その時の電流に応じて一定平均電流制御を行うこと
ができるものである。
【0067】また、請求項5記載の発明にあっては、上
記請求項3又は請求項4記載の発明の効果に加えて、制
御部による制御開始前にスイッチが非導通の状態を一定
流量以上設けるので、電解槽内に水が充電してから電圧
を印加することができて、より電流検出の精度を確保で
きるものである。
【0068】また、請求項6記載の発明にあっては、上
記請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の発明の効果
に加えて、電流検出用の抵抗に発生する電圧出力が一定
平均電流制御可能な所定範囲外の場合、スイッチを非導
通状態とするように制御するための制御部を設けている
ので、電気伝導率がかなり高い水質での使用による本体
の故障を防止すると共に、電気伝導率がかなり低く、電
気分解することが困難な状態であることを知らしめるこ
とができるものである。
【0069】また、請求項7記載の発明にあっては、上
記請求項6記載の発明の効果に加えて、流量の調整を促
す表示部を設け、抵抗に発生する電圧出力が所定範囲未
満の場合は、当該表示部により流量の調整の必要性を知
らしめるので、電気伝導率がかなり低く、電気分解して
も所定のpH値が得られない水質の場合に流量調整する
ことで所定のpH値に達することができるものである。
【0070】また、請求項8記載の発明にあっては、上
記請求項6又は請求項7記載の発明の効果に加えて、電
解質を添加する添加部、並びに電解質の消費又は未添加
を知らしめるための表示部を設け、前記抵抗に発生する
電圧出力が所定範囲未満の場合は、前記表示部において
電解促進剤の添加を促する表示を行うように制御するた
めの制御部を設けてあるので、電気伝導率がかなり低
く、電気分解することが困難な水質でも電解促進剤の添
加を行って使用可能にすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電解水生成装置の配管系統図である。
【図2】同上の表示部の概略平面図である。
【図3】同上の概略制御ブロック図である。
【図4】同上の全体斜視図である。
【図5】同上のタイムチャートである。
【図6】同上の抵抗に発生する電圧と電気伝導度の関係
を示すグラフである。
【図7】同上のフローチャートである。
【符号の説明】
1 電解水生成装置 20 スイッチ 49 制御部 60 流量センサ 62 電解槽 66 陽極 67 陰極 81 抵抗 82 増幅器 83 増幅器 100 切り換え手段
フロントページの続き Fターム(参考) 4D061 DA03 DB07 DB08 EA02 EB01 EB04 EB12 EB16 EB37 EB38 EB39 EB40 ED12 ED13 FA09 GA02 GA12 GB02 GB20 GC14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解槽に水を流入させ、電解槽内に配置
    された一対の陽極及び陰極の電極間に電圧を印加して水
    を電気分解することにより電解水を生成する電解水生成
    装置において、一対の電極間に流す電流検出用の抵抗を
    有し、前記抵抗に発生する電圧出力を増幅するための増
    幅器として、増幅率の異なるものを少なくとも2つ以上
    設け、前記抵抗に発生する電圧出力に応じて増幅器を選
    択する切り換え手段を設けて成ることを特徴とする電解
    水生成装置。
  2. 【請求項2】 一対の電極間に電圧を印加するためのス
    イッチを設け、当該スイッチを一定時間以上導通させ
    て、前記抵抗に発生する電圧出力が測定可能な状態とす
    ることにより前記抵抗に発生する電圧出力の検出を行
    い、当該スイッチが非導通の時又は一定時間未満の導通
    時間の場合には前記抵抗に発生する電圧出力が測定不可
    能な状態として、前記抵抗に発生する電圧出力の検出を
    行わないように制御するための制御部を設けて成ること
    を特徴とする請求項1記載の電解水生成装置。
  3. 【請求項3】 抵抗に発生する電圧出力が測定不可能な
    状態の時には、測定可能な状態の時に得られた前記抵抗
    に発生する電圧出力をもとに前記スイッチにより一定時
    間未満の導通、非導通を繰り返し制御することで一定平
    均電流制御を行う制御部を設けて成ることを特徴とする
    請求項2記載の電解水生成装置。
  4. 【請求項4】 制御部による制御は、スイッチを一定時
    間以上導通させた場合と、スイッチが非導通又は一定時
    間未満の導通時間の場合とを合わせて1周期とし、通水
    中は上記制御を繰り返し行うことを特徴とする請求項3
    記載の電解水生成装置。
  5. 【請求項5】 制御部による制御開始前にスイッチが非
    導通の状態を一定流量以上設けることを特徴とする請求
    項3又は請求項4記載の電解水生成装置。
  6. 【請求項6】 電流検出用の抵抗に発生する電圧出力が
    一定平均電流制御可能な所定範囲外の場合、スイッチを
    非導通状態とするように制御するための制御部を設けて
    成ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載
    の電解水生成装置。
  7. 【請求項7】 流量の調整を促す表示部を設け、抵抗に
    発生する電圧出力が所定範囲未満の場合は、当該表示部
    により流量の調整の必要性を知らしめるように制御する
    ための制御部を設けて成ることを特徴とする請求項6記
    載の電解水生成装置。
  8. 【請求項8】 電解質を添加する添加部、並びに電解質
    の消費又は未添加を知らしめるための表示部を設け、前
    記抵抗に発生する電圧出力が所定範囲未満の場合は、前
    記表示部において電解促進剤の添加を促する表示を行う
    ように制御するための制御部を設けて成ることを特徴と
    する請求項6又は請求項7記載の電解水生成装置。
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