JP2002217391A - 積層体の製造方法及び半導体装置 - Google Patents
積層体の製造方法及び半導体装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】基板上に順次、層や領域を形成する、従来の半
導体装置などの積層体の製造方法は、高温処理などの過
激な条件下で行う工程を含むため、例えば、積層体が配
置される基板や積層体に含まれる部材は制限されること
がある。そこで、様々な基板や部材を含む積層体の製造
に適用できる積層体の製造方法を提供する。 【解決手段】第1の基板上に順次、第1の分離層、中間
層及び被転写体を形成し、前記被転写体と第2の基板上
に形成された第2の分離層とを第1の接着層を介して接
着する。次に前記第1の分離層に対して光照射を行うこ
とにうより、前記第1の分離層における剥離を誘起し
て、前記第1の基板を脱離させる。次に第3の基板と前
記中間層とを第2の接着層を介して接着する。次に加熱
することにより、前記第2の分離層における剥離を誘起
し、前記第2の基板を脱離させる。
導体装置などの積層体の製造方法は、高温処理などの過
激な条件下で行う工程を含むため、例えば、積層体が配
置される基板や積層体に含まれる部材は制限されること
がある。そこで、様々な基板や部材を含む積層体の製造
に適用できる積層体の製造方法を提供する。 【解決手段】第1の基板上に順次、第1の分離層、中間
層及び被転写体を形成し、前記被転写体と第2の基板上
に形成された第2の分離層とを第1の接着層を介して接
着する。次に前記第1の分離層に対して光照射を行うこ
とにうより、前記第1の分離層における剥離を誘起し
て、前記第1の基板を脱離させる。次に第3の基板と前
記中間層とを第2の接着層を介して接着する。次に加熱
することにより、前記第2の分離層における剥離を誘起
し、前記第2の基板を脱離させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層体の製造方法
及び半導体装置に関する。
及び半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】基板上に順次、層や領域を形成する、従
来の半導体装置などの積層体の製造方法は、高温処理な
どの過激な条件下で行う工程を含む。例えば、代表的な
半導体装置の一つであるMOS素子は、一つの基板上に順
次、半導体層、ゲート絶縁層、さらにゲート電極を形成
することにより製造されるが、ゲート絶縁層や半導体層
の形成工程は、通常、高温処理を必要とする。
来の半導体装置などの積層体の製造方法は、高温処理な
どの過激な条件下で行う工程を含む。例えば、代表的な
半導体装置の一つであるMOS素子は、一つの基板上に順
次、半導体層、ゲート絶縁層、さらにゲート電極を形成
することにより製造されるが、ゲート絶縁層や半導体層
の形成工程は、通常、高温処理を必要とする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
積層体の製造方法では、積層体が配置される基板や積層
体に含まれる部材は制限されることがある。例えば、従
来の半導体装置などの積層体の製造方法は、軟化点や融
点の低い材料を基板あるいは部材とする半導体装置の製
造に適用することは困難であった。そこで、本発明の第
1の目的は、様々な基板や部材を含む積層体の製造に適
用できる積層体の製造方法を提供する。本発明の第2の
目的は様々な用途に対応することのできる半導体装置を
得ることである。
積層体の製造方法では、積層体が配置される基板や積層
体に含まれる部材は制限されることがある。例えば、従
来の半導体装置などの積層体の製造方法は、軟化点や融
点の低い材料を基板あるいは部材とする半導体装置の製
造に適用することは困難であった。そこで、本発明の第
1の目的は、様々な基板や部材を含む積層体の製造に適
用できる積層体の製造方法を提供する。本発明の第2の
目的は様々な用途に対応することのできる半導体装置を
得ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の積層体の
製造方法は、第1の基板上に第1の分離層を形成し、さ
らに前記第1の分離層の上に薄膜デバイスを含む被転写
体を形成する工程と、第2の基板の上に第2の分離層を
形成する工程と、前記被転写体と前記第2の分離層とを
第1の接着層を介して接着する工程と、光照射により前
記第1の分離層の層内及び前記第1の分離層と接する他
の層との境界面のうち少なくともいずれかで剥離を生ぜ
しめ、前記被転写体を前記第1の基板の側から前記第2
の基板の側に転写する工程と、前記第2基板の側に転写
された前記被転写体と第3の基板とを第2の接着層を介
して接着する工程と、加熱により、前記第2の分離層の
層内及び前記第2の分離層と接する他の層との境界面の
うち少なくともいずれかで剥離を生ぜしめ、前記被転写
体を、前記第2の基板の側から前記第3の基板の側に転
写する工程と、を含む。係る積層体の製造方法において
前記第3の基板として所望の基板を用いることにより、
製造される積層体は所望の基板を含むものとり、所望の
性質や機能を付与することができる。例えば、従来の半
導体装置などの積層体の製造方法では、高温処理を伴う
ため用いることが困難なプラスティック材料を前記第3
の基板として利用することができ、これにより係る積層
体に可撓性あるいは柔軟性を付与することができる。ま
た、前記第3の基板として種々のデバイスを含むものを
用いれば、係る積層体には種々の機能を付与することが
できる。
製造方法は、第1の基板上に第1の分離層を形成し、さ
らに前記第1の分離層の上に薄膜デバイスを含む被転写
体を形成する工程と、第2の基板の上に第2の分離層を
形成する工程と、前記被転写体と前記第2の分離層とを
第1の接着層を介して接着する工程と、光照射により前
記第1の分離層の層内及び前記第1の分離層と接する他
の層との境界面のうち少なくともいずれかで剥離を生ぜ
しめ、前記被転写体を前記第1の基板の側から前記第2
の基板の側に転写する工程と、前記第2基板の側に転写
された前記被転写体と第3の基板とを第2の接着層を介
して接着する工程と、加熱により、前記第2の分離層の
層内及び前記第2の分離層と接する他の層との境界面の
うち少なくともいずれかで剥離を生ぜしめ、前記被転写
体を、前記第2の基板の側から前記第3の基板の側に転
写する工程と、を含む。係る積層体の製造方法において
前記第3の基板として所望の基板を用いることにより、
製造される積層体は所望の基板を含むものとり、所望の
性質や機能を付与することができる。例えば、従来の半
導体装置などの積層体の製造方法では、高温処理を伴う
ため用いることが困難なプラスティック材料を前記第3
の基板として利用することができ、これにより係る積層
体に可撓性あるいは柔軟性を付与することができる。ま
た、前記第3の基板として種々のデバイスを含むものを
用いれば、係る積層体には種々の機能を付与することが
できる。
【0005】係る積層体の製造方法では2回の転写を行
っているが、例えば、被転写体がMOS素子のような上下
が区別される構造物を含んでいる場合、当初の前記第1
の基板に対する該構造物の上下の位置関係と、前記第3
の基板に対する該構造物の上下の位置関係とを一致させ
ることができる。
っているが、例えば、被転写体がMOS素子のような上下
が区別される構造物を含んでいる場合、当初の前記第1
の基板に対する該構造物の上下の位置関係と、前記第3
の基板に対する該構造物の上下の位置関係とを一致させ
ることができる。
【0006】なお、被転写体は複数の層あるいは領域か
ら構成されていても良く、例えば、後述の中間層30も
被転写体に含まれる場合もある。
ら構成されていても良く、例えば、後述の中間層30も
被転写体に含まれる場合もある。
【0007】本発明の第2の積層体の製造方法は、請求
項3に記載の積層体の製造方法において、前記第1の接
着層を取り除く工程をさらに含むこと、を特徴とする。
請求項1に記載の積層体の製造方法において、最終的に
前記被転写体上に第1の接着層が残存することになる
が、この第1の接着層を除去することにより、前記被転
写体の上に電極や配線層などの種々の基材をさらに配置
することもできる。
項3に記載の積層体の製造方法において、前記第1の接
着層を取り除く工程をさらに含むこと、を特徴とする。
請求項1に記載の積層体の製造方法において、最終的に
前記被転写体上に第1の接着層が残存することになる
が、この第1の接着層を除去することにより、前記被転
写体の上に電極や配線層などの種々の基材をさらに配置
することもできる。
【0008】本発明の第3の積層体の製造方法は、請求
項2に記載の積層体の製造方法において、前記第1の接
着層が溶剤に可溶であること、を特徴とする。係る積層
体の製造方法では、溶剤を塗布する方法あるいは溶剤に
浸漬する方法により前記第1の接着層を除去することが
できるため、研磨などの機械的除去法やプラズマエッチ
ングによる除去法に比べて前記被転写体の損傷を低減で
きる。
項2に記載の積層体の製造方法において、前記第1の接
着層が溶剤に可溶であること、を特徴とする。係る積層
体の製造方法では、溶剤を塗布する方法あるいは溶剤に
浸漬する方法により前記第1の接着層を除去することが
できるため、研磨などの機械的除去法やプラズマエッチ
ングによる除去法に比べて前記被転写体の損傷を低減で
きる。
【0009】本発明の第4の積層体の製造方法は、請求
項3に記載の積層体の製造方法において、前記第1の接
着層が水溶性であること、を特徴とする。係る積層体の
製造方法では、前記第1の接着層の除去に水を用いるこ
とができるので、係る積層体の製造方法は有機溶剤を用
いる場合に比べて環境への負荷やコストを低減すること
ができるという利点を有する。
項3に記載の積層体の製造方法において、前記第1の接
着層が水溶性であること、を特徴とする。係る積層体の
製造方法では、前記第1の接着層の除去に水を用いるこ
とができるので、係る積層体の製造方法は有機溶剤を用
いる場合に比べて環境への負荷やコストを低減すること
ができるという利点を有する。
【0010】本発明の第5の積層体の製造方法は、請求
項1乃至4のいずれかに記載の積層体の製造方法におい
て、前記第2の分離層が加熱により接合力が減少または
消失する性質を有すること、を特徴とする。係る積層体
の製造方法により、加熱により選択的に前記第2の分離
層における剥離を生起させることができる。
項1乃至4のいずれかに記載の積層体の製造方法におい
て、前記第2の分離層が加熱により接合力が減少または
消失する性質を有すること、を特徴とする。係る積層体
の製造方法により、加熱により選択的に前記第2の分離
層における剥離を生起させることができる。
【0011】本発明の第6の積層体の製造方法は、請求
項1乃至5のいずれかに記載の積層体の製造方法におい
て、前記第2の分離層には気泡が内在すること、を特徴
とする。加熱により前記第2の分離層内の気泡を膨張さ
せることで、前記第2の分離層の層内または前記第2の
分離層と他の層との境界面における結合力または接着力
を減少させることができる。
項1乃至5のいずれかに記載の積層体の製造方法におい
て、前記第2の分離層には気泡が内在すること、を特徴
とする。加熱により前記第2の分離層内の気泡を膨張さ
せることで、前記第2の分離層の層内または前記第2の
分離層と他の層との境界面における結合力または接着力
を減少させることができる。
【0012】本発明の第7の積層体の製造方法は、請求
項1乃至6のいずれかに記載の製造方法において、前記
被転写体が薄膜トランジスタを含むこと、を特徴とす
る。請求項1乃至6のいずれかに記載の製造方法は、様
々な部材や基板を含む積層体に対しても適用できるが、
この特徴を生かすことにより、例えば、プラスティック
材料やガラス材料から構成される基板や部材を含む薄膜
トランジスタを製造することができ、様々な用途に薄膜
トランジスタを用いることができる。
項1乃至6のいずれかに記載の製造方法において、前記
被転写体が薄膜トランジスタを含むこと、を特徴とす
る。請求項1乃至6のいずれかに記載の製造方法は、様
々な部材や基板を含む積層体に対しても適用できるが、
この特徴を生かすことにより、例えば、プラスティック
材料やガラス材料から構成される基板や部材を含む薄膜
トランジスタを製造することができ、様々な用途に薄膜
トランジスタを用いることができる。
【0013】本発明の半導体装置は、請求項1乃至7の
いずれかに記載の積層体の製造方法を用いて製造された
半導体装置である。上述のような特徴を有する積層体の
製造方法により製造された、この半導体装置は、例え
ば、液晶表示装置、電気泳動表示装置、電界発光表示装
置などの表示装置やICカード及びメモリカードに好適な
半導体装置である。
いずれかに記載の積層体の製造方法を用いて製造された
半導体装置である。上述のような特徴を有する積層体の
製造方法により製造された、この半導体装置は、例え
ば、液晶表示装置、電気泳動表示装置、電界発光表示装
置などの表示装置やICカード及びメモリカードに好適な
半導体装置である。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態につ
いて説明する。まず、実施の形態の概略を図1〜図10
に沿って説明する。
いて説明する。まず、実施の形態の概略を図1〜図10
に沿って説明する。
【0015】第1工程として、第1の基板10の上に第
1の分離層20を形成し(図1)、さらに第1の分離層
20の上に中間層30及び被転写層40を形成する(図
2)。第2工程として、第2の基板50の上に、第2の
分離層60を形成する(図3)。第3工程として、第2
の分離層60と前記被転写層40とを第1の接着層70
を介して接着する(図4)。第4工程として第1の基板
10を通して第1の分離層20に対して照射光200を
用いて(図5)、第1の分離層20に剥離を生ぜしめ、
被転写層40を第1の基板10の側から第2の基板50
の側に転写する(図6)。第5工程として、中間層30
と第3の基板80とを接着層90を介して接着する(図
7)。第6工程として、加熱を行うことにより(図
8)、第2の分離層60に剥離を生ぜしめ、被転写層4
0を第2基板50の側から第3の基板80の側に移動さ
せる(図9)。なお、図10に示したように、以上の工
程が終了後、前記被転写層40の表面上に残存する第1
の接着層70を除去しても良い。
1の分離層20を形成し(図1)、さらに第1の分離層
20の上に中間層30及び被転写層40を形成する(図
2)。第2工程として、第2の基板50の上に、第2の
分離層60を形成する(図3)。第3工程として、第2
の分離層60と前記被転写層40とを第1の接着層70
を介して接着する(図4)。第4工程として第1の基板
10を通して第1の分離層20に対して照射光200を
用いて(図5)、第1の分離層20に剥離を生ぜしめ、
被転写層40を第1の基板10の側から第2の基板50
の側に転写する(図6)。第5工程として、中間層30
と第3の基板80とを接着層90を介して接着する(図
7)。第6工程として、加熱を行うことにより(図
8)、第2の分離層60に剥離を生ぜしめ、被転写層4
0を第2基板50の側から第3の基板80の側に移動さ
せる(図9)。なお、図10に示したように、以上の工
程が終了後、前記被転写層40の表面上に残存する第1
の接着層70を除去しても良い。
【0016】次に具体的な実験条件について詳述する。
【0017】[第1の基板10]第4工程において、第1
の基板10の側から第1の分離層20に対して光200
を照射するので、第1の基板10は光200を十分に透
過するものであることが望ましい。具体的には、第1の
基板10は光200を10%以上透過するものが好まし
く、50%以上透過するものがより好ましい。後述する
第1の分離層20がアモルファスシリコンから構成され
ている場合は、エキシマーレーザーなどを光源とする紫
外光を光200として用いることができるが、そのよう
な場合は、第1の基板10を構成する材料として、紫外
光を十分に透過する材料、例えば、ガラスあるいは石英
ガラスを用いることが好ましい。第1の基板10の厚さ
は特に限定されないが、基板の機械的強度と光の透過量
との兼ね合いから、0.1〜5.0 mm程度であるこ
とが好ましく、0.5〜1.5 mmであることがより
好ましい場合がある。 なお、第1の基板10の光の透
過率が十分高い場合には、その厚さは、前記上限値を超
えるものであっても良い。また、光を均一に第1の分離
層20に照射するためには、第1の基板10の厚さは、
均一であることが好ましい。第1の基板10の上に形成
される第1の分離層20、中間層30、及び被転写層4
0のうちいずれかを形成する際に、高温処理を必要とす
る場合は、第1の基板10が十分な耐熱性を有すること
が好ましい。
の基板10の側から第1の分離層20に対して光200
を照射するので、第1の基板10は光200を十分に透
過するものであることが望ましい。具体的には、第1の
基板10は光200を10%以上透過するものが好まし
く、50%以上透過するものがより好ましい。後述する
第1の分離層20がアモルファスシリコンから構成され
ている場合は、エキシマーレーザーなどを光源とする紫
外光を光200として用いることができるが、そのよう
な場合は、第1の基板10を構成する材料として、紫外
光を十分に透過する材料、例えば、ガラスあるいは石英
ガラスを用いることが好ましい。第1の基板10の厚さ
は特に限定されないが、基板の機械的強度と光の透過量
との兼ね合いから、0.1〜5.0 mm程度であるこ
とが好ましく、0.5〜1.5 mmであることがより
好ましい場合がある。 なお、第1の基板10の光の透
過率が十分高い場合には、その厚さは、前記上限値を超
えるものであっても良い。また、光を均一に第1の分離
層20に照射するためには、第1の基板10の厚さは、
均一であることが好ましい。第1の基板10の上に形成
される第1の分離層20、中間層30、及び被転写層4
0のうちいずれかを形成する際に、高温処理を必要とす
る場合は、第1の基板10が十分な耐熱性を有すること
が好ましい。
【0018】[第1の分離層20]第1の分離層20に用
いる材料としては、例えば、以下のA〜Fに記載された材
料を用いることができる。
いる材料としては、例えば、以下のA〜Fに記載された材
料を用いることができる。
【0019】A.アモルフアスシリコン(a−Si) このアモルフアスシリコン中には、水素が含有されてい
て良い。この場合、水素の含有量は、1at%以上程度で
あるのが好ましく、2〜20 at%程度であるのがより好ま
しい。このように、水素が所定量含有されていると、光
の照射によって水素が放出され、第1の分離層20に内圧
が発生し、それが剥離を促す力となる。アモルフアスシ
リコン中の水素の含有量は、成膜条件、例えばCVDにお
けるガス圧、ガス雰囲気、ガス流量、温度、基板温度、
あるいはプラズマ生成の際の投入パワー等の条件を適宜
設定することにより調整することができる。
て良い。この場合、水素の含有量は、1at%以上程度で
あるのが好ましく、2〜20 at%程度であるのがより好ま
しい。このように、水素が所定量含有されていると、光
の照射によって水素が放出され、第1の分離層20に内圧
が発生し、それが剥離を促す力となる。アモルフアスシ
リコン中の水素の含有量は、成膜条件、例えばCVDにお
けるガス圧、ガス雰囲気、ガス流量、温度、基板温度、
あるいはプラズマ生成の際の投入パワー等の条件を適宜
設定することにより調整することができる。
【0020】B・酸化ケイ素又はケイ酸化合物、酸化チ
タンまたはチタン酸化合物、酸化ランタンまたははラン
タン酸化合物等の各種酸化物セラミックス、誘電体、強
誘電体あるいは半導体 酸化ケイ素としては、SiO、SiO2、Si302が挙げられ、ケ
イ酸化合物としては、例えばK2SiO3、Li2SiO3、CaSi
O3、ZrSiO4、Na2SiO3が挙げられる。酸化チタンとして
は、TiO、Ti203、TiO2が挙げられ、チタン酸化合物とし
ては、例えば、BaTiO4、BaTiO3、Ba2Ti9020、BaTi
5011、CaTiO3、SrTiO3、PbTiO3、MgTiO3、ZrTiO2、SnTi
O4、A12TiO5、FeTiO3が挙げられる。酸化ジルコニウム
としては、ZrO2が挙げられ、ジルコン酸化合物として
は、例えばBaZrO3、ZrSiO4、PbZrO3、MgZrO3、K2ZrO3が
挙げられる。
タンまたはチタン酸化合物、酸化ランタンまたははラン
タン酸化合物等の各種酸化物セラミックス、誘電体、強
誘電体あるいは半導体 酸化ケイ素としては、SiO、SiO2、Si302が挙げられ、ケ
イ酸化合物としては、例えばK2SiO3、Li2SiO3、CaSi
O3、ZrSiO4、Na2SiO3が挙げられる。酸化チタンとして
は、TiO、Ti203、TiO2が挙げられ、チタン酸化合物とし
ては、例えば、BaTiO4、BaTiO3、Ba2Ti9020、BaTi
5011、CaTiO3、SrTiO3、PbTiO3、MgTiO3、ZrTiO2、SnTi
O4、A12TiO5、FeTiO3が挙げられる。酸化ジルコニウム
としては、ZrO2が挙げられ、ジルコン酸化合物として
は、例えばBaZrO3、ZrSiO4、PbZrO3、MgZrO3、K2ZrO3が
挙げられる。
【0021】C・PZT [Pb(Zr,Ti)O3]]、PLZT[(Pb,La)
(Zr,Ti)O3]]、PLLZT、PBT等のセラミックスあるいは
誘電体(強誘電体) D.窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化チタン等の窒化
物セラミックス E.有機高分子材料 有機高分子材料としては、高分子の主鎖上に、一CH−、
−CO−(ケトン)、−CONH−(アミド)、−NH−(アミ
ノ)、−COO−(エステル)、−N=N−(アゾ)、−CH
=N−(イミド)を有するものが挙げられる。また、光
吸収量を向上させるためにベンゼンやナフタレンなどの
芳香族炭化水素が組み込まれた有機高分子も利用するこ
とができる。
(Zr,Ti)O3]]、PLLZT、PBT等のセラミックスあるいは
誘電体(強誘電体) D.窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化チタン等の窒化
物セラミックス E.有機高分子材料 有機高分子材料としては、高分子の主鎖上に、一CH−、
−CO−(ケトン)、−CONH−(アミド)、−NH−(アミ
ノ)、−COO−(エステル)、−N=N−(アゾ)、−CH
=N−(イミド)を有するものが挙げられる。また、光
吸収量を向上させるためにベンゼンやナフタレンなどの
芳香族炭化水素が組み込まれた有機高分子も利用するこ
とができる。
【0022】このような有機高分子材料の具体例として
は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポ
リオレフイン、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリフェニレ
ンサルフアイド(PPS)、ポリエーテルサルフォン(PE
S)、ポリエステルテレフタレート(PET)、エポキシ樹
脂がある。
は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポ
リオレフイン、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリフェニレ
ンサルフアイド(PPS)、ポリエーテルサルフォン(PE
S)、ポリエステルテレフタレート(PET)、エポキシ樹
脂がある。
【0023】F.金属 金属としては、例えば、Al、Li、Ti、Mn、In、Sn、Y、L
a、Ce、Nd、Pr、Gd、Smまたはこれらのうち少なくとも1
種を含む合金が挙げられる。
a、Ce、Nd、Pr、Gd、Smまたはこれらのうち少なくとも1
種を含む合金が挙げられる。
【0024】第1分離層20の厚さは、第1の分離層の組
成や材質、積層構造、形成方法等の諸条件により異なる
が、通常は、1nm〜20μm程度であることが好まし
く、10nm〜2μm程度であるのがより好ましく、4
0nm〜1μm程度であることがさらに好ましい。
成や材質、積層構造、形成方法等の諸条件により異なる
が、通常は、1nm〜20μm程度であることが好まし
く、10nm〜2μm程度であるのがより好ましく、4
0nm〜1μm程度であることがさらに好ましい。
【0025】第1分離層20の形成方法は、膜組成や膜
厚等の諸条件に応じて適宜選択することができる。例え
ば、CVD(MOCVD、減圧CVD、ECR−CV
D、プラズマCVDを含む)、蒸着、分子線蒸着(M
B)、スパッタリング、イオンプレーティング、PVD
等の各種気相成長法、電気メッキ、浸漬メッキ、ディッ
ピング、無電解メッキ等の各種メッキ法、ラングミュア
・ブロジェット(LB)法、スピンコート、スプレーコ
ート、ロールコート等の塗布法、各種印刷法、転写法、
インクジェット法、粉末ジェット法、及び、上記の方法
うちから選択された2つ以上の方法を組み合わせて形成
することもできる。
厚等の諸条件に応じて適宜選択することができる。例え
ば、CVD(MOCVD、減圧CVD、ECR−CV
D、プラズマCVDを含む)、蒸着、分子線蒸着(M
B)、スパッタリング、イオンプレーティング、PVD
等の各種気相成長法、電気メッキ、浸漬メッキ、ディッ
ピング、無電解メッキ等の各種メッキ法、ラングミュア
・ブロジェット(LB)法、スピンコート、スプレーコ
ート、ロールコート等の塗布法、各種印刷法、転写法、
インクジェット法、粉末ジェット法、及び、上記の方法
うちから選択された2つ以上の方法を組み合わせて形成
することもできる。
【0026】例えば、第1分離層20の組成がアモルフ
アスシリコン(a−Si)の場合には、CVD法、特に減
圧CVD法やプラズマCVD法により成膜するのが好ま
しい。また、第1の分離層20をゾルーゲル法によるセ
ラミックスで構成する場合や、有機高分子材料で構成す
る場合には、塗布法、特にスピンコート法により成膜す
ることが好ましい。
アスシリコン(a−Si)の場合には、CVD法、特に減
圧CVD法やプラズマCVD法により成膜するのが好ま
しい。また、第1の分離層20をゾルーゲル法によるセ
ラミックスで構成する場合や、有機高分子材料で構成す
る場合には、塗布法、特にスピンコート法により成膜す
ることが好ましい。
【0027】図6に示すように、第1の分離層20に対
する光照射を行った後、第1分離層20の一部または全
部が中間層30に付着することがある。この場合、例え
ば、洗浄、エッチング、アッシング、研磨等の方法また
はこれらを組み合わせた処理を施すことにより中間層3
0上の付着物を除去することができる。
する光照射を行った後、第1分離層20の一部または全
部が中間層30に付着することがある。この場合、例え
ば、洗浄、エッチング、アッシング、研磨等の方法また
はこれらを組み合わせた処理を施すことにより中間層3
0上の付着物を除去することができる。
【0028】また、第1分離層20の一部または全部が
第1の基板10に付着する場合もある。この場合も同様
な処理を行うことにより、第1基板10から付着物を除
去することができるが、これにより、第1の基板10と
して、石英ガラスのような高価な材料、希少な材料が用
いられている場合は、第1の基板10を再利用すること
ができ、コスト面でも有利である。
第1の基板10に付着する場合もある。この場合も同様
な処理を行うことにより、第1基板10から付着物を除
去することができるが、これにより、第1の基板10と
して、石英ガラスのような高価な材料、希少な材料が用
いられている場合は、第1の基板10を再利用すること
ができ、コスト面でも有利である。
【0029】[中間層30]第1の分離層20に接して配
置される中間層30は、、種々の目的で形成され、例え
ば、被転写層40を物理的または化学的に保護する保護
層、絶縁層、導電層、レーザー光の遮光層、不純物のマ
イグレーションを防止するバリヤ層、反射層としての機
能するものが挙げられる。中間層30が絶縁膜である場
合、例えば、SiO2、SiO、及びSiNを使用することができ
る。中間層30の厚さは、所望の機能に応じて適宜選択
することができるが、通常は、10nm〜5μmである
のが好ましく、40nm〜1μm程度であるのがより好
ましい。なお、場合によっては、中間層30を形成せ
ず、第1の分離層20の上に直接、被転写層40を形成
しても良い。
置される中間層30は、、種々の目的で形成され、例え
ば、被転写層40を物理的または化学的に保護する保護
層、絶縁層、導電層、レーザー光の遮光層、不純物のマ
イグレーションを防止するバリヤ層、反射層としての機
能するものが挙げられる。中間層30が絶縁膜である場
合、例えば、SiO2、SiO、及びSiNを使用することができ
る。中間層30の厚さは、所望の機能に応じて適宜選択
することができるが、通常は、10nm〜5μmである
のが好ましく、40nm〜1μm程度であるのがより好
ましい。なお、場合によっては、中間層30を形成せ
ず、第1の分離層20の上に直接、被転写層40を形成
しても良い。
【0030】[被転写層40]被転写層40は、図2に示
されているように、例えば、薄膜トランジスタ(TFT)
を含んでいても良い(被転写層40のK部分)。このTFT
は、例えば、ポリシリコン層にn型不純物を導入して形
成されたソース領域102、ドレイン領域104、チャ
ネル領域100、ゲート絶縁膜106、ゲート電極10
8、層間絶縁膜110、ソース電極112、及びドレイ
ン電極114を具備することができる。TFT以外の、被
転写層40に含まれるデバイスとしては、例えば、薄膜
ダイオード、シリコンのPIN接合から成る光電変換素子
(光センサ、太陽電池)、シリコン抵抗素子、その他の
薄膜半導体デバイス、電極(例えば、ITO、メサ膜のよ
うな透明電極)、スイッチング素子、メモリー、圧電素
子等のアクチュエータ、マイクロミラー(ピエゾ薄膜セ
ラミックス)、磁気記録薄膜ヘッド、コイル、インダク
ター、薄膜高透磁材料およびそれらを組み合わせたマイ
クロ磁気デバイス、フィルター、反射膜、及びダイクロ
イックミラーが挙げられる。もちろん、被転写層40は
上記の例以外の種々のデバイスを含んでいても、本発明
の積層体の製造方法の適用は可能である。
されているように、例えば、薄膜トランジスタ(TFT)
を含んでいても良い(被転写層40のK部分)。このTFT
は、例えば、ポリシリコン層にn型不純物を導入して形
成されたソース領域102、ドレイン領域104、チャ
ネル領域100、ゲート絶縁膜106、ゲート電極10
8、層間絶縁膜110、ソース電極112、及びドレイ
ン電極114を具備することができる。TFT以外の、被
転写層40に含まれるデバイスとしては、例えば、薄膜
ダイオード、シリコンのPIN接合から成る光電変換素子
(光センサ、太陽電池)、シリコン抵抗素子、その他の
薄膜半導体デバイス、電極(例えば、ITO、メサ膜のよ
うな透明電極)、スイッチング素子、メモリー、圧電素
子等のアクチュエータ、マイクロミラー(ピエゾ薄膜セ
ラミックス)、磁気記録薄膜ヘッド、コイル、インダク
ター、薄膜高透磁材料およびそれらを組み合わせたマイ
クロ磁気デバイス、フィルター、反射膜、及びダイクロ
イックミラーが挙げられる。もちろん、被転写層40は
上記の例以外の種々のデバイスを含んでいても、本発明
の積層体の製造方法の適用は可能である。
【0031】[第2の基板50]本実施形態では、第2の
基板50は、被転写層40を一時的に固定するに足る強
度、及び、第2の分離層60において剥離させる際の加
熱に耐えうる材料であれば良い。後で詳述するように、
第2の分離層の材質を適宜選択することにより、最低限
の加熱により剥離させることができるので、第2の基板
50に対してはそれ程の耐熱性は要求されない場合があ
る。光硬化材料を光硬化させて、後で詳述する第1接着
層70を形成する場合は、基板50は、光硬化材料を硬
化させる光を十分に透過することが好ましい。従って、
第2の基板50としては、例えば、ガラス材料や、樹脂
材料等の安価な材料を用いることができる。
基板50は、被転写層40を一時的に固定するに足る強
度、及び、第2の分離層60において剥離させる際の加
熱に耐えうる材料であれば良い。後で詳述するように、
第2の分離層の材質を適宜選択することにより、最低限
の加熱により剥離させることができるので、第2の基板
50に対してはそれ程の耐熱性は要求されない場合があ
る。光硬化材料を光硬化させて、後で詳述する第1接着
層70を形成する場合は、基板50は、光硬化材料を硬
化させる光を十分に透過することが好ましい。従って、
第2の基板50としては、例えば、ガラス材料や、樹脂
材料等の安価な材料を用いることができる。
【0032】ガラス材としては、例えば、ケイ酸ガラス
(石英ガラス)、ケイ酸アルカリガラス、ソーダ石灰ガ
ラス、カリ石灰ガラス、鉛(アルカリ)ガラス、バリウ
ムガラス、ホウケイ酸ガラスが挙げられる。このうち、
ケイ酸ガラス以外のものは、ケイ酸ガラスに比べて、成
型や加工も比較的容易であり、なおかつ安価であるた
め、好ましい。
(石英ガラス)、ケイ酸アルカリガラス、ソーダ石灰ガ
ラス、カリ石灰ガラス、鉛(アルカリ)ガラス、バリウ
ムガラス、ホウケイ酸ガラスが挙げられる。このうち、
ケイ酸ガラス以外のものは、ケイ酸ガラスに比べて、成
型や加工も比較的容易であり、なおかつ安価であるた
め、好ましい。
【0033】樹脂材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂のいずれでもよく、例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレンープロピレン共重合体、エチレン
ー酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフイン、環
状ポリオレフイン、変性ポリオレフイン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、
ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポ
リー(4−メチルペンテンー1)、アイオノマー、アクリ
ル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリルースチ
レン共重合体(AS樹脂)、ブタジエンースチレン共重合
体、ポリオ共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポ
リシクロへキサンテレフタレート(PCT)等のポリエス
テル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEEK)、ポ
リエーテルイミド、ポリアセタール、ポリフェニレンオ
キシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリアリレー
ト、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラ
フルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ
素系樹脂、スチレン系、ポリオレフイン系、ポリ塩化ビ
ニル系、ポリウレタン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエ
チレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不蝕
和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、ま
たはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマー
アロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上
を組み合わせて(例えば2層以上の積層体として)用い
ることができる。
性樹脂のいずれでもよく、例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレンープロピレン共重合体、エチレン
ー酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフイン、環
状ポリオレフイン、変性ポリオレフイン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、
ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポ
リー(4−メチルペンテンー1)、アイオノマー、アクリ
ル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリルースチ
レン共重合体(AS樹脂)、ブタジエンースチレン共重合
体、ポリオ共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポ
リシクロへキサンテレフタレート(PCT)等のポリエス
テル、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEEK)、ポ
リエーテルイミド、ポリアセタール、ポリフェニレンオ
キシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリアリレー
ト、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラ
フルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、その他フッ
素系樹脂、スチレン系、ポリオレフイン系、ポリ塩化ビ
ニル系、ポリウレタン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエ
チレン系等の各種熱可塑性エラストマー、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不蝕
和ポリエステル、シリコーン樹脂、ポリウレタン等、ま
たはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマー
アロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上
を組み合わせて(例えば2層以上の積層体として)用い
ることができる。
【0034】[第2の分離層60]第2分離層60として
は、多孔質セラミックス、ポーラスシリコンなどの無機
材料、および気泡が内在する樹脂材料を用いることがで
きる。特に、気泡が内在する樹脂材料は、80〜150
℃程度の比較的低温で気泡が膨張し、顕著な接着力の低
下が起こるので好ましい。具体的には、例えば、日東電
工製リバアルファ(商品名)を用いることができる。な
お、第2の分離層は後で詳述する第1の接着層70と併
用することもできる。
は、多孔質セラミックス、ポーラスシリコンなどの無機
材料、および気泡が内在する樹脂材料を用いることがで
きる。特に、気泡が内在する樹脂材料は、80〜150
℃程度の比較的低温で気泡が膨張し、顕著な接着力の低
下が起こるので好ましい。具体的には、例えば、日東電
工製リバアルファ(商品名)を用いることができる。な
お、第2の分離層は後で詳述する第1の接着層70と併
用することもできる。
【0035】[第1の接着層70]第1接着層70として
用いられる材料としては、例えば、反応硬化型接着剤、
熱硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤等の光硬化型接着
剤、嫌気硬化型接着剤等の各種硬化型接着剤を用いるこ
とができる。特に、工程のタクトタイム低減の観点から
は光硬化性接着剤を用いることが好ましい。上記の光硬
化性材料としては、例えば、エポキシ系、アクリレート
系、シリコーン系の光硬化性材料を用いることができ
る。第1の接着層70を最終的の除去する必要がある場
合は、第1の接着層70は溶媒に可溶であることが好ま
しく、特に水溶性であることが好ましい。以上のような
条件を満たす材料として、例えば、スリーボンド304
6(商品名)を用いることができる。
用いられる材料としては、例えば、反応硬化型接着剤、
熱硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤等の光硬化型接着
剤、嫌気硬化型接着剤等の各種硬化型接着剤を用いるこ
とができる。特に、工程のタクトタイム低減の観点から
は光硬化性接着剤を用いることが好ましい。上記の光硬
化性材料としては、例えば、エポキシ系、アクリレート
系、シリコーン系の光硬化性材料を用いることができ
る。第1の接着層70を最終的の除去する必要がある場
合は、第1の接着層70は溶媒に可溶であることが好ま
しく、特に水溶性であることが好ましい。以上のような
条件を満たす材料として、例えば、スリーボンド304
6(商品名)を用いることができる。
【0036】[照射光200]第1の分離層20における
剥離を誘起する照射光200としては、第1の分離層20
の性質に応じて、X線、紫外線、可視光、赤外線(熱
線)、ミリ波、マイクロ波、電子線、放射線(α波、β
波、γ波)など、種々の波長の光あるいは電磁波を用い
ることができる。照射面積あるいは照射領域を制御する
必要がある場合は、指向性に優れた、これらの波長の光
あるいは電磁波を発振するレーザーを用いることが好ま
しい。レーザーとしては、例えば、各種気体レーザー、
ガラスレーザー、半導体レーザーが挙げられるが、より
具体的には、例えば、エキシマレーザー、Nd−YAGレー
ザー、Arレーザー、Krレーザー、CO2レーザー、COレー
ザー、及びHe−Neレーザーが挙げられる。
剥離を誘起する照射光200としては、第1の分離層20
の性質に応じて、X線、紫外線、可視光、赤外線(熱
線)、ミリ波、マイクロ波、電子線、放射線(α波、β
波、γ波)など、種々の波長の光あるいは電磁波を用い
ることができる。照射面積あるいは照射領域を制御する
必要がある場合は、指向性に優れた、これらの波長の光
あるいは電磁波を発振するレーザーを用いることが好ま
しい。レーザーとしては、例えば、各種気体レーザー、
ガラスレーザー、半導体レーザーが挙げられるが、より
具体的には、例えば、エキシマレーザー、Nd−YAGレー
ザー、Arレーザー、Krレーザー、CO2レーザー、COレー
ザー、及びHe−Neレーザーが挙げられる。
【0037】エキシマレーザーを光源とする高出力の紫
外光を第1の分離層20に対する照射に用いた場合、極
めて短時間で第1の分離層20における剥離現象を誘起
することができるので、被転写層40などの隣接する層
の温度上昇、劣化あるいは損傷などの第1の分離層20
に対する光照射により誘起される副次的な効果を低減す
ることができる。なお、照射光のエネルギー密度は、10
〜5000mJ/cm2程度とするのが好ましく、100〜500mJ/c
m2程度とするのがより好ましい。また、照射時間は、1
〜1000ナノ秒程度とするのが好ましく、10〜100ナノ秒
程度とするのがより好ましい。
外光を第1の分離層20に対する照射に用いた場合、極
めて短時間で第1の分離層20における剥離現象を誘起
することができるので、被転写層40などの隣接する層
の温度上昇、劣化あるいは損傷などの第1の分離層20
に対する光照射により誘起される副次的な効果を低減す
ることができる。なお、照射光のエネルギー密度は、10
〜5000mJ/cm2程度とするのが好ましく、100〜500mJ/c
m2程度とするのがより好ましい。また、照射時間は、1
〜1000ナノ秒程度とするのが好ましく、10〜100ナノ秒
程度とするのがより好ましい。
【0038】照射光200は、第1の分離層20に対し
て垂直な方向から照射する必要は必ずしもなく、第1の
分離層20に対して所定の角度をなす方向から行うこと
もできる。また、第1の分離層20の面積が照射光200の
1回の照射面積より大きい場合には、第1の分離層20の
全領域に対し、複数回に分けて照射光200を照射する
こともできる。また、同一箇所に2回以上照射しても良
い。また、異なる種類、異なる波長域の照射光を同一領
域または異なる領域に2回以上照射しても良い。
て垂直な方向から照射する必要は必ずしもなく、第1の
分離層20に対して所定の角度をなす方向から行うこと
もできる。また、第1の分離層20の面積が照射光200の
1回の照射面積より大きい場合には、第1の分離層20の
全領域に対し、複数回に分けて照射光200を照射する
こともできる。また、同一箇所に2回以上照射しても良
い。また、異なる種類、異なる波長域の照射光を同一領
域または異なる領域に2回以上照射しても良い。
【0039】[第2の接着層90]第2の接着層90とし
ては、基本的に第1の接着層70と同様な材料を用いる
ことができる。
ては、基本的に第1の接着層70と同様な材料を用いる
ことができる。
【0040】[第3の基板80]第3の基板80として、
用いることのできる材料は、第2の基板50の説明で述
べた種々の材料と同様のものを使用することができる。
特に、軽量性、可撓性、弾性などに優れた樹脂材料を用
いることにより、製造される積層体にこれらの機械的性
質を付与することができ、材料コスト、製造コストも低
減できるという利点を有する。なお、第3の基板80
は、例えば、液晶セルのように、それ自体独立したデバ
イスを構成するものや、例えば、カラーフィルター、電
極層、誘電体層、絶縁層、半導体素子のように、デバイ
スの一部を構成するものであっても良い。また、第3の
基板80は、例えば、金属、セラミックス、石材、木
材、紙材等の物質であっても良いし、さらには、時計の
文字盤、自動車のフロントガラス、エアコンの表面、プ
リント基板、柱、天井、窓ガラス等の構造物の表面であ
っても良い。
用いることのできる材料は、第2の基板50の説明で述
べた種々の材料と同様のものを使用することができる。
特に、軽量性、可撓性、弾性などに優れた樹脂材料を用
いることにより、製造される積層体にこれらの機械的性
質を付与することができ、材料コスト、製造コストも低
減できるという利点を有する。なお、第3の基板80
は、例えば、液晶セルのように、それ自体独立したデバ
イスを構成するものや、例えば、カラーフィルター、電
極層、誘電体層、絶縁層、半導体素子のように、デバイ
スの一部を構成するものであっても良い。また、第3の
基板80は、例えば、金属、セラミックス、石材、木
材、紙材等の物質であっても良いし、さらには、時計の
文字盤、自動車のフロントガラス、エアコンの表面、プ
リント基板、柱、天井、窓ガラス等の構造物の表面であ
っても良い。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る転写技
術を用いれば、基板に形成した積層順序を維持したま
ま、薄膜デバイスを、その使用時に適した他の基板上へ
転写することが可能となる。例えば、薄膜を直接形成す
ることができないか、または形成するのに適さない材
料、成型が容易な材料、安価な材料等で横成されたもの
や、移動しにくい大型の物体等に対しても、転写により
それを形成することができる。
術を用いれば、基板に形成した積層順序を維持したま
ま、薄膜デバイスを、その使用時に適した他の基板上へ
転写することが可能となる。例えば、薄膜を直接形成す
ることができないか、または形成するのに適さない材
料、成型が容易な材料、安価な材料等で横成されたもの
や、移動しにくい大型の物体等に対しても、転写により
それを形成することができる。
【0042】特に、転写先基板(例えば、第3の基板8
0)は、各種合成樹脂や融点の低いガラス材のような、
製造元基板(第1基板)材料に比べて耐熱性、耐食性等
の特性が劣るものを用いることができる。そのため、例
えば、透明基板上に薄膜トランジスタをすくむ薄膜デバ
イスを製造するに際しては、製造元基板として耐熱性に
優れる石英ガラス基板を用い、転写先基板として、各種
合成樹脂や融点の低いガラス材のような、安価で且つ加
工のし易い材料を用いることにより、安価な薄膜デバイ
スを安定して製造することが容易となる。また、軽量で
柔軟性に富む、新規な薄膜デバイスの製造も可能であ
る。
0)は、各種合成樹脂や融点の低いガラス材のような、
製造元基板(第1基板)材料に比べて耐熱性、耐食性等
の特性が劣るものを用いることができる。そのため、例
えば、透明基板上に薄膜トランジスタをすくむ薄膜デバ
イスを製造するに際しては、製造元基板として耐熱性に
優れる石英ガラス基板を用い、転写先基板として、各種
合成樹脂や融点の低いガラス材のような、安価で且つ加
工のし易い材料を用いることにより、安価な薄膜デバイ
スを安定して製造することが容易となる。また、軽量で
柔軟性に富む、新規な薄膜デバイスの製造も可能であ
る。
【0043】また、本発明の実施形態によれば、上述し
たように、第2基板の離脱を速やかに行うことができ
る。これにより、大面積の薄膜デバイスを短時間で効率
よく転写することが可能となり、製造コストの低減に効
果的である。
たように、第2基板の離脱を速やかに行うことができ
る。これにより、大面積の薄膜デバイスを短時間で効率
よく転写することが可能となり、製造コストの低減に効
果的である。
【図1】本発明の積層体の積層体の製造方法に係る実施
の形態を示す図である。
の形態を示す図である。
【図2】本発明の積層体の積層体の製造方法に係る実施
の形態を示す図である。
の形態を示す図である。
【図3】本発明の積層体の積層体の製造方法に係る実施
の形態を示す図である。
の形態を示す図である。
【図4】本発明の積層体の積層体の製造方法に係る実施
の形態を示す図である。
の形態を示す図である。
【図5】本発明の積層体の積層体の製造方法に係る実施
の形態を示す図である。
の形態を示す図である。
【図6】本発明の積層体の積層体の製造方法に係る実施
の形態を示す図である。
の形態を示す図である。
【図7】本発明の積層体の積層体の製造方法に係る実施
の形態を示す図である。
の形態を示す図である。
【図8】本発明の積層体の積層体の製造方法に係る実施
の形態を示す図である。
の形態を示す図である。
【図9】本発明の積層体の積層体の製造方法に係る実施
の形態を示す図である。
の形態を示す図である。
【図10】本発明の積層体の積層体の製造方法に係る実施
の形態を示す図である。
の形態を示す図である。
10、50、80 基板 20 第1の分離層 30 中間層 40 被転写層 60 第2分離層 70、90 接着層
Claims (8)
- 【請求項1】第1の基板上に第1の分離層を形成し、さ
らに前記第1の分離層の上に薄膜デバイスを含む被転写
体を形成する工程と、 第2の基板の上に第2の分離層を形成する工程と、 前記被転写体と前記第2の分離層とを第1の接着層を介
して接着する工程と、 光照射により前記第1の分離層の層内及び前記第1の分
離層と接する他の層との境界面のうち少なくともいずれ
かで剥離を生ぜしめ、前記被転写体を前記第1の基板の
側から前記第2の基板の側に転写する工程と、 前記第2基板の側に転写された前記被転写体と第3の基
板とを第2の接着層を介して接着する工程と、 加熱により前記第2の分離層の層内及び前記第2の分離
層と接する他の層との境界面のうち少なくともいずれか
で剥離を生ぜしめ、前記被転写体を、前記第2の基板の
側から前記第3の基板の側に転写する工程と、 を含む積層体の製造方法。 - 【請求項2】請求項1に記載の積層体の製造方法におい
て、 前記第1の接着層を取り除く工程をさらに含むこと、 を特徴とする積層体の製造方法。 - 【請求項3】請求項2に記載の積層体の製造方法におい
て、 前記第1の接着層が溶媒に可溶であることを特徴とする
積層体の製造方法。 - 【請求項4】請求項3に記載の積層体の製造方法おい
て、 前記第1の接着層が水溶性であること、 を特徴とする積層体の製造方法。 - 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかに記載の積層体
の製造方法において、 前記第2の分離層が加熱により接合力が減少または消失
する性質を有すること、 を特徴とする積層体の製造方法。 - 【請求項6】請求項1乃至5のいずれかに記載の積層体
の製造方法において、 前記第2分離層には気泡が内在すること、 を特徴とする積層体の製造方法。 - 【請求項7】請求項1乃至6のいずれかに記載の積層体
の製造方法において、 前記被転写体が薄膜トランジスタを含むこと、 を特徴とする積層体の製造方法。 - 【請求項8】請求項1乃至7のいずれかに記載の積層体
の製造方法を用いて製造された半導体装置。
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