JP2002018674A - 加工点自動照準型クーラント液供給装置 - Google Patents
加工点自動照準型クーラント液供給装置Info
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Abstract
ム上での角度指令を作成することなく、機械の動きに追
従してクーラントノズルの照射角度が自動調整されるよ
うにする。 【解決手段】 クーラント液を加工点に向けて噴射する
ときの照射角度βを可変としたクーラントノズル12
と、クーラントノズル12の照射角度βを変えて加工点
にクーラントノズルを指向させるためのノズル照準駆動
用のサーボモータとを有するクーラント噴射装置10
と、工作機械の送り軸の移動に伴ない変化するワークの
加工点の現在位置を、工作機械の送り軸の移動量に基づ
いて常時演算し、前記加工点の位置変化に追従するよう
にノズルの照射角度を制御するノズル照射角度制御手段
と、を備える。
Description
切削工具にクーラント液を供給するクーラント液供給装
置に係り、特に、クーラント液を噴き出すクーラントノ
ズルの照射角度を自動制御し、常時ワークの加工点にク
ーラント液が供給されるようにした加工点自動照準型ク
ーラント液供給装置に関する。
刃先の潤滑、ワークの冷却、加工点からの切屑の除去な
どの重要な役割を担っており、クーラント液の適切な供
給は、工作機械、とりわけマシニングセンタによる無人
切削加工では、加工の安定性と安全性を確保する上で不
可欠な技術課題となっている。
や主軸頭のノーズ端面に設けられたクーラントノズルか
ら、刃先に向けてクーラント液を供給する外部供給方式
や、主軸内部からツールホルダなどを通して供給する内
部供給方式がある。
給通路を加工したり、漏れ対策をする必要があるためコ
スト高となるため、外部供給方式が普及している。
ステムでは、切削点にクーラント液を当てるためには、
切込み軸の移動や工具交換による工具長さの変更に伴っ
て、クーラントノズルのノズル角度をこまめに調整する
必要がある。従来はオペレータが加工の進み具合をみな
がら、手動操作によりノズル角度を調整していたが、加
工の自動化と省略化にともない、あらかじめNC加工プ
ログラム中にノズル角度の指令を組み込んでおき、NC
加工プログラム上から指令してノズル角度を調整するこ
とが行われている。
加工では、主軸繰出し量、切込み軸の移動量、使用する
工具の長となど、ノズル角度を規定するパラメータは種
々にわたるため、クーラント液が適正に供給されるよう
にするためには、加工中の切込み軸の動きや、主軸の繰
出し量、使用する工具の長さに基づいて適正なノズル角
度を事前に計算しておいてから、NC加工プログラムを
プログラムする必要があり、事前の加工プログラム作成
に多大な時間を要していた。
有する問題点を解消し、事前のノズル角度の計算やNC
加工プログラム上での角度指令を作成することなく、機
械の動きに追従してクーラントノズルの照射角度が自動
調整されるようにした加工点自動照準型クーラント液供
給装置を提供することにある。
めに、請求項1に記載した発明は、数値制御工作機械の
主軸の外部に配置され、工具によるワークの加工点にク
ーラント液をノズルからの噴射により供給するクーラン
ト液供給装置において、クーラント液を加工点に向けて
噴射するときの照射角度を可変としたクーラントノズル
と、前記クーラントノズルの照射角度を変えて加工点に
クーラントノズルを指向させるためのノズル照準駆動用
のサーボモータとを有するクーラント噴射装置と、工作
機械の送り軸の移動に伴ない変化するワークの加工点の
位置を、工作機械の送り軸の移動量に基づいて常時演算
し、前記加工点の現在位置変化に追従するように前記ノ
ズルの照射角度を制御するノズル照射角度制御手段と、
を備えることを特徴とするものである。
交換した場合や、ワークを送る切込み軸や主軸の繰出し
軸などの送り軸の移動でワークの加工点が変化しても、
工具長や送り軸の動きに追従してクーラントノズルの照
射角度が加工点に照準が自動的に合って、加工点に確実
にクーラント液を供給する。
1の発明において、前記ノズル照射角度制御手段は、前
記クーラントノズルの照射角度を検出するノズル角度検
出手段と、前記クーラントノズルをワークの加工点に正
確に照準するために必要な照射角度の目標値を前記加工
点の現在位置に基づいて演算し、前記クーラント噴射装
置に与える照射角度指令を発生する演算手段と、指令さ
れた前記照射角度の目標値に前記角度検出手段からフィ
ードバックされる照射角度の検出値が一致するように前
記サーボモータを制御するノズル角度制御手段と、から
なることを特徴としている。
2の発明において、前記演算手段は、数値制御装置内部
の演算装置からなり、主軸軸方向の送り軸の位置制御系
から前記送り軸の移動量を取り込み、この移動量と、予
め与えられている工具長に基づいて加工開始位置を原点
とする加工点の現在位置を演算するようにしたことを特
徴としている。
準型クーラント液供給装置の一実施形態について、添付
の図面を参照しながら説明する。図1は、本発明による
加工点自動照準型クーラント液供給装置が適用されるテ
ーブル形横中ぐりフライス盤を示している。この図1お
いて、1はコラム、2は主軸頭、3は主軸を示してい
る。ワーク4はテーブル5に固定されている。主軸3の
先端部には工具6が取り付けられるようになっている。
このような横中ぐりフライス盤では、工具6としては、
フライス、エンドミル、ドリルなどが使用され、加工プ
ログラムで指定された工具が図示しない自動工具交換装
置によって主軸3に装着される。
動を制御する軸が4軸あり、主軸頭2はコラム1の案内
面にそって上下のY軸を移動することができる。主軸頭
2においては、クイル8が主軸3と一体で軸方向(W
軸)に繰り出すことができる。テーブル4は、主軸3の
軸方向と垂直なX軸と、主軸3の軸方向の平行なZ軸を
移動することができる。
の加工点に向いたノズル12からクーラント液を噴出す
るクーラント噴出装置である。このクーラント噴出装置
10は主軸頭2に取り付けられている。このクーラント
噴射装置10自体は、そのノズル12が主軸3の軸線を
含む鉛直面上を旋回し照射角度βを可変とした公知のも
のであるが、本発明では、加工の進行に伴う加工点の位
置変化に追従するように照射角度βを制御する手段を組
み合わせることで、クーラント液を目標とする加工点を
ねらって噴射することができるようになっている。な
お、この実施形態では、照射角度βをノズル軸線と主軸
軸線とがなす角度として定義している。
して、ワーク4に穴加工をする過程での加工点の変化並
びにワーク4、工具6、ノズル12の位置の変化を模式
的に示す図である。図2において、14は、テーブル5
を送るボールねじ15を駆動するZ軸モータであり、1
6は主軸3を繰り出すためにクイル8を送るボールねじ
17を駆動するW軸モータである。Hは工具長さ、Wは
主軸繰出し長さである。ここで、工具長さHは、主軸3
の端面から工具6の先端部までの長さをとっており、工
具寸法としてNC加工プログラムを作成する際にあらか
じめプログラム中で指定するデータである。テーブル5
は、ワーク4の厚さDを指定することで、ワーク4の加
工端面がZ軸の原点になるように位置決めされる。主軸
繰出し長さは、多くの場合、テーブル5に固定されてい
るワーク4の加工端面の位置がZ軸の原点にあるとき
に、工具6の先端がワーク4と接触する位置に主軸3を
位置決めるために主軸3がノーズ端面19から前進した
長さである。Aは、ノーズ端面19とクーラント噴射装
置10のノズル旋回中心20との間の距離で、Bは主軸
3の軸線とノズル旋回中心20との間の距離であり、こ
れらの距離A、Bは機械の運動に関係なく一定であっ
て、あらかじめ、NC加工プログラムにおいて指定され
るデータである。
け繰り出して位置決めした後に主軸3が回転し、切込み
量Zだけテーブル5が送られる。これにより、工具6は
ワーク4に穴を深く切削していき、クーラント液を供給
すべき加工点は、ワーク5の移動とともに位置が刻々と
変わってくる。なお、穴加工の場合、加工点といってい
るのは、ワーク4に穿孔した穴の入口でクーラント液を
あてる目標点を指しており、工具が工作物を現に切削し
ていく切削点とは必ずしも一致しない。なお、加工の種
類によっては、加工点は切削点と一致することがある。
点は、ワーク4と工具の相対移動とともに刻々と位置が
変わるが、加工点の現在位置を常に把握していれば、加
工点にノズル12を照準したときのの照射角度βは、一
義的に決まる。
と主軸繰出し長さWが決まるとZ軸上の原点と加工開始
時の加工点が一致するようになっているので、加工開始
後からのテーブル5の実際の移動量、つまり切込み量Z
を求めれば、常に加工点の現在位置を求めることができ
る。
加工点に照準した照射角度β1は、 β1=tan-1{b/(H+W+a)} である。
の現在位置は、Z軸上の限定位置からZ1だけ移動した
位置にあるから、このときの加工点に照準したノズルの
照射角度β2は、 β2=tan-1{b/(H+W+a)−Z1} である。
角度βを加工点の位置変化に追従させる自動制御を実行
するノズル照射角度制御手段について説明する。
関する加工指令情報を記述した加工プログラムである。
30はNC装置で、演算装置31とサーボ制御部33を
備えている。演算装置31のプログラム解析部32は、
読み込んだ加工プログラムPの加工指令情報を逐次解析
して、X軸、Y軸、Z軸、W軸の移動量、送り速度の指
令を演算し、サーボ制御部33に出力する。サーボ制御
部32は各軸のサーボ部を有しており、各軸に分配され
た指令によってX軸、Y軸、Z軸、W軸のモータが制御
される。
置31には、加工点の現在位置とこの現在位置における
ノズル照射角度の目標値βを演算するノズル角演算部3
4が設けられている。このノズル角演算部34には、Z
軸モータ14の位置制御ループをなす位置検出器35か
らの位置フィードバックと、W軸モータ16の位置制御
ループをなす位置検出器36からの位置フィードバック
とがサーボ制御部32を介して導入されて、この位置フ
ィードバックからノズル角演算部34は、実際の主軸繰
出し量W、切込み量Zを演算する。また、プログラム解
析部32からは工具長さH等のデータが与えられ、ノズ
ル角演算部34は、これらのデータから、上述した通り
に、加工点の現在位置を常時求め、ノズル照射角度の目
標値βを演算する。
12を旋回させて加工点に照準する照準部にサーボーモ
ータ38を駆動源として備えており、NC装置30に
は、このサーボモータ38を制御するノズル角度制御部
42が付設され、サーボモータ38の回転角度を検出す
るエンコーダ40とで位置制御ループが構成されてい
る。
34から指令されたノズル照射角度の目標値βと、エン
コーダ40からのフィードバックとを比較し、その偏差
が零になるように制御するので、加工点の位置変化に追
従して照射角度βが調整される結果、加工点の現在位置
に常にノズル12の照準が自動的に合わせられる。した
がって、ノズル12から噴射されるクーラント液は確実
に加工点に当たり、工具6には必要かつ十分なクーラン
ト液が供給されるので円滑かつ安全な加工を遂行するこ
とができる。
切込み量などを事前に計算して、加工プログラム中にノ
ズル角度を調整する指令を組み込んだり、加工の進行を
見ながら適宜手動でノズル角度を調整する必要がなくな
り、加工の手順のみをプログラムするだけで、クーラン
トノズルの照準を自動的に人手を介さずに機械の動きに
追従させることができる。したがって、使用工具数が多
く加工時間が長時間にわたる複雑な加工では、プログラ
ム作成を楽にし、また、加工の無人化にも寄与する。
加工を行う場合について説明したが、フライスやエンド
ミルを用いた加工でも、同じ様にして、刃先を加工点と
してその現在位置を求めてノズル照射角度を機械の動き
に追従させることができる。したがって、自動工具交換
装置により種々の工具を次々と交換して加工していく場
合にも、工具が換わる度に自動的にノズルの照準を加工
点に合わせることが可能となる。
他、主軸繰出し軸と、切込み軸の移動量をフィードバッ
クして求める例について説明したが、加工の態様によっ
ては、工具長とその他の軸の移動量から加工点を求める
ことができることはもちろんである。
によれば、事前に工具長や、主軸繰出し量、切込み量な
どを事前に計算して、加工プログラム中にノズル角度を
調整する指令を組み込んだり、加工の進行を見ながら適
宜手動でノズル角度を調整する必要がなくなり、加工の
手順のみをプログラムするだけで、クーラントノズルの
照準を自動的に人手を介さずに機械の動きに追従させる
ことができる。したがって、使用工具数が多く加工時間
が長時間にわたる複雑な加工では、プログラム作成を楽
にし、また、加工の無人化にも寄与する。
給装置が適用される横中ぐりフライス盤を示す側面図。
ズルの照射角度の関係を示す説明図。
給装置の制御ブロック構成図。
Claims (3)
- 【請求項1】数値制御工作機械の主軸の外部に配置さ
れ、工具によるワークの加工点にクーラント液をノズル
からの噴射により供給するクーラント液供給装置におい
て、 クーラント液を加工点に向けて噴射するときの照射角度
を可変としたクーラントノズルと、前記クーラントノズ
ルの照射角度を変えて加工点にクーラントノズルを指向
させるためのノズル照準駆動用のサーボモータとを有す
るクーラント噴射装置と、 工作機械の送り軸の移動に伴ない変化するワークの加工
点の現在位置を、工作機械の送り軸の移動量に基づいて
常時演算し、前記加工点の位置変化に追従するように前
記ノズルの照射角度を制御するノズル照射角度制御手段
と、を備えることを特徴とする加工点自動照準型クーラ
ント液供給装置。 - 【請求項2】前記ノズル照射角度制御手段は、 前記クーラントノズルの照射角度を検出するノズル角度
検出手段と、 前記クーラントノズルをワークの加工点に正確に照準す
るために必要な照射角度の目標値を前記加工点の現在位
置に基づいて演算し、前記クーラント噴射装置に与える
照射角度指令を発生する演算手段と、 指令された前記照射角度の目標値に前記角度検出手段か
らフィードバックされる照射角度の検出値が一致するよ
うに前記サーボモータを制御するノズル角度制御手段
と、からなることを特徴とする請求項1に記載の加工点
自動照準型クーラント液供給装置。 - 【請求項3】前記演算手段は、数値制御装置内部の演算
装置からなり、主軸軸方向の送り軸の位置制御系から前
記送り軸の移動量を取り込み、この移動量と、予め与え
られている工具長に基づいて加工開始位置を原点とする
加工点の現在位置を演算するようにしたことを特徴とす
る請求項2に記載の加工点自動照準型クーラント液供給
装置。
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