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JP2002050125A - 記録情報再生装置 - Google Patents

記録情報再生装置

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Publication number
JP2002050125A
JP2002050125A JP2000228704A JP2000228704A JP2002050125A JP 2002050125 A JP2002050125 A JP 2002050125A JP 2000228704 A JP2000228704 A JP 2000228704A JP 2000228704 A JP2000228704 A JP 2000228704A JP 2002050125 A JP2002050125 A JP 2002050125A
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Japan
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signal
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Application number
JP2000228704A
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English (en)
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Inventor
Junichiro Tonami
淳一郎 戸波
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Priority to US09/903,566 priority patent/US6836456B2/en
Priority to CNB011206489A priority patent/CN1227662C/zh
Priority to EP01117877A priority patent/EP1178484B1/en
Priority to DE60136601T priority patent/DE60136601D1/de
Publication of JP2002050125A publication Critical patent/JP2002050125A/ja
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  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来ゼロクロスサンプル値が0に収束するよ
うに可変係数フィルタのフィルタ係数を更新するように
しているため、微分系の信号に対応出来ないので収束が
遅く、誤判別が多く、またパーシャルレスポンス等化を
行っていないのでビタビ復号ができず、さらに積分系と
微分系の信号に対するシステムの両立が実現しなかっ
た。 【解決手段】 特性モードによりクロストーク除去に使
用する情報を0ポイント情報またはピークポイント情報
のいずれかから選択し、仮判別回路はパーシャルレスポ
ンス等化を前提とした仮判別(収束目標設定)をピーク
ポイント情報と状態遷移とに基づいて行い、仮判別値と
波形等化後の再生信号との差分値をエラー信号としてエ
ラー信号が0になるように制御することで、明確な値に
向かって装置の動作を収束させることができ、隣接トラ
ックからの再生信号に基づく擬似クロストーク信号が出
力され、再生トラックからの再生信号に減算される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録情報再生装置に
係り、特に光ディスクの記録情報信号を再生する記録情
報再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、高密度記録された光ディスク
の隣接する3つのトラックから別々のビームにより再生
した信号に基づいて、クロストーク除去を行うと共に中
央のトラックからS/N比の良好な再生信号を得るよう
にした、3ビーム法による記録情報再生装置が種々提案
されているが、クロストーク除去のためのプリアンブル
信号を予め記録しておくことなく、再生信号のクロスト
ーク除去を行うようにして記録容量を向上した3ビーム
法による記録情報再生装置が知られている(特開平9−
320200号公報)。
【0003】この従来の記録情報再生装置では、光ディ
スクの任意の一のトラックから一のビームにより再生し
た第1の読取信号と、その一のトラックの両側に隣接す
る2本のトラックから別々のビームにより再生した2つ
の第2の読取信号とを、それぞれサンプリングして第1
及び第2のサンプル値系列に変換し、そのうち第2のサ
ンプル値系列から可変係数フィルタによりクロストーク
成分を求め、上記の第1のサンプル値系列からこのクロ
ストーク成分を減算器で減算し、更にゼロクロスサンプ
ル抽出手段により、この減算器の出力サンプル値系列中
からゼロクロスサンプル値を抽出して、このゼロクロス
サンプル値が0に収束するようにフィルタ係数演算手段
により上記の可変係数フィルタのフィルタ係数を更新す
ると共に、判定手段により減算器の出力サンプル値系列
から再生信号の判定を行う構成である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記の従来
の記録情報再生装置では、可変係数フィルタのフィルタ
係数の更新は、LMS適応アルゴリズムを使用して誤差
信号が0になるようにしているが、上記の誤差信号は減
算器の出力サンプル値系列中から抽出したゼロクロスサ
ンプル値のみであり、収束が遅く、誤判別が多いという
問題がある。また、パーシャルレスポンス等化を行って
いないので、ビタビ復号ができず、益々高密度記録され
る傾向のある光ディスクから読み取ったS/Nの低い再
生信号のデータ復元を誤る可能性が高いという問題もあ
る。
【0005】また、再生信号が光ディスクからTPP
(タンジェンシャルプッシュプル法)でよみだされた信
号や、ハードディスク及び磁気テープのように微分系の
特性を有する場合、図2に示すように、信号が0付近で
連続した値をとるので、ゼロクロス検出ではデータ変化
点を検出することが出来ない。つまり、クロストーク成
分の抽出が不可能であり、クロストーク除去は実現しな
かった。
【0006】つまり、同一システムで、積分系と微分系
の特性を有する信号の両方に対応する場合には、2種類
のクロストーク除去システムを用意しなければならず、
回路規模・コストの点で問題となっていた。
【0007】本発明は以上の点に鑑みなされたもので、
積分系の信号に対するクロストーク除去と、微分系の信
号に対するクロストーク除去を両立し得る記録情報再生
装置を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明の他の目的は、収束が速くし
かも確実に記録媒体の記録情報を再生し得る記録情報再
生装置を提供することを目的とする。
【0009】また、本発明の他の目的は、高密度記録さ
れた記録媒体の記録情報をクロストーク除去を含む2次
元のパーシャルレスポンス等化を用いて正確に再生し得
る記録情報再生装置を提供することにある。
【0010】更に、本発明の他の目的は、積分系の特徴
を有する信号を、PR(a,b,b,a)に等化するた
めに有効な手段と、微分系の特徴を有する信号を、PR
(a,b,−b,−a)に等化するために有効な手段を
両立した再生装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題点を
解決するために、記録媒体に記録されている再生すべき
任意の一の記録トラックから読み取った第1の再生信号
を復号する記録情報再生装置において、前記第1の再生
信号から、前記再生すべき任意の一の記録トラックに隣
接する少なくとも1つの記録トラックから読み取った第
2の再生信号を所定のフィルタリング特性を有するフィ
ルタで処理した信号を減算して出力する第1の減算手段
と、前記第一の再生信号がゼロクロスか否かを検出して
0ポイント情報を出力するゼロ検出手段と、前記第一の
再生信号がピークか否かを検出してピークポイント情報
を出力するピーク検出手段と、前記0ポイント情報と前
記ピークポイント情報を入力し、いずれかを選択して、
ポイント情報として出力する選択手段と、前記ポイント
情報がピークを示すタイミングにおける前記第1の減算
手段からの出力信号と所定の値との差分値をエラー信号
として出力する第2の減算手段と、前記エラー信号に基
づき、前記フィルタの前記フィルタリング特性を前記エ
ラー信号が最小になるように可変制御する係数生成手段
とを有することを特徴とする記録情報再生装置を提供す
る。また、本発明は上述の問題点を解決するために、記
録媒体に記録されている再生すべき任意の一の記録トラ
ックから読み取った第1の再生信号をトランスバーサル
フィルタを用いてパーシャルレスポンス等化した後に復
号する記録情報再生装置において、前記トランスバーサ
ルフィルタの出力信号から、前記再生すべき任意の一の
記録トラックに隣接する少なくとも1つの記録トラック
から読み取った第2の再生信号を所定のフィルタリング
特性を有するフィルタで処理した信号を減算して波形等
化後の再生信号を出力する第1の減算手段と、前記トラ
ンスバーサルフィルタの入力信号もしくは出力信号がゼ
ロクロスか否かを検出して0ポイント情報を出力するゼ
ロ検出手段と、前記トランスバーサルフィルタの入力信
号もしくは出力信号がピークか否かを検出してピークポ
イント情報を出力するピーク検出手段と、前記0ポイン
ト情報と前記ピークポイント情報とを入力し、いずれか
を選択してポイント情報として出力する選択手段と、前
記ポイント情報と前記波形等化後の再生信号とを受け、
前記パーシャルレスポンス等化の種類と前記再生信号の
ランレングス制限符号の種類により定まる状態遷移とに
基づいて波形等化信号の仮判別値を決定する仮判別手段
と、前記仮判別値と前記第1の減算手段からの出力信号
との差分値をエラー信号として出力する第2の減算手段
と、前記エラー信号に基づき、前記トランスバーサルフ
ィルタのタップ係数及び前記フィルタの前記フィルタリ
ング特性を前記エラー信号が最小になるように可変制御
する係数生成手段とを有することを特徴とする記録情報
再生装置を提供する。さらに、本発明は上述の問題点を
解決するために、記録媒体上の記録トラック群のうち、
再生すべき任意の一の記録トラックから読み取った第1
の再生信号と、前記再生すべき任意の一の記録トラック
に隣接する少なくとも1つの記録トラックから読み取っ
た第2の再生信号とを得る読取手段と、前記第1の再生
信号および第2の再生信号をそれぞれ別々にディジタル
信号に変換して第1ディジタル再生信号および第2のデ
ィジタル再生信号を出力するA/D変換手段と、前記第
1のディジタル再生信号に対して所望のビットレートで
サンプリングしたディジタルデータをリサンプリング演
算して生成すると共に、ビットクロックを生成し、更に
前記第1のディジタル再生信号のゼロクロスリサンプリ
ング点を検出して0ポイント情報を出力する第1のリサ
ンプリング演算位相同期ループ回路と、前記第1のディ
ジタル再生信号に対して所望のビットレートでサンプリ
ングしたディジタルデータをリサンプリング演算して生
成すると共に、ビットクロックを生成し、更に前記第1
のディジタル再生信号のピークリサンプリング点を検出
してピークポイント情報を出力する第2のリサンプリン
グ演算位相同期ループ回路と、前記0ポイント情報と前
記ピークポイント情報とを入力し、いずれかを選択して
ポイント情報として出力する選択手段と、前記リサンプ
リング演算位相同期ループ回路の出力ディジタルデータ
を、第1のフィルタ係数に基づいて波形等化する第1の
トランスバーサルフィルタと、前記ポイント情報を、各
ビットサンプリングタイミングにおいて所定時間遅延さ
せる遅延回路と、前記パーシャルレスポンス等化の種類
を示すPRモード信号と前記再生信号のランレングス制
限符号の種類を示すRLLモード信号と前記遅延回路か
らの複数の前記ポイント情報と波形等化後の再生信号と
を入力として受け、前記PRモード信号とRLLモード
信号とで定まる状態遷移と前記複数のポイント情報のパ
ターンとに基づき、波形等化信号の仮判別値を算出し、
その仮判別値と前記波形等化後再生信号との差分値をエ
ラー信号として出力する仮判別手段と、前記仮判別手段
の出力エラー信号に基づき、前記第1のフィルタ係数を
前記エラー信号が最小になるように可変制御する第1の
係数生成手段と、前記A/D変換手段からの前記第2の
ディジタル再生信号に対して前記リサンプリング演算位
相同期ループ回路の出力ビットクロックに基づいてリサ
ンプリング演算して、サンプリング信号を出力するリサ
ンプリング手段と、前記サンプリング信号を、第2のフ
ィルタ係数に基づいて別々にフィルタリングして、前記
再生すべき任意の一の記録トラックの少なくとも1方に
隣接する記録トラックの読取信号に対応した擬似クロス
トーク信号を出力する第2のトランスバーサルフィルタ
と、前記仮判別手段の出力エラー信号に基づき、前記第
2のフィルタ係数を可変制御する第2の係数生成手段
と、前記第1のトランスバーサルフィルタの出力信号か
ら前記擬似クロストーク信号を減算して前記波形等化後
の再生信号を出力する減算回路とを有することを特徴と
する記録情報再生装置を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。図1は本発明になる記録情報再
生装置の第1の実施の形態のブロック図を示す。この実
施の形態では、記録媒体の一例としての光ディスクの隣
接する3本の記録トラックに対し、3つのビームスポッ
トを別々に形成する公知の3ビーム法を用いる。すなわ
ち、図3に示すように、1回転当たり1本のトラックが
形成されている光ディスクの任意のトラックTiから記
録情報信号を再生するときは、再生専用の光ビームスポ
ットB0をトラックTiに形成し、トラックTiの両側
に隣接するトラックTi-1とTi+1のうち内周側トラックTi
-1にはビームスポットB1を形成し、外周側トラックTi
+1にはビームスポットB2を形成する。
【0013】これら3つのビームスポットB0、B1、
B2は、中央のビームスポットB0を中心として、光デ
ィスクの回転方向上、ビームスポットB1が後方位置
(又は前方位置)に、ビームスポットB2が前方位置
(又は後方位置)に配置された状態を保ってトラッキン
グされることは周知の通りである。これら3つのビーム
スポットB0、B1、B2による反射光は、公知の光学
系を別々に通して読取信号に変換される。
【0014】上記の読取信号のうち、中央の再生すべき
トラックTiの読取信号は、図1のA/D変換器11に
供給され、内周側の隣接トラックTi-1の読取信号は、図
1のA/D変換器12に供給され、外周側の隣接トラッ
クTi+1の読取信号は、図1のA/D変換器13に供給さ
れる。A/D変換器11、12、13は入力された読取
信号を、マスタークロックでサンプリングしてディジタ
ル信号に変換して、次段のAGC・ATC回路14、1
5、16に供給し、ここで振幅が一定に制御される自動
振幅制御(AGC)及び2値コンパレートの閾値を適切
に直流(DC)制御する自動閾値制御(ATC)させ
る。
【0015】AGC・ATC回路14の出力信号は、リ
サンプリングDPLL17に供給される。リサンプリン
グDPLL17は、自分自身のブロックの中でループが
完結しているディジタルPLL(位相同期ループ)回路
で、入力信号に対し所望のビットレートでサンプリング
したディジタルデータをリサンプリング(間引き補間)
演算して生成し、遅延調整器20を通してトランスバー
サルフィルタ21に供給する。また、リサンプリング・
DPLL17は、入力された特性モード信号に応じて、
積分系もしくは微分系の信号に応じた位相引き込み動作
を行っている。積分系の信号に対しては、リサンプリン
グデータのゼロクロスを検出しており、それにより得ら
れるポイント情報を遅延調整器22を通して後述のタッ
プ遅延回路32に供給する。また、微分系の信号に対し
ては、リサンプリングデータのピークを検出しており、
それにより得られるポイント情報を遅延調整器22を通
して後述のタップ遅延回路32に供給する。
【0016】更に、リサンプリングDPLL17は、ビ
ットサンプリングのためのビットクロックBCLKを生
成すると共に、リサンプリング演算するための内分する
割合を示すパラメータT_ratioを生成し、それらをリ
サンプリング回路18及び19にそれぞれ供給し、ここ
でAGC・ATC回路15及び16よりのディジタル信
号をパラメータT_ratioが示す割合でビットクロック
BCLKでリサンプリング演算を行う。ビットクロック
BCLKは、歯抜けクロック(Punctured Clock)であ
る。
【0017】前記リサンプリング・DPLL17にはこ
の実施の形態の要部となる特性モード信号が入力されて
おり、入力信号の特性(積分系・微分系)に応じて、位
相をロックさせる対象を、入力信号が積分系のときはゼ
ロクロス、微分系のときはピークに切り替えており、さ
らに、それに応じたポイント情報(積分系のときは0ポ
イント情報、微分系のときはピークポイント情報)を出
力する。
【0018】仮判別回路33には、同じく、前記特性モ
ード信号が入力されており、入力信号の特性(積分系・
微分系)に応じて、仮判別アルゴリズムを切り替えてい
る。なお、前記ポイント情報はビットサンプリングのデ
ータにおけるゼロクロスポイント、もしくは、ビットサ
ンプリングのデータにおける正又は負のピークをビット
クロック単位で示している。
【0019】リサンプリング回路18及び19よりそれ
ぞれ取り出された信号は、遅延調整器23、24を通し
てトランスバーサルフィルタ25、26に供給される。
前記トランスバーサルフィルタ21及び上記のトランス
バーサルフィルタ25、26は、それぞれ乗算器・低域
フィルタ(LPF)27、28、29よりフィルタ係数
(タップ係数)が入力されてそれに応じた特性のフィル
タリング処理を入力信号に対して行う。
【0020】トランスバーサルフィルタ21は、乗算器
・LPF27よりのタップ係数(フィルタ係数)に基づ
いて波形等化処理を行い、再生すべき所望のトラックか
らの読取信号の前後の信号との符号間干渉の影響を低減
する。このトランスバーサルフィルタ21の出力波形等
化後読取信号は、後述の減算器30及び31を通して前
記仮判別回路33に供給され、ここでタップ遅延回路3
2よりの遅延信号と、パーシャルレスポンス(PR)の
種類を示すPRモード信号と、光ディスクに記録されて
いる信号のランレングス制限符号長(最小反転間隔や最
大反転間隔)を示すRLLモード信号とが入力され、こ
れらに基づいて仮判別結果を出力する。
【0021】この仮判別結果と仮判別回路33の入力信
号(減算器31の出力信号)とが減算器34において減
算され、その差分値がエラー信号としてインバータ35
で極性を反転された後、乗算器・LPF27に供給さ
れ、ここでトランスバーサルフィルタ21のタップ出力
と乗算されて相関が検出され、LPFで積分される。乗
算器・LPF27の出力積分値は、上記のエラー信号の
値を0にする、トランスバーサルフィルタ21のフィル
タ係数(タップ係数)としてトランスバーサルフィルタ
21に入力される。
【0022】上記のトランスバーサルフィルタ21、乗
算器・LPF27、仮判別回路33、タップ遅延回路3
2、減算器34、インバータ35よりなるフィードバッ
クループは、よく知られるLMSアルゴリズムを基本と
しているが、仮判別回路33は、本発明者が提案した回
路であり、パーシャルレスポンス等化を前提とした仮判
別(収束目標設定)を行う。
【0023】ここで、積分系のパーシャルレスポンス
(PR)特性について説明するに、例えばPR(a,
b,b,a)の特性を図4(A)に示す孤立波に付与し
て等化すると、その等化波形はよく知られているように
図4(B)に示すようになる。更に、連続波では、この
等化波形は、0,a,a+b,2a,2b,a+2b,
2a+2bの7値をとる。この7値をビタビ復号器に入
力すると、元のデータ(入力値)とPR等化後の再生信
号(出力値)は、過去の信号の拘束を受け、これと
(1,7)RLLによって入力信号の"1"は2回以上続
かないことを利用すると、図4(C)に示すような状態
遷移図で表わすことができることが知られている。
【0024】図4(C)において、S0〜S5は直前の
出力値により定まる状態を示す。この状態遷移図から例
えば状態S2にあるときは、入力値がa+2bのとき出
力値が1となって状態S3へ遷移し、入力値が2bのと
き出力値が1となって状態S4へ遷移するが、それ以外
の入力値は入力されないことが分かり、また、もし入力
されればそれはエラーであることが分かる。
【0025】図4(D)は、入力信号のランレングス制
限が(2、X)の場合の状態遷移図を示しており、S5
からS1、及びS2からS4の遷移が無くなっているこ
とが分かる。
【0026】次に、微分系のパーシャルレスポンス(P
R)特性について説明するに、例えばPR(a,b,−
b,−a)の特性を図5(A)に示す孤立波に付与して
等化すると、その等化波形はよく知られているように図
5(B)に示すようになる。更に、連続波では、この等
化波形は、−(a+b),−a,0,a,a+bの5値
をとる。この5値をビタビ復号器に入力すると、元のデ
ータ(入力値)とPR等化後の再生信号(出力値)は、
過去の信号の拘束を受け、これと(1,X)RLLによ
って入力信号の"1"は2回以上続かないことを利用する
と、図5(C)に示すような状態遷移図で表わすことが
できることが知られている。
【0027】図5(C)において、S0〜S5は直前の
出力値により定まる状態を示す。この状態遷移図から例
えば状態S2にあるときは、入力値がa+2bのとき出
力値が1となって状態S3へ遷移し、入力値が2bのと
き出力値が1となって状態S4へ遷移するが、それ以外
の入力値は入力されないことが分かり、また、もし入力
されればそれはエラーであることが分かる。
【0028】図5(D)は、信号のランレングス制限が
(2,X)である場合の状態遷移図を示しており、S5
からS1、及びS2からS4の遷移が無くなっているこ
とが分かる。
【0029】図6は上記の積分系のPR(a,b,b,
a)の特性とランレングス制限規則RLLモードと仮判
別器51の出力する仮判定値との関係を示す図である。
同図において、一番上の行のPRモードは、端子43を
介して仮判別回路24に入力される信号の値を示してお
り、一番左の列のRLLモードは、端子44を介して仮
判別回路24の仮判別器51に入力される信号を示して
おり、ここではRLL(1,X)とRLL(2,X)を
示している。
【0030】PRモードの値はパーシャルレスポンス特
性がPR(1,1)、PR(1,1,1,1)、PR
(1,2,2,1)、PR(1,3,3,1)、PR
(2,3,3,2)及びPR(3,4,4,3)のいず
れであるかを示す。また、RLL(1,X)は最小反転
間隔が"2"で、最大反転間隔が変調方式によって異なる
所定の値Xのランレングス制限規則を示し、RLL
(2,X)は最小反転間隔が"3"で、最大反転間隔が変
調方式によって異なる所定の値Xのランレングス制限規
則を示している。
【0031】RLL(1,X)の場合は、図4と共に説
明したように、等化波形は、PR(a,b,b,a)で
は0,a,a+b,2a,2b,a+2b,2a+2b
の7値をとり、これらに対応した各パーシャルレスポン
ス特性における仮判定値が図5に示されている。仮判定
値のうち、矢印の右側の値が上記の7値の中央値である
「a+b」が"0"になるようにオフセットしたときの値
を示す。RLL(2,X)はRLL(1,X)と同様の
仮判定値を示すが、RLL(1,X)の2a、2bで示
す2行の値は存在しない。これは、図4(C)の状態遷
移図のS5→S1、S2→S4の遷移が存在しないから
である(値2a、2bをとらないからである)。
【0032】また、図6において、PR(1,1)はP
R(a,b,b,a)のa=0、b=1の場合である。
更に、図6において、ゲインGはオフセット後の絶対値
の最大値(a+b)*を正規化するための乗算係数であ
り、A/(a+b)*で表される(ただし、Aは任意の
レベル)。
【0033】図7は上記の微分系のPR(a,b,−
b,−a)の特性と仮判別器51の出力する仮判定値と
の関係を示す図である。同図において、一番上の行のP
Rモードは、端子43を介して仮判別回路24に入力さ
れる信号の値を示しており、一番左の列のRLLモード
は、端子44を介して仮判別回路24の仮判別器51に
入力される信号を示している。
【0034】PRモードの値はパーシャルレスポンス特
性がPR(1,−1)、PR(1,1,−1,−1)、
PR(1,2,−2,−1)、PR(1,3,−3,−
1)、PR(2,3,−3,−2)及びPR(3,4,
−4,−3)のいずれであるかを示す。特にPR(1,
−1)は良く知られているPR4(PartialRe
sponse ClassIV)であり、PR(1,1,
−1,−1)は良く知られているEPR4(Exten
ded Partial ResponseClass
IV)である。
【0035】また、図7において、PR(1,−1)は
PR(a,b,−b,−a)のa=0、b=1の場合で
ある。更に、図5において、ゲインGは絶対値の最大値
(a+b)を正規化するための乗算係数であり、A/
(a+b)で表される(ただし、Aは任意のレベル)。
【0036】減算器31からの波形等化再生信号は、現
在時刻における信号D3として取り扱われる。一方、リ
サンプリング・DPLL17からのピークポイント情報
が遅延調整22を介してタップ遅延回路32に供給さ
れ、そのタップ遅延出力が仮判別回路33に入力され
る。仮判別回路33は後述のアルゴリズムに従って、パ
ーシャルレスポンス等化を前提とした仮判別(収束目標
設定)を行う。
【0037】次に、積分系のモードにおける仮判別器3
3の動作について、図8のフローチャート等と共に更に
詳細に説明する。ここで、上記の0ポイント情報の値Z
が"1"であるときはゼクロスポイントを示しており、こ
れは、図4(C)に示したPR(a,b,b,a)の状
態遷移図では「a+b」という値で表わされており、状
態S1→S2又は状態S4→S5へ遷移する過程におい
て発生する。
【0038】この場合、図4(C)中、右半分の状態S
2、S3及びS4は正の値の経路(a+b=0に正規化
した場合、図5と共に説明したように、a+2b、2a
+2b、2bのいずれか)を辿り、左半分の状態S5、
S0及びS1は負の値の経路(a+b=0に正規化した
場合、図5と共に説明したように、0、a、2aのいず
れか)を辿るため、ゼロクロスポイントの前又は後の値
を参照することにより、正の経路なのか、負の経路なの
かが判別できる。
【0039】しかも、あるゼロクロスポイントから次の
ゼロクロスポイントまでの間隔が分かれば、つまり状態
S2から状態S5に至るまで、又は状態S5から状態S
2に至るまでの遷移数がわかれば、経路が確定し、取り
得るべき値が各々のサンプル点に対して明確になる。
【0040】また、上記の状態遷移図で「a+b」以外
の値、すなわちゼロクロスポイントでないときは、上記
の0ポイント情報の値Zは"0"である。この状態遷移図
から、ゼロクロスポイント(Z=1)は2つ連続して取
り出されることはなく、また、RLL(1,X)の場合
は、隣接するZ=1の間には最低1つの"0"が存在する
(0ポイント情報の値Zが1→0→1と変化したとき、
すなわち、状態S2→S4→S5、あるいは状態S5→
S1→S2と遷移したとき)。なお、RLL(2,X)
の場合は、隣接するZ=1の間には最低2つの"0"が存
在する。2a及び2bの値は存在しないからである。
【0041】実際の信号では、ノイズ等の影響により、
ゼロクロスポイント自体の検出を誤ることも十分に予想
されるが、フィードバック制御の場合、正しい判定ので
きる確率が誤る確率を上回っていれば、正しい方向に収
束していくはずであり、また、十分な積分処理のため、
単発のノイズは実用上問題ないと考えられる。
【0042】以上の点に着目し、仮判別器33は、ビッ
トクロックの周期毎に入力されるポイント情報の値Zを
識別し、連続する5クロック周期の5つの値がオール"
0"であるかどうか(図8のステップ61)、上記の5
つの値のうちの最後の値のみが"1"かどうか(図8のス
テップ62)、上記の5つの値のうちの最初の値のみ
が"1"かどうか(図8のステップ63)、上記の5つの
値のうちの最初と最後の値が"1"で残りの3つの値は"
0"かどうかを判別する(図6のステップ64)。
【0043】これらのパターンは、着目するポイント情
報の値Zの中央の値を"0"としたとき、前後両側の0ポ
イント情報の値Zがいずれも"0"である場合であり、こ
のときは信号波形が正側、又は負側に張り付いている場
合であるので、これらのパターンのいずれかを満たすと
きは、 P=(a+b)*×G (1) なる式により、大なる値Pを算出する(図8のステップ
65)。ただし、(1)式及び後述の(2)、(3)式
中、Gは図6に示したゲイン、a*、b*はPR(a,
b,b,a)におけるaとbの値を、中央値(a+b)
が0になるようにオフセットした後の値であることを示
す。これらa*、b*及びGの値は、入力されるPRモー
ド信号入力されるRLLモード信号により求められる既
知の値である。
【0044】上記のパターンのいずれでもないときは、
連続する5クロック周期の5つの0ポイント情報の値Z
が"01010"であるかどうか判別し(図8のステップ
66)、このパターンのときはRLLモード信号に基づ
き、RLL(1,X)のパーシャルレスポンス等化であ
るかどうか判定する(図6のステップ67)。このパタ
ーンは、着目する中央値の0ポイント情報の値Zを"0"
としたとき、中央値の前後両側に隣接する2つのZの値
がいずれも"1"の場合であり、これは前記したように、
RLL(1,X)のときのみ発生する可能性があるの
で、RLL(1,X)であるときは P=(b−a)*×G (2) なる式により、値Pを算出する(図8のステップ6
8)。なお、このときは、極性が2クロック目で瞬時に
変化するので、(2)式により小なる値Pが算出され
る。
【0045】連続する5クロック周期の5つのポイント
情報の値Zが"01010"でないときは、それら5つの
0ポイント情報の値Zが"01001"、"1001
0"、"00010"及び"01000"のうちのいずれか
のパターンであるかどうか判別する(図8のステップ6
9〜72)。これら4つのパターンは、連続する5つの
0ポイント情報のうち中央値がゼロクロス点を示してお
らず、かつ、中央値の前後に隣接する2つのポイント情
報の一方がゼロクロス点を示しているときである。
【0046】上記の4つのパターンのどれかであると
き、あるいはステップ67でRLLモードが(1,X)
でないと判定されたときは、 P=b*×G (3) なる式により、値Pを算出する(図6のステップ7
3)。この場合、信号波形は短期間、同じ極性を保って
いるので、(1)式及び(2)式の中間レベルの値Pが
(3)式により算出される。
【0047】上記のステップ65、68及び73のいず
れかで値Pを算出すると、続いてD型フリップフロップ
47から取り出される現在時刻の波形等化信号D3が0
以上であるかどうか判別する(図8のステップ74)。
現在時刻の波形等化信号D3が0以上であるときは最終
仮判定レベルQをPの値とし(図8のステップ75)、
負であるときは最終仮判定レベルQを−Pの値とする
(図8のステップ76)。
【0048】なお、ステップ72でポイント情報の値Z
が"01000"でないと判定されたときは、最終仮判定
レベルQを"0"とする(図8のステップ77)。例え
ば、連続する5つのポイントZの中央値が"1"の場合な
どがこの場合に相当する。
【0049】次に、微分系における仮判別器33による
動作について、図9のフローチャート等と共に更に詳細
に説明する。ここでは、簡単のため、信号のランレング
ス制限が(2,X)である場合について説明する。ここ
で、上記のポイント情報の値PKが"1"であるときはピ
ークを示しており、これは、図5(C)に示したPR
(a,b,−b,−a)の状態遷移図では「a+b」又
は「−(a+b)」という値で表わされており、状態S
1→S2又は状態S4→S5へ遷移する過程において発
生する。
【0050】この場合、図5(C)中、ピークの極性
は、サンプル点の極性で判別できる。しかも、あるピー
クから次のピークまでの間隔が分かれば、つまり状態S
2から状態S5に至るまで、又は状態S5から状態S2
に至るまでの遷移数がわかれば、経路が確定し、取り得
るべき値が各々のサンプル点に対して明確になる。
【0051】また、上記の状態遷移図で「a+b」又は
「−(a+b)」以外の値、すなわちピークでないとき
は、上記のポイント情報の値PKは"0"である。この状
態遷移図から、ピーク(PK=1)は2つ連続して取り
出されることはなく、(2,X)の場合は、隣接するP
K=1の間には最低2つの"0"が存在する。
【0052】実際の信号では、ノイズ等の影響により、
ピーク自体の検出を誤ることも十分に予想されるが、フ
ィードバック制御の場合、正しい判定のできる確率が誤
る確率を上回っていれば、正しい方向に収束していくは
ずであり、また、十分な積分処理のため、単発のノイズ
は実用上問題ないと考えられる。
【0053】以上の点に着目し、仮判別器33は、ま
ず、端子42、タップ遅延回路23を介してビットクロ
ックの周期毎に入力されるポイント情報の値PKを識別
し、連続する5クロック周期の5つの値がオール"0"で
あるかどうか(図9のステップ61)、上記の5つの値
のうちの最後の値のみが"1"かどうか(図9のステップ
62)、上記の5つの値のうちの最初の値のみが"1"か
どうか(図9のステップ63)、上記の5つの値のうち
の最初と最後の値が"1"で残りの3つの値は"0"かどう
かを判別する(図9のステップ64)。
【0054】これらのパターンは、着目するポイント情
報の値PKの中央の値を"0"としたとき、前後両側のポ
イント情報の値PKがいずれも"0"である場合であり、
このときは信号波形0に張り付いている場合であるの
で、これらのパターンのいずれかを満たすときは、 Q=0 (1) なる式により、仮判別値Qを算出する(図9のステップ
65)。
【0055】上記のパターンのいずれでもないときは、
連続する5クロック周期の5つのピークポイント情報の
値PKが"01010"、"01001"、"1001
0"、"00010"及び"01000"のうちのいずれか
のパターンであるかどうか判別する(図9のステップ6
6、69〜72)。これら4つのパターンは、連続する
5つのピークポイント情報のうち中央値がピーク点を示
しておらず、かつ、中央値の前後に隣接する2つのポイ
ント情報のいずれかがピーク点を示しているときであ
る。
【0056】上記の5つのパターンのどれかであるとき
は、 P=a×G (2) なる式により、値Pを算出する(図9のステップ7
3)。ただし、(2)式及び後述の(3)式中、Gは図
7に示したゲイン、a、bはPR(a,b,b,a)に
おけるaとbの値を示す。これらa、b及びGの値は、
端子43を介して入力されるPRモード信号、端子44
を介して入力されるRLLモード信号により求められる
既知の値である。
【0057】なお、ステップ72でポイント情報の値P
Kが上記以外と判定されたときは、 P=(a+b)×G (2) なる式により、値Pを算出する(図9のステップ7
7)。例えば、連続する5つのピークPKの中央値が"
1"の場合などがこの場合に相当する。
【0058】上記のステップ73及び77のいずれかで
値Pを算出すると、続いてD型フリップフロップ47か
ら取り出される現在時刻の波形等化信号D3が0以上で
あるかどうか判別する(図9のステップ74)。現在時
刻の波形等化信号D3が0以上であるときは最終仮判定
レベルQをPの値とし(図9のステップ5)、負である
ときは最終仮判定レベルQを−Pの値とする(図9のス
テップ76)
【0059】次に、積分系の上記の仮判別処理による波
形等化について、更に具体的に説明する。例えば、図1
0(A)に実線で示す波形の等化後再生信号が、トラン
スバーサルフィルタ21から取り出されて仮判別回路3
3に入力される場合、この仮判別回路33にはリサンプ
リング・DPLL17からは同図(A)の波形の下部に
示すような値Zの0ポイント情報も入力される。ここ
で、図10(A)において、○印は記録媒体に記録され
たランレングス制限符号の本来のデータ点を示す。ま
た、×印はトランスバーサルフィルタ21によりパーシ
ャルレスポンス等化するときの等化用のサンプル点を示
し、これは本来のデータ点から180°ずれている(他
の図10(B)〜(D)、図11、図12も同様)。
【0060】図10(A)において、連続する5つの0
ポイント情報の値Zがオール"0"のときと"10000"
のときと"00001"のときは前記(1)式に基づいて
等化され(図8のステップ61〜63、65)、図10
(B)に示すように、再生信号が本来と同様の波形で得
られる。なお、上記の(1)式〜(3)式の演算結果に
よる波形等化は、連続する5つの0ポイント情報の値Z
の3番目のタイミングで、波形等化信号D3の極性に応
じて行われることは図8に示した通りである。
【0061】図10(C)はリサンプリング・DPLL
17から取り出された連続する5つの0ポイント情報の
値Zが"10001"であるときの、トランスバーサルフ
ィルタ21の出力等化後再生信号波形の一例を示す。こ
の場合、連続する5つの0ポイント情報の値Zの3番目
のタイミングの、波形等化信号D3の値は正であるか
ら、このとき(1)式による波形等化が行われ(図8の
ステップ64、65、74、75)、図10(D)に示
す等化後再生信号がトランスバーサルフィルタ21から
得られる。
【0062】図11(A)はリサンプリング・DPLL
17から取り出された連続する5つの0ポイント情報の
値Zが"01010"で、かつ、RLL(1,X)である
ときと、連続する5つの0ポイント情報の値Zが"01
001"であるときのトランスバーサルフィルタ21の
出力等化後再生信号波形の一例を示す。この場合、連続
する5つの0ポイント情報の値Zが"01010"のとき
の波形等化信号D3の値は正であるから、(2)式によ
る正の値の波形等化が行われ(図8のステップ66〜6
8、74、75)、"01001"のときの波形等化信号
D3の値は負であるから、(3)式による負の値の波形
等化が行われ(図8のステップ69、73、74、7
6)、図11(B)に示す等化後再生信号がトランスバ
ーサルフィルタ21から得られる。
【0063】図12(A)はリサンプリング・DPLL
17から取り出された連続する5つの0ポイント情報の
値Zが"01000"であるときと、連続する5つの0ポ
イント情報の値Zが"00010"であるときのトランス
バーサルフィルタ21の出力等化後再生信号波形の一例
を示す。この場合、連続する5つの0ポイント情報の値
Zが"01000"、"00010"のときはいずれも波形
等化信号D3の値は正であるから、(3)式による正の
値の波形等化が行われ(図8のステップ71、73〜7
5、又はステップ72〜75)、図12(B)に示す等
化後再生信号がトランスバーサルフィルタ21から得ら
れる。
【0064】更に、図12(C)はリサンプリング・D
PLL17から取り出された連続する5つの0ポイント
情報の値Zが"01001"であるときと、連続する5つ
の0ポイント情報の値Zが"10010"であるときのト
ランスバーサルフィルタ21の出力等化後再生信号波形
の一例を示す。この場合、連続する5つの0ポイント情
報の値Zが"01001"、"10010"のときはいずれ
も波形等化信号D3の値は正であるから、(3)式によ
る正の値の波形等化が行われ(図8のステップ69、7
3〜75、又はステップ70、73〜75)、図12
(D)に示す等化後再生信号がトランスバーサルフィル
タ21から得られる。
【0065】このように、この実施の形態では、0ポイ
ント情報の値Zを参照し、状態遷移図から自と決定され
る値に等化するようにしたため、現在のサンプル点のレ
ベルに依存しない(他の目標値に近くても影響されな
い)正確な波形等化ができる。また、異なるパーシャル
レスポンス等化に対応でき、更に判定を誤る確率はスレ
ッショルドが固定の従来装置に比べて少ないので、収束
時間を短時間にできる。なお、本実施の形態は、RLL
(2,X)にも同様に適用できる。図6と共に説明した
ように、RLL(1,X)と略同様の状態遷移が行われ
るからである。
【0066】次に、微分系の上記の仮判別処理による波
形等化について、更に具体的に説明する。例えば、図1
3(A)に実線で示す波形の等化後再生信号が、トラン
スバーサルフィルタ21から取り出されて仮判別回路3
3に入力される場合、この仮判別回路24にはリサンプ
リング・DPLL19からは同図(A)の波形の下部に
示すような値PKのピークポイント情報も入力される。
ここで、図13(A)において、○印はトランスバーサ
ルフィルタ21によりパーシャルレスポンス等化すると
きの等化用のサンプル点を示している(他の図13
(B)、図14、図15も同様)。
【0067】図13(A)において、連続する5つのピ
ークポイント情報の値PKがオール"0"のときと"10
000"のときと"00001"のときは前記(1)式に
基づいて等化され(図9のステップ61〜63、6
5)、PKが"01000"のときと"00010"のとき
は前記(2)式に基づいて等化され(図9のステップ7
1〜72、73、74、75)、PKが"00100"の
ときは前記(3)式に基づいて等化され(図9のステッ
プ77、74、75)、図13(B)に示すように、再
生信号が本来と同様の波形で得られる。なお、上記の
(1)式〜(3)式の演算結果による波形等化は、連続
する5つのピークポイント情報の値PKの3番目のタイ
ミングで、波形等化信号D3の極性に応じて行われるこ
とは図9に示した通りである。
【0068】図14(A)において、連続する5つのピ
ークポイント情報の値 はリサンプリング・DPLL1
7から取り出された連続する5つのピークポイント情報
の値PKが"10001"であるときの、トランスバーサ
ルフィルタ21の出力等化後再生信号波形の一例を示
す。この場合、連続する5つの0ポイント情報の値PK
の3番目のタイミングの、波形等化信号D3の値は正で
あるから、このとき(1)式による波形等化が行われ
(図9のステップ64、65)、図14(B)に示す等
化後再生信号がトランスバーサルフィルタ21から得ら
れる。
【0069】更に、図15(A)はリサンプリング・D
PLL17から取り出された連続する5つのピークポイ
ント情報の値PKが"01001"であるときと、連続す
る5つの0ピークポイント情報の値PKが"10010"
であるときのトランスバーサルフィルタ21の出力等化
後再生信号波形の一例を示す。この場合、連続する5つ
の0ポイント情報の値PKが"01001"、"1001
0"のときはいずれも波形等化信号D3の値は正である
から、(3)式による正の値の波形等化が行われ(図9
のステップ69、73〜75、又はステップ70、73
〜74、76)、図15(B)に示す等化後再生信号が
トランスバーサルフィルタ21から得られる。
【0070】このように、この実施の形態では、ピーク
ポイント情報の値PKを参照し、状態遷移図から自と決
定される値に等化するようにしたため、現在のサンプル
点のレベルに依存しない(他の目標値に近くても影響さ
れない)正確な波形等化ができる。また、異なるパーシ
ャルレスポンス等化に対応でき、更に判定を誤る確率は
スレッショルドが固定の従来装置に比べて少ないので、
収束時間を短時間にできる。なお、本実施の形態は、R
LL(1,X)にも同様に適用できる。図7と共に説明
したように、RLL(2,X)と略同様の状態遷移が行
われるからである。
【0071】以上の仮判別処理により得られた仮判定レ
ベルQは、図1の減算器34に供給されて現在時刻の波
形等化信号D3との差分をとられてエラー信号とされ、
INV35を介して乗算器・LPF27へ出力され、こ
こで乗算されてから高域周波数成分が除去され、トラン
スバーサルフィルタ21にタップ係数として出力され
る。このようにして、減算器34から取り出されるエラ
ー信号が0になるように、トランスバーサルフィルタ2
1のタップ係数が可変制御されることにより、トランス
バーサルフィルタ21による波形等化を収束範囲を拡大
させて好適に行うことができる。
【0072】このように、仮判別回路33は、パーシャ
ルレスポンス等化の種類を示すPRモード信号と、再生
信号のランレングス制限符号の種類を示すRLLモード
信号と、タップ遅延回路32からの複数のポイント情報
と、減算器31の出力波形等化後再生信号とを入力とし
て受け、PRモード信号とRLLモード信号で定まる状
態遷移と、複数のポイント情報のパターンとに基づき、
波形等化信号の仮判別レベルQを算出する。この仮判定
レベルQは目標値として図1の減算器34に供給され、
実際の信号である波形等化後再生信号との差がとられて
エラー信号とされる。
【0073】一方、図1のリサンプリング回路18及び
19よりそれぞれ取り出された信号は、遅延調整器2
3、24により固定の遅延が与えられ、後述の擬似クロ
ストークとの時間合わせを粗く行われてトランスバーサ
ルフィルタ25、26に入力される。このトランスバー
サルフィルタ25、26にタップ係数(フィルタ係数)
を供給する乗算器・LPF28、29は、前記減算器3
4から出力されるエラー信号が入力され、ここでトラン
スバーサルフィルタ25、26のタップ出力と乗算して
隣接トラック信号の相関を抽出し、更にその相関値をL
PFで積分してトランスバーサルフィルタ25、26に
入力する。
【0074】このようにして、トランスバーサルフィル
タ25、26のタップ係数(フィルタ係数)は、隣接ト
ラック信号の相関値に応じて更新され、トランスバーサ
ルフィルタ25、26からは内周側、外周側の各トラッ
クからの読取信号に対応した擬似クロストーク信号が取
り出される。これらのトランスバーサルフィルタ25、
26の出力擬似クロストーク信号は、トランスバーサル
フィルタ21からの波形等化後の再生すべきトラックか
らの再生信号に、減算器30、31でそれぞれ減算され
る。これにより、減算器31からは、トランスバーサル
フィルタ21からの波形等化後の再生すべきトラックの
再生信号中のクロストークと相殺除去されて、S/Nの
良好な再生信号として出力される。この実施の形態は、
フィードバック処理であるため、安定な動作が実現でき
る。
【0075】この実施の形態では、トランスバーサルフ
ィルタ21を含む再生すべきトラックの再生信号の符号
間干渉除去ブロックと、トランスバーサルフィルタ25
及び26を含む隣接トラックからの再生信号に基づく擬
似クロストーク生成ブロックには、いずれも同一のエラ
ー信号を0にするべく各タップ係数(フィルタ係数)を
制御しているので、制御の衝突は発生しない。
【0076】また、クロストーク成分がはっきり識別で
きるのは、所望トラックの再生信号が平坦のとき(反転
間隔が大きい状態)、つまり積分系の信号に関しては、
最大値もしくは最小値付近で、微分系の信号に関しては
0付近で連続している状態であり、従来のゼロクロス検
出では正しい検出が出来ないのに対し、この実施の形態
では、値が0又はa+bというような明確な値に向かっ
て収束させると同時に、これらの値からの誤差をエラー
信号として隣接トラック信号との相関をとり、クロスト
ーク成分を抽出するようにしているので、正確、かつ、
迅速な収束が可能である。つまり、ゼロクロスやピーク
ポイントだけでなく、パーシャルレスポンス等化に対応
したすべてのサンプリングポイントの情報からエラー信
号を抽出できるということが特徴である。
【0077】また、リサンプリングDPLL17を用い
る場合、A/D変換器11に用いられるサンプリングク
ロックはビットクロックに同期しておらず、それは隣接
トラックの再生信号のサンプリングクロックについても
同様である。一定の位相ずれは擬似クロストーク発生器
でも吸収できる(トランスバーサルフィルタ25、26
自体もリサンプリング演算器と見ることができる。)
が、周波数がずれている場合などでは、サンプリング時
間間隔が一定にならないため、従来の擬似クロストーク
発生器では対応できない。
【0078】一方、この実施の形態では、リサンプリン
グDPLL17により生成した、リサンプリング演算時
の内分割合T_ratio及びビットクロックBCLKを利
用し、リサンプリング器18、19で隣接トラックから
の再生信号のリサンプリング演算を行うようにしている
ため、周波数ずれに対応できる。また、位相について
は、後段の遅延調整器23、24により粗く合わせ、後
はトランスバーサルフィルタ25及び26を用いた擬似
クロストーク発生器に任せるようにしている。これによ
り、リサンプリングDPLL17を用いることができ
る。なお、遅延調整器23、24をリサンプリング器1
8、19の後段に配置したのは、この方が遅延用フリッ
プフロップの段数を少なくできるからで、機能的にはリ
サンプリング器18、19の前段に配置してもよい。
【0079】リサンプリングDPLL17は独立にAG
C・ATC回路14とトランスバーサルフィルタ21を
含む再生すべきトラックの再生信号の符号間干渉除去ブ
ロックとの間に挟まれ、かつ、自分自身のブロックの中
でループが完結しているため、確実な収束が期待でき
る。一方、リサンプリングDPLL17を用いない場合
は、外付けの電圧制御発振器(VCO)が必要であり、
またA/D変換器でビットサンプリングが行われるた
め、A/D変換器を含んだPLLループが形成され、A
/D変換器として高速なものが要求されるのでコストが
高くなる。
【0080】また、リサンプリングDPLL17を用い
ない場合は、AGC・ATC回路を含んだPLLループ
が形成されるため、各々が干渉し、適切な方向へ収束で
きない場合があり、更に、AGCループ、ATCルー
プ、PLLループをすべて外へ出し、アナログ回路で構
成することも考えられるが、電圧制御増幅器(VCA)
の追加が必要で、またアナログ回路特有の経時変化・部
品ばらつきの悪影響を受ける。以上により、この実施の
形態のように、リサンプリングDPLLを用いる構成が
望ましいことが明らかであり、特に光ディスクでは記録
再生系が周波数特性において高域減衰特性を有するた
め、オーバーサンプリングに適している。
【0081】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。図16は本発明になる記録情報再生装置の第2
の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と同一
構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図
16の第2の実施の形態は、A/D変換器11〜13
と、AGC・ATC回路14〜16の間にディジタルの
プリイコライザ(PreEQ)37〜39を用いた点に
特徴がある。
【0082】図17は本発明になる記録情報再生装置の
第3の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と
同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略す
る。図17の第3の実施の形態は、A/D変換器11〜
13の入力側にアナログのプリイコライザ(PreE
Q)41〜43を用いた点に特徴がある。
【0083】図18は本発明になる記録情報再生装置の
第4の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と
同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略す
る。図18の第4の実施の形態は、仮判別にポイント情
報を用いず固定の閾値を用いて判別する仮判別回路45
を設けた点に特徴がある。すなわち、減算器31から取
り出された波形等化後の再生信号は、後段のビタビ復号
回路へ出力される一方、仮判別回路45に供給され、こ
こで所定の閾値と比較されて0ポイントもしくはピーク
ポイントが検出され、この0ポイントもしくはピークポ
イントの連続パターン系列から前述したアルゴリズムで
仮判別を行う。このとき、リサンプリング・DPLL1
7には特性モードは必要ないので、供給していない。
【0084】この仮判別回路45による仮判別結果と仮
判別回路45の入力信号(減算器31の出力信号)とが
減算器34において減算され、その差分値がエラー信号
としてインバータ35で極性を反転された後、乗算器・
LPF27に供給され、上記のエラー信号の値を0にす
る、トランスバーサルフィルタ21のフィルタ係数(タ
ップ係数)とされてトランスバーサルフィルタ21に入
力される。この実施の形態では、リサンプリングDPL
L17からのピークポイント情報を用いないので、遅延
調整器22及びタップ遅延回路32が不要となる。
【0085】図19は本発明になる記録情報再生装置の
第5の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と
同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略す
る。図19において、光ディスクに形成されたトラック
群中の隣接する3つのトラックのうち、中央の再生すべ
きトラックTiの読取信号は、電圧制御増幅器(VC
A)47に入力され、内周側の隣接トラックTi-1の読
取信号はVCA48に入力され、外周側の隣接トラック
Ti+1の読取信号は、VCA49に入力されてレベル及
びDCが制御される。
【0086】VCA47、48、49の各出力読取信号
は、次段のA/D変換器50、51、52に供給されて
マスタークロックでサンプリングされてディジタル信号
に変換され、次段の固定イコライザ(EQ)53、5
4、55でイコライザ特性が付与された後、AGC・A
TC検出回路56、57、58に供給され、ここで振幅
が一定に制御される自動振幅制御(AGC)及び閾値を
適切に直流(DC)制御する自動閾値制御(ATC)の
ための利得制御信号及びDC制御信号が生成される。こ
の利得制御信号はVCA47、48、49に供給され
て、その利得を可変制御する。これにより、この実施の
形態では、AGCとATCをアナログ回路と共に行うこ
とができる。
【0087】図20は本発明になる記録情報再生装置の
第6の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1及
び図13と同一構成部分には同一符号を付し、その説明
を省略する。図16において、光ディスクに形成された
トラック群中の隣接する3つのトラックのうち、中央の
再生すべきトラックTiの読取信号は、アナログのAG
C・ATC回路61に入力され、内周側の隣接トラック
Ti-1の読取信号はアナログのAGC・ATC回路62
に入力され、外周側の隣接トラックTi+1の読取信号
は、アナログのAGC・ATC回路63に入力されて、
それぞれ振幅が一定に制御される。
【0088】AGC・ATC回路61、62、63の各
出力読取信号は、次段のA/D変換器50、51、52
に供給されてマスタークロックでサンプリングされてデ
ィジタル信号に変換され、A/D変換器50の出力だけ
次段の固定イコライザ(EQ)53でイコライザ特性が
付与される。この実施の形態は、AGCとATCをアナ
ログ回路であるAGC・ATC回路61、62、63の
みで行うようにしたものである。
【0089】図21は本発明になる記録情報再生装置の
第7の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と
同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略す
る。図21の第7の実施の形態は、減算器31の出力信
号のゼロクロスポイントを検出して0ポイント情報をポ
イント選択回路203に供給するゼロ検出器201と、
減算器31の出力信号のピークポイントを検出してピー
クポイント情報をポイント選択回路203に供給するピ
ーク検出器202と、前記特性モードに応じて、前記0
ポイント情報と前記ピークポイントのうちいずれかを選
択し、ポイント情報としてタップ遅延回路32に供給す
るポイント選択回路203からなる。前記特性モード
は、前記仮判別回路33にも入力されており、仮判別ア
ルゴリズムを切り替えている。
【0090】ゼロ検出器201は、例えば入力等化後再
生信号の極性が反転したときに、近傍の2つのサンプル
点のうち、より0に近い方を0ポイント情報としてポイ
ント選択回路203に供給する。
【0091】ピーク検出器202は、例えば入力等化後
再生信号の隣接するサンプリングポイントの関係におけ
る傾きが反転したときに、ピークポイント情報としてポ
イント選択回路23に供給する。
【0092】これにより、図1と同様の仮判別アルゴリ
ズムに従って、仮判別結果が得られる。ポイント情報を
減算器31からビタビ復号器へ出力される波形等化後再
生信号から抽出するようにした点に特徴がある。
【0093】図22は本発明になる記録情報再生装置の
第8の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と
同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略す
る。図22に示す第8の実施の形態は、リサンプリング
DPLL17、リサンプリング回路18及び19を用い
ないで、記録情報を再生するようにしたものである。す
なわち、AGC・ATC回路14、15、16の各出力
ディジタル読取信号は、直接に遅延調整器20、23、
24を通してトランスバーサルフィルタ21、25、2
6に供給される。
【0094】減算器31より取り出されたクロストーク
が除去され、かつ、波形等化された再生信号は、仮判別
回路33に供給される一方、ゼロクロス検出・ピーク検
出・位相比較器67に供給され、ここで積分系のときは
ゼロクロス検出、微分系のときはピーク検出され、その
検出点の位相と電圧制御発振器(VCO)69よりのビ
ットクロックの位相とを位相比較して位相誤差信号とし
て生成される。この位相誤差信号は、ループフィルタ6
8を通してアナログ又はディジタルの電圧制御発振器
(VCO)69に制御電圧として印加され、その出力シ
ステムクロック周波数を可変制御する。VCO69の出
力システムクロックはビットクロックの自然数倍の周波
数であり、装置のクロックが必要な各ブロックに印加さ
れる。
【0095】図23は本発明になる記録情報再生装置の
第9の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と
同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略す
る。図23において、光ディスクに形成されたトラック
群中の隣接する3つのトラックのうち、中央の再生すべ
きトラックTiの読取信号は、アナログのAGC・AT
C回路71に入力され、内周側の隣接トラックTi−1
の読取信号はアナログのAGC・ATC回路72に入力
され、外周側の隣接トラックTi+1の読取信号は、ア
ナログのAGC・ATC回路73に入力されて、それぞ
れ振幅が一定に制御されると共に閾値を適切に制御され
る。
【0096】AGC・ATC回路71の出力読取信号
は、次段の固定イコライザ(EQ)41でイコライザ特
性が付与された後、A/D変換器11に供給されてビッ
トクロックでサンプリングされてディジタル信号に変換
される。また、AGC・ATC回路72、73の各出力
読取信号は、A/D変換器12、13に供給されてビッ
トクロックでサンプリングされてディジタル信号に変換
される。A/D変換器11、12、13の各出力ディジ
タル信号は、遅延調整器20、23、24を通してトラ
ンスバーサルフィルタ21、25、26に供給される。
【0097】また、固定イコライザ41の出力アナログ
信号は、位相比較器74、ループフィルタ75及び76
からなるPLL回路に供給されてビットクロックの自然
数倍の周波数のシステムクロックとされる。
【0098】遅延調整器20の出力信号は、トランスバ
ーサルフィルタ21と共にゼロ検出器204及びピーク
検出器205に入力し、ポイント選択回路206が、前
記特性モード信号に応じて、前記ゼロ検出器204から
出力された0ポイント情報及び前記ピーク検出器205
から出力されたピークポイント情報のうちいずれかを選
択し、ポイント情報としてタップ遅延回路32に供給す
る点に特徴がある。
【0099】図24は本発明になる記録情報再生装置の
第10の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図2
2と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略
する。図24に示す第10の実施の形態は、ATC・A
GCをアナログ回路のみで行い、ディジタルVCOを用
いずに固定閾値判別を行う構成としたものである。図2
4において、減算器31から取り出された波形等化後の
再生信号は、後段のビタビ復号回路へ出力される一方、
仮判別回路45に供給され、ここで所定の閾値と比較さ
れてゼロクロスもしくはピークが検出され、このポイン
トの連続パターン系列から前述したアルゴリズムで仮判
別を行う。
【0100】なお、本発明は以上の実施の形態に限定さ
れるものではなく、ゼロクロスもしくはピークに相当す
る信号のレベルのみに基づき、前記トランスバーサルフ
ィルタのタップ係数及び前記フィルタリングの特性を前
記エラー信号が最小になるように可変制御するようにし
てもよい。図25は、この場合の第11の実施の形態の
ブロック図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同
一符号を付し、その説明を省略する。仮判別回路100
は固定の閾値を用いて判別をおこなう。遅延調整22よ
り出力されたポイント情報は、タップ遅延回路ではな
く、エラー選択101に供給される。エラー選択101
は、減算器34より出力されたエラー信号より、ピーク
のタイミングに対応したエラー信号のみを抽出し、乗算
器・LPF28及び29に供給している。
【0101】図26は本発明になる記録情報再生装置の
第12の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図2
1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略
する。前記ポイント選択回路203から出力されたポイ
ント情報は、エラー選択104に供給される。エラー選
択104は、減算器34より出力されたエラー信号よ
り、ゼロクロスもしくはピークのタイミングに対応した
エラー信号のみを抽出し、乗算器・LPF28及び29
に供給している。前記特性モードは、前記仮判別回路1
02にも入力されており、仮判別アルゴリズムを切り替
えている。
【0102】図27は本発明になる記録情報再生装置の
第13の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図2
3と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略
する。仮判別回路105は固定の閾値を用いて判別をお
こなう。ポイント選択回路206より出力されたポイン
ト情報は、タップ遅延回路ではなく、エラー選択106
に供給される。エラー選択106は、減算器34より出
力されたエラー信号より、ゼロクロスもしくはピークの
タイミングに対応したエラー信号のみを抽出し、乗算器
・LPF28及び29に供給している。
【0103】図28は本発明になる記録情報再生装置の
第14の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図2
6と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略
する。仮判別回路107は固定の閾値を用いて判別をお
こなう。ポイント選択回路203より出力されたポイン
ト情報は、タップ遅延回路ではなく、エラー選択109
に供給される。エラー選択109は、減算器34より出
力されたエラー信号より、ゼロクロスもしくはピークの
タイミングに対応したエラー信号のみを抽出し、乗算器
・LPF28及び29に供給している。
【0104】なお、本発明は以上の実施の形態に限定さ
れるものではなく、パーシャルレスポンス等化を用いず
に、クロストーク除去機能だけを用いることもできる。
図29は、この場合の第15の実施の形態のブロック図
を示す。同図中、図25と同一構成部分には同一符号を
付し、その説明を省略する。トランスバーサルフィル
タ、乗算器・LPF、INVが削除され、遅延調整20
の出力が減算器30に供給されている。
【0105】図30は本発明になる記録情報再生装置の
第16の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図2
6と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略
する。トランスバーサルフィルタ、乗算器・LPF、I
NVが削除され、遅延調整20の出力が減算器30に供
給されている。
【0106】図31は本発明になる記録情報再生装置の
第17の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図2
7と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略
する。トランスバーサルフィルタ、乗算器・LPF、I
NVが削除され、遅延調整20の出力が減算器30に供
給されている。
【0107】図32は本発明になる記録情報再生装置の
第18の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図2
8と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略
する。トランスバーサルフィルタ、乗算器・LPF、I
NVが削除され、遅延調整20の出力が減算器30に供
給されている。
【0108】なお、本発明は以上の実施の形態に限定さ
れるものではなく、例えばリサンプリング・DPLLが
出力するポイント情報は、PLL動作の後に、別途、ゼ
ロクロスもしくはピークを検出し、ポイント情報として
出力してもよい。
【0109】なお、本発明は以上の実施の形態に限定さ
れるものではなく、例えば図1に示す遅延調整器20、
23及び24をAGC・ATC回路14、15及び16
の入力側に設けてもよいし、トランスバーサルフィルタ
21、25及び26に余裕がある場合は、省略してもよ
い。
【0110】また、以上の実施の形態では再生すべきト
ラックの両側に隣接する2本のトラックに対する2ビー
ムの読取信号についてそれぞれ専用に擬似クロストーク
信号を生成する回路系を2系統設けているが、ビームの
光ディスクに対する照射角度を検出する公知のチルトセ
ンサを装置が有しているならば、チルトセンサの出力信
号に基づき、再生すべきトラックの両側に隣接する2本
のトラックに対する2ビームの読取信号のうち、クロス
トーク成分が多い方のみを選択するスイッチ回路を設け
ることにより、上記の擬似クロストーク信号生成回路系
を一系統のみとすることができる。
【0111】なお、上記の実施の形態では、仮判別器
は、図8及び図9のフローチャートと共に説明したよう
に、ビットクロックの周期毎に入力される、連続する5
つのポイント情報の値ZもしくはPKに基づいて仮判別
結果を得ているが、連続する3つのピークポイント情報
の値PKに基づいて仮判別結果を得ることもできる。図
33及び図34はこの場合のフローチャートを示す。こ
こでは動作説明は省略する。
【0112】なお、本発明は以上の実施の形態に限定さ
れるものではなく、例えば仮判別回路24はPRモード
信号とRLLモード信号の両方を可変としてエラー信号
を生成するようにしたが、いずれか一方又は両方を固定
してエラー信号を生成することもできる。
【0113】また、前記INV35はトランスバーサル
フィルタ21の係数を更新する際に、ネガティブフィー
ドバック(負帰還)にする目的で挿入しているものであ
り、その目的を達成する方法は他にも多く考えられ、代
表的な方法は次の通りである。INVでトランスバー
サルフィルタ21のタップ出力それぞれを反転する。
INVで乗算器・LPF22の出力を反転する。トラ
ンスバーサルフイルタ21内部のメイン信号の極性を変
えてつじつまを合わせる。ルーブ内各ブロックのうち
のいずれかの中で極性反転を行う。このとき、図8、図
9、図33、図34に示したフローチャートで使用され
ているD3の極性及びそのエラー出力の極性について配
慮されなければならないことは勿論である。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
積分系の信号に対するクロストーク除去と微分系の信号
に対するクロストーク除去が同一のシステム内で両立す
る。
【0115】また、本発明によれば、仮判別手段がパー
シャルレスポンス等化を前提とした仮判別(収束目標設
定)を行い、この仮判別値と減算回路から取り出される
波形等化後再生信号との差分値をエラー信号として第1
乃至第3のフィルタ係数生成手段に供給して、エラー信
号が0になるように制御することで、明確な仮判別値
(0やa+bなど)に向かって装置の動作を収束させる
ことができ、すべてのポイント(サンプル値)が相関検
出の対象となる仮判別値からの誤差をエラー信号として
クロストーク成分との相関をとるようにしているため、
迅速な収束ができ、しかも誤った方向への収束をするこ
となく確実な波形等化ができる。また、本発明によれ
ば、パーシャルレスポンス等化を行っているので、後段
にビタビ復号器を用いることができ、正確な復号ができ
る。
【0116】また、本発明によれば、リサンプリング演
算位相同期ループ回路で生成したリサンプリング演算時
の内分割合及びビットクロックを利用し、リサンプリン
グ手段で隣接トラックからの再生信号のリサンプリング
演算を行うようにしているため、周波数ずれに対応でき
る。また、本発明によれば、リサンプリング演算位相同
期ループ回路を使用できることから、集積回路化が容易
で、部品点数の削減ができ、またオーバーサンプリング
に適しているので再生信号が高域減衰特性である光ディ
スク等の記録媒体の再生装置に適用して好適である。更
に、アナログ特有の経時変化、パラメータバラツキ等の
影響を受けない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のブロック図であ
る。
【図2】積分系及び微分系の信号の一例の概略説明図で
ある。
【図3】3ビーム法によるビームスポットとトラックと
の位置関係の一例の概略説明図である。
【図4】積分系のパーシャルレスポンス特性の説明図で
ある。
【図5】微分系のパーシャルレスポンス特性の説明図で
ある。
【図6】PR(a,b,b,a)の特性とランレングス
制限規則RLLモードと仮判別器の仮判定値との関係を
示す図である。
【図7】PR(a,b,−b,−a)の特性とランレン
グス制限規則RLLモードと仮判別器の仮判定値との関
係を示す図である。
【図8】仮判別器の積分系に対する一例の動作説明用フ
ローチャートである。
【図9】仮判別器の微分系に対する一例の動作説明用フ
ローチャートである。
【図10】本発明による積分系に対する波形等化前と波
形等化後の波形例を示す図(その1)である。
【図11】本発明による積分系に対する波形等化前と波
形等化後の波形例を示す図(その2)である。
【図12】本発明による積分系に対する波形等化前と波
形等化後の波形例を示す図(その3)である。
【図13】本発明による微分系に対する波形等化前と波
形等化後の波形例を示す図(その1)である。
【図14】本発明による微分系に対する波形等化前と波
形等化後の波形例を示す図(その2)である。
【図15】本発明による微分系に対する波形等化前と波
形等化後の波形例を示す図(その3)である。
【図16】本発明の第2の実施の形態のブロック図であ
る。
【図17】本発明の第3の実施の形態のブロック図であ
る。
【図18】本発明の第4の実施の形態のブロック図であ
る。
【図19】本発明の第5の実施の形態のブロック図であ
る。
【図20】本発明の第6の実施の形態のブロック図であ
る。
【図21】本発明の第7の実施の形態のブロック図であ
る。
【図22】本発明の第8の実施の形態のブロック図であ
る。
【図23】本発明の第9の実施の形態のブロック図であ
る。
【図24】本発明の第10の実施の形態のブロック図で
ある。
【図25】本発明の第11の実施の形態のブロック図で
ある。
【図26】本発明の第12の実施の形態のブロック図で
ある。
【図27】本発明の第13の実施の形態のブロック図で
ある。
【図28】本発明の第14の実施の形態のブロック図で
ある。
【図29】本発明の第15の実施の形態のブロック図で
ある。
【図30】本発明の第16の実施の形態のブロック図で
ある。
【図31】本発明の第17の実施の形態のブロック図で
ある。
【図32】本発明の第18の実施の形態のブロック図で
ある。
【図33】仮判別器の積分系に対する別の例の動作説明
用フローチャートである。
【図34】仮判別器の微分系に対する別の例の動作説明
用フローチャートである。
【符号の説明】
11〜13 A/D変換器 14〜16 AGC・ATC回路 17 リサンプリングDPLL回路 18、19 リサンプリング回路 20、22、23、24 遅延調整器 21 再生すべきトラックの再生信号の波形等化用トラ
ンスバーサルフィルタ 25、26 擬似クロストーク信号生成用トランスバー
サルフィルタ 27〜29 乗算器・LPF 30、31、34 減算器 32 タップ遅延回路 32a タップ遅延回路の一部回路 33 仮判別回路 45、100、102、105、107 閾値固定の仮
判別回路 201、204 ゼロ検出器 202、205 ピーク検出器 203、206 ポイント選択回路 101、104、106、109 エラー選択

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に記録されている再生すべき任
    意の一の記録トラックから読み取った第1の再生信号を
    復号する記録情報再生装置において、 前記第1の再生信号から、前記再生すべき任意の一の記
    録トラックに隣接する少なくとも1つの記録トラックか
    ら読み取った第2の再生信号を所定のフィルタリング特
    性を有するフィルタで処理した信号を減算して出力する
    第1の減算手段と、 前記第一の再生信号がゼロクロスか否かを検出して0ポ
    イント情報を出力するゼロ検出手段と、 前記第一の再生信号がピークか否かを検出してピークポ
    イント情報を出力するピーク検出手段と、 前記0ポイント情報と前記ピークポイント情報を入力
    し、いずれかを選択して、ポイント情報として出力する
    選択手段と、 前記ポイント情報がピークを示すタイミングにおける前
    記第1の減算手段からの出力信号と所定の値との差分値
    をエラー信号として出力する第2の減算手段と、 前記エラー信号に基づき、前記フィルタの前記フィルタ
    リング特性を前記エラー信号が最小になるように可変制
    御する係数生成手段とを有することを特徴とする記録情
    報再生装置。
  2. 【請求項2】 記録媒体に記録されている再生すべき任
    意の一の記録トラックから読み取った第1の再生信号を
    トランスバーサルフィルタを用いてパーシャルレスポン
    ス等化した後に復号する記録情報再生装置において、 前記トランスバーサルフィルタの出力信号から、前記再
    生すべき任意の一の記録トラックに隣接する少なくとも
    1つの記録トラックから読み取った第2の再生信号を所
    定のフィルタリング特性を有するフィルタで処理した信
    号を減算して波形等化後の再生信号を出力する第1の減
    算手段と、 前記トランスバーサルフィルタの入力信号もしくは出力
    信号がゼロクロスか否かを検出して0ポイント情報を出
    力するゼロ検出手段と、 前記トランスバーサルフィルタの入力信号もしくは出力
    信号がピークか否かを検出してピークポイント情報を出
    力するピーク検出手段と、 前記0ポイント情報と前記ピークポイント情報とを入力
    し、いずれかを選択してポイント情報として出力する選
    択手段と、 前記ポイント情報と前記波形等化後の再生信号とを受
    け、前記パーシャルレスポンス等化の種類と前記再生信
    号のランレングス制限符号の種類により定まる状態遷移
    とに基づいて波形等化信号の仮判別値を決定する仮判別
    手段と、 前記仮判別値と前記第1の減算手段からの出力信号との
    差分値をエラー信号として出力する第2の減算手段と、 前記エラー信号に基づき、前記トランスバーサルフィル
    タのタップ係数及び前記フィルタの前記フィルタリング
    特性を前記エラー信号が最小になるように可変制御する
    係数生成手段とを有することを特徴とする記録情報再生
    装置。
  3. 【請求項3】 記録媒体上の記録トラック群のうち、再
    生すべき任意の一の記録トラックから読み取った第1の
    再生信号と、前記再生すべき任意の一の記録トラックに
    隣接する少なくとも1つの記録トラックから読み取った
    第2の再生信号とを得る読取手段と、 前記第1の再生信号および第2の再生信号をそれぞれ別
    々にディジタル信号に変換して第1ディジタル再生信号
    および第2のディジタル再生信号を出力するA/D変換
    手段と、 前記第1のディジタル再生信号に対して所望のビットレ
    ートでサンプリングしたディジタルデータをリサンプリ
    ング演算して生成すると共に、ビットクロックを生成
    し、更に前記第1のディジタル再生信号のゼロクロスリ
    サンプリング点を検出して0ポイント情報を出力する第
    1のリサンプリング演算位相同期ループ回路と、 前記第1のディジタル再生信号に対して所望のビットレ
    ートでサンプリングしたディジタルデータをリサンプリ
    ング演算して生成すると共に、ビットクロックを生成
    し、更に前記第1のディジタル再生信号のピークリサン
    プリング点を検出してピークポイント情報を出力する第
    2のリサンプリング演算位相同期ループ回路と、 前記0ポイント情報と前記ピークポイント情報とを入力
    し、いずれかを選択してポイント情報として出力する選
    択手段と、 前記リサンプリング演算位相同期ループ回路の出力ディ
    ジタルデータを、第1のフィルタ係数に基づいて波形等
    化する第1のトランスバーサルフィルタと、 前記ポイント情報を、各ビットサンプリングタイミング
    において所定時間遅延させる遅延回路と、 前記パーシャルレスポンス等化の種類を示すPRモード
    信号と前記再生信号のランレングス制限符号の種類を示
    すRLLモード信号と前記遅延回路からの複数の前記ポ
    イント情報と波形等化後の再生信号とを入力として受
    け、前記PRモード信号とRLLモード信号とで定まる
    状態遷移と前記複数のポイント情報のパターンとに基づ
    き、波形等化信号の仮判別値を算出し、その仮判別値と
    前記波形等化後再生信号との差分値をエラー信号として
    出力する仮判別手段と、 前記仮判別手段の出力エラー信号に基づき、前記第1の
    フィルタ係数を前記エラー信号が最小になるように可変
    制御する第1の係数生成手段と、 前記A/D変換手段からの前記第2のディジタル再生信
    号に対して前記リサンプリング演算位相同期ループ回路
    の出力ビットクロックに基づいてリサンプリング演算し
    て、サンプリング信号を出力するリサンプリング手段
    と、 前記サンプリング信号を、第2のフィルタ係数に基づい
    て別々にフィルタリングして、前記再生すべき任意の一
    の記録トラックの少なくとも1方に隣接する記録トラッ
    クの読取信号に対応した擬似クロストーク信号を出力す
    る第2のトランスバーサルフィルタと、 前記仮判別手段の出力エラー信号に基づき、前記第2の
    フィルタ係数を可変制御する第2の係数生成手段と、 前記第1のトランスバーサルフィルタの出力信号から前
    記擬似クロストーク信号を減算して前記波形等化後の再
    生信号を出力する減算回路とを有することを特徴とする
    記録情報再生装置。
  4. 【請求項4】 前記仮判別回路は、前記PRモード信号
    及びRLLモード信号の少なくとも一方を固定値として
    前記波形等化信号の仮判別値を算出し、その仮判別値と
    前記波形等化後再生信号との差分値をエラー信号として
    出力することを特徴とする請求項3記載の再生装置。
  5. 【請求項5】 前記減算回路の出力波形等化後の再生信
    号が入力され、その波形等化後再生信号のゼロクロスポ
    イントを検出し、0ポイント情報として出力するゼロ検
    出器と、ピークポイントを検出し、ピークポイント情報
    として出力するピーク検出器と、 前記0ポイント情報と前記ピークポイント情報を入力
    し、いずれかを選択して、ポイント情報として出力する
    選択手段と、 前記遅延回路は請求項3で述べたポイント情報に代え
    て、前記選択手段から出力されたポイント情報を遅延す
    ることを特徴とする請求項3または請求項4いずれか一
    項に記載の記録情報再生装置。
  6. 【請求項6】 前記減算回路の出力波形等化後再生信号
    が入力され、その波形等化後再生信号に基づいて前記ビ
    ットクロックの自然数倍の周波数のシステムクロックを
    生成する位相同期ループ回路を設け、前記リサンプリン
    グ演算位相同期ループ回路及び前記リサンプリング手段
    を削除して前記A/D変換手段からの前記第1のディジ
    タル再生信号および前記第2のディジタル再生信号を前
    記第1のトランスバーサルフィルタおよび前記第2のト
    ランスバーサルフィルタに別々に供給すると共に、前記
    遅延回路は前記位相同期ループ回路内の位相比較器から
    出力されるゼロクロスポイントを示すゼロポイント情報
    もしくはピークポイントを示すピークポイント情報を遅
    延することを特徴とする請求項3または請求項4いずれ
    か一項に記載の記録情報再生装置。
  7. 【請求項7】 前記読取手段からの前記第1の再生信号
    に基づいて前記ビットクロックの自然数倍の周波数のシ
    ステムクロックを生成する位相同期ループ回路と、 前記A/D変換手段から取り出された前記第1のディジ
    タル再生信号のゼロクロスポイントを検出し、0ポイン
    ト情報を出力するゼロ検出器と、 前記第1のディジタル再生信号のピークポイントを検出
    し、ピークポイント情報を検出するピーク検出器と、 前記0ポイント情報と前記ピークポイント情報を入力
    し、いずれかを選択して、ポイント情報として出力する
    選択手段とを設け、前記リサンプリング演算位相同期ル
    ープ回路及び前記リサンプリング手段を削除して前記A
    /D変換手段からの前記第1のディジタル再生信号およ
    び前記第2のディジタル再生信号を前記第1のトランス
    バーサルフィルタおよび前記第2のトランスバーサルフ
    ィルタに別々に供給すると共に、前記遅延回路は前記ポ
    イント選択手段からのポイント情報を遅延することを特
    徴とする請求項3または請求項4いずれか一項に記載の
    記録情報再生装置。
  8. 【請求項8】 PR(a,b,b,a)で示される特性
    への等化と、PR(a,b,−b,−a)で示される特
    性への等化とを両立することを特徴とする請求項2乃至
    請求項7のうちいずれか一項に記載の再生装置。
  9. 【請求項9】 前記再生信号は、光ディスク媒体からT
    PP法により再生した信号であることを特徴とする請求
    項1乃至請求項8のうちいずれか一項に記載の再生装
    置。
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JP2010244673A (ja) * 2009-03-19 2010-10-28 Victor Co Of Japan Ltd 等化器および等化方法
US8611411B2 (en) 2009-03-19 2013-12-17 JVC Kenwood Corporation Equalizer and equalization method

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