JP2001113894A - 織物状凹凸模様を有する化粧材 - Google Patents
織物状凹凸模様を有する化粧材Info
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- JP2001113894A JP2001113894A JP29325999A JP29325999A JP2001113894A JP 2001113894 A JP2001113894 A JP 2001113894A JP 29325999 A JP29325999 A JP 29325999A JP 29325999 A JP29325999 A JP 29325999A JP 2001113894 A JP2001113894 A JP 2001113894A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 カーボンクロス等の織物の意匠感を自然な感
じに表現する。 【解決手段】 化粧材は基材に織物状凹凸模様1が形成
されており、その凹凸模様は、直交座標系又は斜交座標
系をO−XYZとしたときに、a)XY平面内に存在
し、平行四辺形の単位格子3を、X方向及びY方向に配
列してなる二次元配列格子内に、所定の線幅を持ち、X
又はY方向のいずれかに延びる平行曲線群による万線状
溝を嵌め込んで成り、(b)平行曲線群の繰返単位曲線
は、極大値を一つ持つ滑らかな連続曲線で、(c)万線
状溝は各繰返単位曲線によるZ方向の高さが交互に浅深
を繰返して形成されて成り、(d)二次元配列格子内の
単位格子内には、X又はY方向に延びる平行曲線群のい
ずれかが、二次元配列された単位格子のX及びY方向で
交互に嵌め込んである凹凸模様とする。
じに表現する。 【解決手段】 化粧材は基材に織物状凹凸模様1が形成
されており、その凹凸模様は、直交座標系又は斜交座標
系をO−XYZとしたときに、a)XY平面内に存在
し、平行四辺形の単位格子3を、X方向及びY方向に配
列してなる二次元配列格子内に、所定の線幅を持ち、X
又はY方向のいずれかに延びる平行曲線群による万線状
溝を嵌め込んで成り、(b)平行曲線群の繰返単位曲線
は、極大値を一つ持つ滑らかな連続曲線で、(c)万線
状溝は各繰返単位曲線によるZ方向の高さが交互に浅深
を繰返して形成されて成り、(d)二次元配列格子内の
単位格子内には、X又はY方向に延びる平行曲線群のい
ずれかが、二次元配列された単位格子のX及びY方向で
交互に嵌め込んである凹凸模様とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、編まれた繊維、特
に中でもカーボン繊維の織物の模様・意匠を、人工的で
技とらしくなく自然な感じに表現できる、化粧材に関す
る。
に中でもカーボン繊維の織物の模様・意匠を、人工的で
技とらしくなく自然な感じに表現できる、化粧材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】各種の編まれた繊維、中でも特にカーボ
ン繊維の織物、すなわち、カーボンクロスのテクスチュ
アを表現した化粧材として、カーボンクロスをエポキシ
樹脂やアクリル樹脂等の樹脂で固めてプレートやパネル
にしているものがある。しかし、カーボン繊維はコスト
が高いという問題がある。また、織物を樹脂で固めたプ
レートやパネルは、三次元曲面は作りにくかった。
ン繊維の織物、すなわち、カーボンクロスのテクスチュ
アを表現した化粧材として、カーボンクロスをエポキシ
樹脂やアクリル樹脂等の樹脂で固めてプレートやパネル
にしているものがある。しかし、カーボン繊維はコスト
が高いという問題がある。また、織物を樹脂で固めたプ
レートやパネルは、三次元曲面は作りにくかった。
【0003】一方、実際にカーボン繊維を用いないで、
その模様・意匠を真似る手法として、特開平10−44
186号公報、特開平10−44693号公報に記載の
如く、カーボンクロスの絵柄模様を印刷、すなわち、色
調の平面パターンによって形成した手法も提案されてい
る。この手法は、カーボンクロスの光沢、カーボンクロ
スの微細凹凸を視覚的に再現する為に、カーボンクロス
の絵柄模様の底部に設けた透明樹脂層を介して、光輝性
材料による輝度感のある層を形成しておくものである。
その具体的な方法としては、基材シートに光輝性材料を
練り混んで光輝層とする方法や、基材シートに全面ベタ
又は絵柄模様にて光輝性材料を含むインキで印刷して光
輝層を形成する方法等が用いられ、その上に透明な樹脂
層を介して、所望のカーボンクロスの絵柄模様を印刷し
て、化粧シートを得ようとするものである。
その模様・意匠を真似る手法として、特開平10−44
186号公報、特開平10−44693号公報に記載の
如く、カーボンクロスの絵柄模様を印刷、すなわち、色
調の平面パターンによって形成した手法も提案されてい
る。この手法は、カーボンクロスの光沢、カーボンクロ
スの微細凹凸を視覚的に再現する為に、カーボンクロス
の絵柄模様の底部に設けた透明樹脂層を介して、光輝性
材料による輝度感のある層を形成しておくものである。
その具体的な方法としては、基材シートに光輝性材料を
練り混んで光輝層とする方法や、基材シートに全面ベタ
又は絵柄模様にて光輝性材料を含むインキで印刷して光
輝層を形成する方法等が用いられ、その上に透明な樹脂
層を介して、所望のカーボンクロスの絵柄模様を印刷し
て、化粧シートを得ようとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報で提案された印刷によるカーボンクロスの絵柄模様を
形成する手法では、カーボンクロスの光沢感と立体感は
得られるものの、印刷によってカーボンクロスの織物模
様を表現しているために、繊細な繊維表現が難しかっ
た。また、得られる光沢感も全面均一に近く、実物の有
する、光源からの光入射方向及び観察方向の組み合わせ
によって、高光沢部と低光沢部との作るパターンが変わ
って来る外観までは再現出来なかった。その為、やは
り、本物のカーボンクロスの風合い、質感に欠けるもの
であった。
報で提案された印刷によるカーボンクロスの絵柄模様を
形成する手法では、カーボンクロスの光沢感と立体感は
得られるものの、印刷によってカーボンクロスの織物模
様を表現しているために、繊細な繊維表現が難しかっ
た。また、得られる光沢感も全面均一に近く、実物の有
する、光源からの光入射方向及び観察方向の組み合わせ
によって、高光沢部と低光沢部との作るパターンが変わ
って来る外観までは再現出来なかった。その為、やは
り、本物のカーボンクロスの風合い、質感に欠けるもの
であった。
【0005】そこで、本発明の課題は、編まれた繊維、
特に中でもカーボン繊維の織物(カーボンクロス)の模
様が醸しだす風合いや質感による意匠を、人工的で技と
らしくなく自然な感じに表現できる、化粧材を提供する
事である。
特に中でもカーボン繊維の織物(カーボンクロス)の模
様が醸しだす風合いや質感による意匠を、人工的で技と
らしくなく自然な感じに表現できる、化粧材を提供する
事である。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで上記課題を解決す
べく、本発明の織物状凹凸模様を有する化粧材では、基
材表面に凹凸模様を形成してなる化粧材において、該凹
凸模様が、直交座標系又は斜交座標系をO−XYZとし
たときに、(a)XY平面内に存在し、平行四辺形の単
位格子を、X方向及びY方向に配列してなる二次元配列
格子内に、所定の線幅を持ち、X方向又はY方向のいず
れかに延びる平行曲線群による万線状溝を嵌め込んで成
り、(b)該平行曲線群の繰返単位曲線は、極大値を一
つ持つ滑らかな連続曲線から成り、(c)該万線状溝
は、各繰返単位曲線によるZ方向の高さが交互に浅深を
繰返して形成されて成り、(d)該二次元配列格子内の
単位格子内には、X方向に延びる平行曲線群又はY方向
に延びる平行曲線群のいずれかが、二次元配列された単
位格子のX方向及びY方向で交互に嵌め込んで成る、凹
凸模様であり、この凹凸模様を織物状凹凸模様とする構
成とした。
べく、本発明の織物状凹凸模様を有する化粧材では、基
材表面に凹凸模様を形成してなる化粧材において、該凹
凸模様が、直交座標系又は斜交座標系をO−XYZとし
たときに、(a)XY平面内に存在し、平行四辺形の単
位格子を、X方向及びY方向に配列してなる二次元配列
格子内に、所定の線幅を持ち、X方向又はY方向のいず
れかに延びる平行曲線群による万線状溝を嵌め込んで成
り、(b)該平行曲線群の繰返単位曲線は、極大値を一
つ持つ滑らかな連続曲線から成り、(c)該万線状溝
は、各繰返単位曲線によるZ方向の高さが交互に浅深を
繰返して形成されて成り、(d)該二次元配列格子内の
単位格子内には、X方向に延びる平行曲線群又はY方向
に延びる平行曲線群のいずれかが、二次元配列された単
位格子のX方向及びY方向で交互に嵌め込んで成る、凹
凸模様であり、この凹凸模様を織物状凹凸模様とする構
成とした。
【0007】この様に、平行四辺形の単位格子を、二次
元配列した二次元配列格子として、その単位格子領域内
に於ける平行曲線群の線の延びる方向を、配列された単
位格子間でX軸方向とY軸方向とに交互に入れ換える様
にして(直交座標系の場合は交互に直交する様にし
て)、しかもそれらの線を印刷による絵柄パターンとし
てでは無く、凹凸パターンとする事で、カーボンクロス
等の織った繊維の織物のテクスチュアの風合いや質感に
よる意匠を、人工的で技とらしくなく自然な感じに表現
できる様になる。すなわち、本物のカーボン繊維等の繊
維は、断面形状が通常円形なので、繊維を束にするとそ
の外表面に光を当てると、光沢の強い部分と弱い部分と
が生じ、縞を形成する。これに対して、本発明では、繊
維の凹凸を再現した凹凸模様により、光の反射縞を生じ
させている為に、本物のカーボン繊維等の繊維の如き立
体感を表現でき、極めて自然な感じに織物感を表現てき
る事になるのである。また、凹凸模様を形成する基材
に、樹脂シート等の成形性のあるものを使用すれば、本
化粧材を三次元曲面に成形して適用して、実物のカーボ
ンクロスでは難しかった三次元曲面に対してカーボンク
ロスの意匠を付与する事も可能となる。
元配列した二次元配列格子として、その単位格子領域内
に於ける平行曲線群の線の延びる方向を、配列された単
位格子間でX軸方向とY軸方向とに交互に入れ換える様
にして(直交座標系の場合は交互に直交する様にし
て)、しかもそれらの線を印刷による絵柄パターンとし
てでは無く、凹凸パターンとする事で、カーボンクロス
等の織った繊維の織物のテクスチュアの風合いや質感に
よる意匠を、人工的で技とらしくなく自然な感じに表現
できる様になる。すなわち、本物のカーボン繊維等の繊
維は、断面形状が通常円形なので、繊維を束にするとそ
の外表面に光を当てると、光沢の強い部分と弱い部分と
が生じ、縞を形成する。これに対して、本発明では、繊
維の凹凸を再現した凹凸模様により、光の反射縞を生じ
させている為に、本物のカーボン繊維等の繊維の如き立
体感を表現でき、極めて自然な感じに織物感を表現てき
る事になるのである。また、凹凸模様を形成する基材
に、樹脂シート等の成形性のあるものを使用すれば、本
化粧材を三次元曲面に成形して適用して、実物のカーボ
ンクロスでは難しかった三次元曲面に対してカーボンク
ロスの意匠を付与する事も可能となる。
【0008】また、本発明の織物状凹凸模様を有する化
粧材の別の形態では、基材表面に凹凸模様を形成してな
る化粧材において、該凹凸模様が、直交座標系又は斜交
座標系をO−XYZとしたときに、(a)XY平面内に
存在し、平行四辺形の単位格子を、X方向及びY方向に
配列してなる二次元配列格子内に、所定の線幅を持ち、
X方向又はY方向のいずれかに延びる平行曲線群による
万線状溝を嵌め込んで成り、(b)該平行曲線群の繰返
単位曲線は、極大値を一つ持つ滑らかな連続曲線から成
り、(c)該万線状溝は、各繰返単位曲線によるZ方向
の高さが交互に浅深を繰返して形成されて成り、
(d′)該二次元配列格子内の単位格子内には、X方向
に延びる平行曲線群又はY方向に延びる平行曲線群のい
ずれかが、二次元配列された単位格子のX方向及びY方
向で交互に嵌め込んで成る、凹凸模様であり、この凹凸
模様を織物状凹凸模様とする構成とした。
粧材の別の形態では、基材表面に凹凸模様を形成してな
る化粧材において、該凹凸模様が、直交座標系又は斜交
座標系をO−XYZとしたときに、(a)XY平面内に
存在し、平行四辺形の単位格子を、X方向及びY方向に
配列してなる二次元配列格子内に、所定の線幅を持ち、
X方向又はY方向のいずれかに延びる平行曲線群による
万線状溝を嵌め込んで成り、(b)該平行曲線群の繰返
単位曲線は、極大値を一つ持つ滑らかな連続曲線から成
り、(c)該万線状溝は、各繰返単位曲線によるZ方向
の高さが交互に浅深を繰返して形成されて成り、
(d′)該二次元配列格子内の単位格子内には、X方向
に延びる平行曲線群又はY方向に延びる平行曲線群のい
ずれかが、二次元配列された単位格子のX方向及びY方
向で交互に嵌め込んで成る、凹凸模様であり、この凹凸
模様を織物状凹凸模様とする構成とした。
【0009】この様な構成では、現実のカーボンクロス
等の織物とは趣の異なった、織物状の意匠感を表現する
ことができる。
等の織物とは趣の異なった、織物状の意匠感を表現する
ことができる。
【0010】また、本発明の織物状凹凸模様を有する化
粧材は、上記いずれかの化粧材の構成に於いて、該凹凸
模様の万線状溝が、配列周期5〜500μm、凹凸の高
さ5〜200μmで、凹部幅と凸部幅との割合が7:3
〜3:7になるように構成され、該二次元配列格子が、
1辺1mm〜20mmの四辺形の範囲を最小単位とする
線群の集合体からなるものとした。
粧材は、上記いずれかの化粧材の構成に於いて、該凹凸
模様の万線状溝が、配列周期5〜500μm、凹凸の高
さ5〜200μmで、凹部幅と凸部幅との割合が7:3
〜3:7になるように構成され、該二次元配列格子が、
1辺1mm〜20mmの四辺形の範囲を最小単位とする
線群の集合体からなるものとした。
【0011】この様にする事で、実際のカーボンクロス
等の織物の質感や風合い等を効果的に表現できる。
等の織物の質感や風合い等を効果的に表現できる。
【0012】また、本発明の織物状凹凸模様を有する化
粧材は、上記いずれかの化粧材の構成に於いて、該凹凸
模様の曲線群に、(A)各線の線幅をランダムに変化さ
せて配列したもの、(B)各線の線幅を線の平行方向に
順次変化させて配列したもの、の少なくともどちらかが
採用されている構成とした。
粧材は、上記いずれかの化粧材の構成に於いて、該凹凸
模様の曲線群に、(A)各線の線幅をランダムに変化さ
せて配列したもの、(B)各線の線幅を線の平行方向に
順次変化させて配列したもの、の少なくともどちらかが
採用されている構成とした。
【0013】この様にする事で、実際のカーボンクロス
等の織物の持つ質感や風合いを、より自然で人工的で技
とらしく無く表現できる。
等の織物の持つ質感や風合いを、より自然で人工的で技
とらしく無く表現できる。
【0014】また、本発明の織物状凹凸模様を有する化
粧材は、上記いずれかの化粧材の構成に於いて、平行曲
線群を構成する繰返単位曲線として、その線幅が、曲線
の長さ方向の中央部乃至はその近傍で最大となる構成と
した。
粧材は、上記いずれかの化粧材の構成に於いて、平行曲
線群を構成する繰返単位曲線として、その線幅が、曲線
の長さ方向の中央部乃至はその近傍で最大となる構成と
した。
【0015】この様にする事により、実際のカーボンク
ロス等の織物の有する質感、風合いを、より良く表現で
きることに加えて、更に、各織目に相当する単位格子内
の表面の中央部が若干突出した湾曲した外観、風合い
も、より良好に表現できる。
ロス等の織物の有する質感、風合いを、より良く表現で
きることに加えて、更に、各織目に相当する単位格子内
の表面の中央部が若干突出した湾曲した外観、風合い
も、より良好に表現できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の織物状凹凸模様を有する化粧材について、実施の形態
を説明する。
の織物状凹凸模様を有する化粧材について、実施の形態
を説明する。
【0017】〔織物状凹凸模様〕先ず図1は、本発明の
織物状凹凸模様1を有する化粧材の一形態にて、その万
線状溝2が描く線の形状及び単位格子を配列する座標系
として直交座標を採用した場合の一例を示す平面図(Z
方向から見下ろした図)である。同図での単位格子3
は、X軸方向の大きさがaX、Y軸方向の大きさがaY
と、X軸及びY軸で同じ大きさの正方形を平行四辺形と
する場合である。また、図2の織物状凹凸模様1は、図
1の平面図を部分的に拡大した平面図である。なお、図
2の拡大平面図では、万線状溝2を示す線は、その輪郭
がギザギサに描かれているが、これはコンピュータを用
いて作画した為である。実際に使用する万線状溝に使用
する線の輪郭は、この程度のギザであれば使用する事も
できるが、滑らかな輪郭線としたもので良い事はもちろ
んである。
織物状凹凸模様1を有する化粧材の一形態にて、その万
線状溝2が描く線の形状及び単位格子を配列する座標系
として直交座標を採用した場合の一例を示す平面図(Z
方向から見下ろした図)である。同図での単位格子3
は、X軸方向の大きさがaX、Y軸方向の大きさがaY
と、X軸及びY軸で同じ大きさの正方形を平行四辺形と
する場合である。また、図2の織物状凹凸模様1は、図
1の平面図を部分的に拡大した平面図である。なお、図
2の拡大平面図では、万線状溝2を示す線は、その輪郭
がギザギサに描かれているが、これはコンピュータを用
いて作画した為である。実際に使用する万線状溝に使用
する線の輪郭は、この程度のギザであれば使用する事も
できるが、滑らかな輪郭線としたもので良い事はもちろ
んである。
【0018】なお、図3に例示する様に単位格子3は、
図3(A)で示す如き正方格子(図1参照)や、図3
(B)で示す如き長方格子の他にも、図3(C)で示す
如き斜方格子でも良い。なお、斜方格子の場合は、O−
XYZ座標系に於いて、O−XY座標は斜交座標とな
る。単位格子の具体的の大きさは、その四辺形の1辺を
1mm〜20mmの範囲とすると、実物のカーボンクロ
ス等の織物の意匠表現の点で好ましい。この範囲よりも
小さくても、逆に大きくても、実物の織物の意匠感から
離れてきて好ましくない。
図3(A)で示す如き正方格子(図1参照)や、図3
(B)で示す如き長方格子の他にも、図3(C)で示す
如き斜方格子でも良い。なお、斜方格子の場合は、O−
XYZ座標系に於いて、O−XY座標は斜交座標とな
る。単位格子の具体的の大きさは、その四辺形の1辺を
1mm〜20mmの範囲とすると、実物のカーボンクロ
ス等の織物の意匠表現の点で好ましい。この範囲よりも
小さくても、逆に大きくても、実物の織物の意匠感から
離れてきて好ましくない。
【0019】次に、図4は、本発明の織物状凹凸模様を
有する化粧材の他の形態として、単位格子内に万線状溝
2と平坦面4とを交互に嵌め込んだ織物状凹凸模様1の
一例を示す平面図である。この様に、平坦面が二次元的
に交互に単位格子にはめ込まれた織物状凹凸模様とする
事によって、現実のカーボンクロス等の織物とは趣の異
なった、織物では表現し難い様な織物状の意匠感を表現
することもできる。なお、この平坦面は、鏡面(光沢
面)、粗面(艶消面)のいずれでも良い。
有する化粧材の他の形態として、単位格子内に万線状溝
2と平坦面4とを交互に嵌め込んだ織物状凹凸模様1の
一例を示す平面図である。この様に、平坦面が二次元的
に交互に単位格子にはめ込まれた織物状凹凸模様とする
事によって、現実のカーボンクロス等の織物とは趣の異
なった、織物では表現し難い様な織物状の意匠感を表現
することもできる。なお、この平坦面は、鏡面(光沢
面)、粗面(艶消面)のいずれでも良い。
【0020】次に、図5を参照しながら、万線状溝の断
面の大きさと形状について説明する。先ず、図5(A)
の斜視図は織物状凹凸模様を構成する万線状溝2を拡大
した図であり、図5(B)は、そのXZ平面に於ける断
面図、図5(C)は同じくXZ平面に於ける断面図だが
断面形状が異なる場合の一例を示す図である。図5
(B)の如く、織物状凹凸模様の構成要素となる万線状
溝2は、凹部5と、凹部5と凹部5との間の凸部6とか
らなり、凹部5の凹部幅w1と凸部6の凸部幅w2との
和(w1+w2)が万線状溝の配列周期である。そし
て、この配列周期は5〜500μmとして、凹凸の高さ
Hは5〜200μmとして、しかも凹部幅w1と凸部幅
w2との割合(w1:w2)が7:3〜3:7になるよ
うな、万線状溝が、カーボンクロス等の織物を構成する
織られた繊維の意匠感を効果的に表現でき無くなる。な
お、w1とw2とは同一値でなくとも良い。
面の大きさと形状について説明する。先ず、図5(A)
の斜視図は織物状凹凸模様を構成する万線状溝2を拡大
した図であり、図5(B)は、そのXZ平面に於ける断
面図、図5(C)は同じくXZ平面に於ける断面図だが
断面形状が異なる場合の一例を示す図である。図5
(B)の如く、織物状凹凸模様の構成要素となる万線状
溝2は、凹部5と、凹部5と凹部5との間の凸部6とか
らなり、凹部5の凹部幅w1と凸部6の凸部幅w2との
和(w1+w2)が万線状溝の配列周期である。そし
て、この配列周期は5〜500μmとして、凹凸の高さ
Hは5〜200μmとして、しかも凹部幅w1と凸部幅
w2との割合(w1:w2)が7:3〜3:7になるよ
うな、万線状溝が、カーボンクロス等の織物を構成する
織られた繊維の意匠感を効果的に表現でき無くなる。な
お、w1とw2とは同一値でなくとも良い。
【0021】なお、万線状溝2の断面形状は必ずしも矩
形である必要は無く、図5(B)の様な矩形以外にも、
例えば図5(C)で例示する様なの曲線(例えば正弦波
等)、或いは、角が丸くなった四角形や半円や三角等そ
の他形状としても良い。また、大きさ次第では、エンボ
ス版等の賦形版をエッチング等で作製時に角が丸みを帯
びる事もある。また、万線状溝の断面が図5(C)の様
な正弦波状の曲線からなる場合、その凹部幅w1と凸部
幅w2は、例えば図5(C)の様に曲線の形状が凸(又
は凹)形状から凹(又は凸)形状に変化する変曲点間の
距離として捉える事ができる。
形である必要は無く、図5(B)の様な矩形以外にも、
例えば図5(C)で例示する様なの曲線(例えば正弦波
等)、或いは、角が丸くなった四角形や半円や三角等そ
の他形状としても良い。また、大きさ次第では、エンボ
ス版等の賦形版をエッチング等で作製時に角が丸みを帯
びる事もある。また、万線状溝の断面が図5(C)の様
な正弦波状の曲線からなる場合、その凹部幅w1と凸部
幅w2は、例えば図5(C)の様に曲線の形状が凸(又
は凹)形状から凹(又は凸)形状に変化する変曲点間の
距離として捉える事ができる。
【0022】平行曲線群を構成する繰返単位曲線(の平
面視形状)は、本発明では、単純な直線や或いは折れ線
では無い。すなわち、本発明ではこの繰返単位曲線は、
極大値を一つ持つ滑らかな連続曲線を採用する〔図1参
照〕。すなわち、例えば、円弧の様な、山が一つある曲
線である。なお、山が二つならば極大値は二つある事に
なる。極大値を一つ持つ滑らかな連続曲線として利用で
きる曲線としては、例えば、正弦関数、楕円関数、ベッ
セル関数、双曲線関数等の関数曲線、サイクロイド曲
線、楕円、それに先の円(円弧)の他、手描きによる自
由曲線等でも良い。これらの曲線の中から適当な部分を
抜き出して繰返単位曲線に極大値を一つもたせる事で、
織物として織られた繊維が、一つの単位格子内におい
て、上に(Z軸方向)凸になっている感じや、単位格子
内の両辺を除いて繊維の束が膨らんだ感じ等を表現する
事ができる様になる。そして、この様な平行曲線群を構
成する複数の繰返単位曲線部分を、凸部(或いは凹部)
として、該繰返単位曲線の間の部分を凹部(或いは凸
部)とする事によって、万線状溝はそのXY平面での形
状が該繰返単位曲線に対応した形状となり、またZ方向
では該繰返単位曲線に対応して交互に浅深を繰返して凹
凸を成す万線状溝となる。
面視形状)は、本発明では、単純な直線や或いは折れ線
では無い。すなわち、本発明ではこの繰返単位曲線は、
極大値を一つ持つ滑らかな連続曲線を採用する〔図1参
照〕。すなわち、例えば、円弧の様な、山が一つある曲
線である。なお、山が二つならば極大値は二つある事に
なる。極大値を一つ持つ滑らかな連続曲線として利用で
きる曲線としては、例えば、正弦関数、楕円関数、ベッ
セル関数、双曲線関数等の関数曲線、サイクロイド曲
線、楕円、それに先の円(円弧)の他、手描きによる自
由曲線等でも良い。これらの曲線の中から適当な部分を
抜き出して繰返単位曲線に極大値を一つもたせる事で、
織物として織られた繊維が、一つの単位格子内におい
て、上に(Z軸方向)凸になっている感じや、単位格子
内の両辺を除いて繊維の束が膨らんだ感じ等を表現する
事ができる様になる。そして、この様な平行曲線群を構
成する複数の繰返単位曲線部分を、凸部(或いは凹部)
として、該繰返単位曲線の間の部分を凹部(或いは凸
部)とする事によって、万線状溝はそのXY平面での形
状が該繰返単位曲線に対応した形状となり、またZ方向
では該繰返単位曲線に対応して交互に浅深を繰返して凹
凸を成す万線状溝となる。
【0023】また、図6(A)に例示する如く、繰返単
位曲線7の線幅Wは、(一つの単位格子内で)一定で同
じ太さであっても良いが、図6(B)に一例を示す如
く、(一つの単位格子内で)、一つ一つの繰返単位曲線
7について、その線幅を変化させても良い。(なお、本
発明の説明に於いては、万線状溝の配列周期は繰返単位
曲線の線幅の2倍とは異なり、隣接する繰返単位曲線間
の距離に相当する)図6(B)は、各繰返単位曲線7の
線幅を線の中央部乃至はその近傍では最も太くWmax
として、両端部では細くした例である。一本の線に於い
て線幅を変化させる場合、図6(C)の如く、繰返単位
曲線7の輪郭線の一方が直線となる様にするのは、あま
り好ましくない。線の幅方向両側の輪郭線の中央として
捉える事ができる繰返単位曲線7は、確かに直線では無
く、しかも極大値を一つ持つ滑らかな連続曲線ではある
が、輪郭線の直線部分によって直線乃至は直線的な感じ
が織物の意匠感に付与されてしまい、不自然さが出てし
まうからである。また、図6(D)の繰返単位曲線7A
は、線の幅方向両側の輪郭線は各々極大値を一つ持つ滑
らかな連続曲線であるが、それら輪郭線から抽出される
繰返単位曲線7A(特にその中心線)は、単なる直線と
なってしまう。もちろんこの図6(D)の様に直線の繰
返単位曲線7Aは、本発明では繰返単位曲線として採用
しない。織られた繊維の走行感を十分には出せないから
である。
位曲線7の線幅Wは、(一つの単位格子内で)一定で同
じ太さであっても良いが、図6(B)に一例を示す如
く、(一つの単位格子内で)、一つ一つの繰返単位曲線
7について、その線幅を変化させても良い。(なお、本
発明の説明に於いては、万線状溝の配列周期は繰返単位
曲線の線幅の2倍とは異なり、隣接する繰返単位曲線間
の距離に相当する)図6(B)は、各繰返単位曲線7の
線幅を線の中央部乃至はその近傍では最も太くWmax
として、両端部では細くした例である。一本の線に於い
て線幅を変化させる場合、図6(C)の如く、繰返単位
曲線7の輪郭線の一方が直線となる様にするのは、あま
り好ましくない。線の幅方向両側の輪郭線の中央として
捉える事ができる繰返単位曲線7は、確かに直線では無
く、しかも極大値を一つ持つ滑らかな連続曲線ではある
が、輪郭線の直線部分によって直線乃至は直線的な感じ
が織物の意匠感に付与されてしまい、不自然さが出てし
まうからである。また、図6(D)の繰返単位曲線7A
は、線の幅方向両側の輪郭線は各々極大値を一つ持つ滑
らかな連続曲線であるが、それら輪郭線から抽出される
繰返単位曲線7A(特にその中心線)は、単なる直線と
なってしまう。もちろんこの図6(D)の様に直線の繰
返単位曲線7Aは、本発明では繰返単位曲線として採用
しない。織られた繊維の走行感を十分には出せないから
である。
【0024】また、本発明で万線状溝として用いる、繰
返単位曲線の集合体からなる平行曲線群としては、
(A)各繰返単位曲線の線幅をランダムに変化させて配
列したものか、或いは(B)各繰返単位曲線の線幅を線
の配列方向に順次変化させて配列したもの、の少なくと
もどちらかを採用するのも好ましい。この(A)、
(B)、(A)及び(B)の組み合わせ、のいずれかを
採用することで、万線状溝に不規則性を付与する事がで
き、実際のカーボンクロス等の織物の持つ質感や風合い
を、より自然で人工的で技とらしく無く表現する事が出
来る様になる。
返単位曲線の集合体からなる平行曲線群としては、
(A)各繰返単位曲線の線幅をランダムに変化させて配
列したものか、或いは(B)各繰返単位曲線の線幅を線
の配列方向に順次変化させて配列したもの、の少なくと
もどちらかを採用するのも好ましい。この(A)、
(B)、(A)及び(B)の組み合わせ、のいずれかを
採用することで、万線状溝に不規則性を付与する事がで
き、実際のカーボンクロス等の織物の持つ質感や風合い
を、より自然で人工的で技とらしく無く表現する事が出
来る様になる。
【0025】なお、複数の繰返単位曲線から構成される
平行曲線群を元に、万線状溝を用いた織物状凹凸模様と
する際に、線の部分を凹部と見立て織物状凹凸模様とす
るか、或いは逆に、線の部分を凸部と見立て織物状凹凸
模様とするかは、任意である。
平行曲線群を元に、万線状溝を用いた織物状凹凸模様と
する際に、線の部分を凹部と見立て織物状凹凸模様とす
るか、或いは逆に、線の部分を凸部と見立て織物状凹凸
模様とするかは、任意である。
【0026】また、二次元配列格子内の各単位格子に嵌
め込む平行曲線群は、一種類の平行曲線群を使用しても
良い。この場合は、各単位格子に嵌め込まれた各平行曲
線群は、その延びる方向が交互に、座標の交差角度(直
交座標系であれば90度、社交座標系であればX軸とY
軸との交差角度の分)回転しているだけである。もちろ
ん、二次元配列格子内の各単位格子に嵌め込む平行曲線
群は、二種類以上の複数種類の平行曲線群を併用しても
良い。この方が、より自然な感じに実物の織物の感じを
表現できる。また、平行曲線群には揺らぎを持たせても
良い。揺らぎは、繰返単位曲線の形状(線の走る方向)
や線幅、また繰返単位曲線同士の平行関係等に持たせ
る。揺らぎによって、形状や線幅、平行関係等に、一定
の平均値と分散を有する分布を持った不規則性が付与で
きる。揺らぎにより、織物状の意匠を自然な感じにでき
る。なお、繰返単位曲線は単位格子の一辺から(通常は
対向する)別の一辺まで連続した線分以外に、途中で終
了しているもの、或いは線分の両端が単位格子の辺にま
で達していないものでも良い。この様な繰返単位曲線の
線分の長さにも揺らぎを持たせても良い。
め込む平行曲線群は、一種類の平行曲線群を使用しても
良い。この場合は、各単位格子に嵌め込まれた各平行曲
線群は、その延びる方向が交互に、座標の交差角度(直
交座標系であれば90度、社交座標系であればX軸とY
軸との交差角度の分)回転しているだけである。もちろ
ん、二次元配列格子内の各単位格子に嵌め込む平行曲線
群は、二種類以上の複数種類の平行曲線群を併用しても
良い。この方が、より自然な感じに実物の織物の感じを
表現できる。また、平行曲線群には揺らぎを持たせても
良い。揺らぎは、繰返単位曲線の形状(線の走る方向)
や線幅、また繰返単位曲線同士の平行関係等に持たせ
る。揺らぎによって、形状や線幅、平行関係等に、一定
の平均値と分散を有する分布を持った不規則性が付与で
きる。揺らぎにより、織物状の意匠を自然な感じにでき
る。なお、繰返単位曲線は単位格子の一辺から(通常は
対向する)別の一辺まで連続した線分以外に、途中で終
了しているもの、或いは線分の両端が単位格子の辺にま
で達していないものでも良い。この様な繰返単位曲線の
線分の長さにも揺らぎを持たせても良い。
【0027】〔織物状凹凸模様の作製方法〕次に、以上
説明した様な織物状凹凸模様を、実際に作製する方法に
ついて説明する。先ず、単位格子に嵌め込む平行曲線群
は、例えばコンピュータによって2値のビットマップ画
像として1つの単位格子分等として作製すれば良い。更
に引き続き、コンピュータによって、この平行曲線群
を、X方向及びY方向で、直交座標系であれば90度、
また斜交座標系であればX軸とY軸との交差角度回転さ
せた画像と、回転させない画像とを交互に嵌め込んで行
けば、図1に例示した如き、二次元配列格子のビットマ
ップ画像を作製できる。後は、このビットマッフ画像を
用いて公知の手法でエンボス版等を賦形版として作製
し、次いでエンボス版を用いて例えば黒色の樹脂シート
にエンボス加工等すれば、目的とする織物状凹凸模様を
有する化粧材が得られる。
説明した様な織物状凹凸模様を、実際に作製する方法に
ついて説明する。先ず、単位格子に嵌め込む平行曲線群
は、例えばコンピュータによって2値のビットマップ画
像として1つの単位格子分等として作製すれば良い。更
に引き続き、コンピュータによって、この平行曲線群
を、X方向及びY方向で、直交座標系であれば90度、
また斜交座標系であればX軸とY軸との交差角度回転さ
せた画像と、回転させない画像とを交互に嵌め込んで行
けば、図1に例示した如き、二次元配列格子のビットマ
ップ画像を作製できる。後は、このビットマッフ画像を
用いて公知の手法でエンボス版等を賦形版として作製
し、次いでエンボス版を用いて例えば黒色の樹脂シート
にエンボス加工等すれば、目的とする織物状凹凸模様を
有する化粧材が得られる。
【0028】以下、更に織物状凹凸模様の作製方法につ
いて詳述する。
いて詳述する。
【0029】先ず、単位格子分の平行曲線群の作製法は
特に限定されず手描きでも良い。しかし、コンピュータ
を使用して演算により作製すれば、より効率的である。
それには、例えば次の様にすれば良い。先ず、平面形状
が一つの単位格子に相当し、厚みを持ち表面が凸面の立
体物としてのセルを定義し(例えば蒲鉾状の立体物や、
円柱を縦に切断した立体物を寝かしたもの等)、そのセ
ルの底面での各位置に於けるセル表面での単位法線ベク
トルを求める。そして、単位法線ベクトルのX方向成
分、及びY方向成分を適宜な形式でひとまとめにして、
セル底面での各位置(X,Y)での繰返単位曲線の方向
を規定する為の角度を求めて二次元スカラ場を作成す
る。次いで、この二次元スカラ場に基づいて、1セル分
の(複数の繰返単位曲線からなる)平行曲線群パターン
を作成する。二次元スカラ場に基づいて平行曲線群パタ
ーンを作成する方法は万線パターンを作製する方法とし
て各種知られており、どの様な方法でも用いる事ができ
るが、例えば特開平10−287033号公報に開示さ
れた方法を用いれば良い。この特開平10−28703
3号公報で開示された方法(天然木目の照り及び照りの
移動を発現させる為の万線パターンの作製方法)では、
各位置において(木材切断面での木材繊維の)「繊維潜
り角」という角度が定められた二次元スカラ場に基づい
て万線パターンを作成する方法であるので、本発明での
平行曲線群パターン(万線パターン)の作製にも適用で
きる。
特に限定されず手描きでも良い。しかし、コンピュータ
を使用して演算により作製すれば、より効率的である。
それには、例えば次の様にすれば良い。先ず、平面形状
が一つの単位格子に相当し、厚みを持ち表面が凸面の立
体物としてのセルを定義し(例えば蒲鉾状の立体物や、
円柱を縦に切断した立体物を寝かしたもの等)、そのセ
ルの底面での各位置に於けるセル表面での単位法線ベク
トルを求める。そして、単位法線ベクトルのX方向成
分、及びY方向成分を適宜な形式でひとまとめにして、
セル底面での各位置(X,Y)での繰返単位曲線の方向
を規定する為の角度を求めて二次元スカラ場を作成す
る。次いで、この二次元スカラ場に基づいて、1セル分
の(複数の繰返単位曲線からなる)平行曲線群パターン
を作成する。二次元スカラ場に基づいて平行曲線群パタ
ーンを作成する方法は万線パターンを作製する方法とし
て各種知られており、どの様な方法でも用いる事ができ
るが、例えば特開平10−287033号公報に開示さ
れた方法を用いれば良い。この特開平10−28703
3号公報で開示された方法(天然木目の照り及び照りの
移動を発現させる為の万線パターンの作製方法)では、
各位置において(木材切断面での木材繊維の)「繊維潜
り角」という角度が定められた二次元スカラ場に基づい
て万線パターンを作成する方法であるので、本発明での
平行曲線群パターン(万線パターン)の作製にも適用で
きる。
【0030】なお、特開平10−287033号公報の
方法は、一つの万線パターンについて始点、及び描画す
る長さを定め、まず、始点の位置に対応する二次元スカ
ラ場の位置に於ける繊維潜り角の方向に線を適宜な長さ
だけ描画し、更にその描画した線の終点の位置に対応す
る二次元スカラ場の位置に於ける繊維潜り角の方向に線
を適宜な長だけ描画していく処理を、定められた線の長
さになるまで繰り返して行く。これにより万線パターン
を構成する一本の万線(繰返単位曲線)が描画され、こ
の様な処理を所望の本数分行い、目的とする万線パター
ンを得るものである。
方法は、一つの万線パターンについて始点、及び描画す
る長さを定め、まず、始点の位置に対応する二次元スカ
ラ場の位置に於ける繊維潜り角の方向に線を適宜な長さ
だけ描画し、更にその描画した線の終点の位置に対応す
る二次元スカラ場の位置に於ける繊維潜り角の方向に線
を適宜な長だけ描画していく処理を、定められた線の長
さになるまで繰り返して行く。これにより万線パターン
を構成する一本の万線(繰返単位曲線)が描画され、こ
の様な処理を所望の本数分行い、目的とする万線パター
ンを得るものである。
【0031】一つの単位格子分の平行曲線群が出来てし
まえば、その一種類の平行曲線群のみを使用する場合な
らば、後は、X方向及びY方向で90度回転させた画像
と、とそうで無い画像とを交互に嵌め込んで行けば、図
1に例示した如き、二次元配列格子のビットマップ画像
を作製できる。また、複数種類の平行曲線群を使用する
場合ならば、先に説明した二次元スカラ場に基づいて平
行曲線群を作成する工程を、異なる二次元スカラ場を使
用して行って、別の形状の平行曲線群を得て、異なる形
状の形状の平行曲線群を併用すれば良い。
まえば、その一種類の平行曲線群のみを使用する場合な
らば、後は、X方向及びY方向で90度回転させた画像
と、とそうで無い画像とを交互に嵌め込んで行けば、図
1に例示した如き、二次元配列格子のビットマップ画像
を作製できる。また、複数種類の平行曲線群を使用する
場合ならば、先に説明した二次元スカラ場に基づいて平
行曲線群を作成する工程を、異なる二次元スカラ場を使
用して行って、別の形状の平行曲線群を得て、異なる形
状の形状の平行曲線群を併用すれば良い。
【0032】そして、ビットマッフ画像から賦形版を作
製するには、ダイレクトエッチング法等の従来公知の適
宜方法で作製すれば良い。例えば、ダイレクトエッチン
グ法では、鉄、銅等の金属からなる賦形版基材の表面に
感光性レジスト膜を形成し、これに、前記ビットマップ
画像によって強弱(乃至はオンオフ)を変調させたレー
ザービームを走査する等して露光後、現像、腐食を行え
ば良い。或いは、ビットマップ画像を写真フィルム(原
版)原稿として作成しておき、この原稿を予め感光性レ
ジスト膜を形成した賦形版基材上の該レジスト膜に密着
させて、水銀灯で露光し、現像、腐食を行う通常のエッ
チング法で賦形版を作成する。
製するには、ダイレクトエッチング法等の従来公知の適
宜方法で作製すれば良い。例えば、ダイレクトエッチン
グ法では、鉄、銅等の金属からなる賦形版基材の表面に
感光性レジスト膜を形成し、これに、前記ビットマップ
画像によって強弱(乃至はオンオフ)を変調させたレー
ザービームを走査する等して露光後、現像、腐食を行え
ば良い。或いは、ビットマップ画像を写真フィルム(原
版)原稿として作成しておき、この原稿を予め感光性レ
ジスト膜を形成した賦形版基材上の該レジスト膜に密着
させて、水銀灯で露光し、現像、腐食を行う通常のエッ
チング法で賦形版を作成する。
【0033】〔賦形版による凹凸模様の賦形〕次に、上
記の様にして得た賦形版によって、織物状の凹凸模様を
その付与対象物である基材に賦形する方法について説明
しておく。賦形版による凹凸模様の賦形法は、従来公知
の万線模様の場合と同様に、基材の材質等に応じて、賦
形版を、エンボス版、或いは、成形型等として使用す
る。また、織物状凹凸模様を形成する基材としては、特
に制約は無い。熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂、電離放射
線硬化性樹脂、或いは金属箔等を適宜使用すれば良い。
記の様にして得た賦形版によって、織物状の凹凸模様を
その付与対象物である基材に賦形する方法について説明
しておく。賦形版による凹凸模様の賦形法は、従来公知
の万線模様の場合と同様に、基材の材質等に応じて、賦
形版を、エンボス版、或いは、成形型等として使用す
る。また、織物状凹凸模様を形成する基材としては、特
に制約は無い。熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂、電離放射
線硬化性樹脂、或いは金属箔等を適宜使用すれば良い。
【0034】(1)基材が熱可塑性樹脂シート等で熱圧
によって塑性変形可能の場合には、エンボス版として作
製した賦形版によって、熱圧を加えて(熱プレスし
て)、賦形すれば良い。エンボスには、平版プレス機、
ロールエンボス機等の公知の各種プレス、エンボス機を
使用する。円筒状のエンボス版を使用するロールエンボ
ス法は、付与対象物を長尺帯状シート等として連続生産
出来るので生産性が良い。付与対象物への加熱加圧条件
は、付与対象物の熱圧的挙動による異なるが、通常の熱
可塑性樹脂の場合、軟化点又は熱変形温度と融点又は熔
融温度との間の適当な温度に加熱し、エンボス版を押圧
して賦形し、冷却して形状を固定する。なお、エンボス
版による賦形は、通常、凹凸模様の付与対象物である基
材がシート又は板状の場合に適する。
によって塑性変形可能の場合には、エンボス版として作
製した賦形版によって、熱圧を加えて(熱プレスし
て)、賦形すれば良い。エンボスには、平版プレス機、
ロールエンボス機等の公知の各種プレス、エンボス機を
使用する。円筒状のエンボス版を使用するロールエンボ
ス法は、付与対象物を長尺帯状シート等として連続生産
出来るので生産性が良い。付与対象物への加熱加圧条件
は、付与対象物の熱圧的挙動による異なるが、通常の熱
可塑性樹脂の場合、軟化点又は熱変形温度と融点又は熔
融温度との間の適当な温度に加熱し、エンボス版を押圧
して賦形し、冷却して形状を固定する。なお、エンボス
版による賦形は、通常、凹凸模様の付与対象物である基
材がシート又は板状の場合に適する。
【0035】なお、上記熱可塑性樹脂としては、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチ
レン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブ
テン共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー等の
ポリオレフィン系樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレー
ト、ポリブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)
アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体等
のアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、エチレン−イソフタレート−テ
レフタレート共重合体、ポリエステル系熱可塑性エラス
トマー等の熱可塑性ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹
脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ABS(アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂、ポ
リアミド樹脂等がある。
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチ
レン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブ
テン共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー等の
ポリオレフィン系樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレー
ト、ポリブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)
アクリレート−ブチル(メタ)アクリレート共重合体等
のアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブ
チレンテレフタレート、エチレン−イソフタレート−テ
レフタレート共重合体、ポリエステル系熱可塑性エラス
トマー等の熱可塑性ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹
脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ABS(アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂、ポ
リアミド樹脂等がある。
【0036】(2)また、基材が熱硬化性樹脂等の硬化
性樹脂で塑性変形不可能の場合でも、その硬化前の固体
で塑性変形可能な段階でエンボス版で熱圧又は圧を与え
て賦形するか、液状段階で取り扱えるならば、エンボス
版を成形型として使用して硬化させる(次に詳述する)
等して、賦形できる。また、熱硬化性樹脂は、その未硬
化物(プレポリマー、モノマー等)を含浸した紙又は不
織布を、必要に応じ適当な裏打基材上に重ねて、熱プレ
スにて賦形と同時に硬化させる事もできる。なお、熱硬
化性樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、フェノール
樹脂、ウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等がある。
性樹脂で塑性変形不可能の場合でも、その硬化前の固体
で塑性変形可能な段階でエンボス版で熱圧又は圧を与え
て賦形するか、液状段階で取り扱えるならば、エンボス
版を成形型として使用して硬化させる(次に詳述する)
等して、賦形できる。また、熱硬化性樹脂は、その未硬
化物(プレポリマー、モノマー等)を含浸した紙又は不
織布を、必要に応じ適当な裏打基材上に重ねて、熱プレ
スにて賦形と同時に硬化させる事もできる。なお、熱硬
化性樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、フェノール
樹脂、ウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等がある。
【0037】(3)また、基材が硬化性樹脂でそれが電
離放射線硬化性樹脂の場合には、硬化時に賦形する事も
できる。例えば、電離放射線硬化性樹脂の未硬化液状段
階にて賦形版を成形型として使用して硬化させる方法の
一例として、電離放射線硬化性樹脂を用いて、円筒状の
エンボス版で連続帯状の基材シート上に電離放射線硬化
性樹脂硬化物による凹凸模様を連続形成する方法を更に
ここで詳述しておく。なお、電離放射線硬化性樹脂硬化
物が織物状凹凸模様が形成される基材となる。
離放射線硬化性樹脂の場合には、硬化時に賦形する事も
できる。例えば、電離放射線硬化性樹脂の未硬化液状段
階にて賦形版を成形型として使用して硬化させる方法の
一例として、電離放射線硬化性樹脂を用いて、円筒状の
エンボス版で連続帯状の基材シート上に電離放射線硬化
性樹脂硬化物による凹凸模様を連続形成する方法を更に
ここで詳述しておく。なお、電離放射線硬化性樹脂硬化
物が織物状凹凸模様が形成される基材となる。
【0038】この方法は、特開昭57−87318号公
報、特公昭57−22755号公報、特公昭63−50
066号公報、特開平7−32476号公報等に開示さ
れるものであって、賦形版(成形型)の凹凸形状を忠実
に電離放射性硬化性樹脂の硬化物に賦形する方法であ
る。基本的には、以下の工程からなる。
報、特公昭57−22755号公報、特公昭63−50
066号公報、特開平7−32476号公報等に開示さ
れるものであって、賦形版(成形型)の凹凸形状を忠実
に電離放射性硬化性樹脂の硬化物に賦形する方法であ
る。基本的には、以下の工程からなる。
【0039】表面に目的とする形状と同形状且つ逆凹
凸の凹凸形状(凹凸模様)を形成した円筒形状の版胴
(成形型としての賦形版)を用意し、これを軸芯の回り
に回転させる。 長尺帯状の基材シートを、該版胴の周速度と同速度で
供給する。 該基材シートと該版胴とを、その間に電離放射線硬化
性樹脂の未硬化液状組成物を介して重ね合わせて密着さ
せ、該液状組成物が該版胴の少なくとも凹部を完全に充
填する様にする。 その状態のままで電離放射線を照射して、該液状組成
物を架橋、硬化させる。 而る後に、基材シートを、それに接着し且つ版胴上の
凹凸模様が賦形された電離放射線硬化性樹脂の硬化物と
共に剥離除去する。
凸の凹凸形状(凹凸模様)を形成した円筒形状の版胴
(成形型としての賦形版)を用意し、これを軸芯の回り
に回転させる。 長尺帯状の基材シートを、該版胴の周速度と同速度で
供給する。 該基材シートと該版胴とを、その間に電離放射線硬化
性樹脂の未硬化液状組成物を介して重ね合わせて密着さ
せ、該液状組成物が該版胴の少なくとも凹部を完全に充
填する様にする。 その状態のままで電離放射線を照射して、該液状組成
物を架橋、硬化させる。 而る後に、基材シートを、それに接着し且つ版胴上の
凹凸模様が賦形された電離放射線硬化性樹脂の硬化物と
共に剥離除去する。
【0040】以上の方法に於いて、円筒形状の版胴
(型)としては、公知の凹版、グラビア版、エンボス版
と基本的には、同様の材料、同様の構造、同様の製法に
よるものを用いれば良い。版の材料としては、通常は
鉄、銅等の金属が用いられる。但し、版胴内部から紫外
線或いは可視光線を照射する場合には、硝子、石英等の
透明な材料を用いる。版胴の軸芯の回りの回転駆動は、
通常の輸転式グラビア印刷機、輪転式エンボス機等と同
様な機構、方法を用いれば良い。基材シートの版胴への
密着の為には、ゴム、金属等のローラ(圧着ローラ)で
圧着する。又基材シートの版胴からの剥離にもゴム、金
属等のローラ(剥離ローラ)で押さえて剥離する。基材
シートは、長尺・帯状のものを用いる。此の様な基材シ
ートは巻出ロール(供給ロール)から巻き出して、賦形
後は巻取りロール(排紙ロール)で巻き取る。
(型)としては、公知の凹版、グラビア版、エンボス版
と基本的には、同様の材料、同様の構造、同様の製法に
よるものを用いれば良い。版の材料としては、通常は
鉄、銅等の金属が用いられる。但し、版胴内部から紫外
線或いは可視光線を照射する場合には、硝子、石英等の
透明な材料を用いる。版胴の軸芯の回りの回転駆動は、
通常の輸転式グラビア印刷機、輪転式エンボス機等と同
様な機構、方法を用いれば良い。基材シートの版胴への
密着の為には、ゴム、金属等のローラ(圧着ローラ)で
圧着する。又基材シートの版胴からの剥離にもゴム、金
属等のローラ(剥離ローラ)で押さえて剥離する。基材
シートは、長尺・帯状のものを用いる。此の様な基材シ
ートは巻出ロール(供給ロール)から巻き出して、賦形
後は巻取りロール(排紙ロール)で巻き取る。
【0041】基材シートと版胴とを、その間に電離放射
線硬化性樹脂の未硬化液状組成物を介して重ね合わせて
密着させる態様としては、次の(1) 〜(3) がある。(1)
先ず基材シート上に液状組成物を塗布し、次いで該塗布
面が版胴表面に向くようにして、該基材シートを該版胴
に重ね合わせる。(2) 先ず版胴上に液状組成物を塗布
し、次いで該版胴上の塗布面に基材シートを重ね合わせ
る。(3) 先ず版胴上と基材シート上との各々に液状組成
物を塗布し、次いで該基材シートと該版胴とを各々の塗
布面が対向する様にして重ね合わせる。
線硬化性樹脂の未硬化液状組成物を介して重ね合わせて
密着させる態様としては、次の(1) 〜(3) がある。(1)
先ず基材シート上に液状組成物を塗布し、次いで該塗布
面が版胴表面に向くようにして、該基材シートを該版胴
に重ね合わせる。(2) 先ず版胴上に液状組成物を塗布
し、次いで該版胴上の塗布面に基材シートを重ね合わせ
る。(3) 先ず版胴上と基材シート上との各々に液状組成
物を塗布し、次いで該基材シートと該版胴とを各々の塗
布面が対向する様にして重ね合わせる。
【0042】版胴と基材シート間にある未硬化液状組成
物への電離放射線の照射の態様としては、次のとが
ある。電離放射線に対して透明な基材シートを選び
(例えば、紫外線に対してはポリプロピレン基材シー
ト、電子線に対しては薄葉紙を選択)、基材シート側か
ら照射する。電離放射線に対して透明な版胴を選び
(例えば、紫外線に対して石英の版胴を選択)、版胴の
内部から照射する。
物への電離放射線の照射の態様としては、次のとが
ある。電離放射線に対して透明な基材シートを選び
(例えば、紫外線に対してはポリプロピレン基材シー
ト、電子線に対しては薄葉紙を選択)、基材シート側か
ら照射する。電離放射線に対して透明な版胴を選び
(例えば、紫外線に対して石英の版胴を選択)、版胴の
内部から照射する。
【0043】基材シートの材料は、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンナフタレート等の熱可塑性樹脂ポリエステル樹脂、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、オ
レフィン系熱可塑性樹脂エラストマー等のポリオレフィ
ン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチ
レン、ABS樹脂、アクリル樹脂等の樹脂シート、薄
葉紙、上質紙、クラフト紙、和紙等の紙、硝子、ビニ
ロン、ポリエステル、セルロース等の繊維からなる不織
布、或いは織布、アルミニウム、鉄、銅等の金属箔等
がある。なお、上記〜は、透明版胴内からの紫外線
照射射、又は電子線等の高透過性放射線の場合のみ可能
である。また、基材シートの厚さは通常20〜200μ
m程度のものを用いる。
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンナフタレート等の熱可塑性樹脂ポリエステル樹脂、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、オ
レフィン系熱可塑性樹脂エラストマー等のポリオレフィ
ン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチ
レン、ABS樹脂、アクリル樹脂等の樹脂シート、薄
葉紙、上質紙、クラフト紙、和紙等の紙、硝子、ビニ
ロン、ポリエステル、セルロース等の繊維からなる不織
布、或いは織布、アルミニウム、鉄、銅等の金属箔等
がある。なお、上記〜は、透明版胴内からの紫外線
照射射、又は電子線等の高透過性放射線の場合のみ可能
である。また、基材シートの厚さは通常20〜200μ
m程度のものを用いる。
【0044】電離放射線硬化性樹脂としては、分子中に
(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ
基等の重合性不飽和結合、又は、エポキシ基等のカチオ
ン重合性官能基を有するプレポリマー、モノマー、又は
ポリマー、或いはポリチオ一ル化合物からなり、これら
を1種のみ又は2種以上適宜混合した組成物を用いる。
組成物は、未硬化時に液状のものを用いる。
(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ
基等の重合性不飽和結合、又は、エポキシ基等のカチオ
ン重合性官能基を有するプレポリマー、モノマー、又は
ポリマー、或いはポリチオ一ル化合物からなり、これら
を1種のみ又は2種以上適宜混合した組成物を用いる。
組成物は、未硬化時に液状のものを用いる。
【0045】前記分子中に重合性不飽和結合を有するプ
レポリマーの例としては、不飽和ジカルボン酸と多価ア
ルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、ポリエス
テル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレ
ート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類がある
〔尚、本明細書では(メタ)アクリレートとは、アクリ
レート又はメタクリレートの意味で用いる。以下同
様〕。前記分子中に重合性不飽和結合を有するモノマー
の例としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチ
レン系モノマー、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸
メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエチル等
の単官能(メタ)アクリル酸エステル類、エチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリ
レート等の多官能(メタ)アクリル酸エステル類、(メ
タ)アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチ
ル、(メタ)アクリル酸−2−(N,N−ジメチルアミ
ノ)エチル、(メタ)アクリル酸−2−(N,N−ジベ
ンジルアミノ)エチル等の不飽和酸の置換アミノアルコ
ールエステル類、(メタ)アクリルアミド等の不飽和カ
ルボン酸アミド、分子中に2個以上のメルカプト基を有
するポリチオール化合物、例えば、トリメチロールプロ
パントリチオグリコレート、トリメチロールプロパント
リチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオ
グリコール等がある。
レポリマーの例としては、不飽和ジカルボン酸と多価ア
ルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、ポリエス
テル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレ
ート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類がある
〔尚、本明細書では(メタ)アクリレートとは、アクリ
レート又はメタクリレートの意味で用いる。以下同
様〕。前記分子中に重合性不飽和結合を有するモノマー
の例としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチ
レン系モノマー、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸
メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエチル等
の単官能(メタ)アクリル酸エステル類、エチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリ
レート等の多官能(メタ)アクリル酸エステル類、(メ
タ)アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチ
ル、(メタ)アクリル酸−2−(N,N−ジメチルアミ
ノ)エチル、(メタ)アクリル酸−2−(N,N−ジベ
ンジルアミノ)エチル等の不飽和酸の置換アミノアルコ
ールエステル類、(メタ)アクリルアミド等の不飽和カ
ルボン酸アミド、分子中に2個以上のメルカプト基を有
するポリチオール化合物、例えば、トリメチロールプロ
パントリチオグリコレート、トリメチロールプロパント
リチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオ
グリコール等がある。
【0046】分子中にカチオン重合性官能基を有するプ
レポリマーとしては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、
ノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂等、
脂肪環型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、脂肪族系ビニ
ルエーテル、芳香族系ビニルエーテル、ウレタン系ビニ
ルエーテル、エステル系ビニルエーテル等のビニルエー
テル系樹脂、環状エーテル系樹脂、スピロ系化合物等の
プレポリマー等がある。
レポリマーとしては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、
ノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂等、
脂肪環型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、脂肪族系ビニ
ルエーテル、芳香族系ビニルエーテル、ウレタン系ビニ
ルエーテル、エステル系ビニルエーテル等のビニルエー
テル系樹脂、環状エーテル系樹脂、スピロ系化合物等の
プレポリマー等がある。
【0047】以上の化合物を必要に応じ1種もしくは2
種以上混合して用いるが、樹脂組成物に通常の塗工適性
を付与するために、前記プレポリマー又はオリゴマーを
5重量%以上、前記モノマー及び/又はポリチオールを
95重量%以下とすることが好ましい。また、硬化物の
可撓性、表面硬度等の物性を調節する為に前記プレポリ
マー、オリゴマー、モノマーの少なくとも1種に対し
て、以下の様な電離放射線非硬化性樹脂を1〜70重量
%程度混合して用いることができる。電離放射線非硬化
性樹脂としてはウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ブチラール樹脂、
ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹脂を用
いることができる。
種以上混合して用いるが、樹脂組成物に通常の塗工適性
を付与するために、前記プレポリマー又はオリゴマーを
5重量%以上、前記モノマー及び/又はポリチオールを
95重量%以下とすることが好ましい。また、硬化物の
可撓性、表面硬度等の物性を調節する為に前記プレポリ
マー、オリゴマー、モノマーの少なくとも1種に対し
て、以下の様な電離放射線非硬化性樹脂を1〜70重量
%程度混合して用いることができる。電離放射線非硬化
性樹脂としてはウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ブチラール樹脂、
ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹脂を用
いることができる。
【0048】特に紫外線で硬化させる場合には前記電離
放射線硬化性樹脂組成物に光重合開始剤を添加する。分
子中にラジカル重合性不飽和結合を有する化合物に対し
ては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラー
ベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、
テトラメチルメウラムモノサルファイド、チオキサント
ン類等がある。分子中にカチオン重合性官能基を有する
化合物に対しては、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スル
ホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合
物、ベンゾインスルホン酸エステル、ジアリルヨードシ
ル塩等がある。又、必要に応じて更に、光増感剤として
n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチ
ルホスフィン等を混合して用いることもできる。
放射線硬化性樹脂組成物に光重合開始剤を添加する。分
子中にラジカル重合性不飽和結合を有する化合物に対し
ては、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラー
ベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、
テトラメチルメウラムモノサルファイド、チオキサント
ン類等がある。分子中にカチオン重合性官能基を有する
化合物に対しては、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スル
ホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタロセン化合
物、ベンゾインスルホン酸エステル、ジアリルヨードシ
ル塩等がある。又、必要に応じて更に、光増感剤として
n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチ
ルホスフィン等を混合して用いることもできる。
【0049】以上の電離放射線硬化性樹脂組成物の未硬
化液状組成物を版胴、或いは基材シートに塗工するには
公知の各種方法、例えば、ロールコート、カーテンフロ
ーコート、Tダイコート等の方法を用る。特に版胴塗工
の場合はインキパン中の液状組成物に、回転する版胴を
浸漬させる(所謂ドブ浸け)も可能である。
化液状組成物を版胴、或いは基材シートに塗工するには
公知の各種方法、例えば、ロールコート、カーテンフロ
ーコート、Tダイコート等の方法を用る。特に版胴塗工
の場合はインキパン中の液状組成物に、回転する版胴を
浸漬させる(所謂ドブ浸け)も可能である。
【0050】尚、ここで電離放射線としては、電磁波又
は荷電粒子線のうち分子を重合、架橋し得るエネルギー
を有するものを意味し、紫外線、可視光線、X線、電子
線、α線等があるが、通常紫外線、又は電子線が用いら
れる。紫外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、
低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライトラン
プ、メタルハライドランプ等の光源が使用される。電子
線源としては、コッククロフトワルトン型、バンデグラ
フト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直
線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速
器を用い、100〜1000keV、好ましくは、10
0〜300keVのエネルギーをもつ電子を照射するも
のが使用される。
は荷電粒子線のうち分子を重合、架橋し得るエネルギー
を有するものを意味し、紫外線、可視光線、X線、電子
線、α線等があるが、通常紫外線、又は電子線が用いら
れる。紫外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、
低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライトラン
プ、メタルハライドランプ等の光源が使用される。電子
線源としては、コッククロフトワルトン型、バンデグラ
フト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直
線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速
器を用い、100〜1000keV、好ましくは、10
0〜300keVのエネルギーをもつ電子を照射するも
のが使用される。
【0051】(4)また、基材が立体物で樹脂等の成形
体である場合には、成形型の型面に凹凸模様を形成して
おいた成形型を賦形版として作製して、該成形型を使っ
て、成形と同時にその表面に賦形する。成形方法は、例
えば射出成形、キャスティング成形、圧縮成形等であ
る。なお、上記成形体形態の基材としては、熱可塑性樹
脂等が通常の射出成形では一般的であるが、この他、熱
硬化性樹脂等も使用される。熱可塑性樹脂や熱硬化性樹
脂としては、前述した熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂等が
使用される。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリカーボネート、アクリル樹脂、スチレン樹脂、AS
樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、ABS
樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体)、ポリアセタール樹脂、ウレタン樹脂等である。
体である場合には、成形型の型面に凹凸模様を形成して
おいた成形型を賦形版として作製して、該成形型を使っ
て、成形と同時にその表面に賦形する。成形方法は、例
えば射出成形、キャスティング成形、圧縮成形等であ
る。なお、上記成形体形態の基材としては、熱可塑性樹
脂等が通常の射出成形では一般的であるが、この他、熱
硬化性樹脂等も使用される。熱可塑性樹脂や熱硬化性樹
脂としては、前述した熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂等が
使用される。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリカーボネート、アクリル樹脂、スチレン樹脂、AS
樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、ABS
樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体)、ポリアセタール樹脂、ウレタン樹脂等である。
【0052】(5)織物状凹凸模様を形成する基材とし
ては、金属やセラミックス等の樹脂以外の無機材料も使
用できる。例えば金属ではアルミニウム、銅、鉄等があ
る。金属は金属箔(例えばアルミニウム箔、銅箔等)と
しても使用される。また、セラミックスでは、ガラス等
がある。これら無機材料には成形型として賦形版を使用
して賦形すれば良い。また、金属箔ではエンボス版とし
て賦形版を使用して賦形できる。
ては、金属やセラミックス等の樹脂以外の無機材料も使
用できる。例えば金属ではアルミニウム、銅、鉄等があ
る。金属は金属箔(例えばアルミニウム箔、銅箔等)と
しても使用される。また、セラミックスでは、ガラス等
がある。これら無機材料には成形型として賦形版を使用
して賦形すれば良い。また、金属箔ではエンボス版とし
て賦形版を使用して賦形できる。
【0053】(6)なお、賦形版から直接に基材に凹凸
模様を付与する以外に、賦形版から一旦シート等に賦形
したものを第二の賦形版として、この第二の賦形版を使
用して基材に凹凸模様を付与する様な、間接的な凹凸模
様の付与方法もある。例えば、支持体シートと転写層と
からなる転写シートの支持体シートを第二の賦形版とし
て使用する。すなわち、賦形版から支持体シートに凹凸
模様を賦形し、この賦形された支持体シートによって、
被転写体に転写移行する転写層(これが凹凸模様が形成
される基材となる)の表面に凹凸模様を転写と共に付与
する方法等である。この場合、成形型内に転写シートを
挿入して成形すれば、樹脂等の成形体の表面に成形と同
時に凹凸模様を適宜絵柄等と共に付与できる方法となる
(射出成形では所謂射出成形同時絵付け方法に於ける転
写方法)。
模様を付与する以外に、賦形版から一旦シート等に賦形
したものを第二の賦形版として、この第二の賦形版を使
用して基材に凹凸模様を付与する様な、間接的な凹凸模
様の付与方法もある。例えば、支持体シートと転写層と
からなる転写シートの支持体シートを第二の賦形版とし
て使用する。すなわち、賦形版から支持体シートに凹凸
模様を賦形し、この賦形された支持体シートによって、
被転写体に転写移行する転写層(これが凹凸模様が形成
される基材となる)の表面に凹凸模様を転写と共に付与
する方法等である。この場合、成形型内に転写シートを
挿入して成形すれば、樹脂等の成形体の表面に成形と同
時に凹凸模様を適宜絵柄等と共に付与できる方法となる
(射出成形では所謂射出成形同時絵付け方法に於ける転
写方法)。
【0054】〔化粧材の層構成〕次に、上記の如き織物
状凹凸模様を基材表面に形成して成る、本発明の化粧材
の層構成について更に説明する。
状凹凸模様を基材表面に形成して成る、本発明の化粧材
の層構成について更に説明する。
【0055】本発明の織物状凹凸模様を有する化粧材と
しては、上記説明した織物状凹凸模様が形成された基材
を、その構成要素として有しておれば、化粧材の層構
成、材料構成、形状等は特に限定されない。それらの点
については、従来公知の各種化粧材の形態を適宜採用で
きる。織物状凹凸模様の位置は、化粧材の表側面や裏側
面等の表面、或いは内面等と任意である。もちろんだ
が、織物状凹凸模様は、それによる反射光を利用し得る
程度に隠蔽されない位置とする。
しては、上記説明した織物状凹凸模様が形成された基材
を、その構成要素として有しておれば、化粧材の層構
成、材料構成、形状等は特に限定されない。それらの点
については、従来公知の各種化粧材の形態を適宜採用で
きる。織物状凹凸模様の位置は、化粧材の表側面や裏側
面等の表面、或いは内面等と任意である。もちろんだ
が、織物状凹凸模様は、それによる反射光を利用し得る
程度に隠蔽されない位置とする。
【0056】なお、ここで説明しておくと、本発明で言
う「基材」とは織物状凹凸模様を賦形する付与対象物で
ある。したがって、「基材」は、化粧材の機械的強度維
持を受け持つ「化粧材基材」と同じ事もあるし、異なる
事もある。例えば、基材が樹脂シート等では化粧材基材
ともなるが、前述(6)で述べた転写層の場合には化粧
材基材とはならない。
う「基材」とは織物状凹凸模様を賦形する付与対象物で
ある。したがって、「基材」は、化粧材の機械的強度維
持を受け持つ「化粧材基材」と同じ事もあるし、異なる
事もある。例えば、基材が樹脂シート等では化粧材基材
ともなるが、前述(6)で述べた転写層の場合には化粧
材基材とはならない。
【0057】なお、化粧材基材としては、前述した凹凸
模様を形成する各種基材が使用できる他、(織物状凹凸
模様は形成出来ないか形成しずらいもの)として繊維質
基材がある。繊維質基材は例えば、薄葉紙、上質紙、コ
ート紙、和紙、リンター紙、クラフト紙等の紙類や、織
布、不織布等の布類である。この様な織物状凹凸模様が
形成されない化粧材基材は、織物状凹凸模様が形成され
る基材と積層して、化粧材を構成する。なお、化粧材の
形状がシート(化粧シート)や板(化粧板)の場合に
は、通常、化粧材基材はシート(フィルム)や板の単
層、又はこれらの積層体で使用される。
模様を形成する各種基材が使用できる他、(織物状凹凸
模様は形成出来ないか形成しずらいもの)として繊維質
基材がある。繊維質基材は例えば、薄葉紙、上質紙、コ
ート紙、和紙、リンター紙、クラフト紙等の紙類や、織
布、不織布等の布類である。この様な織物状凹凸模様が
形成されない化粧材基材は、織物状凹凸模様が形成され
る基材と積層して、化粧材を構成する。なお、化粧材の
形状がシート(化粧シート)や板(化粧板)の場合に
は、通常、化粧材基材はシート(フィルム)や板の単
層、又はこれらの積層体で使用される。
【0058】次に、本発明の織物状凹凸模様を有する化
粧材について、その幾つかの形態について、図7〜図9
の断面図で例示する。図7及び図8はラミネ−ト形態、
図9は転写シート形態の化粧材の例である。
粧材について、その幾つかの形態について、図7〜図9
の断面図で例示する。図7及び図8はラミネ−ト形態、
図9は転写シート形態の化粧材の例である。
【0059】先ず、図7(A)に示す化粧材Dは、化粧
材基材11となる透明な基材Bの片面に織物状凹凸模様
1が形成され、更にこの織物状凹凸模様1が形成された
化粧材基材11(基材B)の面に、接着層12を積層し
た構成の化粧材である。基材は例えば、シートや板、樹
脂成形体等である。代表的な一例としては、化粧材基材
11が透明な樹脂フィルムからなる基材シートの場合で
ある。すなわち、化粧材基材となる基材Bとして透明な
基材シートの片面に、織物状凹凸模様1が形成され、更
にその上に接着層12が積層された化粧材(化粧シー
ト)である。
材基材11となる透明な基材Bの片面に織物状凹凸模様
1が形成され、更にこの織物状凹凸模様1が形成された
化粧材基材11(基材B)の面に、接着層12を積層し
た構成の化粧材である。基材は例えば、シートや板、樹
脂成形体等である。代表的な一例としては、化粧材基材
11が透明な樹脂フィルムからなる基材シートの場合で
ある。すなわち、化粧材基材となる基材Bとして透明な
基材シートの片面に、織物状凹凸模様1が形成され、更
にその上に接着層12が積層された化粧材(化粧シー
ト)である。
【0060】次に、図7(B)に示す化粧材Dは、透明
な化粧材基材11の片面に、基材Bとして着色透明な着
色層13が積層され、着色層13(基材B)の面に織物
状凹凸模様1が形成され、更にこの織物状凹凸模様1が
形成された着色層13(基材B)の面に、接着層12を
積層した構成の化粧材である。基材及び接着層の内容は
前記図7(A)の場合と同様である。なお、塗工・印刷
等で形成する場合の着色層13(基材B)は薄く、織物
状凹凸模様1の凹凸は化粧材基材11にまで到達するの
で、この点では、織物状凹凸模様1が形成される基材B
は、着色層13をその構成要素として有する化粧材基材
11であると捉える事もできる。また、着色層13(基
材B)を、透明な着色樹脂シートとして化粧材基材11
に融着或いは接着剤を介して積層する場合には、着色層
13は例えば50μm等と厚い層にできるので、織物状
凹凸模様1の凹凸は、着色層13のみで賄う事もでき
る。
な化粧材基材11の片面に、基材Bとして着色透明な着
色層13が積層され、着色層13(基材B)の面に織物
状凹凸模様1が形成され、更にこの織物状凹凸模様1が
形成された着色層13(基材B)の面に、接着層12を
積層した構成の化粧材である。基材及び接着層の内容は
前記図7(A)の場合と同様である。なお、塗工・印刷
等で形成する場合の着色層13(基材B)は薄く、織物
状凹凸模様1の凹凸は化粧材基材11にまで到達するの
で、この点では、織物状凹凸模様1が形成される基材B
は、着色層13をその構成要素として有する化粧材基材
11であると捉える事もできる。また、着色層13(基
材B)を、透明な着色樹脂シートとして化粧材基材11
に融着或いは接着剤を介して積層する場合には、着色層
13は例えば50μm等と厚い層にできるので、織物状
凹凸模様1の凹凸は、着色層13のみで賄う事もでき
る。
【0061】次に、図7(C)に示す化粧材Dは、図7
(B)の構成において、着色層13(基材B)と接着層
12の間に、金属薄膜層等による光沢層14が設けられ
た構成の化粧材である。
(B)の構成において、着色層13(基材B)と接着層
12の間に、金属薄膜層等による光沢層14が設けられ
た構成の化粧材である。
【0062】次に、図8に示す化粧材Dは、化粧材基材
11となる基材Bの片面に、織物状凹凸模様1が形成さ
れてなるが、織物状凹凸模様1の基材Bに対する位置関
係が、図7(A)〜(C)の化粧材が、織物状凹凸模様
1を基材Bの裏側面に位置させるのに対して、図8の化
粧材では、織物状凹凸模様1を基材Bの表側面に位置さ
せる点が異なる。図8にて、基材Bは透明、不透明どち
らでも良く、また無着色、着色どちらでも良い。例え
ば、基材Bは黒色不透明とする。
11となる基材Bの片面に、織物状凹凸模様1が形成さ
れてなるが、織物状凹凸模様1の基材Bに対する位置関
係が、図7(A)〜(C)の化粧材が、織物状凹凸模様
1を基材Bの裏側面に位置させるのに対して、図8の化
粧材では、織物状凹凸模様1を基材Bの表側面に位置さ
せる点が異なる。図8にて、基材Bは透明、不透明どち
らでも良く、また無着色、着色どちらでも良い。例え
ば、基材Bは黒色不透明とする。
【0063】次に、図9(A)に示す化粧材Dは、転写
シートの形態であり、支持体シート15の片面に転写層
16として、剥離層17と着色層13Aがこの順に設け
られ、且つ剥離層17を基材Bとして剥離層17の着色
層13A側の面に織物状凹凸模様1が形成された構成の
化粧材である。着色層13Aは透明着色の着色層13と
は異なり不透明でも良い。
シートの形態であり、支持体シート15の片面に転写層
16として、剥離層17と着色層13Aがこの順に設け
られ、且つ剥離層17を基材Bとして剥離層17の着色
層13A側の面に織物状凹凸模様1が形成された構成の
化粧材である。着色層13Aは透明着色の着色層13と
は異なり不透明でも良い。
【0064】次に、図9(B)に示す化粧材Dも、転写
シートの形態であり、支持体シート15の片面に転写層
16として、剥離層17、着色層13A、及び光沢層1
4がこの設けられ、且つ剥離層17を基材Bとして剥離
層17の着色層13A側の面に織物状凹凸模様1が形成
された構成の化粧材である。この着色層13Aも透明着
色の着色層13とは異なり不透明でも良い。
シートの形態であり、支持体シート15の片面に転写層
16として、剥離層17、着色層13A、及び光沢層1
4がこの設けられ、且つ剥離層17を基材Bとして剥離
層17の着色層13A側の面に織物状凹凸模様1が形成
された構成の化粧材である。この着色層13Aも透明着
色の着色層13とは異なり不透明でも良い。
【0065】なお上記にて、接着層12は、アクリル樹
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹
脂、エポキシ樹脂等の公知の材料を被着体との接着性の
点から適宜選択使用すれば良い。接着層は、これら樹脂
を含む塗液(又はインキ)を用いて、公知の形成方法、
例えば、グラビアコート、ロールコート等の塗工法、グ
ラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷等の印刷
法によって形成すれば良い。
脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹
脂、エポキシ樹脂等の公知の材料を被着体との接着性の
点から適宜選択使用すれば良い。接着層は、これら樹脂
を含む塗液(又はインキ)を用いて、公知の形成方法、
例えば、グラビアコート、ロールコート等の塗工法、グ
ラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷等の印刷
法によって形成すれば良い。
【0066】また、着色層13及び13Aは、着色剤を
含有する着色塗料(又は着色インキ)で形成すれば良
い。或いは、着色剤を練り混んだ樹脂シート等も可能で
ある。樹脂シートは前述基材に於ける熱可塑性樹脂等か
らなるシートが使用できる。なお、着色層13及び13
Aは通常は全面に形成する。着色層13及び13Aの色
は、表現する織物に応じた色とすれば良い。例えば、カ
ーボンクロスを表現する場合には、天然のカーボン繊維
の色に近似させて、通常は黒を用いる。この他、表現す
る織物、及びその意匠表現に応じて、紺、褐色、深緑、
等のその他の色を適宜用いる。着色層13は透明着色
に、着色層13Aは透明着色又は不透明(隠蔽)着色と
して形成する。これは、着色層13の場合は、化粧材使
用時にこの着色層13を透してその下側に存在する織物
状凹凸模様1からの光反射を観察する為である。また、
着色層13Aの場合には、化粧材の観察時は織物状凹凸
模様1は着色層13Aの手前側にあるので、着色層13
Aは不透明でも良いし、透明でも良い。なお、図7〜図
9は、化粧材は図面上側から観察する事を想定したもの
であるが、この逆の使い方の場合には、着色層13及び
13Aの透明と不透明の関係は逆になる。
含有する着色塗料(又は着色インキ)で形成すれば良
い。或いは、着色剤を練り混んだ樹脂シート等も可能で
ある。樹脂シートは前述基材に於ける熱可塑性樹脂等か
らなるシートが使用できる。なお、着色層13及び13
Aは通常は全面に形成する。着色層13及び13Aの色
は、表現する織物に応じた色とすれば良い。例えば、カ
ーボンクロスを表現する場合には、天然のカーボン繊維
の色に近似させて、通常は黒を用いる。この他、表現す
る織物、及びその意匠表現に応じて、紺、褐色、深緑、
等のその他の色を適宜用いる。着色層13は透明着色
に、着色層13Aは透明着色又は不透明(隠蔽)着色と
して形成する。これは、着色層13の場合は、化粧材使
用時にこの着色層13を透してその下側に存在する織物
状凹凸模様1からの光反射を観察する為である。また、
着色層13Aの場合には、化粧材の観察時は織物状凹凸
模様1は着色層13Aの手前側にあるので、着色層13
Aは不透明でも良いし、透明でも良い。なお、図7〜図
9は、化粧材は図面上側から観察する事を想定したもの
であるが、この逆の使い方の場合には、着色層13及び
13Aの透明と不透明の関係は逆になる。
【0067】前記着色剤としては、顔料や染料等の公知
の着色剤を用いれば良い。例えば、チタン白、亜鉛華、
弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カ
ーボンブラック等の無機顔料、イソインドリノン、ハン
ザイエローA、キナクリドン、パーマネントレッド4
R、フタロシアニンブルー、インダスレンブルーRS、
アニリンブラック等の有機顔料(或いは染料も含む)を
用いれば良い。また、着色塗料(又はインキ)のバイン
ダーの樹脂としては、公知の樹脂、例えば、アクリル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
エステル樹脂、ウレタン樹脂、セルロース系樹脂等を用
いれば良い。着色層を着色塗液(又はインキ)を用いて
形成する場合は、公知の形成方法、例えば、グラビアコ
ート、ロールコート等の塗工法、グラビア印刷、スクリ
ーン印刷、オフセット印刷等のの印刷法によって形成す
れば良い。
の着色剤を用いれば良い。例えば、チタン白、亜鉛華、
弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カ
ーボンブラック等の無機顔料、イソインドリノン、ハン
ザイエローA、キナクリドン、パーマネントレッド4
R、フタロシアニンブルー、インダスレンブルーRS、
アニリンブラック等の有機顔料(或いは染料も含む)を
用いれば良い。また、着色塗料(又はインキ)のバイン
ダーの樹脂としては、公知の樹脂、例えば、アクリル樹
脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、塩素化ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
エステル樹脂、ウレタン樹脂、セルロース系樹脂等を用
いれば良い。着色層を着色塗液(又はインキ)を用いて
形成する場合は、公知の形成方法、例えば、グラビアコ
ート、ロールコート等の塗工法、グラビア印刷、スクリ
ーン印刷、オフセット印刷等のの印刷法によって形成す
れば良い。
【0068】光沢層14は、光を反射させる層であり、
公知の金属薄膜層や光輝性顔料を含む層等を使用すれば
良い。光沢層により、織物状凹凸模様の効果を強調でき
る。なお、前記金属薄膜は、例えば、ルミニウム、クロ
ム、金、銀、銅等の金属を用いて、真空蒸着、スパッタ
リング等の方法で製膜して形成すれば良い。また、光輝
性顔料を含む層は、前記着色層で述べた着色塗液(又は
インキ)にて、着色剤の代わりに、アルミニウム、真鍮
等の箔粉からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩
基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料等
の光輝性顔料を用いた塗液(又はインキ)を、塗工(又
は印刷)して形成すれば良い。
公知の金属薄膜層や光輝性顔料を含む層等を使用すれば
良い。光沢層により、織物状凹凸模様の効果を強調でき
る。なお、前記金属薄膜は、例えば、ルミニウム、クロ
ム、金、銀、銅等の金属を用いて、真空蒸着、スパッタ
リング等の方法で製膜して形成すれば良い。また、光輝
性顔料を含む層は、前記着色層で述べた着色塗液(又は
インキ)にて、着色剤の代わりに、アルミニウム、真鍮
等の箔粉からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩
基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料等
の光輝性顔料を用いた塗液(又はインキ)を、塗工(又
は印刷)して形成すれば良い。
【0069】転写シート形態に於ける支持体シート15
としては、用途に応じた公知の材料を使用すれば良い。
例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート等の熱可塑性
樹脂ポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリメチルペンテン、オレフィン系熱可塑性樹脂エ
ラストマー等のポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹
脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ABS樹脂、ア
クリル樹脂等の樹脂シート、或いは、離型性を持たせた
紙等も使用できる。なお、離型性が不足する場合は、転
写層側には離型層を設けた構成の支持体シートとする。
としては、用途に応じた公知の材料を使用すれば良い。
例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート等の熱可塑性
樹脂ポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリメチルペンテン、オレフィン系熱可塑性樹脂エ
ラストマー等のポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹
脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ABS樹脂、ア
クリル樹脂等の樹脂シート、或いは、離型性を持たせた
紙等も使用できる。なお、離型性が不足する場合は、転
写層側には離型層を設けた構成の支持体シートとする。
【0070】剥離層17は、転写層16と支持体シート
15との剥離性を適正化したり、転写後の転写層表面を
保護するものであるが、図9(A)及び(B)の例で
は、この剥離層17を基材Bとして、剥離層17の着色
層13A側の面に織物状凹凸模様1を形成た構成例とし
てある。この剥離層17は、転写層16の一部として、
被転写体に転写移行する。なお、図9(A)及び(B)
の例では、織物状凹凸模様1の凹凸は、剥離層17の層
内のみに存在するが、剥離層を薄く形成する場合には、
該凹凸を支持体シート15にまで到達する凹凸として形
成しても良い。織物状凹凸模様1は、支持体シート15
に剥離層17を形成した後、剥離層17の上からエンボ
ス加工等で形成する。剥離層17は、前記着色層形成で
説明した着色インキ(又は塗料)のバインダーの樹脂等
を使用したインキ(又は塗料)で形成したり、熔融樹脂
を支持体シート上に塗工形成したりすれば良い。
15との剥離性を適正化したり、転写後の転写層表面を
保護するものであるが、図9(A)及び(B)の例で
は、この剥離層17を基材Bとして、剥離層17の着色
層13A側の面に織物状凹凸模様1を形成た構成例とし
てある。この剥離層17は、転写層16の一部として、
被転写体に転写移行する。なお、図9(A)及び(B)
の例では、織物状凹凸模様1の凹凸は、剥離層17の層
内のみに存在するが、剥離層を薄く形成する場合には、
該凹凸を支持体シート15にまで到達する凹凸として形
成しても良い。織物状凹凸模様1は、支持体シート15
に剥離層17を形成した後、剥離層17の上からエンボ
ス加工等で形成する。剥離層17は、前記着色層形成で
説明した着色インキ(又は塗料)のバインダーの樹脂等
を使用したインキ(又は塗料)で形成したり、熔融樹脂
を支持体シート上に塗工形成したりすれば良い。
【0071】転写シート形態に於ける着色層13及び着
色層13Aは、前記したラミネ−ト形態に於ける着色層
13及び着色層13A同様に、着色塗料(又はインキ)
で形成すれば良い。
色層13Aは、前記したラミネ−ト形態に於ける着色層
13及び着色層13A同様に、着色塗料(又はインキ)
で形成すれば良い。
【0072】転写シート形態に於いて転写層に接着層を
設ける場合も、前記した前記したラミネ−ト形態に於け
る接着層12同様に、着色塗料(又はインキ)で形成す
れば良い。
設ける場合も、前記した前記したラミネ−ト形態に於け
る接着層12同様に、着色塗料(又はインキ)で形成す
れば良い。
【0073】ここで、上記で例示した化粧材の具体的製
法の一例について更に説明しておく。先ず、図7(A)
の化粧材Dは、例えば、基材Bとして透明熱可塑性樹脂
シートからなる化粧材基材11の片面に、エンボス版で
熱圧を与えて織物状凹凸模様1を形成後、更に接着剤を
塗工して接着層12を形成すれば良い。また、図7
(B)の化粧材Dは、基材Bとして透明熱可塑性樹脂シ
ートからなる化粧材基材11の片面に、着色層13を塗
工形成後、着色層13の面にエンボス版で熱圧を与えて
織物状凹凸模様1を形成し、更に接着剤を塗工して接着
層12を形成すれば良い。また、図7(C)の化粧材D
は、上記に於いて織物状凹凸模様1を形成後、該織物状
凹凸模様1の形成面に光沢層14を光輝性顔料を有する
塗料で塗工形成後、更に着色層13を塗工形成すれば、
得られる。また、図8の化粧材Dは、例えば、基材Bと
してカーボンブラック等の着色剤添加で黒色不透明に着
色した熱可塑性樹脂シートからなる化粧材基材11の片
面に、エンボス版で熱圧を与えて織物状凹凸模様1を形
成すれば良い。
法の一例について更に説明しておく。先ず、図7(A)
の化粧材Dは、例えば、基材Bとして透明熱可塑性樹脂
シートからなる化粧材基材11の片面に、エンボス版で
熱圧を与えて織物状凹凸模様1を形成後、更に接着剤を
塗工して接着層12を形成すれば良い。また、図7
(B)の化粧材Dは、基材Bとして透明熱可塑性樹脂シ
ートからなる化粧材基材11の片面に、着色層13を塗
工形成後、着色層13の面にエンボス版で熱圧を与えて
織物状凹凸模様1を形成し、更に接着剤を塗工して接着
層12を形成すれば良い。また、図7(C)の化粧材D
は、上記に於いて織物状凹凸模様1を形成後、該織物状
凹凸模様1の形成面に光沢層14を光輝性顔料を有する
塗料で塗工形成後、更に着色層13を塗工形成すれば、
得られる。また、図8の化粧材Dは、例えば、基材Bと
してカーボンブラック等の着色剤添加で黒色不透明に着
色した熱可塑性樹脂シートからなる化粧材基材11の片
面に、エンボス版で熱圧を与えて織物状凹凸模様1を形
成すれば良い。
【0074】また、図9(A)の化粧材Dは、熱可塑性
樹脂シートからなる支持体シート15の片面に、剥離層
17を塗工形成後、エンボス版で熱圧を与えて織物状凹
凸模様1を形成し、更に着色層13Aを塗工形成すれば
良い。また、図9(B)の化粧材Dは、上記に於いて、
着色層13Aの塗工形成後、更に光沢層14を光輝性顔
料を有する塗料で塗工形成すれば良い。
樹脂シートからなる支持体シート15の片面に、剥離層
17を塗工形成後、エンボス版で熱圧を与えて織物状凹
凸模様1を形成し、更に着色層13Aを塗工形成すれば
良い。また、図9(B)の化粧材Dは、上記に於いて、
着色層13Aの塗工形成後、更に光沢層14を光輝性顔
料を有する塗料で塗工形成すれば良い。
【0075】なお、本発明の化粧材では、前述した特定
の万線状溝からなる織物状凹凸模様以外に、必要に応じ
て絵柄模様等を有していても良い。絵柄模様は、着色層
形成に用いる様な着色インキを用いて公知の印刷法で形
成すれば良い。絵柄模様は、表現すべき意匠に応じて、
例えば、幾何学図形、文字、記号、木目模様、石目模様
等である。絵柄模様を設ける位置は、化粧材の内面、表
側面、裏側面、表裏両面等である。
の万線状溝からなる織物状凹凸模様以外に、必要に応じ
て絵柄模様等を有していても良い。絵柄模様は、着色層
形成に用いる様な着色インキを用いて公知の印刷法で形
成すれば良い。絵柄模様は、表現すべき意匠に応じて、
例えば、幾何学図形、文字、記号、木目模様、石目模様
等である。絵柄模様を設ける位置は、化粧材の内面、表
側面、裏側面、表裏両面等である。
【0076】〔被着体〕ラミネ−ト形態の化粧材を積層
する被着体、転写シート形態の化粧材から転写層を転写
する被着体(被転写体)としては、特に制限は無い。例
えば、被着体のの形状は、シート、板、立体物等であ
り、被着体の材質は、樹脂、金属、木質材料、紙、セラ
ミクック等である。また、化粧材の積層法或いは転写法
も従来公知の各種の方法を用途に応じて採用すれば良
い。なお、被着体に前述化粧材を積層又は転写して得ら
れた物品も、織物状凹凸模様を有する物品であり、本発
明の化粧材に該当する。
する被着体、転写シート形態の化粧材から転写層を転写
する被着体(被転写体)としては、特に制限は無い。例
えば、被着体のの形状は、シート、板、立体物等であ
り、被着体の材質は、樹脂、金属、木質材料、紙、セラ
ミクック等である。また、化粧材の積層法或いは転写法
も従来公知の各種の方法を用途に応じて採用すれば良
い。なお、被着体に前述化粧材を積層又は転写して得ら
れた物品も、織物状凹凸模様を有する物品であり、本発
明の化粧材に該当する。
【0077】例えば、被着体が樹脂成形物である場合で
は、射出成形同時絵付方法を採用して化粧材をラミネ−
ト又は転写する事ができる。この方法をその或る一形態
で説明すれば、先ず、可動型と固定型とからなる射出成
形型内に、化粧シート形態の本発明の化粧材を配置す
る。この際、枚葉の化粧シートを一枚ずつ型内に送り込
んでもよいし、連続帯状の化粧シートの必要部分を間欠
的に送り込んでもよい。次に、射出成形型を型締めした
後、溶融させた樹脂を型内に射出して、成形品を得ると
同時に成形品表面に化粧シートを積層し一体化するとい
う方法である。なお、転写シート形態の場合では、脱型
後、成形品表面に一体化した化粧シートのうちの支持体
シートのみを剥離する。以上によって、カーボンクロス
等の織物状凹凸模様を有する成形品が得られる。しか
も、この射出成形同時絵付方法によれば、化粧面が三次
元曲面の場合も可能となる。
は、射出成形同時絵付方法を採用して化粧材をラミネ−
ト又は転写する事ができる。この方法をその或る一形態
で説明すれば、先ず、可動型と固定型とからなる射出成
形型内に、化粧シート形態の本発明の化粧材を配置す
る。この際、枚葉の化粧シートを一枚ずつ型内に送り込
んでもよいし、連続帯状の化粧シートの必要部分を間欠
的に送り込んでもよい。次に、射出成形型を型締めした
後、溶融させた樹脂を型内に射出して、成形品を得ると
同時に成形品表面に化粧シートを積層し一体化するとい
う方法である。なお、転写シート形態の場合では、脱型
後、成形品表面に一体化した化粧シートのうちの支持体
シートのみを剥離する。以上によって、カーボンクロス
等の織物状凹凸模様を有する成形品が得られる。しか
も、この射出成形同時絵付方法によれば、化粧面が三次
元曲面の場合も可能となる。
【0078】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳述する。
【0079】〔織物状凹凸模様のパターンの作製〕先
ず、図1の様な織物状凹凸模様1を、2値デジタル画像
としてコンピュータにより作製して、そのデジタル画像
データを磁気ディスク記憶装置に記憶させた。その際、
単位格子となる平行四辺形の形状、大きさ(繰返単位曲
線の長さ)、繰返単位曲線間の線幅、繰返単位曲線間の
距離(万線状溝の配列周期)等は、パラメータとして入
力指示して作製した。平行四辺形としては、形状が正方
形で、大きさは一辺が2.5mmで、繰返単位曲線間の
線幅は(線の長さ方向の)中心部で25μm、両端は先
細りで15μmとした。また、繰返単位曲線間の距離
は、線の中心部で、50μm(万線状溝の配列周期が5
0μm)として、万線状溝となったときに凹部幅及び凸
部幅は25μm及び25μmとなる様にした。そして、
図6(B)の様に湾曲した線で極大値を一つもつ繰返単
位曲線とした。なお、当然のことながら、単位格子の大
きさは、エンボス版の円周サイズと、エンドレスパター
ンとなる様に考慮した決めた。
ず、図1の様な織物状凹凸模様1を、2値デジタル画像
としてコンピュータにより作製して、そのデジタル画像
データを磁気ディスク記憶装置に記憶させた。その際、
単位格子となる平行四辺形の形状、大きさ(繰返単位曲
線の長さ)、繰返単位曲線間の線幅、繰返単位曲線間の
距離(万線状溝の配列周期)等は、パラメータとして入
力指示して作製した。平行四辺形としては、形状が正方
形で、大きさは一辺が2.5mmで、繰返単位曲線間の
線幅は(線の長さ方向の)中心部で25μm、両端は先
細りで15μmとした。また、繰返単位曲線間の距離
は、線の中心部で、50μm(万線状溝の配列周期が5
0μm)として、万線状溝となったときに凹部幅及び凸
部幅は25μm及び25μmとなる様にした。そして、
図6(B)の様に湾曲した線で極大値を一つもつ繰返単
位曲線とした。なお、当然のことながら、単位格子の大
きさは、エンボス版の円周サイズと、エンドレスパター
ンとなる様に考慮した決めた。
【0080】〔エンボス版の作製〕そして、上記の様な
2値デジタル画像を2値マスク画像として、レーザー露
光製版装置にて、予めネガ型感光性レジストを表面に塗
工した金属円筒(円筒状の鉄芯の表面を銅メッキ被覆し
たもの)面を、アルゴンレーザービームを走査しつつ、
ビーム強度を記憶装置から読み出した前記デジタル画像
データに基づいて変調させて、レジストを露光し、現像
後、塩化第二鉄水溶液で非レジスト部を腐食し、そして
レジストを除去して、織物状凹凸模様の凹凸の高さ(万
線状溝の凹凸の高さ)を30μmとした、エンボス版を
作製した。なお、このエンボス版では、繰返単位曲線の
線の部分が万線状溝の凹の部分となる様にして、前記線
の部分が化粧材に於いては凸の部分となる様にした。
2値デジタル画像を2値マスク画像として、レーザー露
光製版装置にて、予めネガ型感光性レジストを表面に塗
工した金属円筒(円筒状の鉄芯の表面を銅メッキ被覆し
たもの)面を、アルゴンレーザービームを走査しつつ、
ビーム強度を記憶装置から読み出した前記デジタル画像
データに基づいて変調させて、レジストを露光し、現像
後、塩化第二鉄水溶液で非レジスト部を腐食し、そして
レジストを除去して、織物状凹凸模様の凹凸の高さ(万
線状溝の凹凸の高さ)を30μmとした、エンボス版を
作製した。なお、このエンボス版では、繰返単位曲線の
線の部分が万線状溝の凹の部分となる様にして、前記線
の部分が化粧材に於いては凸の部分となる様にした。
【0081】〔化粧材の作製〕そして、基材として、カ
ーボンブラック顔料を混練した、黒色系のオレフィン系
熱可塑性エラストマーからなる厚さ100μmの樹脂シ
ートの片面(表面)に、上記エンボス版を使用したエン
ボス加工(熱プレスによる型押し)で、織物状凹凸模様
を形成して、表面に織物状凹凸模様を有する、図8の如
き本発明の化粧材を得た。得られた化粧材は、織物状凹
凸模様によって、従来の印刷による織物状模様では表現
出来なかった、極めて自然な感じのカーボンクロスの意
匠感が表現されていた。
ーボンブラック顔料を混練した、黒色系のオレフィン系
熱可塑性エラストマーからなる厚さ100μmの樹脂シ
ートの片面(表面)に、上記エンボス版を使用したエン
ボス加工(熱プレスによる型押し)で、織物状凹凸模様
を形成して、表面に織物状凹凸模様を有する、図8の如
き本発明の化粧材を得た。得られた化粧材は、織物状凹
凸模様によって、従来の印刷による織物状模様では表現
出来なかった、極めて自然な感じのカーボンクロスの意
匠感が表現されていた。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、カーボンクロス等の
織った繊維の織物テクスチュアの意匠凹凸を、エンボス
加工等による凹凸模様で表現する様にした為、実際に織
物を用いた化粧材と同様な意匠を、模様(色調パター
ン)のみならず、光源と観察者の位置関係で変化する、
光沢や凹凸感も含めて総合的に再現できる。しかも、カ
ーボンクロス等の織物を実際に使用しないで済むので、
安価にできる。この為、実際の織物では十分に伸ばす事
が出来ない為に難しかった三次元曲面でも、織物テクス
チュアの意匠凹凸を再現できる。したがって、三次元曲
面のプレートやパネル等でも、印刷による織物模様では
不可能な実物に類似したカーボンクロス意匠を表現でき
る。
織った繊維の織物テクスチュアの意匠凹凸を、エンボス
加工等による凹凸模様で表現する様にした為、実際に織
物を用いた化粧材と同様な意匠を、模様(色調パター
ン)のみならず、光源と観察者の位置関係で変化する、
光沢や凹凸感も含めて総合的に再現できる。しかも、カ
ーボンクロス等の織物を実際に使用しないで済むので、
安価にできる。この為、実際の織物では十分に伸ばす事
が出来ない為に難しかった三次元曲面でも、織物テクス
チュアの意匠凹凸を再現できる。したがって、三次元曲
面のプレートやパネル等でも、印刷による織物模様では
不可能な実物に類似したカーボンクロス意匠を表現でき
る。
【図1】本発明の織物状凹凸模様を有する化粧材の一形
態にて、その万線状溝が描く線の形状の一例を示す平面
図。
態にて、その万線状溝が描く線の形状の一例を示す平面
図。
【図2】図1の平面図の一部分を拡大した拡大平面図。
【図3】採用できる単位格子の各種例を示す説明図。
【図4】織物状凹凸模様の他の形態として、単位格子内
に万線状溝と平坦面とを交互に嵌め込んだ一例を示す平
面図。
に万線状溝と平坦面とを交互に嵌め込んだ一例を示す平
面図。
【図5】織物状凹凸模様となる万線状溝の断面の大きさ
・形状を説明する説明図。
・形状を説明する説明図。
【図6】万線状溝の元とする繰返単位曲線について、そ
の輪郭形状の各種例を説明する為の平面図。
の輪郭形状の各種例を説明する為の平面図。
【図7】本発明の化粧材について、ラミネ−ト形態での
層構成の幾つかを例示する断面図。
層構成の幾つかを例示する断面図。
【図8】本発明の化粧材について、ラミネート形態での
層構成の別の例を例示する断面図。
層構成の別の例を例示する断面図。
【図9】本発明の化粧材について、転写シート形態での
層構成の幾つかを例示する断面図。
層構成の幾つかを例示する断面図。
1 織物状凹凸模様 2 万線状溝 3 単位格子 4 平坦面 5 凹部(溝状凹部) 6 凸部 7 繰返単位曲線 7A 本発明では採用しない繰返単位曲線 11 化粧材基材 12 接着層 13 (着色透明な)着色層 13A 着色層 14 光沢層 15 支持体シート 16 転写層 17 剥離層(基材B) B (凹凸模様が形成される)基材 D 化粧材 H (万線状溝の)高さ W 繰返単位曲線の線幅 w1 (万線状溝の)凹部幅 w2 (万線状溝の)凸部幅
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 101:12 B29K 101:12 B29L 31:58 B29L 31:58 Fターム(参考) 2B002 AA08 BA17 BB12 2H113 AA01 AA05 AA06 BA28 BB07 BB10 BB22 CA05 EA05 EA06 EA07 FA24 FA28 3B005 EA08 EB09 FC02Z 4F209 AA03 AB12 AB18 AF01 AF13 AG05 AH48 PA02 PB01 PC01 PC06 PC07 PC08
Claims (5)
- 【請求項1】 基材表面に凹凸模様を形成してなる化粧
材において、 該凹凸模様が、直交座標系又は斜交座標系をO−XYZ
としたときに、(a)XY平面内に存在し、平行四辺形
の単位格子を、X方向及びY方向に配列してなる二次元
配列格子内に、所定の線幅を持ち、X方向又はY方向の
いずれかに延びる平行曲線群による万線状溝を嵌め込ん
で成り、(b)該平行曲線群の繰返単位曲線は、極大値
を一つ持つ滑らかな連続曲線から成り、(c)該万線状
溝は、各繰返単位曲線によるZ方向の高さが交互に浅深
を繰返して形成されて成り、(d)該二次元配列格子内
の単位格子内には、X方向に延びる平行曲線群又はY方
向に延びる平行曲線群のいずれかが、二次元配列された
単位格子のX方向及びY方向で交互に嵌め込んで成る、 凹凸模様である、織物状凹凸模様を有する化粧材。 - 【請求項2】 基材表面に凹凸模様を形成してなる化粧
材において、 該凹凸模様が、直交座標系又は斜交座標系をO−XYZ
としたときに、(a)XY平面内に存在し、平行四辺形
の単位格子を、X方向及びY方向に配列してなる二次元
配列格子内に、所定の線幅を持ち、X方向又はY方向の
いずれかに延びる平行曲線群による万線状溝を嵌め込ん
で成り、(b)該平行曲線群の繰返単位曲線は、極大値
を一つ持つ滑らかな連続曲線から成り、(c)該万線状
溝は、各繰返単位曲線によるZ方向の高さが交互に浅深
を繰返して形成されて成り、(d′)該二次元配列格子
内の単位格子内には、X方向又はY方向に延びる平行曲
線群による万線状溝と平坦面とを、二次元配列された単
位格子のX方向及びY方向で交互に嵌め込んで成る、 凹凸模様である、織物状凹凸模様を有する化粧材。 - 【請求項3】 万線状溝が、配列周期5〜500μm、
凹凸の高さ5〜200μmで、凹部幅と凸部幅との割合
が7:3〜3:7になるように構成され、単位格子が、
1辺1mm〜20mmの平行四辺形である、請求項1又
は2記載の織物状凹凸模様を有する化粧材。 - 【請求項4】 繰返単位曲線の集合体からなる平行曲線
群として、(A)各繰返単位曲線の線幅をランダムに変
化させて配列したもの、(B)各繰返単位曲線の線幅を
線の配列方向に順次変化させて配列したもの、の少なく
ともどちらかが採用されている、請求項1〜3のいずれ
か1項に記載の織物状凹凸模様を有する化粧材。 - 【請求項5】 平行曲線群を構成する繰返単位曲線とし
て、その線幅が、曲線の長さ方向の中央部乃至はその近
傍で最大となる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の
織物状凹凸模様を有する化粧材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29325999A JP2001113894A (ja) | 1999-10-15 | 1999-10-15 | 織物状凹凸模様を有する化粧材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29325999A JP2001113894A (ja) | 1999-10-15 | 1999-10-15 | 織物状凹凸模様を有する化粧材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001113894A true JP2001113894A (ja) | 2001-04-24 |
Family
ID=17792521
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29325999A Withdrawn JP2001113894A (ja) | 1999-10-15 | 1999-10-15 | 織物状凹凸模様を有する化粧材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001113894A (ja) |
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004299202A (ja) * | 2003-03-31 | 2004-10-28 | Nissha Printing Co Ltd | 加飾シート、凸レンズ付き加飾シートおよび射出成形同時加飾品 |
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-
1999
- 1999-10-15 JP JP29325999A patent/JP2001113894A/ja not_active Withdrawn
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---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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