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JP2001144374A - 半導体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ装置

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Publication number
JP2001144374A
JP2001144374A JP32778299A JP32778299A JP2001144374A JP 2001144374 A JP2001144374 A JP 2001144374A JP 32778299 A JP32778299 A JP 32778299A JP 32778299 A JP32778299 A JP 32778299A JP 2001144374 A JP2001144374 A JP 2001144374A
Authority
JP
Japan
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layer
semiconductor laser
laser device
stripe
opening
Prior art date
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Application number
JP32778299A
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Inventor
Shinichi Kubota
晋一 窪田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP32778299A priority Critical patent/JP4497606B2/ja
Publication of JP2001144374A publication Critical patent/JP2001144374A/ja
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Publication of JP4497606B2 publication Critical patent/JP4497606B2/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短波長のレーザ光を安定して発振することが
できる半導体レーザ装置を提供する。 【解決手段】 第1のクラッド層12と、第1のクラッ
ド層上に形成され、GaN系半導体より成る多重量子井
戸層を有する活性層16と、活性層上に形成され、スト
ライプ状の開口部26が形成された電流狭窄層24と、
電流狭窄層上に形成され、開口部に応じたメサストライ
プ23を有する第2のクラッド層22とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザ装置
に係り、特に短波長のレーザ光を安定して発振すること
ができる半導体レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近時では、光ディスク等の高記録密度化
に対応しうる光源として、波長400nm前後の青紫色
で発振しうるGaN系の半導体レーザ装置が提案されて
いる。
【0003】提案されている半導体レーザ装置を図10
を用いて説明する。図10は、提案されている半導体レ
ーザ装置を示す断面図である。
【0004】図10に示すように、n形のSiC基板1
10上には、n形Al0.09Ga0.91Nより成る下部クラ
ッド層112、n形GaNより成る光ガイド層114が
順次形成されている。
【0005】光ガイド層114上には、3層の井戸層と
4層のバリア層とが交互に積層されてなるMQW(Mult
i-Quantum Well、多重量子井戸)活性層116が形成さ
れている。井戸層にはアンドープのIn0.15Ga0.85
が用いられており、バリア層にはアンドープのIn0.03
Ga0.97Nが用いられている。
【0006】MQW活性層116上には、p形Al0.18
Ga0.82Nより成るエレクトロンブロック層118、p
形GaNより成る光ガイド層120、p形Al0.09Ga
0.91Nより成る上部クラッド層122、p形GaNより
成るコンタクト層128が順次形成されている。
【0007】上部クラッド層122中には、ストライプ
状の開口部126が形成されたAlNより成る電流狭窄
層124が埋め込まれている。電流狭窄層124により
電流狭窄が行われるため、無効電流を少なくすることが
可能となる。
【0008】コンタクト層128上には、ストライプ状
の開口部132が形成されたSiO 2膜130が形成さ
れており、SiO2膜130上には、開口部132を介
してコンタクト層128に接続されるp電極134が形
成されている。一方、SiC基板110の下側には、n
電極136が形成されている。
【0009】このようなGaN系の半導体レーザ装置
は、短波長の光を発振し得るため、高密度化された光デ
ィスク等の光源として用いられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、AlN
より成る電流狭窄層124は、厚く形成するとクラック
が生じてしまうため、約30nm以下に形成しなければ
ならない。このため、電流狭窄機能は十分に果たすもの
の、光の横モード発振を電流狭窄層124によっては制
御することは困難であった。特に、MQW活性層116
から離間して電流狭窄層124を形成した場合には、光
閉じ込め効果を十分に得ることはできなかった。
【0011】また、電流狭窄層124上に上部クラッド
層122を再成長する過程で、上部クラッド層122に
導入されるp形不純物であるMg(マグネシウム)がM
QW活性層116まで拡散してしまうことがあり、これ
によりMQW活性層116の特性が劣化して、しきい値
電流が大きくなってしまうことがあった。MQW拡散層
116にp形不純物が拡散するのを抑制するためには、
上部クラッド層122を形成する際に導入するp形不純
物を少なくすることが考えられるが、この場合には上部
クラッド層122の電気抵抗が増加してしまう。また、
上部クラッド層122を薄く形成して成膜時間を短くす
れば、MQW拡散層116に拡散するp形不純物の量を
少なくすることが可能と考えられるが、上部クラッド層
122を薄く形成した場合には光の垂直方向の閉じ込め
効果が十分に得られなくなってしまう。
【0012】本発明の目的は、短波長のレーザ光を安定
して発振することができる半導体レーザ装置を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は、第1のクラ
ッド層と、前記第1のクラッド層上に形成され、GaN
系半導体より成る多重量子井戸層を有する活性層と、前
記活性層上に形成され、ストライプ状の開口部が形成さ
れた電流狭窄層と、前記電流狭窄層上に形成され、前記
開口部に応じたメサストライプを有する第2のクラッド
層とを有することを特徴とする半導体レーザ装置により
達成される。これにより、電流狭窄層と別個にメサスト
ライプ状のリッジが形成されているので、高出力まで基
本横モードで発振しうる半導体レーザ装置を提供するこ
とができる。
【0014】また、上記目的は、第1のクラッド層と、
前記第1のクラッド層上に形成され、GaN系半導体よ
り成る多重量子井戸層を有する活性層と、前記活性層上
に形成され、ストライプ状の開口部が形成された電流狭
窄層と、前記電流狭窄層上に形成された光ガイド層と、
前記光ガイド層上に形成されたコンタクト層と、前記コ
ンタクト層上に、前記開口部に応じてストライプ状に形
成された第2のクラッド層とを有することを特徴とする
半導体レーザ装置により達成される。
【0015】また、上記目的は、第1のクラッド層と、
前記第1のクラッド層上に形成され、GaN系半導体よ
り成る多重量子井戸層を有する活性層と、前記活性層上
に形成され、ストライプ状の開口部が形成された電流狭
窄層と、前記電流狭窄層上に形成された光ガイド層と、
前記光ガイド層上に、前記開口部に応じてストライプ状
に形成された第2のクラッド層とを有することを特徴と
する半導体レーザ装置により達成される。
【0016】また、上記の半導体レーザ装置において、
前記第2のクラッド層の不純物濃度が1×1017cm-3
以下であることが望ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]本発明の第1実
施形態による半導体レーザ装置及びその製造方法を図1
乃至図図4を用いて説明する。図1は、本実施形態によ
る半導体レーザ装置を示す断面図である。図2乃至図4
は、本実施形態による半導体レーザ装置の製造方法を示
す工程断面図である。
【0018】図1に示すように、面方位(0001)の
n形のSiC基板10上には、厚さ1.5μmのn形A
0.09Ga0.91Nより成る下部クラッド層12、膜厚1
00nmのn形GaNより成る光ガイド層14が順次形
成されている。
【0019】光ガイド層14上には、3層の井戸層と4
層のバリア層とが交互に積層されてなるMQW活性層1
6が形成されている。井戸層には膜厚4nmのアンドー
プのIn0.15Ga0.85Nが用いられており、バリア層に
は膜厚5nmのアンドープのIn0.03Ga0.97Nが用い
られている。
【0020】MQW活性層16上には、膜厚20nmの
p形Al0.18Ga0.82Nより成るエレクトロンブロック
層18、膜厚50nmのp形GaNより成る光ガイド層
20が順次形成されている。
【0021】光ガイド層20上には、膜厚600nmの
p形Al0.09Ga0.91Nより成る上部クラッド層22が
形成されており、上部クラッド層22中には、膜厚20
nmのAlNより成る電流狭窄層24が埋め込まれてい
る。電流狭窄層24は、上部クラッド層22と光ガイド
層20との界面から約0〜200nm離間して上部クラ
ッド層22中に埋め込まれている。
【0022】電流狭窄層24には、幅1.5μmのスト
ライプ状の開口部26が形成されている。電流狭窄層2
4により電流狭窄が行われるため、無効電流を少なくす
ることができ、半導体レーザ装置の低消費電流化が図ら
れる。上部クラッド層22上には、p形GaNより成る
コンタクト層28が形成されている。
【0023】コンタクト層28及び上部クラッド層22
は、コンタクト層28表面から上部クラッド層22の一
部までストライプ状にメサエッチングが為されており、
このストライプ状のリッジ23により横モード発振が制
御される。なお、ストライプ状のリッジ23の延在方向
の中心線は、開口部26の延在方向の中心線とほぼ一致
している。
【0024】本実施形態による半導体レーザ装置は、電
流狭窄を電流狭窄層24により行い、横モードの発振制
御をストライプ状のリッジ23により行うことに主な特
徴がある。図10に示す従来の半導体レーザ装置では、
電流狭窄層124により電流狭窄は可能であったが、横
モードの発振制御は電流狭窄層124によって行うこと
は困難であった。即ち、電流狭窄層124を埋め込む位
置によって光の閉じ込め効果が変化してしまい、例え
ば、電流狭窄層124がMQW活性層116から離間し
ている場合等には十分な光閉じ込め効果を得ることがで
きなかった。
【0025】これに対し、本実施形態では、電流狭窄を
行う電流狭窄層24と別個にストライプ状のリッジ23
が設けられており、このストライプ状のリッジ23によ
り横モード発振の制御を行うので、高出力まで基本横モ
ードでの発振を可能とすることができる。
【0026】なお、電流狭窄層24の厚さ、電流狭窄層
24の開口部26の幅、電流狭窄層24を埋め込む位
置、ストライプ状のリッジ23の幅、ストライプ状のリ
ッジ23を形成する際のエッチング深さ等は、所望の発
振特性等が得られるように適宜設定することが望まし
い。
【0027】そして、メサエッチングされた上部クラッ
ド層22上及びコンタクト層28上には、SiO2膜3
0が形成されており、SiO2膜30には、コンタクト
層28に達する開口部32が形成されている。開口部3
2が形成されたSiO2膜30上には、開口部32を介
してコンタクト層28に接続されるp電極34が形成さ
れている。一方、SiC基板10の下側には、n電極3
6が形成されている。こうして本実施形態による半導体
レーザ装置が構成されている。
【0028】このように本実施形態によれば、電流狭窄
を行う電流狭窄層と別個に、横モード制御を行うストラ
イプ状のリッジが設けられているので、高出力まで基本
横モードで発振し得る半導体レーザ装置を提供すること
ができる。
【0029】(半導体レーザ装置の製造方法)次に、本
実施形態による半導体レーザ装置の製造方法を図2乃至
図4を用いて説明する。
【0030】まず、図2(a)に示すように、面方位
(0001)のn形のSiC基板10上の全面に、MO
CVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition、
有機金属化学気相堆積)法により、膜厚1.5μmのn
形Al0.09Ga0.91Nより成る下部クラッド層12を形
成する。下部クラッド層12の不純物濃度は、例えば1
×1018cm-3とする。次に、全面に、MOCVD法に
より、膜厚100nmのn−GaNより成る光ガイド層
14を形成する。
【0031】次に、全面に、MOCVD法により、膜厚
4nmのアンドープのIn0.15Ga 0.85Nより成るバリ
ア層と、膜厚5nmのアンドープのIn0.03Ga0.97
より成る井戸層とを交互に積層する。これにより、4層
のバリア層と3層の井戸層よりなるMQW活性層16を
形成する。
【0032】次に、全面に、MOCVD法により、膜厚
20nmのp形Al0.18Ga0.82Nより成るエレクトロ
ンブロック層18、膜厚50nmのp形GaNより成る
光ガイド層20を順次形成する。
【0033】次に、全面に、膜厚50nmのp形Al
0.09Ga0.91Nより成る上部クラッド層22を形成す
る。
【0034】次に、全面に、熱CVD(Chemical Vapor
Deposition、化学気相堆積)法により、膜厚300n
mのSiO2膜を形成する。この後、フォトリソグラフ
ィ技術によりSiO2膜をパターニングし、これによ
り、SiO2膜より成る幅1.5μmのストライプ状の
マスク38を形成する。なお、SiO2膜をパターニン
グする際には、例えばフッ酸系のエッチング液を用いる
ことができる(図2(b)参照)。
【0035】次に、全面に、ECR(Electron Couplin
g Resonance)スパッタ法により、膜厚10〜100n
mのAlN膜24を形成する(図2(c)参照)。
【0036】次に、フッ酸系のエッチング液を用いて、
マスク24をエッチングし、マスク24上のAlN膜2
4をリフトオフする。こうして、幅1.5μmのストラ
イプ状の開口部26が形成されたAlNより成る電流狭
窄層24が形成される(図3(a)参照)。
【0037】次に、全面に、MOCVD法により、膜厚
550nmのp形Al0.09Ga0.91Nより成る上部クラ
ッド層22を再成長する。こうして、厚さ600nmの
上部クラッド層22に電流狭窄層24が埋め込まれるこ
ととなる。
【0038】次に、全面に、膜厚10nmのp形GaN
より成るコンタクト層28を形成する。
【0039】次に、全面に、熱CVD法により、膜厚3
00nmのSiO2膜(図示せず)を形成する。この
後、フォトリソグラフィ技術によりSiO2膜をパター
ニングし、これにより、SiO2膜より成る幅2μmの
ストライプ状のマスク(図示せず)を形成する。なお、
マスクの延在方向における中心線は、開口部26の延在
方向における中心線とほぼ一致することが望ましい。
【0040】次に、マスクを用いて、コンタクト層28
及び上部クラッド層22をドライエッチングし、これに
よりストライプ状のリッジ23を形成する。ストライプ
状のリッジ23を形成する際のエッチングの深さは、所
望の特性の半導体レーザ装置を得られるように適宜設定
することが望ましい。
【0041】次に、全面に、熱CVD法により、膜厚3
00nmのSiO2膜30を形成する。次に、フォトリ
ソグラフィ技術を用い、SiO2膜30に、コンタクト
層28に達する開口部32を形成する。
【0042】次に、SiO2膜30上に、開口部32を
介してコンタクト層28に接続されるp電極34を形成
する。また、SiC基板10の下側に、n電極36を形
成する。こうして本実施形態による半導体レーザ装置が
製造される。
【0043】[第2実施形態]本発明の第2実施形態に
よる半導体レーザ装置及びその製造方法を図5乃至図6
を用いて説明する。図5は、本実施形態による半導体レ
ーザ装置を示す断面図である。図6は、本実施形態によ
る半導体レーザ装置の製造方法を示す工程断面図であ
る。図1乃至図4に示す第1実施形態による半導体レー
ザ装置及びその製造方法と同一の構成要素には、同一の
符号を付して説明を省略または簡潔にする。
【0044】SiC基板10上に順次形成された下部ク
ラッド層12、光ガイド層14、MQW活性層16、エ
レクトロンブロック層18については、第1実施形態と
同様であるので説明を省略する。
【0045】エレクトロンブロック層18上には、膜厚
50nmのp形GaNより成る光ガイド層40aが形成
されており、光ガイド層20a上には、幅1.5μmの
ストライプ状の開口部26が形成された電流狭窄層24
が形成されている。電流狭窄層24上には、膜厚30n
mのp形GaNより成る光ガイド層40bが形成されて
いる。こうして光ガイド層40a、40bより成る光ガ
イド層40に、電流狭窄層24が埋め込まれている。
【0046】光ガイド層40上には、p形不純物が高濃
度に導入されたGaNより成る膜厚20nmのコンタク
ト層42が形成されている。
【0047】コンタクト層42上には、アンドープのA
0.09Ga0.91Nより成る上部クラッド層44が形成さ
れており、上部クラッド層44はストライプ状にエッチ
ングされている。このストライプ状にエッチングされた
上部クラッド層44により、横モード制御を行うリッジ
23aが構成されている。リッジ23aの延在方向にお
ける中心線は、開口部26の延在方向における中心線と
ほぼ一致している。
【0048】本実施形態による半導体レーザ装置は、上
部クラッド層44にアンドープの材料が用いていること
に主な特徴がある。上部クラッド層44にアンドープの
材料を用いるため、上部クラッド層44を厚く形成する
場合であってもドーパントがMQW活性層16に拡散す
るのを防止することができ、MQW活性層16が劣化す
るのを抑制することができる。MQW活性層16の劣化
を抑制することができるので、しきい値電流を低く抑え
ることができ、また、上部クラッド層44を厚く形成す
ることができるので、垂直方向の光閉じ込め効果を向上
することができる。
【0049】コンタクト層42上には、SiO2膜46
が形成されており、SiO2膜46には、コンタクト層
42に達する幅10μmの開口部48が形成されてい
る。開口部48の延在方向における中心線は、ストライ
プ状のリッジ23aの延在方向における中心線とほぼ一
致している。
【0050】開口部48が形成されたSiO2膜46
上、及び上部クラッド層44上には、開口部48内にお
いてコンタクト層42に接続されるp電極34が形成さ
れている。一方、SiC基板10の下側には、n電極3
6が形成されている。このように構成された半導体レー
ザ装置では、図5に矢印で示した経路で電流が流れる。
【0051】このように本実施形態によれば、上部クラ
ッド層にアンドープの材料が用いられているので、MQ
W活性層に不純物が拡散して特性が劣化するのを防止す
ることができ、これにより、しきい値電流を低く抑える
ことができる。また、上部クラッド層を厚く形成しても
MQW活性層の特性を劣化することがないので、上部ク
ラッド層を厚く形成することができ、ひいては垂直方向
の光閉じ込め効果を向上することができる。また、本実
施形態によれば、光ガイド層上にコンタクト層を介して
電極を形成するので、電気抵抗を低くすることができ
る。
【0052】(半導体レーザ装置の製造方法)次に、本
実施形態による半導体レーザ装置の製造方法を図6を用
いて説明する。
【0053】まず、電子供給層18を形成する工程まで
は、図2(a)に示す第1実施形態による半導体レーザ
装置の製造方法と同様であるので説明を省略する。
【0054】次に、全面に、MOCVD法により、膜厚
50nmのp形GaNより成る光ガイド層40aを形成
する。
【0055】次に、第1実施形態と同様にして、ストラ
イプ状の開口部26が形成されたAlNより成る電流狭
窄層24を形成する。
【0056】次に、全面に、MOCVD法により、膜厚
30nmのp形GaNより成る光ガイド層40bを形成
する。こうして、光ガイド層40に、電流狭窄層24が
埋め込まれることとなる。
【0057】次に、全面に、p形不純物が高濃度に導入
された膜厚20nmのGaNより成るコンタクト層42
を形成する。
【0058】次に、全面に、MOCVD法により、膜厚
700nmのアンドープのAl0.09Ga0.91Nより成る
上部クラッド層44を形成する(図6(a)参照)。
【0059】次に、熱CVD法により、膜厚300nm
のSiO2膜(図示せず)を形成する。この後、フォト
リソグラフィ技術によりSiO2膜をパターニングし、
これにより、SiO2膜より成る幅2μmのストライプ
状のマスク(図示せず)を形成する。なお、マスクの延
在方向における中心線は、開口部26の延在方向におけ
る中心線とほぼ一致することが望ましい。
【0060】次に、SiO2膜より成るマスクを用い
て、上部クラッド層44をドライエッチングし、これに
よりストライプ状のリッジ23aを形成する。ストライ
プ状のリッジ23aを形成する際のエッチングの深さ
は、例えば、コンタクト層42の一部までとする(図6
(b)参照)。
【0061】次に、全面に、熱CVD法により、膜厚3
00nmのSiO2膜46を形成する。次に、フォトリ
ソグラフィ技術を用い、SiO2膜46に、コンタクト
層42に達する幅10μmのストライプ状の開口部48
を形成する。開口部48の延在方向における中心線は、
ストライプ状のリッジ23aの延在方向における中心線
とほぼ一致することが望ましい。
【0062】次に、上部クラッド層44上及びSiO2
膜46上に、開口部48を介してコンタクト層42に接
続されるp電極34を形成する。また、SiC基板10
の下側に、n電極36を形成する。こうして本実施形態
による半導体レーザ装置が製造される。
【0063】[第3実施形態]本発明の第3実施形態に
よる半導体レーザ装置及びその製造方法を図7乃至図9
を用いて説明する。図7は、本実施形態による半導体レ
ーザ装置を示す断面図である。図8及び図9は、本実施
形態による半導体レーザ装置の製造方法を示す工程断面
図である。図1乃至図6に示す第1又は第2実施形態に
よる半導体レーザ装置及びその製造方法と同一の構成要
素には、同一の符号を付して説明を省略または簡潔にす
る。
【0064】SiC基板10上に順次形成された下部ク
ラッド層12、光ガイド層14、MQW活性層16、エ
レクトロンブロック層18、光ガイド層40、及び電流
狭窄層24については、第2実施形態と同様であるので
説明を省略する。
【0065】光ガイド層40上には、第2実施形態と同
様にストライプ状にエッチングされた上部クラッド層4
4が形成されており、これによりリッジ23aが構成さ
れている。上部クラッド層44上、及び光ガイド層40
上には、p形GaNより成るコンタクト層50が形成さ
れており、コンタクト層50上には、第2実施形態と同
様のSiO2膜46が形成されている。
【0066】開口部48が形成されたSiO2膜46
上、及びコンタクト層50上には、開口部48内におい
てコンタクト層50に接続されるp電極34が形成され
ている。一方、SiC基板10の下側には、n電極36
が形成されている。このように構成された半導体レーザ
装置では、図7に矢印で示した経路で電流が流れる。
【0067】本実施形態による半導体レーザ装置は、光
ガイド層40上及びクラッド層44上にコンタクト層5
0が形成されていることが第2実施形態による半導体レ
ーザ装置と異なっているが、このように構成した場合で
あっても、コンタクト層50を介してp電極34からデ
バイス中に電流が流れ込むので、第2実施形態と同様
に、短波長のレーザ光を安定して発生することができ
る。
【0068】(半導体レーザ装置の製造方法)次に、本
実施形態による半導体レーザ装置の製造方法を図8及び
図9を用いて説明する。
【0069】まず、光ガイド層40を形成する工程まで
は、図6(a)に示す第2実施形態による半導体レーザ
装置の製造方法と同様であるので説明を省略する。
【0070】次に、全面に、MOCVD法により、膜厚
700nmのアンドープのAl0.09Ga0.91Nより成る
上部クラッド層44を形成する(図8(a)参照)。
【0071】次に、図6(b)に示す第2実施形態によ
る半導体レーザ装置の製造方法と同様にして上部クラッ
ド層44をパターニングし、これによりストライプ状の
リッジ23aを形成する(図8(b)参照)。
【0072】次に、全面に、p形不純物が高濃度に導入
された膜厚20nmのGaNより成るコンタクト層50
を形成する(図8(c)参照)。
【0073】次に、全面に、熱CVD法により、膜厚3
00nmのSiO2膜46を形成する。次に、フォトリ
ソグラフィ技術を用い、SiO2膜46に、コンタクト
層42に達する幅10μmの開口部48を形成する。
【0074】次に、コンタクト層50上及びSiO2
46上に、開口部48を介してコンタクト層42に接続
されるp電極34を形成する。また、SiC基板10の
下側に、n電極36を形成する。こうして本実施形態に
よる半導体レーザ装置が製造される。
【0075】[変形実施形態]本発明は上記実施形態に
限らず種々の変形が可能である。
【0076】例えば、第1実施形態では、電流狭窄層2
4を上部クラッド層22中に埋め込んだが、電流狭窄層
24は上部クラッド層22中に埋め込まなくてもよい。
例えば、電流狭窄層24を光ガイド層20中に埋め込ん
でもよいし、光ガイド層20と上部クラッド層22との
界面に電流狭窄層24を形成してもよい。
【0077】また、第2実施形態では、アンドープの上
部クラッド層44を形成したが、上部クラッド層44は
アンドープのみならずロードープにしてもよい。ロード
ープの上部クラッド層44を形成する場合には、上部ク
ラッド層44に導入する不純物は、例えば1×1017
-3以下にすればよい。なお、ロードープの上部クラッ
ド層44を形成した場合には、わずかな電流が上部クラ
ッド層44を介してデバイス中に流れ込む。
【0078】また、第2実施形態では、上部クラッド層
44上にもp電極34を形成したが、p電極34は少な
くとも上部クラッド層44が形成されていない領域のコ
ンタクト層42上に形成されていればよい。
【0079】また、第3実施形態では、上部クラッド層
44上にもコンタクト層50を形成したが、コンタクト
層50は少なくとも上部クラッド層44が形成されてい
ない領域の光ガイド層40上に形成されていればよい。
【0080】また、第3実施形態では、上部クラッド層
44の上方にもp電極34を形成したが、p電極34は
少なくとも上部クラッド層44が形成されていない領域
のコンタクト層50上に形成されていればよい。
【0081】また、クラッド層の組成や厚さ、MQW活
性層の組成や厚さ、井戸層や障壁層の組成、厚さ、数等
は、第1乃至第3実施形態に示したものに限定されるも
のではなく、適宜設定することができる。
【0082】また、第1乃至第3実施形態ではSiC基
板を用いたが、基板はSiC基板に限定されるものでは
なく、サファイア基板やGaN基板等あらゆる基板を用
いることができる。
【0083】また、ストライプ状のリッジの幅、電流狭
窄層に形成された開口部の幅、SiO2膜に形成された
開口部の幅等は、第1乃至第3実施形態に限定されるも
のではなく、適宜設定することができる。例えば、スト
ライプ状のリッジの幅は、電流狭窄層に形成された開口
部の幅より広くてもよいし、等しくてもよいし、狭くて
もよい。
【0084】また、ストライプ状のリッジを形成する際
のエッチングの深さや、コンタクト層の位置は上記実施
形態に限定されるものではなく、適宜設定することがで
きる。
【0085】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、電流狭窄
を行う電流狭窄層と別個に、横モード制御を行うストラ
イプ状のリッジが設けられているので、高出力まで基本
横モードで発振し得る半導体レーザ装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置
を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置
の製造方法を示す工程断面図(その1)である。
【図3】本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置
の製造方法を示す工程断面図(その2)である。
【図4】本発明の第1実施形態による半導体レーザ装置
の製造方法を示す工程断面図(その3)である。
【図5】本発明の第2実施形態による半導体レーザ装置
を示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態による半導体レーザ装置
の製造方法を示す工程断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態による半導体レーザ装置
を示す断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態による半導体レーザ装置
の製造方法を示す工程断面図(その1)である。
【図9】本発明の第3実施形態による半導体レーザ装置
の製造方法を示す工程断面図(その2)である。
【図10】提案されている半導体レーザ装置を示す断面
図である。
【符号の説明】
10…SiC基板 12…下部クラッド層 14…光ガイド層 16…MQW活性層 18…エレクトロンブロック層 20…光ガイド層 22…上部クラッド層 23…リッジ 23a…リッジ 24…電流狭窄層 26…開口部 28…コンタクト層 30…SiO2膜 32…開口部 34…p電極 36…n電極 38…マスク 40…光ガイド層 40a…光ガイド層 40b…光ガイド層 42…コンタクト層 44…上部クラッド層 46…SiO2膜 48…開口部 50…コンタクト層 110…SiC基板 112…下部クラッド層 114…光ガイド層 116…MQW活性層 118…エレクトロンブロック層 120…光ガイド層 122…上部クラッド層 124…電流狭窄層 126…開口部 128…コンタクト層 130…SiO2膜 132…開口部 134…p電極 136…n電極

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のクラッド層と、 前記第1のクラッド層上に形成され、GaN系半導体よ
    り成る多重量子井戸層を有する活性層と、 前記活性層上に形成され、ストライプ状の開口部が形成
    された電流狭窄層と、 前記電流狭窄層上に形成され、前記開口部に応じたメサ
    ストライプを有する第2のクラッド層とを有することを
    特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 【請求項2】 第1のクラッド層と、 前記第1のクラッド層上に形成され、GaN系半導体よ
    り成る多重量子井戸層を有する活性層と、 前記活性層上に形成され、ストライプ状の開口部が形成
    された電流狭窄層と、 前記電流狭窄層上に形成された光ガイド層と、 前記光ガイド層上に形成されたコンタクト層と、 前記コンタクト層上に、前記開口部に応じてストライプ
    状に形成された第2のクラッド層とを有することを特徴
    とする半導体レーザ装置。
  3. 【請求項3】 第1のクラッド層と、 前記第1のクラッド層上に形成され、GaN系半導体よ
    り成る多重量子井戸層を有する活性層と、 前記活性層上に形成され、ストライプ状の開口部が形成
    された電流狭窄層と、 前記電流狭窄層上に形成された光ガイド層と、 前記光ガイド層上に、前記開口部に応じてストライプ状
    に形成された第2のクラッド層とを有することを特徴と
    する半導体レーザ装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載の半導体レーザ装置
    において、 前記第2のクラッド層の不純物濃度が1×1017cm-3
    以下であることを特徴とする半導体レーザ装置。
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