JP2001015889A - 光・電気配線基板の製造方法 - Google Patents
光・電気配線基板の製造方法Info
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Abstract
配線の凹凸の影響を受けない光配線層を有する光・電気
配線基板を提供する。 【解決手段】光信号を伝搬させる光配線となっているコ
アを有する光配線層5を平滑な第1の支持基板の上に作
る工程と、該光配線層を第1の支持基板から剥離して、
第1の接着剤7を用いて、平滑な第2の支持基板6へ接
着させる工程と、電気配線8を有する基板表面に第2の
接着剤10を塗布する工程と、第2の支持基板上に接着
させた光配線層の表面を、電気配線を有する基板表面に
塗布した第2の接着剤に接着させる工程と、光配線層上
の第2の支持基板並びに第1の接着剤を剥離する工程
と、光配線層に光部品及び電気部品を搭載するためのパ
ッド並びにビアホールを形成する工程と、を含む。
Description
とが積層されている光・電気配線基板の製造方法に関す
る。
を作るために、CPUのクロック周波数は益々増大する
傾向にあり、現在では1GHzオーダーのものが出現す
るに至っている。この結果、コンピュータの中のプリン
ト基板上の銅による電気配線には高周波電流が流れる部
分が存在することになるので、ノイズの発生により誤動
作が生じたり、また電磁波が発生して周囲に悪影響を与
えることにもなる。
ト基板上の銅による電気配線の一部を光ファイバー又は
光導波路による光配線に置き換え、電気信号の代わりに
光信号を利用することが行われている。なぜなら、光信
号の場合は、ノイズ及び電磁波の発生を抑えられるから
である。
配線と光配線とが同一の基板上で積み重なっている光・
電気配線基板を作ることが望ましい。たとえば、特開平
3−29905号公報にて述べられているように、電気
配線基板上に光ファイバを絶縁膜にて固定させた基板が
提案されている。しかし、光配線として光ファイバを用
いる場合、その屈曲性の限界から、複雑な形状の光配線
には対応しきれず、設計の自由度が低くなってしまい、
高密度配線あるいは基板の小型化に対応できないという
問題がある。
して、いわゆる、光導波路を用いた光・電気配線基板の
構成がいくつか提案されている。光導波路の構成は光信
号が伝搬するコア層が、光信号をコア層に閉じこめるク
ラッド層に埋設されている。コアパターンの形成方法
は、フォトリソグラフィ技術により、メタルマスクを形
成し、ドライエッチングで作製するか、コア材料に感光
性が付与されている場合は、露光、現像処理にて作製で
きる。このため、フォトマスクのパターンを基に光配線
を形成できるため、その設計の自由度は高くなる。ま
た、比較的短距離の伝送にも対応が可能となる。
光導波路を形成する際、光配線層の下地としての電気配
線基板表面は、電気配線が多層化されていることで、非
常に大きな凹凸が形成されている。このため、その表面
直に光導波路を形成すると、その凹凸のために光信号の
伝搬損失が大きくなるという問題点が発生する。
ィルム形状にして、電気配線基板に接着剤にて貼り合わ
せることが提案されている。光配線フィルムをラミネー
タ等で貼り合わせることにより、下地の凹凸による光配
線のうねりの曲率を可能な限り大きくすることにより損
失を抑えることが狙いである。しかし、この場合、完全
には凹凸による損失を低減することはできない。
ムを貼り合わせると、電気配線基板との貼り合わせ精度
が出ないため、レーザ素子や受光素子等の光部品と光配
線との位置精度が低くなり、光軸合わせが困難になる。
化層をコートして、表面を研磨して平滑化する方法も提
案されている。しかし、この方法では、研磨屑の発生に
よる汚染の問題や、基板サイズが大きい場合の研磨量の
精度が出ない等の問題があり、現実的ではない。
の欠点に鑑みなされたもので、電気配線を有する基板の
電気配線の上に、電気配線の凹凸の影響を受けない光配
線層を有する光・電気配線基板を提供することを課題と
する。
題を達成するために、まず請求項1の発明では、電気配
線を有する基板と、その上に光信号を伝搬させる光配線
となっているコアを有する光配線層とを備える光・電気
配線基板において、光信号を伝搬させる光配線となって
いるコアを有する光配線層を平滑な第1の支持基板の上
に作る工程と、該光配線層を第1の支持基板から剥離し
て、第1の接着剤を用いて、平滑な第2の支持基板へ接
着させる工程と、電気配線を有する基板表面に第2の接
着剤を塗布する工程と、第2の支持基板上に接着させた
光配線層の表面を、電気配線を有する基板表面に塗布し
た第2の接着剤に接着させる工程と、光配線層上の第2
の支持基板並びに第1の接着剤を剥離する工程と、光配
線層に光部品及び電気部品を搭載するためのパッド並び
にビアホールを形成する工程と、を含むことを特徴とす
る光・電気配線基板の製造方法としたものである。
持基板として可視光に対し透明性の高い基板を用いるこ
とを特徴とする請求項1記載の光・電気配線基板の製造
方法としたものである。
る基板と、その上に光信号を伝搬させる光配線となって
いるコアを有する光配線層とを備える光・電気配線基板
において、光信号を伝搬させる光配線となっているコア
を有する光配線層を平滑で、可視光に対し透明性の高い
支持基板の上に作る工程と、電気配線を有する基板表面
に接着剤を塗布する工程と、支持基板に作製した光配線
層を、電気配線を有する基板表面に塗布した接着剤に接
着させる工程と、光配線層上の支持基板を剥離する工程
と、光配線層に光部品及び電気部品を搭載するためのパ
ッド並びにビアホールを形成する工程と、を含むことを
特徴とする光・電気配線基板の製造方法としたものであ
る。
配線基板の製造方法の実施形態について、図1〜図3を
用いて説明する。
す。第1の支持基板1であるシリコンウエハ上に剥離層
3として、Cr、Cuの薄膜層をスパッタし、その後、
硫酸銅めっき浴中にてCu層を約1μm 形成した。その
上に、クラッド層2として、ポリイミドOPI−N10
05(日立化成工業(株)製)をスピンコートし、35
0℃にてイミド化させた。このときの膜厚は15μm で
あった(工程(a))。
らず。表面が平滑であり、400℃程度の耐熱性があ
り、堅牢な材料であれば良い。
リイミドOPI−N1305(日立化成工業(株)製)
を同様にスピンコートし、350℃にてイミド化させ
た。このときの膜厚は8μm であった。
トの所定のパターンを形成し、エッチング処理を行い、
Alのメタルマスクを形成した。さらに、酸素ガスを用
い、反応性イオンエッチングにてコア層をエッチング
し、Al膜をエッチング除去して、光配線を形成した
(工程(c))。このとき、光配線と同時に、電気配線
基板8との貼り合わせ精度を高めるためのアライメント
マーク(図示せず)を形成した。
005を同様にコーティングし、イミド化させる。この
ときのクラッド層の膜厚は、コア層光配線上で15μm
であった(工程(d))。
し、光配線層フィルム5を剥離した(工程(e))。
わせる工程を図2に示す。第2の支持基板6として、ガ
ラス基板に第1の接着剤7を1μm 厚にコートし、光配
線層フィルムをラミネータで貼り合わせる。ガラス基板
6と光配線層フィルム5との位置合わせは不要であり、
ラミネータにより光配線層表面は非常に平滑となる。接
着剤の種類により、加熱処理または紫外線照射処理を行
う(工程(f))。
線基板を用いた。その最表面には電気配線9が形成され
ており、その膜厚段差18μm の凹凸が形成されてい
る。電気配線層はポリイミド多層配線基板に限らず、単
層の絶縁基板でも、電気配線と絶縁層が交互に積層され
た多層配線基板でも良い。また、構成材料として、ガラ
ス布に樹脂を含浸させた絶縁基板でも、ポリイミドフィ
ルムでも、セラミック基板でも良い。
として熱可塑性を示す変性ポリイミド樹脂を、電気配線
上に約20μm 形成できるように、塗布、乾燥を行っ
た。
良い。たとえば、エチレン−アクリル酸エステル共重合
体、スチレン−ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ブチ
ラール樹脂、ポリアミド系樹脂、変性ポリイミド樹脂等
があげられる。こられの中で、光・電気配線基板上のハ
ンダ耐熱性を考慮すると、好ましくは、貼り合わせ温度
が250℃から300℃のものが良く、変性ポリイミド
樹脂が最適である。
第1の接着剤ごと剥離する必要があるため、第1の接着
剤と第2の接着剤の光配線層フィルムに対する接着強度
は第2の接着剤のほうが大きくなるように設計する必要
がある。
コーティングした電気配線基板上に設けたアライメント
マーク(図示せず)と、第2の支持基板であるガラス基
板に貼り合わせた光配線層に設けたアライメントマーク
を、ガラス基板越しに合わせ、双方の位置を決めた。
透過性が高く、また、第1の接着剤の厚さも充分に薄い
ため、第2の支持基板裏面から、光配線層のアライメン
トマークと電気配線基板のアライメントマークを見るこ
とが可能である。
ら、250℃、1時間加熱処理を行った(工程
(h))。必要に応じて、雰囲気を減圧して接着を行う
こともできる。また、第2の接着剤が電子線硬化性等で
あれば、第2の支持基板からの電子線等の照射により接
着が可能である。
第1の接着剤ごと剥離して、電気配線基板と光配線層フ
ィルムの貼り合わせが完了した。このとき、光配線層
は、下地の電気配線基板の凹凸の影響を受けず、第2の
支持基板の平滑性を維持しながら接着固定された。
に、光部品や電気部品を搭載するためのパッドと、電気
配線基板との電気的導通を取るためのビアホールを形成
し、本発明による光・電気配線基板を完成させるまでの
工程を図3に示す。
て、電気配線基板8上のアライメントマーク(図示せ
ず)を基準に、ビアホール形成のための孔部を形成す
る。穿孔方法としては、炭酸ガスレーザやUV−YAG
レーザやエキシマレーザ、あるいは、反応性イオンエッ
チングなどのドライエッチングなどを用いることができ
る。この場合、下地の電気配線9が穿孔のストッパの役
割を果たす。
属薄膜を形成する(工程(k))。さらに、フォトレジ
スト12としてPMER(東京応化工業(株)製)を1
0μm 、スピンコータにて塗布し、90℃で乾燥させ
る。所定のパターンを有するフォトマスクを用い、電気
配線基板上に形成したアライメントマーク(図示せず)
を基準に露光、現像処理を行い、ビアホール形成のため
の開口部13、並びに、パッド形成のための開口部14
を作製した。さらに、110℃にてポストベークを行っ
た(工程(l))。
めっきを行った。めっきの膜厚はフォトレジストの膜厚
程度の10μm であった(工程(m))。
て除去し、エッチング液にて金属薄膜11を溶解除去
し、ビアホール15、パッド16を作製した。これによ
り、本発明による光・電気配線基板が完成した(工程
(n))。
配線基板の製造方法の実施形態について、図4〜図5を
用いて説明する。
板21であるガラス基板上に剥離層23として、Cr、
Cuの薄膜層をスパッタし、その後、硫酸銅めっき浴中
にてCu層を約1μm 形成した。この金属薄膜層に、定
法であるフォトエッチング法により所定の位置に、支持
基板21との位置決めを行うアライメントマーク(図示
せず)を形成した。
ミドOPI−N1005(日立化成工業(株)製)をス
ピンコートし、350℃にてイミド化させた。このとき
の膜厚は15μm であった(工程(o))。
が平滑であり、400℃程度の耐熱性があり、堅牢であ
り、かつ、可視光に対し透明性の高い材料であれば良
い。
ポリイミドOPI−N1305(日立化成工業(株)
製)を同様にスピンコートし、350℃にてイミド化さ
せた。このときの膜厚は8μm であった。
トの所定のパターンを形成し、エッチング処理を行い、
Alのメタルマスクを形成した。さらに、酸素ガスを用
い、反応性イオンエッチングにてコア層をエッチング
し、Al膜をエッチング除去して、光配線を形成した
(工程(q))。
005を同様にコーティングし、イミド化させ、光配線
層25が完成した。このときのクラッド層の膜厚は、コ
ア層光配線上で15μmであった(工程(r))。
わせる工程を図5に示す。
配線基板を用いた。その最表面には電気配線26が形成
されており、その膜厚段差18μm の凹凸が形成されて
いる。電気配線層はポリイミド多層配線基板に限らず、
単層の絶縁基板でも、電気配線と絶縁層が交互に積層さ
れた多層配線基板でも良い。また、構成材料として、ガ
ラス布に樹脂を含浸させた絶縁基板でも、ポリイミドフ
ィルムでも、セラミック基板でも良い。
熱可塑性を示す変性ポリイミド樹脂を、電気配線上に約
20μm 形成できるように、塗布、乾燥を行った。
たとえば、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、ス
チレン−ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ブチラール
樹脂、ポリアミド系樹脂、変性ポリイミド樹脂等があげ
られる。こられの中で、光・電気配線基板上のハンダ耐
熱性を考慮すると、好ましくは、貼り合わせ温度が25
0℃から300℃のものが良く、変性ポリイミド樹脂が
最適である。
ィングした電気配線基板上に設けたアライメントマーク
(図示せず)と、支持基板であるガラス基板に設けたア
ライメントマークを、ガラス基板越しに合わせ、双方の
位置を決めた。
過性が高いため、支持基板裏面から、光配線層のアライ
メントマークと電気配線基板のアライメントマークを見
ることが可能である。
50℃、1時間加熱処理を行った(工程(t))。必要
に応じて、雰囲気を減圧して接着を行うこともできる。
また、接着剤が電子線硬化性等であれば、支持基板から
の電子線等の照射により接着が可能である。
剥離層23を溶解除去し、支持基板21を剥離して、電
気配線基板と光配線層の貼り合わせが完了した。このと
き、光配線層は、下地の電気配線基板の凹凸の影響を受
けず、第3の支持基板の平滑性を維持しながら接着固定
された。
に、光部品や電気部品を搭載するためのパッドと、電気
配線基板との電気的導通を取るためのビアホールを形成
し、本発明による光・電気配線基板を完成させるまでの
工程は、先に述べた請求項1の実施形態のうち、図3の
工程(j)〜(n)と同じため省略する。
明には、以下の効果がある。
または支持基板に固定して、光配線層が平滑な状態を保
ちながら電気配線基板と貼り合わせることができるた
め、下地となる電気配線層表面の凹凸に影響を受けず、
光信号の伝搬損失を非常に小さく抑えることができる。
透明性が高い材料を用いるため、光配線層の接着面と反
対の面から電気配線基板と光配線層のアライメントマー
クを読みとることが可能なため、精度よく貼り合わせを
行う。この結果、光配線と光部品搭載用パッド間の位置
が精度良く決めることができる。
て、光配線層を形成する工程を示す説明図。
て、光配線層フィルムと電気配線基板とを貼り合わせる
工程を示す説明図。
て、パッド並びにビアホールを形成する工程を示す説明
図。
て、光配線層を形成する工程を示す説明図。
て、光配線層フィルムと電気配線基板とを貼り合わせる
工程を示す説明図。
Claims (3)
- 【請求項1】電気配線を有する基板と、その上に光信号
を伝搬させる光配線となっているコアを有する光配線層
とを備える光・電気配線基板において、 光信号を伝搬させる光配線となっているコアを有する光
配線層を平滑な第1の支持基板の上に作る工程と、 該光配線層を第1の支持基板から剥離して、第1の接着
剤を用いて、平滑な第2の支持基板へ接着させる工程
と、 電気配線を有する基板表面に第2の接着剤を塗布する工
程と、 第2の支持基板上に接着させた光配線層の表面を、電気
配線を有する基板表面に塗布した第2の接着剤に接着さ
せる工程と、 光配線層上の第2の支持基板並びに第1の接着剤を剥離
する工程と、 光配線層に光部品及び電気部品を搭載するためのパッド
並びにビアホールを形成する工程と、 を含むことを特徴とする光・電気配線基板の製造方法。 - 【請求項2】平滑な第2の支持基板として可視光に対し
透明性の高い基板を用いることを特徴とする請求項1記
載の光・電気配線基板の製造方法。 - 【請求項3】電気配線を有する基板と、その上に光信号
を伝搬させる光配線となっているコアを有する光配線層
とを備える光・電気配線基板において、 光信号を伝搬させる光配線となっているコアを有する光
配線層を平滑で、可視光に対し透明性の高い支持基板の
上に作る工程と、 電気配線を有する基板表面に接着剤を塗布する工程と、 支持基板に作製した光配線層を、電気配線を有する基板
表面に塗布した第2の接着剤に接着させる工程と、 光配線層上の支持基板を剥離する工程と、 光配線層に光部品及び電気部品を搭載するためのパッド
並びにビアホールを形成する工程と、 を含むことを特徴とする光・電気配線基板の製造方法。
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