JP2001085788A - 面発光型半導体レーザ素子及び面発光型半導体レーザアレイ - Google Patents
面発光型半導体レーザ素子及び面発光型半導体レーザアレイInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 素子の発熱や動作電圧の上昇が抑制された面
発光型半導体レーザ素子及び面発光型半導体レーザアレ
イを提供する。 【解決手段】 半導体基板10上に下部反射鏡層構造1
1と上部反射鏡層構造15がこの順に形成され、各反射
鏡層構造11、15の間には活性層12及び電流狭窄層
14が介装され、上部反射鏡層構造15から下層に向っ
て少なくとも電流狭窄層14の下端面に至るまでの領域
は柱状のメサ20となっていて、メサ20の上端面20
aの面積は、電流狭窄層14の近傍におけるメサ20の
断面積より大きい。
発光型半導体レーザ素子及び面発光型半導体レーザアレ
イを提供する。 【解決手段】 半導体基板10上に下部反射鏡層構造1
1と上部反射鏡層構造15がこの順に形成され、各反射
鏡層構造11、15の間には活性層12及び電流狭窄層
14が介装され、上部反射鏡層構造15から下層に向っ
て少なくとも電流狭窄層14の下端面に至るまでの領域
は柱状のメサ20となっていて、メサ20の上端面20
aの面積は、電流狭窄層14の近傍におけるメサ20の
断面積より大きい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信等の光源と
して好適に用いられる面発光型半導体レーザ素子及び面
発光型半導体レーザアレイに関する。
して好適に用いられる面発光型半導体レーザ素子及び面
発光型半導体レーザアレイに関する。
【0002】
【従来の技術】基板と垂直な方向にレーザ光を出射する
面発光型レーザ(素子)は、出射ビームの形状が円形で
あるために光ファイバとの接続が容易であり、又、共振
器の長さを短くして単一モード光を発振できることか
ら、近年、光ファイバを用いたデータ通信(光インター
コネクション)や光コンピュータ用の光源として注目さ
れている。又、この面発光型レーザ素子は活性層の領域
が小さいため、しきい値電流を低く(〜数mA)するこ
とができる。さらに、この素子を多数並べてアレイ化し
たものは、高密度な集積デバイスとしての応用が期待さ
れている。
面発光型レーザ(素子)は、出射ビームの形状が円形で
あるために光ファイバとの接続が容易であり、又、共振
器の長さを短くして単一モード光を発振できることか
ら、近年、光ファイバを用いたデータ通信(光インター
コネクション)や光コンピュータ用の光源として注目さ
れている。又、この面発光型レーザ素子は活性層の領域
が小さいため、しきい値電流を低く(〜数mA)するこ
とができる。さらに、この素子を多数並べてアレイ化し
たものは、高密度な集積デバイスとしての応用が期待さ
れている。
【0003】このような面発光型レーザ素子の例として
は、図4に示すように、n型GaAs基板100(厚み
約150μm)上に、25対のn型Al0.2Ga0.8As
層/n型Al0.9Ga0.1As層から成る下部反射鏡層構
造110、量子井戸構造をなすGaAs活性層120、
電流狭窄層140、及び23対のp型Al0.2Ga0.8A
s層/p型Al0.9Ga0.1As層から成る上部反射鏡層
構造150がこの順に積層されたものが知られている。
そして、上部反射鏡層構造150から下層に向って電流
狭窄層140の下端面(電流狭窄層140と活性層12
0の界面)に至るまでの領域は円柱状のメサ(直径30
μm)200となっていて、メサの上端面200aには
リング状のp型電極160(幅5μm、外径約30μ
m)がメサ200と同心に形成され、基板100の裏面
にはn型電極180が配設されている。
は、図4に示すように、n型GaAs基板100(厚み
約150μm)上に、25対のn型Al0.2Ga0.8As
層/n型Al0.9Ga0.1As層から成る下部反射鏡層構
造110、量子井戸構造をなすGaAs活性層120、
電流狭窄層140、及び23対のp型Al0.2Ga0.8A
s層/p型Al0.9Ga0.1As層から成る上部反射鏡層
構造150がこの順に積層されたものが知られている。
そして、上部反射鏡層構造150から下層に向って電流
狭窄層140の下端面(電流狭窄層140と活性層12
0の界面)に至るまでの領域は円柱状のメサ(直径30
μm)200となっていて、メサの上端面200aには
リング状のp型電極160(幅5μm、外径約30μ
m)がメサ200と同心に形成され、基板100の裏面
にはn型電極180が配設されている。
【0004】ここで、上記したメサ200は、基板10
0上に上記各層を積層した後、反応性イオンビームエッ
チング(RIBE)等のドライエッチングを行うことに
より形成されている。そして、電流狭窄層140は、p
型Al0.98Ga0.02As層から成る前駆体をメサとした
後、この前駆体を水蒸気雰囲気中(例えば400℃×10
分)でその側端から芯部に向かって酸化させて絶縁層1
40aとし、該芯部に未酸化のAlGaAsから成る導
電層140bを残存させることにより形成されている。
0上に上記各層を積層した後、反応性イオンビームエッ
チング(RIBE)等のドライエッチングを行うことに
より形成されている。そして、電流狭窄層140は、p
型Al0.98Ga0.02As層から成る前駆体をメサとした
後、この前駆体を水蒸気雰囲気中(例えば400℃×10
分)でその側端から芯部に向かって酸化させて絶縁層1
40aとし、該芯部に未酸化のAlGaAsから成る導
電層140bを残存させることにより形成されている。
【0005】この面発光型レーザ素子の場合、レーザ光
(850nm帯)は、メサ上端面200aにおけるp型
電極が形成されていない中心面(光取出し面)から出射
するようになっている。又、各反射鏡層構造110、1
50で構成される共振器長が短いため、単一モード光を
発振し易くなっている。さらに、電流狭窄層140にお
ける導電層140bに電流が集中して注入されるため、
しきい値電流が低減する。なお、素子の表面には、Si
Nx膜190によるパッシベーション処理が施されてい
る。
(850nm帯)は、メサ上端面200aにおけるp型
電極が形成されていない中心面(光取出し面)から出射
するようになっている。又、各反射鏡層構造110、1
50で構成される共振器長が短いため、単一モード光を
発振し易くなっている。さらに、電流狭窄層140にお
ける導電層140bに電流が集中して注入されるため、
しきい値電流が低減する。なお、素子の表面には、Si
Nx膜190によるパッシベーション処理が施されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した面
発光型レーザ素子の場合、レーザ光は上部及び下部反射
膜層構造の間で基板と垂直な方向に共振し、この方向か
ら出射するようになっている。このとき、基板の裏面側
からレーザ光を取り出すとレーザ光が基板に吸収されて
光出力が低下する。従って、上部反射膜層構造の反射率
を下部反射膜層構造の反射率より小さくして、メサの上
端面側からレーザ光を取り出す必要があるが、そのため
には当該メサの上端面に形成される電極をリング状と
し、上述の如く該リングの中心孔をレーザ光の取り出し
面(窓)とすることが必要となる。
発光型レーザ素子の場合、レーザ光は上部及び下部反射
膜層構造の間で基板と垂直な方向に共振し、この方向か
ら出射するようになっている。このとき、基板の裏面側
からレーザ光を取り出すとレーザ光が基板に吸収されて
光出力が低下する。従って、上部反射膜層構造の反射率
を下部反射膜層構造の反射率より小さくして、メサの上
端面側からレーザ光を取り出す必要があるが、そのため
には当該メサの上端面に形成される電極をリング状と
し、上述の如く該リングの中心孔をレーザ光の取り出し
面(窓)とすることが必要となる。
【0007】しかしながら、メサの上端面に接続される
リング状電極の大きさには、次のような制約がある。つ
まり、電極の外径はメサの径より大きくすることはでき
ず、一方、レーザ光の取り出し窓を確保するため、電極
の内径は一定以上の大きさにする必要があるということ
である。そして、このような制約が存在するために、電
極の幅を広げてメサとの接触面積を大きくすることには
限界があり、その結果、両者のコンタクト抵抗の増大、
ひいてはレーザ素子の発熱や動作電圧の上昇を招いてい
る。さらに、素子の動作電圧が上昇した場合には、その
電力消費が増大するという問題が生じる。
リング状電極の大きさには、次のような制約がある。つ
まり、電極の外径はメサの径より大きくすることはでき
ず、一方、レーザ光の取り出し窓を確保するため、電極
の内径は一定以上の大きさにする必要があるということ
である。そして、このような制約が存在するために、電
極の幅を広げてメサとの接触面積を大きくすることには
限界があり、その結果、両者のコンタクト抵抗の増大、
ひいてはレーザ素子の発熱や動作電圧の上昇を招いてい
る。さらに、素子の動作電圧が上昇した場合には、その
電力消費が増大するという問題が生じる。
【0008】本発明は、面発光型レーザ素子における上
記した問題を解決し、メサの上端面の面積を大きくして
当該メサと電極との接触面積を増大させ、素子の発熱や
動作電圧の上昇を抑制せしめた面発光型レーザ素子及び
面発光型レーザアレイの提供を目的とする。
記した問題を解決し、メサの上端面の面積を大きくして
当該メサと電極との接触面積を増大させ、素子の発熱や
動作電圧の上昇を抑制せしめた面発光型レーザ素子及び
面発光型レーザアレイの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、メサの上端面
の面積を大きくしてその上に形成されるリング状電極の
外径を大きくすることにより、電極の幅を広くしてメサ
との接触面積を増大させ、コンタクト抵抗を低減するこ
とを技術思想とする。ここで、メサの上端面の面積を大
きくするためにメサ全体の径を大きくすると、当該メサ
において電流狭窄層に転化する前駆体層の径も必然的に
大きくなる。そして、この場合には、電流狭窄層を形成
させるために必要な前駆体層の酸化処理時間が長くな
り、生産性の低下を招く虞がある。しかも、前記酸化処
理時間が長くなると、酸化の進行状態の制御が難しくな
るので、得られた電流狭窄層の特性にばらつきが生じる
虞がある。
の面積を大きくしてその上に形成されるリング状電極の
外径を大きくすることにより、電極の幅を広くしてメサ
との接触面積を増大させ、コンタクト抵抗を低減するこ
とを技術思想とする。ここで、メサの上端面の面積を大
きくするためにメサ全体の径を大きくすると、当該メサ
において電流狭窄層に転化する前駆体層の径も必然的に
大きくなる。そして、この場合には、電流狭窄層を形成
させるために必要な前駆体層の酸化処理時間が長くな
り、生産性の低下を招く虞がある。しかも、前記酸化処
理時間が長くなると、酸化の進行状態の制御が難しくな
るので、得られた電流狭窄層の特性にばらつきが生じる
虞がある。
【0010】このようなことから、本発明は、上部電極
が形成されるメサの上端面の面積のみを実質的に大きく
し、一方で、電流狭窄層の近傍におけるメサの断面積を
大きくさせないことで、このような問題を解決するに至
った。上記した目的を達成するために、請求項1記載の
本発明に係る面発光型半導体レーザ素子は、半導体基板
上に下部反射鏡層構造と上部反射鏡層構造がこの順に形
成され、各反射鏡層構造の間には活性層及び電流狭窄層
が介装され、前記上部反射鏡層構造から下層に向って少
なくとも前記電流狭窄層の下端面に至るまでの領域は柱
状のメサとなっていて、前記メサの上端面の面積は、前
記電流狭窄層の近傍におけるメサの断面積より大きいこ
とを特徴とする。
が形成されるメサの上端面の面積のみを実質的に大きく
し、一方で、電流狭窄層の近傍におけるメサの断面積を
大きくさせないことで、このような問題を解決するに至
った。上記した目的を達成するために、請求項1記載の
本発明に係る面発光型半導体レーザ素子は、半導体基板
上に下部反射鏡層構造と上部反射鏡層構造がこの順に形
成され、各反射鏡層構造の間には活性層及び電流狭窄層
が介装され、前記上部反射鏡層構造から下層に向って少
なくとも前記電流狭窄層の下端面に至るまでの領域は柱
状のメサとなっていて、前記メサの上端面の面積は、前
記電流狭窄層の近傍におけるメサの断面積より大きいこ
とを特徴とする。
【0011】又、請求項1に記載の面発光型半導体レー
ザ素子における前記下部反射鏡層構造から前記上部反射
鏡層構造に至る積層構造が、同一の半導体基板上に複数
個集積された面発光型半導体レーザアレイが提供される
(請求項2)。
ザ素子における前記下部反射鏡層構造から前記上部反射
鏡層構造に至る積層構造が、同一の半導体基板上に複数
個集積された面発光型半導体レーザアレイが提供される
(請求項2)。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る面発光型レー
ザ素子を図1に基づいて説明する。図1において、面発
光型レーザ素子1は、n型GaAsから成る半導体基板
10(厚み約150μm)上に、25対のn型Al0.2
Ga0.8As層/n型Al0. 9Ga0.1As層から成る下
部DBRミラー(下部反射鏡層構造)11、及び23対
のp型Al0.2Ga0.8As層/p型Al0.9Ga0.1As
層から成る上部DBRミラー(上部反射鏡層構造)15
がこの順に形成されている。そして、各DBRミラー1
1、15の間には、下層側から量子井戸構造をなすGa
As活性層12、電流狭窄層14がこの順に介装され、
全体として半導体の層構造が構成されている。
ザ素子を図1に基づいて説明する。図1において、面発
光型レーザ素子1は、n型GaAsから成る半導体基板
10(厚み約150μm)上に、25対のn型Al0.2
Ga0.8As層/n型Al0. 9Ga0.1As層から成る下
部DBRミラー(下部反射鏡層構造)11、及び23対
のp型Al0.2Ga0.8As層/p型Al0.9Ga0.1As
層から成る上部DBRミラー(上部反射鏡層構造)15
がこの順に形成されている。そして、各DBRミラー1
1、15の間には、下層側から量子井戸構造をなすGa
As活性層12、電流狭窄層14がこの順に介装され、
全体として半導体の層構造が構成されている。
【0013】そして、上部DBRミラー11から下層に
向って電流狭窄層14の下端面(電流狭窄層14と活性
層12の界面)に至るまでの領域は、下に向って縮径す
る逆円錐台状のメサ20(上端面の直径50μm、基部
の直径30μm、メサの高さ3.1μm)となってい
る。メサの上端面20aにはリング状のp型電極16
(幅15μm、外径約50μm)がメサ20と同心状に
形成され、半導体基板10の裏面にはn型電極18が配
設されている。なお、面発光型レーザ素子1の表面全体
には、SiNx膜70によるパッシベーション処理が施
されている。
向って電流狭窄層14の下端面(電流狭窄層14と活性
層12の界面)に至るまでの領域は、下に向って縮径す
る逆円錐台状のメサ20(上端面の直径50μm、基部
の直径30μm、メサの高さ3.1μm)となってい
る。メサの上端面20aにはリング状のp型電極16
(幅15μm、外径約50μm)がメサ20と同心状に
形成され、半導体基板10の裏面にはn型電極18が配
設されている。なお、面発光型レーザ素子1の表面全体
には、SiNx膜70によるパッシベーション処理が施
されている。
【0014】本発明に適用できる半導体材料は、上述の
GaAs系化合物半導体に限られるものではなく、例え
ばInP系化合物半導体も用いることができる。下部反
射鏡層構造11及び上部反射鏡層構造15は、レーザ反
射鏡となって共振器を構成し、上述の如く屈折率の異な
る2種類の半導体膜(AlGaAs層)を交互に積層し
て形成することができる。この場合、各半導体膜の光学
的厚みをλ/4n(λ:レーザ出力光の波長、n:屈折
率)とすればよい。そして、上部反射鏡層構造15の反
射率を下部反射鏡層構造11の反射率に比べて低くする
ことにより、メサの上端面20a側からレーザ光を取り
出すことができる。又、各反射鏡層構造11、15は、
レーザの極性に応じてn型又はp型半導体とするのが好
ましく、例えば、図1のレーザ構造の場合には、下部反
射鏡層構造11をn型に、上部反射鏡層構造15をp型
にすればよい。なお、後述する電流狭窄層14を形成す
る際に各反射鏡層構造11、15が酸化しないよう、半
導体膜を構成するAlGaAs中のAl組成比を低くす
るとよい。さらに、上記した半導体多層膜に代えて、誘
電体多層膜や金属薄膜で反射鏡層構造を形成してもよ
い。
GaAs系化合物半導体に限られるものではなく、例え
ばInP系化合物半導体も用いることができる。下部反
射鏡層構造11及び上部反射鏡層構造15は、レーザ反
射鏡となって共振器を構成し、上述の如く屈折率の異な
る2種類の半導体膜(AlGaAs層)を交互に積層し
て形成することができる。この場合、各半導体膜の光学
的厚みをλ/4n(λ:レーザ出力光の波長、n:屈折
率)とすればよい。そして、上部反射鏡層構造15の反
射率を下部反射鏡層構造11の反射率に比べて低くする
ことにより、メサの上端面20a側からレーザ光を取り
出すことができる。又、各反射鏡層構造11、15は、
レーザの極性に応じてn型又はp型半導体とするのが好
ましく、例えば、図1のレーザ構造の場合には、下部反
射鏡層構造11をn型に、上部反射鏡層構造15をp型
にすればよい。なお、後述する電流狭窄層14を形成す
る際に各反射鏡層構造11、15が酸化しないよう、半
導体膜を構成するAlGaAs中のAl組成比を低くす
るとよい。さらに、上記した半導体多層膜に代えて、誘
電体多層膜や金属薄膜で反射鏡層構造を形成してもよ
い。
【0015】活性層12は、電子と正孔の再結合により
発光を生じさせるものであり、特に量子井戸構造とする
と、しきい値をより低くすることができるので好まし
い。なお、活性層12の上層及び下層に該活性層12よ
りバンドギャップが大きく屈折率が小さいクラッド層を
適宜形成し、活性層に電子や光を閉じ込めるようにして
もよい。活性層12(及びクラッド層)としては、例え
ば850nmで発光させる場合にはGaAs半導体を用
いればよい。また、クラッド層を形成する場合は、例え
ばこれに少量のAlをドープし、活性層に比べてバンド
ギャップを大きくすればよい。
発光を生じさせるものであり、特に量子井戸構造とする
と、しきい値をより低くすることができるので好まし
い。なお、活性層12の上層及び下層に該活性層12よ
りバンドギャップが大きく屈折率が小さいクラッド層を
適宜形成し、活性層に電子や光を閉じ込めるようにして
もよい。活性層12(及びクラッド層)としては、例え
ば850nmで発光させる場合にはGaAs半導体を用
いればよい。また、クラッド層を形成する場合は、例え
ばこれに少量のAlをドープし、活性層に比べてバンド
ギャップを大きくすればよい。
【0016】電流狭窄層14は、逆円錐台状をなし、芯
部が導電層14bで、その外周部が絶縁層14aになっ
ている同心状の環状構造になっていて、この導電層14
bに電流が集中して注入されるため、しきい値電流が低
減する。そして、例えば含Al化合物半導体層を前駆体
層とし、これをメサとした後にその側端から芯部に向っ
て酸化を進行させてAl酸化物から成る絶縁層14aに
転化させ、芯部には未酸化の含Al化合物半導体層を残
存させて導電層14bとする。含Al化合物半導体層と
しては、例えばAlAs層や高Al組成のAlGaAs
層を挙げることができる。なお、この実施形態において
は、p型Al0.98Ga0.02As層を含Al化合物半導体
層(前駆体層)として用いている。
部が導電層14bで、その外周部が絶縁層14aになっ
ている同心状の環状構造になっていて、この導電層14
bに電流が集中して注入されるため、しきい値電流が低
減する。そして、例えば含Al化合物半導体層を前駆体
層とし、これをメサとした後にその側端から芯部に向っ
て酸化を進行させてAl酸化物から成る絶縁層14aに
転化させ、芯部には未酸化の含Al化合物半導体層を残
存させて導電層14bとする。含Al化合物半導体層と
しては、例えばAlAs層や高Al組成のAlGaAs
層を挙げることができる。なお、この実施形態において
は、p型Al0.98Ga0.02As層を含Al化合物半導体
層(前駆体層)として用いている。
【0017】なお、メサが逆円錐台状になっている場
合、電流狭窄層14の芯部に形成される導電層14bも
逆円錐台状になるが、実際の電流狭窄効果は導電層14
bのうち最も縮径した部分(下端面)で生じるので、導
電層14bがこのように形成されていても差し支えな
い。p型電極16は、例えばAu-Zn合金、Ti/Pt
/Au、又はCr/Auを蒸着して形成することができ
る。又、n型電極18は、例えばAu-Ge合金、Au-
Sn合金等で形成することができる。そして、上述の半
導体層構造のうち、p型電極16を形成する側の面(こ
の実施形態ではメサの上端面20a)にp型化合物半導
体から成るコンタクト層16を適宜形成してもよい。こ
のようにすると、電極16と半導体構造との間で低抵抗
なオーミックコンタクトを実現することができる。これ
らのコンタクト層は、例えば、GaAs半導体にそれぞ
れZn、Cd、Be、Mg、C等のp型ドーパントをド
ープして形成することができる。
合、電流狭窄層14の芯部に形成される導電層14bも
逆円錐台状になるが、実際の電流狭窄効果は導電層14
bのうち最も縮径した部分(下端面)で生じるので、導
電層14bがこのように形成されていても差し支えな
い。p型電極16は、例えばAu-Zn合金、Ti/Pt
/Au、又はCr/Auを蒸着して形成することができ
る。又、n型電極18は、例えばAu-Ge合金、Au-
Sn合金等で形成することができる。そして、上述の半
導体層構造のうち、p型電極16を形成する側の面(こ
の実施形態ではメサの上端面20a)にp型化合物半導
体から成るコンタクト層16を適宜形成してもよい。こ
のようにすると、電極16と半導体構造との間で低抵抗
なオーミックコンタクトを実現することができる。これ
らのコンタクト層は、例えば、GaAs半導体にそれぞ
れZn、Cd、Be、Mg、C等のp型ドーパントをド
ープして形成することができる。
【0018】上記半導体構造における各層は、例えば、
分子線エピタキシ法(MBE)や、有機金属を用いた化
学気相成長法(MOCVD)によって形成すればよい。
この面発光型レーザ素子1は、上述の如くメサの上端面
20aの面積が電流狭窄層14の近傍におけるメサ20
の断面積より大きくなっているという特徴を有してい
る。ここで、電流狭窄層の近傍におけるメサの断面積と
は、電流狭窄層14の上端面から下端面に至る領域にお
けるメサ20の断面積をいう。そして、この部分のメサ
の垂直方向で断面積が一定でない場合は、その中で断面
積が最も小さくなっている部分の値を採用することとす
る。例えば、上述の如くこの部分が円錐台状になってい
る場合は、底面部分(電流狭窄層14の下端面)におけ
るメサ20の断面積とする。
分子線エピタキシ法(MBE)や、有機金属を用いた化
学気相成長法(MOCVD)によって形成すればよい。
この面発光型レーザ素子1は、上述の如くメサの上端面
20aの面積が電流狭窄層14の近傍におけるメサ20
の断面積より大きくなっているという特徴を有してい
る。ここで、電流狭窄層の近傍におけるメサの断面積と
は、電流狭窄層14の上端面から下端面に至る領域にお
けるメサ20の断面積をいう。そして、この部分のメサ
の垂直方向で断面積が一定でない場合は、その中で断面
積が最も小さくなっている部分の値を採用することとす
る。例えば、上述の如くこの部分が円錐台状になってい
る場合は、底面部分(電流狭窄層14の下端面)におけ
るメサ20の断面積とする。
【0019】メサの形状が上述のようになっている場
合、メサの上端面20aに形成されるp型電極16の外
径は大きくなり、従ってレーザ光の出射窓の大きさを一
定とした場合には電極の幅を広くすることができるの
で、電極とメサの接触面積を増大させ、両者のコンタク
ト抵抗の低下、ひいてはレーザ素子の発熱や動作電圧の
上昇を抑制することができる。例えば上述の実施形態に
おいて、p型電極16の外径は約50μmであり、従来
のレーザ素子におけるp型電極の外径(約30μm)よ
り大きく、又、電極の幅は15μmであり、従来の電極
(5μm)より広い。そのため、電極16とメサ上端面
20aとの接触面積は従来の場合に比べて約4倍に増大
している。
合、メサの上端面20aに形成されるp型電極16の外
径は大きくなり、従ってレーザ光の出射窓の大きさを一
定とした場合には電極の幅を広くすることができるの
で、電極とメサの接触面積を増大させ、両者のコンタク
ト抵抗の低下、ひいてはレーザ素子の発熱や動作電圧の
上昇を抑制することができる。例えば上述の実施形態に
おいて、p型電極16の外径は約50μmであり、従来
のレーザ素子におけるp型電極の外径(約30μm)よ
り大きく、又、電極の幅は15μmであり、従来の電極
(5μm)より広い。そのため、電極16とメサ上端面
20aとの接触面積は従来の場合に比べて約4倍に増大
している。
【0020】一方、上記した電流狭窄層14の近傍にお
けるメサ20の断面積は、メサ上端面の面積に比べると
小さく、従来のレーザ素子における値と同様にすること
ができる。この場合、電流狭窄層14に転化する前駆体
の径もメサ上端面の径に比べて小さいので、電流狭窄層
を形成させるための前駆体層の酸化処理時間を長くする
必要はなく、生産性が低下することがない。又、前記酸
化処理時間を長くしなくてもよいため、酸化の進行状態
の制御を従来のレーザ素子の製造と同様に行うことがで
き、得られた電流狭窄層の特性にばらつきが生じること
が抑制される。
けるメサ20の断面積は、メサ上端面の面積に比べると
小さく、従来のレーザ素子における値と同様にすること
ができる。この場合、電流狭窄層14に転化する前駆体
の径もメサ上端面の径に比べて小さいので、電流狭窄層
を形成させるための前駆体層の酸化処理時間を長くする
必要はなく、生産性が低下することがない。又、前記酸
化処理時間を長くしなくてもよいため、酸化の進行状態
の制御を従来のレーザ素子の製造と同様に行うことがで
き、得られた電流狭窄層の特性にばらつきが生じること
が抑制される。
【0021】なお、メサ20の形状は、上述の逆円錐台
状に限られることはなく、例えばメサの上端面がフラン
ジ状に拡径され、その下層の電流狭窄層を含む領域が前
記上端面より小径の円柱状に形成されていてもよい。そ
して、このようにして得られた面発光型レーザ素子1
は、850nm帯のレーザ光を低しきい値(2mA)
で、かつ、低い動作電圧(1.95V)で出力すること
ができる。
状に限られることはなく、例えばメサの上端面がフラン
ジ状に拡径され、その下層の電流狭窄層を含む領域が前
記上端面より小径の円柱状に形成されていてもよい。そ
して、このようにして得られた面発光型レーザ素子1
は、850nm帯のレーザ光を低しきい値(2mA)
で、かつ、低い動作電圧(1.95V)で出力すること
ができる。
【0022】次に、面発光型レーザ素子1を製造する方
法について説明する。まず、n型GaAsから成る半導
体基板10上に例えばMBEにより上記各層11、1
2、24、15を順に積層する(前駆体層24は電流狭
窄層14に転化する)。そして、この積層構造Aの最表
面となる上部反射鏡層構造15の上にレジストを塗布
し、例えばフォトリソグラフィによって、目的とするメ
サの上端面形状と同一形状をしたレジストパターン60
を形成する(図2(a))。
法について説明する。まず、n型GaAsから成る半導
体基板10上に例えばMBEにより上記各層11、1
2、24、15を順に積層する(前駆体層24は電流狭
窄層14に転化する)。そして、この積層構造Aの最表
面となる上部反射鏡層構造15の上にレジストを塗布
し、例えばフォトリソグラフィによって、目的とするメ
サの上端面形状と同一形状をしたレジストパターン60
を形成する(図2(a))。
【0023】次に、例えばRIBE等の指向性をもった
ドライエッチングにより、メサを形成する。この場合、
ビームBの照射方向と所定の角度θをもって上述の積層
構造Aをエッチング装置に設置し、入射角θでビームB
を照射していく(図2(b))。そして、上部反射鏡層
構造15から下層に向って前駆体層24(電流狭窄層と
なる)の下端面24aに至るまでの深さの部分を選択的
にエッチング除去する。なお、前駆体層24とその下層
の活性層12との間に別の層が形成されている場合、こ
の層を含めてエッチングしてもよく、またこの層はエッ
チングしなくともよい。要は前駆体層24をエッチング
してメサとし、その側端から後述する酸化処理を行うこ
とができればよい。
ドライエッチングにより、メサを形成する。この場合、
ビームBの照射方向と所定の角度θをもって上述の積層
構造Aをエッチング装置に設置し、入射角θでビームB
を照射していく(図2(b))。そして、上部反射鏡層
構造15から下層に向って前駆体層24(電流狭窄層と
なる)の下端面24aに至るまでの深さの部分を選択的
にエッチング除去する。なお、前駆体層24とその下層
の活性層12との間に別の層が形成されている場合、こ
の層を含めてエッチングしてもよく、またこの層はエッ
チングしなくともよい。要は前駆体層24をエッチング
してメサとし、その側端から後述する酸化処理を行うこ
とができればよい。
【0024】そして、メサの中心軸Lの周りに積層構造
Aを回転させながらエッチングを続けることにより、そ
の母線が底面に対して角度θをなす逆円錐台形状のメサ
を形成する。ここで、エッチングは積層構造Aの最表面
の上部反射鏡層構造15から一定の深さで進行するた
め、半導体基板10の表面と平行になるようにして活性
層12が表出する。なお、この実施形態において、メサ
は逆円錐台状に形成されているが、これに制限されるこ
とはなく、例えば逆四角錐台や逆三角錐台に形成しても
よい。
Aを回転させながらエッチングを続けることにより、そ
の母線が底面に対して角度θをなす逆円錐台形状のメサ
を形成する。ここで、エッチングは積層構造Aの最表面
の上部反射鏡層構造15から一定の深さで進行するた
め、半導体基板10の表面と平行になるようにして活性
層12が表出する。なお、この実施形態において、メサ
は逆円錐台状に形成されているが、これに制限されるこ
とはなく、例えば逆四角錐台や逆三角錐台に形成しても
よい。
【0025】さらに、メサを形成した積層構造Aに対し
て酸化処理を施し、前駆体層24のみをメサの側端から
選択的に酸化させて電流狭窄層14に転化させる(図2
(c))。酸化処理としては、上述のように、例えば水
蒸気酸化が好適であり、水蒸気の露点、熱処理温度、及
び処理時間等を変えることによって、酸化の速度や酸化
の度合いを変化させることができる。水蒸気酸化として
は、例えば400℃で10分間の処理を行えばよい。
て酸化処理を施し、前駆体層24のみをメサの側端から
選択的に酸化させて電流狭窄層14に転化させる(図2
(c))。酸化処理としては、上述のように、例えば水
蒸気酸化が好適であり、水蒸気の露点、熱処理温度、及
び処理時間等を変えることによって、酸化の速度や酸化
の度合いを変化させることができる。水蒸気酸化として
は、例えば400℃で10分間の処理を行えばよい。
【0026】次に、この積層構造Aの表面全体に、Si
Nx膜70によるパッシベーション処理を施し、例えば
フォトリソグラフィによって、後述するリング状電極用
のレジストパターン80を形成し、さらに例えばRIE
(反応性イオンエッチング)等のドライエッチングによ
り、リング状電極が形成される部分のSiNx膜を除去
する(図2(d))。
Nx膜70によるパッシベーション処理を施し、例えば
フォトリソグラフィによって、後述するリング状電極用
のレジストパターン80を形成し、さらに例えばRIE
(反応性イオンエッチング)等のドライエッチングによ
り、リング状電極が形成される部分のSiNx膜を除去
する(図2(d))。
【0027】そして、リフトオフ法を適用して、上記し
たメサ上端面にAu-Zn合金膜から成るp型電極16
を形成したのち上記レジストパターン80を除去し、p
型電極16の内側部分のメサを表出させてレーザ光の取
出し面とする。一方、n型半導体基板10の裏面を研磨
してその厚みを約150μmとした後、ここに例えばA
u-Ge合金の膜を形成してn型電極18とし(図2
(e))、面発光型レーザ素子1を製造する。
たメサ上端面にAu-Zn合金膜から成るp型電極16
を形成したのち上記レジストパターン80を除去し、p
型電極16の内側部分のメサを表出させてレーザ光の取
出し面とする。一方、n型半導体基板10の裏面を研磨
してその厚みを約150μmとした後、ここに例えばA
u-Ge合金の膜を形成してn型電極18とし(図2
(e))、面発光型レーザ素子1を製造する。
【0028】ところで、以上の説明はn型半導体基板を
用いた場合について行ったが、p型半導体基板を用いた
場合についても実質的に同一であり、その詳細な説明は
省略する。但し、この場合には、n型半導体基板におけ
る場合と電極の極性が上下で逆になっているので、その
半導体構造も逆にする必要がある。つまり、図3に示す
ように、p型の半導体基板40の上に形成された下部反
射鏡層構造41と上部反射鏡層構造45の間に、下層側
から電流狭窄層14、活性層12を順に介装させて半導
体構造とする。そして、半導体基板40側にp型電極1
6を形成し、メサ50の上端面50aにリング状のn型
電極18を形成する。なお、p型の半導体基板40を用
いる場合、この基板上に形成する下部反射鏡層構造41
を反射鏡層構造15と同様にp型半導体膜から構成し、
上部反射鏡層構造45を反射鏡層構造11と同様にn型
半導体膜から構成する。
用いた場合について行ったが、p型半導体基板を用いた
場合についても実質的に同一であり、その詳細な説明は
省略する。但し、この場合には、n型半導体基板におけ
る場合と電極の極性が上下で逆になっているので、その
半導体構造も逆にする必要がある。つまり、図3に示す
ように、p型の半導体基板40の上に形成された下部反
射鏡層構造41と上部反射鏡層構造45の間に、下層側
から電流狭窄層14、活性層12を順に介装させて半導
体構造とする。そして、半導体基板40側にp型電極1
6を形成し、メサ50の上端面50aにリング状のn型
電極18を形成する。なお、p型の半導体基板40を用
いる場合、この基板上に形成する下部反射鏡層構造41
を反射鏡層構造15と同様にp型半導体膜から構成し、
上部反射鏡層構造45を反射鏡層構造11と同様にn型
半導体膜から構成する。
【0029】そして、この実施形態においても、最表面
の上部反射鏡層構造45から前駆体層に至る部分を逆円
錐台状のメサ50に形成し、この前駆体層を電流狭窄層
14に転化させて面発光型レーザ素子30を製造するこ
とができる。この場合、メサの上端面50aに形成され
るn型電極の外径を大きくすることができるので、この
n型電極とメサとの接触面積は増大し、コンタクト抵抗
が低減する。
の上部反射鏡層構造45から前駆体層に至る部分を逆円
錐台状のメサ50に形成し、この前駆体層を電流狭窄層
14に転化させて面発光型レーザ素子30を製造するこ
とができる。この場合、メサの上端面50aに形成され
るn型電極の外径を大きくすることができるので、この
n型電極とメサとの接触面積は増大し、コンタクト抵抗
が低減する。
【0030】なお、上記した各面発光型レーザ素子1又
は30を共通の基板(同一平面)上に複数個配設して面
発光型半導体レーザアレイとすることも可能である。
は30を共通の基板(同一平面)上に複数個配設して面
発光型半導体レーザアレイとすることも可能である。
【0031】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係る面発光型レーザ素子は、メサの上端面の面積が電流
狭窄層の近傍におけるメサの断面積より大きくなってい
るため、当該メサの上端面に形成される電極の外径を大
きくすることができる。その結果、電極の幅を広くして
電極とメサとの接触面積を増大させ、両者のコンタクト
抵抗を低減することが可能となるので、レーザ光を低い
動作電圧で出力することができるとともに、レーザ素子
の発熱を抑制することができる。
係る面発光型レーザ素子は、メサの上端面の面積が電流
狭窄層の近傍におけるメサの断面積より大きくなってい
るため、当該メサの上端面に形成される電極の外径を大
きくすることができる。その結果、電極の幅を広くして
電極とメサとの接触面積を増大させ、両者のコンタクト
抵抗を低減することが可能となるので、レーザ光を低い
動作電圧で出力することができるとともに、レーザ素子
の発熱を抑制することができる。
【0032】又、電流狭窄層の近傍におけるメサの断面
積は、メサの上端面の面積より小さく、従来のレーザ素
子における値と同様になっている。この場合、電流狭窄
層に転化する前駆体の径もメサ上端面の径に比べて小さ
く、前駆体層の酸化処理時間を長くする必要がないた
め、生産性が低下することがない。又、酸化処理時間を
長くしなくてもよいため、酸化の進行状態の制御を従来
と同様に行うことができ、得られた電流狭窄層の特性に
ばらつきが生じることが抑制されるので、レーザ光を安
定的に低しきい値で出力することができる。
積は、メサの上端面の面積より小さく、従来のレーザ素
子における値と同様になっている。この場合、電流狭窄
層に転化する前駆体の径もメサ上端面の径に比べて小さ
く、前駆体層の酸化処理時間を長くする必要がないた
め、生産性が低下することがない。又、酸化処理時間を
長くしなくてもよいため、酸化の進行状態の制御を従来
と同様に行うことができ、得られた電流狭窄層の特性に
ばらつきが生じることが抑制されるので、レーザ光を安
定的に低しきい値で出力することができる。
【図1】本発明に係る面発光型レーザ素子の構造を示す
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明に係る面発光型レーザ素子の製造方法を
示す工程図である。
示す工程図である。
【図3】本発明に係る面発光型レーザ素子の別の構造を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図4】従来の面発光型レーザ素子の構造を示す断面図
である。
である。
1、30 面発光型レーザ素子 10、40 半導体基板 11、41 下部DBRミラー(下部反射鏡
層構造) 12 活性層 14 電流狭窄層 15、45 上部DBRミラー(上部反射鏡
層構造) 16 p型電極 18 n型電極 20、50 メサ 20a、50a メサの上端面
層構造) 12 活性層 14 電流狭窄層 15、45 上部DBRミラー(上部反射鏡
層構造) 16 p型電極 18 n型電極 20、50 メサ 20a、50a メサの上端面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横内 則之 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 粕川 秋彦 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 5F073 AA51 AA65 AA72 AA84 AB17 BA02 CA04 CB20 DA06 DA25 EA15 EA23
Claims (2)
- 【請求項1】 半導体基板上に下部反射鏡層構造と上部
反射鏡層構造がこの順に形成され、各反射鏡層構造の間
には活性層及び電流狭窄層が介装され、 前記上部反射鏡層構造から下層に向って少なくとも前記
電流狭窄層の下端面に至るまでの領域は柱状のメサとな
っていて、 前記メサの上端面の面積は、前記電流狭窄層の近傍にお
けるメサの断面積より大きいことを特徴とする面発光型
半導体レーザ素子。 - 【請求項2】 請求項1に記載の面発光型半導体レーザ
素子における前記下部反射鏡層構造から前記上部反射鏡
層構造に至る積層構造が、同一の半導体基板上に複数個
集積されて成ることを特徴とする面発光型半導体レーザ
アレイ。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25906599A JP2001085788A (ja) | 1999-09-13 | 1999-09-13 | 面発光型半導体レーザ素子及び面発光型半導体レーザアレイ |
US09/782,723 US20020110169A1 (en) | 1999-09-13 | 2001-02-13 | Vertical cavity surface emitting laser device and vertical cavity surface emitting laser array |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25906599A JP2001085788A (ja) | 1999-09-13 | 1999-09-13 | 面発光型半導体レーザ素子及び面発光型半導体レーザアレイ |
US09/782,723 US20020110169A1 (en) | 1999-09-13 | 2001-02-13 | Vertical cavity surface emitting laser device and vertical cavity surface emitting laser array |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001085788A true JP2001085788A (ja) | 2001-03-30 |
Family
ID=26543944
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25906599A Pending JP2001085788A (ja) | 1999-09-13 | 1999-09-13 | 面発光型半導体レーザ素子及び面発光型半導体レーザアレイ |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20020110169A1 (ja) |
JP (1) | JP2001085788A (ja) |
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JP2003115634A (ja) * | 2001-08-02 | 2003-04-18 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 面発光レーザ素子 |
JP2010182975A (ja) * | 2009-02-06 | 2010-08-19 | Sony Corp | 面発光型半導体レーザおよびその製造方法 |
JP2011014941A (ja) * | 2010-10-19 | 2011-01-20 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 面発光型半導体レーザ素子 |
JP2011520272A (ja) * | 2008-05-08 | 2011-07-14 | ウニヴェルズィテート・ウルム | 最適化された性質を有する表面実装のための全自動調節された表面放射半導体レーザー |
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