JP2001047119A - 熱間圧延設備のピンチロール - Google Patents
熱間圧延設備のピンチロールInfo
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Abstract
上下一対のピンチロール12、14に1または複数の凸
クラウンを設けた。
Description
チロールに関する。
ピンチロールを示す。ピンチロール102、104の平
坦部102a、104aが帯板20を挟み込み回転する
ことにより、帯板20に張力を付与しながら、該帯板2
0が図5の紙面に対して垂直方向に搬送される。これと
同時に加圧装置120a、120bによりピンチロール
の軸受け部への加圧力を左右で調整することにより、帯
板20の搬送位置が制御されると供に、帯板20へ付与
される張力が制御される。従来技術ではピンチロールと
してロール表面が円柱状のフラットロールが採用されて
いる。
す従来技術によるピンチロールでは、搬送する帯板20
の温度がロール102、104に比べて高い場合、また
は、内部水冷型のロールを用いた場合に以下の不具合を
生じる。
の水冷壁の厚さは圧下力に対する強度を確保するために
相応に厚くなっている。そのために、ロール102、1
04が帯板20をかみ込んだ直後は、ロール102、1
04と帯板20が接触した側部102aのみが加熱さ
れ、この加熱された側部102aが凸状に、そして加熱
されていない側部102bが凹状に変形する(図6
(a))。この状態から180°回転すると、図6
(b)に示すように、帯板20に対面する凹状に変形し
た側部102bはロール中央領域が帯板20に接するこ
とができず、その両端部分102c、102dが帯板2
0と接触する。従って、図6(b)の状態になると、凹
状に変形した側部102bの中央領域は加熱されず、そ
の両端部分102c、102dが加熱される。この状態
から更に180°回転すると、凸状に変形し帯板20と
接触する部分のみが加熱され略W字形に変形する。この
W字状の変形はロール回転と共に漸次増大しピンチロー
ル102、104を大きく振動させる。
で搬送すると、ロール102、104が熱変形している
ため、ロール102の凸状に変形した側部102aにお
いてその中央領域、および、その反対側102bの両端
部102c、102dが交互に帯板20に衝接し、図7
に示すように帯板20に周期的な圧痕20a、20b、
20cが形成される問題を生じる。
することを技術課題としており、ピンチロールの熱変形
およびこの熱変形に伴うピンチロールの振動を防止する
と共に、前記ピンチロールの熱変形に起因する帯板の圧
痕発生を防止することを目的としている。
は、熱間圧延設備のピンチロールにおいて、上下一対の
ピンチロールに1または複数の凸クラウンを設けたこと
を特徴とする熱間圧延設備のピンチロールを要旨とす
る。
の第1の実施形態を説明する。本発明第1の実施形態に
よる熱間圧延設備10は、鉛直面内で上下一対に設けら
れたピンチロール12、14を具備している。ピンチロ
ール12、14は、各々の軸部12a、12b;14
a、14bにおいて、軸受またはロールチョック16
a、16b;18a、18bを介して左右一対のスタン
ド(図示せず)に回転自在に支持されている。ピンチロ
ール12、14は中空部12c、14cを有しており、
該中空部12c、14cを冷却水が流通してピンチロー
ル12、14を冷却する所謂内部水冷型のロールを形成
している。更に、ピンチロール12、14は、ロール表
面の中央領域が端部領域よりも半径方向外方へ樽状にな
だらかに膨出した、つまり中央領域の半径が端部領域の
半径よりも大きな凸クラウン12d、14dを有してい
る。
装置22a、22bが設けられている。加圧装置22
a、22bは従来周知の構成を有しており、上側のピン
チロール12のロールチョック16a、16bに係合す
るスクリュー、該スクリューを回転駆動する電動モータ
等を含んで成り、制御装置24により、左右独立して上
側のピンチロール12の軸部12a、12bに印加され
る押圧力が制御される。ピンチロール12、14の各々
の軸部の一方、例えば第1の実施形態では図1において
右側(駆動側)の軸部16b、18bは、自在継手(図
示せず)を介して、駆動モータや減速機(図示せず)を
含むロール駆動装置に連結されている。そして、加熱炉
(図示せず)で所定温度、例えば1200°Cに加熱さ
れたスラブまたは帯板20が、ピンチロール12、14
の間に給送され、両者間に挟まれて前方へ圧延機(図示
せず)へ向けて押し出される。
52、54では平坦な円柱状の所謂フラットロールにて
形成されていたが、第1の実施形態によるピンチロール
12、14は、その中央領域に端部領域に比べて半径方
向外側に膨出した凸クラウン12d、14dを有してい
る。ロール中央領域の凸クラウン12d、14dの高
さ、つまり凸クラウンの端部と頂部における各々の半径
の差は、ピンチロール12、14と帯板20との温度
差、帯板20の搬送速度によって最適値が異なるが、一
例として200μmとすることができ、端から中央領域
を滑らかな回転対称の曲面でつないだ形状となってい
る。
始したときのピンチロールの形状が図示されている。図
2では、上側のピンチロール12のみが図示されている
が、下側のピンチロール14も同様に変形する。また、
図2では、ピンチロール12、14の変形が誇張されて
いることは理解されよう。
すように、帯板20をかみ込んだ直後には、ピンチロー
ル12、14と帯板20の接触部のみが加熱される。従
って、帯板20と最初に接触する側部は熱膨張により軸
方向に伸び、この側部が更に凸状に半径方向外方へ熱変
形する。既述したように、ピンチロール12、14は幾
何学的に中央領域が半径方向外方へ膨出しているので、
図2(a)に示すように、ピンチロールにおいて帯板2
0に接触する側部が凸となる方向に伸び、その伸びた側
部に対して直径を挟んで反対側の部分が軸方向に収縮曲
がりを生じても、従来技術のように収縮した部分が凹む
ことがない。従って、図2(a)に示す状態から、ピン
チロール12、14が180°回転したときに、各ロー
ルの中央領域は図2(b)に示すように帯板20と接触
している。従って、本実施形態によるピンチロール1
2、14では、ロール中央領域が常時帯板と接するの
で、圧延工程を継続する間にピンチロール12、14は
全周にわたって加熱されるようになる。
d、14dでの円周方向での温度差が縮小、収束し、ロ
ールの軸方向の曲げ変形量も時間の経過と共に小さくな
り従来技術において説明した振動が防止される。従っ
て、本発明のピンチロールにより帯板20をかみ込み押
圧、搬送すると、ピンチロール12、14がかみ込み当
初は若干の偏芯を生じているため、ロールチョック16
a、16b;18a、18bが上下し振動するが、この
振動は速やかに収束し小さくなる。さらに、ピンチロー
ル12、14から帯板20への押圧力の変動が無くなる
ので帯板20に圧痕等の不具合が生じなくなる。
形態を説明する。第1の実施形態では、ピンチロール1
2、14では、その中央領域に半径方向外方へ膨出した
1つの凸クラウン12d、14dが設けられていたが、
第2の実施形態では、ピンチロールには2山の凸クラウ
ンが設けられている。すなわち、図3において、第2の
実施形態による熱間圧延設備30のピンチロール32、
34は、その長手方向中心を挟んで両側に一対のまたは
二山の凸クラウン32a、32b;34a、34bを有
している。特に本実施形態では、凸クラウン32a、3
2b;34a、34bの高さは100μm、二山間の谷
の深さは100μmとなっている。その余の構成は第1
の実施形態と同様となっている。
ピンチロールの形状が図示されている。図4では、上側
のピンチロール32のみが図示されているが、下側のピ
ンチロール34も同様に変形する。また、図4では、ピ
ンチロール32、34の変形が誇張されていることは理
解されよう。
すように、帯板20をかみ込んだ直後には、ピンチロー
ル32、34の2つの凸クラウン32a、32b;34
a、34bにおいて帯板20に接触する部分のみが加熱
される。従って、帯板20と最初に接触する側部熱膨張
により軸方向に伸び、この側部が更に凸状に半径方向外
方へ熱変形する。既述したように、ピンチロール32、
34は幾何学的に半径方向外方へ膨出した二山の凸クラ
ウン32a、32b;34a、34bを有しているの
で、図4(a)に示すように、ピンチロールにおいて帯
板20に接触する側部が凸となる曲がりを生じても、ピ
ンチロール32、34が図4(a)に示す状態から18
0°回転したときに、各ロールの凸クラウン32a、3
2b;34a、34bは図4(b)に示すように帯板2
0と接触している。従って、本実施形態によるピンチロ
ール32、34では、ロール中央領域の二山の凸クラウ
ン32a、32b;34a、34bが常時帯板20と接
するので、圧延工程を継続する間にピンチロール32、
34は、漸次全周にわたって加熱され、第1の実施形態
と同様に、ロールチョックにおける振動が急速に減少す
る。更に、ピンチロール32、34から帯板20への押
圧力の変動が無くなるので帯板20に圧痕等の不具合が
生じなくなる。
実験したところ二山の凸クラウンの間隔は広いほうが帯
板の進行方向直角方向の位置制御が容易となる結果を得
た。更に、二山の凸クラウンの間隔が200mmを超え
ると帯板の位置制御性が著しく改善される事が分かっ
た。
示正面図である。
備のピンチロールの変形を示す略図である。(a)は、
ピンチロール間に帯板がかみ込まれたときのピンチロー
ルの変形を示す図であり、(b)は、(a)の状態から
180°回転したときのピンチロールの変形を示す図で
ある。
示正面図である。
備のピンチロールの変形を示す略図である。(a)は、
ピンチロール間に帯板がかみ込まれたときのピンチロー
ルの変形を示す図であり、(b)は、(a)の状態から
180°回転したときのピンチロールの変形を示す図で
ある。
る。
る。(a)は、ピンチロール間に帯板がかみ込まれたと
きのピンチロールの変形を示す図であり、(b)は、
(a)の状態から180°回転したときのピンチロール
の変形を示す図であり、(c)は、(b)の状態から更
に180°回転したときのピンチロールの変形を示す図
である。
る圧痕を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 熱間圧延設備のピンチロールにおいて、 上下一対のピンチロールに1または複数の凸クラウンを
設けたことを特徴とする熱間圧延設備のピンチロール。 - 【請求項2】 前記凸クラウンは、ピンチロールの表面
において軸方向中心を挟んで両側に二山設けられてお
り、両者が少なくとも200mmの間隔をおいて設けら
れている請求項1に記載の熱間圧延設備のピンチロー
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22281099A JP4052413B2 (ja) | 1999-08-05 | 1999-08-05 | 熱間圧延設備のピンチロール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP22281099A JP4052413B2 (ja) | 1999-08-05 | 1999-08-05 | 熱間圧延設備のピンチロール |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001047119A true JP2001047119A (ja) | 2001-02-20 |
JP4052413B2 JP4052413B2 (ja) | 2008-02-27 |
Family
ID=16788265
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22281099A Expired - Lifetime JP4052413B2 (ja) | 1999-08-05 | 1999-08-05 | 熱間圧延設備のピンチロール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4052413B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018061999A (ja) * | 2016-10-14 | 2018-04-19 | 新日鐵住金株式会社 | 圧延前ピンチロール装置、及び圧延前ピンチロール方法 |
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---|---|---|---|---|
CN106081677B (zh) * | 2016-08-15 | 2018-01-02 | 山东亚盛重工股份有限公司 | 一种多层双金属复合板用对中夹送装置 |
KR102131503B1 (ko) * | 2018-08-17 | 2020-07-07 | 주식회사 포스코 | 판재의 형상 교정이 가능한 롤러장치 |
-
1999
- 1999-08-05 JP JP22281099A patent/JP4052413B2/ja not_active Expired - Lifetime
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