JP2000302888A - ポリエステルシート - Google Patents
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Abstract
軟性を有するポリエステルシートを提供する。 【解決手段】 特定のカルボン酸単量体(A)単位と、
数平均分子量500〜3000のポリアルキレングリコ
ールを0.5〜15モル%含む特定のグリコール単量体
(B)単位とからなり、さらに上記カルボン酸単量体
(A)中および/または上記グリコール単量体(B)中
に、3価以上の多価カルボン酸化合物および/または3
価以上の多価アルコールが特定の割合で含まれ、極限粘
度ηが0.8〜1.2dl/gで、ガラス転移温度が2
0〜50℃であるポリエステル樹脂からなる、2mm厚
でのヘイズ値が2以下であることを特徴とするポリエス
テルシートである。
Description
広く利用されるポリエステルシートに関し、詳しくは透
明性、機械特性、耐溶剤性に優れ、かつ柔軟性を有する
ポリエステルシートに関する。
は、柔軟剤等の添加剤を配合して容易に物性をコントロ
ールできる塩化ビニル樹脂が汎用されてきた。しかし、
塩化ビニル樹脂に可塑剤や金属系安定剤等の添加剤を配
合して使用すると、ブリードアウトが起こるという衛生
面での問題や、塩化ビニル樹脂を焼却すると有害ガスを
生成するという環境面での問題があり、添加剤を配合し
なくても柔軟性や機械特性に優れる他の樹脂材料の開発
が強く要望されている。
耐寒性、耐熱性、耐油性、機械特性等の性質に優れ、成
形時の残留モノマーが少なく、衛生的で安全性に優れた
樹脂として、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコールの
ポリエステルをハードセグメントとし、ポリアルキレン
グリコールをソフトセグメントとするポリエステル−ポ
リエーテル型のブロック共重合体が、シート、フィルム
などの産業資材に使用されている。また、高分子量ポリ
アルキレングリコールの共重合体等も使用されている。
ステル−ポリエーテル型のブロック共重合体には、ブロ
ック共重合体と極めて相溶性の低いゴム材料を柔軟剤と
して添加する必要があり、相溶性を高めるためにゴム材
料の粒子径を制御するのが難しいという問題があった。
また、柔軟性を発現させるためには過剰のゴム材料を添
加する必要があるため、成形後にブリードアウトが起こ
るという問題もあった。また、高分子量ポリアルキレン
グリコールの共重合体は、短鎖エステルを50重量%以
上含有しているため柔軟性が低く、また、ポリアルキレ
ングリコールが結晶性を有するため、シートの白化が起
こり外観を損なうという問題もあり、透明性、柔軟性を
有するポリエステルシートの開発が望まれていた。本発
明者らは、特開平11−66959号公報で、柔軟性を
有するポリエステル樹脂に関して提案したが、成形性の
さらなる向上が望まれていた。
で、透明性、機械特性、耐溶剤性に優れ、かつ柔軟性を
有するポリエステルシートを提供することを課題とす
る。
エステルシートは、芳香族ジカルボン酸を80〜100
モル%含むカルボン酸単量体(A)単位と、数平均分子
量500〜3000のポリアルキレングリコールを0.
5〜15モル%含むグリコール単量体(B)単位とから
なり、上記カルボン酸単量体(A)中にさらに3価以上
の多価カルボン酸化合物が0.05〜2モル%含まれる
か、または、上記グリコール単量体(B)中にさらに3
価以上の多価アルコールが0.05〜2モル%含まれる
か、あるいは、上記カルボン酸単量体(A)中に3価以
上の多価カルボン酸化合物が含まれ、上記グリコール単
量体(B)中に3価以上の多価アルコールが含まれ、カ
ルボン酸単量体(A)中の3価以上の多価カルボン酸化
合物の含有量と上記グリコール単量体(B)中の3価以
上の多価アルコールの含有量の合計が0.05〜2モル
%であり、極限粘度ηが0.8〜1.2dl/gで、ガ
ラス転移温度が20〜50℃であるポリエステル樹脂か
らなる、2mm厚でのヘイズ値が2以下であることを特
徴とする。(ただし、極限粘度ηは25℃のフェノール
/テトラクロロエタン等量混合溶媒中で測定された値で
あり、ガラス転移温度は示差走査熱量測定(DSC)で
得られた値である。また、ヘイズ値の測定はJIS K
6714による。)
本発明で使用されるポリエステル樹脂のカルボン酸単量
体(A)単位は、芳香族ジカルボン酸を80〜100モ
ル%含むカルボン酸からなる。芳香族ジカルボン酸は、
得られるポリエステル樹脂に耐熱性および機械的強度を
付与するものであり、カルボン酸単量体(A)中80モ
ル%未満では、得られるポリエステル樹脂の耐熱性およ
び機械的強度が十分でない場合がある。芳香族ジカルボ
ン酸はカルボン酸単量体(A)中、85モル%以上含ま
れることがさらに好ましい。芳香族ジカルボン酸として
は特に制限はなく、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフ
タレン−1,4または2,6−ジカルボン酸、アントラ
センジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン
酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−
スルホイソフタル酸、3−スルホイソフタル酸ナトリウ
ム等が挙げられる。芳香族ジカルボン酸はそのエステル
として重合に供される場合もある。芳香族ジカルボン酸
エステルとしては特に制限はなく、上記の芳香族ジカル
ボン酸のエステルが好ましく、低級アルキルエステル、
アリールエステル、炭酸エステル、酸ハロゲン化物等が
挙げられる。
カルボン酸を20モル%未満の範囲で含んでもよい。脂
肪族ジカルボン酸としては特に制限はなく、シュウ酸、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、セバ
シン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー
酸、1,3または1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸、シクロペンタンジカルボン酸、4,4’−ジシクロ
ヘキシルジカルボン酸等が挙げられる。
リコール単量体(B)単位は、数平均分子量が500〜
3000のポリアルキレングリコールを0.5〜15モ
ル%含むグリコールからなる。グリコール単量体(B)
に使用されるグリコールには特に制限はなく、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、ダイマージオール、シクロヘキサンジオール、シク
ロヘキサンジメタノール、1,1−ビス(4−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)フェニル)シクロヘキサン、4,
4’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等や、
下記化学式(1)〜(3)で表されるアルコールやこれ
らの誘導体であるエチレンオキサイド付加物等を使用で
きる。ここで、下記化学式(1)〜(3)中(m+n)
の値が4を超えると、得られるポリエステル樹脂の耐熱
性が低下する場合がある。これらは単独であるいは混合
して使用でき、ポリエステル樹脂に色調、透明性、耐熱
性、耐衝撃性等を適宜付与することができるが、好まし
くは、得られるポリエステル樹脂に成形時における耐熱
安定性を付与できることから、エチレングリコールが使
用される。グリコール単量体(B)中のエチレングリコ
ール含有量は好ましくは70〜99.5モル%、さらに
好ましくは80〜99.5モル%である。また、1,4
−シクロヘキサンジメタノールをエチレングリコールと
併用することによって、得られるポリエステル樹脂に耐
衝撃性を付与することができ、グリコール単量体(B)
中の1,4−シクロヘキサンジメタノール含有量は好ま
しくは0.1〜29.5モル%、さらに好ましくは0.
1〜19.5モル%である。さらに、下記一般式(3)
で表される構造を有するビスフェノールAのエチレンオ
キサイド付加物をグリコール単量体(B)単位中0.1
〜29.5モル%の範囲で含有させることによって、得
られるポリエステル樹脂に耐熱性を付与できる。
O、S、または、SO2を示し、mおよびnは、1≦m
+n≦4を満足する。
O、S、または、SO2を示し、RはC1〜C5のアル
キル基を示し、mおよびnは、1≦m+n≦4を満足す
る。
均分子量が500〜3000のポリアルキレングリコー
ルは、得られるポリエステル樹脂に柔軟性を付与するも
のであり、グリコール単量体(B)中の含有量が0.5
モル%未満ではポリエステル樹脂の柔軟性が十分でない
場合がある。数平均分子量が500〜3000のポリア
ルキレングリコールはグリコール単量体(B)中1〜1
0モル%含まれることがさらに好ましい。ポリアルキレ
ングリコールの数平均分子量が500未満では得られる
ポリエステル樹脂に柔軟性を十分付与できない場合があ
り、3000を超えると他の成分やポリマーとの相溶性
が低下し、重合反応が停滞したり、得られたポリエステ
ル樹脂からなるポリエステルシートの機械物性が低下し
たりする場合がある。ポリアルキレングリコールの数平
均分子量はより好ましくは800〜2000である。こ
のようなポリアルキレングリコールとしては、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチ
レングリコール−ポリプロピレングリコールブロック共
重合体、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメ
チレングリコール等が挙げられ、これらは単独であるい
は混合して使用できる。
カルボン酸を80〜100モル%含むカルボン酸単量体
(A)単位と、数平均分子量500〜3000のポリア
ルキレングリコールを0.5〜15モル%含むグリコー
ル単量体(B)単位とから構成されるポリエステル樹脂
からなるが、上記カルボン酸単量体(A)中にさらに3
価以上の多価カルボン酸化合物が0.05〜2モル%含
まれるか、または、上記グリコール単量体(B)中にさ
らに3価以上の多価アルコールが0.05〜2モル%含
まれるか、あるいは、上記カルボン酸単量体(A)中に
3価以上の多価カルボン酸化合物が含まれ、上記グリコ
ール単量体(B)単位中に3価以上の多価アルコールが
含まれ、カルボン酸単量体(A)中の3価以上の多価カ
ルボン酸化合物の含有量と上記グリコール単量体(B)
中の3価以上の多価アルコールの含有量の合計が0.0
5〜2モル%である。3価以上の多価カルボン酸化合物
および/または3価以上の多価アルコールは、得られる
ポリエステル樹脂に柔軟性を付与するものであり、これ
らを共重合させることによって、ポリエステル樹脂は透
明性、機械特性、耐溶剤性に優れ、かつ柔軟性を有する
ものとなる。
は、トリメリット酸、ピロメリット酸およびこれらの無
水物等が挙げられ、3価以上の多価アルコールとして
は、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
グリセリン等が挙げられる。これらは単独であるいは混
合して使用できるが、多価カルボン酸化合物のみを使用
する場合、多価カルボン酸化合物の含有量は上記カルボ
ン酸単量体(A)中、通常、0.05〜2モル%、好ま
しくは0.1〜1モル%であり、多価アルコールのみを
使用する場合、多価アルコールの含有量は上記グリコー
ル単量体(B)中、通常、0.05〜2モル%、好まし
くは0.1〜1モル%である。多価カルボン酸化合物と
多価アルコールを併用する場合は、3価以上の多価カル
ボン酸化合物の上記カルボン酸単量体(A)中の含有量
と、3価以上の多価アルコールの上記グリコール単量体
(B)中の含有量の合計が、通常、0.05〜2モル
%、好ましくは0.1〜1モル%である。これら多価カ
ルボン酸化合物および/または多価アルコールの含有量
が、上記それぞれの場合において、0.05モル%未満
では、得られるポリエステルの柔軟性が十分でない場合
があり、2モル%を超えるとゲル化し、反応の制御が難
しくなる場合がある。
エステル交換法等により製造でき、必要に応じて、チタ
ンブトキサイド、ジブチルスズオキシド、酢酸マグネシ
ウム、酢酸マンガン等のエステル化触媒、エステル交換
触媒や、チタンブトキサイド、ジブチルスズオキシド、
酢酸スズ、酢酸亜鉛、二硫化スズ、三酸化アンチモン、
二酸化ゲルマンニウム等の重合触媒を使用することがで
きる。ポリエステル樹脂は、25℃のフェノール/テト
ラクロロエタン等量混合溶媒中で測定された極限粘度η
が0.8〜1.2dl/gとなるような重合度で製造さ
れる。極限粘度ηが0.8dl/g未満では、得られる
ポリエステル樹脂の成形時のロスが大きくなり、生産性
が低くなる場合がある。また、1.2dl/gを超える
と、押出時の負荷が大きくなり十分な吐出量が得られ
ず、成形品の外観を損なう可能性がある。さらに、本発
明で使用されるポリエステル樹脂は、示差走査熱量測定
(DSC)で求めたガラス転移温度が20〜50℃であ
る。ガラス転移温度が20℃未満ではブロッキングによ
り取り扱いが困難となる場合があり、50℃を超えると
柔軟性が不足し、室温での寸法安定性が悪化する場合が
ある。
するために各種添加剤もしくは充填剤を配合することも
できる。添加剤および充填剤の例としては、ガラス繊
維、炭素繊維等の強化用繊維、シリカ、タルク、カオリ
ン、炭酸カルシウム等の無機粒子、酸化チタン、カーボ
ンブラック等の顔料、紫外線吸収剤、離型剤、難燃剤等
が挙げられ、これらが必要に応じて添加された後、溶融
流延法、Tダイ法、インフレーション法等の溶融押し出
し法、カレンダー法等の一般的な方法で通常0.1〜5
mmの厚さのポリエステルシートに成形される。また、
成形時にポリエーテル、ポリアミド、ポリオレフィン、
ポリメチルメタクリレート等の樹脂を適宜配合してもよ
い。
でのヘイズ値が2以下であることが必要である。ヘイズ
値は、JIS K 6714により測定された値であ
り、次式で表される。 (Td/Tt)×100 (式中、Tdは散乱光線透過率、Ttは全光線透過率で
ある。) ヘイズ値が2を超えるとポリエステルシートが白濁し、
外観を損なう可能性がある。また、ポリエステルシート
にさらに特定の性能を付与するために、公知の各種加工
処理を施すことができる。加工処理の例としては、紫外
線、α線、β線、γ線あるいは電子線等の照射、コロナ
処理、プラズマ照射処理、火炎処理等の処理や、塩化ビ
ニリデン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリオ
レフィン等の樹脂の塗布、ラミネート加工、あるいは金
属の蒸着等が挙げられる。このようにして得られたポリ
エステルシートは、透明性、機械特性、耐溶剤性に優
れ、かつ柔軟性を有し、その用途に制限はなく、例え
ば、建材、内装部品、軟質透明シート、表面保護材等に
使用できる。
明する。なお、ポリエステル樹脂およびポリエステルシ
ートの物性評価は以下のように行った。 1)ポリエステル樹脂の極限粘度ηの測定 25℃のフェノール/テトラクロロエタン等量混合溶媒
中で測定した。 2)ポリエステル樹脂の柔軟性評価 ASTM−K7215に準じてショアD表面硬度を測定
し、柔軟性として評価した。ショアD硬度に単位はな
い。 3)ポリエステルシートの透明性測定 40mmφ単軸押出機を使用して得た厚さ2mmのポリ
エステルシートのヘイズ値を測定し評価した。ヘイズ値
は、日本電色 ヘイズメーターで測定した。なお測定法
はJIS K 6714 に準じた。 4)ポリエステル樹脂の引張強度測定 ASTM−D638に準じて測定した。 5)ポリエステル樹脂の成形性評価 東洋精機製作所 キャピログラフを使用して、270
℃、せん断速度60/sec、L/D=10で押出された
ストランドが、400mmに到達する時間を測定し、成
形性を評価した。 6)ガラス転移温度の測定 示差走査熱量測定(DSC)により求めた。
イソフタル酸0.21kg、エチレングリコール2.2
5kg、トリメチロールプロパン10.22g、数平均
分子量1000のポリテトラメチレングリコール0.7
5kgを反応容器に入れ、190〜225℃で3時間加
熱撹拌してエステル化反応を行った。ついで260℃に
昇温し、重合触媒として三酸化アンチモン1.61gを
添加して重合反応を進行させた。これらの組成をモル分
率で表1に示した。得られたポリエステル樹脂は極限粘
度η=1.12であった。また、この樹脂を80℃で8
時間乾燥したペレットを用いて、200℃でASTM−
D638試験片を射出成形したものを用いたポリエステ
ル樹脂の物性評価結果とポリエステルシートの透明性
(ヘイズ値)を表2に示した。
イソフタル酸0.47kg、アジピン酸0.19kg、
エチレングリコール2.28kg、式3に示したビスフ
ェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物0.43
kg、トリメチロールプロパン34.45g、数平均分
子量1000のポリテトラメチレングリコール0.40
kg、三酸化アンチモン1.56gを用い実施例1と同
様にして重合反応を進行させた。これらの組成をモル分
率で表1に示した。得られたポリエステル樹脂は極限粘
度η=1.01であった。また、実施例1と同様にポリ
エステル樹脂の物性評価結果とポリエステルシートの透
明性(ヘイズ値)を表2に示した。
8kg、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル0.
26kg、エチレングリコール2.87kg、1,4−
シクロヘキサンジメタノール0.15kg、トリメチロ
ールプロパン2.82g、数平均分子量2000のポリ
テトラメチレングリコール0.75kg、エステル交換
触媒として酢酸マンガン2.00gを反応容器に入れエ
ステル交換反応を行った。ついでリン酸0.15g、二
酸化ゲルマニウム1.50gを添加し重合反応を進行さ
せた。これらの組成をモル分率で表1に示した。得られ
たポリエステル樹脂は極限粘度η=0.93であった。
また、実施例1と同様にポリエステル樹脂の物性評価結
果とポリエステルシートの透明性(ヘイズ値)を表2に
示した。
エチレングリコール2.22kg、無水トリメリット酸
14.42g、数平均分子量1000のポリテトラメチ
レングリコール0.40kg、平均分子量2000のポ
リテトラメチレングリコール0.40kg、二酸化ゲル
マニウム1.15gを用い実施例1と同様にして重合反
応を進行させた。これらの組成をモル分率で表1に示し
た。得られたポリエステル樹脂は極限粘度η=1.00
であった。また、実施例1と同様にポリエステル樹脂の
物性評価結果とポリエステルシートの透明性(ヘイズ
値)を表2に示した。
イソフタル酸0.44kg、アジピン酸1.16kg、
エチレングリコール2.34kg、トリメチロールプロ
パン3.54g、平均分子量1000のポリテトラメチ
レングリコール0.75kg、三酸化アンチモン1.5
6gを用い実施例1と同様にして重合反応を進行させ
た。これらの組成をモル分率で表1に示した。得られた
ポリエステル樹脂は極限粘度η=1.40であった。ま
た、実施例1と同様にポリエステル樹脂の物性評価結果
とポリエステルシートの透明性(ヘイズ値)を表2に示
した。
イソフタル酸71.43g、エチレングリコール1.7
7kg、式3に示したビスフェノールAのエチレンオキ
サイド2モル付加物0.71kg、トリメチロールプロ
パン86.57g、平均分子量1000のポリテトラメ
チレングリコール0.75kg、三酸化アンチモン1.
38gを用い実施例1と同様にして重合反応を進行させ
た。これらの組成をモル分率で表1に示した。得られた
ポリエステル樹脂はゲル状であり極限粘度は測定不可で
あった。またこの樹脂を実施例1と同様に評価した結果
を表2に示すが、射出成形、40mmφ押出成形はとも
に成形不可であった。
エチレングリコール2.00kg、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール0.35kg、平均分子量2000の
ポリテトラメチレングリコール0.75kg、二酸化ゲ
ルマニウム1.50gを用い実施例1と同様にして重合
反応を進行させた。これらの組成をモル分率で表1に示
した。得られたポリエステル樹脂は極限粘度η=1.0
6であった。この樹脂を実施例1と同様に評価したが、
40mmφ押出成形は流動性が良すぎ2mm厚のシート
が成形不可であった。その他の評価結果を表2に示し
た。
イソフタル酸0.14kg、エチレングリコール0.4
7kg、トリメチロールプロパン0.73g、平均分子
量1000のポリテトラメチレングリコール3.95k
g、三酸化アンチモン0.36gを用い実施例1と同様
にして重合反応を進行させた。これらの組成をモル分率
で表1に示した。得られたポリエステル樹脂は極限粘度
η=1.12であった。また、実施例1と同様にポリエ
ステル樹脂の物性評価結果とポリエステルシートの透明
性(ヘイズ値)を表2に示した。
イソフタル酸0.25kg、エチレングリコール2.7
0kg、無水トリメリット酸5.84g、三酸化アンチ
モン1.61gを用い実施例1と同様にして重合反応を
進行させた。これらの組成をモル分率で表1に示した。
得られたポリエステル樹脂は極限粘度η=1.12であ
った。また、実施例1と同様にポリエステル樹脂の物性
評価結果とポリエステルシートの透明性(ヘイズ値)を
表2に示した。
(A)として、芳香族カルボン酸および/または芳香族
カルボン酸エステルを80〜100モル%含むカルボン
酸を使用し、グリコール単量体(B)として、数平均分
子量500〜3000のポリアルキレングリコールを
0.05〜15モル%含むグリコールを使用し、さらに
特定の割合で3価以上のカルボン酸化合物である無水ト
リメリット酸および/または3価以上の多価アルコール
であるトリメチロールプロパンを共重合させて得られ
た、極限粘度ηが0.8〜1.2dl/gで、ガラス転
移温度が20〜50℃であるポリエステル樹脂からな
る、2mm厚でのヘイズ値が2以下のポリエステルシー
トは透明性、機械特性、耐溶剤性に優れ、かつ柔軟性を
有していた。
テルシートは、特定のカルボン酸単量体(A)単位と、
数平均分子量500〜3000のポリアルキレングリコ
ールを0.5〜15モル%含む特定のグリコール単量体
(B)単位とからなり、さらに上記カルボン酸単量体
(A)および/または上記グリコール単量体(B)中
に、3価以上の多価カルボン酸化合物および/または3
価以上の多価アルコールが特定の割合で含まれ、極限粘
度ηが0.8〜1.2dl/gで、ガラス転移温度が2
0〜50℃であるポリエステル樹脂からなる、2mm厚
でのヘイズ値が2以下のものなので、透明性、機械特
性、耐溶剤性に優れ、かつ柔軟性を有する。
Claims (1)
- 【請求項1】 芳香族ジカルボン酸を80〜100モル
%含むカルボン酸単量体(A)単位と、数平均分子量5
00〜3000のポリアルキレングリコールを0.5〜
15モル%含むグリコール単量体(B)単位とからな
り、 上記カルボン酸単量体(A)中にさらに3価以上の多価
カルボン酸化合物が0.05〜2モル%含まれるか、 または、上記グリコール単量体(B)中にさらに3価以
上の多価アルコールが0.05〜2モル%含まれるか、 あるいは、上記カルボン酸単量体(A)中に3価以上の
多価カルボン酸化合物が含まれ、上記グリコール単量体
(B)中に3価以上の多価アルコールが含まれ、カルボ
ン酸単量体(A)中の3価以上の多価カルボン酸化合物
の含有量と上記グリコール単量体(B)中の3価以上の
多価アルコールの含有量の合計が0.05〜2モル%で
あり、 極限粘度ηが0.8〜1.2dl/gで、ガラス転移温
度が20〜50℃であるポリエステル樹脂からなる、2
mm厚でのヘイズ値が2以下であることを特徴とするポ
リエステルシート。(ただし、極限粘度ηは25℃のフ
ェノール/テトラクロロエタン等量混合溶媒中で測定さ
れた値であり、ガラス転移温度は示差走査熱量測定(D
SC)で得られた値である。また、ヘイズ値の測定はJ
IS K 6714による。)
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP11110176A JP2000302888A (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | ポリエステルシート |
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---|---|---|---|
JP11110176A JP2000302888A (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | ポリエステルシート |
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Cited By (9)
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