JP2000344352A

JP2000344352A - プリンタ

Info

Publication number: JP2000344352A
Application number: JP11152608A
Authority: JP
Inventors: Motoharu Sakurai; 基晴櫻井; Satoru Tada; 悟多田; Naoki Tanabe; 直樹田辺; Mikio Amakasu; 幹夫甘粕
Original assignee: Seiko Precision Inc
Current assignee: Seiko Precision Inc
Priority date: 1999-05-31
Filing date: 1999-05-31
Publication date: 2000-12-12
Anticipated expiration: 2019-05-31
Also published as: EP1057651B1; EP1057651A2; DE60006313T2; DE60006313D1; US6612762B1; JP3459791B2; EP1057651A3

Abstract

(57)【要約】【課題】トレーを、記録媒体を嵌合保持するアダプタ
を選択的に組み込み可能な構成とし、共通のトレーを用
いて形の異なる種々の記録媒体に印刷できるプリンタを
簡単な構成で安価に提供する。【解決手段】小判形の記録媒体30が嵌合可能な透孔24
a と、トレー23に設けた凹部23a に嵌合可能な外形形状
を有するアダプタ24に、記録媒体30を嵌合保持する。ア
ダプタ24をトレー23の凹部23a に組み込んだときには、
キー溝23b とこのキー溝に係合する突起24b によりアダ
プタ24が位置ずれなくトレー23に保持され、記録媒体30
の正確な位置に印刷を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタに関し、
特に、コンパクトディスク（以下、「ＣＤ」という。）
やカード等、厚肉の板状をしており、丸形や角形などの
種々の異なる形状の記録媒体を印刷部へ導き、その表面
に所望の文字や図形を記録した後、排出部へ排出するプ
リンタに関する。

【０００２】

【従来の技術】近来より、例えば直径１２０ｍｍの丸形
のＣＤなどの記録媒体の表面に印刷をする場合には、例
えば図８に示すようなトレーが用いられていた。このト
レーａには、ＣＤｂがぴったりと嵌合できる直径１２０
ｍｍの丸形の凹部ｃが形成してある。そして、ＣＤｂの
表面に印刷をする際には、ＣＤｂを凹部ｃに嵌合させた
上で、トレーａをプリンタの供給経路に設置してあるト
レーガイドから挿入して印刷部へ送り込ませて印刷する
ようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この図８に示したよう
な従来のトレーでは、ＣＤｂの外形と凹部ｃの内径との
間に製造上若干の誤差があるのが普通であり、印刷時に
位置ずれを生じ、所望の位置に正確に印刷できない場合
が生じるという問題点があった。また、丸形以外に角形
などの記録媒体は、上記のトレーでは対応できないの
で、その外形に適合する凹部を有するトレーを別個に用
意しなければならないという問題点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明は、記録媒体を供給する供給経路と、記
録媒体に印刷する印刷部と、印刷された記録媒体を排出
する排出部とが備わっているプリンタにおいて、記録媒
体をトレーに保持して供給経路から印刷部へ供給するこ
ととし、このトレーは、記録媒体を嵌合保持するアダプ
タを、着脱可能に組み込み可能としている。このため、
トレーを共通にしてアダプタを交換するだけで、いろい
ろな形状の記録媒体に適応できる。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明のプリンタは、記録媒体を
供給する供給経路と、供給経路から供給された記録媒体
に印刷する印刷部と、印刷部で印刷された記録媒体を排
出する排出部とが備わっている。記録媒体は、トレーに
保持されて供給経路から印刷部へ供給されるものであ
り、トレーは、記録媒体を嵌合保持するアダプタを着脱
可能に組み込み可能であることを特徴としている。

【０００６】上記のアダプタは、記録媒体が嵌合可能な
透孔を有するとともに、トレーに設けた凹部に嵌合可能
な外形形状を有し、アダプタおよびトレーには、その一
方に係合溝が設けてあるとともに、他方にこの係合溝に
係合してアダプタを凹部の周方向に位置決めする突起が
設けてあることが好ましい

【０００７】また、上記のアダプタには、記録媒体が嵌
合可能な透孔の周囲両側に孔部が設けてあり、この孔部
を縮径するように弾性変形することによって記録媒体が
アダプタに弾性的に保持されると共に、アダプタはトレ
ーに弾性的に組み込まれることが好ましい。

【０００８】更に、上記のアダプタには、記録媒体をそ
の面方向へ脱出不能にする抜け止め部が設けてあること
が好ましい。更に、上記のトレーには、アダプタを記録
媒体の面方向へ脱出不能にする抜け止め部が設けてある
ことが好ましい。

【０００９】

【実施例】以下に図面に基づいて、本発明の一実施例を
説明する。

【００１０】図１及び図２は、本発明のプリンタの全体
の概略構成を示している。即ち、記録媒体１０を供給す
る第１供給経路１と、記録媒体２０を供給する第２供給
経路２とが備わっており、各記録媒体１０，２０はそれ
ぞれの供給経路を介して共通の印刷部３へ供給され、印
刷部３で印刷された後は、共通の排出部４へ排出される
構成になっている。

【００１１】第１供給経路１は、紙などの薄い厚さの記
録媒体１０を印刷部３に供給可能な経路であり、その幅
Ｗ1は広く設定されている。記録媒体１０としては、記
録紙が用いられる用になっている。記録媒体１０はカッ
トシートフィーダ（ＣＳＦ）１１上に載置され、ＣＳＦ
１１の幅方向の両端部には１対のＣＳＦガイド１２及び
フィードローラ１３が位置している。フィードローラ１
３は、フレーム６から立ち上げてあるフレーム６１と６
２に回転自在に支持されたフィードローラ軸１３ａに嵌
合し、軸方向に摺動可能かつ回転不能に連結されてい
る。ＣＳＦガイド１２及びフィードローラ１３は、フィ
ードローラ軸１３ａの軸方向に相対的に接近させ、或い
は離反させることにより種々の幅の記録紙に適宜対応さ
せることができる。

【００１２】カットシートフィーダ１１はほぼ４５度に
傾斜して設けてあり、フィードローラ１３により１枚ず
つ引き出された記録媒体１０は、１対のガイド板１４の
上面にガイドされて湾曲されながら、印刷部３の上流側
に位置する送りローラ１５とこれに弾接する補助ローラ
１６との間に引き込まれて印刷部３へ供給される。この
記録媒体１０は薄肉であるので、幅方向の中間部でたる
みができやすく、しわや斜行などの送り不良の原因にな
りがちである。しかし、この例ではガイド板１４や後述
のガイドばね部材によってたるみ等の発生を防いでい
る。このガイド板１４の上面は所定の高さを有し、印刷
部３へ円滑に導くのに適した傾斜面に形成してある。送
りローラ１５は、フレーム６１と６２に回転自在に支持
された送りローラ軸１５ａに固定されており、補助ロー
ラ１６は補助ローラ受け１７のピンに回転自在に軸支さ
れ、補助ローラ受け１７はフレーム６３に固定されてい
る。

【００１３】第２供給経路２は、図１に示す幅Ｗ2 のよ
うに、第１供給経路１の中央に狭い幅に設定され、記録
媒体１０よりも厚肉の、例えば、ＣＤや金属板や樹脂板
などの剛性のある記録媒体２０を印刷部３に供給する経
路であり、図２に示すように、フレーム６の上面に、印
刷部３に直線的に連通するように設けられたトレーガイ
ド２１により構成されている。

【００１４】トレーガイド２１は、図３（ａ）（ｂ）に
示すように、その前端部の両側に、細幅で記録媒体２０
の進行方向に長い切欠孔２１ａ，２１ａが設けてある。
この切欠孔２１ａをガイドばね部材２２，２２が貫通し
て上面に一部を突出させてある。ガイドばね部材２２
は、細幅で長い板ばね材を用い、切欠孔２１ａに対向す
る部分を屈曲させて山形にしてあり、板ばね材の一端を
トレーガイド２１の裏面に固定してある。山形の屈曲部
は、印刷部３側の傾斜面２２ａが、ガイド板１４の傾斜
面に高さと傾斜がほぼ一致するように形成してある。ガ
イド板１４及びガイドばね部材２２は、第１供給経路１
と第２供給経路２との合流部に幅方向にほぼ整列して設
けられている。

【００１５】前記のようにガイド板１４とガイドばね部
材２２は所定の高さに設けられるものであるが、これは
記録媒体１０と２０の厚さが異なっているために、第１
供給経路１と第２供給経路２との合流部において、送り
ローラ１５と補助ローラ１６へ記録媒体を円滑に送り込
むために要求される床面位置が微妙に相違することから
来ている。即ち、記録媒体２０の場合は厚肉であるの
で、その分トレーガイド２１の床面を低くしておかねば
ならないが、この低い床面で薄肉の記録媒体１０を送る
と、ローラ１５と１６との間に丁度送り込まれず、送り
不良が発生する危険がある。そこで薄肉の記録媒体１０
を送る場合には、トレーガイド２１の床面より所定の高
さをもってローラ１５と１６との間に送り込むことが望
ましい。ガイド板１４とガイドばね部材２２との所定の
高さは、これに最適の高さに設定されるものである。

【００１６】記録媒体２０の一例としての丸形のＣＤを
トレーガイド２１から供給する場合には、図４（ａ），
（ｂ）に示しているように、金属や樹脂を材料とする方
形のトレー２３に、ＣＤである記録媒体２０の形状に合
った凹部２３ａがトレー２３の後半部分の上面に設けて
あり、この凹部２３ａにＣＤ２０が組み込まれる。凹部
２３ａには、後述のアダプタの回転止めの係合溝２３ｂ
が形成してある。凹部２３ａにＣＤ２０を組み込む。ト
レー２３の前半部分は一方の側部が切り欠かれており、
その角部が検知部２３ｃになっている。

【００１７】トレーガイド２１にセットされたトレー２
３は、図３（ｃ）のように平面状態のままでガイドばね
部材２２を下方に撓ませて前進し、第１供給経路１の場
合と同様に、送りローラ１５とこれに弾接する補助ロー
ラ１６との間に引き込まれて印刷部３へ供給される。ト
レーガイド２１の幅は、１対のガイド板１４の間隔より
狭いので、トレー２３はガイド板１４の上面に接するこ
とはなく、前記のようにガイドばね部材２２を下方に撓
ませて前進する。

【００１８】前記のフィードローラ１３及び送りローラ
１５は、図１に示したモータＭ1 の駆動により、フィー
ドローラ軸１３ａ及び送りローラ軸１５ａを介して回転
駆動される。

【００１９】印刷部３は、フレーム６１と６２によって
固定的に設けてある幅方向に長いプラテン３１と、この
プラテンに対向して移動可能に設けてある印字ヘッド３
２とからなる。印字ヘッド３２はキャリッジ３３に搭載
されており、このキャリッジはフレーム６１と６４に両
端が支持されているガイド軸３４に案内され、図１に示
したモータＭ2 の駆動によって往復移動される。前記の
第１供給経路１または第２供給経路２から供給された記
録媒体１０または２０は、この印字部３のプラテン３１
と印字ヘッド３２の間の間隙を通過する間に、外部から
の命令による所定のタイミングで、印字ヘッド３２から
インクが吐出されて、記録媒体１０または２０の上面に
印刷される。

【００２０】排出部４は、印刷部３の下流側に位置する
排出ローラ４１とこれに弾接する補助ローラ４２とから
なり、印刷部３で印刷された記録媒体を排出する。排出
ローラ４１は排出ローラ軸４１ａに軸支されており、補
助ローラ４２はフレーム６５に回転自在に結合されてい
る。排出ローラ４１は、図１に示したモータＭ1 の駆動
によって、排出ローラ軸４１ａを介して回転される。

【００２１】次に、記録媒体１０、２０の位置検知装置
５について説明する。図１及び図２に示すように、フレ
ーム６３には、例えば、光透過型のセンサ５１が固定し
てある。このセンサ５１の光路を遮断・解放することに
よって、記録媒体１０または２０の供給・排出を検知す
るものであるから、通過する記録媒体１０または２０の
上面とセンサ５１との間にレバー５２を介在させてい
る。レバー５２はほぼ中心部で揺動自在に支持してあ
り、その一端部（上端）がセンサ５１に対向してセンサ
５１の光路を遮断・解放可能にし、その他端部（下端）
が記録媒体１０または２０の供給により押し上げられて
レバー５２を揺動させる。レバー５２の下端は、記録媒
体１０または２０が無い時は、ほぼトレーガイド２１の
上面に接する位置に来るように設定してある。そして、
記録媒体１０または２０が通過する時に、レバー５２の
下端が押し上げられてレバーを揺動させ、センサ５１が
検知状態となるように設定されているので、記録媒体１
０または２０の有る時と無い時とのレバーの下端の高さ
の差が十分にあるように設定し、レバー５２の揺動角度
が大きくなるようにすることにより、センサ５１による
検知が安定して行われる。また、レバー５２の幅方向の
位置は、記録媒体１０および２０がいずれも通過する位
置であることが必要であり、レバー５２の下端を押し上
げるに際して記録媒体がたるむことがない方が検知の安
定度が増すので、レバー５２の下端が記録媒体１０また
は２０を下面側から支えているガイドばね部材２２の近
く、またはガイド板１４とガイドばね部材２２との間に
来るように位置させることが望ましい。

【００２２】センサ５１によって供給されてきた記録媒
体１０または２０の先端部をレバー５２を介して検知し
たときに、記録媒体１０または２０への記録開始位置が
設定され、また、記録媒体１０または２０の後端を検知
したときに、記録媒体１０または２０への記録終了位置
が設定されると共に、記録媒体１０または２０の排出の
タイミングも設定される。

【００２３】図５は、（ａ）に示すような小判形の記録
媒体３０上に印刷を行うためのものであり、図４（ｂ）
に示して先に説明したと同じトレー２３（図５（ｃ））
を用い、アダプタ２４を介して記録媒体３０をトレー２
３にセットするようにしている。アダプタ２４の形状
は、図５（ｂ）に示すように中心部に記録媒体３０が嵌
合可能な小判形の透孔２４ａが設けてあり、外形は凹部
２３ａに嵌合可能な丸形の形状であり、外周部に係合溝
２３ｂに係合可能な突起２４ｂが突設してある。従っ
て、記録媒体３０を透孔２４ａに嵌合させたアダプタ２
４を、トレー２３の凹部２３ａに嵌合させる。突起２４
ｂを係合溝２３ｂに位置合わせしてアダプタ２４を凹部
２３ａに嵌合することによって、アダプタ２４は凹部２
３ａの周方向に位置決めされてトレー２３上で常に一定
の位置にセットされ、従ってこのアダプタに保持されて
いる記録媒体３０は、印刷に際して必要とされる姿勢を
一定に保って保持される。この状態が保たれたまま印刷
が行われるので、記録媒体３０上の正しい印刷位置に印
刷することができる。

【００２４】図６は、小判形の記録媒体３０を保持する
ために、他のアダプタ２５を用いた実施例を示してい
る。図６（ａ）及び（ｃ）に示す記録媒体３０及びトレ
ー２３については図５にて説明したと同様である。そこ
で、図６（ｂ）に示すアダプタ２５の形状について説明
すると、中心部に記録媒体３０が嵌合可能な透孔２５ａ
が設けてあり、外形は凹部２３ａに嵌合可能な丸形の形
状であり、外周部に係合溝２３ｂに係合可能な突起２５
ｂが突設してあることは図５の実施例の場合と同様であ
るが、この例では、透孔２５ａの周囲両側にほぼ半月状
の孔部２５ｃ，２５ｃを設けている。この形状によっ
て、孔部２５ｃの周囲両側に細幅部２５ｄ，２５ｅが形
成されることになり、この細幅部２５ｄ，２５ｅがばね
性を有し、図６（ｂ）に矢印で示している方向（孔部２
５ｃを縮径する方向）へ弾性的に撓むことができ、記録
媒体３０を透孔２５ａに嵌合させた際には、記録媒体３
０は細幅部２５ｄ，２５ｄの弾性力によってがたつきな
くアダプタ２５に保持され、またこのアダプタ２５を、
トレー２３の凹部２３ａに嵌合させた際には、細幅部２
５ｅ，２５ｅの弾性力によってがたつきなくトレー２３
に保持される。突起２５ｂを係合溝２３ｂに位置合わせ
してアダプタ２５を凹部２３ａに嵌合することは図５の
場合と同様である。従ってこのアダプタ２５に保持され
ている記録媒体３０は、印刷に際しても必要とされる姿
勢を一定に保ってがたつきなく保持され、常に記録媒体
３０の正しい印刷位置に印刷することができる。

【００２５】図７は、小判形の記録媒体３０を保持する
ために、更に他のアダプタを用いた実施例を示してい
る。即ち、前記と同様な外形形状のトレー２６にアダプ
タ２７が嵌合可能な凹部２６ａが設けてあり、この凹部
の内周面の対向する２個所の位置に係合溝２６ｂ，２６
ｂが形成してある。係合溝２６ｂは、トレー２６の上面
の肉厚を僅かに残してその厚みの中央部に掘り込んだ形
状に形成してある。係合溝２６ｂの上部に残された面は
抜け止め部２６ｃとなる。凹部２６ａに嵌合するアダプ
タ２７の形状は、図６のものとほぼ同じであり、中心部
に記録媒体３０が嵌合可能な小判形の透孔２７ａが設け
てあり、外周部に係合溝２６ｂ，２６ｂに係合可能な突
起２７ｂ，２７ｂが突設してあり、透孔２７ａの周囲両
側にほぼ半月状の孔部２７ｃ，２７ｃを設けている。そ
して、この形状によって、孔部２７ｃの周囲両側に細幅
部２７ｄ，２７ｅが形成されることになり、この細幅部
２７ｄ，２７ｅがばね性を有するものであることは図６
の場合と同様である。この例では、細幅部２７ｄ，２７
ｄの一部から、対向的に薄肉の抜け止め部２７ｆ，２７
ｆが突設してある。従って、記録媒体３０を透孔２７ａ
に嵌合させた際には、記録媒体３０は細幅部２７ｄ，２
７ｄの弾性力によってがたつきなくアダプタ２７に保持
されると同時に、抜け止め部２７ｆによって面方向への
脱出が防止され、また、このアダプタ２７を、トレー２
６の凹部２６ａに嵌合させた際には、細幅部２７ｅ，２
７ｅの弾性力によって、アダプタ２７はがたつきなくト
レー２６に保持されると同時に、抜け止め部２６ｃによ
って記録媒体３０の面方向への脱出が防止される。突起
２７ｂを係合溝２６ｂに位置合わせしてアダプタ２７を
凹部２６ａに嵌合することは図５の場合と同様である。
従って、このアダプタ２７に保持されている記録媒体３
０は、印刷に際して必要とされる姿勢を一定に保ってが
たつきなく保持されるばかりでなく、面方向へも脱出す
ることがないので、常に記録媒体３０の正しい印刷位置
に印刷することができる。

【００２６】このような構成であるので、第１供給経路
１から記録媒体１０として幅Ｗ1 の記録紙を供給する場
合には、カットシートフィーダ１１に載置してある幅広
の記録紙がフィードローラ１３により１枚ずつ送り出さ
れ、記録紙の先端がガイド板１４の傾斜面及びガイドば
ね部材２２の傾斜面２２ａにガイドされて、幅方向にた
るみなくかつ斜行することなく、緩やかに湾曲しながら
送りローラ１５と補助ローラ１６との間に引き込まれて
行く。この時記録紙の先端がレバー５２の下端を押し上
げてレバーを揺動させるので、センサ５１により記録紙
が供給されてきたことが検知される。先に説明したよう
に、記録紙はガイド板１４とガイドばね部材２２とによ
り所定の高さに支えられているので、レバーの下端を押
し上げる力に耐えることができてたるむことがなく、セ
ンサ５１により正確な検知が行われる。

【００２７】送りローラ１５と補助ローラ１６とにより
印刷部３へ供給された記録紙上に、前記のように印刷が
行われ、排出部４により排出される。記録紙の後端がレ
バー５２を通過すると、レバー５２が揺動状態から元に
復帰し、センサ５１は不検出状態に戻る。

【００２８】第１供給経路１から記録媒体１０として幅
Ｗ2 の幅狭の記録紙を供給する場合には、両側のフィー
ドローラ１３を記録紙の幅に合わせて接近させておき、
記録紙を１枚ずつ送り出す。記録紙の幅が狭いので、カ
イド板１４の傾斜面によってはガイドされないが、この
場合でも、図３（ｂ）に示すように、トレーガイド２１
のガイドばね部材２２の傾斜面２２ａにガイドされるの
で、レバー５２の下端を押し上げる力に耐えることがで
きてたるむことがなく、センサ５１により正確な検知が
行われる。以後の動作は先に述べたと同様である。

【００２９】次に、ＣＤ等の剛体の記録媒体２０の上面
に印刷する場合には、第２供給経路２が使用される。Ｃ
Ｄの場合は、図４に示したトレー２３にＣＤ２０を組み
込み、トレーガイド２１の上面に載置し、印刷部３へ向
かって押し込む。トレー２３に組み込まれたＣＤの上面
は、レバー５２を揺動させるのに十分な高さがあるの
で、図３（ｃ）に示すように、トレー２３がガイドばね
部材２２を下方へ撓ませながら平面状に前進し、トレー
の検知部２３ｃによりレバー５２の下端を押し上げてレ
バーを揺動させるので、センサ５１により正確な検知が
行われる。以後の動作は先に述べたと同様である。

【００３０】また小判形の記録媒体３０の上面に印刷す
る場合にも、第２供給経路２が使用される。この場合に
は、図５または図６に示したアダプタ２４または２５の
透孔２４ａまたは２５ａに記録媒体３０を嵌合した上で
トレー２３の凹部２３ａに組み込む。このトレー２３を
トレーガイド２１の上面に載置し、印刷部３へ向かって
押し込んだ後の作用は前記と同様である。また、図５の
実施例ではアダプタ２４が凹部２３ａの周方向にずれる
ことがないので記録媒体３０の正しい位置に印刷され、
更に、図６の実施例ではアダプタ２５が細幅部２５ｄ，
２５ｅの弾性力を持って位置保持されるので一層安定し
て記録媒体３０の正しい位置に印刷される。

【００３１】また、小判形の記録媒体３０の上面に図７
の実施例によって印刷する場合にも、第２供給経路２が
使用される。この場合には、アダプタ２７の透孔２７ａ
に記録媒体３０を嵌合して面方向に脱出不能に保持した
上で、トレー２６の凹部２６ａに組み込むと、アダプタ
２７も記録媒体３０の面方向に脱出不能にトレー２６に
保持される。このトレー２６を前記と同様にトレーガイ
ド２１の上面に載置して記録媒体３０の上面に印刷す
る。この実施例ではアダプタ２７及び記録媒体３０は共
に凹部２６ａの周方向にずれることがなく、しかも記録
媒体３０の面方向に脱出することもないので、常に記録
媒体３０の正しい位置に印刷される。

【００３２】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係るプリン
タでは、記録媒体を嵌合保持するアタプタを着脱可能に
組み込むことができるトレーを用いるので、異なった形
状の記録媒体を嵌合保持するのに適したアダプタを用意
しておけば、共通のトレーを用いてアダプタのみを交換
するだけの簡単かつ安価な構成により、いろいろな形状
の記録媒体に適応できる。

【００３３】また、アダプタおよびトレーの一方に係合
溝を設けるとともに他方にこの係合溝に係合する突起を
設けてアダプタをトレーに位置ずれしないように組み込
み、またアダプタに孔部を設けてアダプタをトレーに弾
性的に組み込んでがたつきのないようにするとともに、
記録媒体をアダプタにがたつきのないようにし、またア
ダプタやトレーに抜け止め部を設けて記録媒体やアダプ
タを記録媒体の面方向に脱出不能とすれば、記録媒体上
の正確な位置に印刷することができ、良好な印刷品質を
得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における全体の概略構成を示
し、カットシートフィーダを取り外した状態の平面図で
ある。

【図２】図１のＡ−Ａ線拡大断面図である。

【図３】（ａ）はトレーガイドの拡大斜視図、（ｂ）は
同上のガイドばね部の拡大断面図、（ｃ）はトレーが供
給される状態を示す同上のガイドばね部の拡大断面図で
ある。

【図４】（ａ）はＣＤの斜視図、（ｂ）はこのＣＤが組
み込まれるトレーの斜視図である。

【図５】他の実施例を示すもので、（ａ）は記録媒体の
斜視図、（ｂ）はこの記録媒体が保持されるアダプタの
斜視図、（ｃ）はこのアダプタが組み込まれるトレーの
斜視図である。

【図６】更に他の実施例を示すもので、（ａ）は記録媒
体の斜視図、（ｂ）はこの記録媒体が保持されるアダプ
タの他の例を示す斜視図、（ｃ）はこのアダプタが組み
込まれるトレーの斜視図である。

【図７】更に他の実施例を示すもので、（ａ）は記録媒
体及びアダプタが組み込まれたトレーの平面図、（ｂ）
は（ａ）のＢ−Ｂ線の断面図である。

【図８】従来例を示すもので、（ａ）はＣＤの斜視図、
（ｂ）はこのＣＤが組み込まれるトレーの斜視図であ
る。

【符号の説明】

２供給経路３印刷部４排出部２０，３０記録媒体２３，２６トレー２３ａ，２６ａ凹部２３ｂ，２６ｂキー溝２４，２５，２７アダプタ２４ａ，２５ａ，２７ａ透孔２４ｂ，２５ｂ，２７ｂ突起２５ｃ，２７ｃ孔部２６ｃ抜け止め部２７ｆ抜け止め部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者田辺直樹千葉県習志野市茜浜一丁目１番１号セイコープレシジョン株式会社内 (72)発明者甘粕幹夫千葉県習志野市茜浜一丁目１番１号セイコープレシジョン株式会社内Ｆターム(参考） 3F343 FA19 FB04 GA01 GB01 GC01 GD01 HA12 HA27 HB01 HD02 KB03 KB18 KB19

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】記録媒体を供給する供給経路と、上記供
給経路から供給された記録媒体に印刷する印刷部と、上
記印刷部で印刷された記録媒体を排出する排出部とが備
わっており、上記記録媒体は、トレーに保持されて上記供給経路から
上記印刷部へ供給されるものであり、上記トレーは、上記記録媒体を嵌合保持するアダプタを
着脱可能に組み込み可能であることを特徴とするプリン
タ。
【請求項２】請求項１において、上記アダプタは、上
記記録媒体が嵌合可能な透孔を有するとともに、上記ト
レーに設けた凹部に嵌合可能な外形形状を有し、上記ア
ダプタおよび上記トレーには、その一方に係合溝が設け
てあるとともに、他方にこの係合溝に係合して上記アダ
プタを上記凹部の周方向に位置決めする突起が設けてあ
ることを特徴とするプリンタ。
【請求項３】請求項２において、上記アダプタには、
上記記録媒体が嵌合可能な透孔の周囲両側に孔部が設け
てあり、この孔部を縮径するように弾性変形することに
よって上記記録媒体が上記アダプタに弾性的に保持され
ると共に、上記アダプタは上記トレーに弾性的に組み込
まれることを特徴とするプリンタ。
【請求項４】請求項２または３において、上記アダプ
タには、上記記録媒体をその面方向へ脱出不能にする抜
け止め部が設けてあることを特徴とするプリンタ。
【請求項５】請求項２乃至４のいずれかにおいて、上
記トレーには、上記アダプタを上記記録媒体の面方向へ
脱出不能にする抜け止め部が設けてあることを特徴とす
るプリンタ。